JPH0440035Y2 - - Google Patents

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JPH0440035Y2
JPH0440035Y2 JP16122888U JP16122888U JPH0440035Y2 JP H0440035 Y2 JPH0440035 Y2 JP H0440035Y2 JP 16122888 U JP16122888 U JP 16122888U JP 16122888 U JP16122888 U JP 16122888U JP H0440035 Y2 JPH0440035 Y2 JP H0440035Y2
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output shaft
inner hub
shaft
power transmission
coupling case
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Description

【考案の詳細な説明】 (産業上の利用分野) この考案は動力伝達装置に関し、特にビスカス
カツプリングを備えた動力伝達装置に関するもの
である。
(従来の技術) 従来のビスカスカツプリングを備えた動力伝達
装置としては、例えば第7図に示すようなものが
ある。
この動力伝達装置100では、図示しないリン
グギヤより回転入力を受けるデフケース101に
ピニオンシヤフト103を介してピニオンキヤ1
05が回転自在に支持されている。このピニオン
ギヤ105には、第1の出力軸107と係合した
一方のサイドギヤ109が噛合すると共に、第2
の出力軸111と係合した他方のサイドギヤ11
3が噛合している。従つて第1の出力軸107と
第2出力軸111の回転差は旋回走行時には上記
構成により吸収され、円滑な差動回転ができると
共に直進走行時には前記両出力軸107,111
に常に等しい回転力が伝達されるように作動す
る。
一方、第1の出力軸107はインナーハブ11
5に係合しており、このインナーハブ115には
第1の抵抗板117が係合し、この第1の抵抗板
117と交互に配設された第2の抵抗板119は
カツプリングケース121に係合している。この
カツプリングケース121は前記デフケース10
1にビス等により係合すると共に、前記インナー
ハブ115とにより密閉状の作動室123を区画
形成し、この作動室123内には粘性流体が封入
されてビスカスカツプリング125を構成してい
る。従つて前記ビスカスカツプリング125を介
してデフケース101と第1の出力軸107との
間の差動回転が制限される構成となつている。
(考案が解決しようとする課題) しかしながら、タイヤがパンクして、左右輪ど
ちらか一方に、通常のタイヤに比べてやや直径が
小さいテンパータイヤを使用したとき、あるいは
左右輪の空気圧が不均一であるときなど、走行中
左右輪間に常時回転数差が生じる。
この様に左右輪に長時間回転数差が生じると、
第1の出力軸107とデフケース101とは相対
回転し、このため第1の抵抗板117と第2の抵
抗板119とは粘性流体を常時剪断することにな
る。このように、粘性流体が第1の抵抗板117
と第2の抵抗板119とによつて長時間剪断され
ると、カツプリングケース121内には高熱が発
生し内圧が異常に上昇することにより、各抵抗板
117,119が密着し、円滑な差動回転が出来
なくなるという不具合が生じる。
[考案の構成] (課題を解決するための手段) このような問題点を解決するために、この考案
にあつては、回転入力を受けるデフケースと、こ
のデフケースにピニオンシヤフトを介して回転自
在に支持されたピニオンギヤと、このピニオンギ
ヤと噛合する一対のサイドギヤと、この一方のサ
イドギヤと一体回転し第1の出力軸へ回転を伝達
するカツプリングケースと、このカツプリングケ
ースと相対回転可能に配設されたインナーハブ
と、このインナーハブとカツプリングケースとに
よつて画成され粘性流体が封入された作動室と、
前記カツプリングケースとインナーハブとにそれ
ぞれ係合された一対の抵抗板と、前記他方のサイ
ドギヤと連結する第2の出力軸と、この第2の出
力軸と前記インナーハブとを接続したりこの接続
を遮断したりするクラツチ軸とを備え、このクラ
ツチ軸を移動機構によつて移動させて、第2の出
力軸とインナーハブとの接続を遮断するようにし
た構成とした。
(作用) 車両の走行状態により第1の出力軸と第2の出
力軸の間に常時回転数差が生じると考えられると
き、移動機構によつてクラツチ軸を移動させて、
第2の出力軸とインナーハブとの接続を遮断し第
