JPH04362229A - クランク縦軸機関 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】この発明は、クランク軸を縦方向
に配置したクランク縦軸機関であって、特に、発電機等
の作業機を上部に配置したものに関する。

【０００２】

【従来の技術】上記のようなクランク縦軸機関において
、作業機を上部に配置したものは公知である（例えば、
実開昭６０−７７７２７　号公報参照）。すなわち、縦
方向に配置したクランク軸の上端を、動力取出しの出力
側として、その出力側を上部の発電機などに直結してい
る。 そして、このように、作業機を予め一体に取付けた防音
形のエンジン作業機セットにおいては、これらエンジン
本体と作業機を箱型の防音ケースで覆っている。また、
エンジン本体を構成するものには、通常、オイルパン、
カム軸などを駆動するギヤトレインを覆うためのケース
、シリンダヘッドのボンネット等があるが、これらは、
夫々の該当個所にボルトでシリンダブロックへ固定して
いる。更に、補助機器としては、ラジエータ等の冷却器
、エアクリーナ、排気消音器、冷却ファン等があるが、
これらは、エンジン本体周りの適当な個所に、夫々別々
に取付けている。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】上記のような従来の装
置においては、エンジン本体を構成するケースやオイル
パンなどが夫々別個にボルトなどで取付けられており、
特にギヤケースは鋳造製品であることから重量が大きく
、また、夫々に取付け用のボルトが必要となって部品数
が多く、且つ重量も重くなる欠点がある。更に、それら
の部品類がエンジン本体周りの各部に突出するため大型
化し、箱型の防音ケースに納める場合でも全体が大型化
する欠点もあった。しかも、このように防音ケースに納
める場合、各部が夫々ケースやカバーで覆われているた
め、防音ケースのカバーを取り外して、更にそれら各部
のカバーなどを外さなければならず、メンテナンス作業
が面倒であるという欠点がある。

【０００４】すなわち、この発明は、クランク軸を縦方
向に配置したクランク縦軸機関において、軽量コンパク
トで、外観が良好であり、且つ、メンテナンスが容易で
、更には騒音の低い構造を提供することを目的とするも
のである。

【０００５】

【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めの、この発明の手段を、図面に基づいて説明すると、
まず、エンジン本体１を概略直方体形状に形成し、その
、エンジン本体１の側面全周と、底壁面を覆うようにし
て箱状のオイルパン１４を、その上端において、エンジ
ン本体１側に防振材１７を介して取付けている。そして
、発電機３０などの作業機は、エンジン本体１の上面に
配置され、同じく送風ファン、冷却器などの補器類も上
部に配置するとともに、給・排気口３７、３８、冷却水
出入口３５、３６を、エンジン本体１上面に設けて、そ
の上面の補機類との連結を容易にしている。更に、エン
ジン本体１は、そのエンジン本体１と別体若しくは一体
に側方に張出したフランジ部１６において、ケースなど
の取付部２６に防振材２７を介して取付ける。

【０００６】上記において、更に、冷却器３３に対して
、冷却風の送風ファン３１によって送られる冷却風の上
流側に吸気口３７を、下流側に排気口３８を配置するこ
とが考えられる。その際、冷却器３３を冷却風の流れ方
向に対して、その冷却器３３の冷却風通過方向が沿うよ
うに斜めに配置することが考えられる。

【０００７】

【作用】上記この発明の構成によれば、エンジン本体の
側面と底壁部が箱状のオイルパンによって囲まれており
、したがって、すっきりとした外観が得られ、ギヤトレ
インのケースやシリンダヘッドのボンネット等が不要と
なる。このオイルパンは、エンジン本体に対して防振材
を介して防振支持しているから、薄肉の鋼板で形成して
も、エンジン本体の振動がこのオイルパンに伝達される
ことがない。更に、上記のように、エンジン本体の上面
部に補機類との連絡用の給・排気口や、冷却水出入口を
形成しているので、その上面側の補機類との連結が容易
である。また、冷却器の上流側に吸気口を下流側に排気
口を配置することによって、最も効率良く冷却風を利用
することができる。

