JPH04333541A - 電解コンデンサ陽極用硬質アルミニウム箔 - Google Patents

電解コンデンサ陽極用硬質アルミニウム箔

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JPH04333541A
JPH04333541A JP3131968A JP13196891A JPH04333541A JP H04333541 A JPH04333541 A JP H04333541A JP 3131968 A JP3131968 A JP 3131968A JP 13196891 A JP13196891 A JP 13196891A JP H04333541 A JPH04333541 A JP H04333541A
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aluminum foil
electrolytic capacitor
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anode
etching
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Masaharu Kurahashi
倉橋 正晴
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電解コンデンサ陽極用
のアルミニウム箔、とくに塩酸系電解液に対する化学溶
解性が低く、静電容量が高い低圧用硬質アルミニウム箔
に関する。
【0002】
【従来の技術】電解コンデンサの静電容量は適用電極の
表面積に比例するため、陽極用として用いられるアルミ
ニウム箔には表面積を拡大するためのエッチング処理が
施されている。
【0003】通常、陽極用アルミニウム箔のエッチング
は塩酸系の電解液中で化学的または電気化学的におこな
われるが、電気化学的な処理には最終用途での使用電圧
に応じて直流、交流もしくは交直重畳電流が使い分けら
れている。例えば、陽極用アルミニウム箔の使用電圧が
150V以下の低圧箔に対しては、0.2μm 程度の
微細なエッチング孔が得られる交流エッチングが適用さ
れる。
【0004】一般に低圧用箔としては厚さ65〜100
 μm の硬質または軟質のアルミニウム箔が使用され
るが、交流エッチングでは直流エッチングとは異なり組
織 (結晶方位) の影響は余り受けないとされてきた
。ところが、厳密には硬質箔は圧延率によって溶解減量
および静電容量に影響を受ける。これは、ラインでのエ
ッチングには非通電時間が介在する関係で、ビーカーエ
ッチングとは異なった結果となるためである。
【0005】硬質アルミニウム箔を交流エッチングする
際の溶解減量は、交流電流による反応で生じる電解エッ
チング減量と塩酸系電解液との化学反応に基づく化学溶
解減量の二要因によって発生する。このうち、前者の電
解エッチング減量は通電する電気量に比例した理論値通
りの値を示すが、後者の化学溶解減量はアルミニウム箔
の純度との関係が強く、不純物成分が多いと化学溶解量
が増大することが知られている。このため、従来から可
及的に高純度のアルミニウム箔を使用することが必要条
件とされており、また製造時に不純物成分を熱処理によ
って固溶させてアルミニウム箔を得る方法なども提案さ
れている(特開昭62−63656 号公報)。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、不純物
成分量と製造条件を規制して製造されたアルミニウム箔
でも、交流エッチング時の化学溶解量が変動および増大
傾向を示して静電容量のばらつきや減退現象を生じるこ
とがある。
【0007】本発明者は前記溶解量の変動要因について
多面的な究明調査を加えた結果、アルミニウム箔の純度
のほかに圧延集合組織における立方体方位の存在割合が
関与しており、圧延方位(110) 面に対する立方体
方位の(100) 面の比〔(100)/(110)〕
が一定値以下の要件を満たす場合には溶解減量が有意に
減少し、静電容量の増大がもたらされる事実を解明した
【0008】本発明は上記の知見に基づいて開発された
もので、エッチング処理時の塩酸電解液に対する化学溶
解減量ならびに変動幅を減少させ、安定した高い静電容
量を付与することができる低圧用の電解コンデンサ陽極
用硬質アルミニウム箔を提供することを目的としている
【0009】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めの本発明による電解コンデンサ陽極用硬質アルミニウ
ム箔は、Si0.0020〜0.0100%、Fe0.
