JPH0446106Y2 - - Google Patents

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JPH0446106Y2
JPH0446106Y2 JP17414486U JP17414486U JPH0446106Y2 JP H0446106 Y2 JPH0446106 Y2 JP H0446106Y2 JP 17414486 U JP17414486 U JP 17414486U JP 17414486 U JP17414486 U JP 17414486U JP H0446106 Y2 JPH0446106 Y2 JP H0446106Y2
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sealed chamber
gear
differential
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Description

【考案の詳細な説明】 [産業上の利用分野] この考案はデフアレンシヤル装置に関するもの
である。
[従来技術] 一般に車両などのデフアレンシヤル装置は、車
両旋回時に左右車軸間に発生する回転差、すなわ
ち作動を吸収して円滑な旋回走行を行なう機能を
備えている。
このようなデフアレンシヤル装置では一般にぬ
かるみ等に片方の車輪が落ち込んでスリツプ回転
した場合、構造上他方の車輪には動力がほとんど
伝わらず、めかるみからの脱出が困難となる。こ
のような事態を避けるために、ある程度以上の差
動回転が両車軸間に発生した際に、この差動回転
を制限するようにしたものがいわゆるノンスリツ
プデフアレンシヤル装置である。
この種のデフアレンシヤル装置としては、特開
昭58ー137645号公報に記載されたように摩擦板を
用いたものもあるが、摩擦板作用時に摩擦板間の
スリツプで異音を招く恐れがあるため、例えば、
第2図に示すような粘性流体を用いたものが提案
されている。すなわち、デフアレンシヤルケース
101の一側には、シリコンオイル等の粘性流体
が充填された密閉室103が形成され、前記密閉
室103内には該密閉室103を介して例えば左
右一方の車軸105側である密閉室アウタ106
に係合する複数の抵抗板107と、該抵抗板10
7と相互に配置され他方の伝達軸109側である
密閉室インナ110に係合する複数の抵抗板11
1とがそれぞれ設けられている。
前記密閉室103は、デフアレンシヤルケース
101の内周に沿つて配置された前記密閉室アウ
タ106と、この密閉室アウタ106の両側に設
けられた側板115及びつば付きスリーブ117
と、前記密閉室インナ110とから成り、密閉室
103に充填された粘性流体の漏洩防止としてシ
ール部材121,123が側板115及びつば付
きスリーブ117に組込まれている。
前記密閉室103を構成する側板115には、
ギヤ部125が形成されていて、側板115は一
方のサイドギヤとなつている。すなわち、ギヤ部
125にはデフアレンシヤルケース101と共に
回転しながら自転可能なピニオンギヤ127が噛
合つている。また、このピニオンギヤ127に
は、他方のサイドギヤ129が噛合つている。
かかるデフアレンシヤル装置において、例えば
片側の車輪がぬかるみに落ちて空転が始まると、
各抵抗板107,111間に相対回転が置きる。
このとき、粘性流体による抵抗が作用し両車軸1
05,109が差動制限される。
一方抵抗板107,111の相対回転時に粘性
流体を剪断する作用で粘性流体の温度も上昇し、
この結果、密閉室103内の内圧が高まる。この
とき、側板115の移動は溝131に嵌み込まれ
たサークリツプ133で規制され、ピニオンギヤ
127に圧力上昇によるスラスト力が作用するこ
とはない。従つて、密閉室103内の圧力が上昇
してもピニオンギヤ127と両サイドギヤ11
5,129との間のバツクラツシユは適正に保持
され、ギヤ115,127,129の回転は円滑
に行なわれる。
[考案が解決しようとする問題点] しかしながら、上記のような構造では、側板1
15を密閉室アウタ106に組み込むときに、シ
ール部材121であるOリングがサークリツプ1
33の溝131に引掛つて損傷し、シールの信頼
性が低下する恐れがある。
これに対し、密閉室アウタ106側に溝を形成
してシール部材121を嵌め込むようにすれば、
側板115を嵌め込む前にシール部材121を装
着しておくことができ、側板115嵌め込みの際
のシール部材121の損傷を防止することができ
る。しかし、この場合は密閉室アウタ106にシ
ール部材121用の溝及びサークリツプ133用
の溝131を設けなければならず、密閉室アウタ
106の耐圧性が不足する恐れがある。
そこでこの考案は、上記従来の問題点に鑑み創
案されたもので、サイドギヤとピニオンギヤとの
間に適正量のバツクラツシユをもたせながら、密
閉室の耐圧性を保持することができると共に、シ
ール部材の損傷を防止することができるデフアレ
ンシヤル装置の提供を目的とする。
[問題点を解決するための手段] 上記目的を達成するために、この考案は、回転
