JPH04369540A - 印刷機の刷版交換装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は版万力でくわえられて版
胴の周面に装着された旧版と、装置外に準備した新版と
を交換する印刷機の刷版交換装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】印刷機の版胴外周部には、胴の全長にお
よぶ切欠きが設けられており、この切欠き内には、刷版
（以下、単に版という）のくわえ側端部をくわえるくわ
え側版万力と、これにくわえられたのち胴周面に巻付け
られた版の尻側端部をくわえる尻側版万力とからなる版
万力装置が、切欠き底面に固定されて版胴の軸線方向に
延設されている。従来におけるこれらくわえ側，尻側の
版万力は、版胴の軸線方向に延びる長尺の万力台と、こ
の万力台の端縁部に複数個のボルトで揺動自在に枢支さ
れその摺動により開閉して万力台との間で版をくわえた
り放したりする複数個のくわえ板と、これら各くわえ板
の端縁部切欠きと係合する複数個のカムとを備えており
、複数個のカムは回動自在なカム軸上に並列して固定さ
れている。また、万力台とくわえ板との間には、くわえ
板を開方向に付勢する複数個の圧縮コイルばねが介装さ
れている。

【０００３】このように構成されていることにより、版
をくわえる場合には、カム軸を回動操作すると、くわえ
板はカムの係合から解放されて圧縮コイルばねの弾発力
により開くので、くわえ板と万力台との間へ版の端を挿
入したのち、カム軸を先程とは逆方向に回動させると、
くわえ板はカムの作用により圧縮コイルばねの弾発力に
抗し揺動して閉じ、版の端をくわえる。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来の各版万力装置においては、上記のように版く
わえ面を開閉するためにカム軸を手動で回動操作しなけ
ればならないので、工数が増加して作業性が悪く、多大
の労力を必要とするばかりでなく、準備時間ガ延長して
印刷機の稼働率が低下するという問題がある。

【０００５】そこで本出願人は新版を保持した刷版保持
部材を印刷機のユニット間に設け、版胴から取外した旧
版をこの刷版保持部材内へ排出して保持し、その代りに
新版を刷版保持部材から排出して版胴に装着するように
した刷版交換装置を開発して提案したが、この場合、刷
版保持装置が格納状態にあるときにその下半部が印刷ユ
ニットの給水装置を覆うような位置を占めるために、給
水装置の保守点検や水舟内への湿し水の補給などの場合
には、この刷版保持部材が邪魔になって作業性が悪く、
またきわめて危険である。といって給水装置の保守，点
検作業等のたびに重量の大きい刷版保持装置を手動で保
守作業面から退去させたり、作業後に元の位置へ復帰さ
せたりすることは、多大の労力を必要とするばかりでな
く、精密な構成の刷版保持装置を慎重に移動させなけれ
ばならないので、作業に長時間を要し、準備時間が延長
して印刷機の稼働率が低下するという問題がある。

【０００６】本発明は以上のような点に鑑みなされたも
ので、印刷ユニット内での作業を可能にする開放位置と
、格納位置との間で、刷版保持装置を動力により移動さ
せることを可能にした印刷機の刷版交換装置を提供する
ことを目的としている。

【０００７】

【課題を解決するための手段】このような目的を達成す
るために本発明では、版胴から排出される刷版と版胴へ
供給する刷版との少なくとも一方を保持する刷版保持装
置を、機台フレームに上下動自在に支持させてこの刷版
保持装置にラックを固定し、このラックと噛合うピニオ
ンとこれを回転駆動する駆動装置とを前記機台フレーム
側に設けた。

【０００８】

【作用】給水装置の保守作業等を行う場合には、駆動装
置を作動させると、ピニオンが回転し、このピニオンと
噛合うラックが固定された格納垂下状態の刷版保持装置
が上昇して保守作業面から退去するので、保守作業が安
全かつ容易に行われる。保守作業後は駆動装置でピニオ
ンを逆回転させると、刷版保持装置が下降して格納状態
に復帰する。

【０００９】

【実施例】図１ないし図３は本発明に係る枚葉印刷機の
刷版交換装置の実施例を示し、図１は刷版保持装置とそ
の上下動を駆動する駆動装置の正面図、図２は同じく一
部破断平面図、第３図は刷版交換装置の概要正面図であ
る。なお、刷版保持部材の支持構造を除く刷版交換装置
の構成は本出願人が提案して特願平１−３３７３３８号
明細書に開示されている枚葉印刷機の刷版交換装置と同
構成であるから、その詳しい説明を省略する。