【０００８】

【実施例】図１〜図３は、この発明の第１の実施例を示
している。図において、１は、エンジン本体であって、
シリンダヘッド２を一体に形成したシリンダブロック３
を貫通して、クランク軸４が取付けれられている。図中
５は、図の左右方向に摺動するピストンである。６は、
板状のマウンティングプレートであって、エンジン本体
１のシリンダブロック３上面全面を覆うようにして、そ
の上面にボルト７によって固定されている。シリンダブ
ロック３の下面には、クランク軸４の下端に取り付けた
クランクギヤ８と、クランク軸４と平行なカム軸９下端
のカム軸ギヤ１０などからなるギヤトレイン１１が配置
されている。

【０００９】そして、このギヤトレイン１１を含むエン
ジン本体１全体を覆うようにして、薄肉の鋼板によって
上端開放形状の箱状に形成されたオイルパン１４が、そ
の上端において、エンジン本体１の側方に張出したマウ
ンティングプレート６のフランジ部１６の下面に、防振
ゴム１７を介して取付けられている。図３は、このオイ
ルパン１４取付部の拡大であって、オイルパン１４上端
縁が、外側にコ字型に折り返しされた後、更に上方にＵ
字型に折曲げられるとともに、そのＵ字型の溝１８内に
パイプ状のゴム製防振ゴム１７が嵌合して取付けられて
いる。１９は、断面を概略コの字型に形成した取付金具
であり、その下側の端縁を前記オイルパン１４のコの字
型部分に係合させるとともに、上端縁をマウンティング
プレート６の上面に弾性的に嵌合させて、前記防振ゴム
１７をそのマウンティングプレート６の下面に押し付け
て、そのオイルパン１４を固定している。また、取付金
具１９とマウンティングプレート６の上面との間にも、
中空パイプ状の防振ゴム２０を介在させている。上記Ｕ
字型部の防振ゴム１７は、マウンティングプレート６の
全周に取付けられているが、取付金具１９は、各４辺に
分割して取付けている。

【００１０】２３は、上面を開放した下部ケース本体２
４と、その下部ケース本体２４に嵌合するようにして取
付けられる下面開放状のケース蓋２５とからなる防音ケ
ースであり、その下部ケース本体２４の上端より内方に
突出する支持台２６上に、防振ゴム２７を介して、エン
ジン本体１より側方に張出したマウンティングプレート
６のフランジ部１６が支持されている。

【００１１】前記クランク軸４の上端が、マウンティン
グプレート６より上方に突出し、その上端に連結するよ
うにして、そのマウンティングプレート６上部の図１の
右半部で、且つ、図２の手前のコーナーに寄せて、作業
機としての発電機３０が取付けられている。この発電機
３０には、その上面に幅流型の送風ファン３１が一体に
設けられ、下面に、上方から吸引して下向きに風を送り
出す吸入ファン３２が同じく一体に設けられている。

【００１２】上記発電機３０の側方である図の左半部に
おいて、概略箱状の冷却器としてのラジエータ３３が、
マウンティングプレート６上部の空間を前後に仕切るよ
うにして、据え付けられている。このラジエータ３３の
底壁面の下側に、そのラジエータ３３からの冷却水をエ
ンジン本体１の冷却水ジャケット３４に送り出す冷却水
出口３５と、逆に冷却水ジャケット３４から冷却水をラ
ジエータ３３に流入させる入口３６とが、マウンティン
グプレート６を貫通して形成されている。そして、この
ラジエータ３３を挟んで、後面側に吸気口３７が、前面
側に排気口３８がそのマウンティングプレート６を貫通
して開口されている。図では示していないが、吸気口３
７にはマウンティングプレート６の上部に配置されるエ
アクリーナが連結され、排気口３８には、同じくマウン
ティングプレート６の上部に配置される排気消音器が連
結される。

