JPH0434466B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は多段状に重載した選別板に供給する穀
粒に混入した粗大夾雑物を排除する籾摺選別装置
の夾雑物除去装置に関する。

従来装置とその問題点 籾摺選別装置は、原料籾を籾摺装置の籾摺部で
籾摺すると共に、籾殻選別部で風選別して籾殻を
排除し、選別した籾玄米混合粒を籾玄米選別装置
に供給し、該選別装置の選別板に供給された籾玄
米混合粒は、粗雑面の選別板の揺動作用により、
軽くて大摩擦係数の籾を選別面の後寄りに、ま
た、重くて小摩擦係数の玄米を前寄りにそれぞれ
偏集し、その中間部に籾玄米混合粒を集めて板端
末部に流動し、籾、籾玄米混合粒、玄米の各粒束
に分離して機外にそれぞれ排出し、籾は籾摺装置
に返還して再籾摺し、籾玄米混合粒は返還路によ
つて籾玄米選別装置に還流して再選別し、玄米は
容器等に取り出して次行程に委ねられるが、近時
の機械化農業の進展に伴つて藁屑、ビニール紐な
どの粗大夾雑物が原料籾等に混入する機会が多く
なり、前記籾玄米選別装置の選別板に供給される
籾玄米混合粒中に粗大夾雑物が混入すると、選別
板の供給口に前記夾雑物が挾着または嵌着して穀
粒流動を阻害し、ために選別板上の穀粒層の層高
が不足し選別作用を乱して選別精度を低減した
り、また、前記夾雑物が選別板上で穀粒粒束の流
動を乱したり、前記各粒束に混入して排出されて
その搬送行程の機部等に挾着して故障を誘起する
等の問題点を有していた。

発明の目的 本発明は上記の諸点に鑑み、簡潔な構造により
籾玄米混合粒に混入する粗大夾雑物を除去して前
述した籾玄米選別装置で発生した選別精度の低
減、および故障等を完全に防止し、また前記夾雑
物を再選して混入する穀粒を確保して高率的な籾
摺選別を実施する籾摺選別装置の夾雑物除去装置
を提供することを目的とする。

発明の構成 籾摺部と籾殻風選別とから成る籾摺装置の一側
に粗雑面の選別板を多段状に装架して揺動選別す
る籾玄米選別装置を設けて一体的に形成した籾摺
選別装置において、籾玄米混合粒を各選別板に分
流して供給する竪形供給樋を前記籾玄米選別装置
の各選別板に一体的に設け、前記竪形供給樋の給
穀口部に線材または多孔壁から成る振動篩を装架
すると共に、該振動篩の夾雑物排出側に粗雑面か
ら成る粗選用選別板を設けて前記選別板上に固着
し、粗選用選別板の揺動作用によつてその揺上側
板面に穀粒を、また揺下側板面に夾雑物をそれぞ
れ偏流させ分離して排出するようにしたことを特
徴とする構成を有する。

実施例の説明 本発明の構成について第１図〜第２図に基づき
説明する。第１図は、籾摺部１Ａと籾殻風選部１
Ｂとから成る籾摺装置１の一側に粗雑面から成る
選別板２…を多段状に重載した籾玄米選別装置３
を設け、前記籾摺装置１によつて籾摺し風選した
籾玄米混合粒を昇降機４を介して籾玄米選別装置
２に供給し、該選別装置３の選別板の揺動作用に
よつて籾、籾玄米混合粒、玄米の３種類に分離し
て精選玄米を確保する籾摺選別装置である。前記
籾玄米選別装置３は、粗雑面を有する複数個の選
別板２…を揺動機枠５上に多段状に重載すると共
に、該機枠５を揺動装置６に上載し、前記機枠５
を横または斜上方向に揺動して各選別板２…に供
給される籾玄米混合粒を選別板面の揺動作用によ
つて籾、籾玄米混合粒、玄米の粒束にそれぞれ分
離して選別するようにし、前行程の籾摺装置１に
よつて籾摺し風選別した籾玄米混合粒を昇降機４
で揚穀してその吐出口部に吊架した穀物タンク７
に貯蔵すると共に、該タンク７の排出口８から排
出して籾玄米選別装置３の各選別板２…側部に一
体的に設けた竪形供給樋９に供給するようにし、
竪形供給樋９に供給された籾玄米混合粒は各選別
板２…の側壁に設けた各供給口（図示してない）
からその各選別面に流入するように形成してあ
る。

次に、夾雑物除去装置１０は、前記竪形供給樋
９の給穀口部１１に線材または多孔壁と枠体から
成る振動篩１２を装架すると共に、該振動篩１２
の夾雑物排出端部１３に粗雑面から成る粗選用選
別板１４を設けて前記選別板２上に固着し、該選
別盤１４の揺上側板面Ａに穀粒を、また揺下側板
面Ｂに夾雑物をそれぞれ偏流させ分離して排出す
るようにし、１５は穀粒排出口、１６は夾雑物排
出口、１７は夾雑物を機外に排出する夾雑物排出
路、１８は籾摺装置１の籾殻風選部に設けた籾玄
米混合粒用受樋、１９は受樋１８内に設けた搬送
コンベアである。

