JPH0437005A - Lcノイズフィルタ及びその製造方法 - Google Patents

Lcノイズフィルタ及びその製造方法

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JPH0437005A
JPH0437005A JP14342790A JP14342790A JPH0437005A JP H0437005 A JPH0437005 A JP H0437005A JP 14342790 A JP14342790 A JP 14342790A JP 14342790 A JP14342790 A JP 14342790A JP H0437005 A JPH0437005 A JP H0437005A
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insulating
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conductive
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は積層型LC素子、特に複数の絶縁層が積層され
た積層体内にインダクタ導体、キャパシタ導体からなる
LCの分布定数的回路を形成した積層型LC素子に関す
る。
[従来の技術] 近年の電子技術の発達に伴い、電子回路は各種分野にお
いて幅広く用いられており、従って、これら各電子回路
を、外部からのノイズの影響を受けることなく安定して
確実に作動させることが望まれる。
特に、近年では各種高性能の電子機器を多数使用してい
るため、ノイズに対する規制も益々激しくなっている。
このため、発生するノイズを確実に除去することができ
る小型でしかも高性能なノイズフィルタの開発が望まれ
る。
しかし、従来のLCノイズフィルタは、第8図に示すよ
う、コア10に2組の巻線12.14を巻回し、これら
巻線1214の両端にコンデンサ1.6.18をそれぞ
れ平行に接続して形成されていた。
従って、インダクタを構成するコア10および巻線12
.14の部分か大きくなり、しかもインダクタとコンデ
ンサ16.18とが別部材で構成されているため、フィ
ルタ全体が大きくなってしまい、小型軽量化という要求
品質を満足できないという問題があった。
このような問題を解決するため、特開昭56−5050
7号、特開昭56−144524号、特開昭56−14
2622号特開昭[13−76313号にかかる提案か
行われている。
この従来技術、例えば特開昭56−50507号にかか
る複合電子部品では、第9図に示すよう、複数の絶縁体
層20a、20b、20c・・・を積層することにより
積層体を形成する。そして、前記各絶縁体層20a、2
0b・・・の層間に、1つの層間から次の層間へと連続
して周回する導電パターン22a、22b、22cを設
け、これにより所定のターン数のコイルLを形成する。
また、前記絶縁体層20a、20b、20c・一の層間
に、前記周回導電パターン22a、22cと間隔をあけ
て導電層24a、24bを配置し、これら導電層24a
、24bと導電パターン22a、22cとの間にキャパ
シタンスCを形成する。
これにより、第10図に示すようLおよびCからなる集
中定数型のノイズフィルタを得ることができる。
さらに、この従来技術では、LおよびCが積層体内に組
込まれているため、小型で軽量なLCノイズフィルタと
して用いることができる。
[発明が解決しようとする課題] ■ しかし、このLCフィルタは、コイルを形成する導
電パターンの1部22a、22cの直線部分に、キャパ
シタンスを形成する導電層24a。
24cを隣接して設けるだけである。このため、コイル
と導電層24との間のキャパシタンスCが小さく、良好
な減衰特性を得ることができないという問題があった。
特に、このLCフィルタは、第10図に示すよう集中定
数型のLCフィルタとして形成されている。このため、
各種ノイズ、特にスイッチングサージ等のコモンモード
ノイズや、リップル分等のノーマルモードノイズを確実
に除去できないという問題があった。
■ また、このLCフィルタは、3端子型のノーマルモ
ードフィルタとしてしか用いることができず、4端子型
のコモンモード型ノイズとして用いることはできないと
いう問題があった。
本発明は、このような従来の課題に鑑みてなされたもの
であり、その目的は、侵入するノイズを確実に除去する
ことができる小型の積層型LC素子及びその製造方法を
提供するとにある。
また、本発明の他の目的は、ノーマルモード型のノイズ
フィルタとしてばかりでなく、必要に応じてコモンモー
ド型ノイズフィルタとしても用いることができる積層型
LC素子及びその製造方法を提供することにある。
[課題を解決するための手段] 前記目的を達成するため、本発明の積層型LC素子は、 複数のセグメントから構成される絶縁層を積層して形成