【００１３】４１は、オイルパン１４内の潤滑油レベル
を測定する検油棒で、マウンティングプレート６の上面
から差込んで抜差し自在に取付けてある。

【００１４】上記において、発電機３０上面の送風ファ
ン３１によってその側方のケース開口部から取り入れら
れた冷却風は、図２の後部側から左方向に送り出されて
、低温状態のままその一部がエンジンの吸気として吸気
口３７に吸入されるとともに、残りの大部分がラジエー
タ３３を通過して冷却水を冷却した後、そのラジエータ
３３よりも前面側の高温部である排気消音器周りを冷却
して、ケース蓋２５に開口した出口４２より排出される
。他方、発電機３０下面の吸入ファンによって下向きで
且つ右側方に送り出された冷却風は、マウンティングプ
レート６とケース本体との間の隙間より、中温部である
そのマウンティングプレート６下側のオイルパン１４周
りを冷却して、下部ケース本体２４の側壁に形成したも
う一つの出口４３より排出される。他方、ラジエータ３
３は、上記のようにエンジン本体１のシリンダヘッド２
に対応するように配置して、その冷却水出口３５をシリ
ンダヘッド２の冷却水ジャケット３４に直結しているか
ら、まず高温のシリンダヘッド２を冷却してからシリン
ダブロック３へ流れるので、エンジンの冷却効率が向上
する。

【００１５】図４及び図５は、この発明の別の実施例で
、マウンティングプレート６をシリンダヘッド２一体の
シリンダブロック３と一体に形成したものを示している
。更に、この実施例では、図５のように、ラジエータ３
３をマウンティングプレート６上方の発電機３０より左
側の方形空間の対角方向である斜め方向に配置して、そ
のラジエータ３３の冷却風通過方向が冷却風の流れ方向
に沿うようにしている。これにより、冷却風の通過効率
が向上とすると共に、斜めになることによってラジエー
タ３３の幅を大きく取れ、容量が増大することによる冷
却効率向上を図ることができる。逆に、ラジエータ３３
の高さを低くできるので、全体にコンパクトに構成でき
ることにもなる。

【００１６】図６は、この発明の更に別の実施例で、シ
リンダヘッド２をシリンダブロック３と別体にしたもの
において、そのシリンダブロック３と一体にマウンティ
ングプレート６を形成したものを示す。

【００１７】

【発明の効果】この発明によれば、次のような効果が選
られる。

【００１８】エンジン本体を箱状のオイルパンで覆って
いるから、ギヤトレインやシリンダヘッドの給排気弁等
を覆うためのカバーが不要となり、また、そのカバーを
取付けるためのボルト等も省略できるから、部品数が減
少し、且つ、重量も低減できることになる。

【００１９】上記オイルパンは、エンジン本体に対して
防振支持しているから、エンジン本体からの振動が伝達
されることがなく、オイルパン自身の振動による騒音が
なく、したがって騒音が低く、且つ、振動を考慮して厚
肉にする必要がないので、薄肉にすることによってより
軽量化できる。

【００２０】マウンティングプレートに補機類との連絡
部を設けて、そのマウンティングプレート上部に補機類
をまとめて配置するので、前記オイルパンを外す必要も
なく、マウンティングプレート上方から補機類のメンテ
ナンスをまとめて行うことができ、メンテナンスが容易
になる。

【００２１】エンジン本体の５面を箱状のオイルパンで
覆うことによって、外観がすっきりと纏まり、外観の良
いエンジンを得ることができる。また、全体がすっきり
とした直方体を構成するので、箱状ケース内への納まり
も良好となる。

【００２２】しかも、エンジン本体の大部分をオイルパ
ンで覆うことから、このオイルパン自身が、エンジンの
放射音を遮断する防音ケースとしての機能を果たし、騒
音を大幅に低減できる。

【００２３】マウンティングプレート上部のラジエータ
を挟んで、冷却風の上流側にエンジンの吸気口を、下流
側に排気口を形成しているので、低温の吸気がエンジン
に供給されることとなって、エンジンの体積効率が向上
し、出力が増大する。

