JP2578250Y2 - 差動歯車装置 - Google Patents

差動歯車装置

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JP2578250Y2
JP2578250Y2 JP2373093U JP2373093U JP2578250Y2 JP 2578250 Y2 JP2578250 Y2 JP 2578250Y2 JP 2373093 U JP2373093 U JP 2373093U JP 2373093 U JP2373093 U JP 2373093U JP 2578250 Y2 JP2578250 Y2 JP 2578250Y2
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、粘性流体を介してトル
ク伝達を行うビスカスカップリングにより、自動的に両
駆動軸の差動が制限される差動歯車装置に関し、より詳
しくは駆動軸を容易に取り付けられるように改良した差
動歯車装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、車両が旋回走行するときの内
外輪差を吸収するために駆動軸には差動歯車装置が用い
られている。ところが通常の差動歯車装置では、左右い
ずれかの駆動輪が例えばぬかるみに落ち込んだり路面上
の氷雪等に乗り上げたりして空転を始めると、駆動輪に
駆動力を伝達できなくなるという欠点が有る。このた
め、近年においては、シリコンオイル等の高粘性流体中
に配置された多数の薄板間に生じる粘性抵抗を利用した
ビスカスカップリングによって差動制限を行う、いわゆ
るビスカスカップリング付き差動歯車装置が広く用いら
れるようになっている。
【0003】図10は、このようなビスカスカップリン
グ付き差動歯車装置の一例を示す断面図であるが、この
差動歯車装置90においては差動歯車機構10のケース
11と一方の駆動軸6との間に差動制限機構であるビス
カスカップリング20が介装され、差動歯車機構のケー
ス11と駆動軸6との間に相対回転が生じると差動制限
を行うように構成されている。
【0004】そして、この差動歯車装置90において
は、ビスカスカップリング20を差動歯車機構10のケ
ース11とは別個のハウジング21内に設けているの
で、ビスカスカップリング20の製造や組み立てが容易
であるとともに、差動歯車機構10のケース11もビス
カスカップリングが取り付くものとそうでないものとに
区別して製造する必要がないという利点が得られる。ま
た、ビスカスカップリング20が作動してその作動室2
7内に封入されたシリコンオイルが高温となり圧力が上
昇してもその影響がサイドギヤ16におよぶことが無い
ので、サイドギヤ16がピニオンギヤ14a,14bに
強く押しつけられて耐久性を損なうおそれが無い。さら
にはこのビスカスカップリング20は差動歯車機構10
のケース11と駆動軸6との間に介装されているので、
一対の駆動軸5,6間にビスカスカップリングを介装し
た場合に比較して双方の駆動軸間の回転干渉が弱いか
ら、操舵される前輪を駆動する前輪駆動車の駆動軸に用
いる差動制限装置としては最適なものとなっている。
【0005】
【考案が解決しようとする課題】ところで、前述の差動
歯車装置90においては、その構造上、ビスカスカップ
リングのハブ24とサイドギヤ16とが駆動軸6と一体
的に回転しなければならない。そこで、図10に示すよ
うに、ビスカスカップリング20が配置された側の駆動
軸6は、この駆動軸6に係合して一体に回転されるビス
カスカップリングのハブ24と、サイドギヤ16の両方
にスプライン嵌合されている。
【0006】しかしながら、前記ハブ24に設けられた
雌スプライン24cとサイドギヤ16に設けられた雌ス
プライン16bは、ほとんどの場合その回転方向の位相
がずれているから、駆動軸6を単に挿入しただけではそ
の雄スプライン6aを両者の雌スプライン24c,16
bに嵌合させることができない。したがって、まず駆動
軸6をハブ24に嵌合させた後に、駆動軸6を手で回転
させてこの駆動軸6の雄スプライン6aとサイドギヤ1
6の雌スプライン16bの位相を一致させ、次いで駆動
軸6をサイドギヤ16に挿入して嵌合させなければなら
ない。
【0007】そこで、駆動軸6を回転させるためには前
記ハブ24をビスカスカップリング20の大きな起動ト
ルクに抗して回転させねばならず、作業者に厳しい肉体
的負担を強いることとなるので従来より強く改善が望ま
れていた。即ち、本考案の目的は上記課題を解消するこ
