JP2722256B2 - クリームはんだ - Google Patents

クリームはんだ

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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は微小回路などのはんだづけにおいて用いられ
る、はんだ粉末とフラックスとを混和したクリームはん
だに関するものであり、さらに詳しくは腐食性がなく、
電気絶縁性や洗浄性にすぐれ、経時変化がなく、かつは
んだづけ性の良好なクリームはんだに関するものであ
る。
[従来技術] 従来からプリント基板に電子素子を実装する等の際に
ははんだづけが多用されてきた。該はんだづけにおい
て、より信頼性の高いはんだづけとするために、被接合
金属表面を液状フラックスや高粘度フラックスで洗浄し
てからはんだづけする方法や、はんだ微粒子とフラック
スを混和したいわゆるクリームはんだを使用する方法等
が広く行われている。
上記液状フラックスやクリームはんだ用フラックス
は、製品の品質や信頼性を高く保持するために、(1)
高絶縁性、(2)非腐食性(3)長期安定性、(4)他
部品の材質に変化を生じないこと等が要求されている。
またはんだづけ作業面からは、(1)有害ガスを発生し
ない、(2)はんだづけ性が良い(金属表面にある酸化
物を除去し、この金属表面を包み込む作用を有し、さら
に溶融はんだのもつ表面張力を低下させるもの)、
(3)はんだ付後べとつき性がない、(4)洗浄する場
合には容易に洗浄できること等が要求されている。
一般にクリームはんだは、粉末はんだ微粒子と液状ま
たはペースト状フラックスを混和して適度に粘稠性のあ
るクリーム状としたものである。そして該フラックスは
一般に基材としてロジンを使用し、溶剤、活性剤および
チクソ剤等が配合されたものである。これらの配合剤の
種類および配合比によって、クリームはんだの特徴が微
妙に変わってくるため、フラックスの組成は非常に重要
である。このようなクリームはんだをプリント基板の導
体面に印刷塗布することによって、はんだを配置するこ
とができ、しかもクリームはんだの粘着性によって、導
体面に電子部品を接着保持できるので、クリームはんだ
は溶液フラックス等に比べて非常に有用である。
クリームはんだは溶液フラックス等に比べて上述のよ
うな長所を有しているものの、保管中に粘度変化、皮張
(クリームはんだ上層部の硬化)、活性低下等を生ずる
という問題点が発生する。
これらの問題点は活性剤としてハロゲン化水素のアミ
ン塩等が使用された場合に特に顕著であり、該活性剤の
添加量減少さらにはその無添加が望まれているが、一方
該活性剤の添加量を減少させるとはんだづけ性の悪化、
特にはんだボールが増加するという問題点が生ずる。そ
のためはんだづけ性が良好であり、かつハロゲン化水素
系化活性剤の添加量が著しく少ないかもしくは無添加の
クリームはんだの開発が強く望まれていた。
またクリームはんだは上述のようにハロゲン化水素系
活性剤等が使用されることが多く、腐食、電気絶縁性低
下等の問題が発生することがあるため、多くの場合はん
だづけ後にフッ素系溶剤、塩素系溶剤等の有機溶剤で洗
浄除去されることが多い。しかし洗浄した後でもわずか
に残っているハロゲン化水素系活性剤により、腐食、電
気絶縁性の低下等を起こすことがあり、この面からもハ
ロゲン化水素系活性剤の添加量を著しく低下させるかも
しくは無添加のクリームはんだの開発が強く望まれてい
た。
ハロゲン水素系活性剤量を著しく減少させると腐食、
電気絶縁性抵抗等はかなり改善されるものの、はんだ付
け性の悪化、特にはんだボールの増加を起しやすい。そ
のためコハク酸、アジピン酸もしくはそのモノアミン塩
またはβ−プロムプロピオン酸、ジブロムコハク酸等の
