JPH04348176A - 筆記性粘着シート - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は筆記性粘着シートに係わ
り、詳しくは基材シートの色彩などの外観的要素を有効
に利用した多様な外観を呈し、しかも優れた筆記特性を
備えた粘着シートに関する。

【０００２】鉛筆、ボールペン等による筆記などが困難
な素材に対して、別の筆記可能なシートに筆記してその
シートを素材表面に貼り付けたり、或いは該シートを貼
り付けておいてから筆記することが行なわれている。か
かる用途に使用される筆記性粘着シートとしては、例え
ば、支持体背面（上面）に澱粉及び／又は炭酸カルシウ
ムを含有させた特定の合成樹脂からなる背面処理層を設
けるとともに、その支持体腹面（下面）に粘着剤層を設
けた筆記性を有する粘着テープ（実開昭５０−７１５１
５６８号公報）が知られている。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら従来のこ
の種筆記性粘着シートでは主に、上記背面処理層のよう
に筆記性を付与させる樹脂層に炭酸カルシウム等の無機
質充填剤を、より優れた筆記性を付与する目的から多量
に添加しているため、粘着シート全体としては白色の外
観を呈するものが多かった。これは背面処理層（筆記性
層）が多量に添加する充填剤の色の影響を強くうけて、
支持体をも隠蔽してしまう程の白色の樹脂層となるため
である。従って、従来の粘着シートはその外観が背面処
理層による色彩などに支配されたきわめて画一的なもの
であった。しかも背面処理面層側のシート表面は艶感が
なく、高度に艶消しされたものに限られていた。

【０００４】本発明は上記従来技術の欠点に鑑みなされ
たもので、良好な筆記特性を備えてている上、多様なシ
ート外観を呈する筆記性粘着シートを提供することを目
的とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】本発明の筆記性粘着シー
トは、上記目的を達成するため、基材シートの上面に樹
脂１００重量部に対して１５〜４５重量部の充填剤を含
む筆記性樹脂層が積層され、基材シートの下面に粘着剤
層が積層されて構成されるものである。また本発明シー
トは粘着剤層の下面に剥離性シートを積層させてなるこ
とを特徴とするものである。

【０００６】

【実施例】図１は本発明の一実施例を示す断面図であり
、１は基材シート、２は筆記性樹脂層、３は粘着剤層、
４は剥離性シートを示す。

【０００７】基材シート１は筆記性樹脂層２を支える役
割を果たすと同時に、粘着シート全体の外観を決める意
匠的要素を有するものである。このシート１としては、
ポリエステル、塩化ビニルなどのプラスチックシート、
紙類、アルミニウム、銅などの金属箔等の単体又は積層
体が使用でき、或いはこれらを適宜組み合わせた複合体
が使用される。この基材シートは意匠的要素を付加する
ため必要に応じて任意の色に着色したものであってもよ
く、その着色はシート全体にわたって一様に施したもの
でも、或いは印刷などによる模様状に施したものであっ
てもよい。金属箔を使用したときはシート１の外観は金
属色となるが、必要に応じてその金属箔上に透明な着色
等を施して外観の色彩などを調整してもよい。例えば、
アルミニウムなどの金属箔の表面に透明な黄色（塗料）
を重ねると金色の外観が得られる。金属箔を使用するか
わりに金属の蒸着層を使用してもよい。基材シート１の
厚さは１０〜１００μｍ程度である。

【０００８】筆記性樹脂層は２は基材シートの表面に筆
記性を与えるものであるが、同時に基材シートの表面の
外観が透視できる（換言すれば、シート１を隠蔽しない
）程度の透明性を有するものである。この層は樹脂、充
填剤及び必要に応じて使用するその他の添加剤からなる
樹脂組成物にて構成され、それらを溶剤に溶解又は分散
して得られる塗料を基材シート１上に塗布して乾燥させ
ることにより得られる。上記樹脂としては、塩化ビニル
−酢酸ビニル共重合樹脂、ポリエステル樹脂、ウレタン
樹脂などが使用され、なかでも塩化ビニル−酢酸ビニル
共重合樹脂が密着性に優れ、一液型のものであるため取
り扱い易い等の理由から好ましい。また上記充填剤とし
ては、炭酸カルシウム、シリカ（二酸化ケイ素）などの
無機質充填剤が使用される。