とに係り、粘性流体を介してトルク伝達を行うビスカス
カップリングにより両駆動軸の差動を制限する差動制限
機構を有すると共に、駆動軸を容易に組付けることがで
きる組立て性の良好な差動歯車装置を提供することにあ
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】本考案の上記目的は、同
軸とされる一対の駆動軸の軸線の回りを回転する差動歯
車ケースと、前記軸線に対して直交するように前記差動
歯車ケースに取り付けられたピニオンシャフトと、この
ピニオンシャフトに回転自在に軸支されたピニオンギヤ
と、前記ピニオンシャフトを挟んで互いに対向されかつ
前記ピニオンギヤに係合して前記軸線の回りに回転され
ると共にそれぞれ前記各駆動軸と一体回転可能に係合す
る一対のサイドギヤとを備えた差動歯車機構と、前記差
動歯車ケースと一体となって回転するハウジングと、こ
のハウジングに支承されて前記駆動軸の一方と一体的に
回転するハブと、該ハブ及び前記ハウジングにより画成
されて粘性流体が封入される作動室と、この作動室内に
配置されてその外周部が前記ハウジングと一体回転可能
に係合した複数のアウタープレートと、これらアウター
プレートと交互に配置されかつその内周部が前記ハブと
一体回転可能に係合した複数のインナープレートとを備
えた差動制限機構とからなる差動歯車装置であって、前
記ハブが隣接するサイドギヤと一体回転可能に嵌合され
ると共に、該サイドギヤと一体回転可能に係合する一方
の駆動軸が該ハブと非係合となるように構成されている
ことを特徴とする差動歯車装置により達成される。
【0009】尚、前記ハブを隣接するサイドギヤと一体
回転可能に嵌合する嵌合手段としては、該サイドギヤの
ボス部外周面を非円形断面形状に形成すると共に、該ボ
ス部外周面に対応する非円形断面形状の内周面を形成さ
れた受容凹部をハブの差動歯車機構側端部に設け、該受
容凹部に前記ボス部を嵌入することにより両者を一体回
転可能に嵌合するものがある。
【0010】また、前記ハブを隣接するサイドギヤと一
体回転可能に嵌合する他の嵌合手段としては、該サイド
ギヤのボス部外周面と該ボス部が嵌入されるハブの差動
歯車機構側端部に設けた受容凹部内周面との間に設けた
スプライン及びキー部材により両者を一体回転可能に嵌
合するものがある。更に、前記ハブを隣接するサイドギ
ヤと一体回転可能に嵌合する他の嵌合手段としては、該
サイドギヤのボス部と該ボス部が嵌入されるハブの差動
歯車機構側端部との対向部分に設けたドッグクラッチに
より両者を一体回転可能に嵌合するものがある。
【0011】
【作用】本考案の上記構成によれば、隣接するサイドギ
ヤと一体回転可能に嵌合された前記ハブは、該サイドギ
ヤを介して一方の駆動軸と一体的に回転することがで
き、直接は該駆動軸と係合する必要がない。そこで、予
め組立てられた差動歯車装置に駆動軸を組付ける際に
は、該駆動軸をサイドギヤに嵌合させるだけでよい。
【0012】
【実施例】以下、添付図面に基づいて本考案の各実施例
を詳細に説明する。尚、各実施例の同一部分については
同一の符号を用いて説明を簡略化する。図1は、本考案
の第1実施例に基づく差動歯車装置100の縦断面図で
あり、図2は図1に示した差動歯車装置のII−II断面矢
視図である。
【0013】前記差動歯車装置100は、図1中右側に
設けられた差動歯車機構10と図1中左側に設けられた
ビスカスカップリング20が一体とされ、駆動軸の軸線
Cの廻りに回転するようにされている。前記差動歯車機
構10は、その歯車機構を収納する椀状のケース11
と、このケース11に前記軸線Cに対して直交するよう
に穿設された貫通孔11cに嵌合されかつスプリングピ
ン12で抜け止めされたピニオンシャフト13と、この
ピニオンシャフト13の両端側に回転自在に軸支された
一対のピニオンギヤ14a,14bと、前記ピニオンシ
ャフト12を挟んで互いに対向されるとともに、前記一
対のピニオンギヤ14a,14bに係合して駆動され前
記軸線Cの廻りに回転するビスカスカップリング20側
のサイドギヤ116と反対側のサイドギヤ15を有す
る。そして、これらのサイドギヤ15,116は、それ
ぞれに設けられた雌スプライン15b,116bに、そ
れぞれ駆動軸5,6の雄スプライン5a,6aが嵌合さ
れるとともにサークリップ5c,6cで抜け止めされ
て、一体に回転するようにされている。
【0014】前記ビスカスカップリング20は、前記差
動歯車機構10のケース11に一体に取り付けられるハ
ウジング21を有し、このハウジング21は前記ケース
