JPH0613087B2 - 血液透析器 - Google Patents

血液透析器

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JPH0613087B2
JPH0613087B2 JP60231036A JP23103685A JPH0613087B2 JP H0613087 B2 JPH0613087 B2 JP H0613087B2 JP 60231036 A JP60231036 A JP 60231036A JP 23103685 A JP23103685 A JP 23103685A JP H0613087 B2 JPH0613087 B2 JP H0613087B2
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重郎 青柳
和明 高原
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B01PHYSICAL OR CHEMICAL PROCESSES OR APPARATUS IN GENERAL
    • B01DSEPARATION
    • B01D69/00Semi-permeable membranes for separation processes or apparatus characterised by their form, structure or properties; Manufacturing processes specially adapted therefor
    • B01D69/08Hollow fibre membranes

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  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Separation Using Semi-Permeable Membranes (AREA)
  • Artificial Filaments (AREA)
  • Spinning Methods And Devices For Manufacturing Artificial Fibers (AREA)
  • External Artificial Organs (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 I.発明の背景 技術分野 本発明は、血液透析器に関するものである。詳しく述べ
ると、人工腎臓装置等の血液透析器に関するものであ
る。
先行技術 最近、浸透作用、限外濾過作用等を利用する人工腎臓装
置の発展はめざましく、医療界において広く使用されて
いる。しかして、このような人工腎臓装置においては極
めて細い透析用中空糸が最も重要な部材となっている。
透析用中空糸の代表的なものとしては、(1)全繊維長
ならびに全周にわたって数μmないし60μmの均一な
壁厚および外径10μmないし数百μmの均一な真円形
の横断面を有し、かつ延伸配向されてなる全繊維長にわ
たって連続貫通した中空糸(特公昭50−40168
号)、(2)断面構造において外表面に近い構成部分が
内面に近い構成部分および中間部分に比べて密な多孔構
造に組成されてなる銅アンモニア再生繊維素からなる中
空人造繊維体(特公昭55−1363号)、(3)中空
コアを有する銅アンモニア再生セルロース管状体の湿潤
時における電子顕微鏡的観察において、横断面ならびに
縦断面の全体が大きくとも200Å以下の微細間隙を有
する実質上均質かつ緻密な多孔構造体からなり内外表面
ともスキンレスで平滑な表面性状を有する銅アンモニア
再生セルロースからなる透析用中空繊維(特開昭49−
134920号)等がある。しかして、これらの中空糸
は、いずれも銅アンモニアセルロース紡糸原液を環状紡
