JPH04356053A - 画像形成方法 - Google Patents

画像形成方法

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JPH04356053A
JPH04356053A JP3181881A JP18188191A JPH04356053A JP H04356053 A JPH04356053 A JP H04356053A JP 3181881 A JP3181881 A JP 3181881A JP 18188191 A JP18188191 A JP 18188191A JP H04356053 A JPH04356053 A JP H04356053A
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photoreceptor
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toner
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Yasuhiro Oda
康弘 織田
Tomomi Honma
本間 知美
Yoshihide Fujimaki
藤巻 義英
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は電子写真法による画像形
成方法に関し、特に高温、高湿条件下においても優れた
画質を保持しうる画像形成方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、電子写真用現像剤として非磁性ト
ナーと磁性キャリアから成る二成分系現像剤と磁性トナ
ーを主成分とする一成分系現像剤が用いられている。前
記一成分系現像剤は、キャリアを不要としているので、
キャリアの疲労による現像剤の劣化を生ずることがなく
、トナーの消費と補給による現像剤組成の変動を生じな
いなどの利点を有し、又現像剤の補給、攪拌機構が簡素
化される利点がある。
【0003】さらには前記一成分系現像剤は前記二成分
系現像剤と同様磁性現像剤であるため小型でコンパクト
な磁気現像ロール(磁石ロールとその外周を相対的に回
動するスリーブとから成る)により搬送して現像を行な
うことができる等の利点を有するため、小型複写機又は
プリンタ等への利用が検討されている。
【0004】ところで前記一成分系現像剤には導電性磁
性トナーを主成分とする導電性現像剤と絶縁性磁性トナ
ーを主成分とする絶縁性現像剤とがあり、前記導電性現
像剤を用いて像形成を行なう技術が例えば特公昭56−
2705号公報及び特開昭55−32059号公報等に
記載されている。
【0005】前記特公昭56−2705号公報には前記
導電性現像剤を磁気現像ロールにより現像領域に搬送し
感光体との間に導電路を形成し誘導現像方式により現像
して像形成を行なう技術が開示され、前記特開昭55−
32059号公報には上記と同様導電性現像剤を磁気現
像ロールにより現像領域に搬送し、該領域において低周
波振動電界下に接触現像する技術が開示されている。
【0006】また、特公昭56−46596号公報には
前記絶縁性現像剤を磁気現像ロールにより現像領域に搬
送し感光体上の静電潜像を接触現像する技術が開示され
ており、又特開昭58−70257号公報には、上記と
同様絶縁性現像剤を磁気現像ロールにより現像領域に搬
送し、感光体上の静電潜像を振動電界下に非接触で現像
する技術が開示されている。
【0007】以上のように磁性トナーを主成分とする一
成分系現像剤は接触現像方式及び非接触現像方式を用い
た像形成に利用されており、硬質で粒径の大きなキャリ
アを不含としていることから、接触現像方式の際の摺擦
による感光体の損傷劣化が少ないなどの利点を有する。 又非接触現像方式の際、現像間隙が小とされ、従って又
現像電界を付与するバイアス電圧が小とされ、感光体の
電気的損傷が軽減される等の利点を有する。このような
利点を有することから、前記一成分系現像は比較的に軟
質な有機光導電性材料を用いた感光体と組合せて用いた
とき有利とされる。
【0008】従来電子写真用感光体としてセレン系感光
体が多く用いられて来たが、近時塗布加工により容易に
かつ安価に製造できる有機光導電性材料を用いた感光体
(以下単に有機感光体と称する)が注目されている。
【0009】即ち前記有機感光体によれば、有機光導電
材料の種類が極めて多く、その選択の自由度が大きく、
目的に応じて感度及び感光波長域等の異なる感光体を容
易にうることができる。
【0010】他方電子写真業界において、従来のアナロ
グ方式に代えて画質の改良、制御、編集等が可能なデジ
タル方式の像形成方法が活発に研究・開発されている。
【0011】前記アナログ方式の像形成方法では、原稿
画像を露光ランプにより光学走査し、得られた反射光を
感光体上に像露光して静電潜像を形成し、これを現像し
て可視像を形成するようにしている。これに対してデジ
タル方式では読取り用スキャナによる原稿からの光学情
報の読取り、光電変換、A/D変換及び画像処理をへて
画像信号を得、該画像信号により、LED、液晶シャッ
タ、レーザ装置等の光源光を変調し、該変調光を感光体
上にスポット露光してドット状の静電潜像を形成し、こ
れを現像してドット画像を形成するようにしている。
【0012】前記デジタル方式のドット画像は、前記の
ようにスキャナを備えたデジタル複写機から得られても
よいがファクシミリ、パソコン等からの外部画像信号を
利用するプリンタから得られてもよく、通常画像信号に
より変調された半導体レーザビームの径50〜100μ
mのスポット露光によりドット状の静電潜像を形成し、
該静電潜像を、背形部を現像する正規現像方式ではなく
、露光部のみを現像する反転現像方式により現像して形
成される。
【0013】前記デジタル反転現像方式によりドット画
像を形成する上で、大型キャリアを含まない前記一成分
系磁性現像剤を用いた場合、二成分系現像剤を用いた場
