JPH0439036A - 複合材及びその製造方法 - Google Patents

複合材及びその製造方法

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JPH0439036A
JPH0439036A JP2146691A JP14669190A JPH0439036A JP H0439036 A JPH0439036 A JP H0439036A JP 2146691 A JP2146691 A JP 2146691A JP 14669190 A JP14669190 A JP 14669190A JP H0439036 A JPH0439036 A JP H0439036A
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JP
Japan
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fiber base
base material
silicone
synthetic polymer
composite material
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Application number
JP2146691A
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English (en)
Inventor
Hidetaka Matsumura
秀高 松村
Akinori Koyama
昭則 小山
Masanori Uemoto
雅則 上本
Tetsuo Fujimoto
哲夫 藤本
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CHIYUUGAI BOEKI KK
DAIICHI LACE KK
Ashimori Industry Co Ltd
Momentive Performance Materials Japan LLC
Original Assignee
CHIYUUGAI BOEKI KK
DAIICHI LACE KK
Ashimori Industry Co Ltd
Toshiba Silicone Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、繊維基材に合成重合体皮膜を形成してなる複
合材に関するものであって、特に、高強度、耐水性、耐
候性、耐寒性、耐熱性、耐油性、耐薬品性などの高度の
物性を要求される、自動車のエアバッグ装置用基材、エ
アドームなどの空気膜構築物用基材、貯水池用基材など
の用途に適した、軽量で且つ耐久性に優れた複合材に関
するものである。
従来の技術 従来これらの目的のためには、ポリアミド系繊維からな
る織物、編物、不織布などの繊維基材に、クロロプレン
系樹脂配合物を含浸、塗布又は貼り合わせた複合材が使
用されている。この複合材は、ポリアミド系繊維及びク
ロロプレン系樹脂の持つ優れた特性を有しており、多く
の用途に使用されている。
発明が解決しようとする問題点 しかしながらクロロプレン系樹脂はその化学梢遣中に塩
素原子を有しており、この塩素原子は熱に対して比較的
不安定であって、長期間−室以上の温度雰囲気に放!す
ると、当該塩素原子が塩化水素の形で遊離し、ポリアミ
ド系繊維を構成するアミド結合の切断を起して強度が低
下する傾向にあり、耐久性に乏しいものであった。
またこの複合材においては、クロロプレン系樹脂が比較
的硬いために、複合材中において樹脂が繊維基材中のポ
リアミド系繊維を過度に拘束し、繊維の自由な動きが阻
害され、そのために複合材の風合いが硬くなり、引裂き
強度が弱いものとなっていた。
これらの欠点を解消するため、クロロプレン系樹脂にお
ける、加硫剤、加硫促進剤、老化防止剤、安定剤、可塑
剤、充填剤などの配合を改良することが試られているが
、未だ十分なものが得られていない。
本発明はかかる事情に鑑みなされたものであって、樹脂
から生じる塩化水素による耐久性の低下が生じることが
なく、また風合いが柔軟で、引裂き強度も充分に大きく
、全体として十分な耐久性を有する複合材を提供するこ
とを目的とするものである。
また本発明は後述のように、樹脂成分としてシリコーン
系重合体を使用するのであるが、該シリコーン系重合体
の欠点である繊維基材との接着性及び耐引裂き性能を改
善することをも目的とするものである。