入力を受けるデフアレンシヤルケースと、このデ
フアレンシヤルケースの内周壁の軸方向溝に係合
したピニオンシヤフトと、このピニオンシヤフト
に回転自在に支持されたピニオンギヤと、このピ
ニオンギヤに噛合する左右のサイドギヤと、前記
一方のサイドギヤと一体的に回転する密閉室アウ
タと、この密閉室アウタに対して回転自在に支持
され密閉室アウタと共に粘性流体が封入された密
閉室を区画する密閉室インナと、前記密閉室内に
軸方向相互に配置され一方が密閉室アウタに他方
が密閉室インナにそれぞれ係合し複数の抵抗板と
よりなり、前記密閉室アウタに一方に車軸が、密
閉室インナに他方の車軸がそれぞれ連結されるデ
フアレンシヤル装置であつて、前記一方のサイド
ギヤの外周を前記密閉室アウタの内周に嵌合し、
このサイドギヤの外周に設けた周溝に密閉室アウ
タとの間のシールを行なうシール部材を設け、前
記サイドギヤの外周部一側をスラストワツシヤを
介してデフアレンシヤルケース内周面の半径方向
壁に当接させる構成とした。
[作用] 上記の構成において、例えば、差動回転時に抵
抗板の相対回転が継続すると、相対回転時に発生
する熱で粘性流体の温度が次第に上昇し密閉室内
の内圧が高まる。この内圧が高まると密閉室を構
成するサイドギヤにも内圧が加わるが、該サイド
ギヤの外周部一側はデフアレンシヤルケース内周
面の半径方向壁にスラストワツシヤを介して当接
しているため、内圧によつてサイドギヤが移動す
ることはなく、ピニオンギヤとの間のバツクラツ
シユを保つことができる。
また、サイドギヤの外周が当接する密閉室アウ
タの内周には溝等の凹部がないため、シール部材
を損傷することがない。
[実施例] 以下、この考案の一実施例を第1図に基づいて
説明する。
第1図はこの考案の一実施例に係るデフアレン
シヤル装置の断面図を示すもので、図中1は図示
しないドライブギヤからリングギヤを介して回転
入力を受けるデフアレンシヤルケースを示してい
る。
デフアレンシヤルケース1の一側には、シリコ
ンオイル等の粘性流体が充填された密閉室3が形
成されている。
密閉室3は、デフアレンシヤルケース1の内周
に沿つて配置された密閉室アウタ5と、この密閉
室アウタ5の両側に設けられた側板7とつば付き
スリーブ9と密閉室インナ11とからなり、密閉
室インナ11の小径部分には前記側板7がシール
部材13によつて気密状態で回転自在に嵌入され
ている。そして、前記密閉室アウタ5と、つば付
きスリーブ9とは互いに固定されており、密閉室
アウタ5と側板7とは軸方向へ相対移動自在であ
り且つ一体的に回転し、つば付きスリーブ9と密
閉室インナ11とは相対回転自在である。
前記側板7の外周には、密閉室アウタ5の一端
側の内周部に嵌入される小径部分7aとデフアレ
ンシヤルケース1の内周に嵌入される大径部分7
bとが形成されている。そして、小径部分7aの
外周は、Oリングであるシール部材15によつて
シールされている。このシール部材15は、側板
7の小径部分7aに形成した環状の溝17に嵌入
され、密閉室アウタ5の内周面に接しているもの
である。
前記密閉室インナ11の拡大部分は、前記のよ
うにつば付きスリーブ9に対して回転自在に装着
され、シール部材19によつてシールされてい
る。
前記密閉室インナ11とつば付きスリーブ9と
の軸心部にはスプライン21,23が形成されて
いる。スプライン21,23には、左右の車軸2
5,27がそれぞれスプライン嵌合されている。
前記密閉室3を形成する前記密閉室アウタ5の
内周と、密閉室インナ11の外周とにはそれぞれ
スプライン29,31が形成されていて、該スプ
ライン29,31に抵抗板33,35が各別に係
合され、両者が相互に配置されている。すなわ
ち、複数の抵抗板33,35のうち、一方の抵抗
板33は密閉室アウタ5側に、他方の抵抗板35
は密閉室インナ11側にそれぞれ係止され、抵抗
板33は側板7及び左側の車軸25と一体に回転
し、また、抵抗板35は、右側の車軸27と一体
に回転するようになつている。
一方、前記密閉室3の側板7にはギヤ部39が
形成されていて、側板7は一方のサイドギヤとな
つている。すなわち、ギヤ部39にはデフアレン
シヤルケース1と一体で回転しながら自転可能な
ピニオンギヤ41が噛合つている。
ピニオンギヤ41はデフアレンシヤルケース1
に装架されたピニオンシヤフト43に回転自在に
装着されるとともに、該ピニオンギヤ41には側
板7と対向する位置に他方のサイドギヤ45が噛
合つている。サイドギヤ45の軸孔にはスプライ
ンが形成され、前記車軸25が貫通すると共にス
プライン係合されている。前記ピニオンシヤフト
43のデフアレンシヤルケース1に対する取付け
は、デフアレンシヤルケース1の内周面に形成さ
れた回転軸方向の溝46に、平面部43aが嵌合
するように行なわれている。
前記側板7の外周部一側である大径部分7a端
面は、デフアレンシヤルケース1の半径方向壁4
7にスラストワツシヤ48を介して当接してい
る。
また、前記つば付きスリーブ9のつば部9aと
デフアレンシヤルケース1の内壁との間にはロツ
クアツプ機構49が設けられている。すなわち、
つば付きスリーブ9の外周と、デフアレンシヤル
