JPH0439648A - フォトクロミズム光記録素子 - Google Patents

フォトクロミズム光記録素子

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Publication number
JPH0439648A
JPH0439648A JP2145410A JP14541090A JPH0439648A JP H0439648 A JPH0439648 A JP H0439648A JP 2145410 A JP2145410 A JP 2145410A JP 14541090 A JP14541090 A JP 14541090A JP H0439648 A JPH0439648 A JP H0439648A
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JP
Japan
Prior art keywords
photochromic
material layer
optical recording
photochromic material
transition metal
Prior art date
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Pending
Application number
JP2145410A
Other languages
English (en)
Inventor
Shoichi Okamoto
岡本 祥一
Yuichi Watanabe
裕一 渡辺
Hiroshi Uchikawa
浩 内川
Hirotaka Senba
仙波 裕隆
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Taiheiyo Cement Corp
Original Assignee
Onoda Cement Co Ltd
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Filing date
Publication date
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Priority to JP2145410A priority Critical patent/JPH0439648A/ja
Publication of JPH0439648A publication Critical patent/JPH0439648A/ja
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  • Non-Silver Salt Photosensitive Materials And Non-Silver Salt Photography (AREA)
  • Optical Record Carriers And Manufacture Thereof (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野コ 本発明は、光照射によって吸光度又は反射率が変化し、
この変化を利用して書換え可能な高密度記録を行うフォ
トクロミズム光記録素子に関する。
[従来の技術] コンピュータの外部記憶や、音声映像等の記録メディア
(媒体)として、磁気記録を利用したメモリーは、フロ
ッピーディスクやハードディスクとして既に広く普及し
ている。しかし、益々増加する情報処理に対して、従来
の記録媒体では記録容量及び処理スピードの点から対応
が困難となってきている。
このため、既存の磁気記録よりも飛躍的に記録密度を高
めることができる新しい新しいメモリとしてレーザ光を
利用した光メモリが注目されている。
このような光メモリーとしては、大別して■再生専用型
、■追記型、■書換え可能型(消去可能型)の3種類が
ある。このうち■は、CDやCD−ROMとして既に実
用化されているが、情報の読み出しのみで書き込みがで
きない。■はユーザが1回のみ書き込みが可能であり、
大容量文書ファイルとしての利用が始まっているが、情
報の書換えはできない。しかし、光メモリとしての最終
的なタイプとしては、■の書換え可能型が求められてお
り、このタイプのものの開発が精力的に行われている。
第一世代の消去可能型光ディスクは、既存の磁気ディス
クと相補的な関係にあり、媒体に可換性がある大容量フ
ァイルとして位置づけられている。
また、次世代の消去可能型の先ディスクは、固定磁気デ
ィスクを一部代替し、フロッピーディスクや磁気テープ
、CD−ROM等を兼用する統合機能ファイルとして位
置づけられる。
このような書換え可能型の光メモリとしては、光磁気方
式、相変化方式の研究が進められている。
光磁気方式は、磁気カー効果、ファラデー効果といった
光と電子スピンとの磁気的相互作用による光の偏光角の
変化を利用するものであり、レーザ照射による反射光又
は透過光の偏光面の回転を光の強弱として検出する。
相変化方式は、記録層の相転移(例えば非晶質−結晶間
の相転移)を利用してメモリ効果を持たせたものである
[発明が解決しようとする課題] しかしながら、光磁気方式の場合には、通常、偏光角の
変化が小さいためSN比が小さく、記録情報の検出が容
易ではない。また、この方式に用いられる記録層として
