JPS6328406A - 網目状多孔質中空糸膜 - Google Patents

網目状多孔質中空糸膜

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JPS6328406A
JPS6328406A JP16984886A JP16984886A JPS6328406A JP S6328406 A JPS6328406 A JP S6328406A JP 16984886 A JP16984886 A JP 16984886A JP 16984886 A JP16984886 A JP 16984886A JP S6328406 A JPS6328406 A JP S6328406A
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fiber membrane
polymer
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membrane
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Yoshiaki Nitori
似鳥 嘉昭
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は溶質透過性の改良された多孔質中空糸膜に関す
る。
(従来の技術) 近年、高分子化合物を材料とした多孔質膜が。
水系溶液あるいは水系懸濁液の濾過に広く利用されてお
り、工業分野では電子工業用等の純水の製造、医薬品製
造用原水の除菌、電池セパレーター等に、また医療分野
では血液成分の分離用、腹水中の悪性有形成分の除去、
各種輸液中の異物の除去、各種除菌フィルター等に用い
られている。
例えば医療分野では血液を膜分蕩法により各種成分に分
離する技術が実用化されてきており、中でも血液を血球
成分と血漿成分とに分離する血漿分#膜は、血漿成分に
病因を持つ意志の血漿を分離、廃棄して健常人の血漿を
補充する血漿交換療法、血漿を分離後浄化して患者に返
却する血漿交換療法、あるいは健常人から血漿のみを採
血する血漿採取、さらには保存血を血球成分と血漿成分
に分離する保存血血漿分離など多くの医療目的に使用さ
れ始めている。
高分子化合物からなる多孔質膜の製造法としては、湿式
製脱法、可塑剤等の添加物を混合し溶融成形した後、添
加物を抽出除去する溶融相転法、結晶性高分子の場合に
用いることができる延伸開孔法などが知られている。
延伸開孔法は、結晶性高分子を溶融成形後、冷延伸によ
り結晶ラメラ間に開裂を生じさせ、さらに熱延伸により
孔拡大を行なったのち熱セットで構造を固定するもので
、細孔は延伸方向へ細長く配向したミクロフィブリルと
該ミクロフィブリルに連結したスタックドラメラからな
る結節部により形成され、その細孔の構造は短冊状構造
の基本単位が互に積層し、膜の一方の面から他方の面へ
貫通した連続孔を形成している。この方法で得られる多
孔質膜は、製造過程で有機溶剤や可塑剤のような添加物
を加えないため、添加物抽出の操作が不要であり、また
使用時に残留添加物の溶出の心配もなく、医療用途に使
用する場合も安全性の高い多孔質膜として有用である。
その例として高密度ポリエチレンを延伸開孔法により開
孔させた多孔質中空糸膜が提案されている。(特開昭5
2−137026、特開昭57−42919、特開昭5
7−66114、および特開昭57−847(発明が解
決しようとする問題点) 分雛用多孔買膜は水系または各種溶剤系中の有形成分と
液体成分を分離することが目的であり、濾過速度が高い
こと、右形成分は阻止し液体成分に対し十分な透過能を
有すること、十分な強度を有することなどが要求される
特に多孔質膜を血漿分離膜に用いる場合には、次のよう
な機能や特性が要求される。
■血球成分は阻止し、かつ目的とする血漿成分はすべて
透過させる。
(の小型で血漿分離性能が高い。
(□□□安全性が高い。
■について詳述すると、通過すべき目的成分は血漿分離