された積層体と、 前記絶縁層の層間に、1の層間のセグメントから他の層
間のセグメントにかけて同方向に連続して周回する第1
の導1性エレメントを設け、所定ターン数のコイルを形
成する第1の導体と、前記絶縁層の層間に、前記第1の
導電性エレメントと絶縁層を介して相対向する第2の導
電性エレメントを設け、前記第1の導体との間にキャパ
シタンスを形成する第2の導体と、 を含むことを特徴とする。
[作 用] 次に本発明の詳細な説明する。
本発明のLC素子は、絶縁層を複数のセグメントから構
成し、この絶縁層を複数層にわたって積層し積層体を形
成している。
そして、第1の導体は、第1の導電性エレメントを、前
記絶縁層の層間に、1つの層間のセグメントから他の層
間のセグメントにかけて連続して周回するよう設けるこ
とにより形成されている。
これにより、第1の導体は、所定のインダクタンスを有
するコイルとして機能することになる。
また、第2の導体は、第2の導電性エレメントを積層体
の層間に設けることにより形成されている。
本発明の特徴的なことは、前記第2の導電性エレメント
を、第1の導電性エレメントと絶縁層を介して相対向す
るように設け、両者の間にキャパシタンスを形成するこ
とにある。
このとき、第2の導体は、第1の導体との間で、キャパ
シタンスを分布定数的に形成するものと推測される。従
って、本発明の積層型LC素子は、分布定数タイプのL
Cフィルタとして機能し、従来の集中定数タイプのLC
フィルタに比べ、比較的広い帯域にわたり良好な減衰特
性を得ることができ、各種ノイズをリンギング等を伴う
ことなく除去することができる。特に、本発明の積層型
LC素子は、分布定数回路のし成分、C成分が有効に機
能し、各種ノイズを有効に除去することができる。
さらに、本発明の積層型LC素子は、第2の導体にアー
ス端子を設け、第1の導体の両端に人出力端子を設ける
ことによりノーマルモード型のLCノイズフィルタとし
て用いることができる。
また、本発、明の積層型LC素子は、第2の導体を複数
に分割し、各分割区間を接地する分割接地タイプのノー
マルモード型LCノイズフィルタとして用いることによ
り、より大きなキャパシタンスを得ることができる。
さらに、本発明の積層型LC素子は、前記第1および第
2の導体の両端に入出力端子を設けることにより、コモ
ンモード型のLCノイズフィルタとしても用いることも
がきる。
[実施例コ 次に、発明の好適な実施例を図面に基づき詳細に説明す
る。
第1実施例 第1図には、本発明の積層型LC素子の製造工程の一例
が示され、第2図にはこの製造工程に従って形成された
積層型LC素子の一例が示され、第3図にはその等価回
路図が示されている。
実施例のLC素子は、2枚の絶縁性基板]00−1.,
100−2の間に複数の絶縁板32−1゜32−2・・
・32−4をサンドイッチ状に積層して形成された積層
体30と、前記絶縁板32の層間36−1.36−2・
・・36−4に設けられた第1の導体40及び第2の導
体50とを有する。
前記各絶縁板32は、3数のセグメント32a。
32b、32cから構成され、例えば第1図(C)に示
す絶縁板32−2は、中央セグメント32a−2と、そ
の両側に位置するサイドセグメント32b−2,32c
m2とから構成されている。
前記中央セグメント32aは、断面が台形となるように
左右両側にテーバか設けられ、このテーバと噛み合うよ
う、その両側に位置するサイドセグメント32b、32
cにも鋭角状のテーバが設けられている。
これら各絶縁板32および基板100は、必要に応じて
各種の絶縁材料を用いて形成すればよい。
この絶縁材料としては、例えばセラミックス、プラスチ
ックまたは各種合成樹脂等が考えられるか、実施例では
セラミックスが用いてられている。
また、前記第1の導体40は、絶縁板32の層間36−
1.36−2・・・36−4に、1つの層間のセグメン
トから他の層間のセグメントにかけて連続して周回すゝ
るよう設けられた複数の第]の導電性エレメント44−
1.44−2. ・・・44−6から構成されている。
同様に、前記第2の導体50は、絶縁板32の層間36
−1.36−2・・36−4に、1つの層間のセグメン
トから他の層間のセグメントにかけて連続して周回する
よう設けられた複数の第2の導電性エレメント54−1
゜54−2.・・・54−7から構成されている。
ここにおいて特徴的なことは、前記第1および第2の導
電性エレメント−44,54が、絶縁板32を介して相
対向し、両者の間にキャパシタンスをほぼ連続的に形成
することにある。
これにより、第1および第2の導体40.50は、それ
ぞれ所定ターン数のコイルとして機能すると共に、これ
ら第1および第2の導体40゜50の間には絶縁板32
を介しキャパシタンスCがほぼ連続的に形成され、しか
もこのキャパシタンスCは第1および第2の導体40.
