JPH0437511B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 〔概要〕 磁気デイスク装置であつて、振動、オフトラツ
クの問題を解決するように、スピンドル、ヘツド
駆動部（キヤリツジ）を対称形状にし、その両端
に軸受（ベアリング）を配置し箱型形状のハウジ
ング（ベース）に固定し、両持支持して耐振構造
とした。

〔産業上の利用分野〕

本発明は、一面が開放された箱型形状のベース
に、スピンドル、ヘツド駆動部（キヤリツジ）を
両持支持して、振動に対して強い磁気デイスク装
置に関する。

最近、磁気デイスク装置は高密度化と高速度化
が要求されるに伴い、トラツク間隔が狭くなり且
つ、ヘツドは高速に移動される。そのヘツドの高
速動作の反力で、ヘツドを移動させるキヤリツジ
が固定されたベースが反り、その為本来平行に構
成されているキヤリツジ及びスピンドルの回転軸
が相対的に倒れ、オフトラツクが生じる。そこ
で、振動によりスピンドル、キヤリツジが倒れな
いような構造が要望される。

〔従来の技術〕

従来の磁気デイスク装置はスピンドル及びキヤ
リツジがベース上に片持支持する第３図イに示す
ような構造のものと、ベースに対し両持支持する
第３図ロに示すような構造のものがある。

第３図イの磁気デイスク装置１は、スピンドル
５、キヤリツジ１０がベース２に対し片持支持構
造である。即ち、ベース２上に固定されたベアリ
ング３，４によりスピンドル５が保持され、該ス
ピンドル５と一体にスピンドルハウジング６が固
定されている。該スピンドル５の下端にモータＭ
のロータ７を有し、ベース２にはステータ８を固
定している。なお、スピンドルハウジング６には
複数の磁気デイスク９が積層されている。また、
ベース２上にキヤリツジ１０を配置し、該キヤリ
ツジ１０の回転軸１１はベース２と図示しないベ
アリングを介し支持され、さらに該回転軸１１に
連結されたボイスコイルモータ（VCM）１２は
ベース２に固定される。なお、１３，１４はベア
リング３，１５の予圧バネ、１６はヘツドアー
ム、１７はカバーで、ベース２に取付け密閉され
る。

第３図ロの磁気デイスク装置１′は、スピンド
ル５′、キヤリツジ１０′を両持支持している。即
ち、スピンドル５′はベアリング３′，４′を介し
コ字ベース１８に取付けられ（ベース１８は図の
左側、カバー１７は右側に分かれる構造）、キヤ
リツジ１０′の片方がコ字カバー１７に取付けら
れ、他方はコ字ベース１８にサブベース１９を介
し取付けられる。その他は第３図イと同じ構成
で、１６はヘツドアーム、１２はVCM、Ｍはス
ピンドルモータを示す。

〔発明が解決しようとする問題点〕

第３図イに示す磁気デイスク装置１は、スピン
ドル５及びキヤリツジ１０がベース２上に片持支
持されているので、ヘツドがトラツク間を移動す
る場合、急速な移動、停止が行われ、その反力に
よりベース２は曲げモーメントを受け、スピンド
ル５及びキヤリツジ１０が搭載されているベース
２面が反ることになる。本来スピンドル５及びキ
ヤリツジ１０の回転軸は平行に保持されていて、
複数の磁気デイスク９に同心円状に構成される各
トラツク上に対応するヘツドが整列するようにな
つているが、ベース２の反りのためにスピンドル
５及びキヤリツジ１０の回転軸に相対的に傾きを
生じ、ヘツドの位置ずれ（オフトラツク）が生じ
ると言う問題があつた。

第３図ロに示す磁気デイスク１′では、、スピン
ドル５′はベース１８に両持支持されているが、
キヤリツジ１０′はサブベース１９を介してベー
ス１８に取付けられており、キヤリツジ１０′を
駆動するVCM１２はカバー１７に固定されてい
る。ベース１８とサブベース１９、ベース１８と
カバー１７とはネジにより接合されているため、
ヘツドの移動時に生じる振動に対して構造的に弱
かつた。その為、ヘツドの位置ずれ（オフトラツ
ク）が生じると言う問題があつた。

