JPH04371391A - はんだ付け用フラックス - Google Patents

はんだ付け用フラックス

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JPH04371391A
JPH04371391A JP17442691A JP17442691A JPH04371391A JP H04371391 A JPH04371391 A JP H04371391A JP 17442691 A JP17442691 A JP 17442691A JP 17442691 A JP17442691 A JP 17442691A JP H04371391 A JPH04371391 A JP H04371391A
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phosphorous acid
soldering
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Ryuichi Shiba
柴 隆一
Chifuyu Ishibashi
石橋 千冬
Katsutoshi Noguchi
勝利 野口
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KATSUTA KAKO KK
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明ははんだ付け用フラックス
に関する。更には、電子部品や電子回路の接合、組み立
て分野で多用されるはんだ付けの際に使用されるフラッ
クスおよびプリント基板等のはんだ付けに多用されるク
リームはんだ付け用フラックスに関する。
【0002】
【従来の技術】はんだ付けに際してのフラックスの作用
は、はんだ付けすべき母材金属表面の酸化膜を除去する
と同時に母材金属とはんだの両方を覆い、大気中の酸素
による酸化を防ぎ、酸化された面よりも低い界面張力を
もつ金属表面を保持することにより、この面に対するは
んだの広がりをもたせる、すなわち (1)金属表面を覆っている酸化膜の除去(2)金属表
面の界面張力の減少 (3)はんだのぬれ性の促進 (4)加熱時の金属およびはんだ表面の再酸化防止等で
ある。
【0003】従来から使用されるフラックスには、無機
系フラックス、有機系フラックスおよび樹脂系フラック
スがある。無機系フラックスは非常に活性が強く、はん
だ付け後は必ず十分な洗浄を必要とし、残留物があると
、その吸湿性のため母材が容易に腐食され、絶縁不良の
電気的障害を来たす。有機系フラックスは有機酸、有機
ハロゲン、アミン・アミド類等であり、無機系フラック
スに比べて、活性が弱く、急速に分解して残留物を生じ
易い。樹脂系フラックスにはロジンと合成樹脂がある。 この系のフラックスは清浄力が弱く、無機系や有機系フ
ラックスを混合させたり、化学的に結合させて、活性化
されている。これらのフラックスにはそれぞれ一長一短
があり、清浄力が強く、母材金属を腐食し難く、残留物
が容易に洗浄可能である、といった特性を同時に満たす
ものは未だ無い。
【0004】一方、母材金属を侵し難く、フラックス残
渣の除去が容易であるという利点より、従来から、ロジ
ンをベースとし溶剤、活性剤および各種添加剤を加えた
はんだ付け用フラックスが、電子部品や電子回路の接合
、組み立て分野でのはんだ付けに際して多用されている
【0005】ロジン系フラックスは (1)固体では不活性である (2)127℃で液状化すると活性を呈し、金属表面の
酸化膜と反応する (3)化学的活性が弱いため、有機酸、有機化合物塩酸
塩等を少量添加して使用する (4)液状化の状態で金属酸化物との反応生成物を除去
するに十分な低い粘度をもつ (5)はんだ付けの際の加熱によりロジンの主成分であ
るアビエチン酸が不活性なネオアビエチン酸に変化し、
