JPH0439146Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は包装箱に関する。

〔考案の概要〕

本考案は包装箱に関し、箱本体の底部に孔を設
け且つ上部に抜け止めフラツプを備え、箱本体の
孔と嵌合する凸部が設けられた蓋体を設け、被包
装物体の収納時は、被包装物体が箱本体に収納さ
れ、その上に蓋体が載置され、抜け止めフラツプ
が箱本体に係合されて蓋体が押さえられるように
したことにより、この包装箱の積み重ねが容易と
成り、その積み重ね時に包装箱の横ずれが生じな
いようにしたものである。

〔従来の技術〕

例えば電子部品を収納する包装箱（ダンボール
箱）の上部及び底部は、共に略平坦であるのが普
通であつた。

〔考案が解決しようとする問題点〕

しかし、かかる包装箱に電子部品等の被包装物
体を収納し、これを倉庫の床に積み重ねるとか、
パレツト等の搬送手段に積載する場合には、包装
箱の底部及び上部は略平坦であるため、かかる被
包装物体の収納された包装箱を積み重ねると、そ
の包装箱が横にずれ易く、従つてその積み上げ作
業を慎重に行う必要があつて、作業性が悪く、
又、被包装物体の収納された包装箱を一旦積み上
げた後に崩れる虞もあつた。又、かかる被包装物
体の収納された包装箱を、搬送手段例えばパレツ
トに積載し、このパレツトをフオークリフトで移
動して、トラツク等に積み込む場合、包装箱の横
ずれによつて、崩れる虞があるため、その積み重
ねられた包装箱全体をシートで覆い、その上をバ
ンドで縛つたり、その全体をシユリンクフイルム
で覆つたりする必要があつた。又、バンドでその
全体を縛る場合でも、かなり厳重に縛る必要があ
つた。

かかる点に鑑み、本考案はこの包装箱の積み重
ねが容易と成り、その積み重ね時に包装箱の横ず
れが生じない包装箱を提案しようとするものであ
る。

〔問題点を解決するための手段〕

本考案による包装箱は、底部１ｃに孔１ｄが設
けられ且つ上部に抜け止めフラツプ１ａを備える
箱本体１と、箱本体１の孔１ｄと嵌合する凸部２
ａが設けられた蓋体２とを有し、被包装物体の収
納時は、被包装物体が箱本体１に収納され、その
上に蓋体２が載置され、抜け止めフラツプ１ａが
箱本体１に係合されて蓋体２が押さえられるよう
にして成るものである。

〔作用〕

かかる本考案によれば、被包装物体が収納され
た包装箱を積み重ねたとき、上の包装箱の箱本体
１の底部１ｃの孔１ｄに、下の包装箱の蓋体２の
凸部２ａが嵌合するので、横ずれが生じない。

〔実施例〕

以下に、第１図〜第３図を参照して、本考案の
一実施例を詳細に説明する。第１図Ｃは箱本体１
を示し、これは段ボールから成る。この箱本体１
の底部１ｃには、第２図に示すように、例えば矩
形の４頂点に位置するように、４つの矩形の孔１
ｄが穿設されている。

又、この箱本体１の上部の縁には、その各隅部
付近には４つの抜け止めフラツプ１ａが設けられ
ている。又、この箱本体１の上の縁には、その抜
け止めフラツプ１ａが挿入される係合スロツト１
ｂが設けられている。

第１図Ａは上クツシヨンを兼ねた蓋体２を示
し、成型された、矩形の軽量プラスチツク板から
成つている。この蓋体２の上面には、上述の箱本
体１の底部１ｃに穿設された４つの孔１ｄに嵌合
する矩形の４つの凸部２ａが一体に設けられてい
る。又、蓋体２の、箱本体１の抜け止めフラツプ
１ａが当接する部分は、その抜け止めフラツプ１
ａの形状に合わせて低くなつた段部２ｂが形成さ
れている。

第１図Ｂは下クツシヨン３を示し、成型され
た、矩形の軽量プラスチツク板から成つており、
収納される複数の被包装物体の形状に応じた凹部
３ａを有する。

第２図Ａ、Ｂに、箱本体１の組立を示してい
る。第２図Ｃに示すように、このようにして組立
てられた箱本体１に下クツシヨン３を入れ、その
上に被包装物体（図示せず）を置いて、箱本体１
に収納し、その上に蓋体２を載置し、抜け止めフ
ラツプ１ａを係合スロツト１ｂに挿入して係合
し、このフラツプ１ａによつて蓋体２を押さえる
ようにする。

