JP3432617B2 - スクラッチ形隠蔽印字シート - Google Patents
スクラッチ形隠蔽印字シートInfo
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- JP3432617B2 JP3432617B2 JP29762494A JP29762494A JP3432617B2 JP 3432617 B2 JP3432617 B2 JP 3432617B2 JP 29762494 A JP29762494 A JP 29762494A JP 29762494 A JP29762494 A JP 29762494A JP 3432617 B2 JP3432617 B2 JP 3432617B2
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- Japan
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- layer
- sheet
- scratch
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Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、機密を必要とする文
字、図形等の印字を隠蔽層で隠蔽した状態作成し、必要
時にその隠蔽層をスクラッチで除去して該文字等を読み
取るスクラッチ形隠蔽印字シートに関する。
字、図形等の印字を隠蔽層で隠蔽した状態作成し、必要
時にその隠蔽層をスクラッチで除去して該文字等を読み
取るスクラッチ形隠蔽印字シートに関する。
【０００２】
【従来の技術】従来より紙、合成紙、フィルム等のシー
トに印刷された文字や図形を、爪やコイン等で剥がすこ
とができる程度の密着性を有する塗料で覆い、これを剥
がすことによって文字等を読み取る例えば当り籤などが
知られている。
トに印刷された文字や図形を、爪やコイン等で剥がすこ
とができる程度の密着性を有する塗料で覆い、これを剥
がすことによって文字等を読み取る例えば当り籤などが
知られている。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】このような形式の隠蔽
では、予め文字や図形をシートに印刷した後、その印刷
を隠す塗料を塗布するのが一般で、比較的大掛かりな装
置を必要とし、個人的に好みの文字等を印刷して当り籤
等を作成して楽しみ、或いは機密にしたい情報を随時秘
匿状態で作成することは困難である。現在はワードプロ
セッサー等の感熱式の印字装置が普及しており、文字等
の印字は比較的自由に行える。
では、予め文字や図形をシートに印刷した後、その印刷
を隠す塗料を塗布するのが一般で、比較的大掛かりな装
置を必要とし、個人的に好みの文字等を印刷して当り籤
等を作成して楽しみ、或いは機密にしたい情報を随時秘
匿状態で作成することは困難である。現在はワードプロ
セッサー等の感熱式の印字装置が普及しており、文字等
の印字は比較的自由に行える。
【０００４】本発明は、機密を必要とする任意の文字、
図形の印字を印字装置を使用して隠蔽状態で作成できる
隠蔽シートを提供することを目的とするものである。
図形の印字を印字装置を使用して隠蔽状態で作成できる
隠蔽シートを提供することを目的とするものである。
【０００５】
【課題を解決するための手段】本発明では、合成樹脂製
或いは紙製の基材シートの表面に感熱発色層を介してス
クラッチ剥離性の隠蔽層を形成することにより、上記の
目的を達成するようにした。該基材シートの裏面に接着
層を設け、該スクラッチ剥離性の隠蔽層をスクラッチ剥
離性接着層、金属蒸着層、及び保護層で構成し、更には
該基材シート及び該基材シートの裏面の接着層に透明性
をもたせることが好ましい。
或いは紙製の基材シートの表面に感熱発色層を介してス
クラッチ剥離性の隠蔽層を形成することにより、上記の
目的を達成するようにした。該基材シートの裏面に接着
層を設け、該スクラッチ剥離性の隠蔽層をスクラッチ剥
離性接着層、金属蒸着層、及び保護層で構成し、更には
該基材シート及び該基材シートの裏面の接着層に透明性
をもたせることが好ましい。
【０００６】