【００１０】図において、印刷機１は、紙積台上に積載
された紙を１枚ずつ送り出す給紙装置と、４組の印刷ユ
ニット２と、印刷ユニット２で印刷された印刷物を積む
紙積台を有する排紙装置とを備えており、各印刷ユニッ
ト２には、版胴３，ゴム胴４などの印刷胴と、図示しな
いインキ装置と、水舟５，ローラ群６等からなる給水装
置７が設けられている。そして、版胴３の外周切欠き内
には、刷版（以下、版という）の一端をくわえるくわえ
側版万力と、版の他端をくわえる尻側版万力とが開閉自
在に形成されて設けられており、版は、くわえ側版万力
に一端をくわえられ、版胴３の周面に巻付けられたのち
尻側版万力に他端をくわえられることにより、版胴３に
装着されるように構成されている。

【００１１】そして、各印刷ユニット２には、使用済の
旧版とこれから使用する新版とを交換する刷版交換装置
が付設されている。すなわち、２色目，３色目，４色目
の各印刷ユニット２に設けられたフレーム８の上端面と
、排紙装置始端部に４色目印刷ユニットのフレームと空
間部を隔てて設けられたフレーム（図示せず）の上端面
とには、左右一対のブラケット９が版胴３の斜め上方に
位置して固定されており、これらのブラケット９には、
上方へ開口するＵ字状に形成された軸受溝９ａが設けら
れている。そして、この軸受溝９ａには、ローダ軸１０
の両端部が回動自在かつ摺動自在に嵌合されており、こ
のローダ軸１０には、正面視を版胴３とほゞ同長の横長
長方形状に形成された刷版保持部材としてのローダ１１
が、基端部を固定されている。

【００１２】一方、左右のフレーム８（以下、排紙装置
の始端部に設けられた前記フレームも含む）には、制御
装置に接続されたエアシリンダ１２が、ブラケット９に
近接して揺動自在に枢支されており、そのピストンロッ
ド１３の作用端には、フレーム８側に枢着されたレバー
１４と、ローダ１１側に着脱自在に枢着されたレバー１
５とが枢着されている。こうすることにより、エアシリ
ンダ１２のピストンロッド１３が進退すると、レバー１
４，１５を介してローダ１０が揺動し、図に符号１１で
示す垂下状態の格納位置と、符号１１Ａで示す傾動状態
の作動位置との間で揺動し、先端部が版胴３の周面に対
する遠近方向に移動するように構成されている。ローダ
１１内には旧版保持装置が設けられており、ローダ１１
を符号１１Ａで示す傾動状態にして前記両版万力の開閉
と版胴３の回動とを行うことにより、版胴３から排出さ
れた使用済の旧版がローダ１１Ａ内へ進入して保持され
るように構成されている。さらにローダ１１Ａには給版
装置が設けられており、あらかじめローダ１１Ａ内に保
持させた新版を、排版のときとはほゞ逆順序で版胴３へ
装着するように構成されている。

【００１３】そして本装置には、ローダ１１を上昇させ
て給水装置７前方の作業面を開放する装置が設けられて
いる。すなわち、左右のフレーム８の上面には、ケーシ
ング１６，１７が固定されており、一方のケーシング１
６には、低速で回転するモータ１８が装着されている。 また、左右のケーシング１６，１７に嵌着された軸受に
は、駆動軸１９が両端部を回転自在に軸支されており、
ケーシング１６内へ突出するモータ軸２０と駆動軸１９
とには、互いに噛合うベベルギア２１，２２が軸着され
ている。さらに、ローダ１１の左右の側板１１ａには、
ラック２３が固定されており、また、駆動軸１９上には
、ラック２３と噛合うピニオン２４が軸着されている。 こうすることにより、図１に示す状態からモータ１８が
作動しベベルギア２１，２２を経て駆動軸１９が回転す
ると、ピニオン２４とラック２３との噛合によりローダ
１１が上昇して給水装置７前方の作業面が開放され、モ
ータ１８を逆回転させることにより、ローダ１１が図示
の位置へ下降するように構成されている。なお、図示し
ないが、フレーム８側には、ローダ軸１０の左右動を規
制しかつ昇降を案内するガイドころなどの案内部材が設
けられている。

