JPH04366132A - ポリフェニレンスルフィド樹脂の製造方法 - Google Patents

ポリフェニレンスルフィド樹脂の製造方法

Info

Publication number
JPH04366132A
JPH04366132A JP3169013A JP16901391A JPH04366132A JP H04366132 A JPH04366132 A JP H04366132A JP 3169013 A JP3169013 A JP 3169013A JP 16901391 A JP16901391 A JP 16901391A JP H04366132 A JPH04366132 A JP H04366132A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
pps
melt viscosity
curing
cured
polyphenylene sulfide
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP3169013A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3143961B2 (ja
Inventor
Takehiko Sakane
毅彦 坂根
Hiroshi Inoue
洋 井上
Riichi Kato
利一 加藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Tosoh Corp
Original Assignee
Tosoh Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Tosoh Corp filed Critical Tosoh Corp
Priority to JP03169013A priority Critical patent/JP3143961B2/ja
Priority to CA002071098A priority patent/CA2071098A1/en
Priority to EP92305446A priority patent/EP0518702A1/en
Publication of JPH04366132A publication Critical patent/JPH04366132A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3143961B2 publication Critical patent/JP3143961B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08JWORKING-UP; GENERAL PROCESSES OF COMPOUNDING; AFTER-TREATMENT NOT COVERED BY SUBCLASSES C08B, C08C, C08F, C08G or C08H
    • C08J3/00Processes of treating or compounding macromolecular substances
    • C08J3/24Crosslinking, e.g. vulcanising, of macromolecules
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08GMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED OTHERWISE THAN BY REACTIONS ONLY INVOLVING UNSATURATED CARBON-TO-CARBON BONDS
    • C08G75/00Macromolecular compounds obtained by reactions forming a linkage containing sulfur with or without nitrogen, oxygen, or carbon in the main chain of the macromolecule
    • C08G75/02Polythioethers
    • C08G75/0204Polyarylenethioethers
    • C08G75/0286Chemical after-treatment
    • C08G75/0295Modification with inorganic compounds
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08JWORKING-UP; GENERAL PROCESSES OF COMPOUNDING; AFTER-TREATMENT NOT COVERED BY SUBCLASSES C08B, C08C, C08F, C08G or C08H
    • C08J2381/00Characterised by the use of macromolecular compounds obtained by reactions forming in the main chain of the macromolecule a linkage containing sulfur with or without nitrogen, oxygen, or carbon only; Polysulfones; Derivatives of such polymers
    • C08J2381/02Polythioethers; Polythioether-ethers

