JP2015112057A - 背負い式動力噴霧機 - Google Patents
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Abstract
【課題】パイプ保持部に対してホースと、該ホースに接続されている第1散布パイプと、該第1散布パイプに接続される第2散布パイプとを、保持するための保持構造を、小型で使い勝手を良くする。
【解決手段】背負い式動力噴霧機10のパイプ保持部40は、断面略U字状のホース収納凹部42と、断面略U字状の大きい第1パイプ収納凹部43と、断面略U字状の小さい第2パイプ収納凹部44と、該ホース収納凹部の開口42a及び該第1パイプ収納凹部の開口43aを開閉するベルト45とを含む。該ホース収納凹部は、ポンプ15の吐出口に接続されるホース12の一部を収納可能である。該第1パイプ収納凹部は、該ホースに接続される大径の第1散布パイプ13の一部を収納可能である。該第2パイプ収納凹部は、該第1散布パイプに接続される小径の第2散布パイプ14の一部を収納可能である。
【選択図】図2
【解決手段】背負い式動力噴霧機10のパイプ保持部40は、断面略U字状のホース収納凹部42と、断面略U字状の大きい第1パイプ収納凹部43と、断面略U字状の小さい第2パイプ収納凹部44と、該ホース収納凹部の開口42a及び該第1パイプ収納凹部の開口43aを開閉するベルト45とを含む。該ホース収納凹部は、ポンプ15の吐出口に接続されるホース12の一部を収納可能である。該第1パイプ収納凹部は、該ホースに接続される大径の第1散布パイプ13の一部を収納可能である。該第2パイプ収納凹部は、該第1散布パイプに接続される小径の第2散布パイプ14の一部を収納可能である。
【選択図】図2
Description
本発明は、散布パイプを保持するパイプ保持部を備えた背負い式動力噴霧機に関する。
背負い式動力噴霧機は、液タンクや動力駆動式ポンプ等の、いわゆる噴霧機本体を作業者が背負いながら、該液タンクの中の液体を散布パイプによって散布するものである。作業者は、散布作業を行わないまま噴霧機本体を背負っている場合、例えば移動中であっても散布パイプを手に持っている必要があり、面倒である。このような課題を解決するために、散布パイプを噴霧機本体に掛ける技術が、特許文献1から知られている。
特許文献1で知られている背負い式動力噴霧機は、背負い枠に上向きの突起を有している。ポンプの吐出口には、ホースによって1つの散布パイプが接続されている。該散布パイプには、ホルダが着脱可能に設けられている。該ホルダのリング部を該突起に上から差し込むことによって、該散布パイプを該背負い枠に保持することができる。
一般的な背負い式動力噴霧機に採用されるホースは、長いものが多い。該背負い枠に該散布パイプを保持しただけでは、特に移動時に長いホースがふらついてしまう。このように、散布パイプを使用しないときに、ホースを手で押さえながら移動するのでは、手がふさがるだけではなく、面倒である。
また、散布作業によっては、該散布パイプの先に、もう1つの散布パイプ(エクステンションパイプとも言う)を接続して散布することがある。該エクステンションパイプを用いることによって、該散布パイプだけを用いた場合とは異なる、散布作業をすることができる。例えば、多数の噴霧ノズルを備えたエクステンションパイプを用いることによって、液体をより広範囲に散布することができる。
しかし、特許文献1で知られている背負い式動力噴霧機は、背負い枠に1つの散布パイプだけを保持するものであり、エクステンションパイプを保持することはできない。作業者はエクステンションパイプを手で持ち歩くことになり、面倒である。また、背負い式動力噴霧機を保管するときに、エクステンションパイプを別置きにするので、紛失の心配がある。
該背負い枠に対して、散布パイプの他にホースとエクステンションパイプとを保持することが考えられる。しかし、散布パイプとホースとエクステンションパイプ、いわゆる3つの散布パイプの全てを、単に背負い枠に保持するのでは、パイプ保持部が大型になる。また、保持構造によっては、使い勝手が劣ることが考えられる。
