JP3954726B2 - 傾斜単気筒水冷式内燃機関 - Google Patents

傾斜単気筒水冷式内燃機関 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、単一の傾斜状シリンダを有する傾斜単気筒水冷式内燃機関の本体部分の周囲に付設される冷却器(ラジエータ)、燃料タンク、排気マフラ等の配設構造であって、燃料タンクやラジエータの容量を確保しながら、コンパクト化や冷却効果の向上を実現することを目的とする構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
単気筒水冷式内燃機関であって、クランクケースに一体的に傾斜シリンダを形成した構造のものについては、出願人が既に特許出願済みである。
【0003】
また、単気筒水冷式内燃機関であって、水平シリンダを有する構造のものにおいては、従来、シリンダ上部に垂直状にラジエータを配設し、該ラジエータの前面に取り付けられる冷却ファンに対して、エンジンのクランク軸等の回転軸より無端帯を巻装して駆動するものとしていたが、これでは全高が非常に大きくなるとともに、無端帯の耐久性にも問題があり、無端帯が破損すれば、ラジエータが稼働せず、オーバーヒートに陥ってしまう。
【0004】
このような問題を解消すべく、従来、水平シリンダの上方にラジエータを水平に配設するとともに、冷却ファンは、ラジエータとは分離して、フライホイルの遠心力を利用すべく、フライホイルに付設するものとし、該フライホイルに付設した冷却ファンから、該ラジエータに冷却風を案内するカバー部材をフライホイル上方に配設した構造が、実開昭57−2209にて開示されている。この中で、機関本体の周囲に付設される燃料タンク、或いは排気マフラ等の各種部品の配設位置も開示されている。
【0005】
この公報開示技術において、ラジエータは冷却ファン上部から見て略同一の高さにあり、冷却ファンより吹き出される冷却風は、冷却ファン及びフライホイルの上部よりラジエータまでの上方を略水平状に覆うファンケース内を略水平に流れ、ラジエータまで案内される。
【0006】
また、この中で、燃料タンクは、ラジエータの上方にて略水平状に配設されている。更に、排気マフラは、シリンダヘッドの配置される側面の外側にて、該シリンダヘッドより更に外側に突出して配設されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、傾斜単気筒水冷式内燃機関の機関周囲に設ける各種部品をコンパクトに配置して、全体をコンパクト化することを第一の課題としている。これに鑑みて従来のこれらの部品の配置構造を検討する。まず、前記従来技術の水平単気筒のの内燃機関においては、ラジエータをクランクケース上方に略水平状に配設する構造が開示されているが、ラジエータに導入される冷却風が十分に通る箇所は、水平状のシリンダの上端とラジエータ下面との隙間に開いた空間であって、クランクケースの上端とラジエータ下面との隙間は狭くなっており、十分な冷却風が通れなくなっている。また、冷却風量を確保すべく、冷却ファン及びラジエータの上方のカバー部分は上方に大きく膨らませた形状となっていて、複雑な構造となり、加工コストも高くなる。
【0008】
次に、燃料タンクに関しては、ラジエータの上方に配置されているので、機関全体が縦長の構造となり、コンパクト化を阻害する。更に、従来の燃料タンクは横長状に略水平状に配設されているので、該機関を傾斜状に設置する場合等で、タンク内の油面が傾斜すると、すぐに油面が燃料タンクの燃料取入口より下位になり、空気の混入する頻度が高くなって出力の悪化に繋がる。
【0009】
また、まだ十分に燃料が残っている時点で油面が燃料取入口より下位になって、この時点で燃料を補給しなければならなくなり、無駄が多い。また、本発明の第二の課題は、クランクケースとシリンダ部分の冷却特性を高めることにある。
【0010】
従来の前記公報記載の構造では、冷却ファンより吹き出された冷却風は、冷却ファン及びフライホイル部分の上方に配設されたファンケースに沿って、クランクケース及びシリンダの上方に配設されたラジエータに流れるようになっており、この冷却風をクランクケースの側面に十分に当てる構造とはなっていない。即ち、冷却ファンから吹き出す冷却風をクランクケースやシリンダの冷却に十分に活用していない。
【0011】
また、燃料タンク内に燃料が充填されていると、燃料タンク自体が低温に保持されていて、その周囲に配置されたものに対して冷却効果をもたらすが、前記の従来技術では、燃料タンクはラジエータの上方にあり、その冷却効果を活用することができないばかりでなく、ラジエータ排風により、燃料タンク自体が高温化するおそれがある。
【0012】