合に比してより鮮鋭性にすぐれた画像が得られる利点が
ある。又、感光体として製造コストが安く、感度及び感
光波長域の選択の自由度が大きい有機感光体を用いるの
が好ましい。特にデジタル方式の像形成に常用される半
導体レーザビームの発光波長域700〜800nmに感
光波長域を有するフタロシアニン感光体を選択して用い
るのが好ましい。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記デ
ジタル方式によりドット画像を形成するため、通常のフ
タロシアニン顔料を含む感光体を用いたとき、ドット画
像の鮮鋭度、画質が環境雰囲気の温湿度の影響を顕著に
うけることがわかってきた。ところでデジタル方式でド
ット画像を形成する際、ドット画像の階調性を上げるた
めレーザビームのPWM変調(パルス幅変調)が要請さ
れ、その場合ビームパルスのパルス幅が狭小となり、そ
れだけ感光体の高感度化が要請される。さらには像形成
の高速化に伴ない益々感光体の高感度化が要請されるが
、感光体を高感度とした場合、特に前記環境雰囲気の温
湿度の影響が大きくなることがわかってきた。
【0015】従って、本発明の目的は、磁性トナーを主
成分とする一成分系現像剤を用い、かつフタロシアニン
系感光体を用いて画像形成を行なったとき高温、高湿の
条件下においても優れた画質を与える画像形成方法を提
供することにある。
【0016】さらに本発明の他の目的は、前記現像剤及
び感光体を用いてデジタル反転現像方式で像形成を行な
ったとき高温、高湿下でも画像の濃度、解像力の低下や
地かぶりの発生を生じない画像形成方法を提供すること
にある。
【0017】
【課題を解決するための手段】前記の目的は、帯電及び
像露光によって感光体上に静電潜像を形成した後、磁性
トナーを主成分とする一成分系現像剤によって前記静電
潜像を現像する工程を含む画像形成方法において、前記
感光体の光導電性物質として、真空中での吸着ガス分析
による吸着ガス成分中、分子数で水分子を最も多く含む
フタロシアニン顔料を用いることを特徴とする画像形成
方法により達成される。
【0018】以下に本発明を更に詳細に説明する。
【0019】本発明の像形成方法に用いられるフタロシ
アニン顔料は、顔料の化学構造のみに着目した場合、例
えば特開昭62−79470号公報に記載される金属又
は無金属フタロシアニン、特開昭61−239248号
公報及び特開昭62−67094号公報等に記載される
チタニルフタロシアニン顔料等を包含し、特にバナジウ
ムフタロシアニン顔料及びチタニルフタロシアニン顔料
が好ましいとされる。
【0020】しかしながら本発明に係るフタロシアニン
系顔料は前記各号公報記載のフタロシアニン系顔料とは
顔料結晶の凝集状態が異なり、特に真空中での吸着ガス
成分分析において分子数で水分子が最も多く含まれると
言う点で明確に区別される。そのため本発明に係るフタ
ロシアニン系顔料は従来とはその製造過程が異なると共
にX線回折スペクトル及び示差熱分析における吸熱特性
が異なり、かつ電子写真特性も大きく異なっている。
【0021】ここでフタロシアニン系顔料の吸着ガス成
分の分析は以下の方法により行なわれる。
【0022】フタロシアニン顔料0.5gを大気下湿度
60%の条件にて内容積3.0cm3のガラス管に封入
したアンプルを測定室に装着し、測定室の真空度を2×
10−8Torrとしてアンプルの破断を行ない、四重
極質量分析管にてアンプル中より放出されるガスの分子
量を測定して成分分析を行なう。
【0023】また、感光ドラムからキャリア発生物質中
のフタロシアニン顔料の水分子量を測定できる。
【0024】すなわち、感光ドラムをメタノール(純度
98%以上)中に常温で浸漬し、感光層をアルミニウム
基体から分離する。次に基体から分離した感光層をメチ
レンクロライド中で溶解し、濾紙を用いてメチレンクロ
ライド(純度98%以上)の洗浄を繰り返しながらろ過
する。ろ紙上の析出物を酢酸−t−ブチル(純度98%
以上)に溶解し、得られた液を遠心分離器により沈澱物
を分離する。
【0025】このようにして得られたフタロシアニンを
洗浄し、120℃で乾燥後、前述の方法により吸着分子
の定量を行う事ができる。
【0026】この成分分析の結果、フタロシアニン顔料
からは、水、水素、窒素、酸素、二酸化炭素等の各分子
が検出されるが、本発明に係るフタロシアニン顔料は水
分子が最も多く含まれていることが特徴である。
【0027】また、本発明に係るフタロシアニン顔料は
示差熱分析において80℃から120℃の間に吸熱ピー
クを有することが感度、繰り返し特性の点から好ましく
、上記示差熱分析は、フタロシアニン顔料10mgを大
気下湿度60%、昇温速度毎分10℃の条件にて行ない
、上記吸熱ピークは半値幅30度以上の吸熱ピークをい
う。
【0028】ここで代表的なチタニルフタロシアニン顔
料を例として、さらに本発明に係る顔料の特徴を説明す
る。
【0029】本発明に係る代表的なチタニルフタロシア
ニン顔料は下記構造を有し、かつCu−Kα線に対する
X線回折スペクトルが、ブラッグ角2θの9.5°±0
.2°,27.2°±0.2°にピークを有するものと
される。
【0030】
【化1】 式中、X1、X2、X3及びX4はそれぞれ水素原子、
ハロゲン原子、アルキル基又はアルコキシ基を表し、n
、m、l及びkはそれぞれ0〜4の整数を表す。
【0031】前記チタニルフタロシアニン顔料を製造す
るには、まず1,3−ジイミノイソインドリンをスルホ
ラン溶剤と混合し、これにチタニウムテトラプロポキシ
ドを加え、窒素雰囲気下に反応させる。このときの反応
温度は80℃〜300℃で、特に100℃〜260℃と
するのが好ましく、反応終了後、放冷した後析出物を濾
取し、前記特開昭61−239248号公報に記載され
るような凝集状態をもつチタニルフタロシアニン顔料を
得る。本発明に係るチタニルフタロシアニン顔料の場合
、得られた顔料をアシッドペースト処理した後、さらに
混合溶媒中に混合攪拌処理して顔料結晶の前記凝集状態