問題点を解決する手段 而して本発明の、複合材は、付加反応型液状シリコーン
ゴムと硬化剤と接着性付与剤とよりなるシリコーン系重
合体を主体とする合成重合体を、繊維基材に対して、そ
の厚さの1/2以下の範囲に浸透させると共に、前記繊
維基材の表面に合成重合体で構成された無孔質皮膜層を
形成したことを特徴とするものである。
また本発明の複合材の製造方法の発明は、繊維基材に予
め撥水処理により挽水性を付与する工程及び/又は繊維
基材の片面にシリコーン系重合体溶液処理により薄膜を
形成する工程を施した後、該繊維基材の表面に付加反応
型液状シリコーンゴムと硬化剤と接着性付与剤とよりな
るシリコーン系重合体を主体とする合成重合体溶液を塗
布し、乾燥後熱処理を施すことにより該重合体から構成
された無孔質皮膜層を形成することを、その特徴とする
ものである。
本発明においては、前記接着性付与剤が、ポリオルガノ
ハイドロジエンシロキサンにメタクリロキシシラン又は
アクリロキシシランを付加させた有機硅素化合物であっ
て、前記シリコーンゴムに対して0.01〜1.5重量
%配合されていることが好ましい。
本発明は、繊維基材に対する加工処理剤として特定の接
着性付与剤及び硬化剤を含有する付加反応型液状シリコ
ーンゴムを使用することと、当該加工処理剤を繊維基材
に対する浸透度が所定の範囲内となるように抑制しつつ
処理することとを、組合わせた点に特徴を有するもので
ある。
本発明における加工処理剤として使用される付加反応型
液状シリコーンゴムとしては、次のものが適当である。
すなわち、 一般式(1) %式% (式中aは1又は2、bはO〜2の整数、a+bは1〜
3の整数であり、c==(4(a+b))/2である) で示されるメチルとニルシロキサン単位を有するポリメ
チルビニルシロキサンと、 一般式(2) %式% (式中R1はアルキル基を示し、dはO〜2の整数、e
は1又は2、d+eは1〜3の整数であり、f = (
4−(d+e ) l /2である)で示されるアルキ
ルハイドロジエンシロキサン単位を有するポリアルキル
ハイドロジエンシロキサンとの混合物であって、ポリメ
チルとニルシロキサンとポリアルキルハイドロジエンシ
ロキサンとの混合割合は、ポリメチルとニルシロキサン
中のビニル基1個に対し、ポリアルキルハイドロジエン
シロキサン中の硅素原子に結合した水素原子の数が0.
5〜4である。
この付加反応型液状シリコーンゴムに配合される硬化剤
としては、白金系触媒、有機過酸化物触媒などが有るが
、白金系触媒が好ましく、その添加量は付加反応型液状
シリコーンゴムに対して白金元素換算で、0.1〜10
00 pplが適当である。添加量が0.1ppnより
少いと硬化作用に乏しく、硬化に高温度、長時間を要し
、また100o ppllより多いと硬化速度は早くな
るが、ポットライフが短くなり、配合液の安定性が低下
し、液の粘度が上昇して使用不能に陥る。
付加反応型液状シリコーンゴムに配合される接着性付与
剤としては、ポリオルガノハイドロジエンシロキサンに
メタクリロキシシラン又はアクリロキシシランを付加さ
せた有r!IU硅素化合物を使用するのが好ましい。
この化合物は、 一般式(3) (式中、Ql及びQ2はそれぞれ、直鎖状又は分岐を有
するアルキレン基、R2は炭素数1〜4のアルキル基を
示す) で示される基及び、硅素原子に結合した水素原子を、分
子中に少なくともそれぞれ1個有する化合物である。そ
してその添加量は、配合液のポットライフと硬化反応速
度とを考慮して選択する必要があるが、付加反応型液状
シリコーンゴムに対して、0.01〜1.5重量%とす
るのが適当である。
添加量が0.01重量%より少いと皮膜層と繊維基材と
の接着強度に乏しく、添加量が1.5重量%を越えても
、特に接着強度の向上は期待できない。
この有機硅素化合物は、特公昭58−26376号公報
に示されたものであって、Si −H結合を有するシロ
キサンに、アクリル酸又はメタクリル酸のトリアルコキ
シシリル10ピルエステルを付加させるなどの方法によ
り合成することができる。
その他の接着性付与剤としては、上記有11硅素化合物
に加えて通常のシランカップリング剤を任意に使用する
ことができ、例えばビニルトリエトキシシラン、3−メ
タクリ0キシプロピルトリメトキシシラン、3−メタク
リo4ジプロピルメチルジメトキシシラン、3−グリシ
ドキシプロビルトリメトキシシランなどが挙げられる。
それらの添加量は、前記有機硅素化合物との合計量が、
付加反応型液状シリコーンゴムに対して0.01〜2.