【００１４】以上のように構成された刷版交換装置の動
作を説明する。印刷作業中には、ローダ１１が図１，図
３に符号１１で示すように垂下姿勢で格納されており、
ローダ１１には、このあと使用する新版が保持される。

【００１５】印刷作業が終了したのち旧版を新版に交換
する場合には、スタートボタンを押すと、エアシリンダ
１２が作動してレバー１４，１５を介しローダ１１が図
３に符号１１Ａで示すように版交換位置へ傾動する。ま
た、例えばサーボモータが回転して版胴３が排版位置を
占めるまで所定角度だけ回動する。このとき、左右のエ
アシリンダが同時に作動すると、尻側版万力の版くわえ
面も開き、くわえから開放された旧版は、版胴３の回動
とローダ１１Ａ内排版装置の作動とによりローダ１１Ａ
内に排出されて収納される。次いで、あらかじめローダ
１１Ａ内に保持させておいた新版が、版胴３の回動と版
万力の開閉およびローダ１１Ａ内給版装置の作動とによ
り版胴３に装着される。版交換後はローダ１１Ａを垂下
状態にしたのち、作業者はユニット間の空間部に入って
ローダ１１内の旧版を取外し、次の新版をローダ１１内
に保持させる。

【００１６】給水装置７を保守点検したり、水舟５内へ
湿し水を供給したりする場合には、ローダ１１に対する
レバー１５の枢着を解いたのち、押ボタン操作等により
モータ１８を回転させると、ベベルギア２１，２２を介
して駆動軸１９が回転し、ピニオン２４とラック２３と
の噛合によりローダ軸１０とローダ１１とが、ガイドこ
ろ等で案内されながら一体となって上昇する。この結果
、給水装置７前方の作業面が全面的に開放されるので、
給水装置７の保守，点検作業等を容易に行うことができ
る。また、モータ１８に電磁ブレーキを設けたりするこ
とにより、ローダ１１が急に下降したりすることがなく
安全である。

【００１７】なお、本実施例ではローダ１１の上下動を
駆動する駆動装置としてモータ１８を例示したが、エア
シリンダやロータリアクチュエータ等を用いてもよい。 また刷版保持装置は、版胴から排出される刷版と版胴へ
供給する刷版とのいずれか一方を保持するものでよいし
、またこれらの両方を保持するものでもよい。

【００１８】

【発明の効果】以上の説明により明らかなように本発明
によれば、印刷機の刷版交換装置において、版胴から排
出される刷版と版胴へ供給する刷版との少なくとも一方
を保持する刷版保持装置を、上下動自在に支持させてこ
の刷版保持装置にラックを固定し、このラックと噛合う
機台フレーム側のピニオンを駆動装置で回転駆動するよ
うに構成したことにより、給水装置の保守点検や湿し水
の供給等の作業に際しては、押ボタン等を操作するだけ
の動作で刷版保持装置が上昇して上記保守点検作業等の
作業面を全面的に開放することができるので、開放のた
めの労力が軽減され、作業性が向上するとともに、上昇
した刷版保持装置が落下するおそれがなく安全性が向上
する。また、給水装置の保守作業等が容易になって準備
時間が短縮され、印刷機の稼働率が向上する。

【図面の簡単な説明】

【図１】刷版保持装置とその上下動を駆動する駆動装置
の正面図である。

【図２】刷版保持装置とその上下動を駆動する駆動装置
の一部破断平面図である。

【図３】刷版交換装置の概要正面図である。

【符号の説明】

３　　　　版胴 ７　　　　給水装置 ８　　　　フレーム １１　　　　ローダ １１Ａ　　ローダ １８　　　　モータ ２３　　　　ラック ２４　　　　ピニオン

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】　　版胴から排出される刷版と版胴へ供給
   する刷版との少なくとも一方を保持する刷版保持装置を
   、機台フレームに上下動自在に支持させてこの刷版保持
   装置にラックを固定し、このラックと噛合うピニオンと
   これを回転駆動する駆動装置とを前記機台フレーム側に
   設けたことを特徴とする印刷機の刷版交換装置。