JPH0434720Y2 - - Google Patents

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JPH0434720Y2
JPH0434720Y2 JP348184U JP348184U JPH0434720Y2 JP H0434720 Y2 JPH0434720 Y2 JP H0434720Y2 JP 348184 U JP348184 U JP 348184U JP 348184 U JP348184 U JP 348184U JP H0434720 Y2 JPH0434720 Y2 JP H0434720Y2
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JP
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culture
container
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koji
intersection
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JP348184U
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  • Mushroom Cultivation (AREA)
  • Apparatus Associated With Microorganisms And Enzymes (AREA)

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、麹菌等の糸状菌、ナメコ、ヒラタケ
等の担子菌類等、微生物を固体培養する為の固体
培養容器(以下、容器と称する)に関し、更に詳
しくは固体培養の際、容器の内周側壁に発生する
結露を容器外に排出し、また容器内に外気を自然
流入して培養基の温度が過熱することを防止し、
手入れ、積み替え等の諸操作を全く行うことなく
高品質の固体培養物を得ることができる容器に関
する。
従来、この種の容器としては「麹蓋」と呼ばれ
る遍平な木箱或いは金属箱が知られている。
しかしながら、これらの麹蓋を用いる培養法
(麹蓋法)は、培養の際、麹蓋の内周側壁の温度
は一般に培養中における培養基のそれよりも低
く、その上培養基はかなりの水分を含んでいるの
で、該側壁が吸湿性の少ない木材或いは吸湿性の
無い金属等で造られたものであるときは、該側壁
に結露現象が発生し、近傍にある培養基が過湿状
態となつて品質不良の培養物(麹)となることが
多々あり、培養物の品質向上を阻害する大きな欠
点となつていた。
また、培養基は微生物(例えば麹菌)の繁殖に
より発熱し、そのまま放置すれば40℃以上に過熱
し、菌糸が死滅し、また培養層の表面と内部の温
度及び湿度に差を生じ、そのまま放置すると良品
質の培養物が得られないので、培養の途中で培養
基を適度に攪拌する「手入れ」を行なわなければ
ならない。
また、培養室(例えば麹ムロ)内の容器の位
置、すなわち壁ぎわと中央、或いは上下等の差に
よつて個々の容器間に微生物発育の不平等が生ず
るので、これを防止するために培養の途中で適宜
容器の「積み替え」を行なわなければならない。
しかしながら、培養の際の上記「手入れ」及び
「積み替え」等の諸操作はかなりの労力と時間を
要し、また有害菌付着の機会も多くなるので、生
産性及び品質の向上を阻害する大きな欠点となつ
ていた。
更にまた、培養基は容器に一定量づつ入れら
れ、培養室において温度、湿度等を調節するた
め、「棒積」、「煉瓦積」及び「“すぎばい”積」
等、積み重ねて使用されるが、麹蓋等の容器は側
方からの通気性が悪いため、夏季、外気温が高い
場合や培養基の過熱を防止する場合には、容器内
の培養基を出来る限り空気中にさらす煉瓦積或い
は“すぎばい”積としなければならず、この積み
方は場所をとるとともに不安定である欠点を有し
ている。
本考案は、微生物を固体培養する際、容器の内
周側壁に発生する結露の弊害を解消し、手入れ、
積み替え等の諸操作を全く行うことなく高品質の
固体培養物を得ることができる麹蓋等として使用
可能な固体培養容器を提供することを目的とする
ものであつて、容器の内周側壁と底壁の交叉部及
び/又はその近縁に、交叉部にほぼ平行して溝部
を形成し、該溝部に貫通孔を穿設してなる固体培
養容器である。
