JPH04348103A - 高吸水性ポリマーの造粒法 - Google Patents

高吸水性ポリマーの造粒法

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JPH04348103A
JPH04348103A JP12132891A JP12132891A JPH04348103A JP H04348103 A JPH04348103 A JP H04348103A JP 12132891 A JP12132891 A JP 12132891A JP 12132891 A JP12132891 A JP 12132891A JP H04348103 A JPH04348103 A JP H04348103A
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伊 藤 喜 一
Shuhei Yada
矢 田 修 平
Yoshio Omori
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】〔発明の背景〕
【産業上の利用分野】本発明は、逆相懸濁重合により得
られたビーズ状の高吸水性ポリマーの造粒法に関するも
のである。本発明により得られる高吸水性ポリマーは、
ポリマー粒径が極めて大きいものであるので、紙おむつ
、生理用ナプキン等の衛生材料として、また土壌保水剤
等の農園芸分野の他、土木建築用材料としても有利に使
用することができる。
【0002】
【従来の技術】近年、高吸水性ポリマーは、紙おむつや
生理用品等の衛生材料のみならず、止水剤、結露防止材
、鮮度保持材、溶剤脱水材等の産業用途、緑化、農園芸
用途等にも利用されるようになってきており、これまで
に種々のものが提案されている。
【0003】この種の高吸水性ポリマーとしては、澱粉
‐アクリロニトリルグラフト共重合体の加水分解物、カ
ルボキシメチルセルロース、ポリアクリル酸(塩)、ア
クリル酸(塩)‐ビニルアルコール共重合体、ポリエチ
レンオキシド等が知られている。
【0004】しかしながら、これらの高吸水性ポリマー
は、いずれもポリマー粒径において満足できるものとは
言い難たかった。特に逆相懸濁重合により得られるポリ
マーには種々問題があった。例えば、アクリル酸アルカ
リ金属塩等の油中水滴型逆相懸濁重合において、分散剤
として、特公昭54−30710号公報記載のHLB3
〜6のソルビタン脂肪酸エステル、特開昭57−167
302号公報記載のHLB6〜9のノニオン系界面活性
剤あるいは特公昭60−25045号公報記載のHLB
8〜12の界面活性剤を使用した場合、いずれも粒径が
約10〜100μmと細かい高吸水性ポリマーしか得ら
れなかった。
【0005】一方、特公昭63−36321号公報、特
公昭63−36322号公報記載の分散剤に親油性カル
ボキシル基含有重合体を使用した場合には、粒径が数百
μm程度のポリマーが得られるものの、分散剤とアクリ
ル酸系モノマーとの親和性が高いため重合反応時に塊状
化しやすいという問題点があった。
【0006】高吸水性ポリマーの粒径を大きくさせる方
法として、特公平1−17482号公報、特開昭57−
158210号公報には、分散剤として油溶性セルロー
スエステルまたはセルロースエーテルを使用する方法が
示されているが、そのような方法には、乾燥時に残存し
た分散剤が溶融して、ポリマーが凝集したり器壁等に付
着しやすいという問題点があった。
【0007】また、特開昭62−172006号公報記
載の分散剤にHLB2〜16のポリグリセリン脂肪酸エ
ステルを使用した場合、大粒径のポリマーを安定に得る
ための製造条件の許容範囲が非常に狭いため、この条件
から外れると塊状重合を起こし易くて、工業的な安定生
産を考慮した場合には有利なものとは言い難かった。
【0008】他方、特開昭56−76419号公報、特
開昭62−95307号公報、特開昭62−95308
号公報記載のように分散剤としてヒドロキシエチルセル
ロースの共存下に重合を行なった場合、付着や凝集問題