ハロゲノカルボン酸もしくはそのアミン塩等の活性剤の
単独使用または少量のハロゲン化水素系活性剤との併用
等が提案されている。しかしこれらの場合ハロゲン化水
素系活性剤以外の活性剤の添加量を比較的多くする必要
があるため、クリーム保管中の増粘、皮張やはんだづけ
等のフッ素系溶剤(たとえばフロン113とエタノール96:
4混合液)等による洗浄の際溶解除去されにくく、白色
残渣として残り、腐食、電気絶縁性低下等を起しやすい
という問題点があった。
またカルボン酸やハロゲノカルボン酸等に比べて強酸
であるスルホン酸も強い活性を有することはよく知られ
ている。しかしスルホン酸はあまりにも強酸であるた
め、クリームはんだ分野では一般に保管中にはんだ粉末
とスルホン酸が反応して増粘、皮張等の経時変化を起こ
すという問題点があった。
なおクリームはんだ分野でもロジンを含まないような
特殊分野では、たとえば特開昭63-140792号公報におい
て、メチルスルホン酸、トルエンスルホン酸等のスルホ
ン酸を配合することが知られている。しかしこの場合は
スルホン酸をそのまま使用するため、上述のようなクリ
ームの経時変化は避けられることはできなかった。
このような背景からハロゲン化水素系活性剤添加量を
著しく減少させるかもしくは無添加とし、しかもはんだ
づけ性が良好で、特にはんだボールの発生が少なく、か
つ洗浄性の良好なクリームはんだの開発が強く望まれて
いた。
[発明が解決しようとする課題] 本発明は上述した従来技術の問題点を解消することを
目的としている。すなわちハロゲン化水素系活性剤の含
有量が少なく、かつはんだづけ性、洗浄性が良好で、し
かも保管中の経時変化が少ないクリームはんだを提供す
るものである。
[課題を解決するための手段] 本発明の目的は活性剤として特定のスルホン酸と特定
のアミンもしくは他の塩基性窒素化合物とからなるスル
ホン酸塩化合物を利用することによって達成される。
すなわち本発明は粉末はんだと液状またはペースト状
フラックスとを混和していなるクリームはんだにおい
て、該フラックス中に下記の一般式(I)で表されるス
ルホン酸と有機アミンまたは他の塩基性窒素化合物とか
らなるスルホン酸塩化合物を含有させることによって達
成される。
R−SO3H (I) (ただしRは炭素数1以上の有機残基) 以下本発明について詳細に説明する。
本発明におけるフラックスは式(I)で示されるスル
ホン酸とアミンまたは他の塩基性窒素化合物からなるス
ルホン酸塩化合物を含有する。該スルホン酸塩化合物は
単独で使用してもよいが、二種以上のスルホン酸塩化合
物を併用してもよい。また他の従来公知の活性剤、たと
えばハロゲン化水素系活性剤、カルボン酸系活性剤、ハ
ロゲノカルボン酸系活性剤の一種または二種以上と併用
することにより、より好ましい効果が得られる。
本発明における式(I)に示されるスルホン酸のRは
炭素数1以上の有機残基である。一般にスルホン酸とし
ては脂肪族スルホン酸および芳香族スルホン酸がよく知
られている。これらのスルホン酸はいずれも用いうる
が、一般に芳香族スルホン酸がより好ましい。本発明に
おける上記スルホン酸のRの炭素数の上限は特に限定さ
れないが、Rが大きくなると相対的にスルホン酸基の含
有率が低くなり、添加量を増加する必要がでてくるため
Rの炭素数は24以下が好ましい。また本発明の式(I)
におけるRには炭素、水素以外にたとえば水酸基、アル
コキシ基、カルボン酸基、カルボン酸エステル基、ニト
ロ基、スルホン酸とアミンまたは他の塩基性窒素化合物
とのスルホン酸塩基等を含んでもよい。しかしフラック
スに対する溶解性、リフロー後の洗浄性等からRは炭化
水素基が最も好ましい。
本発明におけるスルホン酸の一例をあげるとメタンス
ルホン酸、エタンスルホン酸、ドデシルスルホン酸、ス