【作用】本発明の隠蔽シールは、平判状、フォーム用紙
状或いはテープ状に作成され、これをワードプロセッサ
ー等の発熱式の印字装置により印字すると、感熱発色層
が発色して任意に文字や図形が印字される。これを適当
な大きさにカットして適当な箇所に貼着すると、印字さ
れた文字等は隠蔽層で覆われているので読むことができ
ず、必要な場合に該隠蔽層を爪やコインでスクラッチに
より破壊すると基材シートの感熱発色層に印字された文
字等が表面に現れて読み取ることができる。
状或いはテープ状に作成され、これをワードプロセッサ
ー等の発熱式の印字装置により印字すると、感熱発色層
が発色して任意に文字や図形が印字される。これを適当
な大きさにカットして適当な箇所に貼着すると、印字さ
れた文字等は隠蔽層で覆われているので読むことができ
ず、必要な場合に該隠蔽層を爪やコインでスクラッチに
より破壊すると基材シートの感熱発色層に印字された文
字等が表面に現れて読み取ることができる。
【０００７】
【実施例】本発明の実施例を別紙図面に基づき説明する
と、図１は多少誇張して表現した断面図で、符号１は合
成樹脂製或いは紙製の基材シートを示し、その表面に感
熱発色のインキをコートして感熱発色層２を形成し、該
発色層２の上面にスクラッチ剥離性の隠蔽層２１を設け
た。該スクラッチ剥離性の隠蔽層２１は、基材シート１
の印字を隠蔽し且つ爪やコインでのスクラッチにより剥
離されるもので、図示の例では、該発色層２の上面にス
クラッチ剥離性接着層３、金属蒸着層４、及び保護層７
を設けて構成した。該基材シート１と感熱発色層２との
密着性を上げるため、及び、該感熱発色層２が接着層３
に含まれた薬剤により変質することを防止したり、スク
ラッチ時に該感熱発色層２が傷付くことを防止するため
に、該発色層２の両面にアンダーコート層を設けるよう
にしてもよい。該保護層７は、サーマルヘッド等の印字
装置及び該金属蒸着層４を保護するために設けられてい
る。また該基材シート１の裏面に粘着剤からなる接着層
５を設け、これを剥離シート６で該接着層５が不必要に
接着しないように覆った。印字の隠蔽をより確実にする
ため、該保護層７の金属蒸着層４側の面に、文字や図形
を印刷８し、或いはマット加工してもよい。また、該保
護層７に着色剤を添加したり、該保護層７と金属蒸着層
４の間に着色層を設けてもよい。
と、図１は多少誇張して表現した断面図で、符号１は合
成樹脂製或いは紙製の基材シートを示し、その表面に感
熱発色のインキをコートして感熱発色層２を形成し、該
発色層２の上面にスクラッチ剥離性の隠蔽層２１を設け
た。該スクラッチ剥離性の隠蔽層２１は、基材シート１
の印字を隠蔽し且つ爪やコインでのスクラッチにより剥
離されるもので、図示の例では、該発色層２の上面にス
クラッチ剥離性接着層３、金属蒸着層４、及び保護層７
を設けて構成した。該基材シート１と感熱発色層２との
密着性を上げるため、及び、該感熱発色層２が接着層３
に含まれた薬剤により変質することを防止したり、スク
ラッチ時に該感熱発色層２が傷付くことを防止するため
に、該発色層２の両面にアンダーコート層を設けるよう
にしてもよい。該保護層７は、サーマルヘッド等の印字
装置及び該金属蒸着層４を保護するために設けられてい
る。また該基材シート１の裏面に粘着剤からなる接着層
５を設け、これを剥離シート６で該接着層５が不必要に
接着しないように覆った。印字の隠蔽をより確実にする
ため、該保護層７の金属蒸着層４側の面に、文字や図形
を印刷８し、或いはマット加工してもよい。また、該保
護層７に着色剤を添加したり、該保護層７と金属蒸着層
４の間に着色層を設けてもよい。
【０００８】該基材シート１としては、例えば、ポリエ
チレンテレフタレート、ポリエチレンテレフタレート／
イソフタレート共重合体等のポリエステルフィルム、ポ
リエチレン、ポリプロピレン、ポリメチルペンテン等の
ポリオレフィンフィルム、ポリ塩化ビニルフィルム、エ
チレンビニルアルコール共重合体フィルム、ポリカーボ
ネートフィルム、ポリアミドフィルム等のプラスチック
フィルム、紙、ポリオレフィン、ポリエチレンからなる
合成紙などが使用される。基材シート１は、不透明のも
のであってもよいが、印字状態の確認のため、その裏面