これを主成分とするフラックス残渣が残る等の特徴をも
っている。
【0006】ところが、近年、電子部品の微細化、精密
化に伴いフラックス残渣による金属の腐食、絶縁不良等
の影響が問題視されるようになり、これに対応する手段
としてフラックス残渣に対して強い溶解性を示し、さら
に作業効率の点でも優れているフロンによる洗浄が広く
採用されている。
【0007】しかし、ここ数年来フロンによるオゾン層
破壊が環境問題の一つとして大きく取り上げられ、さら
にフロンの使用を規制する動きが強まってきていること
から、フロン洗浄を必要としない、あるいは環境破壊や
労働衛生上の面からも大きな問題点のない溶剤、例えば
イソプロピルアルコール(IPA)を洗浄剤として用い
ることのできるフラックスの開発が電子、電気業界にお
いて強く求められている。
【発明が解決しようとする課題】
【0008】本発明の目的は、次のような利点をもった
はんだ付け用フラックスを提供することである。 (1)はんだ付けに際して高い活性を示す。 (2)フラックス残渣が少ない。 (3)フラックス残渣中に金属腐食の原因となる塩素イ
オンを含まない。 (4)フラックス残渣はIPA等の溶剤により簡単に除
去できる。
【課題を解決するための手段】
【0009】ロジンをベースとするフラックスは、はん
だ付けの際の加熱によりフラックス残渣の主因となるネ
オアビエチン酸の生成をおさえることができず、さらに
活性剤として添加した化合物から酸あるいは塩素イオン
がフラックス残渣中に混入するため、フラックス残渣に
よる金属の腐食、絶縁不良が心配された。そこで、金属
酸化膜除去作用をもつ化合物を種々検討した結果、フラ
ックスの上記諸特性を満たすものとして、特定構造を有
する亜リン酸化合物を見いだした。
【0010】周知のように、リン原子は3価、4価およ
び5価の原子価をとることができ、それぞれに対応する
原子価をもった有機リン化合物が存在する。これらのう
ちで、化6結合をもった5価のリン化合物は極めて安定
であり、このために3価のリン化合物は、リンの原子価
が増加する方向に反応が進行する、化学的推進力をもっ
ている。同じく、リン原子は周期律表第V族に属し、3
価のリン化合物は対応するアミノ化合物と同様に求核性
に富み、かつ電子受容体としての性質をもつので親電子
試薬として反応する。この3価のリン化合物の特性に鑑
みて、種々試験を行った結果、無機系フラックスよりも
母材金属腐食が少なく、有機系フラックスよりもはるか
に活性力に富んだ、本発明の目的とする特性を有するフ
ラックスを得、発明を完成させた。
【化6】
【0011】ここに本発明の要旨とするところは、後記
特定構造を有する亜リン酸化合物の少なくとも1種を含
有してなるはんだ付け用フラックスである。本発明は亜
リン酸による強力な金属酸化膜除去作用を基礎とするも
のであり、有機置換基を色々と変化させることにより各
種亜リン酸誘導体の金属酸化膜との反応性、有機溶剤に
対する溶解性および熱安定性等をもたせることを特徴と
する。
【0012】これら亜リン酸化合物の合成は、周知の反
応、すなわち三塩化リンと反応するアルコール又はフェ
ノール系化合物の脱塩化水素反応によって行われ、多種
多様なものを得ることができるが、副生する塩化水素が
はんだ付け後の金属腐食の原因となることから、減圧下
で完全な脱塩化水素処理を必要とする。
【0013】本発明のフラックスは下記の一般式(I)
で示される亜リン酸化合物を必須成分として含有してな
るはんだ付け用フラックスである。
【化7】 〔ただし、Yは2価以上の多価アルコール、多価フェノ
ール残基であり、これらの残基が3価以上の場合には、
化8、化9、又は化10であってもよい(ここに、Y1
、Y2およびY3 は3価以上の多価アルコール又は多
価フェノール残基である)。R1、R2、R3およびR
4はそれぞれ同一か又は異なる水素、アルキル基、シク
ロアルキル基、アリール基、アルキルアリール基、アリ