を異る凝集状態に変形することにより目的の顔料を得る
【0032】なお、前記混合攪拌処理に用いられる装置
としては一般的な攪拌装置の他に、ホモミキサ、ディス
パーサ、アジター、或いはボールミル、サンドミル、ア
トライタ等が用いられる。
【0033】かくして顔料結晶の凝集体中に水分子を多
く取り込み、その結果前記X線回折スペクトル及び吸熱
特性等に特異な性質を示すに到るものと推察される。さ
らに又、前記水分子を多くとりこんだ凝集体から成るチ
タニルフタロシアニン顔料を用いて感光体を構成したと
き高耐湿性でしかも高感度特性を発揮し、かつ特異な光
吸収特性を示すに到るものと推察される。前記特異な光
吸収特性とは780nm〜860nmの近赤外領域に光
吸収スペクトルを有することであり、これはデジタル複
写機又はプリンタ等に常用される半導体レーザ光に対し
て極めて高感度特性を発揮しうるものである。
【0034】さて本発明に係る前記フタロシアニン顔料
から成る光導電性物質は、これを用いて有機感光体を構
成したときは光を吸収してキャリアを発生するキャリア
発生物質として機能する。
【0035】本発明に係る感光体の前記キャリア発生物
質は前記本発明に係るフタロシアニン顔料の外に本発明
の効果を損わない範囲で他のキャリア発生物質を併用し
てもよい。併用可能なキャリア発生物質としては、前記
特開昭62−79470号公報に記載される一般的な金
属又は無金属フタロシアニン顔料、特開昭61−239
248号公報及び特開昭62−67094号公報等に記
載されるα型又はβ型のチタニルフタロシアニン顔料、
アゾ系顔料、アントラキノン顔料、ペリレン顔料、多環
キノン顔料、スクエアリウム顔料等が挙げられる。
【0036】本発明に係る感光体を作製するには、例え
ば、溶媒にバインダー樹脂を溶解した溶液中に本発明に
係る前記フタロシアニン顔料を混合分散し、かつこれに
後述するキャリア輸送物質を溶解してなる塗布液を、必
要に応じて予め中間層(下引層)を設けた導電性支持体
上に例えばディップコーティング、スプレーコーティン
グ、スパイラルコーティング等の方法により塗布加工さ
れる。このような方法により図1又は図2の単層構成の
感光体が得られる。なお、図中1は導電性支持体、4は
単層構成の感光層、5は中間層を表わす。
【0037】しかしながら、高感度特性及び高耐久性の
感光体を得る上から、機能分離型の図3乃至図6の積層
構成の感光体とするのが好ましい。この場合、バインダ
ー樹脂を溶解した溶液中に前記顔料を混合分散してなる
塗布液を、必要に応じて前記中間層5を有する導電性支
持体1上に塗布してキャリア発生層2を形成した後、該
キャリア発生層2上にキャリア輸送物質を含む塗布液を
塗布加工してキャリア輸送層3を積層して、2層構成の
感光層4(図3、図5)、もしくはこれとは逆層構成の
感光層4(図4、図6)を形成する。以下、二層構成の
感光層を有する感光体を中心として説明する。
【0038】二層構成の感光層を形成する場合における
キャリア発生層2及びキャリア輸送層3は、次のごとき
方法によって設けることができる。 (イ)キャリア発生物質、キャリア輸送物質を適当な溶
剤に夫々溶解した溶液或いはこれにバインダを加えて混
合溶解した溶液を塗布する方法。 (ロ)キャリア発生物質、キャリア輸送物質をボールミ
ル、ホモミキサー、超音波等によって夫々分散媒中で微
細粒子とし、必要に応じてバインダを加えて混合分散し
て得られる分散液を塗布する方法。
【0039】キャリア発生層及びキャリア輸送層の形成
に使用される溶剤或は分散媒としては、ブチルアミン、
N,N−ジメチルホルムアミド、アセトン、メチルエチ
ルケトン、シクロヘキサノン、ベンゼン、トルエン、キ
シレン、クロロホルム、1,2−ジクロルエタン、ジク
ロルメタン、テトラヒドロフラン、ジオキサン、メタノ
ール、エタノール、イソプロパノール、酢酸エチル、酢
酸ブチル、ジメチルスルホキシド等を挙げることができ
る。キャリア発生層若しくはキャリア輸送層の形成にバ
インダを用いる場合、このバインダとしては任意のもの
を用いることができるが、特に疎水性でかつ誘電率が高
い電気絶縁性のフィルム形成能を有する高分子重合体が
好ましい。こうした重合体としては、例えば下記のもの
を挙げることができるが、勿論これらに限定されるもの
ではない。
【0040】1)ポリカーボネート 2)ポリエステル 3)メタクリル樹脂 4)アクリル樹脂 5)ポリ塩化ビニル 6)ポリ塩化ビニリデン 7)ポリスチレン 8)ポリビニルアセテート 9)スチレン−ブタジエン共重合体 10)塩化ビニリデン−アクリロニトリル共重合体11
)塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体12)塩化ビニル−
酢酸ビニル−無水マレイン酸共重合体13)シリコーン
樹脂 14)シリコーン−アルキッド樹脂 15)フェノール−ホルムアルデヒド樹脂16)スチレ
ン−アクリル共重合樹脂 17)スチレン−アルキッド樹脂 18)ポリ−N−ビニルカルバゾール 19)ポリビニルブチラール 20)ポリカーボネートZ樹脂 これらのバインダは、単独或いは2種以上の混合物とし
て用いることができる。
【0041】またバインダー樹脂に対するキャリア発生
物質の割合は好ましくは10〜600重量%、更に好ま
しくは50〜400重量%とされる。
【0042】このようにして形成されるキャリア発生層
2の厚さは0.01〜20μmであることが好ましいが
、更に好ましくは0.05〜5μmである。
【0043】上記キャリア発生物質を分散せしめてキャ
リア発生層2を形成する場合においては、当該キャリア
発生物質は2μm以下、好ましくは1μm以下の平均粒
径の粉粒体とされるのが好ましい。即ち、粒径が余り大
きいと、層中への分散が悪くなるとともに、粒子が表面
に一部突出して表面の平滑性が悪くなり、場合によって
は粒子の突出部分で放電が生じたり、あるいはそこにト
ナー粒子が付着してトナーフィルミング現象が生じ易い
【0044】前記キャリア輸送物質としては、種々のも