上記構成について以下その作用を説明する。籾
摺装置１に供給される原料籾は籾摺部１Ａによつ
て籾摺されると共に、籾殻風選部１Ｂで風選して
籾殻を排除し、籾殻風選部１Ｂの底部に設けた受
樋１８に集められた籾玄米混合粒は搬送コンベア
１９で搬送し昇降機４で揚穀してその吐出口部に
吊架した穀物タンク７に貯蔵されると共に、該タ
ンク７の排出口８から排出して籾玄米選別装置３
の竪形供給樋９に流下する。その際、竪形供給樋
９の給穀口部１１に設けた振動篩１２によつて穀
粒と夾雑物とに篩分けされ、振動篩１２の通溝ま
たは通孔から竪形供給樋９に流下する穀粒は各選
別板２…に供給されると共に、各選別板２…の揺
動作用によつて前述したように籾、籾玄米混合
粒、玄米の各粒束に分離して機外にそれぞれ取出
され、籾は籾摺装置１に返還して再籾摺され、籾
玄米混合粒は返還路によつて籾玄米選別装置３に
還流して再選別され、玄米は容器に収納して次行
程に委ねられる。そして、前記振動篩１２の篩面
に残つたビニール紐、藁屑などの粗大夾雑物（一
部の穀粒が夾雑物に混合する）は振動搬送されて
該篩の夾雑物排出端部１３から粗選用選別板１４
面に排出される。該選別板１４では粗雑面の選別
板１４の揺動作用によつて揺上側板面に穀粒を、
また揺下側板面に夾雑物をそれぞれ偏流させて分
離すると共に、選別された穀粒は穀粒排出口１５
から排出されて次行程に委ねられ、また夾雑物は
夾雑物排出口１６から夾雑物排出路１７を介して
機外に排除されることになる。

特許請求の範囲第２項のものは、前記粗選用選
別板１４の排出側板面Ａに案内弁２０を備えた誘
導用分離壁２１を設けたので、案内弁２０の角度
調節用締着ねじ２２によつて弁板の方向を適宜に
調節して夾雑物と穀粒との混合を完全に防止で
き、誘導用分離壁２１によつて穀粒と夾雑物との
排出方向の変更を可能にし、穀粒の返還路の形設
を簡単化できる等の効果がある。

特許請求の範囲第３項のものは、前記粗選用選
別板１４の穀粒排出口１５と前記籾穀風選部１Ｂ
の籾玄米混合粒受樋１８を穀粒返還路２３によつ
て連結してあるので、粗選用選別板１４から排出
される穀粒を籾殻風選部１Ｂの受樋１８に連結し
た昇降機４を介して籾玄米選別装置３に返還して
再選別を自動的に実施できる効果がある。

発明の効果 以下説明したように本発明によれば、簡潔な構
造により籾玄米混合粒に混入する粗大夾雑物を除
去して前述した籾玄米選別装置で発生した選別精
度の低減、および故障等を完全に防止でき、また
前記夾雑物を再選して混入する穀粒を確保でき、
常時高率的な籾摺選別を実施して作業能率に向上
できる等の効果を有する。

【図面の簡単な説明】

第１図は籾摺選別装置を一部切開した側面図、
第２図はその要部を一部切開した平面図である。 １……籾摺装置、１Ａ……籾摺部、１Ｂ……籾
殻風選部、２……選別板、３……籾玄米選別装
置、４……昇降機、５……揺動機枠、６……揺動
装置、７……穀物タンク、８……排出口、９……
竪形供給樋、１０……夾雑物除去装置、１１……
給穀口部、１２……振動篩、１３……夾雑物排出
端部、１４……粗選用選別板、１５……穀粒排出
口、１６……夾雑物排出口、１７……夾雑物排出
路、１８……籾玄米混合粒用受樋、１９……搬送
コンベア、２０……案内弁、２１……誘導用分離
壁、２２……角度調節用締着ねじ、２３……穀粒
返還路。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 籾摺部１Ａと籾殻風選部１Ｂとから成る籾摺
   装置１の一側に粗雑面の選別板２を多段状に装架
   して揺動選別する籾玄米選別装置３を設けて一体
   的に形成した籾摺選別装置において、籾玄米混合
   粒を各選別板２に分流して供給する竪形供給樋９
   を前記籾玄米選別装置３の各選別板２に一体的に
   設け、前記竪形供給樋９の給穀口部１１に振動篩
   １２の夾雑物排出側に粗雑面から成る粗選用選別
   板１４を設けて前記選別板上２に固着し、粗選用
   選別板１４の揺動作用によつて揺上側板面に穀粒
   を、また揺下側板面に夾雑物をそれぞれ偏流させ
   分離して排出するようにしたことを特徴とする籾
   摺選別装置の夾雑物除去装置。 ２ 前記粗選用選別板１４の排出側板面上に案内
   弁２０を備えた誘導用分離壁２１を設けた特許請
   求の範囲第１項記載の籾摺選別装置の夾雑物除去
   装置。 ３ 前記粗選用選別板１４の穀粒排出口１５と前
   記籾陶風選部１Ｂの籾玄米混合粒用受樋１８を穀
   粒返還路２３によつて連結してある特許請求の範
   囲第１項または第２項記載の籾摺選別装置の夾雑
   物除去装置。