本発明は、パイプ保持部に対してホースと、該ホースに接続されている第1散布パイプと、該第1散布パイプに接続される第2散布パイプとを、保持するための保持構造を、小型で使い勝手が良くすることができる技術を、提供することを課題とする。
請求項1に係る発明によれば、液タンクの中の液体を動力駆動式のポンプを介して散布する複数の散布パイプを、保持するためのパイプ保持部を備えた背負い式動力噴霧機であって、前記パイプ保持部は、前記複数の散布パイプのなかの、前記ポンプの吐出口に接続されるホースの一部を収納するための断面略U字状のホース収納凹部と、前記ホースに接続される大径の第1散布パイプの一部を収納するための断面略U字状の大きい第1パイプ収納凹部と、前記第1散布パイプに接続される小径の第2散布パイプの一部を収納するための断面略U字状の小さい第2パイプ収納凹部と、前記第1パイプ収納凹部及び前記ホース収納凹部の各開口を開閉するベルトとを含み、前記第1パイプ収納凹部の開口は、前記ホース収納凹部の開口に隣接し、前記第2パイプ収納凹部の開口は、前記第1パイプ収納凹部の底面の後ろに位置するとともに、前記第1パイプ収納凹部の内部に貫通し、前記第2パイプ収納凹部の開口又はその近傍には、前記第2パイプ収納凹部に収納されている前記第2散布パイプを引き抜き可能に抜け止めするための抜止め凸部が形成され、前記ベルトは、前記ホース収納凹部内に前記ホースを保持可能に前記ホース収納凹部の開口を塞ぐとともに、前記第1パイプ収納凹部内に前記第1散布パイプを保持可能に前記第1パイプ収納凹部の開口を塞ぐ部材であることを特徴とする背負い式動力噴霧機が提供される。
請求項2に記載のごとく、好ましくは、前記液タンクを設けるためのフレームを有し、該フレームは、前記パイプ保持部に保持された少なくとも前記第1散布パイプの下端を受けるための受け部を有し、前記受け部は、上に開口した凹状に形成されている。
請求項3に記載のごとく、好ましくは、前記ホース収納凹部の前記開口から底面までの奥行きは、前記ホースの外径よりも大きく設定されている。
請求項1に係る発明では、パイプ保持部は、断面略U字状のホース収納凹部と、断面略U字状の大きい第1パイプ収納凹部と、断面略U字状の小さい第2パイプ収納凹部と、該第1及び第2ホース収納凹部の各開口を開閉するベルトとを含む。該ホース収納凹部は、ポンプの吐出口に接続されるホースの一部を収納可能である。該第1パイプ収納凹部は、ホースに接続される大径の第1散布パイプの一部を収納可能である。該第2パイプ収納凹部は、第1散布パイプに接続される小径の第2散布パイプの一部を収納可能である。
第1パイプ収納凹部の開口は、ホース収納凹部の開口に隣接している。このため、ホース収納凹部の開口と第1パイプ収納凹部の開口とを、単一のベルトによって、簡単に且つ迅速に開閉することができる。従って、パイプ保持部に対してホースと、該ホースに接続されている第1散布パイプとを、簡単に且つ迅速に保持、取り出しをすることができる。しかも、第1散布パイプを使用しないときに、ホースをパイプ保持部に保持することにより、該ホースを手で押さえながら移動する必要がない。
また、第2パイプ収納凹部の開口は、第1パイプ収納凹部の底面の後ろに位置するとともに、第1パイプ収納凹部の内部に貫通している。第2散布パイプは、第1パイプ収納凹部の奥側に抜止め凸部によって保持される。
さらには、ホース収納凹部と第1パイプ収納凹部と第2パイプ収納凹部とを、1箇所に集約して合理的に配列したので、パイプ保持部を小型化できる。しかも、パイプ保持部に対して、ホースと第1散布パイプと第2散布パイプ、いわゆる3つの散布パイプの全てを、スペース効率よく収納することができる。
請求項2に係る発明では、液タンクを設けるためのフレームに、上に開口した凹状の受け部を有する。該受け部は、パイプ保持部に保持された少なくとも第1散布パイプの下端を受けることが可能である。このため、パイプ保持部とフレームとの2箇所によって、第1散布パイプを一層安定して保持することができる。しかも、使い終わった第1散布パイプの下端から垂れた液体を、受け部によって受けることができる。該垂れた液体によって周囲を汚す心配がない。
請求項3に係る発明では、ホース収納凹部の開口から底面までの奥行きは、ホースの外径よりも大きい。このため、ホース収納凹部の開口をベルトによって塞いだときに、ホース収納凹部に収納されているホースを該ベルトによって押し潰す心配はない。