は磁性酸化物を用いたもの、希土類金属を用いたものが
あるが、前者は比較的大きなカー効果を示すものの、キ
ュリー点が高く加熱のために高出力のレーザを必要とし
、後者はキュリー点は低いものの、耐酸化性に問題があ
る。
相変化方式の場合には、物質の構造変化を利用するもの
であるため、応答速度が遅い、CN比が低い、繰り返し
使用時の信頼性が低いといった欠点がある。
また、これら2つの方式は、いずれも照射するレーザ光
をあくまでも熱源として利用するヒートモードを使用し
ているため、照射されるエネルギの大半は熱として失わ
れてしまい無駄が多い。
これに対して、光の波長エネルギ(hν)を使い、媒体
の光化学反応、すなわち光と電子との電気的相互作用を
利用して情報の書き込み及び消去を行うフォンモード使
用のフォトクロミズム方式が、上記方式の欠点をすべて
クリヤする光記録方式として注目されている。また、こ
の方式のうち、酸化物を主体とする記録素子を用いるも
のは、材料自体の耐酸化性が高く使用可能温度範囲が広
いという利点を有している。
しかしながら、従来研究されているフォトクロミズム記
録素子は、スピロピラン、フルギド等の有機材料を用い
たものであり、記録の熱安定性、繰り返し使用時の安定
性が低いという問題があり、上述した酸化物を主体とす
る実用的なフォトクロミズム光記録素子は、未だ実現さ
れていない。
この発明はかかる事情に鑑みてなされたものであって、
無機材料である酸化物セラミックスを用いて実用的なフ
ォトクロミズム光記録素子を提供することを目的とする
[課題を解決するための手段及び作用コこの発明に係る
フォトクロミズム光記録素子は、第1に、電子供与体と
しての遷移金属元素及び母材酸化物セラミックスからな
る第1のフォトクロミック材料層と、電子受容体として
の遷移金属元素及び前記母材酸化物セラミックスからな
る第2のフォトクロミック材料層と、これら第1及び第
2のフォトクロミック材料層の間に介装された遷移金属
非含有の前記母材酸化物セラミックスからなる絶縁層と
を具備し、これら3層からなる積層体に外部電場を印加
しながら光照射を行うことにより生じる吸光度又は反射
率の変化を利用して情報の記録・消去を行うことを特徴
とする。
また、第2に、電子供与体としての遷移金属元素及び母
材酸化物セラミックスからなる第1のフォトクロミック
材料層と、電子受容体としての酸素欠陥が形成された前
記母材酸化物セラミックスからなる第2のフォトクロミ
ック材料層と、これら第1及び第2のフォトクロミック
材料層の間に介装された遷移金属非含有の前記母材酸化
物セラミックスからなる絶縁層とを具備し、これら3層
からなる積層体に外部電場を印加しながら光照射を行う
ことにより生じる吸光度又は反射率の変化を利用して情
報の記録・消去を行うことを特徴とする。
従来のフォトクロミズム光記録素子は、同一の母材酸化
物中に電子供与体り及び電子受容体Aとしての異なる2
種類の遷移金属元素を添加したものであり、この素子に
対する光照射に伴う電子供与体りの光励起によって、母
材酸化物の伝導帯を介して電子受容体Aとの間で電子授
受(D十A→D” +A−)が行われ、これによって生
じたD+とA−の光吸収変化を利用している。
しかし、このような励起状態が熱力学的に高いエネルギ
ー状態にあるため、同一母材中に2種類の遷移金属元素
を添加した系においては、書き込みの場合、消去の場合
のいずれも、第10図に示すように、光励起により色調
の変化が生じても室温において容易に逆反応が生じてし
まい、このままではメモリ状態を保持することが難しい
これに対し、本発明の第1の態様では、上述のように電
子供与体となる遷移金属元素と電子受容体となる遷移金
属元素とを個々別々に添加した酸化物セラミックからな
る2つのフォトクロミック材料層を、遷移金属元素を含
まない母材酸化物セラミックスからなる絶縁層を介して
積層して、2種の遷移金属元素が形成するエネルギ準位
間に絶縁層のエネルギ障壁を設けることにより、−旦励
起されて遷移金属元素間で移動が生じた電子が、通常の
熱励起によって熱拡散移動を起こすことを抑制し、室温
におけるメモリ状態の保持を可能にした。
すなわち、2つのフォトクロミック材料層の間に絶縁層
を介装させることにより、いわゆるダブルドープで形成
された不純物準位間の電子遷移の、伝導体を介しての電
子移動に伴う逆反応を抑制することが可能になる。
また、本発明の第2の態様では、上述したように、電子
供与体となる遷移金属元素を添加した酸化物セラミック
スからなるフォトクロミック層と電子受容体となる酸素
欠陥が形成された酸化セラミックスからなるフォトクロ
ミック層とを、遷移金属を含まない母材酸化物セラミッ
クスからなる絶縁層を介して積層して、遷移金属添加層
及び酸素欠陥形成層の2種類のフォトクロミック材料層
の中に形成されるエネルギ準位間に絶縁層のエネルギ障
壁を設けることにより、−旦励起されて遷移金属元素間
で移動が生じた電子が、通常の熱励起によって熱拡散移
動を起こすことを抑制し、室温におけるメモリ状態の保
持を可能にした。
すなわち、2つのフォトクロミック材料層の間に絶縁層
を介装させることにより、遷移金属元素添加及び酸素欠
陥により形成された不純物準位間の電子遷移の、伝導体
を介しての電子移動に伴う逆反応を抑制することが可能
になる。
以下、本発明について詳細に説明する。
本発明の第1の態様に係るフォトクロミズム光記録素子
