JP2020146954A - シール型熱転写受像シート - Google Patents

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Abstract

【課題】貼付したシールを、その上に保護シールを貼ることで保護できるようにしたシール型熱転写受像シートを提供する。【解決手段】シール型熱転写受像シートは、離型シート10と、離型シート10上に剥離可能に設けられた保護シール30と、保護シール30上に剥離可能に設けられた、画像形成層を含むシール部20と、を備える。被貼付体に貼付したシール部の上に保護シール30を貼付することでシール部20を保護できる。保護シールは隠蔽率が25%以下であり、シール部20上に貼付した際にシール部20を隠蔽しない。【選択図】図1

Description

本発明は、シール型熱転写受像シートに関する。
透明性に優れ、中間色の再現性や階調性が高く、従来のフルカラー写真画像と同等の高品質画像が簡易に形成できる点から、昇華転写方式を用いて被転写体上に熱転写画像を形成することが広く行われている。被転写体上に熱転写画像が形成された印画物としては、デジタル写真や、身分証明書、運転免許証、会員証等多くの分野で使用されているIDカードがある。
昇華転写方式による熱転写画像の形成には、基材の一方の面に染料層が設けられた熱転写シートと、被転写体、例えば、他の基材の一方の面に受容層が設けられた熱転写受像シートが使用される。そして、熱転写受像シートの受容層と、熱転写シートの染料層とを重ね合わせ、サーマルヘッドによって熱転写シートの背面側から熱を印加して染料層の染料を受容層上に移行させることにより、受容層上に熱転写画像が形成された印画物が得られる。
近年、離型シート部上に、粘着剤層、基材層、および受容層が積層されてなるシール部が離型シート部から剥離可能に設けられた熱転写受像シート(以下、「シール型熱転写受像シート」と称する)が使用されている。このようなシール型熱転写受像シートでは、受容層に所望の画像を形成した後に離型シート部からシール部を剥離して、画像が形成された受容層を、粘着剤層を介して任意の対象物に貼着することができる。このようなシール型熱転写受像シートは、従来の熱転写受像シートと比較して使用形態の幅が広く、例えば、プリントシール機等のアミューズメント分野での使用に注目が高まりつつある。
シール型熱転写受像シートを用いて、プリントシール機で千社札を作製するサービスが、外国人が訪れる観光地等で提供されている。千社札は自分の名前が書かれたシールであり、プリントシール機の筐体や、お店の壁などに貼って楽しむことが多い。シールには自分の名前が書かれているため、貼った後に名前部分が傷付かないように保護しておきたいと望む顧客が多い。また、千社札を作製する観光客の増加に伴い、他人の千社札の上に自分の千社札を貼るという行為が増加している。
特開2002−2127号公報
本発明は、貼付したシールを、その上に保護シールを貼ることで保護できるようにしたシール型熱転写受像シートを提供することを課題とする。
本発明によるシール型熱転写受像シートは、離型シートと、前記離型シート上に剥離可能に設けられた保護シールと、前記保護シール上に剥離可能に設けられた、画像形成層を含むシール部と、を備えるものである。
本発明の一態様では、前記保護シールは隠蔽率が25%以下である。
本発明の一態様では、前記保護シールの前記シール部側の最表面の表面張力が10mN/m以上30mN/m以下である。
本発明の一態様では、前記保護シールは、前記離型シート側から、粘着剤層、基材層及び離型層を有する。
本発明の一態様では、前記離型層はフッ素樹脂粒子を含む。
本発明の一態様では、前記離型層はパール顔料を含む。
本発明の一態様では、前記シール部に第1切込みが形成されており、前記シール部及び前記保護シールの前記第1切込みよりも外側の位置に第2切込みが形成されている。
本発明によれば、被貼付体に貼付したシール部の上に保護シールを貼付することで、シール部を保護できる。
本発明の実施形態に係るシール型熱転写受像シートの模式断面図である。 画像印画後のシール型熱転写受像シートの模式断面図である。 シール部の剥離及び貼り付け例を示す図である。 保護シールの剥離及び貼り付け例を示す図である。 図5Aはシール部上に保護シールを貼り付ける例を示す図であり、図5Bは保護シール上に別シールを貼り付ける例を示す図であり、図5Cは別シールが剥がれ落ちる様子を示す図である。 図6Aはシール型熱転写受像シートの平面図、図6Bはシール型熱転写受像シートの断面図、図6Cは被貼付体の平面図、図6Dは被貼付体の断面図である。 図7Aはシール型熱転写受像シートの平面図、図7Bはシール型熱転写受像シートの断面図、図7Cは被貼付体の平面図、図7Dは被貼付体の断面図である。 