本発明を実施するための形態を添付図に基づいて以下に説明する。なお、「前」、「後」、「左」、「右」、「上」、「下」は背負い式動力噴霧機を背負った作業者から見た方向に従う。
実施例に係る背負い式動力噴霧機について説明する。図1は、作業者Mnが背負い式動力噴霧機10を背負って噴霧作業をしていることを示している。
図1に示されるように、背負い式動力噴霧機10は、液タンク11と、該液タンク11の中の液体を複数の散布パイプ12〜14に吐出するポンプ15と、該ポンプ15を駆動するエンジン16とを一体的に組み付け、作業者Mnが背負って噴霧作業をすることが可能な作業機である。該背負い式動力噴霧機10のことを、以下、「動力噴霧機10」と略称する。
詳しく述べると、図1及び図2に示されるように、該液タンク11と該ポンプ15と該エンジン16とは、側面視略L字状のフレーム17に組み付けられている。該フレーム17は、背負い枠とも言われており、作業者Mnによって背負われる前側の略縦板状の背負い部21と、該背負い部21の下端から後方へ延びた略平板状の横板部22とからなる。
該液タンク11は、前面11aを背負い部21の背面に取り付けられるとともに、下面をステー23によって横板部22の上面22aに取り付けられている。該ポンプ15は、液タンク11の下方のなかの、作業者Mnによって背負われる前側に位置し、横板部22の上面22aに取り付けられている。該エンジン16は、液タンク11の後下方に且つポンプ15の後方に位置し、横板部22の上面22aに取り付けられている。
作業者Mnは、左右の背負いベルト18によって動力噴霧機10を背負う。該左右の背負いベルト18の一端部18aは、フレーム17の前下部に取り付けられている。該左右の背負いベルト18の他端部18bは、液タンク11の前面11aの上部、つまり、作業者によって背負われる面11aに取り付けられている。
該複数の散布パイプ12〜14は、ポンプ15の吐出口15aに接続されるホース12と、該ホース12に接続される大径の第1散布パイプ13と、該第1散布パイプ13に接続される小径の第2散布パイプ14とである。
該第1散布パイプ13は、金属製の丸パイプによって構成される。該第2散布パイプ14は、エクステンションパイプとも言われており、金属製の丸パイプによって構成される。該第1散布パイプ13と該第2散布パイプ14は、使用しないときにはパイプ保持部40に保持されている。該パイプ保持部40は、液タンク11に取り付けられている。
該第2散布パイプ14を使用するときには、第1散布パイプ13の先端に該第2散布パイプ14の端をねじ込んで取り付ける。該第2散布パイプ14は、多数の噴霧ノズル32を備える。このため、液体を、より広範囲に散布することができる。
図2及び図3に示されるように、該パイプ保持部40は、複数の散布パイプ12〜14を保持することが可能な構成であり、液タンク11の右後部又は左後部に位置している。第1散布パイプ13による散布作業性を考慮すると、該パイプ保持部40は、作業者Mnの利き手側に位置することが好ましい。より詳しく述べると、図3〜図5に示されるように、該パイプ保持部40は、保持本体41とホース収納凹部42と第1パイプ収納凹部43と第2パイプ収納凹部44とベルト45とを含む。
液タンク11の外面には、後方へ突出した取付け座46が形成されている。該取付け座46の後面46aに対し、樹脂製の該保持本体41が重ねられ且つビス等の締結部材(図示せず)によって取り付けられている。該保持本体41の上面及び下面は、略水平な平坦面に形成されている。該保持本体41の後面41aは、液タンク11の幅中央側から幅方向外側へ向かうにつれて前方へ傾斜した、傾斜面に形成されている。ここで、該後面41aは、図2に示されるフレーム17の背負い部21に対して反対側の面のことである。
該パイプ保持部40について、図4〜図7に基づき、さらに詳しく説明する。該各収納凹部42〜44は、上下方向に貫通した平面視略U字状の溝によって構成されており、樹脂製の保持本体41に一体に形成される。該各収納凹部42〜44の開口42a〜44aは、全て保持本体41の後面41aを向いている。該各収納凹部42〜44の底面42b〜44bは、前方を向いている。