の原理について第2図を参照しながら説明する。前述し
たように従来のフォトクロミズム光記録素子は、第10
図に示すように、同一の母材中に電子供与体り及び電子
受容体への2種類の遷移金属を添加した構造で、光励起
により伝導帯を介しての電子授受が行われるが、本発明
の場合と異なり絶縁層の介在がないため、伝導帯かフラ
ットになり、熱励起による電子の拡散移動か容易に起こ
り、常温においてメモリの保持が困難である。しかし、
電子供与体である遷移金属元素としてのFe2“を添加
したフォトクロミック層と電子受容体である遷移金属元
素としてのM o ’+を添加したフォトクロミック層
との間に絶縁層を介装させた第2図に示すような素子構
造では、熱的に安定な初期状態の第2図(a)において
積層体に対して光照射と電場印加を同時に行うと、電子
−正孔対が発生し、その際の光照射による励起過程と電
子の移動過程は、第2図(b)中、■、■、及び■によ
って示される。正孔は、■で示される過程により、Fe
2+の形成する不純物準位にトラップされてFe’+の
不純物準位を生成する。また、電子は、■で示されるよ
うに電場に沿って伝導帯を移動して■に示す光電流とな
り、■′に示すようにMo”の形成する不純物準位との
間で電子の捕獲・放出が繰り返される。この状態で、外
部電場印加及び光照射を停止すると、第2図(c)に示
すように、Fe含有層及びMO含有層は、夫々プラス及
びマイナスにチャージアップされるが、これら2つのフ
ォトクロミック材料層の間の絶縁層によって形成される
伝導帯のエネルギ障壁のため、熱励起による電子の拡散
移動過程は抑制され、メモリ状態か保持される。
また、メモリを消去する場合は、2つのフォトクロミッ
ク材料層を短絡すればよいが、Mo含有層側に1 eV
 (1240nm)の光を照射すればより効果的である
次に、本発明の第2の態様に係るフォトクロミズム光記
録素子の原理について第3図を参照しながら説明する。
電子供与体である遷移金属元素としてのFe2+を添加
したフォトクロミック層と電子受容体である酸素欠陥を
含むフォトクロミック層との間に絶縁層を介装させた第
3図に示すような素子構造では、熱的に安定な初期状態
の第3図(a)において積層体に対して光照射と電場印
加を同時に行うと、第1の態様の場合と同様に、電子−
正孔対か発生し、その際の光照射による励起過程と電子
の移動過程は、第3図(b)中、■、■、及び■によっ
て示される。正孔は、■で示される一過程により、Fe
”の形成する不純物準位にトラップされてFe3“の不
純物準位を生成する。
また、電子は、■で示されるように電場に沿って伝導帯
を移動して■に示す光電流となり、■′に示すように酸
素欠陥の形成する不純物準位との間で電子の捕獲・放出
が繰り返される。この状態で、外部電場印加及び光照射
を停止すると、第3図(c)に示すように、Fe含有層
及び酸素欠陥形成層は、夫々プラス及びマイナスにチャ
ージアップされるが、これら2つのフォトクロミック材
料層の間の絶縁層によって形成される伝導帯のエネルギ
障壁のため、熱励起による電子の拡散移動過程は抑制さ
れ、メモリ状態が保持される。
また、メモリを消去する場合は、2つのフォトクロミッ
ク材料層を短絡すればよいが、第1の態様の場合と同様
に、酸素欠陥形成層側にleV(1240nm)の光を
照射すればより効果的である。
なお、上記第1の態様、及び第2の態様のいずれも、外
部電場の印加は、あくまでも電子の移動を起こり易くす
るだに行うものであり、本発明の本質に関与するもので
はない。すなわち、外部電場を印加しなくても光励起に
伴う電子移動は十分に起こり、その保持も可能であるが
、励起過程の安定化のために、電場をかけるほうがより
好ましい。
このように本発明においては、電子供与体となる遷移金
属元素を含有した酸化物セラミックスからなるフォトク
ロミック材料層と、電子受容体となる遷移金属元素又は
酸素欠陥を含有した酸化物セラミックスからなるフォト
クロミック材料層とを、その間に遷移金属元素を含有し
ない母材酸化物セラミックスからなる絶縁層を介装させ
て積層することにより、熱励起による光伝導を抑制する
ことができ、光照射によるメモリ効果を常温で保持する
ことが可能となる。また、母材の材料として安定な酸化
物を用いているため、経年変化の少ない書き込み及び消
去可能型光素子を提供することができる。
[実施例コ 以下、この発明の実施例について説明する。
実施例1 第1図はこの発明の実施例に係るフォトクロミズム光記
録素子を示す断面図である。この光記録素子は、電子供
与体となる遷移金属を含有した酸化物セラミックスから
なる第1のフオトクロミ・ンク材料層3と、電子受容体
となる遷移金属を含有した酸化物セラミックスからなる
第2のフォトクロミック層5と、これらの間に介装され
た遷移金属を含まない母材酸化物セラミックスからなる
絶縁層4とを有する積層体を基本としている。なお、こ
の実施例では、光照射による電子遷移を円滑に進行させ
るため、積層体の両側に電極2及び6が形成されている
。この実施例における各層の厚みは、フォトクロミック
材料層3及び5が各1μm1絶縁層4が0.2μm1電
極2及び6が各0. 1μmであり、素子全体の厚みは
2.4μmとなる。
フォトクロミック材料層3.5及び絶縁層4を構成する
母材酸化物セラミックスは、A 1203 。
Y2 03  、  Y3  A15O12,S  t