0重量%となるような量とするのが適当である。
上記配合物を溶解する溶剤としては、これらを溶解し得
る有機溶剤を使用することができるが、トルエンなどの
高沸点溶剤と、メチルエチルケトンなどの低沸点溶剤と
の混合溶剤が、無孔質成膜を形成する上で好ましい。
またこの配合物溶液中には、シリカなどの無機物微粉末
その他の、各種の充填剤を添加しても差支えない。また
配合物溶液の粘度は、繊維基材への浸透性から、500
0〜30000 C1)S/25℃の範囲とするのが好
ましい。
本発明においては、上記配合物を主体とする合成重合体
溶液を繊維基材に塗布するのであるが、当該合成重合体
を繊維基材の厚さの1/2以下の範囲で浸透させると共
に、前記繊維基材の表面に合成重合体で構成された無孔
質皮膜層を形成した状態とする。
かかる状態は、合成重合体溶液を繊維基材に塗布するに
先立って、予め当該合成重合体溶液の繊維基材への浸透
を所定の範囲に抑制するための前処理を施すことにより
得られる。
当該前処理としては、繊維基材に撓水剤で処理すること
により撥水性を付与する方法及び/又は繊維基材の片面
に少量のシリコーン系重合体溶液を塗布し、乾燥して薄
膜を形成する方法によることができる。
前記撓水剤としては、一般に使用されるシリコーン系撓
水剤や弗素茶碗水剤などを使用することができるが、重
合体皮膜と繊維基材との接着強度及び縫製後の目止めテ
ープとの接着性などの点で、弗素茶碗水剤が好ましい。
撥水処理の方法は特に限定するものではなく、例えば撥
水剤の水分散液に繊維基材を浸漬し、液を絞った後乾煉
することにより、簡便に行うことができる。
弗素系撥水剤の繊維基材に対する付着量は、後の工程で
シリコーン系重合体溶液を塗布する際における、重合体
溶液の粘度や粘性によって変動するが、おおむねt維基
材に対して0.01〜20重量%とするのが適当である
付着量が0.01重量%以下ではシリコーン系重合体溶
液の繊維基材への浸透を抑制する作用に劣り、シリコー
ン系重合体溶液が繊維基材に過度に浸透し、得られた複
合材の風合いが硬くなり、引裂き強度に劣る。−力付着
量が2,0重量%を越えると、シリコーン系重合体溶液
の繊維基材への浸透を抑制する作用が過大となり、複合
材の風合いは柔軟で引裂き強度は大きくなるが、重合体
皮膜層と繊維基材との接着性が低下し、複合材としての
耐久性に劣る。
また他の前処理として、シリコーン系重合体溶液を使用
することができる。このシリコーン系重合体溶液は、後
の工程で塗布すべき先に述へたシリコーン系重合体溶液
と同種の配合物であってもよく、他の配合物溶液を使用
することもできる。
前処理に使用するシリコーン系重合体溶液は、粘度が高
いものであることが好ましい。
シリコーン系重合体溶液による前処理の方法としては、
通常のコーティング方法が適用できる。
例えばシリコーン系重合体溶液を繊維基材にナイフオー
バーロールコータ−などを使用して均一に塗布し、これ
を乾燥して溶剤を揮発させた後、加熱処理をすることに
より行うことができる。シリコーン系重合体の繊維基材
に対する付着量は、10〜25g/rrf程度が適当で
ある。
本発明における前処理の手段としては、前記撥水処理又
はシリコーン系重合体溶液の塗布のいずれでもよく、ま
た撥水処理を施した後さらにシリコーン系重合体溶液を
塗布することも有効であり、使用する繊維基材の種類に
応じて選択することができる。
本発明の方法においては、基材に上記前処理を維した後
、その表面にシリコーン系重合体を主体とする合成重合
体の有機溶剤溶液を塗布し、これを乾燥した後熱処理を
施して、無孔質皮膜層を形成する。
シリコーン系重合体溶液の塗布方法としては、通常のコ
ーティング方法が適用できる0例えばナイフオーバーロ
ールコータ−を使用して繊維基材の表面に均一に塗布し
、これを乾燥したのち加熱処理することにより、実質的
に無孔質の皮膜層を形成することができる。
なおシリコーン系重合体の繊維基材に対する付着量は、
20〜50jJ/rrf程度が適当であり、無孔質皮膜
の厚さが約10〜60μとなるように調整する。
