JPH04368248A - 自動車のバンパー構造 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本願発明は、自動車の前部に設け
られるバンパー構造に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】自動車の前後部には、自動車の対物衝突
時あるいは自動車同士の衝突時における車体の保護を目
的とするバンパーが取り付けられている。

【０００３】上記バンパーは、車体側に取り付けられる
バンパーレインフォースメントと、該バンパーレインフ
ォースメントの外側を被覆するバンパーフェイシャとか
らなっているのが通例である（例えば、実開平２ー１３
３９５２号公報参照）。

【０００４】近年、自動車走行時における空力抵抗を低
減するためと、外観意匠上の観点とから、自動車前部に
取り付けられるバンパーにおいて、バンパーフェイシャ
外面とボンネット外面とを略フラットに連続させる構成
が多くなってきている。

【０００５】ところが、上記のような構成のバンパーに
おいて、バンパーレインフォースメントの前面上部の形
状を、バンパーフェイシャの曲率に倣わしめようとする
と、図４に示すように、バンパーレインフォースメント
２′において衝突荷重を受け止める前部垂直面２ｂ′の
上端位置Ｐ′が低位となる。

【０００６】このような構造のバンパーの場合、バンパ
ーの取付位置が同じ自動車同士の衝突時には問題となら
ないが、相手車のバンパー取付位置が高い場合（例えば
、ジープ等の場合）には、相手車のバンパーＸの下端部
が自車のバンパーレインフォースメント２′における前
部垂直面２ａ′の上端付近に衝突することとなって、相
手車のバンパーＸが矢印方向に乗り上げる場合が生ずる
おそれがある（符号Ｘ′参照）。このような事態が生ず
るとバンパーの本来的機能が十分に発揮されないことと
なるところから、その対策が求められている。

【０００７】

【発明が解決しようとする課題】本願発明は、上記のよ
うな不具合を解消することを課題としてなされたもので
、バンパーの衝撃吸収性能を落とすことなく、自動車衝
突時における対向物（例えば、相手車のバンパー）の上
方への乗り上げを防止し得るようにすることを目的とす
るものである。

【０００８】

【課題を解決するための手段】請求項１の発明では、上
記課題を解決するための手段として、車体側に取り付け
られるバンパーレインフォースメントと、該バンパーレ
インフォースメントの外側を被覆するバンパーフェイシ
ャとを備え、該バンパーフェイシャ外面とボンネット外
面とが略フラットに連続するように前記バンパーレイン
フォースメントの前面上部に傾斜面を形成してなる自動
車のバンパー構造において、前記バンパーレインフォー
スメントの車体前後方向寸法を、該バンパーレインフォ
ースメント前面と前記バンパーフェイシャとの間に所定
隙間を確保できるように短くなすとともに、前記バンパ
ーレインフォースメントの前面に、該バンパーレインフ
ォースメントよりも低剛性の衝撃吸収部材を付設してい
る。

【０００９】請求項２の発明では、上記課題を解決する
ための手段として、前記請求項１記載の自動車のバンパ
ー構造において、前記衝撃吸収部材を、エネルギー吸収
フォームとなしている。

【００１０】

【作用】請求項１あるいは２の発明では、上記手段によ
って次のような作用が得られる。

【００１１】即ち、バンパーレインフォースメントにお
ける前部垂直面の上端位置が、バンパーレインフォース
メントの車体前後方向寸法を短くなした分だけ高くなる
ところから、バンパーの高い相手車（例えば、ジープ等
）と衝突した場合にも、相手車のバンパーが自車のバン
パーレインフォースメントに乗り上げることがなくなる
。 また、バンパーレインフォースメントの車体前後方向寸
法を短くなした分だけバンパーの衝撃吸収力が低下する
おそれがあるが、バンパーレインフォースメント前面に
付設された衝撃吸収部材（例えば、エネルギー吸収フォ
ーム）の衝撃吸収力によって低下分が補填されることと
なる。