50の間に分布定数的に形成されるものと推定される。
ここにおいて、実施例の第1.第2の導電性エレメント
44.54は、例えば印刷、状順、メツキ等の手法を用
いて絶縁板32の表面に次のような順序で被覆形成され
る。
まず、第1図(a)に示すよう、まず基板100−1上
に絶縁板32−1を積層しておく。
そして、この絶縁板32−1の中央に位置する中央セグ
メント32a−1の端面に補助端子部528′を被覆形
成する。さらに、セグメント32a−1,、,32b−
1の表面には、前記補助端子部52a′から連続する第
2の導電性エレメント54−1を被覆形成する。
次に、第1図(b)に示すよう、絶縁板32−1の表面
に、第2の導電性エレメント54の端部が露出するよう
、次の絶縁板32−2の一部を構成する中央セグメント
32a−2を積層する。そして、第2の導電性エレメン
ト54−1から連続する第2の導電性エレメント54−
2を、サイトセグメント32b−1から、次の層の中央
セグメント32a−2にかI)で被覆形成する。これと
同時に、第1層目のサイドセグメント32C−1の端面
に補助端子部42a′を被覆形成する。さらに、サイド
セグメント32cm1から次の層の中央セグメント32
a−2の表面に、前記補助端子部42a′から連続し、
しかも中央セグメント32a−2を介し第2の導電性エ
レメント54−1と相対向する第1の導電性エレメント
44−1を被覆形成する。
次に、第1図(c)に示すごとく、各導電性エレメント
44−2.54−1の端部が露出するよう次の層のサイ
ドセグメント32b−2,32cm2を絶縁板32−1
の表面に積層する。そして、セグメント32a−2,3
2cm2上に、第2の導電性エレメント54−2から連
続する第2の導電性エレメント54−3を被覆形成する
。これと同時に、セグメント32a−2,32b−2上
に、前記第1の導電性ニレメンl−44−1から連続し
、しかもこれら各セグメント32g−2,32b −2
を介し第2の導電性エレメント54−2と相対向する第
1の導電性エレメント44−2を略コ字状に被覆形成す
る。
このような絶縁層の積層工程と、エレメントの形成工程
とを第1図(d)〜(g)に示すよう繰返して行う。そ
の後、同図(h)に示すよう絶縁性基板100−2を絶
縁板32−4上に積層することにより、積層体30を形
成する。これにより、前記第1の導体40.第2の導体
50は、それぞれ所定ターン数のコイルを形成すること
になる。
このとき、同図(g)の工程において、サイドセグメン
ト32b−4の端面に、第1の導電性ニレメン)44−
6から連続する補助端子部42b′を被覆形成する。
そして、第1図(i)に示す最終工程において、この積
層体30の片側端部に、前記補助端子部42a  、4
2b’、52a’ と電気的に接続された端子42a、
42b、42を被覆形成する。
これにより、第2図に示すよう本実施例の積層型LC素
子は、積層体30の外周面に、2個の入出力端子42a
、42bと、1個のアース端子52aとが設けられた3
端子型のLC素子となる。
しかもこのLC素子は、SMDタイプ(サーフェス・マ
ウント・デイバイス)の素子として形成されるため、そ
の取扱いが極めて容易なものとなる。
第3図(a)には、本実施例の積層型LC素子の等価回
路図が示されている。
同図に示すよう、前記第1の導体40は、その両端が端
子42a、42bに接続され、所定のインダクタンスL
1をもったコイルとして機能する。
同様に、前記第2の導体は、その一端が端子52aに接
続され、所定のインダクタンスL2をもったコイルとし
て機能する。
しかも、前述したようにこれら第1.第2の導体40.