を行なう目的により多少異なるが、治療を目的とする血
漿分離では、除去対象物質として免疫グロブリン、免疫
複合体、低比重リポ蛋白(LDL)等が挙げられる。こ
のような除去対象物質は一般に高分子量物質である場合
が多く、その分子サイズも大きい。例えば免疫グロブリ
ンの1つであるIgMは分子量90万1分子サイズ35
0Aであり、免疫複合体は特定の物質ではないが分子量
で100万から数百万、分子サイズは200Aから50
0A程度と推定される。
またLDLも分子量220〜350万1分子サイズは2
00〜300Aという巨大分子である。
血漿採取を目的とする血漿分離は、有用血漿成分を採取
することが目的であり、アルブミン(分子量6万、分子
サイズ40AX150A)のように比較的低分子のもの
の他、免疫グロブリン、フィブリノーゲン(分子量34
万1分子サイズ30A×70OA)のように高分子量の
もの、さらに血友病の治療に用いられる凝固第■因子の
ように分子量100〜200万以上に及ぶものもある。
このように治療、血漿採取いずれの目的においても透過
すべき血漿成分の分子サイズは数百Aにも及ぶ巨大分子
である。
■の多孔質膜の血漿分離性能に関して言及すれば、 (イ)できるだけ短時間で分離できること、(ロ)でき
るだけ体外循環血液量が少ないこと、の2点が望まれる
。中空糸タイプの血漿分離膜は平膜に比べ小型化が可能
でプライミングボリュームが小さい利点を有するが、濾
過速度のより太きい膜が実現できれば、さらに小型化が
可能であり、また短時間化も可能となり非常に有意義で
ある。
従来より知られているポリエチレンよりなり、延伸開孔
法により得られた中空糸状多孔質膜は、製造過程におい
て、添加物、有機溶剤等を一切使用しないため、溶出物
等の問題がない疎水性膜であり水系液体中での強度が強
い、生体に対して不活性であり血液に悪い影響を与えな
い等の優れた点を有するものであった。しかしながら先
行技術で開示されたポリエチレン中空糸状多孔質膜の万
両分子サイズ、および濾過速度は実用的な血漿分*Vと
しては不十分である。特開昭57−84702に開示さ
れている実施例中で最も高い性能を示す実施例4の例で
も、純水の濾過速度は4.6立/ h r・rn’会m
mHg、人血清アルブミン透過率98%、総蛋白透過率
90%と示されており、高分子蛋白の透過率は示されて
いないものの、総蛋白透過率が90%と低いことは万両
分子サイズが低いことを示しており、濾過速度も低値に
とどまっている。また特開昭57−66114に開示さ
れている実施例1では、水銀ポロシメーターで測定した
細孔の平均孔径が0.82JLmと非常に大きいにもか
かわらず、透水量は32001/hrem’*760m
mHg (4,21/hr*rn’*mmHg)と小さ
く、更に分子量2百万のブルーデキストランの透過率は
50%と非常に小さいものであった。
結晶性高分子からなり延伸開孔法により作られた中空糸
状多孔質膜の構造は延伸方向に配向した多数のミクロフ
ィブリルと該ミクロフィブリルにほぼ直角に連結したス
タックドラメラからなる結節部により形成される網目状
構造をとるが、その細孔は延伸方向に配向したミクロフ
ィブリルにより形成されるため繊維軸方向に細長く延び
た短冊状孔となり、その孔の縦横の長さの比は10倍以
上にも及ぶ。この孔を通しての粒子の透過を考えた場合
、透iM率はこの孔の横巾により決定されるが、孔長は
延伸倍率を変えることにより容易に制御できるのに対し
、孔中は延伸倍率を変えてもほとんど変化せず、十分に
孔中の大きい多孔質膜を得ることはできなかった。
(問題点を解決するための手段) 以上のように従来の技術では、結晶性高分子の延伸開孔
法で得られた膜は十分な透過孔径を有せず血漿分離用途
の膜としては、高分子量血漿成分の透過率は不十分であ
った。
本発明者らは以上の問題点を解決すべく鋭意研究した結
果、本発明を完成したものである。 apも本発明は、
結晶性高分子よりなり、延伸開孔原理を用いて作られた
透過性能の改良された多孔質中空糸膜に関するものであ
