JPH0433841Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 Ａ 産業上の利用分野 この考案は、ECTなどに使用される患者体動
監視装置に関する。

Ｂ 従来の技術とその問題点 RIイメージングに要する検査時間は比較的長
いものが多く、そのため患者の体動が生じる場合
が多い。患者の体動は検査結果の誤差となつて表
われる。特に、ポジトロンCT検査においては、
トランスミツシヨンスキヤンとエミツシヨンスキ
ヤンの間のずれは大きな誤差となつて画像に表わ
れる。

上記のような問題を解決するためには、患者の
固定を厳密に行なう方法と、患者の体動が生じた
時に患者の姿勢を即座に元の姿勢に戻す方法とが
考えられる。しかし、一般に検査時間が１〜２時
間にも及ぶ点を考慮すると、前者の方法は患者に
対する負担が大きいので、後者の方法の方が好ま
しい。そこで、従来は患者の体動をフオトセンサ
やモニタ用テレビカメラを用いて監視していた
が、体動が生じた場合正確に元の姿勢に戻すこと
は困難であつた。

Ｃ 問題点を解決するための手段 この考案は、上記のような問題を克服するため
になされたものであつて、患者の体動を即座に検
出でき、正確に元の姿勢に戻すことができるよう
な患者体動監視装置を提供することを目的とす
る。

上記目的を達成するため、この考案にかかる患
者体動監視装置は、テレビカメラで患者をモニタ
し、このテレビカメラの出力映像信号から患者の
当初の姿勢を示す静止画像を作成し、この静止画
像とテレビカメラのリアルタイムの映像信号とを
演算処理して複合画像を作成し、表示手段に映し
出すようにしたものである。

Ｄ 実施例 第１図はこの考案の一実施例の概略構成を示す
ブロツク図である。図において、PET１で測定
中の患者２をモニタし得る位置に固定配設された
テレビカメラ３が設けられる。このテレビカメラ
３の出力映像信号は、静止画像作成装置４に与え
られるとともに、演算装置５の一方入力に与えら
れる。静止画像作成装置４は、患者２の静止画像
を作成するためのもので、図示しないが、たとえ
ばＡ／Ｄ変換器や画像メモリやＤ／Ａ変換器や同
期信号付加回路等を含んで構成される。静止画像
作成装置４の出力は、演算装置５の他方入力に与
えられる。演算装置５は、テレビカメラ３からの
映像信号と静止画像作成装置４からの静止画像信
号とに所定の演算処理を施すためのもので、たと
えば加算回路を含む。演算装置５の出力は、表示
器６に与えられる。

次に、上記実施例の動作を説明する。まず測定
開始時にビデオカメラ３の出力映像信号から患者
２の静止画像を作成する。すなわち作成装置４
は、テレビカメラ３の出力映像信号をＡ／Ｄ変換
した後、画像メモリに記憶する。１画面分の画像
情報の記憶が完了すると、以後はこの画像メモリ
に記憶された画像情報を繰返して読出し、Ｄ／Ａ
変換した後、同期信号を付加して静止画像信号と
して出力する。

テレビカメラ３からのリアルタイムの映像信号
と、静止画像作成装置４によつて作成された静止
画像信号は、演算回路５によつて加算され、その
後、表示器６に与えられる。そのため、表示器６
には、測定開始時における患者２の静止画像と現
在の患者２の画像とが重畳されて映し出されるこ
とになる。したがつて、測定開始時の患者の位置
と現在の患者の位置との間に体動が無い場合は、
静止画像とテレビカメラ３の画像との間にずれが
ないので、第２図ａのように、１つの画像とな
る。しかし、測定開始後、体動があつた場合は、
第２図ｂに示すように、静止画像（図中、実線で
示す）とテレビカメラ３の画像（図中、点線で示
す）との間にずれが生じる。

上記ずれが生じた場合、観測者はただちに２つ
の画像が一致するように患者２の位置を直す。こ
の場合、測定開始時の位置が静止画像として表示
されているので、位置の修正を行ない易い。な
お、表示器６を患者２の近くに位置させておけば
表示器６を見ながら患者２の位置の修正を行なえ
るので便利である。

上記実施例では、静止画像とテレビカメラ３か
らの映像信号とを加算するようにしたが、同時に
減算あるいは除算しても患者の体動は検出でき
る。この場合、減算値は０に除算値は１になるよ
うに患者の位置を修正すればよい。なお、加算画
像と減算あるいは除算画像とを同時に別々の表示
器に表示すれば位置の修正が容易になる。

なお、本考案は、ポジトロンCT以外にもシン
グルフオントECTやデイジタルサブストラクシ
ヨンシステム等、患者の動きが画質に影響を与え
る分野に応用できる。

Ｅ 考案の効果 以上説明したように、この考案によれば、患者
の体動の検出が容易であり、また測定開始時の患
者の位置が表示されているので、位置の修正が正
確かつ容易に行なえる。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案の一実施例の概略構成を示す
ブロツク図である。第２図は第１図に示す表示器
６の表示像の一例を示す図であり、特に、第２図
ａは患者に体動が生じない場合を示し、第２図ｂ
は患者に体動が生じた場合を示す。 １……PET、２……患者、３……テレビカメ
ラ、４……静止画像作成装置、５……演算装置、
６……表示器。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 患者をモニタし得る位置に固定配設されたテレ
   ビカメラと、前記テレビカメラからの映像信号を
   デイジタル化して記憶し、或る任意の時刻におけ
   る静止画像を作成する静止画像作成手段と、 前記テレビカメラからのリアルタイムの映像信
   号と前記静止画像作成手段によつて作成された静
   止画像の映像信号とを演算処理する手段と、 前記演算処理手段によつて演算処理が施され映
   像信号を表示する表示手段とを備えたことを特徴
   とする患者体動監視装置。