JPH0434923Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この考案は薬液を散布するために作業者の背中
に背負われる背負動力噴霧機のノズル収納装置に
関するものである。

〔従来の技術〕

このような背負動力噴霧機では、基台に薬液タ
ンクとエンジンとこのエンジンにより駆動されて
薬液タンクから薬液を吸い込むポンプとが載設さ
れ、噴霧装置がホースを介してポンプへ接続され
ているノズルパイプと、このノズルパイプの先端
に設けられるノズルとを有している。従来の背負
動力噴霧機は、ノズル収納装置を有しておらず、
作業終了後、噴霧装置は本機より外して別の収納
装置に収納されるか、本機から外すことなく付近
に置かれたり、本機に立て掛けられたりしてい
る。

〔考案が解決しようとする課題〕

噴霧装置を本機から外して別の収納装置に収納
する場合は噴霧装置を紛失し易く、また接続部が
土や埃で汚損されることもあり、本機に取り付け
たまま保管する場合は、保管作業の際及び保管中
に損傷事故が生じ易いという問題があつた。さら
に噴霧装置を本機に固定して移動することができ
ないので、取り扱いに不便な面があつた。

〔課題を解決するための手段〕

この考案の目的は上記課題を解決すべくなされ
たもので、基台に薬液タンクとエンジンとこのエ
ンジンにより駆動されて前記薬液タンクから薬液
を吸い込むポンプとが載設され、噴霧装置がホー
スを介して前記ポンプへ接続されているノズルパ
イプとこのノズルパイプの先端に設けられるノズ
ルとを有している背負動力噴霧機において、前記
薬液タンクの背負側の側縁部近傍に固定され前記
噴霧装置の前記ノズルパイプを着脱可能に保持す
る保持具と、この保持具の下方において前記薬液
タンクの背負側の前記側縁部近傍に固定され前記
噴霧装置の前記ノズルを受ける受け具とを有して
なることを特徴とする背負動力噴霧機のノズル収
納装置を提案するものである。

〔作用〕

上記構成からなるこの考案のノズル収納装置に
おいて、薬液タンクの背負側の側縁部近傍に固定
される保持具に噴霧装置のノズルパイプを着脱可
能に保持すると共に、この保持具の下方において
薬液タンクの背負側の側縁部近傍に固定した受け
具に噴霧装置のノズルを受け止めるのである。

〔実施例〕

以下に図示の実施例についてこの考案を説明す
る。

第１図において背負動力噴霧機は、基台１０に
薬液タンク１２とエンジン（図示せず）とエンジ
ンにより駆動されて薬液タンク１２から薬液を吸
い込むポンプ（図示せず）とを載置され、作業者
の背中に当てられる方の薬液タンク１２の側面に
は、背負バンド１４が金具１６を介して取り付け
られているとともに、背あて１８が固着されてい
る。噴霧装置２０は、吐出ホース２２を介して図
示していない前記ポンプの吐出側へ接続されてい
るコツク２４と、このコツク２４に基端において
結合している剛性のノズルパイプ２６と、このノ
ズルパイプ２６の先端に固設されているノズル２
８とを有している。薬液タンク１２の背負側の側
縁部近傍において薬液タンク１２には、上下方向
へ適当な間隔を置いて二個の保持具３０，３０が
ねじ止めされているとともに、保持具３０，３０
の延長線上となる下方の位置に受け具３２がねじ
止めされている。保持具３０，３０は噴霧装置２
０のノズルパイプ２６を着脱自在に保持し、受け
具３２は上方から挿入されたノズル２８を受け止
めている。保持具３０の把持部は、ノズルパイプ
２６の円形断面に対応して円形断面の内周輪郭を
有し、作業者の背中の方へ向かつて開口しかつ左
右方向へ弾性を有している。