図8Aはシール型熱転写受像シートの平面図、図8Bはシール型熱転写受像シートの断面図、図8Cは被貼付体の平面図、図8Dは被貼付体の断面図である。 図9Aはシール型熱転写受像シートの平面図、図9Bはシール型熱転写受像シートの断面図、図9Cは被貼付体の平面図、図9Dは被貼付体の断面図である。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1に示すように、本発明の実施形態に係るシール型熱転写受像シート1は離型シート10を有し、離型シート10の一方の面に保護シール30及びシール部20がこの順に積層されて設けられている。保護シール30は離型シート10から剥離可能になっている。シール部20は保護シール30から剥離可能になっている。
離型シート10は、シート基材11と、シート基材11の一方(保護シール30側)の面に設けられた離型層12とを備える。
シート基材11の材料は、特に限定されず、従来公知の材料を適宜選択して用いることができる。シート基材11の材料としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等の耐熱性の高いポリエステル、ポリプロピレン、ポリカーボネート、酢酸セルロース、ポリエチレン誘導体、ポリアミド、ポリメチルペンテン等のプラスチックの延伸または未延伸フィルムや、上質紙、コート紙、アート紙、キャストコート紙、板紙、エマルジョン含浸紙、合成ゴムラテックス含浸紙、合成樹脂内添紙、セルロース繊維紙等を挙げることができる。
離型層12は、離型シート10からの保護シール30の剥離性を向上させるために設けられるものである。離型層12を形成する樹脂としては、例えば、ワックス類、シリコーンワックス、シリコーン樹脂、シリコーン変性樹脂、フッ素樹脂、フッ素変性樹脂、ポリビニルアルコール、アクリル樹脂、熱架橋性エポキシ−アミノ樹脂及び熱架橋性アルキッド−アミノ樹脂等が挙げられる。また、離型層12は、1種の樹脂からなるものであってもよく、2種以上の樹脂からなるものであってもよい。
保護シール30は、離型シート10側から粘着剤層31、基材層32及び離型層33をこの順に備える。
粘着剤層31の材料は特に限定されず、従来公知の溶剤系や水系の粘着剤を用いることができる。粘着剤としては、例えば、酢酸ビニル樹脂、アクリル樹脂、酢酸ビニル−アクリル共重合体、酢酸ビニル−塩化ビニル共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレンアクリル酸共重合体、エチレン−アクリル酸エステル共重合体、ポリウレタンや、天然ゴム、クロロプレンゴム、ニトリルゴムなどが挙げられる。
基材層32は、透明な樹脂材料から構成され、帯電防止性及び耐傷性を有する。基材層32の材料としては、例えば、ポリエチレンテレフタレートなどのポリエステル、シクロオレフィン重合体などのポリオレフィン、トリアセチルセルロースなどのセルロース樹脂、或いはアクリル樹脂、ポリカーボネート等を使用できる。
離型層33の材料は特に限定されず、上述した離型層12の材料と同様のものが挙げられる。また、離型層33は、フッ素樹脂粒子を含んでいてもよく、フッ素樹脂粒子に加えてパール顔料を含んでいてもよい。
フッ素樹脂粒子の材質としては、ポリテトラフルオロエチレン、パーフルオロアルコキシアルカン、エチレン-テトラフルオロエチレンコポリマー、パーフルオロエチレン-プロペンコポリマー、ポリフッ化ビニリデン、ポリクロロトリフルオロエチレン、またはエチレン-クロロトリフロオロエチレンコポリマー等がある。
フッ素樹脂粒子の平均粒径は特に制限されないが、他のシールが上に貼られないようにする観点から0.3μm以上20μm以下が好ましい。フッ素樹脂粒子の一部が離型層33の表面から突出している方が好ましい。
基材層32の一方の面に樹脂からなる離型層33を設ける代わりに、基材層32の一方の面を化学的、あるいは物理的に表面処理した表面処理層としてもよい。保護シール30からのシール部20の剥離性を考慮し、離型層33及び表面処理層は、表面張力が10mN/m以上30mN/m以下、特に15mN/m以上25mN/m以下となっていることが好ましい。本発明において、表面張力の測定は、ぬれ張力試験用混合液(関東化学(株)製)を用いて、JIS K6768(1999)「プラスチック−フィルム及びシート−ぬれ張力試験方法」に準拠して行う。
後述するように、保護シール30は、被貼付体40に貼付したシール部20上に貼り付けるものであるため(図4参照)、シール部20上に貼り付けた際にシール部20を隠蔽しないように、隠蔽率が25%以下であることが好ましい。
シール部20は、保護シール30側から粘着剤層21、基材層22及び受容層23をこの順に備える。