50の間にはキャパシタンスCがほぼ連続的にしかも分
布定数的に形成されるものと推定される。
従って、本発明の積層型LC素子は、従来の集中定数型
LC素子にはない優れた特性を発揮することができ、こ
の積層型LC素子を、LCノイズフィルタとして用いる
ことにより、広帯域にわたって優れた減衰特性を有する
ノーマルモード型LCノイスフィルタとして用いること
ができる。
これに加えて、本発明によれば、第1および第2の導体
40.50が、絶縁板32を介して相対向している。従
って、従来の積層型LC素子に比べ、十分大きなキャパ
シタンスCを得ることかでき、この面からも従来の積層
型LC素子に比べ、良好な減衰特性をもったLCノイズ
フィルタとしと使用可能であることが理解されよう。
また、本実施例の導電性エレメント44.54は、第4
図に示すように立体的に配置されている。
このとき、第1の導電性エレメント44−1を例にとる
と、この導電性エレメント44−1は、絶縁板32−2
を介して第2の導電性エレメント54−1と対向してキ
ャパシタンスを形成するばかりでなく、その下方に位置
する第2の導電性エレメント54−3との間でもキャパ
シタンスを形成している。このように各導電性エレメン
ト44は、その上下両側に位置する第2の導電性エレメ
ント54との間でキャパシタンスを形成することになる
たか、両者の間には限られた空間内にて十分大きなキャ
パシタンスCを得ることができ、この結果、良好な特性
を持った積層型LC素子となることが理解されよう。
また、このLC素子のキャパシタンスCをより大きくす
るには、第5図に示すよう絶縁板32の表面にエツジン
グ等により凹凸を設けることが好ましい。このように形
成された絶縁板32の表面に導電性エレメント44.5
2を被覆することにより、両導電性エレメント44.5
4は広い面積で相対向することになる。これにより、同
じ大きさのLC素子でも、さらに大きなキャパシタンス
Cを得ることが可能となる。
以上説明したように、本発明によれば、キャパシタンス
Cが分布定数的に形成されたLC素子を得ることができ
る。しかも素子自体を大型化することなく、そのキャパ
シタンスCを必要に応じて大きな値に設定することがで
き、従来の積層型LC素子にはない優れた特性を発揮す
ることが可能となる。
なお、前記実施例では、本発明の積層型LC素子をSM
Dタイプの素子として形成した場合を例にとり説明した
が、本発明はこれに限らず、各端子42a、42b、5
2をピン構造としたディスクリートタイプの素子として
形成することもてきる。
また、本実施例の積層型LC素子は、第3図(a)に示
すようなノーマルモード型LCノイズフィルタとしてば
かりでなく、第3図(b)に示すような4端子コモンモ
ード型LCノイズフイルタとして用いることができる。
この場合には、前記第2の導体50の両端に端子52g
、52bを接続し、これら各端子52a、52bを接地
せず、入出力端子として用いればよい。
また、本発明のLC素子において、前記第1゜第2の導
体40.50の導電パターンは、前記実施例に限定され
るものではなく、所定ターン数のコイルを形成できるな
らば、必要に応じてに任意のパターンとすることもでき
る。
第2実施例 次に本発明の積層型LC素子の好適な第2実施例を説明
する。なお前記第1実施例と対応する部材には同一符号
を付しその説明は省略する。
前記実施例の積簀型LC素子は、絶縁板を絶縁層として
用いたが、本実施例では、絶縁薄膜を絶縁層として用い
たことを特徴とする。これにより、薄膜形成技術を用い
て積層型LC素子を形成することが可能となる。
第6図には、この積層型LC素子の製造工程の好適な一
例が示されている。
実施例のLC素子は、まず第6図(a)に示すよう、絶
縁性基板100の端面に補助端子部528′を被覆形成
すると共に、この絶縁性基板1、 OOの表面に、前記
補助端子部52a′から連続する第2の導電性エレメン
ト54−1をほぼL字状に被覆形成する。
次に、第6図(b)に示すよう、絶縁性基板100の表
面に、第2の導電性エレメント54の端部が露出するよ
う、絶縁薄膜200−1を中央セグメント32a−2と
して被覆形成する。
次に、第6図(C)に示すよう、絶縁性基板100およ
び中央セグメント32a−2上に、第2の導電性エレメ
ント54−1から連続する第2の導電性エレメント54
−2を被覆形成する。これと同時に、絶縁性基板100
の端面に補助端子部428′を被覆形成すると共に、絶
縁性基板100から中央セグメント32a−2上に、前
記補助端子部52a′から連続し、しかも中央セグメン
