JPH04371778A - 冷蔵庫 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は収納される野菜、果物を
より良好に、長期間保存するための条件を備えた野菜容
器を有する冷蔵庫に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】近年の家庭用冷蔵庫では、野菜や果物は
専用の野菜室に保存され、その環境条件は、概ね温度５
℃〜７℃・湿度８０〜９５％Ｒ．Ｈ．に設定されている
。この条件は、温度に関しては、低温障害を起こす一部
の野菜・果物の保存を配慮してやや高めに、また湿度に
関しては、大部分の野菜・果物は高湿条件にすることに
より蒸散作用が押さえられて良好に保存できることから
設定されている。このような従来技術については、例え
ば特開昭６２−２６４１６８号公報に示されており、そ
の一例を図４に示す。

【０００３】以下、図面を参照しながら説明を行う。１
は冷蔵庫本体で外箱２、内箱３およびこれら両箱２、３
間に充填された断熱材４によって構成されている。５は
区画壁で、上部に冷凍室６、下部に冷蔵室７を区画形成
している。８は冷蔵室７の下部に設けた野菜室で仕切り
板９によって冷蔵室７と仕切られている。１０は野菜室
８に対向して設けられた扉である。１１は前記扉１０に
着脱自在に保持される上面を開口した野菜容器であり、
前記扉１０を引き出すことによって同時に庫外へ引き出
され野菜の出し入れを行わせるものである。１２は野菜
容器１１の開口部に密接して配設された蓋体であり、多
数の貫通孔を有する樹脂製の平板１３と、前記平板１３
の片面に溶着された透湿膜１４と、平板１３の外周辺に
配設された塩化ビニルなどのパッキン１５により構成さ
れている。

【０００４】ここで、前記透湿膜１４について説明する
と、透湿膜１４は、膜厚１０〜５０μｍのシリコン薄膜
１６と親水性ナイロン繊維１７を積層したもので、シリ
コン薄膜１６により液体の通過を防止し、かつ適度な気
体透過性を持たせ、親水性ナイロン繊維１７により結露
を防止する。

【０００５】１８は冷蔵室７よりの冷気を取り入れる冷
気取入口で、仕切り板９の奥端面と内箱３との間隙で形
成される。また、１９は冷気取入口１８に連通して野菜
容器１１の外周に冷気を対流させる冷気対流通路で、２
０はこの冷気対流通路９に連通して仕切り板９の前面に
設けられた冷気戻り口である。

【０００６】かかる構成において、冷蔵室７より冷気取
入口１８を介して取り入れられた冷気は野菜容器１１内
に直接流入する事なく、冷気対流通路を対流する際に外
周より野菜容器１１の内部を間接的に冷却した後冷気戻
り口２０より冷蔵室７内に戻される。また、野菜容器１
１内に貯蔵した野菜から蒸散した水分により野菜容器１
１内が高湿状態になるが飽和湿度以上の水分は蓋体１２
の透湿膜１４を介して容器外へ徐々に透湿され、野菜容
器１１内は湿度８０〜９５％Ｒ．Ｈ．に保たれる。

【０００７】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら表１に示
すように、低温障害を起こしやすいごく一部の例外を除
けば、野菜・果物の保存適正条件は温度０℃〜１℃・湿
度９５％〜１００％Ｒ．Ｈ．と、現在の野菜室の設定に
比べより低温・高湿度のところにある。また、低温障害
を起こし易い野菜、果物については、温度１０℃〜１５
℃、湿度７０％〜９０％Ｒ．Ｈ．に適正条件がある。

【０００８】

【表１】

【０００９】つまり、現在の野菜室はすべての野菜の保
存適正条件の最大公約数的な条件であるとも言えるが、
反面、すべてに対して中途半端な条件であるとも言える
。このことから、保存している野菜・果物にストレスを
与えている。一方、すべての野菜・果物が１ヵ所に収納
されると、果物及び一部の野菜から発生するエチレンガ
スにより老化現象が促進され、保存中の品質劣化が進む
などの問題点がある。

【００１０】本発明は上記問題点に鑑み、各野菜、果物
を最適な保存条件で保存するための野菜容器を有する冷
蔵庫を提供するものである。

【００１１】

【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
の本発明における冷蔵庫の第１の手段は、野菜・果物を
保存する目的で構成された冷蔵庫の野菜容器内を２分し
て第１及び第２の区分に区分し、それぞれに第１及び第
２の温度センサを設けるとともに、冷却器からの冷気を
野菜容器の外周に送る吐出ダクトと、野菜容器の外周を
対流した冷気を前記冷却器に戻す吸込ダクトを形成する
。そして吐出ダクトの入口の吐出口には第１の温度セン
サにより開閉が制御されるダンパ装置を、第２の区分に
対しては第２の温度センサにより通電が制御されるヒー
タを設けて、両区分を異なる温度・湿度に設定するもの
である。

【００１２】又、第２の手段として、第１の手段に加え
第２の区分にエチレンガス除去装置を設置した。

【００１３】さらに、第３の手段として、第１の手段に
加え、第１の区分に過失装置を備えることとした。

【００１４】

【作用】本発明は上記した構成により、各野菜・果物を
それぞれの適正に応じて第１の区分あるいは第２の区分
に選択収納することにより、各々最適な保存条件で保存
することができ、それによって委稠、低温障害などが防
止される。

【００１５】

【実施例】以下、本発明の一実施例の冷蔵庫について図
１から図４に従い、図面を参照しながら説明する。なお
、従来と同一構成については同一符号を伏し、その詳細
な説明を略し、異なる部分についてのみ述べる。