粘着剤層21の材料は特に限定されず、上述した粘着剤層31の材料と同様のものが挙げられる。
基材層22は、画像形成時にサーマルヘッドから受容層23に加えられた熱の損失を防止する役割と、粘着剤層21及び受容層23を支持する支持体としての役割を果たすものである。基材層22としては、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等の耐熱性の高いポリエステル、ポリプロピレン、ポリカーボネート、酢酸セルロース、ポリエチレン誘導体、ポリアミド、ポリメチルペンテン等のプラスチックの延伸または未延伸フィルムを挙げることができる。
基材層22と受容層23との間に、基材層22と受容層23の接着性、帯電防止性、およびカール防止性等の付与を目的とするプライマー層(図示略)を設けてもよい。
プライマー層に用いるバインダー樹脂としてはポリウレタン、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリアミド、アクリル樹脂、ポリスチレン、ポリスルフォン、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリビニルアセタール、ポリビニルアルコール、エポキシ樹脂、セルロース樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリエチレン、およびポリプロピレン等が挙げられる。
受容層23は、熱転写シートから移行してくる昇華染料を受容し、形成された画像を維持するためのものである。受容層23を形成するための樹脂としては、ポリカーボネート、ポリエステル、ポリアミド、アクリル樹脂、セルロース樹脂、ポリスルフォン、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリビニルアセタール、ポリウレタン、ポリスチレン、ポリプロピレン、ポリエチレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、およびエポキシ樹脂等が挙げられる。
熱転写プリンタが、シール型熱転写受像シート1と、染料を含有する熱転写シートとを重ね合わせ、画像データに応じて熱転写シートを加熱し、熱転写シートからシール型熱転写受像シート1の受容層23に染料を転写し、図2に示すように受容層23に画像Gを形成して印画物(写真シール)を製造する。熱転写プリンタは、画像Gの形成後、受容層23上に保護層24を転写してもよい。保護層24の材料は特に限定されず、従来公知のものを用いることができる。
本実施形態では、シール部20に受容層23を設け、熱転写シートから受容層23に染料を転写して画像を形成する例について説明するが、シール部20に設ける層は染料受容層に限定されず、例えば、溶融転写により顔料が転写される層などの画像形成層であればよい。インクジェットプリンタでシール部20に画像を形成してもよい。
ユーザは、写真シールを入手すると、図3に示すように、シール部20を保護シール30から剥離し、被貼付体40に貼り付ける。被貼付体40の表面にシール部20の粘着剤層21が貼り付く。
次に、ユーザは、図4、図5Aに示すように、保護シール30を離型シート10から剥離し、シール部20上に貼り付ける。保護層24に保護シール30の粘着剤層31が貼り付く。保護シール30は透明であるため、保護シール30を貼り付けてもシール部20の画像Gは隠蔽されない。保護シール30を貼り付けることでシール部20を保護できる。
ここで、図5Bに示すように、保護シール30で覆われたシール部20の上に別シール50を貼り付けようとすると、保護シール30の離型層33が最表面にあるため、図5Cに示すように、別シール50は保護シール30上に貼り付かないか、又は貼り付いても簡単に剥がれ落ちる。
このように、本実施形態によれば、シール部20と、貼付したシール部20を保護すると共に、このシール部20を隠すように他のシールが上に貼付されることを防止できる保護シール30とを一体にした印画物(写真シール)を製造できる。
シール部20や保護シール30を剥離し易くするために、シール型熱転写受像シート1に、事前に、厚み方向に切込み(ハーフカット)を設けてもよい。
保護シール30用のハーフカット形状は、シール部20用のハーフカット形状よりもひと回り大きくすることが好ましい。例えば、図6A、6Bに示すように、保護層24から少なくとも離型層33の表面まで達するシール部20用のハーフカットH1が形成される。図6Bに示す例では、ハーフカットH1は離型層33の途中部分にまで達している。
また、保護層24から少なくとも離型層12の表面まで達する保護シール30用のハーフカットH2が形成される。図6Bに示す例では、ハーフカットH2は基材層11の表面にまで達している。ハーフカットH2は、ハーフカットH1よりも外側(印画物の周縁側)の位置に形成される。