ト32a−2を介し第2の導電性エレメント54−1と
相対向する第1の導電性エレメント44−1をほぼコ字
状に被覆形成する。
次に、第6図(d)に示すよう、各導電性エレメント4
4−1.,54−2の端部が露出するよう、絶縁薄膜2
00−2,200−3をサイドセグメント32b−23
2cm2として被覆形成する。
次に、第6図(e)に示すよう、各セグメント32a−
2,32b−2,32cm2上に、前記導電性エレメン
ト54−2.44−1と絶縁薄膜200を介して相対向
するよう、第1の導電性工レメント44−2.第2の導
電性エメント543を被覆形成する。
このような薄膜形成工程と、エレメント形成工程とを、
第6図(g)〜(りに示すよう繰返して行い積層体30
を形成する。
このとき、第6図(h)の工程において、基板100の
側面にかけて、第1の導電性エレメント44−5から連
続する補助端子部42b′を被覆形成する。
そして、第6図(m)に示す最終工程において、この積
層体30の片側端部に、前記補助端子部42a’ 、4
2b’ 、52a’ と電気的に接続された端子42a
、42b、52aを被覆形成する。
これにより、本実施例によれば、前記第3図に示すよう
なしおよびCからなる分布定数型の等価回路をもった3
端子型LC素子を得ることができる。従って、本実施例
のLC素子を、例えばノイズフィルタとして用いること
により、広帯域にわたり良好な減衰特性を発揮すること
ができる。
また、本実施例では第2の導体5oの一端側にのみ端子
52aを設け、これをアース端子として用いる場合を例
にとり説明したが、本発明はこれに限らず、第2の導体
50の両端に端子を設け、4端子型のLC素子として形
成してもよい。この場合には、第3図(b)に示すよう
なコモンモード型のLCノイズフィルタとして用いるこ
とができる。
また、前記第1および第2の導体40.50のパターン
および絶縁薄膜200のパターンはこれに限らず、必要
に応じて任意のパターンとすることもできる。
なお、本実施例の積層型LC素子は、各種薄膜成形技術
、例えば蒸着法、スパッタ法、イオンブレーティング法
、気相成長法等を用いて容易に形成することができる。
例えば、本実施例の積層型LC素子をスパッタ法を用い
て形成する場合には、ゲートで仕切られた複数の真空チ
ャンバーを用意し、各真空チャンバー内にアルゴンガス
を封入しておく。そして、各真空チャンバー内に絶縁薄
膜200や、導電性エレメント44.54の材料に対応
した母材を用いて形成されたターゲットを設ける。そし
て、前記各チャンバー内において各ターゲットは、基板
100と対向するように位置させる。ターゲットと基板
1000間には、パターンを特定するマスクが設けられ
ている。
前記ターゲットには、マイナス電極を介して負の直流電
圧か印加され、また基板100には、接地電極が接続さ
れている。そして、高周波電圧を、前記マイナス電極と
接地電極との間に印加することにより、ターゲットは正
イオン化されたガスの衝撃を受けてその原子または分子
を放出し、これが基板100へ向けてスパッタされ薄膜
状に付着する。このときのスパッタパターンは、マスク
パターンにより定められる。
従って、基板100上に絶縁薄膜200を被覆形成する
薄膜成形工程に対応した真空チャンバーと、導電性エレ
メント44.54を被覆形成するエレメント形成工程用
のチャンバーとを設けておき、薄膜形成工程と、エレメ
ント形成工程とを交互に繰返して行うことにより、実施
例の積層型LC素子を簡単に形成することかできる。
なお、このような薄膜成形技術に形成された本発明の積
層型LC素子は、前記第1実施例のものに比べてより小
型でかつ軽量なものとすることができる。
第3実施例 前記各実施例では、第1.第2の導体40゜50の各導
電性ニレメン)44.54が、同一径でコイル状に周回
するよう構成されているが、本発明はこれに限らず、必
要に応じコイル径を変化させ、LC素子を形成すること
もてきる。
例えば、第1および第2の導体40.50の各導電性ニ
レメン(・44および54が、コイル径をしたいに小さ
くしながら1つの絶縁層間から次の絶縁層間にかけて連
続して周回する構成とすることにより、実施例のLC素
子は、その共振特性を前記各実施例とは異なるものとす
ることができる。
しかも、その減衰特性は、前記各実施例とはその減衰パ
ターンが若干具なるが広帯域にわたって優れたものとな
る。
また、実施例とは逆に、コイル径がしだいに大きくなる
よう第1および第2の導体40.50を形成することに
より、各導体のインダクタンスLが次第に大きくなる。
これにより、リンギングを効果的に抑制しながらノイズ