02  、  Tt02  。
ZrO2,SrTiO3,CaTi0.、又はZnO等
を主体としたものが好適であり、電子供与体及び電子受
容体として添加する遷移金属元素の組み合わせとしては
、F e−Mo、 N i −M。
等が好適である。
光酸化還元反応を円滑に進行させる目的で、電子供与体
である遷移金属元素が添加されているフォトクロミック
材料層3側から光照射されることが好ましいので、電極
2は可視光領域で透明であることが必要である。また、
電極のフェルミ準位から酸化物セラミックスの伝導帯へ
の電子の移動が起こらないように、フェルミ準位が深い
もの、すなわち仕事関数の大きいものが望ましい。この
ような光記録素子は、スパッタリング等の薄膜作成技術
により作成することが好ましく、その場合には、第1図
に示すように、基板1の上に電極2、第1のフォトクロ
ミック材料層3、絶縁層4、第2のフォトクロミック材
料層5、電・極6が順次形成される。なお、この実施例
では、基板1はフォトクロミック材料層3に電子供与体
としてのFeが含まれているので、基板1側から光が照
射される。従って、基板1として、可視光領域に吸収端
を持たないガラス等の透明材料を用いる。第1のフォト
クロミック材料層3と第2のフォトクロミック材料層5
とが逆でもよく、その場合には基板1は必ずしも透明で
ある必要はない。
電極2,6は電源10に接続されており、電源10から
電極2,6を介してフォトクロミック材料層3,5及び
絶縁層4からなる積層体に電場が印加されるようになっ
ている。なお、印加する外部電場の向きは、電子供与体
側がマイナス、電子受容体側がプラスになる必要がある
ため、本実施例の場合には電極2かマイナス、電極6が
プラスとなる。
このように構成されるフォトクロミズム光記録素子にお
いて、2つのフォトクロミック材料層に不純物準位が形
成された初期状態(無色)で、電源10から電極2,6
を介して積層体に電場を印加しつつ電極2側又は電極6
側から特定波長の光か所定位置に照射される。これによ
り、フォトクロミック材料層3の照射部分に上述した光
励起が生じ、電子供与体D(ここではF e ”)から
励起された電子は、伝導帯を介してフォトクロミック層
5に達し、電子受容体A(ここではMo6“)が形成す
る不純物準位にトラップされて着色状態となり、情報が
記録されたこととなる。この場合に、絶縁層4が形成す
る伝導帯のエネルギ障壁のため、熱によるトラップ電子
の励起拡散移動は抑制され、メモリ状態が安定して保持
される。また、外部電場を印加しているため、電子の移
動が促進され、緩和時間が短縮される。
記録した情報を消去するためには、2つのフォトクロミ
ック材料層を短絡すればよいが、1eV(1240nm
)の光を第2のフォトクロミック材料層5側に照射する
ほうが好ましい。具体的には、記録状態の素子に、外部
から電場を印加したまま記録の際とは異なる特定波長の
光を第2のフォトクロミック層5側から照射する。これ
により、書き込み時とは逆に、フォトクロミック材料層
5中のMo”のトラップ電子が励起され、伝導帯を介し
て第1のフォトクロミック材料層3に達し、逆にFe2
+が形成する不純物準位にトラップされて、初期の無色
状態に戻り、情報か消去されたことになる。
記録した情報の読み出しは、電極の種類により、以下の
2つの方法を採ることができる。第1は、電極2,6が
いずれも光透過型である場合であり、この場合には片側
から照射されたモニタ光の透過光成分についてスペクト
ルの変化を検出する。第2は、片側の電極を十分厚い金
属膜又は金属基板とした反射型の場合であり、この場合
には、透明電極側から入射したモニタ光を反射させて反
射率の変化を検出する。
次に、この実施例に係る光記録素子を実際に作製して、
記録特性等を試験した結果について説明する。
フォトクロミック材料層の母材酸化物セラミックスとし
て、ルチル構造のTiO2を用いた。これは、T i 
O2は構成元素数が少ないため製造が容易であり、また
バンドギャップか3.OeV(414nm)と可視光領
域で十分励起が可能であるからである。このTlO2に
夫々Fe:Q、4at%、及びMO+0.28t%を添
加したちのターゲットとしてスパッタリングすることに
よりフォトクロミック材料層3,5を形成した。
また、絶縁層4はT IO210096のターゲットを
スパッタリングすることにより形成した。
フォトクロミズムを起こすとみなされるドーパントのイ
オン種はFe’+及びM o 6+であり、次に示すよ
うな光酸化還元反応が生じると考えられる。
F e”+Mo”→F e”+Mo” 膜は上述したターゲットをスパッタリングすることによ
り作成したか、この際のターゲットの原料粉末は金属ア
ルコキシドのアルコール溶液の加水分解により調整した
。これは、原料が有機物であるためFe”とMo”と間
の光酸化還元反応の障害となる無機不純物が少なく、ま
たアルコール濃度により加水分解反応の制御が可、能で
あると共に、同相反応における粉末作成と比較して、F
 e / M oイオンかTiO2格子中に原子レベル
で混合されやすく、母材セラミックス中Tiサイトを置
換するFe、Moのイオン種の価数を調整しやすいとい
う理由による。
母材酸化物となるTiO2の出発原料として、市販の9
9.99926のテトライソプロポキシチタン(T i
  EOCHs H)]  ;以下TIPTと記す)を