のが使用できるが、代表的なものとしては例えば、オキ
サゾール、オキサジアゾール、チタゾール、チアジアゾ
ール、イミダゾール等に代表される含窒素複素環核及び
その縮合環核を有する化合物、ポリアリールアルカン系
の化合物、ピラゾリン系化合物、ヒドラゾン系化合物、
トリアリールアミン系化合物、スチリル系化合物、スチ
リルトリフェニルアミン系化合物、α−フェニルスチリ
ルトリフェニルアミン系化合物、ブタジエン系化合物、
ヘキサトリエン系化合物、カルバゾール系化合物、縮合
多環系化合物等が挙げられる。
【0045】これらのキャリア輸送物質の具体例として
は、例えば特開昭61−107356号に記載のキャリ
ア輸送物質を挙げることができる。
【0046】バインダー樹脂に対するキャリア輸送物質
の割合は好ましくは10〜500重量%とされ、また、
キャリア輸送層3の厚みは好ましくは1〜100μm、
更に好ましくは5〜30μmとされる。
【0047】本発明の感光体の感光層4には感度の向上
や残留電位の減少、或いは反復使用時の疲労の低減を目
的として、電子受容性物質を含有させることができる。 このような電子受容性物質としては例えば、無水コハク
酸、無水マレイン酸、ジブロム無水コハク酸、無水フタ
ル酸、テトラクロル無水フタル酸、テトラブロム無水フ
タル酸、3−ニトロ無水フタル酸、4−ニトロ無水フタ
ル酸、無水ピロメリット酸、無水メリット酸、テトラシ
アノエチレン、テトラシアノキノジメタン、o−ジニト
ロベンゼン、m−ジニトロベンゼン、1,3,5−トリ
ニトロベンゼン、p−ニトロベンゾニトリル、ピクリル
クロライド、キノンクロルイミド、クロラニル、ブロマ
ニル、ジクロルジシアノ−p−ベンゾキノン、アントラ
キノン、ジニトロアントラキノン、9−フルオレニリデ
ンマロノジニトリル、ポリニトロ−9−フルオレニリデ
ンマロノジニトリル、ピクリン酸、o−ニトロ安息香酸
、p−ニトロ安息香酸、3,5−ジニトロ安息香酸、ペ
ンタフルオロ安息香酸、5−ニトロサリチル酸、3,5
−ジニトロサリチル酸、フタル酸、メリット酸、その他
の電子親和力の大きい化合物を挙げることができる。 電子受容性物質の添加量はキャリア発生物質の100重
量部に対して0.01〜200重量部が望ましく、更に
は0.1〜100重量部が好ましい。
【0048】また、上記感光層4中には、保存性、耐久
性を向上させる目的で酸化防止剤や光安定剤等の劣化防
止剤を含有させることができる。
【0049】なお、図1及び図2に示した単層構成の感
光体においては、感光層4に用いるキャリア発生物質は
本発明に係るフタロシアニン顔料等であり、キャリア輸
送物質は上述したものから選択することができる。また
、感光層4のバインダー樹脂、その他の添加物質も上述
したものと同様であってよい。
【0050】前記導電性支持体1としては、金属板、金
属ドラム等が用いられる他、導電性ポリマーや酸化イン
ジウム等の導電性化合物、もしくはアルミニウム、パラ
ジウム等の金属の薄層を塗布、蒸着、ラミネート等の手
段により紙やプラスチックフィルムなどの上に設けてな
るものが用いられる。
【0051】また、接着層或いはバリヤ層等として機能
する前記中間層5としては、上記のバインダ樹脂として
説明したような高分子重合体、ポリビニルアルコール、
エチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ポリ
アミドなどの有機高分子物質又は酸化アルミニウムなど
より成るものが用いられる。
【0052】次に本発明に係る磁性トナーを主成分とす
る一成分系現像剤は前記したように導電性磁性トナーを
主成分とする導電性一成分系現像剤であってもよいが、
現像性、特に転写性にすぐれており高解像力の画像が得
られる絶縁性磁性トナーを主成分とする絶縁性一成分系
現像剤が好ましく用いられる。前記絶縁性磁性トナーは
、バインダ樹脂及び磁性体粉を主成分とし、必要により
着色剤及び/又は荷電制御剤が含有され、トナーの体積
抵抗は好ましくは1012Ωcm以上、より好ましくは
1014Ωcm以上とされる。
【0053】前記バインダ樹脂としては、例えばポリス
チレン、ポリパラクロルスチレンなどのスチレン樹脂、
アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸n−
ブチル、アクリル酸イソブチル、メタクリル酸メチル、
メタクリル酸エチル、メタクリル酸ブチルなどの単独又
は共重合体からなるアクリル樹脂、塩化ビニル、臭化ビ
ニル、フッ化ビニル、酢酸ビニル、プロピレン酸ビニル
、ベンゾエ酸ビニル、酪酸ビニルなどの単独又は共重合
体からなるビニル樹脂、ビニルメチルエーテル、ビニル
イソブチルエーテル、ビニルエチルエーテルなどの単独
又は共重合体からなるビニルエーテル樹脂、ビニルメチ
ルケトン、ビニルヘキシルケトンの単独又は共重合体か
らなるビニルケトン樹脂、N−ビニルピロール、N−ビ
ニルカルバゾール、N−ビニルインドウル、N−ビニル
ピロリドンなどの単独又は共重合体からなるN−ビニル
樹脂、ロジン変性フェノールホルマリン樹脂、油変性エ
ポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂、セルローズ樹脂、ビニ
ル樹脂、エポキシ樹脂、セルローズ樹脂、ポリウレタン
樹脂などの中から一種または二種以上の混合物乃至共重
合体として適当なものを用いることができる。
【0054】着色剤としては、従来電子写真用トナーに
用いられている。例えばカーボンブラック、ニグロシン
染料、アニリンブルー、カルコオイルブルー、クローム
イエロー、ウルトラマリンブルー、デュポンオイルレッ
ド、キノリンイエロー、及びこれらの混合体が用いられ
る。しかし前記磁性体が着色剤としての役割りを果すよ
うなものである場合、前記着色剤を加えなくてもよい。
【0055】又電荷制御剤としては、特公昭41−24
27号公報に記載される、例えばフェットシュバルツ−
HBN(カラーインデックスNo.26150)、アル
コール可溶性ニグロシン(カラーインデックスNo.5