を除去できるノイズフィルタとして用いることができる
また、本実施例では、第1.第2の導体40.50のコ
イル径を変化させ、LC素子の共振点をずらす場合を例
にとり説明したが、本発明はこれに限らず、必要に応じ
、例えば第1および第2の導電性エレメント44.54
の対向幅(面積)を変化させることによっても、その共
振点をずらすこともできる。
第4実施例 また、前記実施例では、第2の導体50が、所定ターン
数のコイルとなるよう構成した場合を例にとり説明した
が、本発明はこれに限らず、必要に応じこの第2の導体
50を複数に分割形成し、各分割区間を接地するように
形成してもよい。
第7図には、このように形成された積層型LC素子の等
゛価回路図が示されている。
同図において、第1の導体50は、その両端に入出力端
子42a、42bが接続され、前記各実施例と同様イン
ダクタ導体として機能するよう形成されている。
また、前記第2の導体50は、複数の分割接地導体58
−1.58−2.58−3.58−4として形成されて
いる。これにより、これら各分割接地導体58−1.5
8−2・・・58−4と第1の導体40との間に形成さ
れるキャパシタンスは、はぼ直接に接地端子52と接続
されることになり、複数のLC素子が、分布定数的にし
かも直列に接続されたと同じ状態となる。
従って、第1および第2の導体40.50との間に分布
定数的に形成されるキャパシタンスを、LCフィルタの
C成分として有効に機能することができる。
ところで、このようなLC素子では、分割接地導体58
を第1の導体40に対しどの位置に対向させるかが、ノ
イズフィルタの減衰特性に大きく影響することか確認さ
れた。
本発明者の検討の結果、複数の分割接地導体58の中か
ら、その1つ(実施例では58−1. )を第1の導体
50の一方の入出力端子42aと電気回路的に近い位置
に近接配置し、他の1つ(実施例では58−4)を他の
入出力端子42bと電気回路的に近い位置に近接配置す
ることにより、良好な減衰特性を得られることが確認さ
れた。
また、本発明者の検討の結果、第7図に示すよう、各分
割接地導体58は、その一端側のみを接地することが好
ましく、しかも入出力端子42a。
42bと電気的に近い場所に位置する分割接地導体58
−1.58−4は入出力端子42a、42bと近い方を
接地することが良好な減衰特性を得る上で好ましいこと
を見出した。
その他の実施例 なお、本発明は上記実施例に限定されるものではなく、
本発明の要旨の範囲内で種々の変形実施が可能である。
例えば、前記各実施例では、各絶縁層を3個のセグメン
トから構成した場合を例にとり説明したが、本発明はこ
れら限らず、必要に応じ各絶縁層を任意の数のセグメン
トから構成してもよい。
例えば、前記各実施例では、第1.第2の導体40.5
0を、例えば絶縁板32上に被覆形成したり、また絶縁
薄膜200上に被覆形成した場合を例にとり説明したが
、本発明はこれに限らす、例えば導電板を前記各節1.
第2の導電性エメント44.54の形状に打抜き形成し
、これを絶縁板32または絶縁薄膜200上に取付は固
定してもよい。
また、前記各実施例では、絶縁薄膜00を、薄膜成形技
術により形成する場合を例にとり説明したか、本発明は
これに限らず、必要に応しこれ以外の手法、例えば絶縁
シート等を用いて形成することもてきる。
また、前記各実施例では第1.第2の導体40゜50の
インダクタンスを大きくする場合には、例えば絶縁層(
絶縁板32や絶縁薄膜200)の積層数を大きくとるこ
とにより、これら各導体40゜50.60のターン数を
大きく設定するこ場合を例にとり説明した。しかし、本
発明はこれに限らず、これ以外にも、例えば各導電性エ
レメント44.54を、例えばFe等の通電磁性体を用
いて形成したり、またこれら各導電性エレメント44.
54上に磁性体を接着または粉体塗装してもよい。また
、絶縁板32.絶縁薄膜200内に磁性体を混合させる
等の手法を用いることにより、そのインクダンスLを増
加させることもできる。
また、これ以外にも、例えば第2図に破線で示すよう、
積層体30の中央に磁芯挿通孔70を設け、この積層体
30の表面を磁性材料で粉体塗装しあるいは磁性容器内
に収納することにより、挿通孔70を介し積層体30の
周囲を通る開磁路または閉磁路を形成してもよい。
また、必要に応じ、前記第1.第2の導体4050の長
さを異なる値に設定し、例えば第1の導体40を第2の
導体50より長く形成し、そのインダクタンスLを大き
く設定することも可能である。
また、前記各実施例において、第1.第2の導体40.
