JP4629247B2 - 船外機の冷却通路構造 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、エンジンカバー内に配設される交流発電機の冷却を効果的に行ない、且つ冷却通路を備えるエンジンカバーの製作を容易化しつつ得ることができるようにした船外機の冷却通路構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
船外機は、クランクシャフトを概ね縦置きとしたエンジン及びこれに付帯するエンジン補機類等をエンジンカバーで覆い、エンジンカバーが船外機の外観を構成している。
ところで、エンジンには交流発電機(ACG:以下発電機と記す)が配設され、発電機はクランクシャフトでベルト・プーリ機構等より駆動されている。発電機は熱源の一つであり、該発電機による発熱が原因の一つとなって船外機のエンジンカバー内(エンジンルーム内)の雰囲気温度が上昇し、これにより吸気温度が高くなったりしてエンジン性能の低下等を招来する虞があり、従って、発電機の冷却が好ましい。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
従来、船外機として特開平6−33790号公報が開示されており、この船外機は発電機を備えるが、発電機はカバーで覆われてエンジンカバー内に配設されているだけなので冷却されず、発電機の発熱はエンジンカバー内に放散され、エンジンカバー内(エンジンルーム内)の雰囲気温度を高める虞がある。
又この技術では、カバーで覆われ、冷却されていない発電機がインレットマニホールド、スロットルに接続するサージタンクに近接して配置されており、吸気温度が高くなる虞がある。
【0004】
そこで発電機を冷却すべく、エンジンカバーの発電機を設置した部分の近傍に外気取入れ口を設け、該外気取入れ口から冷却用エアをエンジンカバー内に導入し、発電機を冷却することが望ましいが、外気をエンジンカバー内に取入れ、発電機を冷却するに際し、船外機は海上、河川、湖等のような水環境下で運転され、又推進時等に生じる水の飛沫で取入れる冷却用の外気中に水分が含まれる可能性があり、発電機は水分を嫌い、従って冷却用外気の水分の発電機への侵入防止、水分の分離を確実に行なうことが必要である。
【0005】
そこで、エンジンカバー内に水分の分離行なう通路部材を設置することが望ましいが、例えば平面視V型の多気筒エンジンを搭載した大型の船外機では、エンジンカバーの外形が大きくなり、エンジンカバーにラビリンス通路等の外気の水分離機構を一体に設置することは成形上等において困難性伴う。
【0006】
水分離を目的としたカバー構造では、ACGの効果的な冷却は達成されない。
特に、そこで、ACG自体が吹出す排風が直ちに再び冷却風として吸引される。
【0007】
本発明は、以上の課題を解決すべくなされたもので、その目的とする処は、船外機のエンジンカバー内に配設される交流発電機(以下発電機と記す)の発熱を効果的に冷却することができ、且つ冷却用の外気の水分の分離を確実に行なうことができ、これ等をエンジンカバーの製作の容易化、エンジンカバー内のスペースに無駄を生じることなく、船外機の外形の増大を可及的に抑制し、以上を達成しつつ大容量、高出力のエンジンを搭載した船外機のコンパクト化を図ることを可能とした船外機の冷却通路構造を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために請求項1は、クランクシャフトを概ね縦置きとしたエンジンを備え、該エンジンの前方に配置され、前記クランクシャフトによりベルトで駆動される交流発電機を備え、該交流発電機には、内部に冷却空気を取入れるスリットを備え、エンジンの上半部の少なくとも一部をエンジンカバーで覆うようにした船外機であって、前記エンジンカバーの前面下部には、エンジンカバーの内部に外気を取入れる開口部を設け、該エンジンカバーの該開口部の前外面には、該開口部を覆うようにガラリ状のスリットを有する該エンジンカバーとは別体の前面カバーを固着し、前記エンジンカバーの内部に位置し、前記開口部と離間して対向し、上下方向に延びる溝状の第1通路と、該第1通路の後方に設けられ、上下方向に延びる筒状の第2通路と、該第2通路の後方に上方に延びるように設けられ、エンジンカバーの前部の上部内側との間に隙間をもって配設される起立片とからなり、上半部で前記交流発電機の前方部分を囲むエンジンカバーとは別体のエアガイドを該エンジンカバーに固着し、前記エアガイドは、前記エンジンカバーの前記前面下部に対向するように上下方向に延びた凹溝部を形成するとともに、前記第2通路を形成しており、前記前面下部の内面に前記凹溝部を重ねて、前記エンジンカバーに前記エアガイドをビス止めによって固定することにより、前記第1通路を構成したことを特徴とする。
