JPH04370239A - テープ基材 - Google Patents

テープ基材

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JPH04370239A
JPH04370239A JP3173285A JP17328591A JPH04370239A JP H04370239 A JPH04370239 A JP H04370239A JP 3173285 A JP3173285 A JP 3173285A JP 17328591 A JP17328591 A JP 17328591A JP H04370239 A JPH04370239 A JP H04370239A
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JP
Japan
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yarn
fused
spun
spun yarn
fibers
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Application number
JP3173285A
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English (en)
Inventor
Katsuyuki Kasaoka
笠岡 勝行
Nobuo Takahashi
信男 高橋
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Teijin Ltd
Original Assignee
Teijin Ltd
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Publication date
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  • Yarns And Mechanical Finishing Of Yarns Or Ropes (AREA)
  • Woven Fabrics (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、熱可塑性合成短繊維を
含む混紡糸からなるテープ基材、特にプリントネーム、
衣料用テープ、絶縁テープ、粘着テープ用として有用な
テープ基材に関する。
【0002】
【従来の技術】昨今、プリントネーム、衣料用テープ、
絶縁テープ、粘着テープの需要は増加の一途をたどって
いる。そのなかでも、ポリエステルマルチフィラメント
糸からなる粘着テープは包装材、また塗装時のしきり材
として多く使用されている。この理由としては、取扱性
の良さすなわち手切性の良さ、接着性能の良さが考えら
れる。
【0003】特公昭64−11736号公報には伸度を
27%以下とし、無糊、無撚で製織可能な、交絡を付与
したポリエステルマルチフィラメント糸を用いて手切性
に優れた薄手の基材テープを得ることが提案されている
。一方、厚手基材テープ用としてはレーヨン・スフを用
いた紡績糸が使用されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、前述の特公
昭64−11736号公報に開示されているポリエステ
ルマルチフィラメント糸は無糊、無撚で使用することを
前提として、手切性を良くしたものである。従って、無
撚のため糸条が扁平化し厚みが出ない欠点がある。
【0005】一方レーヨン短繊維からなる紡績糸や天然
繊維の木綿、レーヨン長繊維は水分依存性が高く、高湿
度下では吸湿作用が働き製品の機械的特性が低下する。 また製品の変形、粘着不良が発生する欠点があった。吸
湿性の少ない熱可塑性合成繊維の紡績糸を用いると良い
が、紡績工程での実撚構造に起因し破断伸度が下がらず
手切性が大幅に劣る欠点を有するばかりか、毛羽成分が
基布製織工程で飛散し環境を悪くするほか、フィルムラ
ミネート工程でも飛散毛羽が製品品位を大幅に低下さす
欠点がある。また生地立ち性の面でも未だ充分なものと