ケース1の内周とにはそれぞれスプライン51,
53が形成されていて、該スプライン51,53
に一対の摩擦クラツチ板55,57が相互に対向
し合う状態で係合されている。
このように構成されたデフアレンシヤル装置に
あつては、左右の車軸25,27間に差動回転が
ない場合、すなわち、直進時にはデフアレンシヤ
ルケース1の駆動回転は共に回転するピニオンギ
ヤ41より一方はサイドギヤ45を経て一方の車
軸27に、他方は側板7のギヤ部39、密閉室3
の、密閉室アウタ5及びつば付きスリーブ9を介
して他方の車軸25に同一速度でトルク伝達され
る。
つぎに、一方の車輪にスリツプ等を生じて両者
軸25,27間に差動回転が生ずるとピニオンギ
ヤ41が自転するため各抵抗板33,35は粘性
流体を剪断する抵抗に抗して相対回転するが、こ
のとき、粘性流体による抵抗で差動回転制限作用
が働き、反スリツプ側の車軸25又は27にトル
クが伝達され、悪路からの脱出を容易に行なうこ
とができる。
各抵抗板33,35の相対回転が経続すると粘
性流体の温度が上昇し、密閉室3内の内圧が高ま
る。このとき、側板7はスラストワツシヤ48を
介してデフアレンシヤルケース1の半径方向壁4
7に当接しているため、ピニオンギヤ41側へ押
圧されることがない。従つて、ギヤ部39、サイ
ドギヤ45とピニオンギヤ41との間のバツクラ
ツシユは所定量に保持される。一方、密閉室3内
の内圧によつてつば付きスリーブ9がデフアレン
シヤルケース1の内壁側へ移動してクラツチ板5
5,57が締結され密閉室3に制動作用が働くよ
うになり各抵抗板33,35の相対回転がなくな
る。
このように構成されたデフアレンシヤル装置の
側板7を密閉室アウタ5に組付ける場合には、密
閉室アウタ5側にサークリツプを嵌入する溝等が
ないため、側板7側の溝17に嵌入したシール部
材15が移動したり、また、損傷を受けたりする
ことがなくなる。従つて、組付けが容易になり、
シールとしての信頼性も向上する。さらに、密閉
室アウタ5の強度も保つことができる。
なお、この実施例では車軸間のデフアレンシヤ
ル装置として説明を行つたが、前輪と後輪を駆動
する4輪駆動車のセンターデフアレンシヤル装置
等として適用することも可能である。
[考案の効果] 以上の説明より明らかなように、この考案の構
成によれば、サイドギヤとピニオンギヤとの間に
所定量のバツクラツシユをもたせながら密閉室内
の内圧を保持することができるとともに、サイド
ギヤの外周が接する密閉室アウタの内周にはサー
クリツプを嵌め込むための溝がないため、組付け
る際にシール部材が損傷を受けることがなくな
り、組付性が容易となり、シールとしての信頼性
を向上することができる。また、溝がないため密
閉室の強度も向上することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの考案の一実施例に係るデフアレン
シヤル装置の断面図、第2図は従来例によるデフ
アレンシヤル装置の断面図である。 図面の主要部を表わす符号の説明、1……デフ
アレンシヤルケース、3……密閉室、5……密閉
室アウタ、7……側板(サイドギヤ)、11……
密閉室インナ、15……シール部材、33,35
……抵抗板、41……ピニオンギヤ、43……ピ
ニオンシヤフト、45……サイドギヤ、47……
半径方向壁、48……スラストワツシヤ。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 回転入力を受けるデフアレンシヤルケースと、
    このデフアレンシヤルケースの内周壁の軸方向溝
    に係合したピニオンシヤフトと、このピニオンシ
    ヤフトに回転自在に支持されたピニオンギヤと、
    このピニオンギヤに噛合する左右のサイドギヤ
    と、前記一方のサイドギヤと一体的に回転する密
    閉室アウタと、この密閉室アウタに対して回転自
    在に支持され密閉室アウタと共に粘性流体が封入
    された密閉室を区画する密閉室インナと、前記密
    閉室内に軸方向相互に配置され一方が密閉室アウ
    タに他方が密閉室インナにそれぞれ係合し複数の
    抵抗板とよりなり、前記密閉室アウタに一方に車
    軸が、密閉室インナに他方の車軸がそれぞれ連結
    されるデフアレンシヤル装置であつて、前記一方
    のサイドギヤの外周を前記密閉室アウタの内周に
    嵌合し、このサイドギヤの外周に設けた周溝に密
    閉室アウタとの間のシールを行なうシール部材を
    設け、前記サイドギヤの外周部一側をスラストワ
    ツシヤを介してデフアレンシヤルケース内周面の
    半径方向壁に当接させたことを特徴とするデフア
    レンシヤル装置。
JP17414486U 1986-11-14 1986-11-14 Expired JPH0446106Y2 (ja)

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JPS6380355U JPS6380355U (ja) 1988-05-27
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