ールアルキル基、アルケニル基、アリールアルケニル基
もしくはこれらの基の置換された基、化11(ここに、
Z1 は水素、アルキル基、シクロアルキル基、アリー
ル基、アルキルアリール基、アルケニル基、アリールア
ルケニル基、又はこれらの基の置換された基、xは1〜
10の整数、lは2〜9の整数である)、又は−Z2O
CmH2m+1(ここに、Z2 はアリーレン基又はこ
れらの基の置換された基、mは1〜9の整数である)で
ある。nは0〜10の整数である。〕
【化8】
【化9】
【化10】
【化11】
【0014】一般式(I)で表される亜リン酸化合物に
用いられる多価アルコールの代表的なものを例示すると
、2価アルコールとしては、エチレングリコール、ジエ
チレングリコール、トリエチレングリコール、ヘキシレ
ングリコール、オクチレングリコール、ポリエチレング
リコール、ジイソプロピレングリコール、ポリプロピレ
ングリコール、ブチレングリコール、ペンタンジオール
、チオジエチレングリコール、トリメチレングリコール
、2、2′−ビス(4−ヒドロキシシクロヘキシル)プ
ロパン等、3価アルコールとして、グリセリン、トリメ
チロールエタン、トリメチロールプロパン等および4価
以上のアルコールとして、ペンタエリスリトール、ジペ
ンタエリスリトール、ジトリメチロールエタン、ジトリ
メチロールプロパン等がある。
【0015】多価フェノールの代表的なものとして、2
価フェノールには、ピロカテコール、レゾルシン、ヒド
ロキノン、クレゾルシン、オルシン、β−オルシン、m
−キシロルシン、4−n−ヘキシルレゾルシン、トルヒ
ドロキノン、2、5−ジ−第3−アミルヒドロキノン、
2、5−ジエトキシヒドロキノン、4、4′−イソプロ
ピリデンビスフェノール、2、2′−メチレン−ビス(
4−メチル−6−第3−ブチルフェノール)、4、4′
−ブチリデン−ビス(3−メチル−4−第3−ブチルフ
ェノール)、4、4′−チオ−ビス(3−メチル−6−
第3−ブチルフェノール)、2、2′−メチレン−ビス
(4−メチル−6−シクロヘキシルフェノール)、2、
2′−チオ−ビス(4−メチル−6−第3−ブチルフェ
ノール)、ビス(3−メチル−4−ヒドロキシ−5−第
3−ブチルベンジル)サルファイド、1、1′−ビス(
4−ヒドロキシ−フェニル)シクロヘキサン等が、3価
フェノールとして、ピロガロール、フロログルシン、エ
チルガルレート、2、4、5−トリヒドロキシブチロフ
ェノン、2、6−ビス(2′−ヒドロキシ−3′−第3
−ブチル−5−メチルベンジル)−4−メチルフェノー
ル等がある。
【0016】本発明で用いられる有機亜リン酸化合物の
代表的なものを例示すると、トリフェニルホスファイト
、トリアミルホスファイト、ジフェニルモノオクチルホ
スファイト、ジイソプロピルモノフェニルホスファイト
、モノエチルモノトリデシルモノフェニルホスファイト
、トリス(2−アセチルエチル)ホスファイト、ジフェ
ニルモノベンジルホスファイト、ジ(4−メチルフェニ
ル)モノフェニルホスファイト、ジフェニルモノ(9−
オクタデシル)ホスファイト、ジフェニルモノ(2−ア
セチルエチル)ホスファイト、ジブチルモノ(4−メチ
ルフェニル)ホスファイト、トリス(2−フェノキシエ
チル)ホスファイト、モノ(4−シクロヘキシル)モノ
ベンジルモノエチルホスファイト、ジベンジルモノ(3
−エトキシフェニル)ホスファイト、ジメチルモノ(ジ
メチルフェニル)ホスファイト、ジシクロヘキシル(4
−メチルフェニル)ホスファイト、ジフェニルフェニル
モノエチルホスファイト、ジメチルモノ(4−メトキシ
カルボニルメチルフェニル)ホスファイト、ジ(2、5
、5′−トリメチルシクロヘキシル)モノフェニルホス
ファイト、ジ(4−ブチルフェニル)モノメトキシブチ
ルホスファイト、ジメチルモノ(4−ヒドロキシ−3、
5−ジ−第3−ブチルフェニル)ホスファイト、ジ(2