11のフランジ11aに取り付けられる円環状厚板部2
1aと、この円環状厚板部21aに取り付けられて前記
軸線Cと同軸とされる外側回転部材21b、およびこの
外側回転部材21bに取り付けられてこの差動歯車装置
100を回転自在に支持するための軸部21dを有する
外側部材21cからなっている。そして、粘性流体が封
入される作動室27が、前記ハウジング21内に前記軸
線Cと同軸の環状に画成されている。さらに前記円環状
厚板部21aと前記外側部材21cにより支承されて前
記軸線Cの廻りに回転自在とされるハブ124が、前記
作動室27をXリング(断面がX字形状のオイルシー
ル)25,26とともに密封している。
【0015】前記作動室27の内部には薄板を円環状に
打ち抜いたアウタープレート29とインナープレート2
8が交互に配置され、前記アウタープレート29はその
外周部が前記ハウジング21の外側回転部材21bの内
周面に一体回転可能に係合されるとともに、前記インナ
ープレート28はその内周部が前記ハブ124の外周面
に一体回転可能に係合されて、それぞれ前記軸線Cの廻
りに一体に回転するようにされている。
【0016】そして、前記作動室27の内部には、前記
ハウジング21に設けられた貫通孔を介して粘性流体が
充満された後、玉22により外部に漏出しないように封
止される。前記ハブ124の差動歯車機構側端部には、
図2に示したように、前記軸線Cと同軸とされる非円形
断面形状の内周面を形成された受容凹部124bが設け
られている。そして、前記サイドギヤ116のボス部外
周面116aは、前記受容凹部124bの内周面に対応
する同一の非円形断面形状に形成されている。これによ
り、前記ハブ124の受容凹部124bを前記サイドギ
ヤ116のボス部外周面116aに外嵌して係合させる
ことにより、両者は前記軸線Cの廻りに一体回転可能に
嵌合される。
【0017】そして、前記ハブ124の前記駆動軸6に
臨む部分は、前記軸線Cと同軸の円筒内面124cとさ
れて、前記雄スプライン6aに直接接触することがない
ように構成されて、ハブ124と駆動軸6は非係合とさ
れている。これにより、前記駆動軸6を本実施例の差動
歯車装置100に取り付ける際には、前記駆動軸6の雄
スプライン6aを前記サイドギヤ116の雌スプライン
116bに挿通して嵌合させるだけでよいから、容易に
取り付けることができる。
【0018】すなわち、本実施例の差動歯車装置100
は、ビスカスカップリング20のインナープレート28
が係合するハブ124を直接、前記駆動軸6にスプライ
ン嵌合させることなく、サイドギヤ116を介して駆動
軸6と一体回転可能に係合されるようにしたので、前記
差動歯車装置100に駆動軸6をとりつける際には、駆
動軸6の先端部に設けられた雄スプライン6aをサイド
ギヤ116に設けた雌スプライン116bに嵌合させる
だけでよいから、容易に取り付けることができる。ま
た、前記ハブ124はサイドギヤ116を介して駆動軸
6と一体に回転するから、ビスカスカップリング20は
従来と同様に作動することができる。
【0019】尚、前記ハブ124と前記サイドギヤ11
6とを一体回転可能とする嵌合手段を構成する形状結合
部の形状は、上記の如き非円形断面形状に限らず多角形
断面形状としても良い。次ぎに、上記第1実施例の差動
歯車装置100の作動について説明する。まず、この差
動歯車装置100を適用する車両の動力伝達経路を模式
的に示す図9を用いて説明すると、この車両は車体の前
方に搭載されたエンジン1により左右の前輪7R,7L
を駆動する前輪駆動車で、前記エンジン1で発生した駆
動力を変速機2で変速した後、変速機2のケース2aに
軸受け4a,4bで回転自在に支承された差動歯車機構
10のケース11に固定された平歯車3に伝達すること
により、前記差動歯車機構10を駆動して回転するよう
にされている。そして、この差動歯車機構10のサイド
ギヤに取り付けられた左右の駆動軸5,6が前記左右の
前輪7R,7Lを駆動するようにされている。
【0020】そして、前記差動歯車装置100は、前述
のように、前記差動歯車機構10のケース11と前記駆
動軸6の間に差動制限機構であるビスカスカップリング
20が介装されている。したがって、低速旋回時のよう
に左右の回転差が小さい状態では、ビスカスカップリン
グ20による差動制限トルクが小さいので、差動装置の
差動機能が働き、スムースな旋回が可能となる。
【0021】そして、例えば右側の駆動輪7Rがぬかる
みにはまりこんだり路面上の氷雪に乗り上げたりして空
転すると、前記差動歯車機構10のケース11と前記駆