る。
本発明の多孔質中空糸膜は、繊維軸方向に配向した複数
のミクロフィブリルを、線状高分子で結束したミクロフ
ィブリル束と、線束とその両端において交差して結合す
るスタックドラメラからなる結節部とにより形成される
セル構造の膜を有する網目状多孔質中空糸膜であって、
ミクロフィブリルおよびスタックドラメラは線状高分子
で被覆した結晶性高分子からなり、更に該セル構造の膜
は、全体としてほぼ均一な3次元網目構造をなし、その
空間部分は、繊維軸方向に配向した長F3状の貫通孔を
形成していることを特徴とする中空糸膜、である。
本発明により従来技術で問題とされた。不十分な高分子
量成分の透過性は、大巾に改良され、しかも血漿分離膜
として用いた場合にも安全性において全く問題のない多
孔質中空糸膜を得ることができた。
(作用及び実施態様) 本発明の多孔質中空糸膜は、従来より知られている延伸
開孔原理を用いて作られた結晶性高分子よりなる多孔質
中空糸膜前駆体のミクロフィブリルを、第2の高分子に
より複数本結束しかつ全表面を被覆してなる網目状多孔
質中空糸膜である。
ここで、「ミクロフィブリルを第2の高分子により結束
し」とは第2の高分子によって複数のミクロフィブリル
を1度結束したら、その後解離して結束前の前駆体状態
に帰ることのない結束を指す。
従来技術の延伸開孔法で得られる多孔質中空糸膜前駆体
においては、多数の非常に細いミクロフィブリルが繊維
軸方向に配向し平行に並び短冊状孔を形成しているが、
本発明の多孔質膜においては、複数のミクロフィブリル
を第2の高分子により結束することにより中央部がくび
れた鼓状円柱のミクロフィブリル束を形成している。同
時に該ミクロフィブリル束およびスタックドラメラの表
面は第2の高分子により被覆されている。その結果上記
ミクロフィブリル束およびスタックドラメラにより形成
される孔は、上記多孔質中空糸膜前駆体の短冊状孔の孔
長とほぼ同等の長軸長を有し、該短冊状孔の孔中の数倍
にも及ぶ短軸長を有する、繊維軸方向に配向した長円状
孔となる。孔を通しての粒子の透過率は一般には粒子の
サイズと孔径により決定されるが、短冊状または長円状
の孔の場合はその短径により決定される0本発明の多孔
質膜においては、長円状孔の短軸は、公知の短冊状孔の
横巾に比べ大きいため粒子透過率が大きく向上する。
またミクロフィブリル束およびスタックドラメラの表面
は第2の高分子により被覆されるため表面の端部は丸味
を帯び、血液の処理等に用いる場合、血球への損傷を起
し難い特長を有する。
またミクロフィブリル束およびスタックドラメラにより
形成されるセル構造が、繊維軸方向に配向して、膜厚方
向1円周方向、およびm&I軸方向の3次元にわたり、
均一分布して全体が網目構造をなしているため、膜全体
が透過に寄与でき高い透過速度を示す、また膜全体が均
一な空孔率を有するため優れた機械的強度を宥する。
本発明の網目状多孔質膜は物質透過の効率が高いため、
必要以上に延伸倍率や空孔率を上げなくても十分な透過
性能を示す、そのため内表面に開孔した孔の長軸長を低
くおさえ、血液挫過の場合の溶血を起こしにくくするこ
とができる。
本発明の多孔質膜で、セル構造が3次元にわたり均一分
布していることは電子顕微鏡観察により確認できる。内
表面、外表面、膜厚方向切断面の写真のいずれもが、繊
維軸方向に配向したミクロフィブリル束と、該ミクロフ
ィブリル束と平均的にはほぼ直交して該ミクロフィブリ
ル束と両端において結合するスタックドラメラからなる
結節部により形成されるセル構造が均一に分布した像を
与える。
分布の均一性については、膜外表面部、膜厚方向の中央
部、膜内表面部の電子顕微鏡像を比較することにより評
価でき、特に薄切片に切り出したサンプルの透過型電子
顕微鏡写真像は良好な2次元画像を与えるため画像処理
による定量化が可能になる。この方法で求めた内表面部
のミクロフィブリル束の平均間隔(dbi)μm、外表
面部のミクロフィブリル束の平均間隔(dbo)μm。
膜厚方向中央部のミクロフィブリル束の平均間隔(丁b