は言えなかった。
【0006】従って、本発明の目的は、無糊状態で製織
され、手切性、吸湿作用による物性低下が少なく、しか
も飛散毛羽を防止し環境改善、品質向上を同時に満足さ
せるばかりでなく、断面方向の形(立体構造)保持性並
びに幅方向の生地立ち性が著しく改善されたテープ用基
材を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の目
的を達成するために鋭意研究した結果、熱可塑性合成繊
維100%の紡績糸か他の素材との混合紡績糸において
、その構成短繊維の数本が互いに融着・結合しているだ
けで、低伸度化が可能となり、手切性がすこぶる良好で
、しかも該糸からなるテープ基材は、その断面方向の形
態保持性(立体構造)並びに幅方向の生地立ち性が著し
く改善されることを見出だした。
【0008】すなわち、本発明は、「<請求項1>5%
以上の熱可塑性合成短繊維を含む混紡糸であって、短繊
維群の一部が融着結合され、破断伸度が4〜25%であ
る紡績糸を経糸及び/又は緯糸に配してなることを特徴
とするテープ基材」である。
【0009】本発明で用いる用語、語句は以下の定義に
従う。
【0010】■融着・結合の判定及び構成短繊維数に対
する融着・結合短繊維の割合の判定法 ここで融着・結合とは個々の短繊維が溶融し隣り合う短
繊維と一体化した状態か一体化に至らないまでも短繊維
同糸の境界面で密着し、分離しがたい状態をいう。次に
融着・結合の割合判定方法については、任意に選んだ融
着糸1mを10cm間隙で切断した10本の融着糸を各
々パラフィンに包埋しミクロトームで5〜10ミクロン
の厚さに切り、その薄片を1枚づつ計10枚のプレパラ
ートに作製し1枚ごとに全断面積と融着部断面積とを求
め下記の式で求めた融着部の割合の10枚の平均値で判
定する。 融着部の割合(%)= (融着部断面の面積/全断面の面積)×100
【001
1】■紡績糸の単位長さに対する融着・結合した紡績糸
の存在割合の判定法任意に選んだ融着糸1mを5cm間
隙で切断した20本の融着糸を各々パラフィンに包埋し
ミクロトームで5〜10ミクロンの厚さに切り、その薄
片を1枚づつ計20枚のプレパラートに作製し各々プレ
パラートについて融着部の有無を測定した後、次の式で
単位長さに対する融着部の割合を求める。 単位長さに対する融着部の割合(%)=(融着部を有す
るプレパラートの枚数/20枚のプレパラート)×10
【0012】■破断強力 任意に採集した40cmの長さの融着糸を5本用意し、
インストロン引張測定機で試験長20cm、引張速度2
0cm/分、チャック固定長上下各5cm、初荷重1/
100g/de(1/100g/deの初荷重を掛けた
時点でチャート上では応力(g)を零点に、また、伸度
(%)を零点とする)最大荷重2kgに設定した後、測
定を行いスタートから融着糸が切断するまで強力を記録
させ切断点の強力(g)を記録計より読み取る。同じ測
定を5回繰返しその5回の平均値で表わす。
【0013】■破断伸度 破断強力の測定と同時に伸度も記録させ、測定スタート
から切断点までの伸びを記録計より読み取り、次の式で
伸度を表わす。
【0014】伸度(%)=100×(切断時の試料の長
さ(cm)−試験長(cm))/試験長(cm)同じ測
定を5回繰返しその平均で伸度を表わす。
【0015】■テープ基材の破断伸度 織物中の経糸もしくは緯糸に沿って幅3cm、長さ3c
mの長方形を5枚作製し、インストロン引張測定機を用
いて、試験徴10cm、引張速度20cm/分、最大荷
重チャック固定長上下各5cm、初荷重は織物がたるま
ない程度の掛ける。測定スタートから織物が切断するま
での伸びと荷重を記録し、最大荷重時の伸びを読み取り
次の式で表わす。
【0016】破断伸度(%)=100×(最大荷重時の
試料の長さ(cm)−試験長(cm))/試験長(cm
)同じ測定を5回繰返しその平均で伸度を表わす。
【0017】本発明は、前述のように、紡績糸を構成す
る短繊維の数本が融着・結合しているだけで、伸度を減
少させしかも飛散毛羽を防止できる。また該糸からなる
テープ用基材はその断面方向の形態保持性(立体構造)
並びに幅方向の生地立ち性が著しく改善される。したが