ハーフカットH1、H2に沿ってシール部20、保護シール30を剥離し、被貼付体40に貼付する例を図6〜図9に示す。なお、図6〜図9の各図において、Aはシール型熱転写受像シート1の平面図、Bはシール型熱転写受像シート1の断面図、Cは被貼付体40の平面図、Dは被貼付体40の断面図である。
図7A〜図7Dに示すように、ハーフカットH1に沿ってシール部20を保護シール30から剥離し、被貼付体40に貼り付ける。
図8A、8Bに示すように、ハーフカットH2に沿ってシール部20を保護シール30から剥離する。これにより、ハーフカットH1とハーフカットH2との間に位置するシール部20Aが剥離される。シール部20Aは不要な部分であるため、任意の場所に貼り付けてもよいし、廃棄してもよい。
図9A〜図9Dに示すように、ハーフカットH2に沿って保護シール30を剥離し、被貼付体40に貼付されたシール部20を覆うように貼り付ける。ハーフカットH2の形状は、ハーフカットH1の形状よりもひと回り大きいため、被貼付体40上において、保護シール30はシール部20の全体を覆うことができる。
以下、本発明の実施例及び比較例に基づいて本発明をさらに具体的に説明する。なお、以下において、「部」とあるのは特に断りのない限り質量基準とする。
[実施例1]
<シール型熱転写受像シートの作製>
シート基材として、ポリエチレンテレフタレートフィルム(S100#100、厚さ100μm、三菱ケミカル(株)製)の一方の面上に、下記組成の離型層用塗工液を乾燥後の厚さが0.3μmになるように塗布し、乾燥して離型層を形成し、離型シートを準備した。
別のシート基材として、ポリエチレンテレフタレートフィルム(S100#75、厚さ75μm、三菱ケミカル(株)製)の一方の面上に、下記組成の粘着剤層用塗工液を、乾燥後の厚さが9μmになるように塗布し、乾燥して粘着剤層を形成した。さらに、このシート基材の他方の面上に、上記離型シートと同じ離型層用塗工液を、乾燥後の厚さが0.3μmになるように塗布し、乾燥して離型層を形成し、保護シールを準備した。
さらに別のシート基材として、ポリエチレンテレフタレートフィルム(S100#100、厚さ100μm、三菱ケミカル(株)製)の一方の面上に、上記保護シールと同じ粘着剤層用塗工液を、乾燥後の厚さが9μmになるように塗布し、乾燥して粘着剤層を形成した。さらに、このシート基材の他方の面上に、下記組成の受容層用塗工液を乾燥後の厚さが4μmになるように塗布し、乾燥して受容層を形成し、シール部を準備した。
離型シート上に保護シール及びシール部をこの順で積層し、実施例1のシール型熱転写受像シートを作製した。
<離型層用塗工液>
・付加重合剤シリコーン(KS847H、信越化学工業(株)製) :100部
・トルエン :200部
<粘着剤層用塗工液>
・アクリル共重合体(SKダイン1251、綜研化学(株)製) :15部
・硬化剤(L−45、綜研化学(株)製) :0.33部
・硬化剤(E−AX、綜研化学(株)製) :0.1部
・酢酸エチル :16.14部
<受容層用塗工液>
・塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体(ソルバイン(登録商標)C 日信化学工業(株))
:12部
・エポキシ変性シリコーン(X−22−3000T、信越化学工業(株)製):0.8部
・アミノ変性シリコーン(X−22−1660B−3、信越化学工業(株)製)
:0.24部
・トルエン :30部
・メチルエチルケトン :30部
[実施例2、実施例3、比較例1]
実施例2、3は、保護シールの離型層用塗工液をそれぞれ下記組成に変更した以外は、実施例1と同様にしてシール型熱転写受像シートを作製した。比較例1は、保護シールを使用せず、離型シート上にシール部を直接積層してシール型熱転写受像シートを作製した。
<実施例2の保護シールの離型層用塗工液>(PTFE微粒子を加えたこと以外は実施例1と同組成)
・付加重合剤シリコーン(KS847H、信越化学工業(株)製) :100部
・PTFE微粒子(KTL2N、一次粒子径:2.0〜4.0μm、(株)喜多村製)
:10部
・トルエン :200部
<実施例3の保護シールの離型層用塗工液>(PTFE微粒子及びパール顔料を加えたこと以外は実施例1と同組成)
・付加重合剤シリコーン(KS847H、信越化学工業(株)製) :100部
・PTFE微粒子(KTL2N、一次粒子径:2.0〜4.0μm、(株)喜多村製)
:10部
・パール顔料(Iriodin/Afflair 223、メルクジャパン社製、)
:10部
・トルエン :200部
次いで、プリンタ(DS620、大日本印刷(株)製)及びDS620用メディアを用いて、各実施例及び比較例1のシール型熱転写受像シートのシール部の受容層上に保護層を転写した。