50間に分布定数的に形成されるキャパシタンスの値を
大きくとる場合には、各導電性エレメント44.54の
幅を大きく形成し、その対向面積を拡げればよい。
また、これ以外にも、絶縁層として用いられる絶縁板3
2.絶縁薄膜200として、誘電率の高いものを用いる
ことによっても、またこれら絶縁層の積層数を多くする
ことによっても、キャパシタンスを増加させることがで
きる。
また、これ以外に、例えば前記各絶縁層の厚さを薄くす
ることによっても、また電解コンデンサ方式を採用し導
電体をポーラス構造にすることによっても、キャパシタ
ンスを増加させることができる。
また、本発明のLC素子では、例えば第2の導体50を
接地し、ノーマルモード型のフィルタとして用いる場合
には、第1の導体40の導電性エレメント44の幅より
第2の導体50の導電性エレメント54の幅を大きく形
成することにより、この第2の導電性エレメント54が
前記第1の導電性エレメント44のシールドとして機能
し、各層間の磁束の洩れと、短絡現象の発生を効果的に
防止することができる。
また、前記各実施例においては、絶縁層として用いられ
る絶縁板32や絶縁薄膜200を、例えばセラミックス
やプラスチック等の絶縁材料を用いて形成する場合を例
にとり説明したが、必要に応して絶縁材料どして電磁波
吸収発熱体を用いることにより、ノイズフィルタとして
の高周波帯域における性能を高めることができる。
また、前記各実施例においては、本発明の積層型LC素
子をフィルタ、特にノイズフィルタとして用いた場合を
例にとり説明したが、本発明はこれに限らず、これ以外
の用途、例えば各種フィルタとしても、またバリスタ等
としても用いることができる。
また、前記各実施例においては、薄膜形成技術を用いた
場合を例にとり説明したが、必要に応して厚膜形成技術
を用い、本発明のLC素子を形成してもよい。
[発明の効果] 以上説明したように、本発明によれば、絶縁層を介して
相対向する第]および第2の導体間に十分大きなキャパ
シタンスを形成することができ、小型で良好な性能を有
し、しかも安価な積層型LC素子を得ることができる。
特に、本発明によれば、第1および第2の導体間に、絶
縁層を介し静電容量か分布定数的に形成されるものと推
定され、これにより従来の集中定数型ノイズフィルタに
比べ、侵入する各種ノイズを確実に減衰除去できる優れ
た減衰特性をもったLCノイズフィルタとして用いるこ
とができる。
さらに本発明によれば、前記第1および第2の導体の双
方を通電導体として用いることにより、コモンモード型
ノイズフィルタとして用いることができ、また第2の導
体を接地することにより、ノーマルモード型のノイズフ
ィルタとして用いることができるという効果もある。
また、本発明によれば、基板上に絶縁層および導体を膜
成形技術により被覆形成することもでき、これにより、
本発明を半導体製造技術と組合せることにより、ウェハ
上にICを形成する際、同時に積層型LC素子を形成す
ることもできる。従って、本発明の積層型LC素子を各
種IC内に、例えばLCフィルタ等として組込み、LC
フィルタ内蔵型のICを形成することもできるという効
果もあるヵ
【図面の簡単な説明】
第1図(a)〜(i)は、基板上に絶縁板を積層して本
発明の積層型LC素子を形成する一連の製造工程の説明
図、 第2図は、前記製造工程により形成されたLC素子の斜
視説明図、 第3図(a)、(b)は、実施例のLC素子の等価回路
図、 第4図は、各導電性エレメントの立体配置の説明図、 第5図は、基板表面に凹凸を設けその上に導電性エレメ
ント被覆形成することにより、導電性エレメントの実効
被覆面積を大きくとる場合の説明図、 第6図(a)〜(m)は、基板上に薄膜形成技術を用い
て導電性エレメントおよび絶縁薄膜を被覆形成して形成
された積層型LC素子の製造工程を示す説明図、 第7図は、本発明のLC素子を分割接地型として形成し
た場合の等価回路図、 第8図は、従来の一般的なLCノイズフィルタの一例を
示す説明図、 第9図(a)〜(f)は、従来の積層型LC素子の製造
工程の一例を示す説明図、 第10図は、第9図に示すLC素子の等価回路図である
。 30・・・積層体、  32・・・絶縁板、32a  
32b、32cm=セグメント、36・・・層間、  
 40・・・第1の導体、42・・・入出力端子、 44・・・第1の導電性エレメント、 50・・・第2の導体、52・・・アース端子、54・