って、本発明において熱可塑性合成繊維が紡績糸中で融
着・結合した短繊維群の存在が重要である。構成短繊維
の数本(2〜15本)が融着・結合し、かつこのような
部分が紡績糸の単位長さに対して20%以上の長さに亘
って存在していれば、所望の目的が達成される。この場
合、構成短繊維本数との関係でいえば、該本数に対して
3〜80%の本数に相当する短繊維が融着・結合してい
ることが好ましい。
【0018】また融着・結合した短繊維は内層部、外層
部のいずれに存在してもよく、糸条の開繊を防ぎ扁平し
にくい状態で存在していることが好ましい。
【0019】融着・結合した紡績糸は紡績糸を加熱ヒー
ターで熱処理するか、精紡工程の撚掛け巻取の途中で加
熱ヒーターで熱処理するか、又は仮撚装置で仮撚捲縮加
工と同じ工程を通すことにより製造することができる。 以下それぞれの製造方法について述べる。
【0020】熱可塑性合成繊維100%の紡績糸もしく
は5%以上の熱可塑性合成繊維と他素材(天然繊維、再
生繊維、半合成繊維等)との混合紡績糸を加熱ヒーター
により融着・結合させる。この場合、150〜800℃
の接触式ヒーターか、非接触ヒーターで加熱する。その
際のヒーター長は高温では短く、低温では長くなるが、
一般には生産性の面からは高温で長いヒーターを用いて
加工速度を高くすることが望ましい。
【0021】熱処理ゾーンではできる限り紡績糸を集束
し、円形に近い状態で熱処理するほどヤーンに厚味が出
る。この意味では、開繊、分割しないように予め糊剤、
樹脂(熱硬化タイプが好ましい)、油剤で集束させるの
もよい。また紡績糸の直径に近い穴径を有する治具に紡
績糸を通し、そのまま加熱通過させ融着・結合させても
よい。糊剤や樹脂、油剤又は治具を用いない場合は、必
要以上のシゴキを与えたり扁平化しやすいガイドを使用
しないことが肝要である。熱処理ゾーンでの紡績糸の弛
緩率はマイナス20%からプラス20%程度であればよ
い。
【0022】一方、仮撚装置を用いて融着・結合した紡
績糸を得る場合、スピンドル式仮撚機の場合は仮撚係数
(α)を0.1〜1.0とし、その際の加熱ヒーター温
度は熱可塑性合成繊維の種類、混合率等により温度調整
をすれば良いが、一般的に150〜800℃を採用し、
仮撚方向は紡績糸の撚方向と同じ方向に仮撚を掛け、そ
の際の弛緩率は−5%程度が良い。
【0023】仮撚係数(α)はT・de1/2 /32
500で示され、Tは仮撚数(回/m)、deは延伸糸
のデニールを示す。
【0024】その際の加工原糸としては、熱可塑性合成
繊維の紡績糸例えばナイロン−6、ナイロン−66など
のポリアミド、ポリエチレンテレフタレート、変性ポリ
エチレンテレフタレートなどのポリエステル原糸を用い
ればよい。勿論、これらの原糸の100%使いだけでな
く接合タイプの複合繊維、芯鞘型複合繊維、海島型複合
繊維、あるいは一部が突出している回転対称複合繊維を
用いることもできる。
【0025】その外、融点差、固有粘度差、伸度差の異
なる素材の組合わせを使用すると、特に融着、結合が安
定に形成される。
【0026】更に熱可塑性合成繊維が5%以上からなる
他の素材(天然繊維、半合成繊維、合成繊維等)との混
合紡績糸を用いても融着、結合効果は得られる。但し吸
湿性の高い繊維との混合紡績糸は熱可塑性合成繊維10
0%の紡績糸に比べ製品の変形、強力低下はさけられな
いので設計段階からその点考慮が必要である。しかし飛
散羽毛が大幅に低減され職場環境の向上と、品質向上を
一段と進めることが可能であるばかりか、原料の安定供
給面からも熱可塑性合成繊維を増して行く利点は大きい
。熱可塑性合成繊維が5%未満では融着、結合が少なく
飛散羽毛の防止性が低下するばかりか重要ポイントであ
る破断伸度を低くすることができなくなる。好ましくは
30%以上が良い。
【0027】融着、結合した紡績糸は破断伸度が4〜2
5%の範囲にあることが必要である。特に破断伸度は粘
着テープにおいては、テープの手切性を左右するもので
あって、特に5〜14%の範囲にあることが好ましい。 4%未満では衝撃に対し簡単に過ぎるので良くない。逆
に25%を超えると一本の紡績糸が伸長破断に至るまで