【００１２】

【発明の効果】請求項１あるいは２の発明によれば、車
体側に取り付けられるバンパーレインフォースメントと
、該バンパーレインフォースメントの外側を被覆するバ
ンパーフェイシャとを備え、該バンパーフェイシャ外面
とボンネット外面とが略フラットに連続するように前記
バンパーレインフォースメントの前面上部に傾斜面を形
成してなる自動車のバンパー構造において、前記バンパ
ーレインフォースメントの車体前後方向寸法を、該バン
パーレインフォースメント前面と前記バンパーフェイシ
ャとの間に所定隙間を確保できるように短くなして、バ
ンパーレインフォースメントにおける前部垂直面の上端
位置が、バンパーレインフォースメントの車体前後方向
寸法を短くなした分だけ高くなるようにしたので、バン
パーの高い相手車（例えば、ジープ等）と衝突した場合
にも、相手車のバンパーが自車のバンパーレインフォー
スメントに乗り上げることがなくなり、バンパー本来の
車体保護機能を確保できるという優れた効果がある。

【００１３】また、請求項１あるいは２の発明によれば
、前記バンパーレインフォースメントの前面に、該バン
パーレインフォースメントよりも低剛性の衝撃吸収部材
（例えば、エネルギー吸収フォーム）を付設して、バン
パーレインフォースメントの車体前後方向寸法を短かく
したことに起因するバンパーの衝撃吸収力低下分を、バ
ンパーレインフォースメント前面に付設された衝撃吸収
部材（例えば、エネルギー吸収フォーム）の衝撃吸収力
によって補填し得るようにしたので、衝撃吸収性能を確
保できるという優れた効果がある。

【００１４】

【実施例】以下、添付の図面を参照して、本願発明の好
適な実施例を説明する。

【００１５】本実施例の自動車のバンパー１は、図１な
いし図３に示すように、車体前部に取り付けられるバン
パーレインフォースメント２と、該バンパーレインフォ
ースメント２の外側を被覆するバンパーフェイシャ３と
によって構成されている。

【００１６】前部バンパーレインフォースメント２は、
例えばガラス繊維強化プラスチック等からなる車幅方向
に延びる略矩形閉断面構造の一体成形品として与えられ
、取付部材４を介して車体に取り付けられることとなっ
ている。

【００１７】前記バンパーフェイシャ３は、前記バンパ
ーレインフォースメント２の外側を被覆するバンパーフ
ェイシャ本体３ａと、該バンパーフェイシャ本体３ａの
下端から下方に延設されたスカート部３ｂとからなるポ
リウレタン等の合成樹脂一体成形品として与えられる。

【００１８】そして、前記バンパーフェイシャ３の外面
とボンネット５の外面とは、略フラットに連続せしめら
れて車体のフラッシュサーフェイス化が図られている。

【００１９】しかして、前記バンパーレインフォースメ
ント２の前面は、該前面上部に形成され、前記バンパー
フェイシャ３の曲率に倣う傾斜面２ａと、該傾斜面２ａ
の下端から下方に延びる垂直面２ｂとからなっており、
前記バンパーレインフォースメント２の車体前後方向寸
法Ｌは、該バンパーレインフォースメント２の前部垂直
面２ｂと前記バンパーフェイシャ３との間に所定隙間Ｓ
を確保できるように短くされている。このことにより、
バンパーレインフォースメント２における前部垂直面２
ｂの上端位置Ｐが、バンパーレインフォースメント２の
車体前後方向寸法Ｌを短くなした分だけ高くなっている
のである。

【００２０】また、前記バンパーレインフォーメント２
の前面（本実施例の場合、垂直面２ｂから傾斜面２ａに
かけて）において車幅方向中央部には、衝撃吸収部材と
して作用するエネルギー吸収フォーム６が付設されてい
る。該エネルギー吸収フォーム６は、ポリウレタン等の
発泡合成樹脂からなっており、バンパーレインフォーメ
ント２より低剛性とされている。つまり、自動車衝突時
においては、バンパーレインフォーメント２が変形する
前にエネルギー吸収フォーム６が変形することとなって
いるのである。なお、本実施例の場合、バンパーレイン
フォーメント２の前面における車幅方向中央部にのみエ
ネルギー吸収フォーム６を付設するようにしているが、
その他の部分に設けてもよい。符号７はバンパーフェイ
シャ３を取り付けるための取付部材である。