【０００９】本発明では良好な筆記性と透明性を兼備し
た筆記性樹脂層２とさせるため、該層２中に含有させる
充填剤の含有率を樹脂１００重量部に対して１５〜４５
重量部としている。この充填剤の含有率が１５重量部未
満では透明性は充分であるが筆記性が不充分となり、逆
に４５重量部を越えると筆記性はあるが不透明になり、
結局本発明の目的を達成し得ない。上記の含有率は１５
〜３０重量部がより好ましく、これにより樹脂層２の透
視性がさらに向上し、基材シートの色彩などの意匠的要
素が樹脂層２を透してよく見える。筆記性樹脂層の透視
性を向上させるためには、充填剤は粒子径が比較的小さ
いものを使用することが好ましく、例えば８μｍ以下の
粒子径のものがよい。また樹脂層２の厚さは１〜１０μ
ｍ程度である。

【００１０】粘着剤層３を形成するための粘着剤として
はゴム系、アクリル系、シリコーン系、シリコーン系、
ＥＶＡ系の粘着剤が使用される。剥離性シート４として
はシリコーン系離型紙、フッ素系離型紙等が使用でき、
この剥離性シートは本発明シートを貼着して使用する際
に剥離される。

【００１１】次に、具体的な実施例を挙げて本発明を更
に詳細に説明する。 実施例１ 白色に着色した塩化ビニル樹脂シート〔バンドー化学（
株）製、可塑剤１５ｐｈｒ、厚み５０μｍ〕の片面に塩
化ビニル−酢酸ビニル共重合樹脂１００重量部、シリカ
（粒径５μｍ）２５重量部からなる組成物を溶剤に溶解
させてなる筆記性塗料を、グラビアコート法により乾燥
時の塗布量が３ｇ／ｍ２　になるように塗布し乾燥させ
た。上記シートの他面にアクリル系エマルジョン粘着剤
〔大日本インキ化学工業（株）製：ファインタック〕を
乾燥時の塗布量が４０ｇ／ｍ２　になるように塗布し、
乾燥させた後、その塗工面に粘着剤層塗布面に剥離紙〔
本州製紙（株）：ＥＰＳブルー、米坪量１１０ｇ／ｍ２
〕をラミネートして粘着シートを得た。得られた粘着シ
ートは極端な白っぽさがなく、そのシート表面は紙と同
じ程度の透明感と艶を有した外観美麗なものであった。 また筆記性樹脂層面に鉛筆、水性ペン、ボールペン、ワ
ードプロセッサーで筆記又は印字を行ったところ、通常
の紙と同等な筆記ができることが確かめられた。

【００１２】実施例２ 透明な塩化ビニル樹脂シート〔バンドー化学（株）製：
キャスティグフィルム、厚み５０μｍ〕の片面にアルミ
ニウムを５００Å厚に蒸着し、その金属蒸着面に実施例
１と同様の筆記性塗料を塗布した後、上記シートの非蒸
着面に実施例１と同様の粘着剤を塗布してから剥離紙を
ラミネートし、粘着シートを得た。得られたシートは無
色透明に近い外観を有するものであり、また筆記性樹脂
層面に実施例１と同じ各種筆記を行ったところ、いずれ
も通常の紙と同等な筆記が可能であることが確かめられ
た。

【００１３】実施例３ 実施例２の塩化ビニル樹脂シートを赤紫色に染色したシ
ートの片面に、同様の金属蒸着を施し、その以降は実施
例２と同様にして貼着シートを得た。得られたシートは
赤紫色の色彩感がある金属色の外観を呈し、そのシート
表面も透明感のあるものであった。また筆記性樹脂層面
は実施例２と同様に良好な筆記性が得られた。

【００１４】

【発明の効果】以上説明したように本発明の筆記性粘着
シートは筆記性樹脂層中の充填剤の含有率を樹脂１００
重量部に対して１５〜４５重量部としているので、筆記
性を有しつつ透明性がある筆記性樹脂層を基材シート上
に備えたものとなる。そのため本発明粘着シートは筆記
等が可能であると共に、筆記性樹脂層側から透視できる
基材シートの意匠的要素が粘着シート全体の外観内容と
なり従来品にはなかったシート外観を呈するものとなる
。特に基材シートに所望の意匠的要素を付せば、多様な
シート外観が現出する粘着シートとなる。また充填剤の
含有率が低いために筆記性樹脂層側のシート表面が従来
品の如く常に高度の艶消し状態になることはない。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明筆記性粘着シートの一実施例を示す断面
図である。

【符号の説明】

１　　基材シート ２　　筆記性樹脂層 ３　　粘着剤層 ４　　剥離性シート

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】　　基材シートの上面に樹脂１００重量部
   に対して１５〜４５重量部の充填剤を含む筆記性樹脂層
   が積層され、基材シートの下面に粘着剤層が積層されて
   いることを特徴とする筆記性粘着シート。
2. 【請求項２】　　粘着剤層の下面に剥離性シートが積層
   されている請求項１記載の筆記性粘着シート。