に他の紡績糸の伸びが発生し、応力が加算され手切性が
劣ってくる原因となる。また、紡績糸全体の破断強力は
100〜600g、デニール当りの破断強度は1.0〜
4.50g/deの範囲にあるのが好ましい。
【0028】本発明における融着・結合した紡績糸は、
上記の方法に限定されるものではなく、他の方法を利用
して得たものであってもよい。
【0029】次に、融着・結合した紡績糸はテープ基材
とするために製織に供されるが、この場合は、テープ基
材の用途、目的に応じて経糸及び/又は緯糸に配する。 このときの経糸及び緯糸の密度は、融着・結合した紡績
糸の繊度にもよるが、紡績糸繊度が40〜300デニー
ルの場合、前者は23〜90本/吋、後者は10〜70
本/吋の範囲が好ましい。また、経糸と緯糸とは必ずし
も同一繊度である必要はないが、経糸の直径と緯糸の直
径との和が0.1mm以上になることが好ましい。
【0030】このようなテープ基材を粘着テープに適用
する場合には、常法により基材の一方の面には熱可塑性
合成繊維、例えばポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ
エステル、アクリル、PVC、特にそれらのフイルムを
ラミネートし、他方の面には粘着材を塗布すればよい。
【0031】
【発明の作用効果】テープ基材は手切性と粘着性能を考
慮し、ガーゼのような粗い目の透いた織物で形成される
。基材に厚みがあると接着剤は厚く塗布され、反対に薄
いと薄く塗布される。薄い基材の上に厚く接着剤を塗布
しようとするとテープ端から接着剤がはみ出して取扱い
性が困難になり、厚みがあると織物の縦糸と横糸とのす
き間に充分に接着材が入り込む。厚みを出すには繊度を
上げればよいが、繊度を上げると必要以上に応力(強度
)が増えて手切性が悪くなる。繊度を上げずに撚糸する
ことで糸条に丸みをもたせ厚みを出そうとすると撚糸時
の撚縮みが糸条の破断伸度を高くすることにより、これ
また手切性を悪くする。この点、本発明では紡績糸を構
成する全部または一部の短繊維を融着、結合させる。 この融着、結合により短繊維間のズレが防止され、長繊
維からなる糸条と殆んど変わらない低伸度比が実現でき
る。
【0032】しかも、この融着により紡績糸を製織する
時に多発する飛散羽毛や、綜絖やオサのシゴキにより撚
糸構造が崩れ短繊維間摩擦が低下することにより断糸停
台も全く無くなる。また融着、結合による形態保持性に
より紡績糸特有の円形構造をそのまま保持できるので、
通常の非融着フィラメント糸やウーリー糸に比べはるか
に厚い粘着テープ基材を得ることができる。
【0033】厚手の粘着テープの分野にあっては、これ
までレーヨン・スフの紡績糸しかなかったのであるが、
本発明によりレーヨンの欠点とされていた温湿度依存性
が解消される。この点について、更に述べると、従来の
厚手粘着テープの基材にはレーヨン・スフを用いた紡績
糸が用いられていた。紡績糸の場合、精紡工程において
、実撚を掛けながら短繊維を糸条に形成するので実撚形
態からくる丸味が糸条の扁平化を防ぐので厚さを保持で
きる。またレーヨン・スフは破断伸度も高々15%程度
で手切性も良い。しかしながら、湿度依存性が大きく高
温多湿の環境では繊維が吸湿し物性や接着性能が低下す
る。また、雨水や結露など一時的に多量の水分が付着し
た場合など繊維中に水がしみこみ性能低下がより大きく
なる。また一方では紡績糸特有の飛散羽毛が多発し製織
・ラミネート加工の職場環境を悪化させる。また品質面
で問題が発生する。本発明では熱可塑性合成繊維を用い
ることで湿度依存性を少なくすると共に融着、結合させ
ることで飛散羽毛を殆んど無くし職場環境を一段と向上
させるとともに飛散羽毛による品質低下を解消さらには
付帯設備機器の故障を大幅に減少せしめることができる
【0034】以下、実施例により本発明を説明する。
【0035】
【実施例1】繊維長51mm、単糸繊度1.5デニール
、ポリエステル繊維100%の短繊維トウを用いて精紡
工程にて撚数400T/M、撚方向Zの条件で130デ
ニールの紡績糸を得た。この紡績糸を加熱ヒーター温度
260℃(接触プレート、長さ2m)、定長状態で毎分