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はポリフェニレンスルフィ
ド樹脂の製造方法に関するものであり、さらに詳しくは
非酸化性の不活性ガス中で硬化することを特徴とするポ
リフェニレンスルフィド樹脂の製造方法に関するもので
ある。
【0002】ポリフェニレンスルフィド樹脂は、その優
れた耐熱性,耐薬品性を生かして電気・電子部材、自動
車機器部材として注目を集めている。また、射出成形、
押出成形等により各種成形部品、フィルム、シート、繊
維等に成形可能であり、耐熱性、耐薬品性の要求される
分野に幅広く用いられている。
【0003】
【従来の技術】ポリフェニレンスルフィド樹脂は、下記
一般式
【0004】
【化1】 を主な構成単位とする重合体であり、その製造方法とし
ては、特公昭45−3368号公報に開示されている様
に、N−メチルピロリドン等の極性非プロトン溶媒中で
ジハロ芳香族化合物と硫化ナトリウム等のアルカリ金属
硫化物とを加熱、反応させる方法が知られている。この
様な方法で製造されたポリフェニレンスルフィド樹脂(
以下PPSと略す)は分子量が低く、そのままでは射出
成形等に使用不可能であった。そこで、これらの問題点
を解決するため、空気中でPPSを酸化硬化させ、分子
量を高める方法が米国特許3793256号公報等に開
示されている。この方法で得られたPPSは、溶融粘度
が高く、十分成形可能なものである。
【0005】しかし、硬化速度の大きいPPSを空気中
で酸化硬化させる場合には、溶融粘度の単位時間あたり
の変化が大きいため、所望する溶融粘度のPPSを得る
ことは非常に困難である。そこで、特開平1−1213
27号公報には、低酸素雰囲気におけるPPSの硬化方
法が開示されているが、硬化速度は酸素濃度により顕著
には影響されないことが示されている。また、このよう
に硬化速度の大きいPPSの溶融粘度をコントロールす
るためには、一般的に硬化温度を低下させればよいが、
硬化温度が低いとオリゴマーや残存する溶媒等低沸点化
合物の除去が十分にできないため溶融時のガス発生量が
多く、そのガスが物性や成形性に悪影響を及ぼすという
問題点を有していた。
【0006】
【本発明が解決しようとする課題】本発明は、酸化硬化
による溶融粘度のコントロールが困難な硬化速度の大き
いPPSの溶融粘度のコントロールを容易にし、かつ溶
融時の発生ガスの少ないPPSの製造方法を提供するも
のである。
【0007】
【課題を解決するための手段】発明者らは上記課題を解
決するために鋭意検討を行なった結果、硬化速度の大き
いPPSの溶融粘度を容易にコントロールする方法を見
出し、本発明を完成するに至った。
【0008】すなわち本発明は、空気中、250℃で5
時間硬化後のPPSの溶融粘度(η5)と硬化前の未硬
化PPSの溶融粘度(η0)の関係が、下式log  
η5/log  η0  ≧  1.5を満たす未硬化
のPPSを非酸化性の不活性ガス中、190℃〜270
℃の温度範囲で硬化するにあたり、硬化後の樹脂を33
0℃で30分加熱した時の樹脂の加熱重量減少量が0.
4重量%以下となるまで硬化することを特徴とするPP
Sの製造方法に関するものであり、以下にその詳細につ
いて説明する。
【0009】本発明に使用されるPPSは、極性非プロ
トン溶媒中でアルカリ金属硫化物とジハロ芳香族化合物
、場合により1分子中に3個以上のハロゲン基を有する
ポリハロ芳香族化合物やモノハロ芳香族化合物を反応さ
せることにより得られるものである。
【0010】ここでいう極性非プロトン溶媒としては、
例えばN,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチ
ルホルムアミド、ヘキサメチルホスホルアミド、N−メ
チル−ε−カプロラクタム、N−エチル−2−ピロリド
ン、N−メチル−2−ピロリドン、1,3−ジメチルイ
ミダゾリジノン、テトラメチル尿素等およびこれらの混
合物が挙げられる。
【0011】アルカリ金属硫化物としては、硫化リチウ
ム、硫化ナトリウム、硫化カリウム、硫化ルビジウム、