糸孔から空気中に押出し、その下方に自重落下させ、そ
の際、線状に紡出される紡糸原液の内部中央部に該紡糸
原液に非凝固性液体を導入充填して吐出させ、それから
自重落下により充分に延伸したのち、希硫酸溶液中に浸
漬し凝固再生を行なうことにより製造している。
これらの中空糸を用いて人工腎臓装置のような透析装置
を作るには、例えば両端部付近に入口管および出口管を
それぞれ設けてなる管状本体に、前記中空糸の束を挿入
したのち、その両端をポリウレタン等の樹脂で前記管状
本体の両端部とともにそれぞれシールすることにより行
なわれ、例えば熱交換器におけるシェル・アンド・チュ
ーブ式装置に類似した構成のものとされている。
従来技術の問題点 しかしながら、前記のように、従来、これらの中空糸
は、いずれも銅アンモニアセルロース紡糸原液を空気等
のガス状雰囲気中に押出して自重落下させたのちに、凝
固液中に浸漬して凝固再生して製造されるので、ガス状
雰囲気中を落下する間にアンモニアがある程度分離して
表面から凝固し始める。したがって、得られる中空糸は
その製法によって程度の差こそあれ、いずれも外側表面
にスキンが生成するので、内外両表面部および内部が均
質なものは得られない。このため、このような中空糸を
透析装置に使用した場合、内側表面部および内部と外側
表面部とで生成する微細孔の孔径が異なるので、性能が
一定せず良好な透析効果は得られ難いという欠点があっ
た。特に、除水能があまり高くなく、さらに中分子量物
質の除去率が低かった。
II.発明の目的 本発明の目的は、除水能および中分子量物質の除去能が
高い中空糸を透析膜として使用してなる血液透析器を提
供するものである。そして上記目的を達成するものは、
内径が50〜500μm、膜厚が5〜60μmでかつ最
小膜厚と最大膜厚との比が0.2:1〜0.8:1の肉
薄部と肉厚部とを有する断面形状であって、内外両表面
部から内部にわたって均質なスキンレスであり、血液透
析器の透析膜面積を0.88m2とし、かつ血液流量を2
00ml/分としたときの尿素の透過量が167ml/分以
上、リン酸イオンの透過量が116ml/分以上、クレア
チニンの透過量が140ml/分以上、ビタミンB12
透過量が40.4ml/分以上である銅アンモニアセルロ
ース製中空糸を透析膜として使用することを特徴とする
血液透析器である。
III.発明の具体的説明 つぎに、図面を参照しながら本発明による血液透析器で
使用される中空糸の製造方法を詳細に説明する。すなわ
ち、第1図に示すように、底部に非凝固性液槽1を設け
た浴槽2において、前記非凝固性液槽1に下層としてハ
ロゲン化炭化水素よりなりかつ前記セルロース系紡糸原
液に対する非凝固性液3を、また上層として前記非凝固
性液よりも比重が小さくかつ前記セルロース系紡糸原液
に対する凝固性液4を供給して二層からなる浴液を形成
させる。
原液貯槽5内のセルロース系紡糸原液6をポンプ(例え
ばギヤポンプ)7により導管8よりフィルター9に圧送
し、濾過したのち、紡糸口金装置25の上向きに設けら
れた環状紡糸孔(図示せず)から前記下層の非凝固性液
3中に直接押す。その際、内部液貯槽10内に貯蔵され
ている前記紡糸原液に対する非凝固性液11を内部液と
して自然落差により流量計12に供給したのち、導管1
3より前記紡糸口金装置25に供給し、前記環状に押出
された環状紡糸原液14の内部中央部に導入して吐出さ
せる。環状紡糸孔より押出された線状紡糸原液14は、
内部に非凝固性液11を含んだままなんら凝固すること
なく下層の非凝固性液3中を上方へ進む。この場合、線
状紡糸原液14は前記非凝固性液との比重差によりその
浮力を受けながら上昇する。ついで、この線状紡糸原液
14は上層の凝固性液4中に上昇するので、これを該凝
固性液4中に設けられた変向棒15により変向させて前
記凝固性液4中を充分通過させたのち、ロール16によ
り引上げたのち、巻取装置17により巻取って次工程へ
送る。