【0009】
請求項1では、前面板のスリットからエンジンカバーの開口部を通って外気は内側の溝状の第1通路を通って上昇し、水分を分離し、水分を分離した上昇冷却エアの一部は、起立片とエンジンカバーの前部の上部内側との間を通って発電機の上部から発電機周に供給され、又第1通路を上昇した冷却エアの一部は第2通路の上端からこれの内部を通り、下方に流れて下端から放出され、上昇して発電機を冷却し、発電機の上下から冷却エアを供給し、発電機を効果的に冷却することができる。
このような効果的な発電機の冷却を行なう通路構造を、エンジンカバーに構造簡素に、容易に、製作容易に設けることができる。
【0010】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態を添付図に基づいて以下に説明する。なお、図面は符号の向きに見るものとする。
図1は、船外機のエンジン部分の要部を示す要部破断側面図である。図中Frは船外機の前方を、Rrは後方を示す。
図は船外機1の上部を示しており、2はエンジンで、前後方向中間部のシリンダブロック3、シリンダブロック3のスカート部3cの前端に配設されたクランクケース4、後方のシリンダヘッド5、これの後方に配置されたシリンダヘッドカバー6からなり、図で明らかなようにクランクシャフト7が縦置きのバーチカルエンジンであって、シリンダブロック3には、横向きにシリンダ3a…(…は複数を表す。以下同じ)が上下に複数、実施の形態では上下に3気筒配設されており、各シリンダ3a…に内装したピストン3b…は、クランクシャフト7にコンロッドを介して連結されており、シリンダヘッド5には、シリンダ3a…と対応するように燃焼室5a…が設けられている。
【0011】
エンジン2は、実施の形態では平面視V型エンジンであって、シリンダヘッド6の後方には、上下方向に延びるようにインテークマニホールド8が設けられており、該インテークマニホールド8の後方には吸気用の外気取入れガイド9が設けられている。
エンジン2の上面で、シリンダヘッド5の上面にはカムシャフトプーリ10が、シリンダブロック3の後部上面にはガイドプーリ11が、又スカート部3cの上面には、クランクシャフト7で駆動される第1駆動プーリ12が夫々設けられ、プーリ10と12との間にはタイミングベルト13を掛け回し、クランクシャフト7でカムシャフトを駆動する。
【0012】
前記したようにエンジンの前部を構成するクランクケース4の上部前面には発電機(交流発電機:ACG)14を駆動軸を縦向きとして取付、支持する。発電機14は、発電機のボディ14aの上部、中間部、下部にかけて縦長の冷却風吸入用スリット14b…,14c…,14d…を備える。
スリット自体は、上下2段でも良く、その場合、上段の上半部から冷却風を取入れ、上段の下半分から冷却風を取入れ、下段の上半部から吐出する。
発電機14の上面には、発電機駆動用の被動プーリ15を備え、一方、前記したクランクシャフト7の上端には第2駆動プーリ16を第1駆動プーリ12と同軸に上下に設け、該第2駆動プーリ16と被動プーリ15とをタイミングベルト17で連結し、クランクシャフト7の動力で発電機14を駆動する。
【0013】
以上のエンジン2の上に配設したベルト・プーリ機構の前後方向中間部〜後部にかけてボックス状の吸気消音装置18を設置し、吸気消音装置18の後半部18aで前記したプーリ16の上方を覆うカバーを構成し、吸気消音装置18の前半分18bは棚状として発電機14のプーリ15を覆うカバーを構成した。
吸気消音装置18の後部には接続管18cを一体に備え、接続管18cはエンジン2の前部上に配設されたスロットル弁装置19の吸気道の上流部にグロメット20で接続されている。
【0014】