’c)絡mが 0.8≦d b c / d b i≦120.8≦d
 b c / d b o≦1.2の関係にあることが
好ましい。
また、本発明の多孔質膜の長円状孔はその大きさは、繊
維長方向の長さはスタックドラメラ間の間隔、巾はミク
ロフィブリル束の間隔として、長円度は両者の比として
求められるが、良好な透過性能を示すためには、スタッ
クドラメラ間の平均間隔(Ts)ILm、ミクロフィブ
リル束の平均間隔(db)JLmおよび両者の比が 0.2≦fLs≦5  (pm) 0.1≦db≦3  (un) l≦ls / d b≦5 の関係にあることが好ましい。
また貫通孔の最大孔径はASTM−F316−70に示
されるバブルポイント法により求めることができるが、
目的に応じて孔径を選ぶことができる。血漿分離の目的
には0.1〜1.0部mのバブルポイント孔径が好まし
い。
液体の濾過速度は水の透過速度により求められるが、透
水速度は高い程好ましく、1〜301/hr@m’*m
mHgが好ましい。
本発明で使用される結晶性高分子は、延伸開孔法の原理
が適用可能な程度の結晶性を有する高分子であり、具体
的にはフィルムまたは中空糸の状態で少なくても20%
以上、好ましくは50%以上の結晶性をもつことができ
る高分子である。
本発明の結晶性高分子の代表的な例としては、ポリエチ
レン、ポリプロピレン、ポリ−4−メチルペンテン−1
等のポリオレフィン類2ポリオキシメチレンおよびその
1部をオキシエチレン連鎖でご換したポリオキシメチレ
ンのランダムまたはブロックコポリマー、ポリ弗化ビニ
リデン、ポリテトラフルオロエチレン、ホリフェニレン
オキシド、ポリフェニレンスルフィドあるいはポリエチ
レンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート等の
芳香族ポリエステル、ナイロン6、ナイロン66、ナイ
ロン12等のポリアミド等があげられるが特にポリエチ
レンおよびポリプロピレンは結晶性が高く、延伸開孔法
に適しており好ましい。
本発明で言う延伸開孔法とは、結晶性高分子からなる成
形体を延伸することにより微細な貫通孔を形成させる方
法であり、例えば特公昭55−32531号に開示され
ている。この方法は結晶性高分子を溶融押出しにより、
フィルム状、中空糸状等に成形後、必要に応じアニール
処理を施して結晶を成長させ、ついで冷延伸により結晶
ラメラ間に開裂を生じさせ、ざらに熱延伸により孔拡大
を行ったのち熱セットで構造を固定する逐次的過程より
なる方法である。
本発明で結束および被覆に用いる第2の高分子は溶剤に
可溶な高分子であればどの高分子でも使用でき、各種線
状高分子が用いられる。線状高分子の例としては、セル
ロースおよびその誘導体などの天然高分子1合成高分子
では、ポリエステル、ポリアミド、ポリカーボネート等
の縮合系高分子、ポリエーテル類等の主鎖へテロ原子含
有高分子、主鎖炭素型高分子等が挙げられる。中でも主
鎖炭素型高分子はビニル系モノマーの共重合により多種
多様の性質を有する共重合体が得られることから好まし
く用いられる。ビニル系モノマーとは炭素−炭素2重結
合を有するモノマーであす、エチレン、フロプレン等の
オレフィン類、スチレン等の芳香族ビニル七ツマー1塩
化ビニル等のハロゲン化ビニルモノマー、メチルメタク
リレート、アクリロニトリル等のアクリル系モノマー、
酢酸ビニル等のビニルエステル、等が挙げられる。
結晶性高分子としてポリオレフィンを用いる場合には、
線状高分子としては、オレフィン系モノマー単位を含む
オレフィン系共重合体がポリオレフィンとの接着性が良
く好ましい、共重合体としてはランダム共重合体、グラ
フト共重合体、ブロック共重合体のいずれのタイプも用
いることができる。オレフィン系共重合体の例としては
、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレンー不飽和カ
ルボン酸エステル共壬合体、エチレンー不飽和カルボン