より発色層２に印字された文字や図形が判別できる程度
の透明性を有するものであることが好ましい。該基材シ
ート１がプラスチックフィルムである場合は、これに発
色層２のインキの密着性を上げるために、プライマー層
を設けるようにしてもよい。感熱発色層２を形成する場
合、通常の感熱発色インキ塗料で良い。例えば感熱発色
インキダイサーモD192墨（DCB3 大日精化（株）製）
110 顕色（DCB3 大日精化（株）製）等が使用され
る。
チレンテレフタレート、ポリエチレンテレフタレート／
イソフタレート共重合体等のポリエステルフィルム、ポ
リエチレン、ポリプロピレン、ポリメチルペンテン等の
ポリオレフィンフィルム、ポリ塩化ビニルフィルム、エ
チレンビニルアルコール共重合体フィルム、ポリカーボ
ネートフィルム、ポリアミドフィルム等のプラスチック
フィルム、紙、ポリオレフィン、ポリエチレンからなる
合成紙などが使用される。基材シート１は、不透明のも
のであってもよいが、印字状態の確認のため、その裏面
より発色層２に印字された文字や図形が判別できる程度
の透明性を有するものであることが好ましい。該基材シ
ート１がプラスチックフィルムである場合は、これに発
色層２のインキの密着性を上げるために、プライマー層
を設けるようにしてもよい。感熱発色層２を形成する場
合、通常の感熱発色インキ塗料で良い。例えば感熱発色
インキダイサーモD192墨（DCB3 大日精化（株）製）
110 顕色（DCB3 大日精化（株）製）等が使用され
る。
【０００９】スクラッチ剥離性接着層３としては、アク
リル系樹脂、酢酸ビニル系樹脂、ウレタン系樹脂、塩化
ビニル系樹脂、ゴム系樹脂、エチレン−酢酸ビニル系樹
脂等、公知の接着剤及び粘着剤の中から選ばれる。該接
着層３の厚さは、0.2 〜30μｍ好ましくは 1〜 5μｍで
あり、0.2 μｍより薄いとスクラッチ性が充分でなくな
り、30μｍより厚いと不経済である。また、接着層３と
基材シート１との剥離力は、 1〜100g/cm 、好ましくは
5〜30g/cmとなるように適宜バインダーを選定する。剥
離力が100g/cm より重いと剥離しにくくなり、 1g/cmよ
り軽いと剥れ易く摩擦などで容易に剥れてしまう。尚、
剥離力をコントロールするために、ワックス、シリコー
ン樹脂、無機や有機の粉末を添加してもよい。
リル系樹脂、酢酸ビニル系樹脂、ウレタン系樹脂、塩化
ビニル系樹脂、ゴム系樹脂、エチレン−酢酸ビニル系樹
脂等、公知の接着剤及び粘着剤の中から選ばれる。該接
着層３の厚さは、0.2 〜30μｍ好ましくは 1〜 5μｍで
あり、0.2 μｍより薄いとスクラッチ性が充分でなくな
り、30μｍより厚いと不経済である。また、接着層３と
基材シート１との剥離力は、 1〜100g/cm 、好ましくは
5〜30g/cmとなるように適宜バインダーを選定する。剥
離力が100g/cm より重いと剥離しにくくなり、 1g/cmよ
り軽いと剥れ易く摩擦などで容易に剥れてしまう。尚、
剥離力をコントロールするために、ワックス、シリコー
ン樹脂、無機や有機の粉末を添加してもよい。
【００１０】該金属蒸着層４の材料としては、アルミが
一般的であるが、錫、亜鉛、金、銀、クロムなどを使用
してもよく、その厚さは、金属の種類にもよるが、10〜
300nm、好ましくは30〜200nm である。該金属蒸着層４
を有する隠蔽層２１は、別途の工程に於いて作成してこ
れを発色層２を加工形成した基材シート１に図２のよう
に転写するようにした。即ち、図２の場合、ポリエチレ
ンテレフタレート等のキャリヤーシート９の表面に剥離
層１０と合成樹脂の保護層７を順次にコートし、このコ
ートしたキャリヤーシート９を真空蒸着機に走行させて
該保護層７の上にアルミニウム等の金属蒸着層４を形成
したのち該金属蒸着層４の上に接着層３を設け、該接着
層３の面に上記基材シート１の発色層２を当接させて転
写し、キャリヤーシート９を除去して図３に示すような
隠蔽層２１を有する中間製品１２を得る。ここで、剥離
層１０はキャリヤーシート９を除去する際、キャリヤー
シート９と共にスクラッチ隠蔽印字シートから剥れても
よいし、スクラッチ形隠蔽印字シート側に残ってもよ
い。該保護層７は印字装置のサーマルヘッドを保護する
