JPH04342471A - 反応焼結複合セラミックスの製法およびそれを用いた摺動部材の製法 - Google Patents

反応焼結複合セラミックスの製法およびそれを用いた摺動部材の製法

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JPH04342471A
JPH04342471A JP3114435A JP11443591A JPH04342471A JP H04342471 A JPH04342471 A JP H04342471A JP 3114435 A JP3114435 A JP 3114435A JP 11443591 A JP11443591 A JP 11443591A JP H04342471 A JPH04342471 A JP H04342471A
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Yoshiyuki Yasutomi
安富 義幸
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は焼結体中に窒化ほう素を
分散した複合セラミックスに係り、特に反応焼結法によ
る複合セラミックスに関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、エンジンやタービンなどの構造
材料に適するエンジニアリングセラミックスとしては、
耐熱性に優れたSiCやSi3N4などが知られている
【0003】しかし、実際の使用条件を考えた場合、耐
熱衝撃性、溶融金属に対する耐食性、機械加工性など不
十分な点も多い。これらを解決するために、加工特性、
耐食性が優れた窒化ほう素をSi3N4に混合,分散し
たSi3N4が開発されている(窒化珪素セラミックス
2、197〜210頁、内田老鶴圃出版)。しかし、分
散性が悪い窒化ほう素を原料として用い、Si3N4に
直接窒化ほう素を混合することによりSi3N4−窒化
ほう素焼結体を作製するために、窒化ほう素の分散が必
ずしも均一でないと云う欠点がある。また、窒化ほう素
の配合比の増加と共に焼結体の気孔率が大きくなると云
う問題点が有る。
【0004】一方、本発明者は、Si粉末とSiCなど
の無機化合物粒子から成る成形体を窒素中で加熱し、反
応生成物であるSi3N4粒子および/またはウイスカ
でSiCなどの粒子を結合する方法により、焼結時の寸
法変化率の小さい高強度のSi3N4結合セラミックス
の製造法を提案している(特開昭61−146754公
報)。この方法では、Si3N4粒子および/またはウ
イスカでSiCなどの無機化合物を結合する際に、該無
機化合物を変化させずにSi3N4で結合する。そのた
めに焼結後も該無機化合物の粒子形状が変化せず、Si
3N4が気相反応で生成して無機化合物粒子上に堆積す
るために焼結時の寸法変化率が0.1〜0.3%と小さ
くニアネットシェイプ性に優れている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、前記の方法で
は成形体中に形成されている空隙は、金属Siから生成
したSi3N4でしか埋めることができない。従って、
金属Siの配合量に対し無機化合物の配合量が多くなる
と、Si3N4の生成量が少なくなり、どうしても多孔
質体になり、緻密化に限界があった。
【0006】また、本発明者は、特開昭63−2529
73号公報に開示するように、導電性セラミックスの製
造において、同公報の実施例3に例示したように、Ti
B2粉末80重量%とSi粉末20重量%との混合成形
体を、窒素中で加熱することにより、Si3N4反応結
合焼結体を作製した。しかしこれは加熱温度が1400
℃以下と低いために、TiB2粒子と窒素の反応率が低
く(20%未満)、生成される焼結体は気孔率が高く多
孔質体である。
【0007】本発明の目的は、緻密な複合セラミックス
を提供することにある。
【0008】本発明の他の目的は、金属粉末と金属ほう
化物の成形体からなる緻密な複合セラミックスを提供す
ることにある。
【0009】更に本発明の他の目的は、上記の緻密な複
合セラミックスを用いた摺動部材を提供することにある
【0010】
【課題を解決するための手段】前記の課題を解決する本