0415)、スーダンチーフシュバルツBB(カラーイ
ンデックスNo.26150)、クロモゲンシュバルツ
ETCO(カラーインデックスNo.14645)など
が好ましく用いられる。
【0056】前記絶縁性磁性トナーを製造するには、バ
インダ樹脂、トナーに対して磁性体を30〜70wt%
、着色剤及び/又は荷電制御剤を0〜5wt%加え、例
えば二本ロールミル等で混合、加熱練肉したのち、例え
ばボールミル又はジェット粉砕機で粉砕分級し、好まし
くは、例えば米国特許第3,338,991号明細書に
開示されている回転式噴霧乾燥機を用いてトナー樹脂の
軟化点以上の熱風処理を行い球形化して製造するか、前
記各トナー素材に更にトルエン、アセトン、酢酸エチル
などの有機溶剤を加えボールミルで混合分散したものを
、樹脂の軟化点以上の温度の熱風を送り、例えば回転式
噴霧乾燥法により造粒して製造される。さらに又前記磁
性粉、必要により着色剤及び/又は荷電制御剤を樹脂モ
ノマー中に混合分散し、この分散液を重合開始剤の存在
下に攪拌重合して球状のトナーを製造する。
【0057】これらのトナーはいづれも球形化されてい
るため現像器内での流動性がすぐれているが、球形トナ
ーは現像性、クリーニング性等の点で必ずしも満足すべ
きものではない。そこでトナー素材を混合、加熱練肉、
粉砕し、さらに衝撃式攪拌器(ハイブリタイザー)によ
り高速攪拌することによりトナー粒子表面を改質し現像
性、クリーニング性に適したトナーをうることができる
【0058】なお前記磁性粉に適する磁性材料としては
、例えば鉄、コバルト、ニッケル等の金属、フェライト
、マグネタイト、ヘマタイト等を初めとする鉄、コバル
ト、ニッケル等の強磁性を示す元素を含む合金或いは化
合物、又は強磁性体を含まないが適当に熱処理すること
によって強磁性を示すようになる合金、例えばマンガン
−銅−アルミニウム或いはマンガン−銅−錫等のマンガ
ンと銅とを含むホイスラー合金又は二酸化クロム等が用
いられる。
【0059】又、トナーの体積抵抗は、粒子を0.5c
m2の断面積を有する容器に入れてタッピングした後、
詰められた粒子上に1kg/cm3の荷重をかけ、荷重
と底面電極との間に102〜105V/cmの電解が生
じる電圧を印加し、その時流れる電流値を読取り、所定
の計算を行なうことによって求められる。この時トナー
粒子層の厚さは1mm程度とされる。
【0060】次に前記絶縁性磁性トナーを主成分とする
現像剤は、トナーに対して流動性向上剤として0〜3.
0wt%の疎水性シリカを含有することができる。
【0061】なお本発明の現像剤が導電性磁性トナーを
主成分とする一成分系現像剤とされる場合、前記導電性
磁性トナー中に、例えばアルミニウム、ニッケル、コバ
ルト、銅等の金属粉、カーボンブラック等の導電性部材
を含有せしめるか、トナー粒子表面に前記絶縁性磁性ト
ナーの製造で述べたハイブリタイザーを用いて導電性粉
末を被着させて形成され、通常トナーの体積抵抗は10
10Ωcm以下、好ましくは108Ωcm以下とされる
【0062】以下本発明の画像形成方法を図7の画像形
成装置、図8の現像装置、図9の現像メカニズムの説明
図により説明する。
【0063】図7の画像形成装置は原稿読取部Aと書込
み部Bと像形成部Cとに大別され、前記読取り部Aにお
いては、原稿台11上の原稿12が光源13、反射ミラ
ー14a,14b及び14cにより光学走査され、得ら
れた光学情報は、レンズ15を介して光電変換素子30
上に結像され電気信号に変換される。この電気信号は信
号処理装置31においてA/D変換等の画像処理及び多
値化されて、画像信号が得られ、LED又はレーザ装置
等を用いた書込み部Bの書込装置32に出力される。前
記画像信号により通常は半導体レーザを画像変調し、得
られた変調レーザ光をポリゴンミラーにより線状に走査
して本発明に係るフタロシアニン感光体ドラム20上に
スポット露光する。前記感光体ドラム20上には予め帯
電器16により一様な帯電が付与されていて前記スポッ
ト露光によりドット状の静電潜像が形成される。この静
電潜像は絶縁性磁性トナーを主成分とする現像剤Dを収
納した現像器17により振動電界下に接触又は非接触で
反転現像され、前記スポット露光部にトナーが付着して
感光体ドラム20上にドット状のトナー像が形成される
。このトナー像は給紙カセット23から給紙ロール24
により送り出され、レジストロール25により像形成と
タイミングを合わせて給送された転写紙上に転写極18
により静電転写され、分離極19によりドラム20から
分離される。ドラム20から分離された転写紙は搬送部
材26により定着部27へ搬送され、加熱定着後排紙ロ
ール28により排紙受け29へと排出される。転写後の
感光体ドラム20の面はクリーニング装置21のブレー
ド21aにより清掃され、次の像形成に備えられる。
【0064】前記反転現像装置17の一例が図8に示さ
れる。図8において現像剤補給用ホッパ171から補給
用現像剤が現像室173内に補給され、現像室173内
の現像剤Dと攪拌ロール174,175により攪拌混合
されて現像ロール176による現像に供される。現像ロ
ール176はこの場合N,S交互の固定磁石体176a
と、該磁石体176aに対して矢印方向に回転するスリ
ーブ176bとから成り現像室173内の現像剤Dを磁
気的に付着して現像領域Kに搬送して矢印方向に回転す
る感光体ドラム20の静電潜像を現像する。前記現像ロ
ール176に付着した現像剤Dは、まず層厚規制部材1
77により規制されて50〜500μm厚の薄層現像剤
層とされ、現像領域Kに付与された振動電界の存在下に
接触又は非接触で感光体ドラム20上の静電潜像を反転
現像して可視化される。
【0065】なお非接触反転現像とする場合は、現像領
域の現像剤層と感光体ドラム20との間に間隙を設けて
非接触とし、トナーをスリーブ面から感光体ドラム面に
飛翔させて現像する。そのためスリーブ176bと感光
体ドラム20との間の間隙(Dsd)を100〜100
0μmとし、前記スリーブ176bに電源22aから振