の無い大粒径のポリマーが得られるが、しかしヒドロキ
シエチルセルロースのモノマーへの溶解操作が困難であ
り、これを均一に溶解させるためには特別な装置が必要
であった。上記の様な一次粒子を大きくする方法は、い
ずれもが上記のような種類の問題点を有し、必ずしも満
足できるものとは言い難い。
【0009】一方、上記に代わる方法としては、高吸水
性ポリマーの一次粒子を水やポリビニルアルコール等の
バインダーを用いて造粒化する方法が提案されている。 しかしながらこの方法の中でバインダーとして水を使用
した場合、粒子同志の結着性が極めて弱く、一般的な搬
送や取扱時に容易にこわれてしまうという問題点がある
。ポリビニルアルコールを使用する方法によると、結着
性は改良されるものの、高価で特殊な装置を必要とし、
コスト高となって必ずしも優位なものとは言い難い。
【0010】また、特開平1−126314号公報には
、ベースポリマーとしての吸水性樹脂に使用されている
量以上の重合開始剤及び架橋剤を含んでなるモノマー成
分を前記吸水性樹脂に吸収させ重合させて前記吸水性樹
脂の表面近傍の架橋密度を内部より高くする吸水速度の
改良された方法が提案されている。しかしながら、該方
法では、ベースポリマーとしての吸水性樹脂に使用され
ている量以上の重合開始剤、特に架橋剤、を使用してい
る為に粒子同志の凝集能力は極めて小さいものとなり、
また、造粒効率も極めて悪いものとなってしまうという
問題点があった。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、前記した粒
径を改良する方法並びに造粒法に対し、容易で低コスト
であり、かつ結着性の大きな高吸水性ポリマーの造粒物
を製造する方法を提供しようとするものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】
〔発明の概要〕 <要  旨>本発明者等らは、前記問題点を解決する為
に鋭意検討を重ねた結果、特定量の架橋剤及び水溶性ラ
ジカル重合開始剤を含有した水溶性エチレン性不飽和単
量体又はその水溶液を、特定な方法で高吸水性ポリマー
に吸収させ、重合させることにより極めて効率良く高吸
水性ポリマー粒子が凝集し結着性が強く、かつ任意の大
きな粒子径(300〜5000μm)を有するものを容
易に得られることが判明し、本発明を完成するに至った
【0013】即ち、本発明による高吸水性ポリマーの造
粒法は、架橋剤および水溶性ラジカル重合開始剤を含有
した水溶性エチレン性不飽和単量体またはその水溶液と
疎水性有機溶媒とを混合して、攪拌下油中水滴型分散液
をつくり、この中に逆相懸濁重合法により得られた高吸
水性ポリマー乾燥粉粒体を徐々に添加して上記水溶性エ
チレン性不飽和単量体またはその水溶液を吸収させてス
ラリー状とし、その後加熱して該水溶性エチレン性不飽
和単量体を重合させると同時に上記高吸水性ポリマー乾
燥粉粒体を凝集させること、を特徴とするものである(
ただし、架橋剤の水溶性エチレン性不飽和単量体に対す
る配合比率は、上記高吸水性ポリマー乾燥粉粒体を生成
させる際の架橋剤の配合比率より少ない)。
【0014】〔発明の具体的説明〕 <水溶性エチレン性不飽和単量体>本発明で吸収される
べき水溶性エチレン性不飽和単量体の例としては、(イ
)アニオン性単量体およびその塩、例えば(メタ)アク
リル酸、2‐(メタ)アクロイルエタンスルホン酸、2
‐(メタ)アクロイルプロパンスルホン酸、2‐(メタ
)‐アクリルアミド‐2メチルプロパンスルホン酸、ビ
ニルスルホン酸、スチレンスルホン酸等、(ロ)ノニオ
ン性親水基含有単量体、例えば(メタ)アクリルアミド
、N‐置換(メタ)アクリルアミド、2‐ヒドロキシエ
チル(メタ)アクリレート、2‐ヒドロキシプロピル(
メタ)アクリレート等、(ハ)アミノ基含有不飽和単量
体およびそれらの四級化物、例えばジエチルアミノエチ
ル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノプロピル(メ
タ)アクリレート、ジメチルアミノプロピル(メタ)ア