なお、この場合、前記浴槽2には供給口18より恒温循
環液19を供給し、かつ排出口20より排出させること
により凝固性液4を所定の温度、例えば20±2℃の温
度に保持させることができる。使用後あるいは液交換時
には非凝固性液3は排出口21より弁22を介して排出
される。同時に、使用後あるいは液交換時には凝固性液
4は排出口23より弁24を介して排出される。
本発明の透析膜としての中空糸の製造方法において使用
されるセルロース系紡糸原液としては、銅アンモニアセ
ルロース等の金属アンモニアセルロースである。セルロ
ースとしては種々のものが使用できるが、一例を挙げる
と、例えば平均重合度200〜2500のものが好まし
く使用される。しかして、銅アンモニアセルロース溶液
は常法により調製される。例えば、まずアンモニア水、
塩基性硫酸銅水溶液および水を混合して銅アンモニア水
溶液を調製し、これに酸化防止剤(例えば亜硫酸ナトリ
ウム)を加え、ついで原料セルロースを投入して攪拌溶
解を行ない、さらに水酸化ナトリウム水溶液を添加して
未溶解セルロースを完全に溶解させて銅アンモニアセル
ロース溶液を得る。この銅アンモニアセルロース溶液に
は、さらに透過性能制御剤を混合して配位結合させても
よい。
透過性能制御剤としては、例えば構成単量体単位中に1
0〜70当量%、好ましくは15〜50当量%のカルボ
キシル基を含有する数平均分子量500〜20000
0、好ましくは1000〜100000を有する重合体
ないし共重合体のアンモニウム塩またはアルカリ金属塩
がある。このような重合体としては種々あるが、一例を
挙げると、例えばアクリル酸、メタクリル酸等のカルボ
キシル基含有不飽和単量体と他の共重合性単量体との共
重合体やポリアクリロニトリルの部分加水分解生成物が
ある。しかして、共重合性単量体としては、メチルアク
リレート、エチルアクリレート、イソプロピルアクリレ
ート、ブチルアクリレート、ヘキシルアクリレート、ラ
ウリルアクリレート等のアルキルアクリレート、メチル
メタクリレート、エチルメタクリレート、ブチルメタク
リレート等のアルキルメタクリレート、アクリルアミ
ド、メタクリルアミド、アクリロニトリル、メタクリロ
ニトリル、ヒドロキシアルキルアクリレート(またはメ
タクリレート)、ジアルキルアミノアクリレート(また
はメタクリレート)、酢酸ビニル、スチレン、塩化ビニ
ル等があり、特にアルキルアクリレートおよびアルキル
メタクリレートが好ましい。したがって、最も好ましい
共重合体は、アクリル酸−アルキルアクリレート(また
はメタクリレート)共重合体、メタクリル酸−アルキル
アクリレート(またはメタクリレート)共重合体、ポリ
アルキルアクリレート(またはメタクリレート)の部分
加水分解生成物である。これらの透過性能制御剤は、セ
ルロース100重量部に対し、通常1〜40重量部、好
ましくは2〜30重量部、最も好ましくは3〜15重量
部使用される。例えば、この透過性能制御剤を銅アンモ
ニアセルロース溶液中に混合溶解させ、8〜30℃、好
ましくは14〜25℃の温度で20〜120分間、好ま
しくは60〜100分間攪拌して前記銅アンモニアセル
ロースに配位結合させることにより紡糸原液を得る。
このような紡糸原液は、通常比重が1.05〜1.15
であり、好ましくは1.06〜1.10である。しかし
ながら、後述するように紡糸孔から押出される線状紡糸
原液の内部には非凝固性液が充填されているので、通常
は紡糸原液より比重は小さく、1.00〜1.08であ
り、好ましくは1.01〜1.04である。
下層として用いられるセルロース系紡糸原液に対する非
凝固性液は、前記線状紡糸原液[非凝固性液(内部液)
を内包する紡糸原液]の嵩比重および凝固性液よりもそ
の比重が大きく、水に対する溶解性が低く、かつ表面張
力が小さいハロゲン化炭化水素であり、その比重は通常
1.3以上であり、好ましくは1.4〜1.7である。
一例を挙げると、例えば四塩化炭素(▲d20 4▼=1.