幅(VA)0.5〜5KV(p−p)、周波数(f)0
.1〜3KHzの交流バイアスを印加し、該交流バイア
スに重畳して電源22bから電圧(VD)300〜60
0Vの直流バイアスを印加して前記現像領域に直流現像
電界及び振動電界を形成して現像する。なお178は現
像後のスリーブ上の磁性トナーを現像室173内に掻き
落すためのスクレーパであり、又感光体ドラムの表面電
位(VH)は通常300〜800Vとされる。
【0066】次に図9には前記反転現像のメカニズムが
示されており、該図9に示すように、感光体ドラム20
の表面電位VH(V)は光照射により光減衰してVL(
V)に電位低下する。又スリーブ176bには直流バイ
アス電位VD(V)が印加されていて反転現像は主とし
て前記直流バイアス電位VDと光減衰電位VL(V)と
の差(VD−VL)(V)によって進行される。即ちス
リーブ176b上にあって電位VD(V)が付与された
例えば負極性の磁性トナーは前記現像電位差(VD−V
L)(V)の電場の作用で露光部に付着して反転現像が
達成される。なおスリーブ176bに磁気力により付着
していた磁性トナーは交流バイアスVA(p−p)の作
用で該磁気的拘束から離脱される。
【0067】以上説明したように本発明の画像形成方法
では吸着ガス成分中水分子を最も多く含む特定のフタロ
シアニン顔料をキャリア発生物質として含む感光体を用
い、かつ好ましくは絶縁性磁性トナーを主成分とする一
成分系現像剤を用いて、さらに好ましくは接触又は非接
触反転現像方式で現像して像形成が行われる。そのこと
により高温、高湿下でも常に高濃度、高解像力の画像が
安定して得られる。
【0068】
【実施例】以下本発明を実施例(本発明テスト及び比較
テストを含む)により具体的に説明するが本発明の実施
の態様はこれにより限定されるものではない。
【0069】各種フタロシアニン顔料の合成:(合成例
1)1,3−ジイミノイソインドリン29.2gとスル
ホラン200mlを混合し、チタニウムテトライソプロ
ポキシド17.0gを加え、窒素雰囲気下に140℃で
2時間反応させた。放冷した後析出物を濾取し、クロロ
ホルムで洗浄した後、さらに2%の塩酸水溶液で洗浄し
た。次いで水洗、メタノール洗浄を行なった後、乾燥し
て25.5g(88.5%)のチタニルフタロシアニン
を得た。生成物100gを2kgの濃硫酸に溶解し、2
0リットルの水にあけて析出させて濾取し、アモルファ
ス状態のウェットペーストを得た。
【0070】このウェットペースト2gに、1,2−ジ
クロロエタン200mlとメタノール100mlの混合
溶媒を加え、室温下で3時間撹拌を行なった。メタノー
ルで希釈して濾過し、メタノール洗浄後、乾燥して、ブ
ラッグ角2θの9.5°±0.2°,27.2°±0.
2°にピークを有するX線回折スペクトルをもつ結晶を
得た。なお、X線回折スペクトルはX線回折装置JDX
−8200(日本電子社製)を用い、次の条件で測定し
たもの(以下同様)である。
【0071】 X線管球        Cu(Cu−Kα線)電圧 
           40.0  KV電流    
       100.0   mAスタート角度  
   6.00  deg.ストップ角度    35
.00  deg.ステップ角度     0.020
 deg.測定時間         0.50  d
eg.
【0072】また、この結晶の示差熱分析におい
て図10に示す示差熱曲線が得られ、99.6℃に吸熱
ピークが認められた。示差熱分析は前述の方法に従った
(以下同様)。 (合成例2)1,3−ジイミノイソインドリン29.2
gとスルホラン200mlを混合し、チタニウムテトラ
イソプロポキシド17.0gを加え、窒素雰囲気下に1
40℃で2時間反応させた。放冷した後析出物を濾取し
、クロロホルムで洗浄した後、さらに2%の塩酸水溶液
で洗浄した。次いで水洗、メタノール洗浄した後、さら
に乾燥して25.5g(88.5%)のチタニルフタロ
シアニンを得た。
【0073】生成物100gを2kgの濃硫酸に溶解し
、20リットルの水にあけて析出させて濾取し、アモル
ファス状態のウェットペーストを得た。
【0074】このウェットペースト2gに1,2−ジク
ロロエタン200mlとアセトン100mlの混合溶媒
を加え、室温下で3時間撹拌を行なった。メタノールで
希釈して濾過し、メタノール洗浄後乾燥して、ブラッグ
角2θの9.5°±0.2°,27.2°±0.2°に
ピークを有するX線回折スペクトルをもつ結晶を得た。 また、この結晶の示差熱分析において図11に示す示差
熱曲線が得られた。
【0075】(合成例3)1,3−ジイミノイソインド
リン14.6g(0.1モル)と酸化バナジウムアセチ
ルアセトナート7.95g(0.03モル)を100m
lのα−クロロナフタレン中で混合し、窒素気流下、1
90℃で2時間反応させた。室温まで放冷した後、析出
物を濾取し、α−クロロナフタレンで洗浄した。次いで
クロロホルムで洗浄し、さらに2%塩酸水溶液で洗浄し
た後、水洗し、最後にメタノールで洗浄した後、乾燥し
て、11.0gのバナジルフタロシアニンを得た。次い
で生成物を30倍量の濃硫酸に溶解し、300倍量の水
にあけて析出させて濾取し、アモルファス状態のウェッ
トペーストを得た。
【0076】このウェットペースト2gに1,2−ジク
ロロエタン200mlとメタノール100mlの混合溶
媒を加え、室温下で3時間撹拌を行なった。メタノール
で希釈して濾過し、メタノール洗浄後乾燥して図12に
示す示差熱曲線を示す結晶を得た。
【0077】(比較合成例1)合成例1におけるウェッ
トペーストを乾燥後、α−クロロナフタレンを用いて、
加熱撹拌することによって、β型のチタニルフタロシア
ニンを得た。X線回折スペクトルはブラッグ角2θの9
.3°±0.2°,10.6°±0.2°,13.2°
±0.2°,15.1°±0.2°,15.7°±0.
2°,16.1°±0.2°,20.8°±0.2°,
23.3°±0.2°,26.3°±0.2°,27.