【００１６】図１から３において、野菜容器１１は第１
の区分２１と、第２の区分２２とに分割されている。２
３は強制対流用の冷却ファン、２４は冷却器、２５は前
記野菜容器１１の外周に形成した冷気の吐出ダクト、２
６は冷気の吸込ダクトである。また１８ａは冷気の吐出
ダクト２５から冷気対流通路１９に冷気を取り入れる冷
気吐出口で、２７は前記吐出口２５に設けて冷気対流通
路１９への冷気流入量を調節するダンパ装置である。ま
た２０ａは冷気対流通路１９から冷気の吸込ダクト２６
への冷気戻り口である。２８は野菜容器１１の第１の区
分２１の温度を検知する第１の温度センサ、また２９は
第２の区分２２の温度を検知する第２の温度センサであ
る。３０は前記第２の区分２２の天井部に設けて区分内
を加熱するヒータである。また３１は同じく前記第２の
区分２２の底面部に備えたエチレンガス除去装置である
。

【００１７】前記エチレンガス除去装置３１は、エチレ
ンガス除去材３２を２枚の不織布３３により保持する構
造を有しており、適度の膜強度と通気性を有する。エチ
レンガス除去材３２としては、多孔質材のような物理的
吸着材以外に、活性炭に塩化パラジウムを担持させた触
媒型（特開昭５６−５５１４７）や、活性炭に臭素分子
を吸着させた付加反応型（特開昭５７−３９１４９）な
どの化学反応型除去材を用いても良い。

【００１８】また、図４において３４は前記第１の区分
２１内の一画に備えた例えば超音波式の加湿装置である
。

【００１９】かかる構成において、まず第１の区分２１
内の温度は第１の温度センサ２８からの信号により、ダ
ンパ装置２７が開閉制御され、冷気が吐出ダクト２５を
通って冷気対流通路１９に送り込まれて野菜容器１１の
外周が冷却され、第１の区分２１内は常に０〜１℃に保
たれる。一方、第１の区分内の湿度は野菜からの水分蒸
散が透湿膜１４により制御され、９５〜１００％Ｒ．Ｈ
．の高湿度に維持される。また、加湿装置３４を用いて
これを適当な加湿量に調節しても容易に高湿度が得られ
、この場合野菜の収納量に関わらず安定した湿度条件が
維持できる。

【００２０】次に、第２の区分２２内の温度は第２の温
度センサ２９によってヒータ３０の通電率が制御され１
０〜１５℃に保持される。またヒータ３０のＯＮ／ＯＦ
Ｆによって、野菜・果物の呼吸により生じる結露を防止
し、この区分に野菜・果物保存に適した７０〜９０％Ｒ
．Ｈ．の湿度が維持される。

【００２１】また、エチレンガス除去装置３１により保
存中に発生するエチレンガスが除去され、品質劣化を防
止して、より良い保存環境が整えられる。

【００２２】この結果、大部分の野菜は概ね温度０℃〜
１℃，湿度９５％〜１００％ＲＨに維持された第１の区
分２１に保存し、特に低温障害を起こしやすい野菜・果
物などは概ね温度１０℃〜１５℃，湿度７０％〜９０％
ＲＨに維持された第２の区分２２に保存することにより
、従来１週間保存程度がが限界だったものに対して、２
週間以上新鮮に保存することが可能となる。

【００２３】

【発明の効果】以上のように本発明の冷蔵庫によると、
野菜容器内が温度・湿度の異なる条件に設定された２つ
の区分に区分されるとともに、エチレンガス除去装置、
加湿装置をそれぞれ設けることにより、各野菜・果物が
それぞれの保存に最適な環境で区分け保存され、委稠、
低温障害が抑制されて長期保鮮が可能となる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例を示す冷蔵庫の要部断面図

【
図２】図１の冷蔵庫の野菜容器の斜視図

【図３】エチレ
ン除去装置の要部拡大断面図

【図４】加湿装置を備えた
冷蔵庫の要部断面図

【図５】従来例を示す冷蔵庫の要部
断面図

【符号の説明】

１　　冷蔵庫本体 １１　　野菜容器 １８ａ　　冷気吐出口 ２１　　第１の区分 ２２　　第２の区分 ２３　　冷却ファン ２４　　冷却器 ２５　　吐出ダクト ２６　　吸込ダクト ２７　　ダンパ装置 ２８　　第１の温度センサ ２９　　第２の温度センサ ３０　　ヒータ ３１　　エチレンガス除去装置 ３４　　加湿装置

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】　　冷却器と、前記冷却器で冷却した冷気
   を強制対流させる冷却ファンと、本体内の一画に設けら
   れ、第１，第２の区分に分けられた野菜容器と、前記野
   菜容器の外周に送る吐出ダクトと、前記野菜容器の外周
   に冷気を対流させる冷気対流通路と、前記冷却器に前記
   野菜容器の外周を対流した空気を戻す吸込ダクトと、前
   記野菜容器の外周に吐出ダクトからの冷気を送る吐出口
   とを備えるとともに、前記第１の区分内には第１の温度
   センサと、前記吐出口に設置され、前記第１の温度セン
   サにより開閉が制御されるダンパ装置が、前記第２の区
   分内には第２の温度センサと、前記第２の区分に臨む一
   画に配置され、前記第２の温度センサにより通電が制御
   されるヒータがそれぞれ設けられ、第１，第２の区分を
   異なる温度・湿度に保って成る冷蔵庫。
2. 【請求項２】　　第２の区分にエチレンガス除去装置を
   設置した請求項１記載の冷蔵庫。
3. 【請求項３】　　第１の区分に加湿装置を備えた請求項
   １記載の冷蔵庫