632、水溶解度0.08g/20℃−100ml、表面
張力(25℃)26.8dyne/cm)、1,1,1-トリクロル
エタン(▲d20 4▼=1.35)、1,1,2-トリクロルエ
タン(▲d20 4▼=1.442)、トリクロルエチレン
(d15=1.440、水溶解度0.11g/25℃−
100ml、表面張力(25℃)31.6dyne/cm)、テ
トラクロルエタン(▲d25 0▼=1.542)、テトラ
クロルエチレン(d=1.656、水不溶性)、トリ
クロルトルフルオルエタン(d25=1565、水溶解
度0.009g/21℃−100ml、表面張力(25
℃)19.0dyne/cm)等がある。これらのうちでも特
に水に対する溶解度が0.05g/21℃−100ml以
下でかつ表面張力(25℃)が20dyne/cm以下のもの
を使用すると紡糸性が極めて良好となる。このような非
凝固性液としては、例えばテトラクロルチレン、トリク
ロルトリフルオルエタン等がある。しかして、非凝固性
液層高さ(第1図における距離L)は紡糸速度によっ
ても異なるが、通常50〜250mmであり、好ましくは
100〜200mmである。
また、線状紡糸原液中に導入充填される非凝固性液(内
部液)の選択は、中空糸の中空部の維持あるいは中空糸
壁面の凹凸の有無に大きく影響する。すなわち、中空糸
の乾燥時に中空部に充填されている非凝固性液が膜を透
して急激に外部に出ると、中空部内は減圧となり中空潰
れを発生させ、あるいは内壁に凹凸を生じる。そして、
用いられる非凝固性液は、乾燥時の透過性が低くかつ比
重が小さい液体から選ばれる。すなわち、セルロース系
紡糸原液の比重は通常1.05〜1.15、例えば銅ア
ンモニアセルロース紡糸原液の場合約1.08であるの
で、前記非凝固性液体を内包する線状紡糸原液の嵩比重
が1.00〜1.08、好ましくは1.01〜1.0
4、例えば約1.02となるような範囲から前記非凝固
性液体の比重は選択されるべきであり、通常0.65〜
1.00、好ましくは0.70〜0.90、例えば約
0.85であり、好適な非凝固性液としては、一例を挙
げると、例えばn−ヘキサン、n−ヘプタン、n−オク
タン、n−デカン、n−ドデカン、流動パラフィン、ミ
リスチン酸イソプロピル、軽油、灯油、ベンゼン、トル
エン、キシレン、スチレン、エチルベンゼン等がある。
セルロース系紡糸原液に対する凝固性液は、前記のごと
き下層の非凝固性液よりもその比重が小さく、通常1.
03〜1.10の比重を有するアルカリ水溶液である。
アルカリとしては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウ
ム、水酸化リチウム、水酸化アンモニウム等があり、好
ましくは水酸化ナトリウムである。その濃度は水酸化ナ
トリウム換算で30〜150g−NaOH/、好まし
くは35〜80g−NaOH/g、最も好ましくは40
〜60g−NaOH/であり、特に約50g−NaO
H/(約4.8重量%、d=1.955)である。し
かして、前記非凝固性液との界面から変向棒端までの距
離(第1図における距離L)は、通常5〜30mm、好
ましくは10〜20mmである。
前記のごとく本発明による中空糸の製造方法を行なうこ
とにより約30m/分以上の紡糸速度、特に0.05g
/21℃−100以下の水溶解度および20dyne/cm
以下の表面張力を有する非凝固性液を使用すれば約38
m/分以上、特に約55m/分以上の紡糸速度が得られ
る。
このようにして凝固再生された中空糸は、水洗を行なっ
て付着している凝固性液を除去したのち、必要により該
中空糸中に残存している銅等の金属を除去するために脱
金属処理を施し、ついで水洗される。脱金属処理は、通
常濃度3〜30%の希硫酸溶液あるいは硝酸溶液に浸漬
して行なわれる。しかして、紡糸原液が前記のごとき透
過性能制御剤を含有している場合には、この中空糸は前