In−ff1合体、エチレン−ビニルアルコール共重合
体等が挙げられる。
本発明の多孔質膜は上記の線状高分子により表面が被覆
されているが、濾過の対照となる液体が血液等の水系液
体の場合は細孔表面が疎水性の場合、水系液体の表面張
力により常圧では該液体は濾過されない、そのため該線
状高分子は親木性を示すことが好ましく、その例として
はエチレンーヒニルアルコール共重合体が挙げられる。
本発明の多孔質膜の製造法は、従来より知られ9.H9
,。
た延伸開孔法により得られた結晶性高分子よりなる多孔
質中空糸を前駆体として用い製造される。
第2の高分子(線状高分子)は有機または無機の溶剤に
溶解し溶液として該前駆体に供給される。
該溶液は該前駆体の十分内部まで浸透せしめられた後、
該溶剤を徐々に蒸発除去することにより該前駆体のミク
ロフィブリルは該線状高分子により結束されかつ被覆さ
れ、同時に該前駆体のスタックドラメラも該線状高分子
により被覆される。この過程において、該前駆体は繊m
&方向に収縮する方向に中空糸全体が構造変化を起す、
最終的に該溶剤を十分に除去し、必要に応じて熱処理に
より構造変化を促進させ本発明の網目状多孔質膜を得る
好ましい製造条件としては以下の条件が挙げられる。高
分子溶液のポリマー濃度は低すぎては前駆体ミクロフィ
ブリルの結束が十分にできず、高すぎると前駆体内部へ
の侵透が困難となるため、0.1〜5%が好ましく、さ
らに好ましくは0゜5〜2%である。溶剤は該高分子の
無機または有機の良溶剤から選ばれる。高分子溶液の前
駆体への供給は、前駆体中空糸の外部表面より供給する
方法と内部表面、外部表面の両方から供、給する方法が
あり、後者は比較的短時間で高分子溶液を前駆体内部ま
で浸透させることができる特徴を看し、前者は長い連続
した中空糸にも適用できる特徴を有する。高分子溶液を
前駆体に供給して、乾燥前に前駆体内部まで浸透に要す
る時間は、前駆体及び高分子溶液の特性に応じ1秒から
1時間程度である。結晶性高分子に対する線状高分子の
量は前者の1〜30重量%が好ましく、さらには5〜2
0重量%が好ましい。
乾燥の条件は、この過程において、結束ミクロフィブリ
ル束が形成され、かつ構造変化が起こり、孔の長円状化
、l s / d bの低下が起こるため屯要である。
急速な乾燥は十分な構造変化を伴わず構造を固定してし
まうため好ましくない。
溶媒の乾燥には好ましくは1分以上、さらに好ましくは
10分以上の時間をかけて徐々に乾燥する。また乾燥温
度は高い方が構造変化が起こりやすいので好ましく、結
晶性高分子の融点以下の任意の温度が選ばれる。温度を
上げるにしたがい、緻雄長方向の収縮を伴いながら、i
sが低下し、dbが上昇する傾向があり、貫通孔の孔径
は増大する。溶媒の急速な乾燥を抑え、かつ高温での乾
燥を行うため溶媒蒸気雰囲気下で高温で徐々に乾燥する
ことも好ましい。
一度溶媒を乾燥した後、必要ならば熱処理により上記の
構造変化を促すこともできる。この場合も結晶性高分子
の融点以下の任意の温度を選択できる。
本発明の、網目状多孔質中空糸膜は、血液用の各種分離
IIT2、除菌フィルター、輸液用フィルター、水処理
用フィルター、食品の分離、濃縮フィルター等の他、中
空糸型細胞培養型用膜としても使用できる。
次に、本発明を実施例で説明する。なお、諸物性の測定
は下記の方法で行った。
(1)スタックドラメラ間の平均間隔(Q s)および
ミクロフィブリル束間の平均間隔(db)試料をアクリ
ル系樹脂に包埋し、凍結切片法で超薄切片を作成し、脱
包埋後、カーボン蒸着し倍率6500倍の透過型電子顕
微鏡写真を得た(第4図)、該写真をライツ社製TAS
  PLUS画像処理装芒を用いて画像処理を行った。
スタックドラメラ部は高密度の結晶部で最暗部として像
が(得られ、ミクロフィブリル束の中間暗部と区別でき
る。立Sの測定には、該写真を譲維艮方向に実長0.0
87gm巾の短冊状に切り出す処理を行い、各スタック
ドラメラ間の距離を求め総平均した。
dbの測定には、該写真を繊維長と直角方向に実長0.