作用 本発明の方法においては、前処理により繊維基材に目止
めがされ、そこにシリコーン系重合体溶液が塗布される
ので、そのシリコーン系重合体溶液が繊維基材に過度に
浸透することがなく、その浸透範囲が繊維基材の厚さの
はダ172以下の範囲に抑制され、その表面に無孔質の
皮膜層が形成される。
そして本発明の複合材においては、シリコーン系重合体
を主体とする皮膜層を有しているので、前記クロロプレ
ン系樹脂からなる皮膜層を有する複合材と比べても遜色
のない膏れた緒特性を有している。
そしてシリコーン系重合体はその分子中に塩素原子を有
していないので、分解により塩化水素を生じることがな
く、前記クロロプレン系樹脂を使用したものよりも耐久
性、特に耐老化性に優れたものとなる。
またシリコーン系重合体が繊維基材の1/2以下の範囲
で浸透させることにより、皮膜と繊維基材との接着性が
確保され、且つ繊維基材中の個々の繊維の自由度が阻害
されることがなく、風合いが柔軟で引裂き強度が向上す
る。
実施例 実施例1 付加反応型液状シリコーンゴム(東芝シリコーン株式会
社製、YE5626(A)及び(B)、硬化剤含有、(
^): (B)=100 : 10)を110重量部と
、 構造式(4) で示される有機硅素化合!m0.5重量部とを、トルエ
ン70重量部に溶解して、粘度を105000cps/
25°Cに調整して、シリコーン系重合体溶液を得た。
840dの66ナイロン糸を25X25本/インチの密
度で織成した織物を繊維基材として、前記シリコーン系
重合体溶液をナイフオーバーロールコータ−を用いて付
着量が約20 Q/rrFとなるように塗布し、80℃
で乾燥した後、160℃で1分間加熱して加硫しな。
然る後、その表面に再度前記シリコーン系重合体溶液を
、ナイフオーバーロールコータ−を用いて付着量が約3
09/rr?となるように塗布し、8゜°Cで乾燥した
後、160′Cで1分間加熱して加硫した。
得られた複合材は、シリコーン無孔質皮膜の厚みが約4
0μであり、シリコーン系重合体は織物厚みの約50%
まで浸透していた。
実施例2 繊維基材として、420dの66ナイロン糸を45X4
5本/インチの密度で織成した織布を使用し、この繊維
基材の表面に実施例1と同様にしてシリコーン系重合体
溶液を塗布し、皮膜層を形成した。
得られた複合材は、シリコーン無孔質皮膜の厚みが約4
0μであり、シリコーン系重合体は織物厚みの約50%
まで浸透していた。
実施例3 繊維基材として、1000dのポリエステル糸を21X
21本/インチの密度で織成した織布を使用し、この繊
維基材の表面に実施例1と同様にしてシリコーン系重合
体溶液を塗布し、皮膜層を形成した。
得られた複合材は、シリコーン無孔質皮膜の厚みが約4
0μであり、シリコーン系重合体は織物厚みの約50%
まで浸透していた。
比較例1,2.3 クロロブレンゴムを素練りしカーボンを混練りしたコン
パウンドを溶剤に溶解し、加硫剤及び老化防止剤を配合
して、粘度105000 CpS/25°Cの溶液を得
た。
実施例1,2.3においてそれぞれ使用しなと同じ繊維
基材を使用し、該繊維基材に先に調製したクロロプレン
ゴム溶液を、ナイフオーバーロールコータ−を用いて付
着量が20!]/rri’となるように塗布し、80°
Cで乾燥した後、160°Cで30分間加硫した。
然る後、その表面に再度前記クロロプレンゴム溶液を、
ナイフオーバーロールコータ−を用いて付着量が70C
I/rrl’となるように塗布し、80°Cで乾燥した
後、160°Cで30分間加硫して皮膜層を形成した。
得られた複合材は、いずれもクロロプレンゴムの無孔質
皮膜の厚みが約85μであり、クロロプレンゴムは、織
物の厚みの約50%まで浸透していた。
比較例4 前記実施例2において、前処理におけるシリコーン系重
合体溶液の付着量を309/rrfとなるようにした外
は、実施例2と同様に操作して、複合材を得た。
得られた複合材は、シリコーン無孔質皮膜の厚みが約4
0μであり、シリコーン系重合体は織物厚みの約75%
まで浸透していた。