クリレート等、を挙げることが出来、これらの群から選
ばれる1種または2種以上を用いる事が出来る。 これらの中でも本発明では特にアクリル酸及びその塩が
好ましく、特にカルボキシルの20%以上がアルカリ金
属塩となっているものが好ましい。また、吸収されるべ
き水溶性エチレン性不飽和単量体と高吸水性ポリマーを
構成する重合性単量体は同一物質である事が好ましい。
【0015】本発明では、また上記のような水溶性エチ
レン性不飽和単量体以外にも(メタ)アクリル酸メチル
、(メタ)アクリル酸エチル等の(メタ)アクリル酸エ
ステル類、メチルメタアクリレート等も併用できる。 それらの使用量は水溶性エチレン不飽和単量体に対して
80モル%以下、好ましくは50モル%以下、が採用さ
れる。上記水溶性エチレン性不飽和単量体水溶液中の単
量体の濃度は、広い範囲にわたって選択が可能であるが
、一般的には20重量%以上、より好ましくは30重量
%以上〜飽和濃度、とするのが望ましい。
【0016】<架橋剤>本発明による高吸水性ポリマー
の造粒法において用いられる架橋剤は、分子内に2個以
上の二重結合を有し、前記水溶性エチレン性不飽和単量
体と共重合性を示すもの、あるいは該水溶性エチレン性
不飽和単量体の官能基、例えばカルボキシル基、と重合
中あるいは重合後の乾燥時に反応しうるような官能基を
2個以上有するもので、これらはある程度の水溶性を示
すものであれば何れのものも使用できる。
【0017】前者の架橋剤の一例を挙げればエチレング
リコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコー
ルジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ
(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ
)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)
アクリレート、グリセリントリ(メタ)アクリレート、
N,N′‐メチレンビス(メタ)アクリルアミド、ジア
リルフタレート、ジアリルマレート、ジアリルテレフタ
レート、トリアリルシアヌレート、トリアリルイソシア
ヌレート、トリアリルホスフェート等が挙げられる。
【0018】また、後者の架橋剤の一例を挙げれば、エ
チレングリコールジグリシジルエーテル、ポリエチレン
グリコールジグリシジルエーテル、脂肪族多価アルコー
ルのジまたはポリグリシジルエーテル等が挙げられる。 更に、前者と後者の両機能を備えたものとして、例えば
N‐メチロールアクリルアミド、グリシジルメタアクリ
レート等のような化合物も本発明方法では使用できる。
【0019】この中で、本発明で特に好ましいものとし
て挙げれば、分子中に二重結合を2個以上有し、前記水
溶性エチレン性不飽和単量体と共重合性を示すものが良
い。具体的には、N,N′‐メチレンビス(メタ)アク
リルアミド、エチレングリコールジ(メタ)アクリレー
ト、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポ
リエチレングリコールジ(メタ)アクリレートなどが好
適な例として挙げられる。このような架橋剤はそれ自身
単独で或いは2種以上の混合物としても使用できる。
【0020】これら架橋剤の使用量は水溶性エチレン性
不飽和単量体に対して0.001〜10重量%、好まし
くは0.01〜2重量%、である。この時重要なことは
架橋剤の使用量を、この架橋剤によって実現される高吸
水性ポリマーの架橋密度が高吸水性ポリマー乾燥粉粒体
(詳細後記)の架橋密度よりも必ず小さくなるように、
すなわち、この架橋剤の水溶性エチレン性不飽和単量体
に対する配合比率を高吸水性ポリマー乾燥粉粒体を生成
させる際に用いられた架橋剤の配合比率より少なくなる
ようにしなければならないということである。架橋剤の
配合比率が高吸水性ポリマー乾燥粉粒体を製造するとき
の架橋剤の配合比率と同じかあるいは多くて架橋密度が
高吸水性ポリマー乾燥粉粒体と同じかそれより高くなっ