1°±0.2°にピークを有していた。また示差熱曲線
を図13に示した。
【0078】上記合成例1〜3及び比較合成例1で得ら
れた各々のチタニルフタロシアニン及びバナジルフタロ
シアニンを前述の方法に従って真空中での吸着ガスの成
分分析を行なったところ、以下の結果が得られた。
【0079】                          
             分子数%        
           H2    H2O     
CO    N2     O2     CO2  
   合成例1       2.2     68.
5      0.0    23.3    4.2
      1.8    合成例2       2
.0     59.3      0.0    3
1.3    5.6      1.8    合成
例3       2.0     50.8    
  0.0    38.5    7.0     
 1.7  比較合成例1     0.0     
 2.6      0.0    79.5   1
3.9      4.0
【0080】合成例1〜3に
おいて得られたチタニルフタロシアニン及びバナジルフ
タロシアニンは水分子が最も多く含まれていることがわ
かる。
【0081】(合成例4)合成例2と同様にしてチタニ
ルフタロシアニンのアモルファス状態のウェットペース
ト2gに1,2−ジクロロエタン200mlとH2O5
0mlの混合溶媒を加え、60℃で4時間攪拌を行った
。次にメタノールで希釈してろ過し、メタノール洗浄後
乾燥して結晶を得た。
【0082】(合成例5)合成例2と同様にしてチタニ
ルフタロシアニンのアモルファス状態のウェットペース
トを水洗乾燥後、チタニルフタロシアニン12部と塩化
ナトリウム18部とジエチレングリコール8部を混合し
、80℃の加熱下で自動乳鉢により60時間ミリングし
た。次に上記処理品を水洗し、減圧乾燥した後に乾燥品
1部にシクロヘキサノン20部とガラスビーズ2部を加
えて1時間サンドグラインダーにより分散を行なった。 その後ろ過、乾燥を行い結晶を得た。
【0083】(比較合成例2)合成例2と同様にしてチ
タニルフタロシアニンのアモルファス状態のウェットペ
ースト2gに1,2−ジクロロエタン200mlとH2
O100mlの混合溶媒を加え、80℃で4時間半攪拌
を行った。次にメタノールで希釈してろ過し、メタノー
ル洗浄後乾燥して結晶を得た。
【0084】上記合成例4,5及び比較合成例2で得ら
れた各々のチタニルフタロシアニンをこれを用いて作製
した感光ドラムから前述の方法に従って真空中での吸着
ガスの成分分析を行なったところ、以下の結果が得られ
た。
【0085】                          
             分子数%        
           H2    H2O     
CO    N2     O2     CO2  
  合成例4       2.3     43.5
      0.0    42.4    9.3 
     2.5    合成例5       1.
8     63.4      0.0    27
.5    5.3      2.0  比較合成例
2     2.7     34.7      0
.0    47.0   12.2      3.
【0086】(テストNo.1〜3用感光体の調整)
ポリアミド樹脂「ラッカマイド5003」(大日本イン
キ社製)3部(部は重量部を示す;以下同じ)をメタノ
ール100部に加熱溶解し、0.6μmフィルタで濾過
した後、浸透塗布法によって、径60mmφアルミニウ
ムドラム上に塗布し、膜厚0.5μmの下引層を形成し
た。
【0087】一方、合成例1において得られた本発明に
係るチタニルフタロシアニン3部、バインダ樹脂として
セルロース変性シリコーン樹脂「KR5240」(信越
化学社製)固形分3部、分散媒としてメチルイソブチル
ケトン100部、をサンドミルを用いて分散した液を、
先の下引層の上に、浸透塗布法によって塗布して、膜厚
0.2μmのキャリア発生層を形成した。次いで、下記
キャリア輸送物質T−1の1部、ポリカーボネート樹脂
「ユーピロンZ200」(三菱瓦斯化学社製)1.5部
、微量のシリコーンオイル「KF−54」(信越化学社
製)を、1,2−ジクロロエタン10部に溶解した液を
用いて先のキャリア発生層の上に浸透塗布し乾燥の後、
膜厚25μmのキャリア輸送層を形成して本発明に係る
テストNo.1〜3用の負帯電性感光体を得た。
【0088】
【化2】
【0089】(テストNo.4〜6用感光体の調製)合
成例1のチタニルフタロシアニン顔料に代えて合成例2
のチタニルフタロシアニン顔料を用いた他はテストNo
.1用感光体と同様にして本発明に係るテストNo.4
〜6用の感光体を得た。
【0090】(テストNo.7〜9用感光体の調製)合
成例1のチタニルフタロシアニン顔料に代えて合成例3
のバナジウムフタロシアニン顔料を用いた他はテストN
o.1用感光体と同様にして本発明に係るテストNo.
7〜9用の負帯電性感光体を得た。
【0091】(テストNo.10〜12用感光体の調製
)合成例1のチタニルフタロシアニン顔料に代えて合成
例4のチタニルフタロシアニン顔料を用いた他はテスト
No.1用感光体と同様にして本発明に係るテストNo
.10〜12用の感光体を得た。
【0092】(テストNo.13〜15用感光体の調製
)合成例1のチタニルフタロシアニン顔料に代えて合成
例5のチタニルフタロシアニン顔料を用いた他はテスト
No.1用感光体と同様にして本発明に係るテストNo
.13〜15用の負帯電性感光体を得た。
【0093】(テストNo.16及び17用感光体の調
製)合成例1のチタニルフタロシアニン顔料に代えて比
較合成例1のβ型チタニルフタロシアニン顔料を用いた
他はテストNo.1用感光体と同様にして比較テストN
o.16及び17用の負帯電性感光体を得た。
【0094】(テストNo.18及び19用感光体の調
製)合成例1のチタニルフタロシアニン顔料に代えて比
較合成例2のβ型チタニルフタロシアニン顔料を用いた
他はテストNo.1用感光体と同様にして比較テストN
o.18及び19用の負帯電性感光体を得た。
【0095】   テスト用現像剤の調製:   (テストNo.1,4,7,10及び13用現像剤
の調製)    ポリエステル樹脂         
                 240g    
(ダイアレックNB/SC:ダイアモンドシャムロック
社製)    四三酸化鉄             
                   103g(ト
ナー中30wt%)    (マピコブラック:コロン
ビアカーボン社製)上記組成物をボールミルで5時間に
亘り十分混合した後、170℃の2本ロールで混練した
。次いで、自然放冷後、カッターミルで粗粉砕し、さら
にジェット気流を用いた微粉砕機で粉砕した後、ハイブ
リタイザー(衝撃式表面処理装置)で3分間処理し、さ
らに風力分級器で分級して平均粒径10μmの負極性絶
縁性トナーを得た。 又得られたトナーに0.2wt%の疎水性シリカを外添
して本発明に係るテストNo.1,4,7,10及び1
3用現像剤を得た。
【0096】(テストNo.2,5,8,11,14,
16及び18用現像剤の調製)四三酸化鉄の量を240
g(トナー中50wt%)とした他はテストNo.1の
現像剤と同様にして本発明に係るテストNo.2,5,
8,11及び14用の現像剤、並びに比較テストNo.