動軸6との間に相対回転が生じる。これにより、図1に
示すように、前記ケース11と一体とされた前記ビスカ
スカップリング20のハウジング21に係合するアウタ
ープレート29と、前記駆動軸6がスプライン嵌合する
サイドギヤ116と一体に回転するようにされている前
記ハブ124に係合するインナープレート28とが、前
記作動室27内に封入された高粘度のシリコンオイル中
で相対回転して粘性抵抗が生じるから、前記駆動軸6と
前記ケース11の間で差動制限が行われ、駆動力を空転
していない左側の駆動輪7Lに伝達することができ、高
い走破性が得られる。
【0022】図3は、本考案の第2実施例に基づく差動
歯車装置200の縦断面図であり、図4は図3に示した
差動歯車装置のVI−VI断面矢視図である。差動歯車装置
200は、ビスカスカップリング20のハブ224をサ
イドギヤ216にスプライン嵌合させることにより両者
を一体回転可能に係合させたものであり、それ以外の部
分は前述の第1実施例の差動歯車装置100と全く同一
構造とされている。
【0023】すなわち、本第2実施例におけるハブ22
4の前記軸線Cに同軸とされる受容凹部の内周面には雌
スプライン224bが刻設され、サイドギヤ216のボ
ス部の外周面には雄スプライン216aが刻設され、両
者はこのスプラインを介して一体回転可能に係合するよ
うにされている。そして、前記ハブ214の前記駆動軸
6の雄スプライン6aに臨む部分は、軸線Cと同軸で該
雄スプライン6aの外径より内径の大きい円筒内面22
4cとされて、前記スプライン6aに直接接することが
ないようにされている。
【0024】従って、前記ハブ224を前記サイドギヤ
216にスプライン嵌合させることによって両者は前記
軸線Cの廻りに一体的に回転し、前記ハブ224が駆動
軸6と一体に回転することができるので、ビスカスカッ
プリング20は従来と全く同様に作動することができる
と共に、差動歯車装置200への駆動軸6の取り付けが
容易となる。
【0025】図5は、本考案の第3実施例に基づく差動
歯車装置300の縦断面図であり、図6は図5に示した
差動歯車装置のVI−VI断面矢視図である。差動歯車装置
300は、ビスカスカップリング20のハブ324を前
記サイドギヤ316にドッグクラッチを介して係合させ
たもので、それ以外の部分は前述の第1実施例の差動歯
車装置100と全く同一構造とされている。
【0026】すなわち、本第3実施例におけるサイドギ
ヤ316のボス部の端面には前記軸線C方向に沿ってビ
スカスカップリング20側へ突出するドッグクラッチ歯
316aが周方向に等配されて刻設されると共に、該サ
イドギヤ316のボス部が挿入されるハブ324の受容
凹部における前記ドッグクラッチ歯316aとの対向部
分にはこれに対応して前記サイドギヤ316側へ突出す
るドッグクラッチ歯324bが刻設されており、両者は
このドッグクラッチを介して一体回転可能に嵌合されて
いる。そして、前記ハブ324の前記駆動軸6の雄スプ
ライン6aに臨む部分は、軸線Cと同軸で該雄スプライ
ン6aの外径より内径の大きい円筒内面324cとされ
て、前記雄スプライン6aに直接接することがないよう
にされている。
【0027】したがって、前記ハブ324を前記サイド
ギヤ316にドッグクラッチを介して嵌合させることに
より、両者は前記軸線Cの廻りに一体的に回転し、前記
ハブ324が駆動軸6と一体に回転することができるの
で、ビスカスカップリング20は従来と全く同様に作動
することができると共に、差動歯車装置300への駆動
軸6の取り付けが容易となる。
【0028】図7は、本考案の第4実施例に基づく差動
歯車装置400の縦断面図であり、図8は図7に示した
差動歯車装置のVIII−VIII断面矢視図である。差動歯車
装置400は、ビスカスカップリング20のハブ424
をサイドギヤ416に丸キー23を介して係合させたも
ので、それ以外の部分は前述の第1実施例の差動歯車装
置100と全く同一構造とされている。
【0029】すなわち、本第4実施例のハブ424の前
記軸線Cに同軸とされる受容凹部424bの内周面及び
前記サイドギヤ416のボス部416aの外周面には、
丸キー23を収容する断面半円状の溝がそれぞれ前記軸
線Cと平行に延びるように形成されている。そして前記
ハブ424の前記駆動軸6の雄スプライン6aに臨む部
分は、軸線Cと同軸で該雄スプライン6aの外径より内
径の大きい円筒内面424cとされて、前記雄スプライ
ン6aに直接接することがないようにされている。
【0030】したがって、前記ハブ424を前記サイド