また、第三に、燃料タンクやラジエータの容量を確保しながらも、部品点数をできるだけ少なく、簡単な構造で、燃料タンクやラジエータを確実に支持できる構造とすることを目的とする。この点で、燃料タンクは、前記のように横長状に略水平状に配設した場合には、上下中央部分の側端部を締止したり、或いは、上下端部を側方より固定したりしており、この場合に、燃料タンクの上下高が大きいと、それだけ固定部分のステー部材に堅牢な構造を必要とした。
【0013】
この燃料タンクを、クランクケースの側面に縦長状に配設すれば、容量を確保しながらもクランクケース上方空間より燃料タンクを削除でき、全高の短縮を実現でき、また、その上下部を支持することで、それほどの強度を必要とせずに燃料タンクを確実に支持できるが、クランクケースの側面部は、クランク軸の回転に伴って、その回転方向の振動が生じるため、防振構造を必要とする。
【0014】
本発明は、第四に、エンジン本体(クランクケース)やラジエータ部より発生する騒音をできるだけ外部に放出せず、低騒音を実現するものである。この点において、従来、ラジエータ全体を覆うカバー部材は、その上方に燃料タンクを配設する関係上、設けられておらず、また、ラジエータもエンジン本体であるクランクケース上に直接的に取り付けられていて、ラジエータ部分から外部にエンジン振動音が放出されていた。
【0015】
【課題を解決するための手段】
本発明は、以上のような課題を解決するため、次のような手段を用いるものである。
【0016】
請求項1においては、クランクケース(1)に傾斜状の単一シリンダーを設けた傾斜単気筒水冷式内燃機関であって、クランク軸(3)の一端側に冷却ファン(5)及びそれを覆うファンケース(6)が配設され、該クランク軸(3)を水平に配置した場合に、該傾斜シリンダと該クランクケース(1)の上方にてラジエータ(8)が略水平状に配置され、該ファンケース(6)は該冷却ファン(5)より該ラジエータ(8)まで略鉛直状に配置され、その内部は、該冷却ファン全周域からの冷却風を該ラジエータ(8)に導入するボリュートガイドとなるよう構成し、前記クランク軸(3)方向に見て、前記傾斜シリンダと反対側の前記クランクケース(1)側面の外側に、燃料タンク(7)を縦長状に沿設したものである。
【0017】
請求項2においては、前記ファンケース(6)の一部を切り欠いて開口部を設け、該開口部に前記燃料タンク(7)の壁の一部を沿わせ、該ファンケース(6)と該燃料タンク(7)の壁の一部とで、前記冷却ファン(5)から前記ラジエータ(8)までの冷却風を案内するボリュートガイドを形成するよう構成したものである。
【0018】
請求項3においては、前記燃料タンク(7)の給油口を塞ぐ給油キャップ(7f)の位置を、前記ラジエータ(8)より上方としたものである。
【0019】
請求項4においては、前記燃料タンク(7)は、下部を前記クランクケース(1)、もしくは該クランクケース(1)の側面に固設した脚板材(33)に防振部材(37)を介して取り付けられ、上部を該クランクケース(1)より立設した係合部材(16b)に係合させるとともに、該係合部材(16b)との間に防振パッド(40)を介装したものである。
【0020】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態を、添付の図面をもとに説明する。
【0021】
なお、本発明に係る傾斜単気筒水冷式内燃機関本体を単にエンジンと称し、これに燃料タンク、冷却ファン、ファンケース、ラジエータ、ラジエータカバー、排気マフラ、エアクリーナ等の周辺部材を取り付け、更に、脚材を取り付けて設置可能とした状態のものをエンジンユニットと称するものとする。
【0022】
図1は本発明に係るエンジンユニットの正面図、図2は同じく右側面一部断面図、図3は図2中のX−X線矢視図、図4は燃料タンク7を取り外した状態でのファンケース5、ラジエータカバー10、右側ステー16の右断面図を含むエンジンユニットの右側面図である。
【0023】
図5は図4中Y−Y線矢視断面図、図6は図5中Z−Z線矢視断面図、図7はクランク軸におけるフライホイルの取付側を反転した実施例におけるエンジンの正面図、図8は同じく後面図、図9は同じく右側面図、図10は同じく左側面図である。
【0024】
なお、本発明に係るエンジンは、クランクケースにシリンダを傾斜状に、付設し、一体状に形成しており、クランク軸を、水平に配置した状態にも垂直に配置した状態にも設置しうるが、本実施例では、クランク軸を水平に配置した状態とすることを前提とする。
【0025】
まず、図7乃至図10において、燃料タンク、ラジエータ、ファンケース、排気マフラ、エアクリーナ等の周辺部材を取り除いた状態におけるエンジンの外観が図示されている。この状態でのエンジンの構成について、図1乃至図6を参照しながら説明する。機関の主本体であるクランクケース1は、一面が開口しており、この開口端は側蓋2にて閉塞されている。以後、側蓋2の配設側を後面、クランクケース1における該側蓋2に対向する面を前面として説明する。クランクケース1には、正面視で図7の如く、左右一方(本実施例では左側)にて上方傾斜状にシリンダブロック部1aを一体状に形成している。
【0026】
本エンジンはディーゼルエンジンであって、シリンダブロック部1aの上端開口部にはシリンダヘッド18を締結し、該シリンダヘッド18に燃料噴射弁25及び点火プラグ26を内嵌している。該シリンダヘッド18上には更に弁腕カバー19が付設されていて、図5の如く、該弁腕カバー19内に配設される弁腕部27よりシリンダヘッド18内に動弁、即ち吸気弁及び排気弁28・28が摺動自在に内嵌されている。
【0027】
該クランクケース1と該側蓋2との内部にて形成されるクランク室内においては、図5等の如く、クランク軸3、バランサ軸31、カム軸32の回転軸が、前後方向に、即ち互いに平行状に横架され、その前端部及び後端部が、それぞれクランクケース1の前壁部と側蓋2とにて軸支されている。
【0028】
クランク軸3は、コンロッド30を介してシリンダ部1a内に摺動自在に内嵌されるピストン29に連結され、該ピストン29の往復摺動にて回転駆動され、これに伴って、ギア連結されたバランサ軸31、カム軸32が従動する。バランサ軸31は該クランク軸3と同一回転数で逆位相に回転して、単気筒故に生じるクランク軸3の回転に伴う振動を相殺する。カム軸32には、動弁駆動用カムと燃料噴射ポンプ駆動用カム、及び燃料フィードポンプ駆動用カムが形成されており、回転に伴って動弁27・27、燃料フィードポンプ22、及び燃料噴射ポンプ23を駆動する。燃料フィードポンプ22及び燃料噴射ポンプ23は、クランクケース1の左側面に水平状に付設されており、該燃料噴射ポンプ23より前記燃料噴射弁25に対し、燃料吐出管24を配管している。
【0029】
そして、クランク軸3の一端はクランクケース1の前面より、他端は後面の側蓋2より、それぞれ外側に突出しており、一端は出力軸として、他端はフライホイル4を付設する端部として適用される。なお、いずれをフライホイル側に、いずれを出力側にしてもよく、図7乃至図10図示の外観図では、クランクケース1前面側に出力側端を、側蓋2側にフライホイル側端を配置した実施例が図示されているが、図1乃至図6のエンジンユニットの実施例においては、クランクケース1前面側をフライホイル側にするものとしている。従って、後述のエンジンユニットにおける周辺部材の配設構造の説明においては、フライホイル4は、クランク軸3の前端で、クランクケース1の前側に配設されていることを前提とする。
【0030】
フライホイル4には、冷却ファン5・5・・・を付設しており、フライホイル4の回転に伴って冷却ファン5・5・・・が回転する。また、該フライホイル4の外側円周面には、スタータモータ従動用のギア4aが付設されており、クランクケース1の上方であって、傾斜状の該シリンダブロック部1aの上側の空間を利用して配設されたスタータモータ12aの出力ギア12bに噛合させ、スタータモータ12aの駆動にて、フライホイル4を回転させ、クランク軸3を始動回転させるものとしている。該スタータモータ12a及びスタータソレノイド12も、図1乃至図6の実施例と図7乃至図10の実施例では、フライホイル4にギア噛合させる関係上、前後逆向きに配設され、図1乃至図6の実施例においてはクランクケース1の前面上部より垂直平面状に立設し、図7乃至図10の実施例においては側蓋2より垂直平面状に立設したスタータステー13に、スタータモータ12a及びスタータソレノイド12とも、略水平状に取り付けられている。
【0031】
次に、エンジンユニットを構成する上での燃料タンクやラジエータ等の周辺部材を配設する構造について、図1乃至図6より説明する。まず、エンジンの設置について説明すると、クランクケース1の左右両側面に、ボルト孔を穿孔した脚板材ステー1b・1b・・・をそれぞれ四個ずつ形成しており、左右各側面にそれぞれ脚板材33を脚板材ステー1b・1b・・・に据付け、ボルト35にて締止する。更に、クランクケース1下端と各脚板材33との間にそれぞれ水平状の据付板34を締止しており、該据付板34・34を介して、クランクケース1の底部を設置対象面に締止し、本エンジンを設置する。
【0032】
なお、該クランクケース1の右側面の底部付近にドレン用ボルト36が略水平方向に螺装されており、該ドレン用ボルト36を抜くことによって、クランクケース1・側蓋2内のクランク室内より潤滑油を抜くことができるが、このドレン用ボルト36の着脱を可能とすべく、右側の脚板材33には、該ドレン用ボルト36に対向してレンチを差し込むための嵌挿孔33aが穿設されている。
【0033】
このように設置したエンジンに対し、クランクケース1の右側、正面視、即ちクランク軸方向に見て、反シリンダブロック部1a側に、燃料タンク7を取り付け配置する。その取付構造について説明する。クランクケース1の右側面の上端付近より、ボルト孔を垂直状に穿設したステー据付部1c・1cを上方突出状に形成しており、該両ステー据付部1c・1c上に、右側ステー16の基端据付部16a・16aをボルト38にて締止して該右側ステー16を立設する。こうしてクランクケース1の右側部に立設された該右側ステー16は、正面視で、上端が右側に略90°に曲折して、係合部16bを形成している。該係合部16bは、該燃料タンク7の上端部の形状に合わせた形状となっており、燃料タンク7の上端部に沿わせ、係合させている。該係合部16bの内側面と、その中に配置される燃料タンク7の上端部表面との間には、隙間があり、緩係合状態となっていて、この隙間に図5図示の弾性の、例えばゴムやスポンジ等の防振パッド40を介装して、該係合部16b内における燃料タンク7の振動を許容する。実際には、燃料タンク7の上部に対して、該係合部16bが振動するのを許容する。
【0034】
また、クランクケース1の右側面にて締止される右側の脚板材33において、四個のボルト35のうち、下二個のボルト35・35のすぐ下側にて、ゴム等の弾性部材による二個の防振部材37・37を配設しており、一方、燃料タンク7において、クランクケース1の右側面に沿わせる部分に取付板部7aを形成しており、該取付板部7aは、該防振部材37・37を介して、該脚板材33に取り付けられている。なお、右側の脚板材33を螺止する四個のボルト35のうち、上の二個については、燃料タンク7の内側面において干渉しないように凹部7g・7gが形成されており、下二個については、取付板部7aに抜き孔7b・7bが形成されていて、この下二個のボルト35・35との干渉を回避している。
【0035】
こうして、燃料タンク7は、その上部を右側ステー16に、下部を右側の脚板材33に防振支持されているものであり、簡単な構成ながら、縦長状の燃料タンク7の上下が支持されているので、強固なステーを設けたりすることなく、確実な支持が可能となる。そして、防振支持されることで、エンジンの(即ちクランクケース1の)振動が直接的に燃料タンク7には伝播せず、燃料タンク7内の燃料が振動で波立つのを抑制できるのである。なお、該右側ステー16は、後記のラジエータ8、ラジエータホルダー9やラジエータカバー10の支持にも兼用され、部品点数の削減に貢献する。
【0036】
こうして配設した燃料タンク7の内側面は、該クランクケース1の右側面に沿わせるべく、クランクケース1の右側面の形状に沿った形状に形成されている。このように、燃料タンク7の内側面をクランクケース1の側面に直接的に近接させることにより、燃料タンク7内に充填される燃料により、クランクケース1の冷却効果を増すのである。
【0037】
また、燃料タンク7の内側面をこのようにクランクケース1の右側面に合わせた形状とすることは、クランクケース1の右側面の上方及び下方に形成される凹状空間に該燃料タンク7が張り出すこととなるため、容量の増大に繋がる。
【0038】
また、燃料タンク7は縦長状になっていて、燃料も縦長状に充填されるため、エンジンを傾斜状に配設することにより、油面が相対的に傾斜状になったとしても、燃料フィードポンプ22に通じる燃料取入口より油面が低くなるのは、十分に燃料を消費して、残量が実際に僅かとなった時点であり、無駄をなくすことができる。
【0039】
また、燃料タンク7がクランクケース1・側蓋2の右側面部全体を覆っているため、防音効果も得ることができる。更に、本実施例では、図5のように、バランサ軸31やカム軸32が、左側、反燃料タンク7配設側の傾斜シリンダブロック部1aの下方に配設されているので、クランク軸3より右側にはこれらの回転軸がない分、クランクケース1の右側部分はコンパクトになり、その分、該右側部分を覆う燃料タンク7の容量も大きく取れるのである。
【0040】
次に、フライホイル4及び冷却ファン5の配設側、本実施例では、クランクケース1の前側には、縦状にファンケース6を取り付けている。ファンケース6は、フライホイル4及び冷却ファン5の前面を鉛直状に覆う前板部6aを有し、該前板部6aにおいて、その冷却ファン5の内周部分に対峙する箇所には、空気採り入れ窓6bを開口している。また、フライホイル4の左側部分、即ちシリンダブロック部1a寄り側から下端部にかけて、側板部6cを形成しているが、該側板部6cは、右側即ち燃料タンク7配設側は切り欠かれており、該切欠による開口部分には、燃料タンク7の左側面部7cを沿わせるものである。該ファンケース6の前板部6aの右側端部分は、該燃料タンク7の前面の左側面部7c付近部分の上(前)に重合するものとなる。
【0041】
こうして、クランクケース1の前側において、冷却ファン5の周囲に、右側は燃料タンク7にて、下側より左側にかけて、及び前面においてはファンケース6にて覆われて、冷却ファン5より外側に吹き出される冷却風を案内するボリュートガイドが形成される。冷却風は、正面視にて時計回りに案内されて、冷却ファン5の左側面から上方へと導かれ、後記のラジエータ8に導入される。
【0042】
従来の構造に沿えば、ファンケース6の右側面に沿って、別体のボリュートガイドを設けるか、或いは、ファンケース6と一体状に側面部を形成してボリュートガイドとするかして、右側に隣接する燃料タンク7の左側面7cとは、右側面部のボリュートガイドとの間で隙間を介在させる必要がある。その分、燃料タンクの容量を確保しようと思えば、燃料タンク7を右外側に寄せなければならず、コンパクト化を阻害する。一方、燃料タンク7の右側部分に関するコンパクト性を確保しようと思えば、該隙間分だけ燃料タンク7内の容量を低減することとなる。その点で、本実施例においては、ファンケース6の右側面部を開口して、燃料タンク7の左側面部7cをそのままボリュートガイドとして兼用することで、該隙間が介在しなくなり、燃料タンク7は、コンパクト性も大容量もともに確保できるのである。
【0043】
また、ファンケース6及び燃料タンク7にて形成されるボリュートガイド内を冷却風が案内される過程において、冷却風は、クランクケース1の前面の下側部分まで案内されて、クランクケース1の前面を直接的に冷却するものであり、また、燃料タンク7の左側面部7cに冷却風が当たることにより、燃料タンク7を冷却し、従って、クランクケース1の右側面が燃料タンク7に近接していることにより、クランクケース1が、右側面より冷却され、ボリュートガイド内を冷却風が案内される過程で冷却効果をクランクケース1の略全体に及ぼすことができるのである。
【0044】
なお、ファンケース6は、前板部6aの上端において、ボス部6dを形成しており、前記のスタータステー13より突設した中央ステー14の前端を、該ボス部6dに対してボルト等で締止する。また、該ファンケース6の左側面部において、上下にボス部6e・6f・6gを形成しており、該ボス部6eは、前記シリンダヘッド18より突設した左側ステー15の前端にボルト締止し、該ボス部6fはシリンダブロック部1aの前面部に形成したボルト座1dに、該ボス部6gはクランクケース1の前面に形成したボルト座1eにそれぞれボルト締止する。更に燃料タンク7において、該左側面部7c前端の上下にボス部7d・7eを左方に突出状に形成しており、該ボス部7d・7eを、その前に重合するファンケース6の前板部6aにボルト等で締止する。こうして、ファンケース6及び燃料タンク7の左側面部7cが取付固定される。
【0045】
なお、該燃料タンク7は、左側面部7cが、該ボス部7d・7eを介して、シリンダブロック1の前面部、即ち、ボス部6f・6gを介して、連結されるファンケース6の前板部6aに取り付けられているので、一見、前記の脚板材33に対する防振支持に矛盾するようであるが、該燃料タンク7を脚板材33に防振支持した防振部材37は、クランク軸3の回転に伴って生じるその径方向、即ちラジアル方向の振動を吸収するものであり、エンジン回転に際しては、クランク軸方向、即ち、スラスト方向には殆ど振動は生じないので、このように燃料タンク7を取り付けても、エンジン回転に伴って燃料タンク7に大きな振動が伝播することはないのである。
【0046】
次に、ラジエータ8の配設構造について説明する。ラジエータ8は、ラジエータホルダー9に保持されて、前記のスタータモータ12a及びスタータソレノイド12の上方にて、略水平状であるが、その左端を、スタータモータ12a及びスタータソレノイド12との干渉を回避すべく、やや上方に傾斜した状態で配置されている。ラジーエータホルダー9の下端裾部において、その前端中央、左端及び右端よりそれぞれステー部9a・9b・9cを突設しており、それぞれ、前記の中央ステー14、左側ステー15、右側ステー16に防振部材39を介して防振支持している。
【0047】
こうして支持したラジエータ8の下方には、クランクケース1(及び側蓋2)の上端部分と、傾斜状のシリンダブロック部1aの上側部分との間で形成される空間Sが確保され、この空間にスタータモータ12a、スタータソレノイド12(以後、スタータモータ12a等)をすっかり収納できるわけであり、また、このようにスタータモータ12a等を配設しても、該空間Sは、上方向きに広くなっているので、スタータモータ12a等の上方に十分な空間が確保でき、この空間に対峙して十分な容量のラジエータ8を配設でき、十分な冷却効果を得ることが可能なのである。
【0048】
ラジエータ8の上方及び四側方は、ラジエータカバー10にて覆われており、該ラジエータ8からの騒音が外部に漏れないようにしている。また、該空間Sはラジエータカバー10内に形成されている。即ち、該ラジエータカバー10が冷却風のダクトとなっており、該空間Sを流動する冷却風はラジエータカバー10にて囲まれて、外部に漏れ出すことなく、従って、該ファンケース6の該採り入れ窓6bから取り入れた時の容量のまま、ラジエータ8へと案内され、ラジエータ8の熱交換量を多くし、冷却効果を向上できる。該ラジエータカバー10の前面は略鉛直面状で、その下端裾部を、ファンケース6の前板部6a及び燃料タンク7の前面部の上端部に重合させている。後面の下端裾部は側蓋2の上端部付近まで下げ、側蓋2より突設した後部ステー17を該後面に締止している。左側面は、該ファンケース6の左側面部6cの上端部、及びシリンダブロック部1aの上方部を覆い、右側面の下端裾部は、燃料タンク7の右側面の上端部に重合させている。
【0049】
なお、該ラジエータカバー10の前右隅部の上端を一段低くして、燃料タンク7より上方に突設される給油口を嵌挿する給油用段差部10bとしており、該給油用段差部10bより上方に突出した給油口には、給油キャップ7fを施している。また、ラジエータキャップ8aも、該ラジエータカバー10の上端より突出させている。このように、燃料タンク7への給油口とラジエータ8へのラジエータ液注水口がラジエータカバー10の上方に位置し、それぞれの補給作業がやりやすい。また、燃料タンク7に関しては、給油口が長いため、傾斜設置時にも給油キャップ7fから燃料が漏れるのを少なくすることができる。また、給油口を上方位置に突出する分、クランクケース1の右側面に配設している燃料タンク7の上端位置を高くでき、容量を大きく確保できる。
【0050】
ラジエータカバー10上面の裏面に対し、該ラジエータホルダ9の左右端部よりステー部9d・9e・・・を突設して、ボルト締止している。また、前記の如くラジエータカバー10の右側面が、右側ステー16に固定される。該ラジエータカバー10の上面におけるラジエータ8上面に対向する部分には、排風口10aが形成されており、該ラジーエータホルダ9の上端部と該排風口10aの内縁部との間に、垂直板状にシール部材11を介装している。
【0051】
このように、ラジエータホルダー9と一体状のラジエータ8自体が、エンジン本体であるクランクケース1の上方にて、ステー部9a・9b・9cが、それぞれ防振部材39を介して防振支持されているため、エンジンの振動が直接伝播しない。このラジエータ8に対して、ラジエータカバー10がステー部9d・9eを介して直接的に取り付けられているので、ラジエータカバー10にも防振効果が及ぶものであり、ラジエータカバー10より外部への振動音の放出が少なくなる。
【0052】
ファンケース6及び燃料タンク7の一部より形成されるボリュートガイド内より上昇してラジエータカバー10内に導入される冷却風は、前記のファンケース6の上端開口部より、前記のクランクケース1・側蓋2の上端部分とシリンダブロック部1aの傾斜上端部分との間の空間Sにおけるスタータモータ12等の上方空間を通って、ラジエータ8内に下方より導入されて熱交換され、該ラジエータ8上部からの排風は、シール部材11によって、ラジエータカバー10内の他の部分に逃げず、従って、ラジエータ8導入前の冷却風と混じり合わず、上方の排風口10aから確実に排風されるのである。
【0053】
従来であれば、このラジエータカバー10の上方に燃料タンクがあり、上下高のコンパクト化を阻害するだけでなく、該ラジエータ8の排風が当たって、燃料が温度上昇する要因となっていたが、前記の如く、本実施例では燃料タンク7がクランクケース1・側蓋2の右側面にて縦長状に配設されているため、燃料タンク7は、容量を確保しながら、ラジエータ8の上方にまで配設空間を設ける必要がなく、従って、クランクケース1の上方は、スタータモータ12等を介して、ラジエータ8及びこれを覆うラジエータカバー10が配設されるのみとなり、上下高のコンパクト化に貢献し、また、燃料タンク7にラジエータ排風の影響を及ぼすこともないのである。
【0054】
このラジエータカバー10の左側には、それよりも低位置に配設されるシリンダヘッド18及び弁腕カバー19の上方に形成される空間があり、この空間を利用して、排気マフラ20が配設される。また、この排気マフラ20の配設部分の下方であり、かつ、シリンダヘッド18及び弁腕カバー19や、前記のクランクケース1の左側面に付設した燃料フィードポンプ22及び燃料噴射ポンプ23の前側部分であって、ファンケース6の左側面部6cの左側にも空間が形成され、この空間を利用して、吸気清浄用のエアクリーナ21が配設される。
【0055】
このように排気マフラ20やエアクリーナ21を配設することで、これらがシリンダヘッド18よりも左外側に突出することも、またラジエータカバー10の上端部よりも上方に突出することもなく、コンパクト性を確保できるのである。
【0056】
【発明の効果】
本発明は、以上のような単気筒水冷式内燃機関の構成とすることで、次のような効果を奏する。
請求項1記載の如く、クランクケース(1)に傾斜状の単一シリンダーを設けた傾斜単気筒水冷式内燃機関であって、クランク軸(3)の一端側に冷却ファン(5)及びそれを覆うファンケース(6)が配設され、該クランク軸(3)を水平に配置した場合に、該傾斜シリンダと該クランクケース(1)の上方にてラジエータ(8)が略水平状に配置され、該ファンケース(6)は該冷却ファン(5)より該ラジエータ(8)まで略鉛直状に配置され、その内部は、該冷却ファン全周域からの冷却風を該ラジエータ(8)に導入するボリュートガイドとなるよう構成し、前記クランク軸(3)方向に見て、前記傾斜シリンダと反対側の前記クランクケース(1)側面の外側に、燃料タンク(7)を縦長状に沿設することで、ラジエータは、クランクケースの上方にて略水平状に配設されるので、ラジエータを垂直状に配設する場合に比して、上下高を低減する。更に、ラジエータに冷却風を送る冷却ファンは、クランク軸の一端側に設けられており、クランク軸にて直接回転駆動されるので、無端帯等で別個に冷却ファンに対しての伝動機構を設ける必要がなく部品点数を低減するとともにコンパクト化に貢献する。
【0057】
そして、本発明は、シリンダが傾斜状であることを前提としており、このため傾斜状シリンダの上方とクランクケースの上方との間に形成される空間で、ラジエータの下方に十分な冷却風の通り道を確保できる。なお、全体のコンパクト化のため、この空間に(即ちクランクケースの上端に)スタータモータを配設することが考えられるが、このようにスタータモータを配設しても、該空間は、シリンダの傾斜形状のため、上方に拡張した状態となっているため、なおもスタータモータの上方に十分な冷却風の通過できる空間が確保できる。従って、この空間に対峙さけるようにして、ラジエータ容量を十分に確保でき、内燃機関の十分な水冷効果を得ることができるのであり、このようにラジエータ容量を十分確保しながらも、ラジエータの配設位置を低く押さえることができ、上下高を低く抑えられる。そして、ファンケースは冷却ファンからラジエータに向けて略鉛直状に配設されるので、コンパクトですっきりした外観を得られ、形状も簡単になり、加工コストを低減する。
【0058】
更に、冷却ファンの全周域からの風がラジエータへと導入されるべくファンケース内に形成されるボリュートガイド内を案内される過程で、クランクケースの冷却ファン配設側の上端部分だけでなく、側端部や下端部にも冷却風が当たり、クランクケースの冷却効果を高める。
【0059】
また、以上の効果に加えて、燃料タンクがクランクケースの側面に配設されるものであり、ラジエータの上方に燃料タンクを配設する必要がなくなって、上下方向のコンパクト性を確保し、更に、燃料タンクは縦長状であり、また、クランク軸方向に見て、空間の確保できる反シリンダ側であるので、容量が確保されるとともに、内燃機関が傾斜状となっても、燃料タンクの燃料取入口がタンク内の油面よりも上になる事態が解消され、燃料中に空気が混入する弊害が解消され、燃料残量が十分に少なくなった時点で燃料を補給でき、無駄をなくすことができる。なお、逆に燃料タンクをクランクケース側面にて縦長状に配設することで、クランクケース上方にラジエータを横長状(略水平状)に配設できるスペースを確保できるということも言える。
【0060】
また、クランクケースの上方には、スタータモータ等の電装部品が配設されるが、該クランクケースの側面に配設される燃料タンクは、該スタータモータからオフセットされた状態となっており、従って、燃料補給時等に燃料漏れを生じた場合にも、このような電装部品に燃料が付着するおそれが少ない。
【0061】
また、クランクケース及び側蓋の反シリンダ側部分を燃料タンクにて全面的に覆うことで、クランクケースからの騒音の遮閉効果を得ることができる。また、傾斜シリンダの下方部分にバランサ軸やカム軸等のクランク軸以外の回転軸群を配設すれば、クランク軸を介して反シリンダ側にはこれらの回転軸がなくなり、この側のクランクケース及び側蓋もコンパクト化され、従って、該側面部分を覆う燃料タンクの容量も更に大きく確保できるのである。また、該側面部分の形状に沿って燃料タンクの内側部分の形状を加工することで、クランクケースの底部に形成される凹部内にも燃料タンクを延出することができ、その分、容量の拡大に繋がる。
【0062】
請求項2記載の如く前記ファンケース(6)の一部を切り欠いて開口部を設け、該開口部に前記燃料タンク(7)の壁の一部を沿わせ、該ファンケース(6)と該燃料タンク(7)の壁の一部とで、前記冷却ファン(5)から前記ラジエータ(8)までの冷却風を案内するボリュートガイドを形成するよう構成することで、燃料タンクとファンケースとの間に隙間を設ける必要なく、燃料タンクの壁の一部をファンケースの開口部まで延出できて、燃料タンクのコンパクト性を確保しながら容量を大きく取ることができる。更に、ボリュートガイドの一部が燃料タンクの壁の一部であることにより、冷却風が燃料タンクに当たって燃料タンクに冷却効果が及び、更に、燃料タンクは、クランクケースの側面に縦長状に沿設されているので、燃料タンクによるクランクケース外面への冷却効果も期待できる。また、ファンケースは切欠を設けるだけで該開口部を形成でき、加工容易な構造となる。
【0063】
請求項3記載の如く、前記燃料タンク(7)の給油口を塞ぐ給油キャップ(7f)の位置を、前記ラジエータ(8)より上方としたことにより、燃料タンクに対しての補給が容易化し、また、このように給油口が上方に長く突出することで、エンジンの傾斜設置時においても、給油時に燃料の油面の傾きによる給油口からの燃料の漏れの弊害を低減することができる。そして、給油口位置をこのように上方位置に配置することで、クランクケースの側方に縦長状に配設される燃料タンクの上端部の位置を高くすることができ、従って、燃料タンクの容量を大きく取ることができるのである。
【0064】
請求項4記載の如く、前記燃料タンク(7)は、下部を前記クランクケース(1)、もしくは該クランクケース(1)の側面に固設した脚板材(33)に防振部材(37)を介して取り付けられ、上部を該クランクケース(1)より立設した係合部材(16b)に係合させるとともに、該係合部材(16b)との間に防振パッド(40)を介装したことで、クランクケースの側面にて縦長状に配設される燃料タンクは、上部と下部にて支持されることで、大容量にしても、さほど強固な支持部材を要さずに確実に支持でき、簡素な構成で低コストにて確実な支持を実現できる。そして、上下部ともに防振部材を介して支持されることで、燃料タンクにエンジン本体のクランクケースからの振動が伝播せず、燃料タンク内の燃料が振動する弊害は少なくなる。また、上部を係合する係合部材は、その上方に配設されるラジエータや側方に配設されるラジエータカバー等を支持する部材としても兼用することで、部品点数の削減を実現でき、コンパクト化及び低コスト化を実現する。
【0065】
以上のようにして、本発明に係る傾斜単気筒水冷式内燃機関に関連する周辺部材を配設することにより、これらの周辺部材の十分な機能(例えば容量の確保、冷却効率、防音効果等)を確保しながらも、該機関を全体的にコンパクトで低コストなものとすることができるのである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係るエンジンユニットの正面図である。
【図2】 同じく右側面一部断面図である。
【図3】 図2中のX−X線矢視図である。
【図4】 燃料タンク7を取り外した状態でのファンケース5、ラジエータカバー10、右側ステー16の右断面図を含むエンジンユニットの右側面図である。
【図5】 図4中Y−Y線矢視断面図である。
【図6】 図5中Z−Z線矢視断面図である。
【図7】 クランク軸におけるフライホイルの取付側を反転した実施例におけるエンジンの正面図である。
【図8】 同じく後面図である。
【図9】 同じく右側面図である。
【図10】 同じく左側面図である。
【符号の説明】
1 クランクケース
1a シリンダブロック部
2 側蓋
3 クランク軸
4 フライホイル
5 冷却ファン
6 ファンケース(ボリュートガイド)
7 燃料タンク
7a 取付板部
7c 燃料タンクの左側面部(ボリュートガイドの一部)
7f 給油キャップ
8 ラジエータ
9 ラジエータホルダー
10 ラジエータカバー
11 シール部材
12 スタータソレノイド
12a スタータモータ
16 右側ステー
20 排気マフラ
21 エアクリーナ
33 脚板材
37 防振部材
40 防振パッド

Claims (4)

  1. クランクケース(1)に傾斜状の単一シリンダーを設けた傾斜単気筒水冷式内燃機関であって、クランク軸(3)の一端側に冷却ファン(5)及びそれを覆うファンケース(6)が配設され、該クランク軸(3)を水平に配置した場合に、該傾斜シリンダと該クランクケース(1)の上方にてラジエータ(8)が略水平状に配置され、該ファンケース(6)は該冷却ファン(5)より該ラジエータ(8)まで略鉛直状に配置され、その内部は、該冷却ファン全周域からの冷却風を該ラジエータ(8)に導入するボリュートガイドとなるよう構成し、前記クランク軸(3)方向に見て、前記傾斜シリンダと反対側の前記クランクケース(1)側面の外側に、燃料タンク(7)を縦長状に沿設したことを特徴とする傾斜単気筒水冷式内燃機関。
  2. 前記ファンケース(6)の一部を切り欠いて開口部を設け、該開口部に前記燃料タンク(7)の壁の一部を沿わせ、該ファンケース(6)と該燃料タンク(7)の壁の一部とで、前記冷却ファン(5)から前記ラジエータ(8)までの冷却風を案内するボリュートガイドを形成するよう構成したことを特徴とする請求項1記載の傾斜単気筒水冷式内燃機関。
  3. 前記燃料タンク(7)の給油口を塞ぐ給油キャップ(7f)の位置を、前記ラジエータ(8)より上方としたことを特徴とする請求項記載の傾斜単気筒水冷式内燃機関。
  4. 前記燃料タンク(7)は、下部を前記クランクケース(1)、もしくは該クランクケース(1)の側面に固設した脚板材(33)に防振部材(37)を介して取り付けられ、上部を該クランクケース(1)より立設した係合部材(16b)に係合させるとともに、該係合部材(16b)との間に防振パッド(40)を介装したことを特徴とする請求項1記載の傾斜単気筒水冷式内燃機関。
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