〔問題点を解決するための手段〕

第１図イ，ロは本発明の原理を説明する図で、
イはカバーを除いた平面図、ロはベースとカバー
の分割を示す正面図である。

第１図イにおいて、磁気デイスク装置２０はス
ピンドル２１とキヤリツジ２２がハウジング（ベ
ース）２３とカバー２６とから成る密閉箱の接合
部分で両持支持される。即ち、第１図ロに示すよ
うにハウジング２３は、箱形形状をなし一面が開
放されている。該ハウジング２３はスピンドル２
１に固定されたベアリング２４，２５と、キヤリ
ツジ２２の回転軸２７に固定されたベアリング２
８，２９が、固定されるようその中心が内部とな
るようにそれぞれ切欠ａ，a′，ｂ，b′を形成し、
該ハウジング２３にカバー２６を取付け密閉構造
とする。スピンドル２１はモータＭを除きほぼ対
称形をし、ハウジング２３に固定されたベアリン
グ２４，２５により保持され、該スピンドル２１
はスピンドルハウジング３０を一体化している。
該スピンドル２１の下端にモータＭのロータ７を
固定し、ハウジング２３にはステータ８を取付け
る。なお、スピンドルハウジング３０に複数の磁
気デイスク円板９が積層されている。また、キヤ
リツジ２２もVCM１２を除くとほぼ対称形をな
し、キヤリツジ２２の回転軸２７もハウジング２
３に固定されたベアリング２８，２９を介して支
持され、該回転軸２７に連結されたボイスコイル
モータ（VCM）１２はハウジング２３に固定さ
れる。

〔作用〕

即ち、対称形状をしたスピンドル２１、キヤリ
ツジ２２の両端にベアリングを配置し、箱型形状
のハウジング２３に両持支持した構造とし、カバ
ー２６を取付け密閉している。スピンドル２１、
キヤリツジ２２を支持したハウジング２３とカバ
ー２６とで構成する密閉箱は剛性があるので、シ
ーク時の磁気ヘツドの急速な移動、停止時の反力
を受けても変形しない。その結果磁気ヘツドの位
置ずれは生ぜず、オフトラツクすることがない。

〔実施例〕

第２図は本発明の実施例を説明する図で、カバ
ーを除いた平面図を示す。なお、全図を通し同一
符号は対称物である。

第２図において、磁気デイスク装置２０′は
（第１図ロ参照）ハウジング２３が箱形形状をな
し、一面が開放されている。該ハウジング２３は
スピンドル２１に固定されたベアリング２４，２
５と、キヤリツジ２２の回転軸２７に固定された
ベアリング２８，２９とが固定されるように、そ
の中心が内部となるようそれぞれ切欠を有し、該
ハウジング２３に図示しないカバー２６を取付け
密閉する構造とする。ほぼ対称形をしたスピンド
ル２１は、箱型形状のハウジング２３に固定され
たベアリング２４，２５により保持され、さらに
該スピンドル２１はスピンドルハウジング３０と
一体化している。該スピンドル２１の下端にモー
タＭのロータ７を固定し、ベース２３にステータ
８を取付ける。また、ほぼ対称形をなしたキヤリ
ツジ２２の回転軸２７も、ベース２３に固定され
たベアリング２８，２９により保持され、該回転
軸２７に連結されたボイスコイルモータ（VCM）
１２はベース２３に固定される。

ハウジング２３は回り全部が囲まれた箱型形状
であり剛性がある。そのハウジング２３にスピン
ドル２１、キヤリツジ２２の両端がベアリング２
４，２５，２８，２９を介し両持支持されてお
り、シーク時の磁気ヘツドの急速な移動、停止の
反力を受けても、ハウジング２３が振動したり、
変形したりすることはない。その結果磁気ヘツド
は位置ずれを起こさずオフトラツクすることもな
い。

〔発明の効果〕

以上説明したように、本発明によればスピンド
ル、キヤリツジを対称形状にし、両端にベアリン
グを配置し箱型形状のハウジングで両持支持した
構造で、振動に対し強い構造となり磁気ヘツドの
位置ずれが防げ、オフトラツクすることもない。

【図面の簡単な説明】

第１図イ，ロは本発明の原理を説明する図、第
２図は本発明の実施例を説明する図、第３図イ，
ロは従来の磁気デイスク装置を説明する図であ
る。 図において、７はロータ、８はステータ、９は
磁気デイスク、１２はボイスコイルモータ
（VCM）、２０は磁気デイスク装置、２１はスピ
ンドル、２２はキヤリツジ、２３はハウジング、
２４，２５，２８，２９はベアリング、２６はカ
バー、２７は回転軸、３０はスピンドルハウジン
グを示す。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ ヘツドを駆動させるキヤリツジ２２及び該キ
   ヤリツジ２２に連結したボイスコイルモータ１２
   と、磁気デイスク９を固定し回転駆動部Ｍにより
   回転されるスピンドル２１とをハウジング２３に
   実装し、該ハウジング２３がカバー２６にて密閉
   されてなる磁気デイスク装置２０であつて、 該ハウジング２３とカバー２６の接合部分で、
   前記スピンドル２１及び前記キヤリツジ２２の両
   端に配置したベアリング２４，２５，２８，２９
   を、固定して両持支持に構成したことを特徴とす
   る磁気デイスク装置。