1・第2出力軸の差動回転がビスカスカツプリン
グに入力しない様にする。このため、カツプリン
グケースとインナーハブは一体回転し、すなわち
一対の抵抗板は一体回転する。したがつて、作動
室内の粘性流体は一対の抵抗板によつて剪断され
ず、ビスカスカツプリングには高熱は発生せず、
円滑な差動回転が確保できる。
(実施例) 以下、この考案を図面に基づいて説明する。第
1図ないし第5図はこの考案に係る動力伝達装置
の一実施例を示す図である。
まず、構成を説明する。リングギヤ(図示しな
い)より回転入力を受けるデフケース3にピニオ
ンシヤフト5を介してピニオンギヤ7が回転自在
に支持されている。このピニオンギヤ7には一対
のサイドギヤ9,11が噛合しており、この一方
のサイドギヤ9はカツプリングケース13に溶接
等により接合されている。このカツプリングケー
ス13は第1の出力軸15にスプラインにより係
合され、前記カツプリングケース13には第1の
抵抗板17が係合し、この第1の抵抗板17と交
互に配設された第2の抵抗板19はインナーハブ
21に係合しており、前記第1の抵抗板17と第
2の抵抗板19とにより一対の抵抗板を構成して
いる。前記カツプリングケース13と、このカツ
プリングケース13に相対回転自在に取付けられ
たインナーハブ21とにより密閉状の作動室23
が区画形成されており、この作動室23内にはシ
リコンオイル等の粘性流体が封入されてビスカス
カツプリング24を構成している。
また、前記他方のサイドギヤ11には第2の出
力軸25が連結しており、この第2の出力軸25
は、サイドギヤ11とスプライン係合する中空の
動力伝達軸27と、この動力伝達軸27の外周に
スプラインにより係合する出力軸本体29とから
なつている。出力軸本体29の左端部は第2図に
も示すように中空状に形成されており、この中空
状に形成された部分の水平方向側壁には左端に向
けて切欠部31(第3図参照)が形成されてい
る。このため、出力軸本体29の中空状に形成さ
れた部分は上下両端部29a,29bが突起状に
なつている。
動力伝達軸27内にはこの動力伝達軸27とイ
ンナーハブ21とを接続したり、この接続を遮断
したりするクラツチ軸33が収装されている。ク
ラツチ軸33の左端側にはスプライン33a及び
33bが形成され、このスプライン33a及び3
3bはインナーハブ21と動力伝達軸27とにそ
れぞれ係合可能である。クラツチ軸33をインナ
ーハブ21と動力伝達軸27に対して、この軸線
方向であつて第1図中左方向へ移動させると、こ
のクラツチ軸33のスプライン33bは動力伝達
軸27のスプライン27aとのスプライン係合か
ら脱れる。今度は逆にこのクラツチ軸33を右方
向に移動させると、再度クラツチ軸33は動力伝
達軸27とスプライン係合する。
また、クラツチ軸33の右端には段差を設け
て小径部分35が形成されており、この小径部分
35には係合部材37が回転自在に嵌挿されて取
り付けられ、この係合部材37はスナツプリング
39によつて抜け出るのが防止されている。
係合部材37は第4図および第5図に示すよう
にその外周部分が環状となつており、この外周面
には断面凹状の係合溝41が形成され、またこの
中心部にはクラツチ軸33の小径部分35に嵌挿
可能な孔が形成された嵌挿部43を有している。
係合部材37の嵌挿部43と係合溝41との間に
は上下対称に係合孔45が形成され、この係合孔
45には出力軸本体29の突起状の上下両端部2
9a,29bが挿入されて係合されている。
係合孔45に上下両端部29a,29bが係合
された係合部材37の係合溝41は、出力軸本体
29の外方に位置しており、この係合溝41には
フオーク47の先端が嵌入されて係合されてい
る。フオーク47は駆動部49のドライブ軸51
に取り付けられており、この駆動部49は電動、
バキユーム又は油圧等でこのドライブ軸51を第
1図中左右方向に駆動する。なお、係合部材3
7、フオーク47、駆動部49は全体として移動
機構52を構成している。
次に、作用を説明する。
車両の左右輪の一方のタイヤがパンクすると、
パンクしたタイヤを、車両に備えられたテンパタ
イヤに空気を充填してこれと取り替える。テンパ
タイヤは普通のタイヤに比べてやや直径が小さい
ので、左右輪には常時回転数差が生じる。すなわ
ち、左右輪の一方と第1の出力軸15を介して一
体回転するカツプリングケース13と、左右輪の
他方と第2の出力軸25、クラツチ軸33を介し
て一体回転するインナーハブ21とは相対回転す
る。このように、カツプリングケース13とイン
ナーハブ21とが相対回転すると、一対の抵抗板
17,19は粘性流体を常時剪断し、この剪断に
よつてビスカスカツプリング24には高熱が発生
する。
そこで、ビスカスカツプリング24に高熱が発