ために設けられる。この中間製品１２の該基材シート１
の下面即ち裏面に剥離シート６にコートした接着層５を
重合することにより図１に示す隠蔽印字シートが完成す
る。該基材シート１はテープ状或いはシート状等任意の
形状に形成することができ、隠蔽層２１は上記の方法で
爪やコインで剥せる程度の1g/cm 〜100g/cm の剥離強度
に作成できる。
一般的であるが、錫、亜鉛、金、銀、クロムなどを使用
してもよく、その厚さは、金属の種類にもよるが、10〜
300nm、好ましくは30〜200nm である。該金属蒸着層４
を有する隠蔽層２１は、別途の工程に於いて作成してこ
れを発色層２を加工形成した基材シート１に図２のよう
に転写するようにした。即ち、図２の場合、ポリエチレ
ンテレフタレート等のキャリヤーシート９の表面に剥離
層１０と合成樹脂の保護層７を順次にコートし、このコ
ートしたキャリヤーシート９を真空蒸着機に走行させて
該保護層７の上にアルミニウム等の金属蒸着層４を形成
したのち該金属蒸着層４の上に接着層３を設け、該接着
層３の面に上記基材シート１の発色層２を当接させて転
写し、キャリヤーシート９を除去して図３に示すような
隠蔽層２１を有する中間製品１２を得る。ここで、剥離
層１０はキャリヤーシート９を除去する際、キャリヤー
シート９と共にスクラッチ隠蔽印字シートから剥れても
よいし、スクラッチ形隠蔽印字シート側に残ってもよ
い。該保護層７は印字装置のサーマルヘッドを保護する
ために設けられる。この中間製品１２の該基材シート１
の下面即ち裏面に剥離シート６にコートした接着層５を
重合することにより図１に示す隠蔽印字シートが完成す
る。該基材シート１はテープ状或いはシート状等任意の
形状に形成することができ、隠蔽層２１は上記の方法で
爪やコインで剥せる程度の1g/cm 〜100g/cm の剥離強度
に作成できる。
【００１１】該保護層７は、印字中、印字装置のサーマ
ルヘッドを汚染しない程度の耐熱性及び剥離性を有する
樹脂であれば良く、アクリル樹脂、ウレタン樹脂、メラ
ミン樹脂、ポリエステル樹脂、シリコーン樹脂及びこれ
らの共重合体や混合物等が使用できる。また、ワックス
やシリコーン等の剥離剤も併用できる。
ルヘッドを汚染しない程度の耐熱性及び剥離性を有する
樹脂であれば良く、アクリル樹脂、ウレタン樹脂、メラ
ミン樹脂、ポリエステル樹脂、シリコーン樹脂及びこれ
らの共重合体や混合物等が使用できる。また、ワックス
やシリコーン等の剥離剤も併用できる。
【００１２】該隠蔽印字シートは、例えばワードプロセ
ッサーの印字装置にかけたときその発色層２が発色して
印刷１５される。従って、該隠蔽印字シートに機密にし
たい任意の文字や図形を印刷したのち適当にカットし、
所望の箇所にその裏面の接着層５により貼着し、必要な
場合、図４のように該隠蔽層４をスクラッチして隠蔽さ
れた文字等を読み取ることができ、例えば当り籤や機密
事項を必要な時期まで機密保持状態としておくことがで
きる。
ッサーの印字装置にかけたときその発色層２が発色して
印刷１５される。従って、該隠蔽印字シートに機密にし
たい任意の文字や図形を印刷したのち適当にカットし、
所望の箇所にその裏面の接着層５により貼着し、必要な
場合、図４のように該隠蔽層４をスクラッチして隠蔽さ
れた文字等を読み取ることができ、例えば当り籤や機密
事項を必要な時期まで機密保持状態としておくことがで
きる。
【００１３】本発明の具体的実施例は次の通りである。
白色剤が混入された厚さ50μｍのポリエチレンテレフタ
レートフィルム（E20東レ（株）製）の基材シート１の
表面に、ACニスNo.3（大日精化（株）製）のプライマー
をグラビアコーターで塗布量が１μｍdry となるように
塗布乾燥させ、その上に感熱発色インキ、ダイサーモD1
92墨（DCB3 大日精化（株）製）110 顕色（DCB3
大日精化（株）製）をグラビアコーターで塗布量が 5μ
ｍdry となるように塗布乾燥して発色層２を形成した。
さらに該発色層２を保護するために、その上にダイサー
モ Kメジウム（大日精化（株）製）をグラビアコーター
で塗布量が１μｍdry となるように塗布乾燥して保護塗
膜を形成した。一方、こうした工程とは別個に、マット
加工したポリエチレンテレフタレートフィルム（＃25X4