発明の要旨は、 (1)  金属ほう化物の粒子および/またはウイスカ
ーが金属窒化物および窒化ほう素の粒子および/または
ウイスカーで互いに結合されていることを特徴とする反
応焼結複合セラミックス。
【0011】(2)  金属ほう化物の粒子および/ま
たはウイスカーの表面層に金属窒化物および窒化ほう素
が形成されており、これらが金属窒化物および窒化ほう
素の粒子および/またはウイスカーで互いに結合されて
いることを特徴とする反応焼結複合セラミックス。
【0012】前記において、前記金属窒化物および窒化
ほう素の粒子および/またはウイスカーは、ガラス相お
よび/または合金相に形成されている。そして、前記窒
化ほう素/前記金属ほう化物の容量比が0.2以上が好
ましい。
【0013】また、焼結体中の窒化ほう素の含有率が5
〜30容量%であり、最大気孔径30μm以下で該気孔
含有率が30容量%以下、好ましくは最大気孔径10μ
m以下で気孔含有率が5容量%以下がよい。また、(3
)  金属ほう化物(a)の粒子および/またはウイス
カーと、金属粉末(b)から成る成形体を、窒化性ガス
雰囲気中で金属粉末(b)の融点より低温度で加熱して
該金属粉末(b)の反応物である金属窒化物(c)を生
成する工程と、金属ほう化物(a)の窒素と反応する温
度で加熱して金属窒化物(d)および窒化ほう素(e)
を生成する工程とを含み、前記金属ほう化物が、前記金
属窒化物(d)および窒化ほう素(e)の粒子および/
またはウイスカーで互いに結合することを特徴とする反
応焼結複合セラミックスの製法にある。
【0014】前記金属ほう化物(a)と前記金属粉末(
b)との配合比が95:5から5:95(重量比)であ
る成形体を用いるのがよい。
【0015】前記金属ほう化物(a)はTi、Zr,V
,Al,Ta,Cr,Nb,Hf,Wの少なくとも1種
から選ばれた金属ほう化物であり、前記金属粉末(b)
はSi,Ti,Al,Crの少なくとも1種から選ばれ
る。
【0016】本発明の加熱処理法は、前記のように次の
2工程で行うのがよい。
【0017】第1工程:金属粉末(b)の融点よりも低
温で窒化性ガス(窒素、アンモニアなど)雰囲気中で窒
化させ、 第2工程:その後金属ほう化物(a)が反応する温度(
1400℃〜2000℃)で加熱する、と云う2工程で
行うことにより、窒化ほう素が均一に分散された反応焼
結体を得ることができる。
【0018】前記窒化ほう素/前記金属ほう化物の容量
比は0.2以上とするのが好ましい。0.2より小さい
と低気孔率化の効果が少なく、窒化ほう素の特徴である
摺動効果、伝熱効果が少なくなる。窒化ほう素が多すぎ
ても焼結体の強度が低下する。従って、焼結後の焼結体
中の窒化ほう素の含有量で3〜40容量%、好ましくは
5〜20容量%である。
【0019】本発明において、焼結助剤はIII属、I
V属、V属、VI属の金属、該金属の酸化物、窒化物、
炭化物、酸窒化物の一種以上を用いることができる。該
焼結助剤を用いることにより、気孔率5容量%以下の緻
密体を得ることもできる。
【0020】金属ほう化物(a)TiB2と、金属粉末
(b)Siの組成比(a)/(b)を20/80から7
0/30(重量比)変化させて作製した焼結体の気孔率
を測定した結果、TiB2の配合比にかかわらず8〜1
4容量%と小さいことが分かった。比較のために金属炭
化物(SiC)と金属粉末Siを用いた場合の気孔率は
、SiCの増加に伴って気孔率が12容量%→30容量
%と増加し、多孔質体となった。これは、金属Siの窒
化物でのみ気孔(空隙)を埋めているためである。
【0021】本発明において、金属ほう化物(a)の平
均粒子径は100μm以下、好ましくは10μm以下と
するのがよい。金属ほう化物の粒径が大きいと反応速度
が遅く、金属窒化物の粒子が大きくなるためである。ま
た、金属粉末(b)の平均粒子径は5μm以下、好まし
くは1μm以下が低温での窒化速度を向上させるのに適
している。
【0022】本発明者らの検討によれば、金属粉末(b
)の窒化が終了しないうちにその融点以上に加熱すると
、該金属が溶融して金属ほう化物(a)と合金を形成し
、収縮やクラック発生の原因となるので好ましくない。 該金属の窒化が終了した後、金属ほう化物(a)が窒素