ルホコハク酸、スルホコハク酸ジメチルエステル、スル
ホコハク酸ジエチルエステル、スルホ酢酸、スルホ酢酸
エチルエステル、スルホ酢酸ラウリルエステル、ベンゼ
ンスルホン酸、o−トルエンスルホン酸、p−トルエン
スルホン酸、p−キシレンスルホン酸、エチルベンゼン
スルホン酸、ラウリルベンゼンスルホン酸、ドデシルベ
ンゼンスルホン酸、セチルベンゼンスルホン酸、ステア
リルベンゼンスルホン酸、p−フェノールスルホン酸、
p−フェノールスルホン酸、p−メトキシベンゼンスル
ホン酸、m−スルホ安息香酸、m−スルホ安息香酸エチ
ル、スルホサリチル酸、スルホサリチル酸メチル、m−
ベンゼンジスルホン酸、ナフタレンスルホン酸等があ
る。これらの中ではベンゼンスルホン酸、p−トルエン
スルホン酸、p−エチルベンゼンスルホン酸、p−キシ
レンスルホン酸、ドデシルベンゼンスルホン酸、および
p−フェノールスルホン酸がはんだづけ性とリフロー後
洗浄性の面で特に好ましい。
本発明におけるアミンは特に限定されず、脂肪族アミ
ンのいずれでも良く、また第1級アミン、第2級アミ
ン、第3級アミンのいずれも好ましく使用できる。これ
らの中では全炭素数4〜16の脂肪族アミンが特に好まし
い。これらのアミンの一例としてはメチルアミン、ジメ
チルアミン、トリメチルアミン、エチルアミン、ジエチ
ルアミン、トリエチルアミン、n−プロピルアミン、ジ
−n−プロピルアミン、トリ−n−プロピルアミン、イ
ソプロピルアミン、ジイソプロピルアミン、トリイソプ
ロピルアミン、ブチルアミン、ジブチルアミン、トリブ
チルアミン、ペンチルアミン、ジペンチルアミン、トリ
ペンチルアミン、ヘキシルアミン、ジヘキシルアミン、
トリヘキシルアミン、n−オクチルアミン、ジ−n−オ
クチルアミン、トリ−n−オクチルアミン、2−エチル
ヘキシルアミン、ジ−2−エチルヘキシルアミン、トリ
−2−エチルヘキシルアミン、デシルアミン、シデシル
アミン、トリデシルアミン、シクロヘキシルアミン、シ
クロヘキシルジメチルアミン、シクロヘキシルジエチル
アミン、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、
トリエタノールアミン、3−エトキシプロピルアミン、
3−ラウリルオキシプロピルアミン、アニリン、エチル
アミノエチルアミン、N,N,N′,N′−テトラメチル−1,2
−ジアミノエタン等がある。これらの中ではトリエチル
アミン、ブチルアミン、ジブチルアミン、トリブチルア
ミン、2−エチルヘキシルアミン、ジ−2−エチルヘキ
シルアミン、シクロヘキシルアミン、シクロヘキシルジ
メチルアミン、シクロヘキシルジエチルアミン等がはん
だづけ性、フロン洗浄性クリームはんだの経時変化など
の面で特に好ましい。
本発明におけるアミン以外の塩基性窒素化合物も特に
限定されないが、メチルヒドラジン、ジメチルヒドラジ
ン、ヒドロキシエチルヒドラジン、フエニルヒドラジ
ン、グアニジンなどが好ましく使用できる。
本発明におけるスルホン酸化合物のフラックスへの添
加量は特に限定されないが、1〜10重量%が好ましく、
2〜6重量%が特に好ましい。1重量%以下でははんだ
づけ性等の効果が不十分になる場合があり、また10重量
%を越える量ではその効果が飽和してしまううえに、ク
リームの増粘、皮張等の経時変化を越すこともある。
本発明におけるスルホン酸塩化合物はすでに記述した
ようにフラックスの活性剤としてそれ自身単独で使用し
ても良いが、他の活性剤と併用することにより、さらに
その効果が顕著になる。一般にフラックスの活性剤とし
てはハロゲン化水素系活性剤が使用されることが多い。
ハロゲン化水素系活性剤は活性が強いため、はんだづけ
性が良好であり広く使用されているものの、そのあまり
に強い活性のためクリームはんだの経時変化(粘度変