比較例5 前記実施例2において、前処理におけるシリコーン系重
合体溶液の付着量を40Q/dとなるようにした外は、
実施例2と同様に操作して、複合材を得た。
得られた複合材は、シリコーン無孔質皮膜の厚みが約4
0μであり、シリコーン系重合体はi#1i物厚みの約
90%まで浸透していた。
性能試験 実施例1及び比較例1について、複合材の引張り強さ及
び、120℃で500時間加熱した後の引張り強さを測
定した。
試験の結果を表1に示す。
次に各実施例及び比較例について、複合材の諸物性を測
定した。
測定方法については、JIS  K−6328に準拠し
て、引裂き強さ、破裂強度及び接着強度を測定した。
その測定の結果を表2に示す。
発明の効果 本発明によれば、無孔質皮膜層の厚みが薄くても、従来
のクロロプレン系樹脂を使用した複合材に比べて同等乃
至それ以上の優れた物性を有しており、極めて軽量且つ
コンパクトであり、また柔軟でもある。
特に表2の結果からも理解できるように、本発明におい
ては複合材の引裂き強さが大巾に向上している。一般に
複合材の引裂き強さは繊維基材に依存すると考えられる
が、従来のクロロブレン系樹脂を使用したものでは、前
述のようにクロロブレン系樹脂が繊維の動きを阻害し、
引裂き強度を低下させていた。然るに本発明によれば柔
軟な皮膜層を形成することにより複合材中における繊維
の自由な動きを確保し、繊維基材の引裂き強さを充分に
引出すことができるのである。
また表1の結果からも明らかなように、本発明は加熱時
の強度低下が小さく、耐久性に優れていることが理解で
きる。
そして本発明は、接着性付与剤を添加したシリコーン系
重合体を使用したことと、その加工処理剤を所定の範囲
内において繊維基材に浸透させていることの相乗効果に
より、接着力が大きく、且つ引裂き強度に優れているの
で、従来使用できなかったような細デニールの薄手軽量
の織物を使用することができ、また引裂き強度が劣って
いるために使用し得なかったポリエステル織物にも適用
することが可能となった。
従って本発明の複合材は、高強度で、耐水性、耐候性、
耐寒性、耐熱性、耐油性、耐薬品性などの諸物性に優れ
、軽量でかつ耐久性のあるものとなり、高度の物性を要
求される自動車用エアバッグや空気膜構築物などの素材
として好適な複合材となるのである。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 付加反応型液状シリコーンゴムと硬化剤と接着性付
    与剤とよりなるシリコーン系重合体を主体とする合成重
    合体を、繊維基材に対して、その厚さの1/2以下の範
    囲に浸透させると共に、前記繊維基材の表面に合成重合
    体で構成された無孔質皮膜層を形成したことを特徴とす
    る、複合材 2 前記接着性付与剤が、ポリオルガノハイドロジエン
    シロキサンにメタクリロキシシラン又はアクリロキシシ
    ランを付加させた有機硅素化合物であって、前記シリコ
    ーンゴムに対して0.01〜1.5重量%配合されてい
    ることを特徴とする、請求項1に記載の複合材 3 繊維基材に予め撥水処理により撥水性を付与する工
    程及び/又は繊維基材の片面にシリコーン系重合体溶液
    処理により薄膜を形成する工程を施した後、該繊維基材
    の表面に付加反応型液状シリコーンゴムと硬化剤と接着
    性付与剤とよりなるシリコーン系重合体を主体とする合
    成重合体溶液を塗布し、乾燥後熱処理を施すことにより
    該重合体から構成された無孔質皮膜層を形成することを
    特徴とする、複合材の製造方法 4 前記接着性付与剤が、ポリオルガノハイドロジエン
    シロキサンにメタクリロキシシラン又はアクリロキシシ
    ランを付加させた有機硅素化合物であって、前記シリコ
    ーンゴムに対して0.01〜105重量%配合されてい
    ることを特徴とする、請求項3に記載の複合材の製造方
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