と反応する温度(1400℃〜2000℃)まで加熱す
ることにより、本発明の目的を達成することができる。 さらに、前記焼結助剤を用いることにより、ガラス相、
合金相で結合が起り、より緻密な焼結体が得られる。
【0023】本発明において、前記金属ほう化物および
金属粉末の表面の酸化膜と窒素が反応して、酸窒化物な
どが一部合成される場合があるが、焼結体の特性にはほ
とんど影響しない。
【0024】前記窒化性ガス雰囲気は常圧,減圧(10
 ̄5Torr)から加圧(2000気圧)下でもよい。 従って、特に加圧下でなくともよいのでホットプレスの
ような装置を必要条件としない。
【0025】本発明において、焼結体の最大気孔径を3
0μm以下、好ましくは5μm以下がよい理由は、大き
い気孔径は破壊の起点となり易く、強度低下の要因とな
るためである。また、摺動部材として用いる場合は気孔
径が均一で、かつ、小さいものゝ方がよい。なお、該気
孔中に樹脂、粒子、油、固体潤滑剤、水、金属などを含
浸することも可能で、該物質を含浸することにより、よ
り低摩擦係数の摺動部材を得ることができる。
【0026】本発明の焼結体の成形方法は、射出成形、
プレス成形、鋳込み成形、ラバープレス成形、押出し成
形、金型粉末成形など目的、形状、要求特性等に応じて
選択する。
【0027】また、本発明の窒化ほう素分散セラミック
スと、別の無機化合物からなるセラミックスとの一体焼
結複合体を得ることも可能である。
【0028】
【作用】本発明の焼結体の気孔率が小さいのは以下の理
由による。
【0029】金属ほう化物(a)の粒子および/または
ウイスカーと金属粉末(b)を含む成形体を窒化性ガス
雰囲気中で加熱することにより、金属窒化物、窒化ほう
素が生成し、これらが該焼結体中で均一に分散し、互い
に結合され、かつ、成形体中の空隙をこれらが埋めて緻
密化されるためと考える。
【0030】
【実施例】以下に実施例を示し本発明を更に具体的に説
明する。
【0031】〔実施例  1〕金属ほう化物(a)とし
て平均粒径10μmのTiB2粉末と金属粉末(b)と
して平均粒径0.5μmのSi粉末とを混合したもの1
00重量部に、ワックス系バインダを7重量部添加し、
混練機で混練後、粉砕し成形用原料とした。次に金型を
用いて直径50mm×厚さ10mmの成形体を作製した
。 該成形体のワックス分を加熱除去した後、窒素ガス中で
1100℃から1350℃まで4℃/hでSi粉末を窒
化処理後、1550℃で5時間加熱処理した。得られた
焼結体の窒化ほう素量と気孔率の関係を図1に示す。
【0032】比較のために平均粒径5μmの窒化ほう素
粉末と平均粒径1μmのSi粉末を用いて同様に成形、
焼結して得られた焼結体の窒化ほう素量と気孔率の関係
を図1に示す。
【0033】図1より明らかなように、金属ほう化物(
a)としてTiB2を用いたものは、窒化ほう素の量に
かかわらず8〜12容量%と小さいが、比較のための窒
化ほう素を原料としたものは、窒化ほう素の増加と共に
気孔率が15→34容量%と増加し、多孔質体になって
いることが分かる。これは、Siの窒化物のみで空隙を
埋めるためにSi量が少なくなると、Si窒化物の量も
少なくなるためである。また、焼結体に窒化ほう素の凝
集部が見られ、混合が均一でない。
【0034】上記のようにTiB2を用いて窒素と反応
させた場合は、TiB2粒子がTiNを生成すると共に
、この窒化反応で生じた遊離ほう素と雰囲気中の窒素が
反応して生成した窒化ほう素が成形体中の空隙を埋める
ために緻密化される。ここで、TiB2の量または窒化
率を制御することにより、窒化ほう素の生成量を変化さ
せることができる。また、本発明においては、窒化ほう
素の生成は焼結体内での化学反応によって生ずるために
凝集部がなく、均一分散される。
【0035】本発明の複合セラミックスは、金属ほう化
物(a)と金属粉末(b)の配合比にかかわらず、気孔
が5μm以下と小さい。これに対して、前記比較例のも
のでは、気孔が窒化ほう素量の増加と共に30μm以上
と大きいことが分かった。
【0036】本発明の複合セラミックスにおいて、金属
粉末(b)のSi粉末から生成した窒化物は、α、β型
の窒化けい素粒子およびウイスカーであった。また、得
られた複合セラミックスの焼結時の寸法変化率は、0.