化、皮張等)や、洗浄後にわずかに残ることによる腐食
の進行、電気絶縁性低下等の問題が発生するといわれて
いる。そのためはんだのユーザーからはハロゲン含有率
のできるだけ少ないものが更には完全にハロゲンフリー
のもの等が強く求められてきた。このような背景からハ
ロゲンフリーのクリームはんだも販売されているが、は
んだづけ性が劣るため特殊な用途に限定されているのが
実情である。本発明におけるスルホン酸塩化合物はハロ
ゲン化水素系活性剤に比べて比較的活性が弱いものの上
記問題が起りにくいため、ハロゲン化水素系活性剤と併
用することにより、ハロゲン化水素系活性剤添加量を減
少させ、かつ良好なはんだづけ性を保持しつつ、上記問
題点の少ないクリームはんだを製造することを可能とす
る。本発明で好ましく併用されるハロゲン化水素系活性
剤は特に限定されないが、一例をあげるとメチルアミ
ン、ジメチルアミン、トリメチルアミン、エチルアミ
ン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、プロピルアミ
ン、ジプロピルアミン、トリプロピルアミン、ブチルア
ミン、ジブチルアミン、トリブチルアミン、ペンチルア
ミン、ジペンチルアミン、トリペンチルアミン、ヘキシ
ルアミン、ジヘキシルアミン、トリヘキシルアミン、オ
クチルアミン、ジオクチルアミン、トリオクチルアミ
ン、デシルアミン、ジデシルアミン、トリデシルアミ
ン、シクロヘキシルアミン、シクロヘキシルジメチルア
ミン、シクロヘキシルジエチルアミン、モノエタノール
アミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、
3−エトキシプロピルアミン、3−ラウリルオキシプロ
ピルアミン、アニリン、エチルアミノエチルアミン、N,
N,N′,N′−テトラメチル−1,2−ジアミノエタン等のア
ミンの塩化水素酸塩または臭化水素酸塩等がある。これ
らの中ではアミンとしてトリエチルアミン、ブチルアミ
ン、ジブチルアミン、トリブチルアミン、ヘキシルアミ
ン、ジヘキシルアミン、トリキシルアミン、オクチルア
ミン、ジオクチルアミン、シクロヘキシルアミン、シク
ロヘキシルジメチルアミン、シクロヘキシルジエチルア
ミンを用いたものが好ましく、トリブチルアミン、オク
チルアミン、ジオクチルアミン、シクロヘキシルジメチ
ルアミン、シクロヘキシルジエチルアミンの臭化水素酸
塩が特に好ましい。これらのハロゲン化水素系活性剤の
添加量は特に限定されないが、塩素相当量(臭素の場合
は当モル換算)として0.3重量%以下好ましく、0.2重量
%以下が特に好ましい。ハロゲン化水素系活性剤を無添
加の場合もしくはその添加量が非常に少ない場合には本
発明のスルホン酸塩化合物単独でも好ましく使用できる
が、この場合も他のハロゲン化水素系活性剤以外の活性
剤と併用すると好ましい。併用する活性剤としてはマロ
ン酸、ジメチルマロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジ
ピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ダイマー酸等のジ
カルボン酸またはそれらのモノアミン塩、モノクロル酢
酸、ジクロル酢酸、モノブロム酢酸、ジブロム酸、α−
クロルプロピオン酸、α−ブロムプロオピン酸、β−ク
ロルプロピオン酸、β−ブロムプロピオン酸、1,2−ブ
ロムコハク酸またはそれらのアミン塩等が一例としてあ
げられる。
本発明におけるはんだ粉末の形状は真球、不定形いず
れでもよい。その粒径も一般に使用されているものであ
ればいずれでもよいが、真球の場合直径20〜60μmのも
のが特に好ましい。さらにはんだ合金の組成についても
特に限定されていないが、Sn-Pb系合金、Sn-Pb-Bi系合