各実施例及び比較例1のシール型熱転写受像シートからシール部を剥離し、被貼付体(ポリ塩化ビニル製カード)に貼り付けた。各実施例のシール型熱転写受像シートから保護シールを剥離し、被貼付体に貼付したシール部上に貼り付けた。比較例1のシール型熱転写受像シートは保護シールがないので、被貼付体上のシール部は露出されたままである。
<シール接着性評価>
被貼付体上にシール部を介して貼り付けられた各実施例のシール型熱転写受像シートの保護シール上に、別途準備した同じ構成のシール部を貼り付け、保護シール上に貼り付くか評価した。また、比較例1については、被貼付体上の第1シール部上に、別の第2シール部を貼り付け、第1シール部に第2シール部が貼り付くか評価した。この際のシール接着性を以下の基準で評価した。評価結果を表1に示す。
(評価基準)
A:保護シール上にシールがつかない
B:保護シール上にシールがつきにくい
NG:保護シールがなく、第1シール部に第2シールが貼り付く
<剥離力評価>
被貼付体上にシール部を介して貼り付けられた各実施例のシール型熱転写受像シートの保護シール上に、別途準備した同じ構成のシール部を貼り付け、90度剥離試験を行い、保護シールからシール部を剥離するための剥離力を測定した。比較例1については、被貼付体上の第1シール部上に、別の第2シール部を貼り付け、90度剥離試験を行い、第1シール部から第2シール部を剥離するための剥離力を測定した。結果を表1に示す。
<表面張力評価>
各実施例のシール型熱転写受像シートの保護シールの離型層表面の表面張力、及び比較例1のシール型熱転写受像シートのシール部の受容層上に転写された保護層表面の表面張力を測定した。表面張力の測定は、ぬれ張力試験用混合液(関東化学(株)製)を用いて、JIS K6768(1999)「プラスチック−フィルム及びシート−ぬれ張力試験方法」に準拠して行った。測定結果を表1に示す。
<隠蔽性評価>
各実施例のシール型熱転写受像シートの保護シールを、反射濃度計(RD−918 X−Rite社)の黒色校正板(基準板)上に、当該黒色校正板と保護シールの粘着層とが対向するようにして重ね合わせ、反射濃度計(RD−918 X−Rite社)を用いて、保護シール側から、黒色校正板のビジュアル反射濃度を測定した。なお、保護シールと重ね合わせる前の、黒色校正板のビジュアル反射濃度(黒色校正板単体のビジュアル反射濃度)は、1.81であった。下記式(1)に基づいて隠蔽率を算出して「隠蔽性」を評価した。結果を表1に示す。隠蔽率が低いほど透明性が良好である。
隠蔽率(%)=[1−(保護シールの濃度/黒色校正板単体の濃度(1.81))]×100 ・・・式(1)
Figure 2020146954
実施例1の結果から、保護シール上に別のシールは貼り付きにくいことが確認された。実施例2,3の結果から、保護シールの離型層がフッ素樹脂粒子、さらにパール顔料を含有することで、保護シール上に別のシールがほぼ貼り付かなくなることが確認された。実施例1〜3の保護シールの離型層表面は、シール部の受容層上に転写された保護層表面よりも表面張力が小さいことが確認された。
1 シール型熱転写受像シート
10 離型シート
20 シール部
30 保護シール
40 被貼付体

Claims (7)

  1. 離型シートと、
    前記離型シート上に剥離可能に設けられた保護シールと、
    前記保護シール上に剥離可能に設けられた、画像形成層を含むシール部と、
    を備えるシール型熱転写受像シート。
  2. 前記保護シールは隠蔽率が25%以下であることを特徴とする請求項1に記載のシール型熱転写受像シート。
  3. 前記保護シールの前記シール部側の最表面の表面張力が10mN/m以上30mN/m以下であることを特徴とする請求項1又は2に記載のシール型熱転写受像シート。
  4. 前記保護シールは、前記離型シート側から、粘着剤層、基材層及び離型層を有することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載のシール型熱転写受像シート。
  5. 前記離型層はフッ素樹脂粒子を含むことを特徴とする請求項4に記載のシール型熱転写受像シート。
  6. 前記離型層はパール顔料を含むことを特徴とする請求項5に記載のシール型熱転写受像シート。
  7. 前記シール部に第1切込みが形成されており、
    前記シール部及び前記保護シールの前記第1切込みよりも外側の位置に第2切込みが形成されていることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載のシール型熱転写受像シート。
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