硫化セシウムおよびこれらの混合物が挙げられ、これら
は水和物の形で使用されてもさしつかえない。これらア
ルカリ金属硫化物は、水硫化アルカリ金属とアルカリ金
属塩基、硫化水素とアルカリ金属塩基とを反応させるこ
とによって得られるが、p−ジハロベンゼンの重合系内
への添加に先立ってその場で調整されても、また系外で
調整されたものを用いてもさしつかえない。本発明にお
いては、上記アルカリ金属硫化物の中で特に硫化ナトリ
ウムが好ましく用いられる。
【0012】また、ジハロ芳香族化合物とは、1分子中
に2個のハロゲン基を有する芳香族化合物を意味し、例
えば、p−ジクロロベンゼン、p−ジブロモベンゼン、
p−ジヨ−ドベンゼンおよびこれらの混合物が挙げられ
るが、p−ジクロロベンゼンが好適に用いられる。また
、p−ジハロベンゼンに対して10モル%未満であれば
m−ジクロロベンゼン等のm−ジハロベンゼン、o−ジ
クロロベンゼン等のo−ジハロベンゼン、ジクロロナフ
タレン、ジブロモナフタレン、ジクロロジフェニルスル
ホン、ジクロロベンゾフェノン、ジクロロジフェニルエ
ーテル、ジクロロジフェニルスルフィド、ジクロロジフ
ェニル、ジブロモジフェニル、ジクロロジフェニルスル
ホキシド、ジクロロアニリン、ジクロロフェノール、ジ
クロロ安息香酸等のジハロ芳香族化合物、1,2,4−
トリクロロベンゼン、1,3,5−トリクロロベンゼン
、1,2,3−トリクロロベンゼン等のトリクロロベン
ゼン、トリクロロアニリン、トリクロロニトロベンゼン
、トリクロロ安息香酸、トリクロロフェノール、トリク
ロロトルエン、テトラクロロベンゼン、テトラブロモベ
ンゼン、ヘキサクロロベンゼン等のポリハロ芳香族化合
物またはアミノクロロベンゼン、ジアミノクロロベンゼ
ン、クロロ安息香酸、クロロフェノール、クロロチオフ
ェノール、クロロニトロベンゼン等のモノハロ芳香族化
合物あるいはこれらの混合物を共重合してもさしつかえ
ない。
【0013】さらに本発明に使用するPPSは、未硬化
で硬化速度が大きいPPSであり、さらに詳しくは、空
気中250℃で5時間硬化後のPPSの溶融粘度(η5
)と硬化前の未硬化のPPSの溶融粘度(η0)の関係
が、下式 log  η5/log  η0  ≧  1.5(た
だし、η5およびη0は300℃,10kg荷重下、直
径0.5mm,長さ2mmのダイスを用いて高化式フロ
ーテスターで測定した。)を満たす未硬化で硬化速度が
大きいPPSである。ここでいう空気中250℃で5時
間硬化後のPPSの溶融粘度(η5)とは、250℃に
保ったオーブン中に未硬化のPPSを入れ、5時間硬化
させた後、上記条件で測定した溶融粘度である。
【0014】本発明は、このような未硬化で硬化速度が
大きいPPSを非酸化性の不活性ガス中、190℃〜2
70℃の温度範囲で硬化するにあたり、硬化後の樹脂を
330℃で30分加熱した時の樹脂の加熱重量減少量が
0.4重量%以下となるまで硬化することを特徴とする
ものである。
【0015】ここでいう非酸化性の不活性ガスとしては
、ヘリウム、アルゴン、窒素、二酸化炭素、水蒸気等ま
たはこれらの混合物が挙げられるが、経済的見地から見
れば窒素が好ましい。
【0016】また、不活性ガス中の酸素濃度が、約1容
量%未満であれば酸素による酸化架橋は無視しうる程度
に少なく、実用上問題ない。不活性ガス中の酸素濃度が
1容量%以上になると、上記硬化速度の大きいPPSで
は、硬化時の溶融粘度のコントロールが非常に困難とな
る。
【0017】硬化温度は、190℃〜270℃の範囲が
好ましい。この温度範囲では、PPSは粉末状であり、
従来の酸化硬化反応装置と同様な装置、すなわちリボン
ブレンダー等の各種ブレンダーや流動床等を用いること
により効率的に非酸化性の不活性ガス中で硬化すること
ができる。硬化温度が190℃未満の場合、硬化時間に
膨大な時間を要するばかりでなく、オリゴマー、溶媒等
の揮発分の除去が十分にできず好ましくない。また、2
70℃を超えるとPPS粒子が融解してしまい、粉末状
態に比べると表面積が著しく低下するため、オリゴマー
、溶媒等の揮発分の除去が不十分になるだけでなく、融