金、Sn-Pb-Ag系合金などが好ましく使用できる。
本発明におけるフラックスは本発明のスルホン酸塩化
合物以外に、必要に応じロジン、重合ロジン、不均化ロ
ジン、溶剤、活性剤、チクソ剤などを適宜配合しうる。
本発明におけるフラックスに配合する溶剤も特に限定
されないが、α−テルピネオール、ヘキシレングリコー
ル、メチルカルビトール、ブチルカルビトール、ベンジ
ルアルコール、イソパルミチルアルコール、イソステア
リルアルコールなどのアルコール類、ジイソブチルアジ
ペート、ジエチルフタレート、ジブチルフタレート等の
エステル類、トテシルベンゼン、ケロシン、軽油等の炭
化水素系、リン酸トリブチル、リン酸トリペンチル等の
リン酸エステル類等が好ましく使用できる。
本発明におけるフラックスに配合するチクソ剤も特に
限定されないが、オレイン酸アミド、ステアリン酸アミ
ド、硬化ヒマシ油、N−ヒドロキシエチルパルミチン酸
アミド等が好ましく使用できる。これらの中で、リフロ
ー後の洗浄性の面からN−ヒドロキシエチルパルミチン
酸アミドが特に好ましい。本発明におけるクリームはん
だにおけるフラックスの含有率は特に限定されないが、
7〜13重量%の範囲が好ましい。
本発明におけるスルホン酸塩化合物の合成法は特に限
定されないが、たとえば該当するスルホン酸とアミンを
所定量のモル比(普通は1:1)で混合し、激しく発熱す
る場合には冷却し、また発熱が少ないようなら100〜150
℃に加熱して反応させしめることにより好ましく合成で
きる。以下実施例をあげて本発明をさらに詳しく説明す
る。
[実施例] 実施例1 (1) フラックスの調製 重合ロジン50重量部、α−テルピネオール10重量部、
ヘキシレングリコール14重量部、ジブチルフタレート1
2.5重量部、トリブチルアミンHBr塩1.5重量部、P−ト
ルエンスルホン酸2−エチルヘキシルアミン塩3.0重量
部、およびN−ヒドロキシエチルパルミチン酸アミド9
重量部を容器に仕込み加熱溶解後冷却した。
(2) クリームはんだの調製 容器に250〜500メッシュSn/Pb(63Wt%/37Wt%)はん
だ粉末90部および(1)項で調製したフラックス10部を
とり、撹拌してクリーム状物を得た。
(3) クリームはんだの評価 (2)項で得られたクリームはんだを常法にしたがっ
てはんだづけ性、はんだボール(ガラエポ基板、235℃
リフロー)、洗浄性(フロン113/エタノール=96/4、室
温・無撹拌で2分間浸漬)、腐蝕性およびクリームの経
時的皮張および増粘を評価した。はんだづけ性、洗浄性
は非常に良好であり、またはんだボールおよび腐蝕性は
良好であった。さらにクリームはんだの経時的増粘およ
び皮張性について調べた。常温で3ケ月放置しても増粘
傾向はなく、また皮張もまったくなく非常に良好であっ
た。
実施例2 実施例1においてp−トルエンスルホン酸2−エチル
ヘキシルアミン塩の量を表1のように変更し、その変更
した量をジブチルフタレートで補正した以外は実施例と
同様にクリームはんだを調製し、評価した。評価結果を
表1に示した。なおそれぞれの評価は次の基準で判定し
た。
◎:非常に良好 ○:良好 △:使用可能 ×:不良 表1から明らかなように本発明のP−トルエンスルホ
ン酸2−エチルヘキシルアミン塩を添加した場合は総合
的にバランスがとれ、良好である。
実施例3 実施例1においてP−トルエンスルホン酸2−エチル
ヘキシルアミン塩のかわりに表2に示したようなスルホ
ン酸塩化合物を添加した以外は実施例1と同様にクリー
ムを作製した。評価結果を表2に示した。
表2、実施例1および実施例2比較例から明らかなよ
うに本発明のスルホン酸塩化合物を添加した場合には総
合的にバランスがとれており、良好である。
実施例4 実施例1においてトリブチルアミンHBr塩(TBB)およ
びP−トルエンスルホン酸2−エチルヘキシルアミン塩