記アルカリ性凝固性液中で該制御剤が除去され、これに
より使用した重合体の分子量に相当する微細孔が中空糸
の管壁に形成される。
前記水洗後のまたは透過性能制御剤除去後の中空糸は、
さらに必要により35〜100℃、好ましくは50〜8
0℃の温水で処理するか、または1〜10重量%、好ま
しくは2〜5重量%濃度のグリセリン水溶液を用いて可
塑化して、なお残存している銅、硫酸第二銅、硫酸水素
銅、中低分子量セルロース等を除去し、ついで乾燥した
のち巻取りを行なって所望の中空糸を得る。このように
して得られる中空糸は、内径50〜500μm、好まし
くは150〜300μmであり、また膜厚5〜60μ
m、好ましくは8〜30μmであり、第2図に示すよう
に最小膜厚と最大膜厚との比が0.2:1〜0.8:1
好ましくは0.5:1〜0.7:1であるような肉薄部
と肉厚部Tとを有する断面形状のものである。
以上述べたように、本発明ににおいて使用される中空糸
の製造方法は、セルロース系紡糸原液を、該紡糸原液に
対する凝固性液を上層にかつハロゲン化炭化水素よりな
る非凝固性液を下層に充填してなる浴液の該非凝固性液
中に環状紡糸孔から直接押出し、かつ該環状に押出され
た線状紡糸原液の内部中央部に該紡糸原液に対する非凝
固性液を導入充填して吐出させ、ついでこのようにして
形成される線状紡糸原液を前記凝固性液中を通過させて
凝固再生することにより行なわれるものであるから、従
来法のように空気等のガス状雰囲気中に紡出されること
なく非凝固性液体中に直接紡出して行なわれ、このため
ガス状雰囲気通過時のアンモニアの揮散はなく、したが
って、得られる中空糸は内外両面部および内部において
完全に均一のものが得られる。また、紡糸口金装置は液
中に浸漬しているため吐出原液(含内部液)の温度管理
が容易である。
さらに、使用する非凝固性液は不燃性であるために火災
の心配がなく、また凝固性液を上層に形成させることに
より前記非凝固性液は密閉状態となるので、環境悪化が
防止される。また、非凝固性液は少量でよいので、コス
ト安となる。さらに、内部液の漏洩があっても最上層
(凝固性液面上)に浮上して分離するので、漏洩による
切糸がなく、常に正常な界面を維持することができる。
また凝固性液濃度を広範囲に選ぶことができるという利
点がある。
このようにして得られる中空糸は、例えば前記のように
常法にしたがって、両端付近に入口管および出口管をそ
れぞれ設けてなる管状本体に、透析膜として該中空糸の
束を挿入したのち、その両端をポリウレタン等の樹脂で
該管状本体の両端部とともにそれぞれシールして固定し
て両端を連通させ、さらに入口および出口をそれぞれ備
えたヘッダーを該両端部へ取付けることにより血液透析
器が組付けられる。
つぎに、実施例を挙げて本発明をさらに詳細に説明す
る。なお、下記実施例においてパーセントは、特にこと
わらない限りすべて重量による。
実施例1 28%アンモニア水溶液5148gおよび塩基性硫酸銅
864gを1200mlの水に懸濁させて銅アンモニア水
溶液を調製し、これに10%亜硫酸ナトリウム水溶液2
725mlを添加した。この溶液に重合度約1000(±
100)のコットンリンターパルプ1900gを投入し
て攪拌溶解を行ない、ついで10%水酸化ナトリウム水
溶液1600mlを添加して銅アンモニアセルロース水溶
液(比重1.08)を調製して紡糸原液とした。
一方、第1図に示すような装置を用いて、浴槽2の非凝
固性液層1に非凝固性液3として1,1,1-トリクロルエタ
ンを供給して下層を形成させ、ついで凝固性液として5
0g/の温度の水酸化ナトリウム水溶液を供給して上
層を形成させた。前記紡糸原液6を原液貯槽5よりフィ
ルター9を経て、環状紡糸孔を上向きに装着した紡糸口
金装置25に導き、2.5kg/cm2の窒素圧で紡糸孔より
前記下槽の液温20±2℃の非凝固性液中3中に直接吐