た場合、高吸水性ポリマー粒子の凝集がうまく行われず
、造粒効率が著しく低下する。
【0021】<水溶性ラジカル重合開始剤>本発明の造
粒法において用いられる水溶性ラジカル重合開始剤は、
高分子化学の分野において周知のものである。具体的に
は、無機または有機の過酸化物、たとえば過硫酸塩(ア
ンモニウム塩、アルカリ金属塩(特にカリウム塩)その
他)、過酸化水素、ジ第三ブチルペルオキシド、アセチ
ルペルオキシド、その他がある。これらの過酸化物の他
に所定の水溶液が得られるならば、アゾ化合物その他の
ラジカル重合開始剤、例えば、2,2′‐アゾビス(2
‐アミジノプロパン)二塩酸塩、2,2′‐アゾビス(
N,N′‐ジメチレンイソブチルアミジン)二塩酸塩、
4,4′‐アゾビス(4‐シアノ吉草酸)等も使用可能
である。
【0022】重合は、これらのラジカル重合開始剤の分
解によって開始されるわけであるが、分解のための慣用
の手段である加熱の外に、化学物質によって重合開始剤
の分解を促進することもまた周知の手段である。重合開
始剤が過酸化物であるとき、その分解促進物質は還元性
化合物(本発明では水溶性のもの)たとえば過硫酸塩に
対しては酸性亜硫酸塩、アスコルビン酸、アミン等であ
って、過酸化物と還元性化合物との組合せからなる重合
開始剤は「レドックス開始剤」として高分子化学の分野
で周知のものである。従って本発明で「重合開始剤」と
いう用語は、このような分解促進物質との組合せ、特に
レドックス開始剤を包含するものである。上記の様な水
溶性ラジカル重合開始剤の使用量は、水溶性エチレン性
不飽和単量体に対して一般的には0.001〜10重量
%、好ましくは0.01〜5重量%、である。
【0023】<疎水性溶媒>本発明に使用される疎水性
溶媒としては、例えば、n‐ペンタン、n‐ヘキサン、
n‐ヘプタン、n‐オクタン等の脂肪族炭化水素類、シ
クロヘキサン、シクロオクタン、メチルシクロヘキサン
等の脂環族炭化水素類が好ましい。これらの内でも、シ
クロヘキサンが特に好ましい。
【0024】これら疎水性有機溶媒の使用量は、水溶性
エチレン性不飽和単量体に対して、0.5〜100重量
倍、好ましくは1〜50重量倍、である。0.5重量倍
未満では安定に油中水滴型分散液を形成できず、100
倍以上では処理装置等の容積効率が悪くなるので好まし
くない。
【0025】<高吸水性ポリマー乾燥粉粒体>本発明で
用いられる高吸水性ポリマー乾燥粉粒体は、実質的に乾
燥した、粒径10〜200μm、好ましくは30〜15
0μm、のものである。ここで「乾燥」とは対ポリマー
10重量%以下であることをいうものである。本発明で
用いられる高吸水性ポリマー乾燥粉粒体の一例を挙げれ
ば、前記に示した様な水溶性ラジカル重合開始剤及び架
橋剤を含有する、水溶性エチレン性不飽和単量体あるい
は水溶液を分散剤存在下、前記に示した様な重合不活性
な疎水性溶媒中で逆相懸濁重合させて得られたものなら
いかなるものも使用できる。
【0026】これらは、公知の方法により重合後のポリ
マーを乾燥させたもの、あるいは、(ポリ)エチレング
リコールジグリシジルエーテル、シランカップリング剤
等で表面処理したのち乾燥させたものでも良い。このよ
うな高吸水性ポリマーの中でも、本発明では特にアクリ
ル酸をモノマーとして用いたアクリル酸のアルカリ金属
塩架橋体を主成分とし、そのカルボキシル基の20%以
上がアルカリ金属塩となっているものが好ましい。
【0027】<造粒操作方法>本発明による高吸水性ポ
リマーの造粒法は、前記の架橋剤及び水溶性ラジカル重
合開始剤を含有した水溶性エチレン性不飽和単量体また
はその水溶液と疎水性有機溶媒とを混合して、攪拌下油
中水滴型分散液を作り、この中に逆相懸濁重合法により
得られた高吸水性ポリマー乾燥粉粒体を徐々に添加して
上記架橋剤および水溶性ラジカル重合開始剤を含有した
水溶性エチレン性不飽和単量体またはその水溶液を吸収
させる。この時の吸収時間は一般的には5分〜12時間
、好ましくは10分〜1時間、である。
【0028】水溶性エチレン性不飽和単量体と高吸水性
ポリマー単量体との比は重量比で1:99〜90:10