解したPPSが硬化器内部に付着するため、PPSの酸
化硬化反応装置からの抜き出し、内部の洗浄、パージに
大きな支障をきたすため好ましくない。
【0018】本発明は、硬化後のPPSを330℃で3
0分加熱した時の加熱重量減少量が0.4重量%以下と
なるまで、このような条件下、硬化を実施しなければな
らない。ここでいう加熱重量減少量とは、硬化後のPP
S重量(A)に対して、オーブン中330℃で30分加
熱溶融後のPPS重量(B)がどの程度減少しているか
を示す値であり、以下の式により表される。
【0019】加熱重量減少量(重量%)={(A−B)
/A}×100 この加熱重量減少量が0.4重量%を超えていると、オ
リゴマー、溶媒等による機械物性の低下、成形時の金型
転写不良や金型汚染の原因となり好ましくない。硬化時
間は硬化温度によっても異なり、特に限定されないが、
硬化後のPPSを330℃で30分加熱後の加熱重量減
少量が0.4重量%以下となるのに十分な時間であれば
よく、通常約10分〜約24時間程度が適当である。
【0020】また、PPSの加熱重量減少量が0.4重
量%以下になれば、溶融粘度をコントロールできる温度
範囲で非酸化性の不活性ガス雰囲気に酸化性のガス、例
えば空気、酸素、オゾン等およびこれらの混合物を導入
してもさしつかえない。
【0021】このようにして得られたPPSに、必要に
応じて以下の無機充填剤や有機,無機顔料、繊維質充填
剤を添加することができる。
【0022】無機充填剤や有機,無機顔料としては、例
えば炭酸カルシウム、マイカ、タルク、シリカ、硫酸バ
リウム、硫酸カルシウム、カオリン、クレー、パイロフ
ェライト、ベントナイト、セリサイト、ゼオライト、ネ
フェリンシナイト、アタパルジャイト、ウォラストナイ
ト、フェライト、ケイ酸カルシウム、炭酸マグネシウム
、ドロマイト、三酸化アンチモン、酸化亜鉛、酸化チタ
ン、酸化マグネシウム、酸化鉄、二硫化モリブデン、黒
鉛、石こう、ガラスビーズ、ガラスパウダー、ガラスバ
ルーン、石英および石英ガラス等が挙げられる。
【0023】繊維質充填剤としては、例えばガラス繊維
、炭素繊維、アルミナ繊維等のセラミック繊維、アラミ
ド繊維、全芳香族ポリエステル繊維、金属繊維およびチ
タン酸カリウムウィスカー等が挙げられる。
【0024】また、本発明のPPSに、芳香族ヒドロキ
シ誘導体などの離型剤、シラン系,チタネート系のカッ
プリング剤、滑剤、耐熱安定剤、耐候性安定剤、結晶核
剤、発泡剤、防錆剤、イオントラップ剤、難燃剤および
難燃助剤等を必要に応じて添加してもよい。さらに必要
に応じて、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブタジ
エン、ポリイソプレン、ポリクロロプレン、ポリスチレ
ン、ポリブテン、ポリα−メチルスチレン、ポリ酢酸ビ
ニル、ポリ塩化ビニル、ポリアクリル酸エステル、ポリ
メタクリル酸エステル、ポリアクリロニトリル、ナイロ
ン6,ナイロン66,ナイロン610,ナイロン12,
ナイロン11,ナイロン46等のポアミド、ポリブチレ
ンテレフタレート,ポリアリレート等のポリエステル、
ポリウレタン、ポリアセタール、ポリカーボネート、ポ
リフェニレンオキシド、ポリフェニレンスルフィドスル
ホン、ポリフェニレンスルフィドケトン、ポリスルホン
、ポリエーテルスルホン、ポリアリルスルホン、ポリエ
ーテルケトン、ポリエーテルエーテルケトン、ポリイミ
ド、ポリアミドイミド、シリコーン樹脂、フェノキシ樹
脂、フッ素樹脂などの単独重合体、ランダムまたはブロ
ック、グラフト共重合体の1種以上を混合して使用する
こともできる。
【0025】
【実施例】以下本発明を実施例によって具体的に説明す
るが、本発明はこれら実施例のみに限定されるものでは
ない。
【0026】本発明の実施例および比較例で使用したP
PSの製造方法を以下に示す。
【0027】参考例1 撹拌機、脱水塔およびジャケットを装備した内容積15
lの反応器にN−メチル−2−ピロリドン(NMP)5
lおよび硫化ソーダ(純度:Na2S  60.4%)
1872.5gを仕込み、撹拌下ジャケットにより加熱