使用した。120mflのTIPTを同容積の2−プロ
パツールで希釈したものを2つの容器に夫々準備した。
800m、pの脱イオン蒸留水に0.1407mol 
/ΩのFeCN5水溶液10、Or+d)を加えたもの
と、0.0843mol/gのMoCl1.水溶液10
.0mIを加えたものとを夫々激しく攪拌した後、これ
らに上述のTIPTの希釈溶液を滴下した。全量を滴下
した後、各容器に1mol/11のアンモニア水溶液を
25.0mj7加え、さらに30分間攪拌した。
このような処理により生成した沈殿を、吸引濾過により
濾別し、脱イオン蒸留水で洗浄し7た。
これらを、120℃の真空中で24時間乾燥し、得られ
た固体を解砕後、700℃の大気中で10時間仮焼し、
原子比でTiO2:Fe−99,6:0.4、及びTi
O2:Mo−99、sho、2の仮焼物を作成し、夫々
第1のフォトクロミック材料層3及び第2のフォトクロ
ミック材料層5形成用の粉末ターゲットとした。
また、120m1)のTIPTを同容積の2−プロパツ
ールで希釈したものに、1腸01/Iのアンモニア水溶
液を25.0ml加え、さらに30分間攪拌し、生成し
た沈殿に上述した処理と同様の処理を施して生成した仮
焼物を絶縁層4形成用の粉末ターゲットとした。
これらターゲットを3元スパッタリング装置のターゲッ
トホルダーに設置し、これらターゲットを第1表に示す
条件でスパッタリングし、基板1上に予めコートされた
ITO下部電極2(表面抵抗15Ω/口)の上に、第1
のフォトクロミック材料層3、絶縁層4、及び第2のフ
ォトクロミック材料層5をこの順に形成した。
第  〕 表 スパッタ後のフォトクロミック材料層中の遷移金属イオ
ンは還元状態になっており、T i 34Fe2“ M
 o ’+が多量に存在していることがESR測定によ
って確認された。Fe、Moイオン間の光酸化還元反応
は上述のようにFe2+とMo”との間で起こるため、
生成種であるM o 5″″か光照射前に多数存在して
いると光酸化還元反応の効率が悪くなることから、形成
した薄膜を酸素雰囲気中で300〜500℃で熱処理す
ることにより、M o ’″″を酸化してM o 6+
にした。この際、熱処理温度か500℃を超えると、光
照射後もM o ’+のイオン濃度があまり増加しなく
なってしまう。これは、モリブデン酸化物の蒸気圧がチ
タンや鉄の酸化物の蒸気圧より高いため、500℃以上
の高温で処理した際に、薄膜中のモリブデンが昇華し、
薄膜中のモリブデン含有量が減少するためであると考え
られる。
このようにしてフォトクロミック材料層5まで形成した
後、フォトクロミック材料層5の上にAuからなる上部
電極6を真空蒸着により形成した。このようにして第1
図に示す構造の光記録素子が作製された。
このようにして製造された素子の暗所での電気抵抗は2
GΩ以上であった。この素子に対し、電極間に70Vの
電圧を印加しながら励起光としてHgランプを光源とし
、干渉フィルタを通して波長400nmの光照射をFe
を添加したフォトクロミック材料層3側から40秒間行
い、その後電圧の印加を停止してHe−Neレーザの波
長640nmの測定光により光透過スペクトルを測定し
た。第4図にその透過率の経時変化を示す。
この図から、400nmの光照射後において、波長64
0nmの光透過率が、400nmの光照射前よりも3%
程度減少していることがわかる。また、この光透過率の
変化は、室温において24時間以上の保持か可能なこと
が確認された。
また、第6図は素子のESR測定の結果を示すものであ
るが、この図から光照射によりMo”及びFe’+イオ
ン濃度が増加することが確認された。
このような透過率変化及びイオン濃度変化から、前述の
光酸化還元反応が起って、フォトクロミズムによる當温
でのメモリ効果が発現したことを確認することができた
さらに、Mo添加の第2のフすトクロミック材料層5側
から波長1240nmの光を照射することによって、減
少した光透過率がちとに戻ることが確認された。
すなわち、波長640nmの光の透過率は、400nm
及び1240nmの2つの波長の光照射によって増減さ
せることが可能であるため、これらを情報の書き込み及
び消去に利用することができることが確認された。
比較例1 比較例として、F e −M oを同時にTiO2中に
添加しただけの単層構造の薄膜試料を実施例1と同様の
条件でスパッタリングにより作製した″。
実施例1と同様の条件で、この試料に波長400nmの
光照射を40秒間行った。この際の光透過率の経時変化
を第5図に示す。この図から明らかなように、単層のフ
ォトクロミズム材料層の場合には、熱励起の影響で光照
射を停止すると光透過率は即座にもとの状態に戻ってし
まい、メモリ効果を保持することができないことが確認
された。
実施例2 この実施例においては、光記録素子の層構成は第1図と
同様である。ただ、第2のフォトクロミック材料層5が
実施例1とは異なっている。すなわち、ここでは第2の
フォトクロミック材料層5は電子受容体として酸素欠陥
が形成されている。
この実施例における各層の厚みは、フォトクロミック材
料層3,5が2μm1絶縁層4が0.4μm1電極2,
6か0,1μmであり、素子全体の厚みは4,6μmで
ある。
フォトクロミック材料層3.5及び絶縁層4を構成する
母材酸化物セラミックスは、実施例と同様のものを用い
ることができる。また、第1のフォトクロミック材料層