200mの速度で処理し融着、結合させ、130デニー
ルの融着紡績糸を得た。この融着紡績糸の破断伸度は1
1%、糸強度2.5g/de、糸強力325g、外周部
の毛羽繊維が強固に融着し内層部の一部も融着した状態
で丸味に富むものであった糸の直径は0.10mm(特
定はEIKO, INDUSTRIAL CO. LT
D製、DIAL THICKNESS, CAUGE 
、通称ピーコックを用いて10cm間隙で20回測定、
その平均値で表わす)であった。この融着糸を経糸及び
緯糸に用い、経密度55本/吋、緯密度40本/吋で無
糊・無撚で織成し、得られた生機を基材として厚さ70
ミクロンのポリエチレンフイルムと基材とを貼り合わせ
た厚みは0.20mmと厚手であった。このラミネート
した基材の表側に離形剤、裏側にアクリル酸樹脂系の接
着剤を付与して粘着テープを作製した。この粘着テープ
の手切性は良好で切り口も美しく、引張強力も18kg
/2.5cmと充分であった。
【0036】
【実施例2】繊維長37mm、単糸繊度1.3デニール
の普通ポリエステル繊維と繊維長37mm、単糸繊度1
.5デニールのカチオン可染ポリエステル繊維とを5:
5の割合で混綿したトウを精紡工程で撚数450T/M
、縦方向Zの条件で紡績し、177デニールの紡績糸を
得た。この紡績糸をスピンドル仮撚機を用いて、加熱ヒ
ーター240℃(接触プレート長さ1m)、5%の伸長
、仮撚係数(α)0.9、撚方向Z、糸速毎分150m
で仮撚加工し、融着紡績糸を得た。この融着紡績糸は、
外周に毛羽繊維を有し、内部においてカチオン可染ポリ
エステル繊維が融着、結合した丸味に富む糸構造のもの
であり、糸の硬さも処理前の紡績糸に対し比較にならな
いほど硬くいかにも生地立性が良さそうな紡績糸であっ
た。この融着紡績糸168デニールの破断伸度は10%
で糸強度3.0g/de、糸強力504g、糸の直径は
0.14mmであった。
【0037】更にこの融着紡績糸を経糸及び緯糸に用い
、経密度40本/吋、緯密度30本/吋で無糊・無撚で
織成し、得られた生機を基材として厚さ70ミクロンの
ポリエチレンフイルムを溶融押出しし、基材の表側に貼
り合わせてラミネートした。このフイルムと基材とを合
わせた厚みは0.26mmであって、手切性もすこぶる
良好で切り口も美しく、経方向の引張強力も23kg/
2.5cmと充分であった。
【0038】
【実施例3】繊維長51mm、単糸繊度1.5デニール
の普通のポリエステル繊維と天然繊維の木綿とを3:7
の割合で混綿したトウを精紡工程で撚数450T/M、
撚方向Zの条件で紡績し、260デニール、破断伸度3
2%の紡績糸を得た。この混紡糸を加熱ヒーター600
℃(非接触、長さ1m)で伸長率8%、糸速毎分400
mで処理し、融着、結合した混紡糸を得た。融着・結合
は普通ポリエステル繊維の溶融によって生じ適度にポリ
エステル繊維と木綿とが接着し合い、飛散羽毛が出にく
く丸味のあるものであった。外観的には毛羽繊維がやや
減少した程度であるが糸の硬さは処理前に比べ大幅に硬
くなっており破断伸度も12%と低く糸強度2.0g/
de、糸強力480g、繊度249デニール、糸の直径
0.16mmであった。
【0039】更に、この融着紡績糸を経密度37本/吋
、緯密度30本/吋で無糊で織成し得られた生機を基材
として厚さ70ミクロンのポリエチレンフイルムを溶融
押出して、基材の表側に貼り合わせてラミネートした。 このフイルムと基材とを合わせた厚みは0.28mmと
厚く、手切性も切り口も良好であった。また、製織中の
飛散羽毛の極端に少なく環境向上に大いに役立った。 飛散羽毛による品質低下も殆んど無かった。この飛散羽
毛による影響は製織中のみならずフイルムラミネート加
工時も全く同じ効果が得られた。
【0040】
【実施例4】25℃のオルソクロロフェノール中での極
限粘度が0.65のポリエステルと98%硫酸中(25
℃)での相対粘度が2.4のナイロン−6とから、公知
の複合紡糸法を利用して同心円芯鞘型の複合糸を得た。 その際、複合比率はポリエステル70重量%(芯部)、
ナイロン−6が30重量%(鞘部)、紡糸温度290℃
、紡糸速度1000m/分、延伸速度100m/分、ホ