4〜0.9%と膨張しているが、この値は他の常圧焼結
体の1/50から1/20であり、極めて精密焼結性に
優れている。
【0037】〔実施例  2〕実施例1のTiB2粒子
に代えて、ZrB2,VB2,ZrB12,TaB2,
Cr2B,CrB2,NbB2,HfB2を用い、同様
にして成形し、焼成加熱処理した結果、いずれも窒化け
い素以外に、金属窒化物、窒化ほう素が生成し、これら
が気孔を埋めていることが分かった。焼結体の気孔率は
、いずれも7〜13容量%であり、気孔も5μm以下の
反応焼結複合セラミックスが得られた。
【0038】〔実施例  3〕実施例1のTiB2粒子
の代りに、長さ50μm、アスペクト比50のCrB2
ウイスカを用いて同様に成形、焼結を行なった。その結
果、実施例1と同様に低気孔率で、窒化ほう素が均一分
散された反応焼結複合セラミックスが得られた。 〔実施例  4〕実施例1のSi粒子の代りに、Al、
Ti、Crを用いて同様に成形、焼結を行なった。その
結果、実施例1と同様に低気孔率で、窒化ほう素が均一
分散された反応焼結複合セラミックスが得られた。
【0039】〔実施例  5〕金属ほう化物(a)とし
て平均粒径3μmのZrB2粉末と、金属粉末(b)と
して平均粒径0.5μmのSi粉末の混合物ZrB2:
Si=20:80(重量比)100重量部にワックス系
バインダを8重量部添加し、実施例1と同様にして直径
50mm×厚さ10mmの成形体を作製した。該成形体
のワックス分を除去した後、ZrB2粉末と窒素との反
応率を変化させるために温度を変えて加熱し、反応率0
%から100%の試料を作製した。但し、Si粉末はほ
ゞ完全に窒化けい素に変化させた。
【0040】反応率0%から15%では気孔率はそれほ
ど低下しないが、反応率が20%以上では気孔率が大き
く低下した。この理由は、例えばZrB2粒子が窒素と
反応してZrNに変化する際に、最初焼結体が膨張する
ため気孔率の低下には効果がない。そして、反応率が2
0%以上になると膨張現象がなくなり、気孔率の低下に
対して効果が出てくるためである。
【0041】本実施例のZrB2を窒素と反応させた場
合は、ZrB2粒子がZrNと窒化ほう素に変化して成
形体中の空隙を埋めるために緻密化される。
【0042】〔実施例  6〕金属ほう化物(a)とし
て平均粒径3μmのCrB2粉末と金属粉末(b)とし
て平均粒径0.5μmのSi粉末の混合物CrB2:S
i=20:80(重量比)100重量部に、焼結助剤と
してY2O3、Al2O3を各2重量部添加した混合粉
末に、ポリビニルブチラールバインダを2重量部添加し
、アルコールと一緒に混合、乾燥し成形用原料とした。 次に、金型を用いて直径50mm×厚さ10mmの成形
体を作製した。成形体中のバインダ成分を除去した後、
窒素ガス中、1100℃から1350℃まで4℃/hで
Si粉末を窒化処理後、1550℃で5時間加熱処理し
、さらに1750℃で3時間処理した。
【0043】これにより、気孔率2%で、窒化ほう素が
均一に分散した窒化クロム/窒化けい素複合セラミック
スが得られた。
【0044】〔実施例  7〕実施例1で得られたセラ
ミックス焼結体から成る摺動部材の摺動面を砥石で研摩
し、該表面の粗さを十点平均粗さで0.1μmとした。
【0045】該摺動部材を磁気ディスク装置に組み込み
試験を行った。試験条件は、ベアリングにSUS440
Cを用い、最大速度2.4m/s、周波数60Hzで磁
気ヘッドを109回往復運動させた。
【0046】上記試験後の摺動面は、十点平均粗さで0
.1μmであり摺動前と変化していないことを確認した
。また、摺動部と未摺動部の段差も0.01μm以下と
小さいことが確認できた。この結果から本実施例の摺動