、4−ジ−第3−ブチルフェニル)モノシクロヘキシル
ホスファイト、ジフェニルモノ〔2−(2−ブトキシエ
トキシ)エチル〕ホスファイト、ジイソプロピルモノ(
4−メトキシエチルフェニル)ホスファイト、モノ(2
−シクロヘキシルフェニル)モノフェニルモノブチルホ
スファイト、ジエチルモノ〔4−(1−メチル−1−フ
ェニルエチル)フェニル〕ホスファイト、ジフェニルモ
ノ〔2−ジ(ヒドロキシエチル)−3−ヒドロキシプロ
ピル〕ホスファイト、ジ(5−ヒドロキシ−3−オキサ
ペンチル)モノフェニルホスファイト、ジ−n−プロピ
ルモノ(3、4、5−トリヒドロキシ−テトラヒドロピ
ラン−2−イル−メチル)ホスファイト、ジブチルジプ
ロピルモノ(2、4−ジメチル−1、5−フェニレン)
ジホスファイト、ジベンジルジフェニルモノ(4、4′
−イソプロピリデンフェニル)ジホスファイト、ジ(2
−メトキシエトキシ)ジブチルモノ〔4、4′−チオビ
ス(3−メチル−6−第3−ブチルフェニル)〕ジホス
ファイト、オクタフェニルペンタ(2、2′−オキシビ
スエチル)ヘキサホスファイト、ペンタフェニルテトラ
プロピレンジイソアミルペンタホスファイト、テトラフ
ェニルモノ(2、2′−ジヒドロキシメチルトリメチレ
ン)ジホスファイト、トリス(2−アセトキシエチル)
トリブチルモノ(1、3、5−ベンゼントリイル)トリ
ホスファイト、トリフェニルトリオクチルモノ(1、2
、3−プロパントリイル)トリホスファイト、モノプロ
ピルモノブチルモノアミルホスファイト、ジベンジルモ
ノオクチルホスファイト、ジフェニルモノ(2−ベンジ
ルオキシエチル)ホスファイト、ジベンジルジフェニル
モノ(2、2′−オキシビスプロピル)ジホスファイト
、モノ(2−フェノキシエチル)モノヘキシルモノフェ
ニルホスファイト、ジフェニルホスファイト、モノオク
チルモノフェニルホスファイト、モノフェニルモノベン
ジルホスファイト、ジ(2−フェノキシエチル)ホスフ
ァイト、ジ(2−ベンジルオキシエチル)ホスファイト
、テトラ(2、2′−オキシビスプロピル)ジフェニル
ペンタホスファイト、ジ(ノニルフェニル)ジ(1−プ
ロピル−2−メチルトリメチレン)トリホスファイト、
ジベンジルホスファイト、ジ(ノニルフェニル)ホスフ
ァイト、モノブチルモノオクチルホスファイト、モノ(
2−メトキシメトキシエチル)モノベンジルホスファイ
ト、トリ(1−メチルトリメチレン)トリフェニルテト
ラホスファイト、テトラ(ジメチルフェニル)モノネオ
ペンタンテトライルテトラホスファイト、モノ(2−ヒ
ドロキシトリメチレン)モノフェニルモノベンジルジホ
スファイト、モノフェニルホスファイト、モノアミルホ
スファイト、モノベンジルホスファイト、ジ(1−メチ
ルトリメチレン)トリホスファイト等がある。
【0017】上記亜リン酸化合物は単独使用で大きな効
果を示すことは当然なことであるが、用途によっては、
酸化膜除去力、溶剤への溶解性、粘性、熱安定性等の諸
特性を適合させ、より優れた性能をもったフラックスを
調製することが必要となり、このような場合には、単独
使用よりも2種以上の亜リン酸化合物を併用した方がよ
い。また、従来使用しているロジンとの併用も可能であ
る。
【0018】上記の如く、電子部品や電子回路の接合、
組み立て分野では、ロジン系が使用されているが、フロ
ン系以外の溶剤に溶け難く、電子分野でのロジンの使用
に問題を生じている。この観点からすれば、本発明品は
ロジンよりも優れた酸化膜除去力をもつのみならず、通
常の溶剤に容易に溶解することにより、本発明品の電子
機器分野での応用効果は大なるものと考えられる。しか
して、近年、電子機器の小型化、高密化が進み、基板回
路のランドパターンは微小化、ランド間隔も狭小化して
いることより、フラックスの量を少なくしても十分な活
性があり、無害な溶剤に容易に溶解する等の条件を満た
すためには、本発明において用いられる亜リン酸化合物