ットローラ温度85℃、延伸倍率3.3倍で紡糸延伸を
行った後、カッターに掛けて繊維長51mm、単糸繊度
2.0デニールの短繊維とし、精紡工程にて撚数400
T/M、撚方向Zの条件で紡績し、150デニールの紡
績糸を得た。この紡績糸を加熱ヒーター280℃(非接
触、長さ1.5m)で弛緩率2%、糸速毎分300mm
で熱処理した。得た融着紡績糸の形態は、鞘成分(外円
部)のナイロン−6が隣り合うナイロン−6同士で融着
し合い強固に融着していた。芯成分のポリエステルは融
着していなかった。破断伸度は3.5g/deと高く、
破断伸度は11%、糸直径0.09mmであって、融着
紡績糸の単位長さに対して30%以上の融着、結合部を
有していた。
【0041】更に、この融着糸を用い経密度40本/吋
、緯密度30本/吋で無糊で織成し得られた生機を基材
として厚さ70ミクロンのポリエチレンフイルムを溶融
押出しし、基材の表側に貼り合わせてラミネートした。 このフイルムと基材とを合わせた厚みは0.22mmと
厚く、手切性も切り口も良好であった。
【0042】
【比較例1】実施例1に用いた紡績糸130デニールを
融着結合させることなく用いた。この紡績糸の破断伸度
は30%、糸強度3.2g/de、糸強力416g、糸
の直径は0.08mmであった。この紡績糸を経密度5
0本/吋、緯密度35本/吋で無糊で織成し得られた生
機を基材として厚さ70ミクロンのポリエチレンフイル
ムを溶融押出して基材の表側に貼り合わせてラミネート
した。
【0043】生機製織中は飛散羽毛が多発し一般的に見
られる紡績糸製織工場の環境の悪さを再現するものであ
った。また製織中の断糸(シゴキによる糸抜け)は単糸
使いで無糊ということもあって通常の双糸使い又は糊付
糸に比べ10倍程度多く、生機外観も部分的にネップが
見られ品位の劣るものであった。またフイルムをラミネ
ートする加工場も飛散羽毛が多発し環境は悪いものであ
った。
【0044】一応出来上がったラミネート品の厚さは0
.17mmとまずまずの厚さを示したが手切性は非常に
悪く切り口も波形となり到底市販できるものではなかっ
た。
【0045】
【参考例】レーヨン紡績糸177デニール(30番)を
経緯に用いた基材に同じ用に70ミクロンのポリエチレ
ンフイルムを溶融押出しして貼り合わせたラミネートの
厚さは0.20mmであったが(本発明の融着糸の厚さ
は充分すぎる程の厚さを有するものである)、相対湿度
82%、室温22℃の条件下に24時間放置したところ
巻形状が波打つように大きく変形し、手切性も悪く切り
口も乾燥時に比べ大幅に劣るものであった。特に施工後
に湿度が上がると形態変化が起り接着物とテープとの間
に空隙が発生し、接着効果が大幅に劣る結果となった。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  5%以上の熱可塑性合成繊維を含む混
    紡糸であって、該短繊維群の一部が融着結合され、破断
    伸度が4〜25%である紡績糸を経糸及び/又は緯糸に
    配してなることを特徴とするテープ基材。
JP3173285A 1991-06-19 1991-06-19 テープ基材 Pending JPH04370239A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009097001A (ja) * 2007-09-26 2009-05-07 Teraoka Seisakusho:Kk 布粘着テープ
JP2017122220A (ja) * 2016-01-08 2017-07-13 サートプラスト・テヒニシェ・クレーベベンダー・ゲゼルシャフト・ミト・ベシュレンクテル・ハフツング 自動車におけるケーブルを被覆するための接着テープ、特に巻き付けテープ

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JP2009097001A (ja) * 2007-09-26 2009-05-07 Teraoka Seisakusho:Kk 布粘着テープ
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