047pm巾の短冊状に切り出す処理を行い、各ミクロ
フィブリル束間の距離を求め総平均した。
(2)バブルポイント法最大孔径 ASTM−F316−70の原理に基づき、エタノール
中で多孔質中空糸膜内部より空気により加圧し、最初に
気泡が発生する圧力をバブルポイント圧として求め、孔
径に換算しバブルポイント法最大孔径とした。
(3)透水速度(1/ h r @ m’s mmHg
)純水を用い37°C1差圧50mmHgで測定した。
(4)標準粒子透過率 標準粒子として(イ)平均粒径0.0Bpmのコロイダ
ルシリカ[触媒化成工業(株)製のCaしaloids
I80P]、(ロ)平均粒径0゜20ILmのスチレン
−ブタジェンラテックス[ダウケミカル(株)製の5D
R83B]、(ハ)平均粒径0..33gmのポリスチ
レンラテックス[ダウケミカル(株)製のユニフォーム
ラテックス]を用いた。
測定法は標準粒子の水!j濁液を調整し、差圧50 m
 m Hg以内で線源の濾過を行い、波長500nmの
比濁法で濃度を求め。
透過率(SC)= (Cf/Co)X100 (%)(
Cfは透過液濃度、COは原液濃度)により求めた。
(’5)[引張破断強度(Kgf/cm’)引張破断伸
度(%)] インストロン型引張試験機にて、歪速度200%/分で
測定。
(実施例1) 高密度ポリエチレン(密度0.988.MI(I^5.
5、商品名ハイゼックス2208J)を円形2正続口を
用いて中空糸に紡糸した。押出し量は15g/分、紡速
は200m/分、紡口温度は150°C1冷却は0.5
m/秒の風で行った。得られた中空糸を115℃で2時
間アニール処理した後、送りロールの回転速度をyJ節
して、室温で1.33倍の冷延伸、さらに3段の熱延伸
を第1段97℃、第2段113℃、第3段115°Cに
おいて未延伸糸に対し各々4.0倍、5.1倍、5.8
倍になるように行った。該延伸中空糸を115°Cにて
2分間の熱固定を行い前駆体多孔質中空糸を得た。該前
駆体は第3図に示すようなミクロフィブリルとスタック
ドラメラによる短冊状空孔を有し、その諸物性は表1の
とおりであった。
エチレン含量29モル%のエチレン−ビニルアルコール
共重合体(日本合成化学工業社製ソアノールD)を60
容量%エタノール水溶液に加熱溶解させ1.0重量%溶
液とした。該溶液の温度を55℃に維持し、前記前駆体
多孔質中空糸を束ね該溶液中に浸漬し1分間放こした0
次いで余剰の共重合体溶液を除いた後60°Cの熱風で
1.5時間無緊張下で乾燥した。
以上の操作で多孔質中空糸は前駆体に比べ9゜5%収縮
した。付着したエチレン−ビニルアルコール共重合体の
重量は9.3重量%であった。
得られた多孔質中空糸膜は第1図に示すように、数本な
いし数十本のミクロフィブリルがエチレン−ビニルアル
コール共重合体により結束され、鼓状円柱を形成し、細
孔は孔中が大きく増大した長円状を示す、また第2図に
示すように内表面部、外表面部、膜厚方向断面はいずれ
も均一な網目状構造を示した。この膜の引張破断強度は
530K g f / c rn’、引張破断伸度は3
4%、と優れた機械的特徴を示した。得られた網目状多
孔質膜の諸物性を表1に示すが、優れた透水性、標準粒
子透過率を示した。
(以下余白) 表1 (実施例2) 実施例1と同じ条件で紡糸した中空糸を用い。
熱延伸の温度だけを変え、延伸倍率は同条件で延伸し前
駆体多孔質中空糸を得た。熱延伸温度は1段目の温度を
下げた場合は2段目、3段目も同じ温度下げて延伸した
。実施例1と同条件でエチレン−ビニルアルコール共重
合体によるミクロフィブリルの結束、被覆処理を行った
。ただしNo。
1〜3では共重合体溶液に浸漬する時間は10分とした
。またNo、5の多孔質中空糸膜は溶媒乾燥後さらに、
オートクレーブ中で120”C,湿熱下30分間熱処理