出させた。紡糸孔の孔径は3.8mmであり、紡糸原液
(cell7.4%、1.750p(7.5℃))の吐出量
は6.47ml/分とした。一方、紡糸口金装置25に装
着した非凝固性液の導入管13よりミリスチン酸イソプ
ロピル(比重0.854)を導入し、前記線状吐出原液
に内包させて吐出させた。上記導入管の管径は1.2mm
であり、ミリスチン酸イソプロピルの吐出量は2.60
ml/分とした。ついで、吐出原液(非凝固性液を内包)
14(比重1.026)を1,1,1-トリクロルエタン中に
上昇させ、さらに上層の水酸化ナトリウム水溶液(20
±2℃)中を上昇させたのち、変向棒15により水平方
向に走行させた。このときの非凝固性液の層高Lは1
50mmであり、界面から変向棒15の上端までの距離L
は15mmであり、紡糸速度60m/分、トラバースワ
インド80、走行距離4.4mであった。この浴槽から
引上げたのち、浴長約10mで水洗を行なったのち、巻
取カセに巻取った。カセに巻取った糸条はタンクに入
れ、これに温水を注入したのち30℃に加温して10時
間洗った。得られた糸条を120℃±10℃に保たれた
トンネル式乾燥炉(長さ5m)中を10m/分の走行速
度で走行させて乾燥して中空糸を得た。
このようにして得られた中空糸は、最小内径180μ
m、最大内径220μm、平均内径200μm、最小膜
厚17μm、最大膜厚27μm、平均膜厚21μmの内
外両表面部および内部にわたって均質なスキンレスのも
のであった。また、紡糸性は良好で、伸長率約30±1
0%、ドラフト比73であった。
このようにして得られた中空糸を用いて血液透析器を組
立て(膜面積0.88m)、分子量既知の指標物質
[尿素(BUN):分子量60、リン酸素イオン:分子
量95、クレアチニン:分子量113、ビタミンB:分
子量1355]についてそれらの流量200ml/分にて
ダイアリザンス試験を行なったところ、第1表の結果が
得られた。
同様にして凝固性液として使用した水酸化ナトリウム水
溶液の濃度を変えて最高紡糸速度を調べたところ、第3
図の曲線Aが得られた。
実施例2 実施例1と同様な方法において、非凝固性液3としてト
リクロルトリフルオロエタン、凝固性液として46g/
の濃度の水酸化ナトリウム水溶液を使用し、紡糸原液
(cell8.7%、2.670p(20℃))を6.47
ml/分の吐出量で吐出させ、ミリスチン酸イソプロピル
(比重0.854)を導入して2.64ml/分の吐出量
で前記線状紡糸原液に内包させた以外は同様な方法を行
なって、紡糸速度83m/分で中空糸を得た。
このようにして得られた中空糸は、最小内径150μ
m、最大内径170μm、平均内径160μm、最小膜
厚12μm、最大膜厚22μm、平均膜厚16μmの内
外両表面部および内部にわたって均質なスキンレスのも
のであった。また、紡糸性は良好で、伸長率30±10
%、ドラフト比101であった。このようにして得られ
た中空糸を用いて血液透析器を組立て実施例1と同様の
方法でダイアリザンス試験を行ったところ、第1表の結
果が得られた。
同様にして凝固性液として使用した水酸化ナトリウム水
溶液の濃度を変えて最高紡糸速度を調べたところ、第3
図の曲線Bが得られた。
比較例 実施例1と同様な紡糸原液を、環状紡糸孔を装着した紡
糸口金装置に導き、6kg/cm2の窒素圧で紡糸孔より吐出
させた。紡糸孔の孔径は3.8mmであり、紡糸原液の吐
出量は15.5ml/min.とした。一方、紡糸口金装置に
装着した非凝固性液体の導入管よりミリスチン酸イソプ
ロピルを導入し、紡糸原液に内包させて吐出させた。上
記導入管の管径は1.2mmであり、ミリスチン酸イソプ
ロピルの吐出量は5.0ml/min.とした。ついで、吐出
原液を空間に200mm自由落下させ、たたちに浴温約2
0℃の20%硫酸水溶液を満した凝固兼再生浴に浴長1
2mで導入した。このときの紡糸速度は100m/min.