生するのを防止するために、テンパータイヤを装
着するとすぐにカツプリングケース13とインナ
ーハブ21とが相対回転せずに一体回転するよう
にする。そのために、駆動部49を作動させて、
このドライブ軸51を第1図中左方向へ移動させ
る。ドライブ軸51が移動されると、同時にフオ
ーク47も移動され、このフオーク47の移動に
よつて係合部材37を介してクラツチ軸33は左
方向へ移動される。
クラツチ軸33の左方向への移動によりスプラ
イン33bは、動力伝達軸27のスプライン27
aと係合状態から脱して、スプライン33aとイ
ンナーハブ21のスプライン21aとのみが係合
し、第2の出力軸25とインナーハブ21との接
続は遮断される。このため、第1の出力軸15と
第2の出力軸25との間に回転数差が生じても、
カツプリングケース13とインナーハブ21とは
相対回転せずに一体回転する。すなわち、カツプ
リングケース13とインナーハブ21のそれぞれ
に係合している一対の抵抗板17,19は相対回
転することなく一体回転する。したがつて、作動
室23内の粘性流体は一対の抵抗板17,19に
よつて剪断されず、ビスカスカツプリング24に
は高熱は発生しない。その結果、車両はテンパー
タイヤを装着した状態で走行可能となる。
次に他の実施例を第6図により説明する。この
実施例は、通常差動(フリーデフ)、次に粘性流
体差動(VCLSD)そして差動ロツク(デフロツ
ク)の3ポジシヨンを有するものである。
即ち、第6図において、カツプリングケース1
3はその内孔スプライン13aが第1の出力軸1
5の右端よりも更に右側に出張つて形成されてい
る。又、インナーハブ21はその内孔スプライン
21aが右端が切欠かれ形成されている。そし
て、クラツチ軸33は最右端位置(一点鎖線)に
おいてそのスプライン33bが動力伝達軸27に
スプライン結合されているが、その左端スプライ
ン33aはインナーハブ21に対しフリーの状態
となつている。そして、クラツチ軸33が最左端
位置(破線)において、スプライン33aはカツ
プリングケース13のスプライン13aと噛合
い、中間(実線)においては、インナーハブ21
のスプライン21aと噛合うようになつている。
この結果、クラツチ軸33の最右端の状態では
入力がデフケース3に入ると、一方においてはピ
ニオンシヤフト5、ピニオンギヤ7、サイドギヤ
9、カツプリングケース13、第1の出力軸15
と伝達され、他方においてはサイドギヤ11、動
力伝達軸27、第2の出力軸25と伝達されフリ
ーデフアレンシヤルとなり通常の差動をする。
次に、ビスカスカツプリング(操舵時などの
際)即ち粘性流体差動(VCLSD)時ではクラツ
チ軸33の中間位置状態ではそのスプライン33
aがインナーハブ21のスプライン21aと噛合
うため、作動室23内の粘性流体作動をする。最
後に、デフロツク(たとえばぬかるみ等での走行
時)のときはクラツチ軸33が最左端にあり、こ
のときはクラツチ軸33はスプライン33aが左
側サイドギヤ9と一体のカツプリングケース13
のスプライン13aと噛合うので、左右の出力軸
15と25とが一体化して確実な走行を可能とす
る。
このように、この実施例ではフリーデフ、粘性
流体作動及びデフロツクの順にポジシヨンとする
ことにより、デフロツクする際に粘性流体作動が
シンクロ機構として働き、クツシヨン的役目を果
すので、走行中でも切替が可能となる。
[考案の効果] 以上説明したようにこの考案によれば、クラツ
チ軸を移動機構によつて移動させて、第2の出力
軸とインナーハブとの接続を遮断可能にしたの
で、第1の出力軸と第2の出力軸が常時差動回転
を行う場合でもカツプリングケースとインナーハ
ブとは、相対回転せずに一体回転する。したがつ
て、作動室内の粘性流体は剪断されず、ビスカス
カツプリングには高熱高内圧は発生しない。その
結果、車両は常時差動回転の要因が除かれるま
で、一般デフアレンシヤル使用車両として走行可
能となる。
【図面の簡単な説明】
第1図ないし第5図はこの考案に係る動力伝達
装置の一実施例を示す図であり、第1図はこの装
置を示す断面図、第2図はこの装置に用いられた
第2の出力軸の部分断面図、第3図は第2図にお
ける−線断面図、第4図はこの装置に用いら
れた係合部材の断面図、第5図はこの係合部材の
正面図、第6図は第2の実施例を示す断面図、第
7図は従来の動力伝達装置を示す断面図である。 3……デフケース、5……ピニオンシヤフト、
7……ピニオンギヤ、9,11……サイドギヤ、
13……カツプリングケース、15……第1の出
力軸、17,19……抵抗板、21……インナハ
ブ、23……作動室、25……第2の出力軸、3
7……係合部材、47……フオーク、49……駆
動部。