、好ましくは5:95〜50:50、が採用される。 この時重要なことは、油中水滴型分散液中に高吸水性ポ
リマー乾燥粉粒体を添加するかわりに、高吸水性ポリマ
ー中に前記油中水滴型分散液を注入しないことである。 これは、この方法では高吸水性ポリマー中への吸収液の
むらが起り、均一な吸収を行わせる為には極めて長時間
を有し、プロセス操作上問題となるからである。
【0029】高吸水性ポリマー乾燥粉粒体が油中水滴型
分散液の中に添加され、架橋剤及び水溶性ラジカル重合
開始剤を含有した水溶性エチレン性不飽和単量体は、次
いで攪拌下加熱される。この時の反応装置は通常のバッ
チ式反応釜が代表的例として挙げられる。加熱温度は2
0〜120℃、好ましくは30〜80℃、である。加熱
時間は一般的には0.5〜24時間、好ましくは1〜5
時間、である。
【0030】この様に加熱処理を行わせることにより、
高吸水性ポリマー乾燥粉粒体に吸収された水溶性エチレ
ン性不飽和単量体は、重合架橋すると共に添加された高
吸水性ポリマー乾燥粉粒体の一次粒子が300〜500
0μmに凝集した造粒物が得られる。得られた造粒物は
、疎水性有機溶媒とデカンテーション等公知の方法で分
離され、通常の乾燥操作により乾燥させるかあるいは更
に(ポリ)エチレングリコールジグリシジルエーテル、
シランカップリング剤等で表面処理され、乾燥後必要に
応じさらに粉砕、分級操作を行って、製品とすることが
できる。
【0031】
【実施例】以下の実施例及び比較例は、本発明をより具
体的に説明するためのものである。尚、高吸水性ポリマ
ーの(イ)純水吸水倍率、(ロ)人工尿吸水倍率、(ハ
)平均粒径は以下の方法に従い測定した。
【0032】(イ)純水吸水倍率 純水1000cc中に高吸水性ポリマー約0.2gを精
秤し、マグネチックスターラーで攪拌しながら高吸水性
ポリマーを1時間吸水させる。吸水後、100メッシュ
ふるいで15分水切りをした後、膨潤ゲルの重量を測定
し、下記式に従って純水吸水倍率を算出した。
【0033】(ロ)人工尿吸水倍率 高吸水性ポリマー約0.5gを精秤し、これを250メ
ッシュのナイロン袋(20cm×10cmの大きさ)に
入れ、500ccの人工尿に1時間浸漬する。その後、
ナイロン袋を引き上げ、15分水切りした後、重量を測
定し、ブランク補正して前記式と同様にして人工尿吸水
倍率を算出した。
【0034】(ハ)平均粒径 ASTM式標準フルイを、上から10メッシュ、20メ
ッシュ、40メッシュ、60メッシュ、80メッシュ、
100メッシュ、150メッシュ、200メッシュ、2
70メッシュ、325メッシュ、受け皿の順に組み合わ
せ、最上のフルイにポリマーを約20g入れ、ロータッ
プ型自動フルイ振とう器にて1分間振とうさせた。フル
イに残ったポリマーの重量を秤量し、全体量を100%
とする割合を質量基準で算出する。次に、対数目盛の横
軸に粒子径、確率目盛の縦軸に積算フルイ下%(質量基
準)をプロットし、積算フルイ下%が50%の際の粒子
径を平均粒子径とした。
【0035】<高吸水性ポリマー製造例1>攪拌機、還
流冷却機、温度計および窒素ガス導入管を付設した容量
500mlの四つ口丸底フラスコに、シクロヘキサン1
21gを入れ、ソルビタンモノステアレート0.9gを
添加して溶解させた後、窒素ガスを吹込み、溶存酸素を
追い出した。
【0036】別に、容量300mlのコニカルビーカー
中でアクリル酸30gを外部より氷冷しながら、これに
水79.65gに溶解させた12.3gの純度95%の
水酸化ナトリウムを加えて、カルボキシル基の70%を
中和した。この場合の水に対するモノマー濃度は、中和
後のモノマー濃度として、30重量%に相当する。次い
で、架橋剤としてN,N′‐メチレンビスアクリルアミ
ド0.041g(対ポリマー0.112重量%)及び過
硫酸カリウム0.104g(対ポリマー0.285重量
%)を加えて溶解した後、窒素ガスを吹込んで溶存酸素
を追い出した。
【0037】前記の四つ口丸底フラスコの内容物に、こ
の容量300mlのコニカルビーカーの内容物を添加し