4 東レ（株）製）のキャリヤシート９の該マット加工面
に、剥離層１０及び隠蔽層２１を形成しておく。詳細に
は、この剥離層１０を、A クリアー（和信化学（株）
製）をグラビアコーターで塗布量が0.5 μｍdry となる
ように塗布乾燥させて形成した第１剥離層と、その上に
1000クリアー（（株）三羽研究所製）を塗布量が0.5 μ
ｍdry となるように塗布乾燥させて形成した第２剥離層
とで構成した。そして、この剥離層１０の上に、メラミ
ン樹脂塗料（203 クリアー、333 クリアー 和信化学
（株）製）にフィラーとして酸化珪素（エアロジール97
2 日本エアロジル（株）製）をメラミン樹脂塗料重量
の 5％加え、調合した塗料をグラビアコーターで塗布量
が1.5 μｍdry になるように塗布乾燥して保護層７を形
成した。このあと、該キャリヤーシート９の保護層７の
上に真空蒸着機によりアルミニウムを60nm蒸着して金属
蒸着層４を形成し、更に接着剤（タケネートA310 武田
薬品（株））をグラビアコーターで塗布量が２μｍdry
となるように塗工乾燥し、スクラッチ剥離性の隠蔽層２
１を形成した。こうして作成した隠蔽層２１を、発色層
２の上に転写し、基材シート１の裏面に剥離シート６付
きの粘着剤の接着層５を設けて隠蔽印字シートを得た。
この隠蔽印字シートに感熱式の印字装置で文字や図形を
印字すると、該発色層２が黒色に発色し、これを適当な
寸法にカットして接着層５で適当な箇所に貼着したが、
印字１５は隠蔽層４により遮られて外部から判別でき
ず、該隠蔽層４を爪でスクラッチしたところ、該隠蔽層
４が剥がれ発色層２の印字１５を読み取ることができ
た。剥離力は22g/cmであった。
白色剤が混入された厚さ50μｍのポリエチレンテレフタ
レートフィルム（E20東レ（株）製）の基材シート１の
表面に、ACニスNo.3（大日精化（株）製）のプライマー
をグラビアコーターで塗布量が１μｍdry となるように
塗布乾燥させ、その上に感熱発色インキ、ダイサーモD1
92墨（DCB3 大日精化（株）製）110 顕色（DCB3
大日精化（株）製）をグラビアコーターで塗布量が 5μ
ｍdry となるように塗布乾燥して発色層２を形成した。
さらに該発色層２を保護するために、その上にダイサー
モ Kメジウム（大日精化（株）製）をグラビアコーター
で塗布量が１μｍdry となるように塗布乾燥して保護塗
膜を形成した。一方、こうした工程とは別個に、マット
加工したポリエチレンテレフタレートフィルム（＃25X4
4 東レ（株）製）のキャリヤシート９の該マット加工面
に、剥離層１０及び隠蔽層２１を形成しておく。詳細に
は、この剥離層１０を、A クリアー（和信化学（株）
製）をグラビアコーターで塗布量が0.5 μｍdry となる
ように塗布乾燥させて形成した第１剥離層と、その上に
1000クリアー（（株）三羽研究所製）を塗布量が0.5 μ
ｍdry となるように塗布乾燥させて形成した第２剥離層
とで構成した。そして、この剥離層１０の上に、メラミ
ン樹脂塗料（203 クリアー、333 クリアー 和信化学
（株）製）にフィラーとして酸化珪素（エアロジール97
2 日本エアロジル（株）製）をメラミン樹脂塗料重量
の 5％加え、調合した塗料をグラビアコーターで塗布量
が1.5 μｍdry になるように塗布乾燥して保護層７を形
成した。このあと、該キャリヤーシート９の保護層７の
上に真空蒸着機によりアルミニウムを60nm蒸着して金属
蒸着層４を形成し、更に接着剤（タケネートA310 武田
薬品（株））をグラビアコーターで塗布量が２μｍdry
となるように塗工乾燥し、スクラッチ剥離性の隠蔽層２
１を形成した。こうして作成した隠蔽層２１を、発色層
２の上に転写し、基材シート１の裏面に剥離シート６付
きの粘着剤の接着層５を設けて隠蔽印字シートを得た。
この隠蔽印字シートに感熱式の印字装置で文字や図形を
印字すると、該発色層２が黒色に発色し、これを適当な
寸法にカットして接着層５で適当な箇所に貼着したが、
印字１５は隠蔽層４により遮られて外部から判別でき
ず、該隠蔽層４を爪でスクラッチしたところ、該隠蔽層
４が剥がれ発色層２の印字１５を読み取ることができ
た。剥離力は22g/cmであった。
【００１４】剥離力の測定方法