【００２１】上記のように構成された自動車のバンパー
構造においては次のような作用が得られる。

【００２２】バンパーレインフォースメント２における
前部垂直面２ｂの上端位置Ｐが、バンパーレインフォー
スメント２の車体前後方向寸法Ｌを短くなした分だけ高
くなるところから、バンパーの高い相手車（例えば、ジ
ープ等）と衝突した場合にも、相手車のバンパーＸが自
車のバンパーレインフォースメント２に乗り上げること
がなくなり、バンパー本来の車体保護機能が確保される
こととなるのである。

【００２３】このことを図４を参照して説明すると、従
来のバンパーレインフォーメント２′における車体前後
方向寸法をＬ′とすると、本実施例のバンパーレインフ
ォーメント２の車体前後方向寸法Ｌは、Ｌ＝Ｌ′−ΔＬ
となる。一方、バンパーフェイシャ３の曲率は、バンパ
ーフェイシャ３外面とボンネット５外面との連続性を確
保するために変えることができないので、バンパーレイ
ンフォーメント２における傾斜面２ａの角度は変えられ
ない。従って、従来のバンパーレインフォーメント２′
における垂直面２ｂ′の上端位置Ｐ′に比べて本実施例
のバンパーレインフォーメント２における垂直面２ｂの
上端位置Ｐが高い位置となる。すると、バンパーの高い
相手車と衝突した場合、相手車のバンパーＸの下端部は
、従来のバンパーレインフォーメント２′では垂直面２
ｂ′の上端位置Ｐ′付近に当たることとなるが、本実施
例のバンパーレインフォーメント２では垂直面２ｂに当
たることとなる。従って、従来生じていたような相手車
バンパーＸの自車のバンパーレインフォーメント２への
乗り上げという現象が回避されることとなるのである。

【００２４】なお、バンパーレインフォーメント２の車
体前後方向寸法Ｌを短くした分だけ、衝撃吸収能力が低
下するが、該低下分は、バンパーレインフォーメント２
の前面に付設したエネルギー吸収フォーム６の衝撃吸収
作用によって補填されるため問題とならない。

【００２５】本願発明は、上記実施例の構成に限定され
るものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲において
適宜設計変更可能なことは勿論である。

【図面の簡単な説明】

【図１】本願発明の実施例にかかる自動車のバンパー構
造を示す縦断面図である。

【図２】本願発明の実施例にかかるバンパー構造を備え
た自動車の前部平面図である。

【図３】本願発明の実施例にかかるバンパー構造を備え
た自動車の正面図である。

【図４】本願発明の実施例にかかるバンパー構造と従来
のバンパー構造との衝突時の作用を説明するための作用
説明図である。

【符号の説明】

１はバンパー、２はバンパーレインフォーメント、２ａ
は傾斜面、２ｂは垂直面、３はバンパーフェイシャ、５
はボンネット、６は衝撃吸収部材（エネルギー吸収フォ
ーム）、Ｌはバンパーレインフォーメント２の車体前後
方向寸法、Ｓは隙間。

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】　　車体側に取り付けられるバンパーレイ
   ンフォースメントと、該バンパーレインフォースメント
   の外側を被覆するバンパーフェイシャとを備え、該バン
   パーフェイシャ外面とボンネット外面とが略フラットに
   連続するように前記バンパーレインフォースメントの前
   面上部に傾斜面を形成してなる自動車のバンパー構造で
   あって、前記バンパーレインフォースメントの車体前後
   方向寸法が、該バンパーレインフォースメント前面と前
   記バンパーフェイシャとの間に所定隙間を確保できるよ
   うに短くされており、前記バンパーレインフォースメン
   トの前面には、該バンパーレインフォースメントよりも
   低剛性の衝撃吸収部材が付設されていることを特徴とす
   る自動車のバンパー構造。
2. 【請求項２】　　前記衝撃吸収部材が、エネルギー吸収
   フォームとされていることを特徴とする前記請求項１記
   載の自動車のバンパー構造。