3に添加される遷移金属としては、Fe、Mo、Cr、
Cu、Co、 Mn。
P r、Sm、Nd、Mo、W及びYがら選択されるも
のが好適である。
なお、実施例1と同様に、光照射はFe添加のフォトク
ロミック材料層3側から行われることが好ましい。
このように構成されるフォトクロミズム光記録素子にお
いては、実施例1の場合と同様に、2つのフォトクロミ
ック材料層に不純物準位か形成された初期状態(無色)
で、電源10から電極2゜6を介して積層体に電場を印
加しつつ電極2側又は電極6側から特定波長の光が所定
位置に照射される。これにより、フォトクロミック材料
層3の照射部分に上述した光励起が生じ、電子供与体D
(ここではF e ”)から励起された電子は、伝導帯
を介してフォトクロミック層5に達し、電子受容体A(
ここでは酸素欠陥)か形成する不純物準位にトラップさ
れて着色状態となり、情報か記録されたこととなる。こ
の場合に、絶縁層4か形成する伝導帯のエネルギ障壁の
ため、熱によるトラップ電子の励起拡散移動は抑制され
、メモリ状態か安定して保持される。また、外部電場を
印加しているため、電子の移動が促進され、緩和時間が
短縮される。
情報の消去及び情報の再生は、実施例1と同様にして行
われる。
次に、この実施例に係る光記録素子を実際に作製して、
記録特性等を試験した結果について説明する。
ここでは、実施例1と同様に、母材酸化物セラミックス
としてルチル構造のTiO2を用いた。
第1のフォトクロミック材料層3は、TiO2にFeを
0.2at96添加したものをターゲットとしてスパッ
タリングすることにより形成し、第2のフォトクロミッ
ク材料層5は、スパッタ時に還元処理を施して酸素欠陥
が形成されるようにして形成した。絶縁層4は実施例〕
と同様、T 1021009oのターゲットをスパッタ
リングして形成した。
フォトクロミズムを起すとみなされるドーパントのイオ
ン種としては、Feの場合には2価と3価とが存在し得
るが、このうち光酸化還元反応に寄与するのはESRに
よる解析からFe2+であることが確認された。また、
T i O2における酸素欠陥の同定においては、イオ
ン半径と結晶構造との関係、熱解離圧との関係、さらに
磁気係数及び化学分析の結果などから、T1原子が過剰
に結晶格子中に生成することは困難であり、格子中の酸
素が抜けて欠陥を形成し、自由電子を生成すると考える
方が妥当であるため、酸素欠陥は以下の式■〜■のよう
な状態となっていると考えられる。
すなわち、実際のチタニア結晶の構造は、化学量論的に
、酸素が少ないTie2□の構造をとっていると見なし
得る。
2 T 10 ;7”; T l 203 + V 0
+l /202 (g )・・・■ vo・・−vo・十e        ・・・■V0−
=V、  十e         −=■F e”+V
、、’  −hF e”+V、      −・−■F
 e”+V、  a−+F e”+V0 ・−−−−■
ただし、 Vo   :遊離酸素の格子欠陥(+2)Vo   :
電子1個をトラップした欠陥種(+1) ■。・・ :電子2個をトラップした欠陥種(+0) 一旦生成した欠陥は、電場を印加しながら特定の波長の
光照射を行うことにより、トラップされた電子を系外に
吐き出して初期化することができる。これによって生成
した欠陥v01及びVoがフォトクロミズムに関与する
アクセプタ側の欠陥種と考えられる。
結晶中に生成したV 、 gか光照射により電子を1個
又は2個トラップすることにより(式■〜■)、Fe2
゛との間で電子授受を行うことかできる(式■、■)。
欠陥種とみなし得る形態としては、上記3種類か考えら
れ、これら3種は互いの電子のやり取りにより遷移を繰
り返す。2個とも電子を捕獲した状態(V、・・)とな
るとエネルギレベル的に高い状態となり、これ以上の電
子授受には関与しない。この状態は、情報か記録された
状態に対応する。トラップレベルの移動は、光照射に伴
う電子励起から生じるものであるが、励起エネルギは一
定であるから、照射される光によって特定の励起状態が
存在すると考えられる。電子トラップの欠陥種を特定す
るためにESRによって分析を行った結果、そのスペク
トル分布から光酸化還元反応に主に関与している支配的
な酸素欠陥種がVo ・であることがわかった。
このようにして、生成した酸素欠陥によるトラップレベ
ルとFe”の形成するドナーレベルとの間で電子の授受
か行われ、情報が記録される。
フォトクロミック材料層及び絶縁層は、実施例1と同様
にスパッタリングにより形成したが、この際のターゲッ
トの原料粉末も実施例1と同様金属アルコキシドのアル
コール溶液の加水分解により調整した。
具体的には、実施例1と同様に、TiO7の出発原料と
してTIPTを使用し、同様にTIPT溶液を調整し、
これを800mj7の脱イオン蒸留水に、0. 724
mol /j)のFeC11゜水溶液]0.Omfを加
えたものに滴下し、実施例1と同様の処理を施すことに
より、原子比でTlO2:Fe−99,8:0.2の組
成を有する第1のフォトクロミック材料層3形成用の粉
末ターゲットを作製した。絶縁層4形成用のターゲット
は実施例1の場合と同様に作製し、第2のフォトクロミ
ック材料層5用ターゲツトは、絶縁層4形成用ターゲツ
トと同様にして形成した。すなわち、絶縁層4形成用タ
ーゲツト及び第2のフォトクロミック材料層5形成用タ