保持具３０の材質は、プラスチツクだけでな
く、金属板及びゴム等の弾性体であつてもよい。
保持具３０は薬液タンク１２にではなく基台１０
に固定してもよい。保持具３０はねじ止め以外イ
ンサートによつて固定してもよく、一個又は三個
以上としてもよい。さらに保持具３０は合成樹脂
製の薬液タンク１２と一体に成形してもよい。

第２図は保持具の他の実施例を示し、この保持
具３０ｂの把持部３４は薬液タンク１２の側方へ
向かつて開口している。なお３６はねじ止め用ね
じを通される穴である。

第３図は受け具の他の実施例を示している。こ
の受け具３２ｂは底部に水抜き栓３８を取り付け
られており、受け具３２ｂ内に溜まる薬液を、水
抜き栓３８を抜くことによつて排出することがで
きる。４０はねじ止め用のねじを通される穴であ
る。

第４図では固定部材４２は格子構造を有してい
て、ねじ４４により薬液タンク１２に固定され、
受け具３２ｃは、固定部材４２内に着脱可能に圧
入され、前記ノズル２８は挿入される。

第５図は受け具の他の実施例を示し、ねじ４８
は薬液タンク１２にねじ結合されるとともに、円
柱部５０をもち、受け具３２ｄは円柱部５０の周
りに回転可能に支持されている。

噴霧作業が終了すると、ノズル２８を下にして
受け具３２内へ挿入し、ノズルパイプ２６を保持
具３０に嵌入し、これにより薬液タンク１２に噴
霧装置２０が固定される。

〔考案の効果〕

上述の構造からなるこの考案において、薬液タ
ンクの背負側に保持具及び受け具が固設されるこ
とにより、噴霧装置を背負動力噴霧機から外すこ
となく、背負動力噴霧機本体と一体に固定、保管
することができ、その結果噴霧装置の紛失が防止
されるとともに、保管状態の不適切に困る損傷を
防止することができ、また噴霧装置を手に持たず
に両手を空けて移動することができるものであつ
て、さらに噴霧装置が定位置に収納されているの
で、保管中の外観が改善され、また受け具により
ノズルからの薬液のボタ落ちが回避されて移動中
の作業者への薬液の付着を防止することができか
つノズル噴口に泥などが詰まることを阻止できる
ものである。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案に係るノズル収納装置を具備
する背負動力噴霧機を示す図、第２図は保持具の
別の実施例を示す図、第３図ないし第５図はそれ
ぞれ受け具の別の実施例を示す図である。 なお図において、１０……基台、１２……薬液
タンク、２０……噴霧装置、２２……吐出ホー
ス、２６……ノズルパイプ、２８……ノズル、３
０，３０ｂ……保持具、３２，３２ｂ，３２ｃ，
３２ｄ……受け具、である。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 １ 基台に薬液タンクとエンジンとこのエンジン
   により駆動されて前記薬液タンクから薬液を吸
   い込むポンプとが載設され、噴霧装置がホース
   を介して前記ポンプへ接続されているノズルパ
   イプとこのノズルパイプの先端に設けられるノ
   ズルとを有している背負動力噴霧機において、
   前記薬液タンクの背負側の側縁部近傍に固定さ
   れ前記噴霧装置の前記ノズルパイプを着脱可能
   に保持する保持具と、この保持具の下方におい
   て前記薬液タンクの背負側の前記側縁部近傍に
   固定され前記噴霧装置の前記ノズルを受ける受
   け具とを有してなることを特徴とする背負動力
   噴霧機のノズル収納装置。 ２ 前記保持具は一又は複数個設けられているこ
   とを特徴とする実用新案登録請求の範囲第１項
   記載の背負動力噴霧機のノズル収納装置。 ３ 前記受け具は着脱可能に装着されていること
   を特徴とする実用新案登録請求の範囲第１項又
   は第２項記載の背負動力噴霧機のノズル収納装
   置。 ４ 前記保持具は前記薬液タンクと一体成形され
   ていることを特徴とする実用新案登録請求の範
   囲第１項又は第２項に記載の背負動力噴霧機の
   ノズル収納装置。