Claims (1)

  1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) 回転入力を受けるデフケースと、このデフケ
    ースにピニオンシヤフトを介して回転自在に支
    持されたピニオンギヤと、このピニオンギヤと
    噛合する一対のサイドギヤと、この一方のサイ
    ドギヤと一体回転し第1の出力軸へ回転を伝達
    するカツプリングケースと、このカツプリング
    ケースと相対回転可能に配設されたインナーハ
    ブと、このインナーハブとカツプリングケース
    とによつて画成され粘性流体が封入された作動
    室と、前記カツプリングケースとインナーハブ
    とにそれぞれ係合された一対の抵抗板と、前記
    他方のサイドギヤと連結する第2の出力軸と、
    この第2の出力軸と前記インナーハブとを接続
    したり又はこの接続を遮断したりするクラツチ
    軸とを備え、このクラツチ軸を移動機構によつ
    て移動させて、第2の出力軸とインナーハブと
    の接続を遮断するようにしたことを特徴とする
    動力伝達装置。 (2) 前記移動機構をクラツチ軸に係合する係合部
    材と、この係合部材に係合するフオークと、こ
    のフオークを移動させる駆動部とから構成した
    ことを特徴とする請求項1記載の動力伝達装
    置。
JP16122888U 1987-12-15 1988-12-14 Expired JPH0440035Y2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP16122888U JPH0440035Y2 (ja) 1987-12-15 1988-12-14

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP18949387 1987-12-15
JP16122888U JPH0440035Y2 (ja) 1987-12-15 1988-12-14

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH02443U JPH02443U (ja) 1990-01-05
JPH0440035Y2 true JPH0440035Y2 (ja) 1992-09-18

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ID=31719071

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP16122888U Expired JPH0440035Y2 (ja) 1987-12-15 1988-12-14

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JP (1) JPH0440035Y2 (ja)

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JPH02443U (ja) 1990-01-05

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