し、内温が約205℃に達するまで脱水塔を通じて脱水
をおこなった。この際、420gの主として水からなる
留出液を留去した。次いで、p−ジクロロベンゼン  
2153gを添加し、250℃に昇温後3時間反応させ
た。このとき、圧力は10.2kg/cm2まで上昇し
た。
【0028】反応終了後、反応混合物を約100℃まで
冷却し、反応器内を減圧後、再加熱することにより、脱
水塔を通じて主としてNMPからなる留出液5200g
を留去した。反応器系内を常圧にもどし、水8lを添加
して水スラリーとし、80℃で15分間加熱撹拌した後
、水スラリーを反応器下部の取出し口から抜き出し、遠
心分離してポリマーを回収した。さらに、ポリマーを反
応器に戻し、水8lを添加し、180℃で30分間加熱
撹拌を行い、冷却後、水スラリーを反応器下部の取出し
口から抜出し、遠心分離してポリマーを回収した。得ら
れたポリマーをジャケット付きリボンブレンダーに移し
て乾燥を行った。この未硬化のPPSを一部サンプリン
グし、溶融粘度を高化式フローテスター(ダイス:直径
0.5mm,長さ2mm)を用いて、300℃,10k
g荷重で測定したところ、240ポイズであった。この
様にして製造したPPSをPPS−Iと略す。PPS−
Iを空気中、250℃で5時間硬化後の溶融粘度は、1
780ポイズであり、未硬化の溶融粘度(η0)と硬化
後のPPSの溶融粘度(η5)の関係式logη5/l
og  η0  の値は1.37であった。
【0029】参考例2 p−ジクロロベンゼンの添加量を2131.5gとし、
2,5−ジクロロフェノール  23.9gをp−ジク
ロロベンゼンと同時に添加したことを除いて、参考例1
と同様の操作にてPPSを製造した。得られたポリマー
の溶融粘度は、200ポイズであった。この様にして製
造したPPSをPPS−IIと略す。PPS−IIを空
気中、250℃で5時間硬化後の溶融粘度は、2350
0ポイズであり、未硬化の溶融粘度(η0)と硬化後の
PPSの溶融粘度(η5)の関係式log  η5/l
og  η0  の値は1.90であった。
【0030】参考例3 p−ジクロロベンゼンの添加量を2067.6gとし、
2,5−ジクロロトルエン  70.0gをp−ジクロ
ロベンゼンと同時に添加したことを除いて、参考例1と
同様の操作にてPPSを製造した。得られたポリマーの
溶融粘度は、150ポイズであった。この様にして製造
したPPSをPPS−IIIと略す。PPS−IIIを
空気中、250℃で5時間硬化後の溶融粘度は、828
0ポイズであり、未硬化の溶融粘度(η0)と硬化後の
PPSの溶融粘度(η5)の関係式log  η5/l
og  η0  の値は1.80であった。
【0031】参考例4 p−ジクロロベンゼンの添加量を2164.0gとし、
p−ジクロロベンゼン添加後2時間かけて225℃まで
昇温し、225℃にて2時間反応させた後、30分かけ
て250℃に昇温し、250℃到達時点で1,2,4−
トリクロロベンゼン  7.9gをNMP100gと共
に添加し、3時間反応させたことを除いて、参考例1と
同様の操作にてPPSを製造した。得られたポリマーの
溶融粘度は、260ポイズであった。このようにして製
造したPPSをPPS−IVと略す。PPS−IVを空
気中、250℃で5時間硬化後の溶融粘度は、2160
0ポイズであり、未硬化の溶融粘度(η0)と硬化後の
PPSの溶融粘度(η5)の関係式  log  η5
/log  η0  の値は1.79であった。
【0032】比較例1 PPS−I  3kgを容積15lのリボンブレンダー
に導入し、窒素を5l/分の流量で流しながら、60回
/分の攪拌速度で2時間撹拌後、窒素流量を2l/分と
し、250℃に昇温して10時間硬化を行った。その間
、一定時間ごとに硬化途中の樹脂を20gずつサンプリ
ングし、溶融粘度は高化式フローテスター(ダイス:直
径0.5mm,長さ2mm)を用いて、300℃,10
kg荷重で測定し、また加熱重量減少量はオーブン中3
30℃で30分加熱して、その前後重量から計算して求
め、硬化時間を決定した。硬化終了後の溶融粘度は51