部材は耐摩耗性に優れており、アクチュエータに適して
いることが分かった。
【0047】〔実施例  8〕実施例1で得られたセラ
ミックス焼結体にグリセリンを含浸し、水道用のバルブ
摺動部材に適用した。熱水100℃と冷水10℃の循環
を繰返しながらバルブを開閉する試験を行なった。その
結果、該バルブ摺動部材にはクラック発生もなく、摩耗
量も極めて僅かで測定不能な程度であり、耐久性に優れ
たバルブ摺動材が得られることが分かった。
【0048】〔実施例  9〕実施例6で得られたセラ
ミックス焼結体の摺動面を砥石で研摩し、十点平均粗さ
で0.1μmとした。これをオートクレーブ中で粘度4
00センチポアズのフッ素油を含浸した。評価は、前記
実施例7の磁気ディスク装置に組込み、同様な条件で試
験した。試験後の摺動面は十点平均粗さで0.1μmで
あり、摺動前と変化がないことを確認した。また、摺動
部と未摺動部の段差は0.01μm以下である。摺動試
験後の摺動面のフッ素オイルは、気孔中に含浸、付着し
ていることが分かった。
【0049】〔実施例  10〕実施例1で得られたT
iB2配合比60重量%のセラミックス焼結体を自動車
用交流発電機の集電環および集電子に用いて特性を調べ
た。試験条件は、3万rpm、電流密度70A/cm2
である。その結果、本発明品は損耗もなく、すり面の状
態も良好で集電部材に適していることが分かった。
【0050】〔実施例  11〕金属ほう化物(a)と
して平均粒径3μmのZrB2粉末と金属粉末(b)と
して平均粒径0.5μmのSi粉末の混合物ZrB2:
Si=20:80(重量比)100重量部に、平均粒径
0.5μmのTiC粉末を5〜40重量部、ワックス系
バインダを8重量部を添加し、実施例1と同様にして直
径50mm×厚さ10mmの成形体を作製した。成形体
のワックス成分を除去した後、窒素ガス中1100℃か
ら1350℃まで4℃/hでSi粉末を窒化処理後、1
550℃で5時間加熱処理した。
【0051】本実施例では、ZrB2粒子がZrNおよ
び窒化ほう素に変化し、TiC粒子が遊離カーボン,T
iNおよびSiCに変化し、これらのSi窒化物以外で
成形体中の空隙を埋めるために、気孔率7容量%以下の
緻密体が得られた。焼結体中には、潤滑効果をもたらす
窒化ほう素と遊離カーボンが分散していた。
【0052】前記実施例より、本発明の反応焼結複合セ
ラミックスはメカニカルシール、フローティングシール
、軸受、磁気ヘッドスライダー、歯車、集電部材、往復
運動機構部品等の摺動部材に適していることが分かる。
【0053】
【発明の効果】本発明の窒化ほう素が均一に分散した反
応焼結複合セラミックスは、従来の反応焼結法では得ら
れなかった低気孔率の緻密な焼結体が得られる。該焼結
体は、摺動部材として優れた摺動特性を有している。ま
た、エンジン、タービンなどの構造用部材をはじめ航空
、宇宙、海洋などの分野へのセラミックスの利用範囲を
拡大するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】焼結体中の窒化ほう素量と気孔率の関係を示す
グラフである。

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】金属ほう化物の粒子および/またはウイス
    カーが金属窒化物および窒化ほう素の粒子および/また
    はウイスカーで互いに結合されていることを特徴とする
    反応焼結複合セラミックス。
  2. 【請求項2】金属ほう化物の粒子および/またはウイス
    カーの表面層に金属窒化物および窒化ほう素が形成され
    ており、これらが金属窒化物および窒化ほう素の粒子お