以下、本考案の一具体例について添付図面を参
照して説明する。
第1図は本考案の一具体例を示す斜視図を示
し、第2図はその縦断面図を示している。
添付図面において1は、固体培養容器本体を示
し、四周側壁2と底壁3とで箱形に形成されてい
る。
ここに用いられる容器としては、培養基を入れ
た後培養することができる容器であれば、形状は
箱形に限らず、他の、例えば円筒形をしたもので
も良く、また大きさも限定されない。
また容器の素材としては、木材、ステンレスス
チール等の不錆性金属、及び合成樹脂等が挙げら
れるが、これらのうち合成樹脂が以下に示す理由
により特に好ましい。
合成樹脂製の容器は、不錆性金属製のそれに
比べて製作が容易で、コストも安く、寿命が長
い。
培養基が容器内に付着しにくいので、培養基
の取り出しが容易であり、かつ培養基の回収率
が高い。
耐水性が強くて、水切りが早いので、消毒、
洗滌作業が簡単である。
着色が可能であるから識別による種々の作業
合理化がはかれる。
本考案は、このような容器の内周側壁2と底壁
3の交叉部及び/又はその近縁に、交叉部にほぼ
平行して溝部5を形成し、該溝部に貫通孔4を穿
設する。
本考案において、溝部及び貫通孔の位置を交叉
部又はその近縁にすることは極めて重要で、交叉
部又はその近縁に位置するときは培養の際、側壁
2の内側に生じた結露を殆んど又は全部、滞留す
ることなく該溝部5を介して貫通孔4から外部へ
排出することができるが、溝部5及び貫通孔4の
位置が交叉部近縁より上方に位置するときは、溝
部及び貫通孔の該位置より下位に生じた結露を外
部に排出できなくなり、そのため結露の近傍にあ
る培養基が過湿状態となつて品質不良の培養物と
なる危険性を有する。
また、溝部5及び貫通孔4の位置が交叉部近縁
より上方に位置し、容器内に収容される培養基の
高さよりも上方であるときは、培養の初期、培養
基を保温、保湿しなければならない時期に、容器
の側壁から容器内に外気が流入し、培養基が冷
却、乾燥して微生物の好適環境を維持できなくな
る危険性を有する。
しかし、溝部及び貫通孔の位置が培養基の高さ
より下方、特に交叉部又はその近縁であるとき
は、該貫通孔が当初、培養原料によつて閉鎖さ
れ、培養の初期において上記不都合は生じない。
また培養の中期以降になると微生物の繁殖にとも
なつて培養基が発熱するので、該培養基温度の過
熱を防止し、また培養基に新鮮な空気を接触させ
ることが必要となる。
ところが、この時期になると、培養基全体が収
縮するため、それまで塞がれていた貫通孔の開口
部が開放され、そこから容器内に向つて外気が流
入し、培養基を40℃以下に冷却し、菌糸が死滅す
るのを予防し、また培養基に新鮮な空気を接触さ
せることができる。 上記溝部の形としては、そ
の断面が円形、角形、逆三角形等、任意の形状で
よく、また溝部の深さも容器の周壁、底壁の厚さ
以内であれば任意である。また、貫通孔の形とし
ては円形、四角形等、任意の形状が選択でき、ま
た孔径としては、培養基が通過できず、空気の通
流が容易な大きさが好ましい。例えば、内径2〜
10mm、好ましくは4〜6mmで、間隔は5〜50mm、
好ましくは15〜25mmである。尚、培養基の粒度が
小さい場合には、貫通孔を網等を用いて流出を防
止してもよい。
また、貫通孔の向きは、溝部5に対して第2図
に示す如き傾斜或いは水平等、任意であるが、傾
斜の場合が結露の排出と、空気の流入に最も都合
のよい向きであることが判明した。
以下、本考案の固体培養容器を用いた〓麹の培
養法を示して、本考案をさらに詳細に説明する。
531mm×345mm×40mmの合成樹脂箱「ばんじゆう
B2」(サンコウ社製)の四周側壁と底壁の交叉
部線上に沿つて形成された溝部(深さ0.5mm)に
直径5mmの貫通孔を20mm間隔で第1図及び第2図
に示す如く穿設した。
この箱を7個用意し、それぞれの箱内に、圧力
1Kg/cm2、温度120℃の飽和水蒸気を60分間作用
させて殺菌した水分45%の〓培養基を500gづつ
を入れ、室温まで冷却したのち、市販の醤油用種
麹菌を接種し、箱の上面を木製の上蓋で閉鎖した
のち垂直に7段積み重ね、これを温度28℃、湿度
100%の恒温恒湿室に入れ、手入れ、積み替えを
行なわずにそのまま保持したところ、72時間目に
品質の良好な麹を得た。
この麹は、上段の容器と下段の容器との間及び
同一容器内において容器の側壁の際と中央部との
間で、それぞれ水分、胞子着生、はぜ込み等に差
が見られない均質で高品質の麹であつた。