を行った。得られた多孔質中空糸膜は電子顕微鏡写真に
より、いずれもミクロフィブリルが結束され、該ミクロ
フィブリル束とスタックドラメラにより繊維長方向に配
向した長円状孔が形成されていることが確認された。各
多孔質膜の物性を表2に示す。
表2 (実施例3) 実施例1と同じ前駆体を用い、各種線状高分子をミクロ
フィブリルの結束用高分子として用いて多孔質中空糸膜
を製造した。該高分子の濃度はいずれも1重量%、浸漬
は室温で行い浸漬時間は10分とした。乾燥時間は1時
間とした。得られた多孔質膜はいずれも電子類va鏡に
よりミクロフィブリルが結束され、該ミクロフィブリル
束とスタックドラメラにより長円状孔を形成しているこ
とが確認された。各多孔質膜の物性を表3に示す。
表3 (発明の効果) 本発明の中空糸膜は、公知の多孔質中空糸膜に比較して
、細孔の長円度が低く製造が容易であり、しかも高分子
量成分の透過率が大巾に向上し、安全性にも優れた中空
糸膜である。
【図面の簡単な説明】
第1図は実施例1で得られた多孔質中空糸膜の内表面部
の走査型電子顕微鏡写真である。第2図は実施例1で得
られた多孔質中空糸膜の内表面部から外表面部にかけて
の走査型電子顕微鏡写真である。第3図は実施例1にお
ける線状高分子被覆前の前駆体中空糸膜の走査型電子顕
微鏡写真である。第4図はカーボン基若した膜切片の透
過型電子顕微鏡写真である。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 (1)繊維軸方向に配向した複数のミクロフィブリルを
    、線状高分子で結束したミクロフィブリル束と、該束と
    その両端において交差して結合するスタックドラメラか
    らなる結節部とにより、形成されるセル構造の膜を有す
    る網目状多孔質中空糸膜であって、ミクロフィブリルお
    よびスタックドラメラは線状高分子で被覆した結晶性高
    分子からなり、更に該セル構造の膜は、全体としてほぼ
    均一な3次元網目構造をなし、その空間部分は、繊維軸
    方向に配向した長円状の貫通孔を形成していることを特
    徴とする中空糸膜。 (2)スタックドラメラ間の平均間隔(@l@s)μm
    、ミクロフィブリル束の平均間隔(@d@b)μmおよ
    び両者の比が 0.2≦@l@s≦5(μm) 0.1≦@d@b≦3(μm) 1≦@l@s/@d@b≦5 の関係にある、特許請求の範囲第1項記載の中空糸膜。 (3)内表面部のミクロフィブリル束の平均間隔(@d
    @bi)μm、外表面部のミクロフィブリル束の平均間
    隔(@d@bo)μm、膜厚方向中央部のミクロフィブ
    リル束の平均間隔(@d@bc)μmが0.8≦@d@
    bc/@d@bi≦1.2 0.8≦@d@bc/@d@bo≦1.2 の関係をにある、特許請求の範囲第2項記載の中空糸膜
    。 (4)バブルポイント法で求めた長円状貫通孔の最大孔
    径が0.1〜1.0μmである特許請求の範囲第1項〜
    第3項のいずれか1つに記載の中空糸膜。 (5)結晶性高分子がポリオレフィンである特許請求の
    範囲第1項〜第4項のいずれか1つに記載の中空糸膜。 (6)ポリオレフィンがポリエチレンまたはポリプロピ
    レンである特許請求の範囲第5項記載の中空糸膜。 (7)線状高分子がオレフィン系共重合体である特許請
    求の範囲第1項〜第6項のいずれか1つに記載の中空糸
    膜。 (8)オレフィン系共重合体がエチレン−ビニルアルコ
    ール系共重合体である特許請求の範囲第7項記載の中空
    糸膜。
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