の有機基が、リン原子1個につき炭素数30個以下にす
ることが好ましい(特許請求の範囲第2項)。
【0019】又、同様の目的を達成するために有効な一
般式(I)のフラックスの成分として、亜リン酸化合物
において、R1〜R4が炭素数10以下のアルキル基、
フェニル基、ベンジル基である化合物を用いることが望
ましい(特許請求の範囲第3項)。
【0020】なお、本発明のはんだ付け用フラックスに
おいては所望により常套の添加剤を便宜配合してもよい
。このような添加剤としては、リン酸、リン酸アンモニ
ウム塩、有機カルボン酸(例えば、ステアリン酸、アジ
ピン酸、サルチル酸等)、乳酸、グルタミン酸、脂肪酸
アマイド、尿素、エチレンジアミン、脂肪族アミン等の
活性剤、フタール酸エステル(例えば、ジブチルフタレ
ート、ジオクチルフタレート、ブチルベンジルフタレー
ト、ジシクロヘキシルフタレート等)、カルボン酸のエ
ステル(例えば、ジブチルアジペート、ジブチルアゼレ
ート、ジオクチルマレート等)、リン酸エステル(トリ
オクチルホスフェート、トリフェニルホスフェート、ト
リクレジルホスフェート等)のような可塑剤、ジエチレ
ングリコールモノブチルエーテル、トリエチレングリコ
ールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノフェ
ニルエーテル、エチレングリコール、ポリエチレングリ
コール、ジプロピレングリコール、脂肪族アルコール等
の溶剤、硬化ヒマシ油等のワックス類、超微細粉シリカ
等の粘度調整剤、ヒンダードフェノール類やヒンダード
アミン類等の酸化防止剤、シリコン系の消泡剤等が挙げ
られる。また、粉末はんだを混入しクリームはんだとし
ての使用も可能である。
【0021】本発明のフラックスが用いられるはんだと
しては、通常の組成を有するもの、すなわち、Sn−P
b系、Sn基、Pb基、Au基、In基、Al基を有す
るもの等広範なはんだに適用しうる。
【0022】次に、本発明における有効成分の合成例お
よび実施例を挙げて本発明をより詳細に説明するが、本
発明はその要旨を超えない限りこれらの例に制約される
ものではない。
【0023】合成例1 撹拌器、還流冷却器、滴下ロートおよび温度計を備えた
500ccの四つ口フラスコに、フェノール225.9
g(2.4モル)を入れ、50℃で、三塩化リン109
.8g(0.8モル)を徐々に加えた。三塩化リンの滴
下後、温度を95℃まで上昇させ、発生する塩素ガスが
なくなるまで約4時間撹拌した。この反応生成物を減圧
下(3mmHg.210℃)で蒸留しトリフェニルホス
ファイトを得た。収量は288.5g(93%)であっ
た。このものは赤外線吸収スペクトルと1HNMRスペ
クトルで確認した。
【0024】合成例2 2−エチルヘキシルアルコール195.3g(1.5モ
ル)を500ccの四つ口フラスコに入れ、室温にて、
三塩化リン68.7g(0.5モル)を徐々に滴下した
。三塩化リンの滴下後、70℃で約3時間撹拌した。 この反応生成物を減圧下(2mmHg.165℃)で蒸
留し、トリ(2−エチルヘキシル)ホスファイトを得た
。収量は196.6g(94%)であった。このものは
赤外線吸収スペクトルと1HNMRスペクトルで確認し
た。
【0025】
【実施例】150℃、1時間酸化処理した銅版(30×
30mm)を試験片として用い、ホットプレート上で2
00℃に加熱しながら直径6mmの環状に巻いたヤニな
しはんだ約1g (Sn63−Pb37)を試験片上に
置き、直ちにフラックス溶液を添加してはんだの広がり
、酸化膜除去力、はんだの光沢を調べた。フラックス量
は、はんだの0.5〜2.0重量%とし、フラックスは
有機亜リン酸化合物および比較例としてロジン、ヤニ入
りはんだフラックスをいずれもIPAで10〜20重量
%に希釈して使用した。はんだの広がり、酸化膜除去力
、はんだの光沢は、いずれも目視での観察により5段階