【００２４】ラジエータを、冷却風の通過方向がファン
からの冷却風流れ方向に沿うように斜めに配置している
ので、冷却風の通過効率が増大し、また、ラジエータの
容量が増大するので、冷却効率が向上する。他方、その
分ラジエータを小型にすることができるので、この点か
ら全体をコンパクトにすることができる。

【００２５】エンジン本体は、その上面から側方に突出
するフランジ部において、ケース等の支持台に防振支持
しているから、エンジンの振動がケースなどに伝達する
のを防止できるのみならず、エンジン本体とその上部に
配置される補機及び作業機からなる全体の重心の高さと
略同じ高さで支持することから、より振動の少ない構造
を得ることができる。また、この張出したフランジ部に
よって、冷却風の流れに応じて防音ケース内を仕切る仕
切り部材としても使用できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】この発明の実施例を示す全体の一部縦断側面図
である。

【図２】同じく平面図である。

【図３】オイルパン取付部の拡大横断面図である。

【図４】この発明の別の実施例を示す一部縦断側面図で
ある。

【図５】同じく平面図である。

【図６】この発明の更に別の実施例を示すエンジンの平
面図である。

【符号の説明】

１　　エンジン本体 ２　　シリンダヘッド ３　　シリンダブロック ６　　マウンティングプレート １１　　ギヤトレイン １４　　オイルパン １６　　フランジ部 １７　　防振ゴム ２３　　防音ケース ２６　　取付け台 ２７　　防振ゴム ３０　　発電機 ３１　　冷却送風ファン ３３　　ラジエータ ３５　　冷却水出口 ３６　　冷却水入口 ３７　　吸気口 ３８　　排気口

Claims (8)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】作業機を上部に配置したクランク縦軸機関
   において、概略直方体に形成したエンジン本体の側壁部
   全周及び底壁部を、直方形状の箱型オイルパンで覆うと
   ともに、同じくエンジン本体上面を形成する壁面に、吸
   ・排気口及び冷却水出入口等の補機との連絡部を形成し
   たことを特徴とするクランク縦軸機関。
2. 【請求項２】前記オイルパンの上端部を防振材を介して
   エンジン本体側に取付けたことを特徴とする請求項１記
   載のクランク縦軸機関。
3. 【請求項３】カム軸などの駆動用ギヤトレインを作業機
   用出力の取出し側とは反対側であるエンジン本体の下側
   に設けたことを特徴とする請求項１又は２記載のクラン
   ク縦軸機関。
4. 【請求項４】エンジン本体の上面側にエンジンの冷却器
   を設けて、その冷却器を挟んで冷却風の上流側に吸気口
   を、同じく下流側に排気口を設けたことを特徴とする請
   求項１〜３の何れかに記載のクランク縦軸機関。
5. 【請求項５】冷却器を、その冷却風通過方向が冷却風の
   流れ方向に沿うようエンジン本体に対して斜めに配置し
   たことを特徴とする請求項４記載のクランク縦軸機関。
6. 【請求項６】エンジン本体の上面にマウントプレートを
   取付けて、そのマウントプレートの上面に冷却器その他
   の補機を配置するとともに、エンジン本体側方に張出し
   たそのマウントプレートのフランジ部で防振材を介して
   そのエンジン本体をケース等の取付台へ取付けたことを
   特徴とする請求１項記載のクランク縦軸機関。
7. 【請求項７】エンジン本体のシリンダブロックより側方
   に一体に張出したフランジ部において、防振材を介して
   エンジン本体をケース等の取付台へ取付けたことを特徴
   とする請求項６記載クランク縦軸機関。
8. 【請求項８】シリンダヘッド一体型シリンダブロックを
   備えたエンジン本体において、そのシリンダヘッド部及
   びシリンダブロック部より一体に張出したフランジ部に
   おいて、防振材を介してエンジン本体をケース等の取付
   台へ取付けたことを特徴とする請求項７記載クランク縦
   軸機関。