0ポイズであり、加熱重量減少量は0.23重量%であ
った。この結果は、未硬化と硬化後の溶融粘度の関係が
log  η5/log  η0≦1.5であるPPS
は、窒素中で硬化した場合加熱重量減少量は少なくなる
が、溶融粘度はほとんど上昇せず、溶融粘度のコントロ
ールが困難であることを示している(表1参照)。
【0033】実施例1 PPS−IIを窒素中、250℃で5時間硬化したこと
を除いては、比較例1と同様の条件で実施した。硬化後
の溶融粘度は3300ポイズであり、この結果は、未硬
化と硬化後の溶融粘度の関係がlog  η5/log
  η0≧1.5であるPPSは、窒素中で硬化した場
合溶融粘度が上昇し、溶融粘度のコントロールが容易で
あることを示している(表1参照)。
【0034】実施例2 PPS−IIIを窒素中、230℃で10時間硬化した
ことを除いては、比較例1と同様の条件で実施した。硬
化後の溶融粘度は3000ポイズであり、この結果は、
硬化温度が低い場合、硬化時間を長くすることにより溶
融粘度が上昇し、溶融粘度のコントロールが十分可能で
あることを示している(表1参照)。
【0035】実施例3 PPS−IVを窒素中、250℃で5時間硬化したこと
を除いては、比較例1と同様の条件で実施した。硬化後
の溶融粘度は3200ポイズであり、この結果は、未硬
化と硬化後の溶融粘度の関係がlog  η5/log
  η0≧1.5であるPPSは、窒素中で硬化した場
合溶融粘度が上昇し、溶融粘度のコントロールが十分可
能であることを示している(表1参照)。
【0036】比較例2 PPS−IVを空気中、250℃で5時間硬化したこと
を除いては、比較例1と同様の条件で実施した。硬化後
の溶融粘度は21600ポイズであり、この結果は、未
硬化と硬化後の溶融粘度の関係がlog  η5/lo
g  η0≧1.5の場合は、従来の空気中での硬化方
法では溶融粘度の上昇が速く、所望の溶融粘度にコント
ロールすることが困難なことを示している(表1参照)
【0037】比較例3 PPS−IVを空気中、230℃で3時間硬化したこと
を除いては、比較例1と同様の条件で実施した。硬化後
の溶融粘度は3000ポイズであり、このPPSを33
0℃で30分加熱した時の重量減少量は0.44重量%
であった。また、このPPSの引張強度を測定したとこ
ろ、330kg/cm2であった。この結果は、空気中
で硬化速度の大きいPPSの溶融粘度のコントロールを
するために、硬化温度を低下させても、オリゴマーや溶
媒等の揮発成分の除去が十分にできないため、機械物性
に悪影響を及ぼすことを示している(表1参照)。
【0038】
【表1】
【0039】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、硬化速
度の大きいPPSを非酸化性の不活性ガス中で硬化する
ことにより、従来の空気中での硬化に比べ溶融粘度のコ
ントロールが容易となり、またオリゴマーや溶媒等の揮
発成分の除去が十分に行なえるため機械物性に優れ、か
つ金型の転写不良や金型汚染の原因となる溶融時の発生
ガスの少ないPPSを製造することができる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】空気中、250℃で5時間硬化後のポリフ
    ェニレンスルフィド樹脂の溶融粘度(η5)と硬化前の
    未硬化ポリフェニレンスルフィド樹脂の溶融粘度(η0
    )の関係が、下式 log  η5/log  η0  ≧  1.5を満
    たす未硬化のポリフェニレンスルフィド樹脂を非酸化性
    の不活性ガス中、190℃〜270℃の温度範囲で硬化
    するにあたり、硬化後の樹脂を330℃で30分加熱し
    た時の樹脂の加熱重量減少量が0.4重量%以下となる
    まで硬化することを特徴とするポリフェニレンスルフィ
    ド樹脂の製造方法。
JP03169013A 1991-06-14 1991-06-14 ポリフェニレンスルフィド樹脂の製造方法 Expired - Fee Related JP3143961B2 (ja)