試料のスクラッチ隠蔽層にセロファン粘着テープを貼着
後、幅１０ｍｍに調整し、試験片を作成する。該試験片
を２kgロール１往復圧着し、２時間後に万能引張試験機
を用いて引張速度３００mm／分にて１８０°剥離の剥離
力を測定した。
後、幅１０ｍｍに調整し、試験片を作成する。該試験片
を２kgロール１往復圧着し、２時間後に万能引張試験機
を用いて引張速度３００mm／分にて１８０°剥離の剥離
力を測定した。
【００１５】
【発明の効果】以上のように本発明によるときは、合成
樹脂製或いは紙製の基材シートの表面に感熱或いは感圧
発色層を介してスクラッチ剥離性の隠蔽層を形成し、該
基材シートの裏面に接着層を設けたので、隠蔽状態で任
意の文字や図形を印字装置を利用して自由に印刷するこ
とができ、必要時には該隠蔽層を爪等でスクラッチする
ことにより隠された印刷を読み取れるから、簡単に当り
籤等の機密保持すべきシートを自製できて便利である等
の効果がある。
樹脂製或いは紙製の基材シートの表面に感熱或いは感圧
発色層を介してスクラッチ剥離性の隠蔽層を形成し、該
基材シートの裏面に接着層を設けたので、隠蔽状態で任
意の文字や図形を印字装置を利用して自由に印刷するこ
とができ、必要時には該隠蔽層を爪等でスクラッチする
ことにより隠された印刷を読み取れるから、簡単に当り
籤等の機密保持すべきシートを自製できて便利である等
の効果がある。
【図１】 本発明の実施例の断面図
【図２】 図１の実施例の隠蔽層の製作状態の断面図
【図３】 図１の実施例の中間製品の断面図
【図４】 本発明の他の実施例の製作状態の断面図
１ 基材シート ２ 発色層
３ 接着層 ４ 金属蒸着層 ５、５ａ、５ｂ 接着層
６ 離形シート ７ 保護層 ８ 印刷
２１ 隠蔽層
３ 接着層 ４ 金属蒸着層 ５、５ａ、５ｂ 接着層
６ 離形シート ７ 保護層 ８ 印刷
２１ 隠蔽層
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(51)Int.Cl.7 識別記号 ＦＩ
Ｂ４１Ｍ 5/18 １０１Ｅ
(56)参考文献 特開 平８−150796（ＪＰ，Ａ)
特開 平７−32729（ＪＰ，Ａ)
特開 平７−96666（ＪＰ，Ａ)
特開 昭61−123582（ＪＰ，Ａ)
特開 平５−270187（ＪＰ，Ａ)
実開 平２−150283（ＪＰ，Ｕ)
(58)調査した分野(Int.Cl.7，ＤＢ名)
B41M 5/28 - 5/34
B42D 15/10 531
Claims (4)
- 【請求項１】 合成樹脂製或いは紙製の基材シートの表
面に感熱発色層を介してスクラッチ剥離性の隠蔽層を形
成したことを特徴とするスクラッチ形隠蔽印字シート。 - 【請求項２】 合成樹脂製或いは紙製の基材シートの表
面に感熱発色層を介してスクラッチ剥離性の隠蔽層を形
成し、該基材シートの裏面に接着層を設けたことを特徴
とする請求項１に記載のスクラッチ形隠蔽印字シート。 - 【請求項３】 上記スクラッチ剥離性の隠蔽層を、スク
ラッチ剥離性接着層、金属蒸着層、保護層で構成したこ
とを特徴とする請求項１又は２に記載のスクラッチ形隠
蔽印字シート。 - 【請求項４】 上記基材シートを透明性のある基材シー
トとし、該基材シートの裏面の接着層に透明性をもたせ
たことを特徴とする請求項２又は３に記載のスクラッチ
形隠蔽印字シート。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP29762494A JP3432617B2 (ja) | 1994-11-30 | 1994-11-30 | スクラッチ形隠蔽印字シート |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP29762494A JP3432617B2 (ja) | 1994-11-30 | 1994-11-30 | スクラッチ形隠蔽印字シート |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH08150780A JPH08150780A (ja) | 1996-06-11 |
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