・・第2の導電性エレメント、 100・・・基板、  200・・・絶縁薄膜。 第2図 代理人 弁理士 布 施 行 夫(他2名)2b 第3図 (a) (b) 第 図 第 図 第 図 第 図 第 一3′。

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)複数のセグメントから構成される絶縁層を積層し
    て形成された積層体と、 前記絶縁層の層間に、1の層間のセグメントから他の層
    間のセグメントにかけて同方向に連続して周回する第1
    の導電性エレメントを設け、所定ターン数のコイルを形
    成する第1の導体と、前記絶縁層の層間に、前記第1の
    導電性エレメントと絶縁層を介して相対向する第2の導
    電性エレメントを設け、前記第1の導体との間にキャパ
    シタンスを形成する第2の導体と、 を含むことを特徴とする積層型LC素子。
  2. (2)請求項(1)において、 前記第2の導体は、 前記絶縁層の層間に、前記第2の導電性エレメントを、
    1の層間のセグメントから他の層間のセグメントにかけ
    て同方向に連続して周回するよう設け、所定ターン数の
    コイルを形成することを特徴とする積層型LC素子。
  3. (3)請求項(1)、(2)のいずれかにおいて、前記
    第2の導体は、アース端子が設けられたキャパシタ導体
    として形成され、 前記第1の導体は、その両端に入出力端子が設けられた
    インダクタ導体として形成され、 ノーマルモード型のLCノイズフィルタとして用いられ
    ることを特徴とする積層型LC素子。
  4. (4)請求項(1)、(2)のいずれかにおいて、前記
    第1および第2の導体は、その両端に入出力端子が設け
    られたインダクタ導体として形成され、 コモンモード型のLCノイズフィルタとして用いられる
    ことを特徴とする積層型LC素子。
  5. (5)請求項(1)において、 前記第1の導体は、その両端に入出力端子が接続された
    インダクタ導体として形成され、 前記第2の導体は、複数に分割され、各分割区間が接地
    されたキャパシタ導体として形成されてなることを特徴
    とする積層型LC素子。
  6. (6)請求項(1)〜(5)のいずれかにおいて、前記
    積層体は、絶縁層として複数のセグメントから構成され
    る絶縁板を積層して形成され、前記第1および第2の導
    電性エレメントは、前記セグメントの間を介して他の層
    間の第1および第2の導電性エレメントへ接続されるこ
    とを特徴とする積層型LC素子。
  7. (7)請求項(1)〜(5)のいずれかにおいて、前記
    積層体は、絶縁層として複数のセグメントからなる絶縁
    薄膜を積層して形成され、 前記第1および第2の導電性エレメントは、前記セグメ
    ントの間を介して他の層間の第1および第2の導電性エ
    レメントへ接続されることを特徴とする積層型LC素子
  8. (8)請求項(5)において、 前記第2の導体の各分割区間は、その一端側のみが設置
    されてなることを特徴とする積層型LC素子。
  9. (9)請求項(5)〜(8)のいずれかにおいて、前記
    第1の導体の両端部と相対向する第2の導体の分割区間
    は、第1の導体の入出力端子と電気回路的に近接する位
    置において接地されてなることを特徴する積層型LC素
    子。
  10. (10)基板上に複数のセグメント薄膜から構成される
    絶縁薄膜層を順次積層していく膜積層工程と、前記各セ
    グメント薄膜が積層される毎に、層間接続される第1の
    導電性エレメント,第2の導電性エレメントの少なくと
    もいずれか一方を、一の層間のセグメント薄膜から他の
    層間のセグメント薄膜にかけて連続して周回するよう被
    覆し、所定ターン数の第1の導体および所定ターン数の
    第2の導体を形成するエレメント形成工程と、 とを交互に繰返し、前記エレメント形成工程では、絶縁
    薄膜層を介し、第1の導電性エレメントと第2の導電性
    エレメントとが相対向するよう被覆することを特徴とす
    る積層型LC素子の製造方法。
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