16及び18用の現像剤を得た。
【0097】(テストNo.3,6,9,12,15,
17及び19用の現像剤の調製)四三酸化鉄の量を56
0g(トナー中70wt%)とした他はテストNo.1
の現像剤と同様にして本発明のテストNo.3,6,9
,12及び15用の現像剤、並びに比較テストNo.1
7及び19用の現像剤を得た。
【0098】前記のようにして用意された7種類の感光
体及び3種類の現像剤を接触正規現像式のレーザープリ
ンタLP−3010(コニカ社製)を接触反転現像方式
に改造して成る改造機に組込み、表1及び表2に示す順
序及び内容で19種類のテスト(本発明テストNo.1
〜15、比較テストNo.16〜19)を行なった。
【0099】又別にアルミニウムドラム径を150mm
φとした他はテストNo.1〜19の感光体と同様にし
て7種類の感光体(合成例1〜5の感光体、比較合成例
1及び2の感光体)を得た。かくして得られた7種類の
感光体及び前記3種類の現像剤を非接触反転現像方式の
デジタルマルチカラー複写機DC−8010(コニカ社
製)に組込み、該複写機の黒画像読取り機構及び一成分
現像剤用に改造した黒現像器のみを用いて表3及び表4
に示す順序及び内容に従って19種類のテスト(本発明
テストNo.20〜34、比較テストNo.35〜38
)を行なった。
【0100】なお、前記表1及び表2のLP−3010
プリンタによるテストと表3及び表4のDC−8010
複写機によるテストは共に常温常湿(20℃,RH60
%)と高温高湿(33℃,RH80%)で連続1000
回の像形成を行ない、初期画像と1000回目画像のD
max、カブリ及び解像力を下記評価方法により評価し
、その結果を表に示した。
【0101】画像評価方法: (Dmax)反射濃度1.5の原稿から作像し、「サク
ラデンシトメータ」(コニカ社製)により、得られた画
像濃度の反射濃度を測定した。
【0102】(カブリ)カブリ濃度を前記サクラデンシ
トメータにより測定し、カブリ濃度が0.1を越えたと
きを×、0.1〜0.05のときを△、0.05未満を
○として評価した。
【0103】(解像度)JIS  Z4916に準拠し
て、グレイドとして1mm当たり等間隔のラインを4.
0本、5.0本、6.3本、8.0本、10.0本、1
2.5本、16.0本設けたチャートを使用し、コピー
画像を目視により判定して、ラインの判別ができるグレ
イドを解像度として表示した。
【0104】
【表1】
【0105】
【表2】
【0106】
【表3】
【0107】
【表4】
【0108】表1〜表4の結果から本発明の画像形成方
法に基づくテスト画像はいずれも、カブリがなく高濃度
、高解像の画像が得られたが、比較テストの画像は高温
高湿時カブリが増大し、Dmax及び解像度が著しく低
下することがわかる。
【0109】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように本発明の
画像形成方法によれば、高温、高湿時においてもカブリ
、Dmax、解像度等の画質の劣化がなく、常に高画質
が安定して得られる等の効果が奏される。
【図面の簡単な説明】
【図1】感光体の層構成を表わす断面図である。
【図2】感光体の層構成を表わす断面図である。
【図3】感光体の層構成を表わす断面図である。
【図4】感光体の層構成を表わす断面図である。
【図5】感光体の層構成を表わす断面図である。
【図6】感光体の層構成を表わす断面図である。
【図7】本発明に係るデジタル画像形成装置の概要を示
す断面図である。
【図8】現像装置の断面図である。
【図9】反転現像のメカニズムを説明する電位図である
【図10】合成例1のフタロシアニン顔料の示差熱曲線
を示す図である。
【図11】合成例2のフタロシアニン顔料の示差熱曲線
を示す図である。
【図12】合成例3のフタロシアニン顔料の示差熱曲線
を示す図である。
【図13】比較合成例1のフタロシアニン顔料の示差熱
曲線を示す図である。
【符号の説明】
1  支持体 2  キャリア発生層 3  キャリア輸送層 12  原稿 16  帯電器 17  現像器 20  感光体ドラム 21  クリーニング装置 22  バイアス電源 176  現像ロール A  読取り部 B  書込み部 C  像形成部 D  現像剤

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  帯電及び像露光によって感光体上に静
    電潜像を形成した後、磁性トナーを主成分とする一成分
    系現像剤によって前記静電潜像を現像する工程を含む画
    像形成方法において、前記感光体の光導電性物質として
    、真空中での吸着ガス成分分析による吸着ガス成分中、
    分子数で水分子を最も多く含むフタロシアニン顔料を用
    いることを特徴とする画像形成方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2007199674A (ja) * 2005-12-27 2007-08-09 Kyocera Mita Corp 画像形成装置及び画像形成方法
JP2007293248A (ja) * 2006-03-27 2007-11-08 Kyocera Mita Corp 電子写真感光体及び画像形成装置
JP2008076665A (ja) * 2006-09-20 2008-04-03 Fuji Xerox Co Ltd 静電荷現像用トナー、並びに、これを用いた静電荷現像用現像剤、静電荷現像用現像剤カートリッジ、及び画像形成装置
JP2008195951A (ja) * 2008-03-24 2008-08-28 Ricoh Co Ltd 有機顔料の作成方法

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