ギヤ416にドッグクラッチを介して嵌合させることに
より、両者は前記軸線Cの廻りに一体的に回転し、前記
ハブ424が駆動軸6と一体に回転することができるの
で、ビスカスカップリング20は従来と全く同様に作動
することができると共に、差動歯車装置400への駆動
軸6の取り付けが容易となる。
【0031】なお、本第4実施例においては丸キーを用
いたが、キーの形状はこれにとらわれる必要は無く他の
形状を有するキーを用いても良い。
【0032】
【考案の効果】本考案の差動歯車装置によれば、差動制
限機構であるビスカスカップリングのインナープレート
が係合するハブは、隣接するサイドギヤと一体回転可能
に嵌合され、該サイドギヤを介して一方の駆動軸と一体
的に回転することができるので、直接は該駆動軸と係合
する必要がない。そこで、予め組立てられた差動歯車装
置に駆動軸を組付ける際には、該駆動軸をサイドギヤに
嵌合させるだけでよい。
【0033】そこで、従来のビスカスカップリング付き
差動歯車装置のように、まず駆動軸をハブにスプライン
嵌合させた後に作業者がビスカスカップリングの起動ト
ルクに抗しながら手で駆動軸を回転させて、駆動軸のス
プラインとサイドギヤのスプラインとの位相を合わせる
必要がないから、駆動軸を容易に取り付けることができ
る。
【0034】従って、粘性流体を介してトルク伝達を行
うビスカスカップリングにより両駆動軸の差動を制限す
る差動制限機構を有すると共に、駆動軸を容易に組付け
ることができる組立て性の良好な差動歯車装置を提供で
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の第1実施例に基づく差動歯車装置の縦
断面である。
【図2】図1に示した差動歯車装置のII−II断面矢視図
である。
【図3】本考案の第2実施例に基づく差動歯車装置の縦
断面である。
【図4】図3に示した差動歯車装置のIV−IV断面矢視図
である。
【図5】本考案の第3実施例に基づく差動歯車装置の縦
断面である。
【図6】図5に示した差動歯車装置のVI−VI断面矢視図
である。
【図7】本考案の第4実施例に基づく差動歯車装置の縦
断面である。
【図8】図7に示した差動歯車装置のVIII−VIII断面矢
視図である。
【図9】本考案の差動歯車装置が適用される車両の動力
伝達系を示す説明図である。
【図10】従来の差動歯車装置の縦断面図である。
【符号の説明】
5 駆動軸 6 駆動軸 10 差動歯車機構 11 差動歯車機構のケース 12 スプリングピン 13 ピニオンシャフト 14a ピニオンギヤ 14b ピニオンギヤ 15 サイドギヤ 20 ビスカスカップリング 25 Xリング 26 Xリング 27 作動室 28 インナープレート 29 アウタープレート 100 差動歯車装置 116 サイドギヤ 116a ボス部外周面 116b 雌スプライン 124 ハブ 124b 受容凹部 124c 円筒内面 216 サイドギヤ

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 同軸とされる一対の駆動軸の軸線の回り
    を回転する差動歯車ケースと、前記軸線に対して直交す
    るように前記差動歯車ケースに取り付けられたピニオン
    シャフトと、このピニオンシャフトに回転自在に軸支さ
    れたピニオンギヤと、前記ピニオンシャフトを挟んで互
    いに対向されかつ前記ピニオンギヤに係合して前記軸線
    の回りに回転されると共にそれぞれ前記各駆動軸と一体
    回転可能に係合する一対のサイドギヤとを備えた差動歯
    車機構と、 前記差動歯車ケースと一体となって回転するハウジング
    と、このハウジングに支承されて前記駆動軸の一方と一
    体的に回転するハブと、該ハブ及び前記ハウジングによ
    り画成されて粘性流体が封入される作動室と、この作動
    室内に配置されてその外周部が前記ハウジングと一体回
    転可能に係合した複数のアウタープレートと、これらア
    ウタープレートと交互に配置されかつその内周部が前記
    ハブと一体回転可能に係合した複数のインナープレート
    とを備えた差動制限機構とからなる差動歯車装置であっ
    て、 前記ハブが隣接するサイドギヤと一体回転可能に嵌合さ
    れると共に、該サイドギヤと一体回転可能に係合する一
    方の駆動軸が該ハブと非係合となるように構成されてい
    ることを特徴とする差動歯車装置。
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