図において21はスロットル弁の開度を制御するコントルールケーブルを示し、コントロールケーブル21は吸気消音装置18の上面の一側部を通って前方に延び、且つ後半部18bから下方に垂下されてクランクケース4の一側を通り、船外機1の前方に延出され、22はオイルフィルターを示し、又23は下方に延出された排気管を示す。
以上のエンジン2及びこれに付随して設けた機器類の周りをエンジンカバー30で覆う。エンジンカバー30は逆帽状の本体31と、上面の後部上を覆うように固着されたトップカバー32と、後述するリッド状の前面板40とからなる。
【0015】
トップカバー32の前後方向中間部には把持用の開口部32aを備え、又トップカバー32の後部とエンジンカバー本体31の後部の上面との間には外気取入れ用の空隙33が形成されている。以上のトップカバー30は、合成樹脂や軽金属、或いは鋼板素材のプレス成形で形成されてている。
エンジンカバー30はアンダーカバー34に着脱自在に装着するように配設され、この下方に既知のように図示しないエクステンションケースが垂下、連設されており、この下方には既知のように図示しないスクリューを備えるギヤボックスが垂下、連設されている。
又マウントケース35aの前部には、既知のようにチルト機構を含むスターンブラケット35が設けられており、船尾に船外機1を取付、支持するものである。
【0016】
以上のエンジンカバー30の本体31の前部31aの下部に、外気を取入れて発電機14を冷却する冷却通路を設ける。
以下の詳細に説明する。
図2は、一部で冷却通路を構成する発電機カバーの正面図、図3は図2の3−3先断面図である。
【0017】
図2及び図3に基いてエアガイド40について説明すると、上半部には平面視の断面が半円形のカバー部41を備え、該カバー部41の左右には導風板42,42が設けられ、頂部に取付ボス部43を備える。
半円形のカバー部41の下方左右には側板部44,44が一体に垂下されており、この間を前板部45で繋ぎ、図1に示すように発電機14の前方部及びその下方の空間までを、エンジンカバー30で覆われるエンジンルームER内において、上下を開放しつつ区画する。
【0018】
エアガイド40の前板部45の下半部45aの前面には上下を開放し、前面及び左右を閉塞した第2通路47を形成し、該第2通路27を画成する前面部47aの前面に、左右の壁片48、下方の前方に突出する棚片49で上方を開放した凹溝部を形成し、後述するエンジンカバー30の前部の下部との間で第1通路50を形成する。
前記した前面部47aの前面の上部には、取付ボス部51を突設する。
【0019】
図4は、エアガイド40のエンジンカバー本体31前部への取付構造を説明する分解説明図である。
エンジンカバー本体31の前部の下部には外気取入れ用の開口部36がエンジンカバー内と外気とを連通するように設けられている。発電機カバー40は、エンジンカバー本体31の前部31aの頂部下面に垂下されたボス部31dにビス52をもって取付ボス部43を固着し、又前面部47aの前面の上部の取付ボス部51をボス52で本体前部の開口部36上方の部分に設けた取付孔31cを介して該本体31の前面下部に固着する。
【0020】
以上により、エアガイド40はエンジンカバー本体31の前部裏面に結合、一体化され、エンジンカバー40のカバー部41は、図1に示すように発電機14の後方を囲むように配設されることとなり、又側板部44、前板部45で発電機下方の空間を上下を開放しつつエンジンルームER内を区画する。
第2通路50は、これの前方に位置する本体31の開口部36を含む前面下部31fとの間で上方に開放した通路となり、発電機カバー40を組み付けることで、第1通路47の前方に第1通路50が形成されることとなる。第1通路50の下端部は棚片49で塞がれ、左右は壁片48,48で塞がれ前方、且つ上方に開放した第1通路47が形成される。
【0021】
37はエンジンカバー本体31をアンダーカバー34に着脱自在に結合する係止部材で、エンジンカバー30を開閉してエンジンのメンテナンス等を行うための着脱自在とし、係止部材37の基部37aにウエルドナット等からなる取付部37bを設け、エンジンカバー本体31の開口部36を含む前面下部31fの一部に設けた取付孔31eを介して、ボルト38により、エアガイド40のスカート部40aとともに本体前面下部31fに結合、支持させた。