ーゲツトの組成は100%TlO2とした。、第2のフ
ォトクロミック材料層5形成用ターゲツトは絶縁層4と
同様にしてTiO2のみで作製した。
これらターゲットを3元スパッタリング装置のターゲッ
トホルダーに設置し、第1のフォトクロミック材料層3
及び及び絶縁層4は実施例1と同様の条件でスパッタリ
ングし、第2のフォトクロミック材料層5は、非酸化雰
囲気において第2表に示す条件でスパッタリングして、
基板1上に予めコートされたITO下部下部二極2面抵
抗15Ω/口)の上に、第1のフォトクロミック材料層
3、絶縁層4、及び第2のフォトクロミック材料層5を
この順に形成した。
第   2   表 上述のように、TlO2ターゲットを非酸化雰囲気でス
パッタリングすることにより酸素欠陥が導入され、電子
受容体としての酸素欠陥を含む第2のフォトクロミック
層5が形成される。なお、非酸化雰囲気を形成するため
には、Arガスに加えてN2ガスを導入してもよい。
原料となるTie2粉末中に予め酸素欠陥を多量に形成
するためには、得られた粉末を仮焼する際に1050℃
からの急冷によって還元を行うことが効果的である。
なお、酸素欠陥濃度は、スパッタガス圧により調節した
。スパッタガスとしてAr十N2等の混合ガスを用いる
場合には、ガス組成によっても酸素欠陥濃度を調節する
ことができる。第2のフォトクロミック材料層5の酸素
欠陥濃度は0.1〜0.5%である。
フォトクロミック材料層中の遷移金属イオンは還元状態
になっており、T i ”+  F e”、 Vo =
が多量に存在していることがESR測定によって確認さ
れた。Fe−V。間の光酸化還元反応は上述のようにF
e2+とVo ・との間で起るため生成種である■。・
・が光照射前に多数存在していると、光酸化還元反応の
効率が悪くなることから、書き込み用の光を照射する前
に、酸素欠陥を形成した第2のフォトクロミック材料層
5側から消去用の光を照射し、酸素欠陥にトラップされ
ている電子を系外に吐き出させた。
このようにしてフォトクロミック材料層5まで形成した
後、フォトクロミック材料層5の上にAuからなる上部
電極6を真空蒸着により形成した。このようにして第1
図に示す構造の光記録素子が作製された。
このようにして製造された素子の暗所での電気抵抗は2
GΩ以上であった。この素子に対し、電極間に70Vの
電圧を印加しながら励起光としてHgランプを光源とし
、干渉フィルタを通して波長400nmの光照射をFe
を添加したフォトクロミック材料層3側から40秒間行
い。その後電圧の印加を停止してHe−Neレーザの波
長640nmの測定光により光透過スペクトルをfl1
1定した。第7図にその透過率の経時変化を示す。
この図から、実施例1と同様な透過率の変化か認められ
、この変化は室温において24時間以上保持が可能であ
ることか確認された。
また、第9図は素子のESR測定の結果を示すものであ
るか、この図から光の照射により欠陥種■。・濃度が増
加することが確認された。
このような透過率変化及び欠陥種濃度変化から、前述の
光酸化還元反応か起って、フォトクロミズムによる常温
でのメモリ効果が発現したことを確認することができた
さらに、第2のフォトクロミック材料層5側から波長1
240nmの光を照射することによって、減少した光透
過率がちとに戻ることが確認された。
すなわち、波長640nmの光の透過率は、400nm
及び1240nmの2一つの波長の光照射によって増減
させることが可能であるため、これらを情報の書き込み
及び消去に利用することができることか確認された。
比較例2 Fe添加のフォトクロミック層と酸素欠陥を形成したフ
ォトクロミック層との間に絶縁層を設けずに、これらを
直接積層した薄膜試料を実施例2と同様の条件でスパッ
タリングにより作製した。
この薄膜試料に波長400nmの光照射を40秒間行っ
た後の光透過率の変化を第8図に示す。この図から明ら
かなように、絶縁層を設けない場合には、熱励起の影響
で光照射を停止すると光透過率は即座にもとの状態に戻
ってしまい、メモリ効果を保持することができないこと
が確認された。
また、積層膜のEPMA分析により、添加したFeが酸
素欠陥形成層側にも拡散して、アクセプタ及びドナーの
2つの層の分離ができないことが確認された。
[発明の効果〕 この発明によれば、電子供与体が添加されたフォトクロ
ミック材料層と電子受容体が添加されたフォトクロミッ
ク材料層との間に絶縁層を設けることによって、光照射
により励起した電子の再結合を防止することか可能とな
り、常温において実用的なフォトクロミズム光記録素子
を提供することができる。
この発明に係るフォトクロミズム光記録素子は、以下の
ような優れた特徴を有する。
(1)バンドギャップが広く化学的に安定な酸化物セラ
ミックスをフォトクロミック材料層の母材として用いて
いるため、耐酸化性が大きく、広゛い温度範囲で使用が
可能である。
(2)光と電子との電気的相互作用によって生じる光吸
収を利用するため、信号の検出が容易で高SNを期待す
ることができる。
(3)不純物準位は空間的に局在しているので、光源の
集光度を上げれば光源の波長程度の分解能を得ることが
できる。例えば波長1μmのレーザ光を用いれば原理的
に108bft / cm2の超高密度記録を実現する
ことができる。
(4)フォトクロミック材料層は、幅広いバンドギャッ
