JPH0437130Y2

JPH0437130Y2 -

Info

Publication number: JPH0437130Y2
Application number: JP13792485U
Authority: JP
Priority date: 1985-09-09
Filing date: 1985-09-09
Publication date: 1992-09-01
Also published as: JPS6246718U

Description

【考案の詳細な説明】「産業上の利用分野」本考案は、差交する鉄筋、鋼管等の結束に用い
る直交クランプに係るものである。

「従来の技術」鉄筋コンクリート、鉄骨鉄筋コンクリート等の
構築物における鉄筋組立にあつては、差交する鉄
筋、例えば、柱筋と梁筋、柱筋とフープ、梁筋と
スタラツプ等を相互に結束する必要があり、この
結束には、一般になまし鉄線等が用いられ、稀に
結束金具が用いられる。

「考案が解決しようとする問題点」近年、鉄筋コンクリート構造物も高層化してき
ており、これに伴い、鉄筋組立に先組工法が多々
採用されるようになつたが、この場合、なまし鉄
線等で結束して組立てた先組鉄筋ユニツトは、結
束の甘さから、仮移動、建起し、吊揚げの際に、
変形、部材脱落等を生じ易く、組立精度が悪い欠
点があり、その変形や部材脱落等の防止及び組立
精度の向上のために、多大な補強結束を必要とし
ている。

また、結束金具によるときは、そのような不具
合は比較的少ないが、従来の結束金具は、構造が
複雑で高価なものであつたり、鉄筋の径が限定さ
れる等の適用範囲に制約があつたり、使用に手数
がかかるものであつたり、あるいは、使用が容易
でも結束力に欠けるところがあつたり、未だ十分
でない現状である。

ところで、仮説足場では、パイプの組立てに直
交クランプが用いられている。しかし、この直交
クランプは、一定の径のパイプにのみ用いるよう
に造られているために、径が大小様々な鉄筋の結
束には適さない。

本考案は、この直交クランプに着目し、これを
改造して鉄筋の結束を可能にし、上記従来の問題
点を解決しようとするものである。

「問題点を解決するための手段」本考案は、図面に示すように、固定挟持片１，
１の一端に可動挟持片２，２の後端を枢着３，３
すると共に、他端に締付けねじ４，４を装着し
て、該ねじを可動挟持片２，２の先端に係合させ
て締付けるよう構成した２個のクランプａ，ｂ
を、固定挟持片１，１にて90度方向を異に背合わ
せに接合して成る直交クランプにおいて、可動挟
持片２，２の先端部に締付けねじ４，４を受ける
ための高低数段の受剤１１，１１，１２，１２，
１３，１３を締付けねじ挿通可能に設け、締付け
ねじ４，４をそれらの受座に対応させて変向自在
に設けて成る。

可動挟持片２，２には、数段の受座１１，１
１，１２，１２，１３，１３に連通させて一側か
ら締付けねじ４，４挿入用の切込み５，５を入
れ、該切込みには更に各受座で係合用切欠５１，
５１，５２，５２，５３，５３を設けている。

締付けねじ４，４は、ボルト４１，４１の基端
４２，４２を球状にし、固定挟持片１，１の他端
に設けた横向きの筒体６，６の中間点に透孔６
１，６１を穿設して、該透孔にボルト４１，４１
を挿通させてこれの基端４２，４２を筒体６，６
に回動自在に支持させ、ボルト４１，４１にナツ
ト４３，４３を螺合して成る。

「作用」如上の構成であり、使用に当つては、直交する
鉄筋Ａ，Ｂの差交部において、これらの鉄筋に直
交する両クランプａ，ｂを各々係合させ、締付け
ねじ４，４のボルト４１，４１を可動挟持片２，
２の切込み５，５に挿入して、受座１１，１１，
１２，１２，１３，１３の適合する１つに位置さ
せ、更に切欠に嵌めて、ナツト４３，４３を締め
付ける。これにより、鉄筋Ａ，Ｂは、強固に結束
される。

なお、上記切込み５，５は、各受座１１、１
１，１２，１２，１３，１３に前方から個々に設
けてもよい。また、切込みに代えて各受座に透孔
を設けてもよい。

「実施例」図示の通り、詳細な説明は、以上の説明を以て
省略する。

「考案の効果」本考案によれば、使用が容易で、鉄筋の差交部
を強力にかつ確実に結束でき、組立精度を向上で
き、組立時間を短縮でき、鉄筋先組工法における
先組鉄筋ユニツトに用いて好都合であり、この
際、その先組鉄筋ユニツトを、仮移動、建起し、
吊揚げしても変形、部材脱落等を生ぜず、多くの
補強結束を要することもなく、勿論、電気溶接等
を要しないのでこれによる悪影響もなく、ユニツ
トに剛性が増すので超高層鉄筋コンクリートにお
ける高所揚重においても安全性が向上し、鉄筋先
組の標準化を図ることができ、しかも、金物とし
て安価に構成でき、建物コストを低減できる。

加えて、鉄筋以外に、例えば、仮説足場のパイ
プの結束等にも使用でき、実用上頗る有益であ
る。

【図面の簡単な説明】

図面は、本考案の実施例で、第１図は、斜視
図、第２図は、要部の拡大平面図、第３図は、他
の要部の拡大断面図である。Ａ，Ｂ……鉄筋、ａ，ｂ……クランプ、１……
固定挟持片、２……可動挟持片、４……締付けね
じ、５……切込み、６……筒体、１１，１２，１
３……受座。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

固定挟持片１，１の一端に可動挟持片２，２の
後端を枢着３，３すると共に、他端に締付けねじ
４，４を装着して、該ねじを可動挟持片２，２の
先端に係合させて締付けるよう構成した２個のク
ランプａ，ｂを、固定挟持片１，１にて90度方向
を異に背合わせに接合して成る直交クランプにお
いて、可動挟持片２，２の先端部に締付けねじ
４，４を受けるための高低数段の受座１１，１
１，１２，１２，１３，１３を締付けねじ挿通可
能に設け、締付けねじ４，４をそれらの受剤に対
応させて変向自在に設けたことを特徴とする直交
クランプ。