Priority Applications (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP03169013A JP3143961B2 (ja) 1991-06-14 1991-06-14 ポリフェニレンスルフィド樹脂の製造方法
CA002071098A CA2071098A1 (en) 1991-06-14 1992-06-12 Process for preparing modified polyphenylene sulfide resins
EP92305446A EP0518702A1 (en) 1991-06-14 1992-06-15 Process for preparing modified polyphenylene sulfide resins

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP03169013A JP3143961B2 (ja) 1991-06-14 1991-06-14 ポリフェニレンスルフィド樹脂の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH04366132A true JPH04366132A (ja) 1992-12-18
JP3143961B2 JP3143961B2 (ja) 2001-03-07

Family

ID=15878718

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP03169013A Expired - Fee Related JP3143961B2 (ja) 1991-06-14 1991-06-14 ポリフェニレンスルフィド樹脂の製造方法

Country Status (3)

Country Link
EP (1) EP0518702A1 (ja)
JP (1) JP3143961B2 (ja)
CA (1) CA2071098A1 (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5520744A (en) * 1993-05-17 1996-05-28 Dainippon Screen Manufacturing Co., Ltd. Device for rinsing and drying substrate
JP2008231141A (ja) * 2007-03-16 2008-10-02 Toray Ind Inc ポリアリーレンスルフィド樹脂組成物
JP2011132379A (ja) * 2009-12-24 2011-07-07 Tosoh Corp ポリフェニレンスルフィドの製造方法

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6437091B1 (en) 1999-12-30 2002-08-20 Philips Petroleum Company Pulse continuous curing of poly(arylene sulfide) polymers
WO2021245155A1 (en) * 2020-06-02 2021-12-09 Solvay Specialty Polymers Usa, Llc High molecular weight poly(arylene sulfide) polymer

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US3354129A (en) * 1963-11-27 1967-11-21 Phillips Petroleum Co Production of polymers from aromatic compounds
NL7904198A (nl) * 1978-05-30 1979-12-04 Asahi Glass Co Ltd Polyfenyleensulfide.
US4370471A (en) * 1981-05-06 1983-01-25 Phillips Petroleum Company Heat curing arylene sulfide polymer
US4510297A (en) * 1984-01-12 1985-04-09 Moberly Charles W Melt curing arylene sulfide polymers with oxygen
JP2747038B2 (ja) * 1989-07-10 1998-05-06 東ソー株式会社 ポリフェニレンスルフィド樹脂組成物

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5520744A (en) * 1993-05-17 1996-05-28 Dainippon Screen Manufacturing Co., Ltd. Device for rinsing and drying substrate
JP2008231141A (ja) * 2007-03-16 2008-10-02 Toray Ind Inc ポリアリーレンスルフィド樹脂組成物
JP2011132379A (ja) * 2009-12-24 2011-07-07 Tosoh Corp ポリフェニレンスルフィドの製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP3143961B2 (ja) 2001-03-07
EP0518702A1 (en) 1992-12-16
CA2071098A1 (en) 1992-12-15

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3868011B2 (ja) ポリアリーレンスルフィドポリマーの製造方法
JPH04145127A (ja) ポリアリ―レンスルフィドの製造方法
JP3564754B2 (ja) ポリアリーレンスルフィドポリマーの製造方法
JP3756958B2 (ja) ポリアリーレンスルフィド樹脂の製造方法
EP0323723B1 (en) Process for producing poly (para-phenylene-sulfide)
JPH05105757A (ja) アミノ基含有ポリアリ−レンスルフイドの製造方法
JPH08157718A (ja) ポリアリーレンスルフィド樹脂組成物
JPH04366132A (ja) ポリフェニレンスルフィド樹脂の製造方法
US4840986A (en) Process for producing a polyarylene sulfide
US4868275A (en) Preparation of poly (arylene sulfide) from dihalo aromatic hydroxyl compound
JP2539863B2 (ja) ポリアリ―レンスルフィドの製造方法
JPH0277425A (ja) ポリアリーレンスルフィドスルホンの製造方法
JP2792653B2 (ja) ポリフェニレンスルフィドの製造方法
JP3143988B2 (ja) 高分子量ポリフェニレンスルフィドの製造方法
EP0395720B1 (en) Process for the preparation of copoly(arylene sulfide)
JP3603433B2 (ja) ポリアリーレンスルフィド樹脂組成物
JPH06248079A (ja) ポリアリーレンスルフィドの製造方法及び樹脂組成物
JP3538878B2 (ja) 管状押出成形物用の高分子量ポリアリーレンスルフィド
JPH0741560A (ja) アミノ基含有アリーレンスルフィド系共重合体の製造方法
JP2684637B2 (ja) ポリフェニレンスルフィドの製造方法
JP2529708B2 (ja) ポリ(p−フェニレンスルフィド)の製造方法
JP3473780B2 (ja) 高強度ポリアリーレンスルフィド及びその製造方法
JPH08120081A (ja) シート状成形体用の高分子量ポリアリーレンスルフィド
JPH08311201A (ja) 接着性に優れたポリアリーレンスルフィド
JP2002003603A (ja) ポリアリーレンスルフィド樹脂の製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090105

Year of fee payment: 8

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees