JPH043607B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、キーボード、ビデオテープレコーダ
等の操作入力部に用いられるプツシユ式スイツチ
に関する。

従来の技術 従来のプツシユ式スイツチの一例を第３図に示
す。図において、１は上方に向つて開口した円形
の凹部１ａを有する絶縁体から成る取付台で、こ
の凹部の底面上にそれぞれ接点部が位置するよう
に接点端子２ｂと３ｂがインサート成型されてお
り、この接点端子２ｂと３ｂはその端部が取付台
１から外方に引き出されて端子２ａと３ａを構成
している。この取付台１の凹部１ａ内には上向に
凸状に湾曲して反転機能を有する円板状のプツシ
ユばね４が収納されており、このプツシユばね４
は、その形状によつて常時は接点端子２ｂと接
し、接点端子３ｂとは接していないように構成さ
れている。６は円形のプツシユ板であり、この下
側の中央部に設けられた突出部６ががたつかない
ようにプツシユばね４の上面を軽く押え、その上
面には操作時に押すための突出部６ｂが設けられ
ている。このプツシユ板６は、これを押圧操作し
た時にプツシユばね４の圧力に抗して下方に動く
ように幾分余裕をもつて取付台１の凹部１ａ内に
収納され、取付台１に設けられたかしめ用だぼ１
ｂにより取付台１に固着された半田付可能な導電
性金属の覆い板５により保持されている。そして
平常はプツシユばね４は接点端子２ｂ，３ｂの一
方にのみ接し、スイツチはオフの状態にあり、プ
ツシユ板６をばね４の力に抗して軽く押すと、プ
ツシユばね４が接点端子２ｂと３ｂの両方に接
し、スイツチはオン状態となり、プツシユ板６を
押す力を緩めると、スイツチは再びオフとなる。
覆い板５は静電ノイズなどを防止するため、その
端子５ａがアースに接続されている。

発明が解決しようとする課題 上述のようなプツシユ式スイツチをプリント基
板に実装、半田付けを行う際には、端子２ａ，３
ａ及び５ａを半田フラツクス液に浸す必要があ
り、この場合、毛細管現象や、フラツクスの飛沫
等により、特にスイツチの高さが低い場合、覆い
板５とプツシユ板６の間隙からフラツクスが取付
台１の内側に入つたり、又、スイツチを使用中、
ごみや、ほこり或はプツシユ板の削りかす等が内
部に入つて接点の接触不良を起こすなどの問題が
ある。このような問題を解決するため、種々の改
善工夫がなされているが、近年、スイツチの小
型、薄型化が要求されるのに加えて、実装工程に
おいてプツシユ式スイツチの半田付けをリフロー
化又は半田浸漬等で行なうことの必要上、従来の
プツシユ式スイツチではこのような要求に応える
に不充分である。本発明はこのような問題を解決
し、構成が簡単で、信頼性の高いプツシユ式スイ
ツチを提供することを目的とするものである。

問題点を解決するための手段 本発明は、少なくとも１対の接点端子とこの接
点端子間を短絡又は切離するプツシユばねを収納
した取付台の凹部の開口部を可撓性を有する操作
体で覆い、さらにこの操作体の上から半田の付着
しにくい導電性の金属からなるカバーを前記取付
台に装着するとともに、このカバーに設けた開口
部を介して前記操作体を押圧操作することにより
プツシユばねで１対の接点端子間を短絡してスイ
ツチを閉じるようにしたものである。

作 用 このようにして接点端子及びプツシユばねを収
納した取付台の凹部を操作体で覆い、更にその上
半田の付着しにくい金属カバーを被せることによ
り、ほこり、ごみ及びフラツクスや溶融半田の侵
入を防止することができる。

実施例 第１図は本発明のプツシユ式スイツチの一実施
例の側断面図である。同図において、１は上向き
に開口した凹部１ａを有し、この凹部内に接点端
子２ｂと３ｂが露出するように導電回路がインサ
ートされた耐熱絶縁体から成る取付台で、この接
点端子２ｂと３ｂを形成する導電回路は取付台１
の外部へ露出して端子２ａと３ａを形成してい
る。４は反転機能を有する湾曲した円板状のプツ
シユばねで、取付台１の凹部１ａ内に収納され、
周縁が常時接点端子２ｂに接し、接点端子３ｂと
は離隔している。８は操作体であり、可撓性を有
する耐熱フイルム７とこの耐熱フイルム７に装着
されたプツシユ板６で構成されている。可撓性を
有する耐熱性フイルム７は、例えば、ポリイミド
フイルムで、取付台１の開口部の上面に接着剤等
により貼り付けられ、凹部１ａを密閉している。
５は通常半田付が不可能とされている導電性の金
属、例えば、アルミニウム、ステンレス等で作ら
れた中央に開口部５ｂを有するカバーで、耐熱性
フイルム７の上から取付台１にかしめ付けて固定
され、その一部には半田付け可能な導電性金属を
コーテイングしたアース端子５ａが設けられてい
る。このアース端子５ａはカバー５をアースして
静電ノイズをなくすために使用される。

操作体８のプツシユ板６はプツシユばね４を押
す突出部６ａが耐熱フイルム７の下面側に、操作
時に押すための突出部６ｂが耐熱フイルム７の上
面側に設けられており、カバー５の開口部５ｂよ
り突出している。なお、第２図は第１図の実施例
の斜視図で１ｃはカバー５と取付台１のかしめ付
部分を示している。

又、実施例において、操作体８のプツシユ板６
はその６ａと６ｂを耐熱フイルム７にアウトサー
ト工法で形成しているが、この突出部６ａと６ｂ
は耐熱フイルム７に各々別個に接着等により取付
けても良く、材質も樹脂であつても金属のいずれ
でも良く、又、６ａを省略し、耐熱フイルム７で
直接プツシユばね４を押す構造にし、６ｂを省略
し、直接耐熱フイルム７を前記カバー５の開口部
を介して手等により押す構造にして操作体８を耐
熱フイルムのみで形成しても良く、勿論これらも
本発明の範中に入ることは云うまでもない。

以上の実施例で示した如く、前記耐熱性フイル
ム下面側にプツシユばねを押す突出部を形成した
場合は、プツシユばねとこの耐熱性フイルムが直
接当接することがないため、プツシユばねの加工
時の金属粉やエツジがあつてもフイルムが破れる
という問題は発生せずより信頼性の高いプツシユ
式スイツチの提供が可能となる。

又、耐熱性フイルム上下面に突出部をアウトサ
ート成形により一体に形成した場合は、部品点数
の削減及び組立工数の削減が図れる。

更に、カバーに一体にアース端子を設け、この
アース端子に半田付可能な導電性金属をコーテイ
ングしてアース端子を通じてプリント基板のアー
スパターン等にアースして静電ノイズの防止が図
れるものである。

発明の効果 本発明は以上のように、接点端子及びプツシユ
ばねを収納した取付台の凹部を可撓性を有する操
作体で覆うとともに、半田付けしにくい導電性金
属より成り、開口部を有するカバーをこの操作体
の上から前記取付台に装着したので、この開口部
によつて操作体の押圧操作を可能とするととも
に、操作体の装着が確実となり、更に半田浸漬法
でプリント基板に実装する場合、フラツクスや溶
融半田が凹部内に侵入したり、或は半田くずがカ
バーに付着することがなく、そのためプリント基
板への装着が容易で、又、使用中、ほこりやごみ
等が侵入することがなく、信頼性のあるプツシユ
式スイツチを得ることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明のプツシユ式スイツチの一実施
例の側断面図、第２図は第１図の外観斜視図、第
３図は従来のプツシユ式スイツチの一例の側断面
図である。 １……取付台、１ａ……凹部、２ａ，３ａ……
端子、２ｂ，３ｂ……接点端子、４……フツシユ
ばね、５……カバー、６……プツシユ板、７……
耐熱性フイルム、８……操作体。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 上方に向つて開口した凹部を有し、この凹部
   内に少なくとも１対の接点端子を有する絶縁性の
   取付台と、前記取付台の凹部内に収納されて前記
   接点端子間を開閉する反転可能な上向に凸状に湾
   曲したプツシユばねと、前記取付台の凹部の開口
   部を覆うように、前記取付台に取付けられた可撓
   性を有する操作体と、この操作体の上から前記取
   付台に装着され、半田の付着しにくい金属材料に
   より形成されたカバーと、このカバーに設けら
   れ、前記操作体を押圧操作するための開口部と、
   で構成されるプツシユ式スイツチ。 ２ 耐熱性フイルムとこの耐熱性フイルム下面側
   にプツシユばねを押す突出部を形成して操作体を
   構成した特許請求の範囲第１項記載のプツシユ式
   スイツチ。 ３ 耐熱性フイルムとこの耐熱性フイルム上面側
   に操作時に押すための突出部を形成して操作体を
   構成した特許請求の範囲第１項記載のプツシユ式
   スイツチ。 ４ 耐熱性フイルムとこの耐熱性フイルムの上面
   に突出部をアウトサート成形により一体に形成し
   て操作体を構成した特許請求の範囲第１項記載の
   プツシユ式スイツチ。 ５ カバーに一体に設けられたアース端子を半田
   付可能な導電性金属でコーテイングした特許請求
   の範囲第１項記載のプツシユ式スイツチ。