【0022】
図5は、前面カバー60の正面図、図6は図5の6−6線断面図である。
これ等の図面に基いて前面カバー60を詳細に説明する。
前面カバー60は、図5で示したように実施の形態では縦長の矩形をなし、左右にリブ片61,61を備える板状である。
板状のリッド部62の四隅及び上下方向の中間部の左右には、裏面62a方向に突出するボス脚部63…を突設し、実施の形態では6個設けた。
【0023】
板状のリッド部62の中間部〜下部にかけて、左右方向に長いスリット64…を実施の形態では7個設け、該スリット64は板厚方向の内外に貫通する。
各スリット64…は、裏面方向に潜った正面視逆凹型の庇部65で囲まれ、この部分が邪魔板を構成し、水滴や飛抹がスリット63を通るのを抑制、防止するようにガラリ構造とした。
実施の形態では、ガラリは内側に潜った構造としたが、外側に突出する構造でも良い。
【0024】
図7は、前面カバーの取付構造を説明する分解説明図である。
前記したエンジンカバー本体31の開口部36を含む前面下部31fを、一段後方に潜らせて形成しておき、この部分に前面カバー60を前面(外面)から被せる。
エンジンカバー本体31の前面下部31fには予め取付ボス部39…を設けておき、板状のリッド部62の裏面62a方向に突設したボス脚部63…を介して、ビス66…により前面カバー60をエンジンカバー本体31の開口部36を含む前面下部31f結着する。
図8は、エンジンカバー30の前部内側にエアガイド40を一体的に結合し、又外面に前面カバー60を一体的に結合し、外気取入れ口及び冷却通路を形成した状態を縦断面図として示した。
【0025】
図9は、エンジンカバー内への外気取入れ、及び発電機を冷却する冷却通路の作用説明図である。
外気はエンジンカバー30の前面の下部に設けた前面カバー60のスリット64…を介して開口部36からエアガイド40の前面部の凹溝部で形成される第1通路50に流入する。外気はスリット64…を介して導入されるが、庇部65により水滴や飛抹の流入は抑制される。第1通路50内に流入したエアは、矢印▲1▼のように該通路50を上昇する。
第1通路50は、第2通路27を画成する前面部47aの前面と、左右の壁片48とで囲まれており、下方には前方に突出する棚片49を備え、これ等で囲まれていることから、エアは上方に優先的に進み、前面部47aの前面、左右の壁片48で流入した水滴や飛抹は除去され、除去された水滴や飛抹は下方に落下する。
【0026】
第1通路50を上昇したエアは、半円形のカバー部41の前面とエンジンカバー本体31の対向する内壁31gとの間の通路Sを矢印▲2▼のように通り、カバー部41の後方開放部41aから矢印▲3▼のように内部に侵入し、図1に示すようにこの下方には発電機14が配置されていることから、該発電機14にエアは供給され、発電機14を冷却する。
この際、カバー部41の左右に設けた前記導風板42,42(図2参照)のガイド作用により、冷却エアは開放部41aに導かれ、効果的な冷却がなされる。エアは、発電機外周に設けた冷却風吸入スリット14b,14cから吸入され、発電機を冷却する。
【0027】
一方、エアは矢印▲4▼のように第2通路47の上方から該通路内部にも導入され、該第2通路47の下端から矢印▲5▼に示すようにエアガイド40の下方から上方に供給され。発電機14の下方から冷却エアを供給し、発電機を冷却する。
図では、説明の便宜上、発電機を除いて示した。
【0028】
【発明の効果】
本発明は上記構成により次の効果を発揮する。
請求項1は、クランクシャフトを概ね縦置きとしたエンジンを備え、エンジンの前方に配置され、クランクシャフトによりベルトで駆動される交流発電機を備え、該交流発電機には、内部に冷却空気を取入れるスリットを備え、エンジンの上半部の少なくとも一部をエンジンカバーで覆うようにした船外機であって、エンジンカバーの前面下部には、エンジンカバーの内部に外気を取入れる開口部を設け、エンジンカバーの開口部の前外面には、開口部を覆うようにガラリ状のスリットを有するエンジンカバーとは別体の前面カバーを固着し、エンジンカバーの内部に位置し、開口部と離間して対向し、上下方向に延びる溝状の第1通路と、第1通路の後方に設けられ、上下方向に延びる筒状の第2通路と、第2通路の後方に上方に延びるように設けられ、エンジンカバーの前部の上部内側との間に隙間をもって配設される起立片とからなり、上半部で交流発電機の前方部分を囲むエンジンカバーとは別体のエアガイドを該エンジンカバーに固着した。