該ホース収納凹部42は、ホース12の一部を収納することが可能な凹部であり、平面視半円形状の底面42bを有する。保持本体41に対する該ホース収納凹部42の位置は、液タンク11の幅中央寄りに設定することが好ましい。該ホース収納凹部42の幅Whは、ホース12を容易に出し入れ可能で且つ該ホース12を安定して保持することが可能な大きさに設定、つまりホース12の外径Dhよりも若干大きく設定されている(Wh>Dh)。
該第1パイプ収納凹部43は、大径の第1散布パイプ13の一部を収納することが可能な大きい凹部であり、平面視半円形状の底面43bを有する。該第1パイプ収納凹部43の開口43aは、ホース収納凹部42の開口42aに隣接、好ましくは該ホース収納凹部42の開口42aに対して液タンク11の幅方向外側寄りに位置している。該第1パイプ収納凹部43の幅W1は、第1散布パイプ13を容易に出し入れ可能な程度の大きさに設定、つまり第1散布パイプ13の外径D1よりも若干大きく設定されている(W1>D1)。
該第2パイプ収納凹部44は、小径の第2散布パイプ14の一部を収納することが可能な小さい凹部であり、平面視半円形状の底面44bを有する。該第2パイプ収納凹部44の開口44aは、第1パイプ収納凹部43の底面43bの後ろ(図3に示される液タンク11の前面11a側)に位置し且つ隣接するとともに、該第1パイプ収納凹部43の内部43cに貫通している。つまり、該第2パイプ収納凹部44の開口44aは、連通溝47によって、第1パイプ収納凹部43の内部43cに連通している。該連通溝47は、保持本体41に上下貫通している。該第2パイプ収納凹部44の幅W2は、第2散布パイプ14を容易に出し入れ可能な程度の大きさに設定、つまり第2散布パイプ14の外径D2よりも若干大きく設定されている(W2>D2)。該連通溝47の幅W3は、該第2パイプ収納凹部44の幅W2と同じ又は若干大きく設定されている(W3≧W2)。なお、該連通溝47の有無は任意である。
該第2パイプ収納凹部44の開口44a又はその近傍には、該第2パイプ収納凹部44に収納されている第2散布パイプ14を引き抜き可能に抜け止めするための左右の抜止め凸部51,51が形成されている。該左右の抜止め凸部51,51は、該第2パイプ収納凹部44の開口44aを狭めることによって形成されている。つまり、該左右の抜止め凸部51,51は、頂点が互いに向かい合う平面視略三角形状に形成されている。該第2パイプ収納凹部44の開口44aの幅W4、つまり該左右の抜止め凸部51,51間の間隔W4は、第2散布パイプ14の外径D2よりも若干小さい(W4<D2)。
なお、該左右の抜止め凸部51,51は、いずれか一方だけの構成であってもよい。その場合であっても、該第2パイプ収納凹部44の開口44aの幅はW4である。
第2パイプ収納凹部44に対し、次の手順によって、第2散布パイプ14の一部を収納し且つ保持することができる。先ず、図4及び図5に示されるように、第1散布パイプ13から外された状態の該第2散布パイプ14を垂直に向けて、第1パイプ収納凹部43の内部43cに挿入し、さらに、左右の抜止め凸部51,51に押し込む。この結果、樹脂製の保持本体41の一部が弾性変形することにより、該左右の抜止め凸部51,51が押し広げられる。該第2散布パイプ14は、左右の抜止め凸部51,51を押し広げつつ、該第2パイプ収納凹部44に入り込む。これで、図6及び図7に示されるように、該第2散布パイプ14は、第2パイプ収納凹部44に縦向き状態の姿勢で収納され且つ保持される。この結果、該第2散布パイプ14を保持本体41に保持することができる。
その後、第2パイプ収納凹部44から該第2散布パイプ14を取り外すには、該第2散布パイプ14のなかの、保持本体41から露出している部分を、第1パイプ収納凹部43側へ向かって引っ張る。この結果、樹脂製の保持本体41の一部が弾性変形することにより、該左右の抜止め凸部51,51が押し広げられる。該第2散布パイプ14は、左右の抜止め凸部51,51を押し広げつつ、該第2パイプ収納凹部44から抜け出る。これで、該第2散布パイプ14を、第2パイプ収納凹部44から取り外すことができる。