評価で行った。その結果を表1に示した。
【0026】さらに、はんだ付け試験により得られた各
試験片を一定量のIPAに規定時間浸漬後、試験片の重
量変化およびIPA可溶分のIR測定により、フラック
ス残渣のIPAによる洗浄率を求めた。その結果を5段
階評価で示した。また、フラックスの熱天秤測定を行い
、250℃における残存率を求めた。その結果を併せて
表2に示した。
【0027】諸結果より、本発明にかかる亜リン酸エス
テル化合物系フラックスは、はんだの広がり、酸化膜除
去力のいずれにおいても比較例(ロジン)と同等かそれ
以上であって、本発明品は従来品にない新しいタイプの
フラックスを提供するものである。さらには、フラック
ス量を変えて行った実験との比較からロジンの数倍の能
力を有するものと評価することができる。このことは、
はんだ付けに際して、フラックス量を減らすことができ
ると同時に、当然ながらフラックス残渣量も減少させう
ることを意味している。また、250℃における各フラ
ックスの残存率において、亜リン酸化合物はロジン系よ
りも少なく、先の結果と併せるとはんだ付けに際して、
亜リン酸化合物を使用した場合、ロジン系に比べてフラ
ックス残渣量が著しく減少する。さらにこのフラックス
残渣もIPA等の無害な有機溶媒により簡単に洗浄する
ことができ、本発明の優れた作用効果が明らかである。
【0028】なお、表1および表2の5段階評価は次の
ことを意味する。 ロジンは米国産WWグレードを使用した。
【0029】
【表1】
【0030】
【表2】

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  一般式(I)で示される亜リン酸化合
    物の少なくとも1種を含有してなるはんだ付け用フラッ
    クス。 【化1】 〔ただし、Yは2価以上の多価アルコール、多価フェノ
    ール残基であり、これらの残基が3価以上の場合には、
    化2、化3、又は化4であってもよい(ここに、Y1、
    Y2およびY3 は3価以上の多価アルコール又は多価
    フェノール残基である)。R1、R2、R3およびR4
    はそれぞれ同一か又は異なる水素、アルキル基、シクロ
    アルキル基、アリール基、アルキルアリール基、アリー
    ルアルキル基、アルケニル基、アリールアルケニル基も
    しくはこれらの基の置換された基、化5(ここに、Z1
     は水素、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基
    、アルキルアリール基、アルケニル基、アリールアルケ
    ニル基、又はこれらの基の置換された基、xは1〜10
    の整数、lは2〜9の整数である)、又は−Z2OCm
    H2m+1(ここに、Z2 はアリーレン基又はこれら
    の基の置換された基、mは1〜9の整数である)である
    。nは0〜10の整数である。〕 【化2】 【化3】 【化4】 【化5】
  2. 【請求項2】  特許請求の範囲第1項記載の、一般式
    (I)で示される亜リン酸化合物において、その炭素数
    がリン原子1個につき30個以下であるものを少なくと
    も1種を含有してなる電子機器分野におけるはんだ付け
    用フラックス。
  3. 【請求項3】特許請求の範囲第1項記載の一般式(I)
    で示される亜リン酸化合物において、R1、R2、R3
    およびR4が、炭素数10以下のアルキル基、フェニル
    基、ベンジル基であるものを少なくとも1種含有してな
    る電子機器分野におけるはんだ用フラックス。
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Cited By (10)

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