(TSOA)添加量を表3にように変更し、かつ必要に応じ
てTBB、TSOA以外に第3活性剤として表3に示したよう
なものを添加した以外は実施例1と同様にしてクリーム
はんだを調製し、評価した。評価結果を表3に示した。
なお活性剤の添加量変更による含有率調製はジブチルフ
タレートで実施した。
表3から明らかなように活性剤が本発明の範囲内の場
合にはTBBを減少させても比較的良好なものが得られ
る。ただし、TBBが無添加の場合はクリームはんだ自身
は使用可能レベルであるものの、はんだづけ性、はんだ
ボール等が若干悪化する傾向があり、特にハロゲン化水
素系活性剤をきらう用途に限定して使用した方が良いと
いえる。一方本発明の範囲外である比較例の場合にはは
んだづけ性、はんだボール等が不良である。
実施例5 実施例1においてP−トルエンスルホン酸2−エチル
ヘキシルアミン塩の(以下塩と略す)のP−トルエンス
ルホン酸と2−エチルヘキシルアミンのモル比を表4の
ように変更した以外は実施例1と同様にしてクリームは
んだを調製し、評価した。評価結果を表4に示した。な
お本実施例においては塩といえどもスルホン酸とアミン
のモル比が1:1でないため、実際には塩の純品ではなく
混合物となっているはずである。
表4および実施例1から明らかなようにアミン/スル
ホン酸モル比が1以上の場合には総合的にバランスがと
れており良好である。一方モル比が1未満でありフリー
のスルホン酸が存在する場合には、クリームが経時変化
を起こしやすく不良である。また本実施例において経時
変化評価の際、クリームを観察したところ、クリームの
表面が黒っぽくなっており、はんだ粉末が腐蝕している
ようであった。
[発明の効果] 本発明によれば、従来公知の技術に比べてハロゲン化
水素系活性剤の添加量が少なく(無添加も含む)、かつ
はんだづけ性、はんだボール、腐食性、リフロー後の洗
浄性等が良好であり、経時変化が少ないクリームはんだ
を製造できる。

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】はんだ粉末と液状またはペースト状フラッ
    クスとを混和してなるクリームはんだにおいて、該フラ
    ックス中に下記の一般式(I)で表されるスルホン酸と
    有機アミンまたは他の塩基性窒素化合物とからなるスル
    ホン酸塩化合物を含有させてなることを特徴とするクリ
    ームはんだ。 R−SO3H (I) (ただしRは炭素数1以上の有機残基)
  2. 【請求項2】請求項(1)記載の式(I)においてR
    が、フェニル基、ナフチル基、または芳香核に少なくと
    も1個の水酸基もしくは少なくとも1個の炭素数1〜12
    のアルキル基を有するフェニル基またはナフチル基であ
    ることを特徴とする請求項(1)記載のクリームはん
    だ。
  3. 【請求項3】請求項(1)において有機アミンの全炭素
    数が4〜16であることを特徴とする請求項(1)記載の
    クリームはんだ。
  4. 【請求項4】請求項(1)記載のフラックスにおいてス
    ルホン酸とアミンまたは他の塩基性窒素化合物の含有率
    が1〜10重量%であることを特徴とする請求項(1)記
    載のクリームはんだ。
  5. 【請求項5】請求項(1)〜(4)のいずれか1項記載
    のフラックスにおいて塩化水素もしくは臭化水素のアミ
    ン塩、カルボン酸またはそのアミン塩、ハロゲノカルボ
    ン酸またはそのアミン塩から選ばれる一種の化合物を含
    有することを特徴とする請求項(1)〜(4)のいずれ
    か1項記載のクリームはんだ。
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