ここで、該第2散布パイプ14によって左右の抜止め凸部51,51を押し広げる力は、第2パイプ収納凹部44に対して容易に出し入れ可能で、しかも、確実に第2パイプ収納凹部44に保持することが可能な小さい力に設定される。
該ベルト45は、ホース収納凹部42の開口42a及び第1パイプ収納凹部43の開口43aを開閉するための、柔軟性を有した部材である。該ベルト45は、ホース収納凹部42内にホース12を保持可能に該ホース収納凹部42の開口42aを塞ぐとともに、第1パイプ収納凹部43内に第1散布パイプ13を保持可能に該第1パイプ収納凹部43の開口43aを塞ぐ部材である。単一のベルト45によって、ホース12と第1散布パイプ13の両方を保持本体41に保持することができる。
詳しく述べると、該ベルト45の一端部45aは、保持本体41の幅方向一端部に取り付けられている。保持本体41に対する該ベルト45の一端部45aの取り付け位置は、液タンク11の幅中央寄りに設定することが好ましい。該ベルト45の他端部45bには、掛け止め用孔52が形成されている。保持本体41の幅方向他端部に形成されている掛け止め用フック53に対し、該掛け止め用孔52は取り外し可能に掛け止められる。
ホース収納凹部42及び第1パイプ収納凹部43に対し、次の手順によって、ホース12及び第1散布パイプ13の各一部を収納し且つ保持することができる。先ず、図4及び図5に示されるように、ホース12を垂直に向けてホース収納凹部42内に挿入するとともに、第1散布パイプ13を垂直に向けて第1パイプ収納凹部43内に挿入する。次に、ベルト45を保持本体41の後面41aに沿わせて引き回し、掛け止め用孔52を掛け止め用フック53に引っ掛ける。この結果、図6及び図7に示されるように、ホース収納凹部42の開口42aと第1パイプ収納凹部43の開口43aとがベルト45によって塞がれる。該第1散布パイプ13は、ベルト45によって第1パイプ収納凹部43の底部43bに押し付けられる。
図5に示されるように、ホース収納凹部42の開口42aから底面42bまでの奥行きHhは、ホース12の外径Dhよりも大きく設定されている(Hh>Dh)。このため、図7に示されるように、ホース収納凹部42の開口42aをベルト45によって塞いだときに、ホース12とベルト45との間には隙間ができる。該ホース収納凹部42に収納されている該ホース12を該ベルト45によって押し潰す心配はない。従って、該ホース12の耐久性を十分に確保することができる。好ましくは、該奥行きHhは、ホース収納凹部42の幅中心において、開口42aから底面42bまでの距離に設定される。
その後、掛け止め用孔52を掛け止め用フック53から外すことによって、ホース12をホース収納凹部42から抜き取るとともに、第1散布パイプ13を第1パイプ収納凹部43から抜き取ることができる。
図2、図8(a)及び図8(b)に示されるように、液タンク11を設けるためのフレーム17は、上に開口した凹状の受け部61を有する。図8(a)は、該受け部61に第1散布パイプ13の下端13aを載せた状態を示している。図8(b)は、該受け部61に第1散布パイプ13の下端13aを載せる前の状態を示している。
詳しく述べると、該受け部61は、フレーム17の横板部22の上面22aに形成された窪みによって、構成されている。該受け部61は、パイプ保持部40に保持された少なくとも第1散布パイプ13の下端13aを受けることが可能である。このため、パイプ保持部40とフレーム17との2箇所によって、第1散布パイプ13を一層安定して保持することができる。しかも、使い終わった第1散布パイプ13の下端13aから垂れた液体を、受け部61によって受けることができる。該垂れた液体によって周囲を汚す心配がない。
上記説明をまとめると、次の通りである。図5及び図7に示されるように、第1パイプ収納凹部43の開口43aは、ホース収納凹部42の開口42aに隣接している。このため、ホース収納凹部42の開口42aと第1パイプ収納凹部43の開口43aとを、単一のベルト45によって、簡単に且つ迅速に開閉することができる。従って、パイプ保持部40に対してホース12と、該ホース12に接続されている第1散布パイプ13とを、簡単に且つ迅速に保持、取り出しをすることができる。しかも、第1散布パイプ13を使用しないときに、ホース12をパイプ保持部40に保持することにより、該ホース12を手で押さえながら移動する必要がない。