    よび/またはウイスカーで互いに結合されていることを
    特徴とする反応焼結複合セラミックス。
  3. 【請求項3】前記金属窒化物および窒化ほう素の粒子お
    よび/またはウイスカーが、ガラス相および/または合
    金相に形成され結合されていることを特徴とする請求項
    1または2に記載の反応焼結複合セラミックス。
  4. 【請求項4】前記窒化ほう素/前記金属ほう化物の容量
    比が0.2以上であることを特徴とする請求項1,2ま
    たは3に記載の反応焼結複合セラミックス。
  5. 【請求項5】焼結体中の窒化ほう素の含有率が5〜30
    容量%であり、最大気孔径30μm以下で該気孔含有率
    が30容量%以下であることを特徴とする請求項1〜4
    のいずれかに記載の反応焼結複合セラミックス。
  6. 【請求項6】焼結体中の窒化ほう素の含有率が5〜30
    容量%であり、最大気孔径10μm以下で気孔含有率が
    5容量%以下であることを特徴とする請求項請求項1〜
    4のいずれかに記載の反応焼結複合セラミックス。
  7. 【請求項7】金属ほう化物(a)の粒子および/または
    ウイスカーと、金属粉末(b)から成る成形体を、窒化
    性ガス雰囲気中で金属粉末(b)の融点より低温度で加
    熱して該金属粉末(b)の反応物である金属窒化物(c
    )を生成する工程と、金属ほう化物(a)の窒素と反応
    する温度で加熱して金属窒化物(d)および窒化ほう素
    (e)を生成する工程とを含み、前記金属ほう化物が、
    前記金属窒化物(d)および窒化ほう素(e)の粒子お
    よび/またはウイスカーで互いに結合したことを特徴と
    する反応焼結複合セラミックスの製法。
  8. 【請求項8】金属ほう化物(a)の粒子および/または
    ウイスカーと金属粉末(b)から成る成形体が、III
    属、IV属、V属、VI属の金属、該金属の酸化物、窒
    化物、炭化物、酸窒化物から選ばれる一種以上の焼結助
    剤を含むことを特徴とする請求項7に記載の反応焼結複
    合セラミックス。
  9. 【請求項9】前記金属窒化物(d)および窒化ほう素(
    e)の粒子および/またはウイスカーを、ガラス相およ
    び/または合金相に形成し結合することを特徴とする請
    求項7または8に記載の反応焼結複合セラミックスの製
    法。
  10. 【請求項10】前記金属ほう化物(a)と前記金属粉末
    (b)との配合比が95:5から5:95(重量比)で
    ある成形体を用いることを特徴とする請求項7,8また
    は9に記載の反応焼結複合セラミックスの製法。
  11. 【請求項11】前記金属ほう化物(a)がTi、Zr,
    V,Al,Ta,Cr,Nb,Hf,Wの少なくとも1
    種から選ばれた金属ほう化物であり、前記金属粉末(b
    )がSi,Ti,Al,Crの少なくとも1種であるこ
    とを特徴とする請求項7,8または10に記載の反応焼
    結複合セラミックスの製法。
  12. 【請求項12】前記金属ほう化物の加熱温度が1500
    〜2000℃であることを特徴とする請求項7〜11の
    いずれかに記載の反応焼結複合セラミックスの製法。
  13. 【請求項13】金属ほう化物の粒子および/またはウイ
    スカーが金属窒化物および窒化ほう素の粒子および/ま
    たはウイスカーで互いに結合されている反応焼結複合セ
    ラミックスで構成されていることを特徴とする摺動部材
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