、攪拌して分散させ、窒素ガスをバブリングさせながら
油浴によりフラスコ内温を昇温させたところ、60℃付
近に達してから内温が急激に上昇し、数十分後75℃に
達した。次いで、その内温を60〜65℃に保持し、か
つ攪拌しながら3時間反応させた。尚、攪拌は250r
pmで行ない3時間反応させた後、攪拌を停止すると、
湿潤ポリマー粒子が丸底フラスコの底に沈降したので、
デカンテーションでシクロヘキサン相と容易に分離でき
た。 分離した湿潤ポリマーを減圧乾燥機に移し、80〜90
℃に加熱して付着したシクロヘキサン及び水を除去した
ところ、さらさらとした粉末ポリマー乾燥体40gが得
られた(これをポリマーAと称す)。
【0038】<高吸水性ポリマー製造例2>高吸水性ポ
リマー製造例1で得られたポリマーAを同操作、同処方
で製造し、更に特開昭61−211305号公報に従い
、シランカップリング剤で表面処理した。即ち、300
ccナフ型フラスコ中でポリマーA40gに水10gを
吸収させ、これにシクロヘキサン50g、シランカップ
リング剤としてγ‐グリシドキシプロピルトリメトキシ
シラン0.088g、触媒としてジブチル錫ジラウリレ
ート0.2gを夫々添加して、油浴中で60℃にて1時
間処理した。次いで油浴の温度を105℃とし、シクロ
ヘキサン及び水を蒸発させ、表面処理を完結させた。
【0039】別に、新しくシクロヘキサン110g採り
、これを60℃とし、上記表面処理後のポリマーを洗浄
した。得られたポリマーを減圧乾燥器に移し、80〜9
0℃にて乾燥させるとさらさらとした粉末ポリマー乾燥
体が得られた(これをポリマーBと称す)。
【0040】<高吸水性ポリマー製造例3>高吸水性ポ
リマー製造例1においてモノマー水溶液中に連鎖移動剤
として次亜りん酸ソーダ0.0366gを添加した以外
は同操作、同処法により重合を行い、得られた粉末ポリ
マーをさらに高吸水性ポリマー製造例2と同操作、同処
法により表面処理を行ってさらさらとした粉末ポリマー
乾燥体を得た(これをポリマーCと称す)。
【0041】<実施例1>撹拌機、還流冷却機、温度計
、窒素ガス導入管を付設した容量500mlの四つ口フ
ラスコに、シクロヘキサン100gを注入した。別に、
高吸水性ポリマー製造例1で示したと同様な方法で架橋
剤としてN,N′‐メチレンビスアクリルアミド0.0
78重量%、重合開始剤として0.285重量%含有す
る中和度70%、モノマー濃度30重量%の部分中和ア
クリル酸ソーダ水溶液7.5gを上記四つ口丸底フラス
コの内容物に添加し、攪拌させ油中水滴型の分散液を得
た。回転数は250rpm で行った。次に、ポリマー
Aを20g採り、これを徐々に上記四つ口丸底フラスコ
内に注入し、注入後N2 バブリングを行うと共に、3
0分間攪拌下、室温にて保持した。30分間保持後、四
つ口丸底フラスコをオイルバス中に入れ、油浴の温度を
72℃として、回転数250rpm にて2時間反応さ
せた。2時間後、さらに油浴の温度を95℃に上げシク
ロヘキサンとの共沸により脱水処理を行った。得られた
ポリマーAの造粒物はデンカテーションによりシクロヘ
キサンと分離後、更に90℃、減圧下で乾燥処理を行っ
た。
【0042】<実施例2>実施例1において使用したポ
リマーをポリマーBとした以外は同操作、同処法により
造粒処理を行い、さらさらとしたポリマーBの造粒物を
得た。
【0043】<実施例3>実施例1において使用したポ
リマーをポリマーCとした以外は同操作、同処法により
造粒処理を行い、さらさらとしたポリマーCの造粒物を
得た。
【0044】<実施例4>実施例1において使用した部
分中和アクリル酸ソーダ水溶液の量を10.1gとした
以外は同操作、同処法にて造粒処理を行い、さらさらと
したポリマーAの造粒物を得た。
【0045】<実施例5>実施例1において使用した部
分中和アクリル酸ソーダ水溶液の量を15.0gとした
以外は同操作、同処法にて造粒処理を行い、さらさらと
したポリマーAの造粒物を得た。
【0046】<実施例6>実施例2において回転数を3
50rpm とした以外は同操作、同処法にて造粒処理