プを有する絶縁体としての遷移金属含有酸化物セラミッ
クスで形成されていればよく、結晶質、非晶質、多孔質
のいずれても可能であるため、スパッタリング、蒸着、
CVD等の種々の手法により、比較的容易に大面積の素
子を火責に作製することができる。
(5)電子の移動過程を利用したものであるため、光磁
気方式や相変化方式のような熱的劣化を考慮する必要が
ない。
(6)情報の書き込み、消去及び読み出し過程が、すべ
て光照射により行うことができるので、記録素子の表面
上で光を捜引する技術が確立されれば、光コンピユータ
実現の可能性がある。
(7)母材酸化物中の多数の電子の移動速度のみで書き
込み及び読み出しのスピードが決定されるため、応答速
度が速い。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明の実施例に係るフォトクロミズム光記
録素子を示す断面図、第2図及び第3図はこの発明の原
理を示すエネルギバンド図、第4図はこの発明の実施例
1に係る光記録素子の波長400nmの光照射を行った
際における波長640nmの光の透過率の経時変化を示
す図、第5図及び第8図は比較例の光記録素子の波長4
00nmの光照射を行った際における波長640 n 
mの光の透過率の経時変化を示す図、第6図は実施例1
の素子におけるフォトクロミック材料層のFe”及びM
o”濃度の光照射による変化を示す図、第7図はこの発
明の実施例2に係る光記録素子の波長400nmの光照
射を行った際における波長640nmの光の透過率の経
時変化を示す図、第9図は実施例2の素子におけるフォ
トクロミック材料層のFe”及びvo ・濃度の光照射
による変化を示す図、第10図は従来のフォトクロミズ
ム材料における光励起の書き込み及び消去過程を示す図
である。 1;基板、2,6;電極、3,5;フォトクロミック材
料層、4:絶縁層 第 1 口 出願人代理人 弁理士 鈴江武彦 (a) (C) 第 図 第 図 時間 (村) 蘂 図 4゜ 時 間(秒) 12゜ 第 図 Fe3・ Mo5・ a末fi度(G) a末2度(G) 間 <*p> 第 図 書さν2み 塘 五 (a) (b) 第10 図

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 (1)電子供与体としての遷移金属元素及び母材酸化物
    セラミックスからなる第1のフォトクロミック材料層と
    、電子受容体としての遷移金属元素及び前記母材酸化物
    セラミックスからなる第2のフォトクロミック材料層と
    、これら第1及び第2のフォトクロミック材料層の間に
    介装された遷移金属非含有の前記母材酸化物セラミック
    スからなる絶縁層とを具備し、これら3層からなる積層
    体に光照射を行うことにより生じる吸光度又は反射率の
    変化を利用して情報の記録・消去を行うことを特徴とす
    るフォトクロミズム光記録素子。(2)前記母材酸化物
    セラミックスがAl_2O_3、Y_2O_3、Y_3
    A_1_5O_1_2、SiO_2、TiO_2、Zr
    O_2、SrTiO_3、CaTiO_3及びZnOか
    ら選択される1種を主体とすることを特徴とする請求項
    1に記載のフォトクロミズム光記録素子。 (3)前記電子供与体及び電子受容体としての遷移金属
    元素の組み合わせがFe−Mo又はNi−Moであるこ
    とを特徴とする請求項1又は2に記載のフォトクロミズ
    ム光記録素子。 (4)電子供与体としての遷移金属元素及び母材酸化物
    セラミックスからなる第1のフォトクロミック材料層と
    、電子受容体としての酸素欠陥が形成された前記母材酸
    化物セラミックスからなる第2のフォトクロミック材料
    層と、これら第1及び第2のフォトクロミック材料層の
    間に介装された遷移金属非含有の前記母材酸化物セラミ
    ックスからなる絶縁層とを具備し、これら3層からなる
    積層体に光照射を行うことにより生じる吸光度又は反射
    率の変化を利用して情報の記録・消去を行うことを特徴
    とするフォトクロミズム光記録素子。 (5)前記母材酸化物セラミックスがAl_2O_3、
    Y_2O_3、Y_3A_1_5O_1_2、SiO_
    2、TiO_2、ZrO_2、SrTiO_3、CaT
    iO_3及びZnOから選択される1種を主体とするこ
    とを特徴とする請求項4に記載のフォトクロミズム光記
    録素子。 (6)前記電子供与体としての遷移金属元素は、Fe、
    Mo、Cr、Cu、Co、Mn、Pr、Sm、Nd、M
    o、W及びYから選択されるものであることを特徴とす
    る請求項4又は5に記載のフォトクロミズム光記録素子
    。 (7)前記第1のフォトクロミック材料層の前記遷移金
    属元素の添加量が0.01〜0.5%であることを特徴
    とする請求項6に記載のフォトクロミズム光記録素子。 (8)前記積層体に電場を印加するための電極を備えて
    いることを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に
    記載のフォトクロミズム光記録素子。
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