また、第2パイプ収納凹部44の開口44aは、第1パイプ収納凹部43の底面43bの後ろに位置するとともに、第1パイプ収納凹部43の内部43cに貫通している。第2散布パイプ14は、第1パイプ収納凹部43の奥側に左右の抜止め凸部51,51によって保持される。
さらには、ホース収納凹部42と第1パイプ収納凹部43と第2パイプ収納凹部44とを、1箇所に集約して合理的に配列したので、パイプ保持部40を小型化できる。しかも、パイプ保持部40に対して、ホース12と第1散布パイプ13と第2散布パイプ14、いわゆる3つの散布パイプ12〜14の全てを、スペース効率よく収納することができる。
本発明の背負い式動力噴霧機10は、広い農場で散布作業するものに好適である。
10 背負い式動力噴霧機
11 液タンク
12 ホース(散布パイプ)
13 第1散布パイプ(散布パイプ)
13a 下端
14 第2散布パイプ(散布パイプ)
15 ポンプ
15a ポンプの吐出口
16 エンジン
17 フレーム
40 パイプ保持部
42 ホース収納凹部
42a 開口
43 第1パイプ収納凹部
43a 開口
43b 底面
43c 内部
44 第2パイプ収納凹部
44a 開口
45 ベルト
51 抜止め凸部
61 受け部
Dh ホースの外径
Hh ホース収納凹部の開口から底面までの奥行き
Mn 作業者
11 液タンク
12 ホース(散布パイプ)
13 第1散布パイプ(散布パイプ)
13a 下端
14 第2散布パイプ(散布パイプ)
15 ポンプ
15a ポンプの吐出口
16 エンジン
17 フレーム
40 パイプ保持部
42 ホース収納凹部
42a 開口
43 第1パイプ収納凹部
43a 開口
43b 底面
43c 内部
44 第2パイプ収納凹部
44a 開口
45 ベルト
51 抜止め凸部
61 受け部
Dh ホースの外径
Hh ホース収納凹部の開口から底面までの奥行き
Mn 作業者
Claims (3)
- 液タンクの中の液体を動力駆動式のポンプを介して散布する複数の散布パイプを、保持するためのパイプ保持部を備えた背負い式動力噴霧機であって、
前記パイプ保持部は、
前記複数の散布パイプのなかの、前記ポンプの吐出口に接続されるホースの一部を収納するための断面略U字状のホース収納凹部と、
前記ホースに接続される大径の第1散布パイプの一部を収納するための断面略U字状の大きい第1パイプ収納凹部と、
前記第1散布パイプに接続される小径の第2散布パイプの一部を収納するための断面略U字状の小さい第2パイプ収納凹部と、
前記第1パイプ収納凹部及び前記ホース収納凹部の各開口を開閉するベルトとを含み、
前記第1パイプ収納凹部の開口は、前記ホース収納凹部の開口に隣接し、
前記第2パイプ収納凹部の開口は、前記第1パイプ収納凹部の底面の後ろに位置するとともに、前記第1パイプ収納凹部の内部に貫通し、
前記第2パイプ収納凹部の開口又はその近傍には、前記第2パイプ収納凹部に収納されている前記第2散布パイプを引き抜き可能に抜け止めするための抜止め凸部が形成され、
前記ベルトは、前記ホース収納凹部内に前記ホースを保持可能に前記ホース収納凹部の開口を塞ぐとともに、前記第1パイプ収納凹部内に前記第1散布パイプを保持可能に前記第1パイプ収納凹部の開口を塞ぐ部材であることを特徴とする背負い式動力噴霧機。 - 前記液タンクを設けるためのフレームを有し、
該フレームは、前記パイプ保持部に保持された少なくとも前記第1散布パイプの下端を受けるための受け部を有し、
前記受け部は、上に開口した凹状に形成されていることを特徴とする請求項1記載の背負い式動力噴霧機。 - 前記ホース収納凹部の前記開口から底面までの奥行きは、前記ホースの外径よりも大きく設定されていることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の背負い式動力噴霧機。
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