を行い、さらさらとしたポリマーBの造粒物を得た。
【0047】<実施例7>実施例3において回転数を4
50rpm とした以外は同操作、同処法にて造粒処理
を行い、さらさらとしたポリマーCの造粒物を得た。
【0048】<比較例1>実施例1において使用した部
分中和アクリル酸ソーダ水溶液中のN,N′‐メチレン
ビスアクリルアミドを0.224重量%とした以外は同
操作、同処法にて造粒処理を行い、ポリマーAの造粒物
を得た。
【0049】<比較例2>実施例1において、ポリマー
Aを四つ口フラスコの中に採り、この中に攪拌下(25
0rpm )モノマー液とシクロヘキサンの混合液を徐
々に添加した以外は同操作、同処法にて造粒処理を行っ
たが、ポリマーAの塊状化が激しく、攪拌が不可能とな
り、得られた造粒物は、不均一な大小の大きな造粒物と
なった。上記の実施例及び比較例で使用したポリマー及
び得られた造粒物の純水吸水倍率、人工尿吸水倍率及び
平均粒径につき測定を行った。その結果を表1に示す。
【0050】           表  1           
                         
          ポリマー           
   吸水倍率        平均粒径      
  実施例/比較例    純    水  人工尿 
   (μm)          ポリマーA   
     645  39.7    120    
      ポリマーB        550  3
7.5    122          ポリマーC
      1011  62.2    115  
        実施例  1        650
  38.5    350          実施
例  2        535  36.8    
380          実施例  3      
  989  62.5    345       
   実施例  4        670  41.
2    513          実施例  5 
       680  38.9    850  
        実施例  6        545
  38.8    310          実施
例  7      1050  63.2    3
00          比較例  1       
 582  35.5    220        
  比較例  2        665  39.0
  測定不可
【0051】
【発明の効果】上記の表1に示される様に、特定量の架
橋剤及び水溶性ラジカル開始剤を含有した水溶性エチレ
ン性不飽和性単量体またはその水溶液を、特定な方法で
高吸水性ポリマー乾燥粉粒体に吸収させ、重合すること
により極めて効率良く結着性がよく、大きな粒子径をも
つ造粒物が容易に得られることがわかる。本発明によっ
て得られたポリマーは、本性質を利用して、土壌保水剤
等の農園芸分野のみならず、紙おむつ等衛生材料として
有利に使用できるものであることは「産業上の利用分野
」の項において示したところである。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】架橋剤および水溶性ラジカル開始剤を含有
    した水溶性エチレン性不飽和単量体またはその水溶液と
    疎水性有機溶媒とを混合して、攪拌下油中水滴型分散液
    をつくり、この中に逆相懸濁重合法により得られた高吸
    水性ポリマー乾燥粉粒体を徐々に添加して上記水溶性エ
    チレン性不飽和単量体またはその水溶液を吸収させてス
    ラリー状とし、その後加熱して該水溶性エチレン性不飽
    和単量体を重合させるとともに上記高吸水性ポリマー乾
    燥粉粒体を凝集させることを特徴とする、高吸水性ポリ
    マーの造粒法(ただし、架橋剤の水溶性エチレン性不飽
    和単量体に対する配合比率は、上記高吸水性ポリマー乾
    燥粉粒体を生成させる際の架橋剤の配合比率より少ない
    )。
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