なお比較のため、溝部及び貫通孔を穿設しない
合成樹脂製箱を用いる以外は上記と全く同様にし
て麹を製造したところ、同一容器内において側壁
の際にある培養基が水分過多状態で粘性を有し、
バクテリア汚染が見られ、また中央部は胞子着生
が少なくはぜ込みも不充分で、全体として麹菌繁
殖のむらが観察される品質的に良くない麹が得ら
れた。
以上説明したことから明らかなように、本考案
は、容器の内周側壁と底壁の交叉部及び/又はそ
の近縁に、交叉部にほぼ平行して溝部を形成し、
該溝部に貫通孔を穿設したので、培養の際、内周
側壁に生ずる結露について、表面張力による影響
を少なくし、水滴を大きくして、また結露を縦方
向ばかりでなく、横方向へも移動して、該溝部の
貫通孔から外部に簡単に排出でき、その近傍にあ
る培養基が過湿状態となつて品質的に良くない培
養物となるのを防ぎ、また培養の際、微生物の繁
殖に伴つて培養基が発熱すると、容器交叉部の貫
通孔から外気が自然に流入して培養基を除冷し、
40℃以下に品温を抑制して菌糸が死滅するのを防
止することができるので、培養中、「手入れ」操
作を全く行うことなく固体培養物を得ることがで
きる。また手入れを行なわないで培養物が得られ
るので、微生物を純粋培養するのに好適に用いら
れる。また、こうして得られる培養物を長期保存
するため乾燥する場合も、上蓋を取り去ることな
く密閉したまま乾燥室に入れるだけで、容器内の
培養物を目的とする湿度に乾燥することができる
ので、有害菌による汚染の少ない保存性の良好な
固体培養物が得られる。また、この容器は培養の
際、培養基が発熱しても積み替えが不要で、しか
も培養の初期から棒積みとすることができるの
で、狭い場所でも多数の容器を積み重ね、大量に
固体培養物を得ることができる。
また、容器の材質として合成樹脂を選択すると
きは、上記以外に培養物が容器からきれいに簡単
に取り出せ、消毒、洗絛作業が簡単であり、着色
が可能であるから識別による種々の作業合理化が
はかれる等、産業上極めて大きな効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案の一具体例を示す斜視図、第2
図はその縦断面図をそれぞれ示す。 1……固体培養容器、2……側壁、3……底
壁、4……貫通孔、5……溝部。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 容器の内周側壁と底壁の交叉部及び/又はその
    近縁に、交叉部にほぼ平行して溝部を形成し、該
    溝部に貫通孔を穿設してなる固体培養容器。
JP348184U 1984-01-17 1984-01-17 固体培養容器 Granted JPS60116899U (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP348184U JPS60116899U (ja) 1984-01-17 1984-01-17 固体培養容器

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JP348184U JPS60116899U (ja) 1984-01-17 1984-01-17 固体培養容器

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Publication Number Publication Date
JPS60116899U JPS60116899U (ja) 1985-08-07
JPH0434720Y2 true JPH0434720Y2 (ja) 1992-08-18

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JP348184U Granted JPS60116899U (ja) 1984-01-17 1984-01-17 固体培養容器

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2567354Y2 (ja) * 1991-06-17 1998-04-02 三菱農機株式会社 自動製麹用麹蓋の構造

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JPS60116899U (ja) 1985-08-07

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