第３図に、かかる被包装物体を収納した包装箱
を重ねた状態を示し、被包装物体１０が収納され
た包装箱を積み重ねたとき、上の包装箱の箱本体
１の底部１ｃの孔１ｄに、下の包装箱の蓋体２の
凸部２ａが嵌合している。このように、蓋体２の
凸部２ａが箱本体１の底部の孔１ｄに嵌合する
が、その嵌合を確実にするために、下クツシヨン
３の底部にも、その凸部２ａと嵌合する凹部３ｂ
を設けておくを可とする。

第４図は、かかる被包装物体の収納された、実
施例の包装箱をパレツトに積載する状態を示す。

４はパレツトで、この上にトレー６Ａを釘８で
止め、そのトレー６Ａ内に多数の包装箱を積載
し、その上に天板５を載せ、更にその上にトレー
６Ｂを載せ、そのトレー６Ｂの縁にコーナーアン
グル７を取り付ける。そして、第５図に示すよう
に、パレツト４及びトレー６Ａの上に積み重ねた
包装箱、天板５、トレー６Ｂ全体を、例えばエス
テルバンド９で縛る。このバンド９はコーナーア
ングル７に当接させる。かくして、被包装物体の
収納された多数の包装箱は、各包装箱の蓋体２の
凸部２ａと、箱本体１の孔１ｄ及び下クツシヨン
３の凹部３ｂとの嵌合により、包装箱の横ずれは
生じない。バンド７による縛りの程度も少なくて
良い。

次に第６図を参照して、本考案の他の実施例を
説明する。第６図Ａに箱本体１を示し、その上部
の縁には、矩形のフラツプ１Ａを有する。尚、こ
の矩形のフラツプ１Ａの内、長い方のフラツプの
両側に抜け止めフラツプを設けると共に、それに
対応して、箱本体１の上部の縁に係合スロツトを
設けるが、ここではいずれも図示を省略してい
る。

第６図Ｂに上クツシヨンを兼ねた蓋体２を示す
が、これと一体に設けた矩形の凸部２ａは１個で
ある。

第６図Ｃに下クツシヨンを示し、この下クツシ
ヨン３の底部には、蓋体２の凸部２ａに応じた凹
部３ｂが形成されている。

第６図Ｄに、箱本体１に下クツシヨン３を収納
し、その上に被包装物体（図示せず）を載せて収
納し、その上に蓋体２を載せ、その上をフラツプ
１Ａで押さえた状態を示す。

第６図Ｅは、かかる被包装物体を収納した包装
箱を重ねた状態を示し、被包装物体が収納された
包装箱を積み重ねたとき、上の包装箱の箱本体１
の底部１ｃの孔１ｄ及び下クツシヨン３の凹部３
ａに、下の包装箱の蓋体２の凸部２ａが嵌合して
いる。

第７図は本考案の更に他の実施例を示し、この
場合は、複数の箱本体１を合体する（第７図Ａ）
と共に、蓋体２を合体した（第７図Ｂ）場合であ
る。このようにすれば、第４図及び第５図のよう
にパレツトに積載する場合、トレー６Ａ，６Ｂを
省略することができる。

尚、この第７図では、各部の詳細構造は図示を
省略してある。

〔考案の効果〕

上述せる本考案によれば、被包装物体が収納さ
れた包装箱を積み重ねたとき、上の包装箱の箱本
体の底部に孔に、下の包装箱の蓋体の凸部が嵌合
するので、包装箱の積み重ねが容易と成り、その
積み重ね時に包装箱の横ずれが生じない。よつ
て、本考案による包装箱は、これに被包装物体を
収納して、搬送手段に積載する場合に、積載作業
を容易と成る。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例の包装箱の各部を示
す斜視図、第２図はその箱本体の組立及び包装箱
の包装の説明のための斜視図、第３図は一実施例
の包装箱を重ねた状態の断面図、第４図は一実施
例の包装箱をパレツトに積載する説明のための斜
視図、第５図は一実施例の包装箱のパレツトに積
載し且つ全体のバンドを掛けた状態を示す斜視
図、第６図及び第７図は本考案の他の実施例の各
部を示す斜視図である。 １は箱本体、１ａは抜け止めフラツプ、１ｄは
孔、２は蓋体、２ａは凸部、３は下クツシヨン、
３ａは凹部である。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 底部に孔が設けられ且つ上部に抜け止めフラツ
   プを備える箱本体と、 該箱本体の孔と嵌合する凸部が設けられた蓋体
   とを有し、 被包装物体の収納時は、該被包装物体が上記箱
   本体に収納され、その上に上記蓋体が載置され、
   上記抜け止めフラツプが上記箱本体に係合されて
   上記蓋体が押さえられるようにして成る包装箱。