【0029】
請求項1では、エンジンカバーに設けられる外気取入れ口及び水分の分離通路とを、エンジンカバーに前面カバー、エアガイドをネジ止め等することで製作することができる。
従って、エンジンカバーの構造は極めてシンプルなものとなり、又前面カバー、エアガイドをエンジンカバーにネジ止め等するので、構造簡素に、容易に、安価に製作することができる。
又エンジンカバーの開口部の正面に外気取入れ用スリットを備える前面カバーをネジ止め等し、エンジンカバー内部には、エアガイドを兼ねる通路部材を開口部を含む位置にネジ止め等するので、エアガイドが水分分離通路を兼ねるので、部品点数が少なくなり、又専用の水分分離通路部材を設けないので、エンジンカバー内に油分なスペースが必要なく、従って、大型、高出力エンジンを搭載した大型の船外機の外形のコンパクト化が図れる。
【0030】
又前面板のスリットからエンジンカバーの開口部を通って外気は内側の溝状の第1通路を通って上昇し、水分を分離し、水分を分離した上昇冷却エアの一部はACGの排風を巻き込むことなく、起立片とエンジンカバーの前部の上部内側との間を通って発電機の上部から発電機周囲に供給され、又第1通路を上昇した冷却エアの一部は第2通路の上端からこれの内部を通り、下方に流れて下端から放出され、上昇して発電機を冷却するので、発電機の上下から水分を分離した冷却エアを供給して水分を嫌う発電機を、確実に、効果的に冷却することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】船外機のエンジン部分の要部を示す要部破断側面図
【図2】一部で冷却通路を構成するエアガイドの正面図
【図3】図2の3−3先断面図
【図4】エアガイドのエンジンカバー本体前部への取付構造を説明する分解説明図
【図5】前面カバーの正面図
【図6】図6は図5の6−6線断面図
【図7】前面カバーの取付構造を説明する分解説明図
【図8】エンジンカバーの前部にエアガイド及び前面カバーを取り付けた状態の縦断側面図
【図9】外気取入れ及び冷却通路の作用説明図
【符号の説明】
1…船外機、 2エンジン、 7…クランクシャフト、 14…交流発電機、14b,14c,14d…冷却スリット、 30…エンジンカバー、 36…開口部、 40…エアガイド、 47…第2通路、 50…第1通路、 60…前面カバー、 64…ガラリ状のスリット。

Claims (1)

  1. クランクシャフトを概ね縦置きとしたエンジンを備え、該エンジンの前方に配置され、前記クランクシャフトによりベルトで駆動される交流発電機を備え、該交流発電機には、内部に冷却空気を取入れるスリットを備え、エンジンの上半部の少なくとも一部をエンジンカバーで覆うようにした船外機であって、
    前記エンジンカバーの前面下部には、エンジンカバーの内部に外気を取入れる開口部を設け、該エンジンカバーの該開口部の前外面には、該開口部を覆うようにガラリ状のスリットを有する該エンジンカバーとは別体の前面カバーを固着し、
    前記エンジンカバーの内部に位置し、前記開口部と離間して対向し、上下方向に延びる溝状の第1通路と、該第1通路の後方に設けられ、上下方向に延びる筒状の第2通路と、該第2通路の後方に上方に延びるように設けられ、エンジンカバーの前部の上部内側との間に隙間をもって配設される起立片とからなり、上半部で前記交流発電機の前方部分を囲むエンジンカバーとは別体のエアガイドを該エンジンカバーに固着し
    前記エアガイドは、前記エンジンカバーの前記前面下部に対向するように上下方向に延びた凹溝部を形成するとともに、前記第2通路を形成しており、
    前記前面下部の内面に前記凹溝部を重ねて、前記エンジンカバーに前記エアガイドをビス止めによって固定することにより、前記第1通路を構成したことを特徴とする船外機の冷却通路構造。
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