であった。ついで、浴温約20℃の浴槽に導き浴長約4
mで水洗をおこなったのち、巻取カセに巻取った。この
ようにして巻取られた糸条を、5%硫酸水溶液を満した
脱銅浴に浴長12mで走行させたのち水洗し、さらに4
%水酸化ナトリウムを満たしたアルカリ浴に浴長8mで
走行させることにより、前記共重合体塩を除去したの
ち、水洗し、巻取った。このときの処理速度は8m/mi
n.であった。カセに巻取った糸条はタンクに入れ、これ
に温水を注入したのち70℃に加温して260mmHg下で
1時間攪拌し、排水する。この操作を3回行なって糸条
中の低分子化合物を除去した。このように温水処理した
糸条を、120℃±10℃に保たれたトンネル式乾燥炉
(長さ3.45m)を4.8m/min.の走行速度で走行
させて乾燥して中空糸を得た。
このようにして得られた中空糸を用いて血液透析器を組
立て実施例1と同様の方法でダイアリザンス試験を行な
ったところ、第1表の結果が得られた。また、第1表に
ついて、1m2当りに換算したを第2表に示す。そして、
本発明において透析膜として使用される中空糸は、第1
表に示されるとおり4.0ml/mmHg・hr以上の限外濾過量
(U.F.R.)を有しており、濾過速度が速くかつ高
い除水能を有することを示している。よって、多量の除
水を必要とする透析患者に特に優れた効果を示すと考え
られる。また、VB12のような、いわゆる中分子量物
質といわれるものの除去率も高いことを示している。
IV.発明の具体的効果 本発明の中空糸は、内径が50〜500μm、膜圧が5
〜60μmでかつ最小膜厚と最大膜厚との比が0.2:
1〜0.8:1の肉薄部と肉厚部とを有する断面形状で
あって、内外両表面部から内部にわたって均質なスキン
レスであり、血液透析器の透析膜面積を0.88m2
し、かつ血液流量を200ml/分としたときの尿素の透
過量が167ml/分以上、リン酸イオンの透過量が11
6ml/分以上、クレアチニンの透過量が140ml/分以
上、ビタミンB12の透過量が40.4ml/分以上であ
る銅アンモニアセルロース製中空糸を透析膜として使用
することを特徴とする血液透析器であり、特に限外濾過
量が4.7ml/mmHg・hr・m2以上にできるので、透析用中
空糸としては高く、短時間により多くの量の除水を行な
うことができるので、多量の除水を必要とする透析患者
に特に有効である。さらにビタミンB12のような中分
子量物質の除去率も高く、長期透析患者に対し特に有効
である。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の血液透析器において使用される中空糸
の製造方法を行なうための装置の一実施例を示す概略断
面図、第2図は本発明で使用される中空糸の横断面の模
式図であり、また第3図は本発明において使用される中
空糸の製造方法における凝固性液濃度と最高紡糸速度と
の関係を示すグラフである。 1……非凝固性液槽、2……浴槽、 3……非凝固性液、4……凝固性液、 7……原液貯槽、6……セルロース径紡糸原液、 10……内部液貯槽、11……非凝固性液、 14……環状紡糸原液、15……変向棒、 25……紡糸口金装置。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭54−151616(JP,A) 特開 昭49−134920(JP,A) 特開 昭55−116813(JP,A) 特公 昭55−1363(JP,B2)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】内径が50〜500μm、膜厚が5〜60
    μmでかつ最小膜厚と最大膜厚との比が0.2:1〜
    0.8:1の肉薄部と肉厚部とを有する断面形状であっ
    て、内外両表面部から内部にわたって均質なスキンレス
    であり、血液透析器の透析膜面積を0.88m2とし、か
    つ血液流量を200ml/分としたときの尿素の透過量が
    167ml/分以上、リン酸イオンの透過量が116ml/
    分以上、クレアチニンの透過量が140ml/分以上、ビ
    タミンB12の透過量が40.4ml/分以上である銅ア
    ンモニアセルロース製中空糸を透析膜として使用するこ
    とを特徴とする血液透析器。
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