0015〜0.0085%、Cu0.0010〜0.0
080%、その他の不可避不純物 0.010%以下、
残部がAlの成分組成からなり、結晶方位の(110)
 面に対する(100) 面の比〔(100)/(11
0) 〕が0.05以下の圧延集合組織を備えることを
構成上の特徴とする。
【0010】上記の構成において、Si、Fe、Cuお
よび不可避不純物に関する含有範囲の特定化は本発明の
成分組成的な要件となるもので、硬質アルミニウム箔が
この純度水準を満たすことが第1の要件となる。Siは
アルミニウムの自己溶解性を高める機能成分であり、そ
の含有量が0.0100%を越えると溶解減量が増大す
る。Feも同様にアルミニウムの自己溶解性を促進させ
、また固溶限が小さいため上限を0.0085%に抑え
ないと溶解減量が著増する。これら成分の含有下限につ
いては技術的意味での量限定は要さないが、高純度化の
困難性とコスト面を考慮してSi0.0020%、Fe
0.0015%にそれぞれ設定した。Cu成分は固溶限
は大きいものの電位を貴にしてアルミニウムの自己溶解
性を高める挙動を示すため、0.0010〜0.008
0%の範囲に収める必要がある。また、その他の不可避
不純物も 0.010%を越すと化学的溶解減量を増大
させる因となる。
【0011】本発明の第2の要件は、結晶性状として硬
質アルミニウム箔の結晶方位 (110)面に対する 
(100)面の比〔(100)/(110) 〕が0.
05以下の圧延集合組織を備えることである。硬質低圧
用として製造されるアルミニウム箔は圧延集合組織であ
るため、X線回折により測定される結晶形態は圧延方位
の (110)面が大部分を占め、立方体方位の (1
00)面は極く僅かしか存在しないが、本発明において
は特に前記の結晶面比を選択することによって塩酸系電
解液に対する溶解減量ならびに変動幅を効果的に減少さ
せ、静電容量を高めることができる。
【0012】電解コンデンサ陽極用のアルミニウム箔は
、選定された純度を有するアルミニウム鋳塊を圧延処理
する工程によって製造されるが、上記の成分組成的と結
晶性状的な要件を備える低圧用の硬質箔は、不純物成分
を固溶させるために鋳塊段階において 540〜620
 ℃の温度で少なくとも1時間以上の均質処理をおこな
い、ついで不純物が析出せず、立方体方位の (100
)面と圧延方位 (110)面の比〔(100)/(1
10) 〕が0.05以下になるような条件を設定して
熱間圧延および冷間圧延することにより製造することが
できる。
【0013】
【作用】本発明の構成で第1の要件となる不純物含有量
の特定化は、固溶限が小さく、かつアルミニウムの自己
溶解性を高める成分を少なくして化学的な溶解減量を減
少させるための前提的な機能要件となる。第2の要件と
なる結晶面性状に関する特定化は、溶解性の大きな立方
体方位の結晶面(100) を少なくして溶解減量なら
びにその変動幅の減少と静電容量の向上に寄与させるた
めの機能要件となる。
【0014】結晶面性状に基づく前記の作用は、塩酸系
電解液中での溶解性が結晶方位によって異なる現象によ
って生じるものであり、結晶面(110) 、(111
) に比べて原子密度が低く溶解性の大きな (100
)面の比率を一定限度内に低めることによってもたらさ
れる。すなわち、結晶面の溶解性は(100) >(1
10) >(111) の関係にあり、箔組織中におけ
る(100) 面の存在が (110)面に対する比と
して0.05以下に抑えると拡面率に寄与しない不必要
な溶解(例えばエッチピットセル壁の溶解)の進行が効
果的に阻止され、箔表面積の減少が抑制される。
【0015】このような両要件による作用機能が相乗し
てエッチング時の化学溶解性が効果的に減少し、併せて
溶解量当たりの静電容量が向上した低圧用の電解コンデ
ンサ陽極用アルミニウム箔の提供が可能となる。
【0016】
【実施例】以下、本発明の実施例を比較例と対比して説
明する。
【0017】実施例1〜4、比較例1〜6表1に示した
不純物成分の含有組成および結晶面比(X線回折強度比
)の異なる10種類のアルミニウム鋳塊を、 540〜
620 ℃の温度域で10時間均熱化処理を施したのち
、熱間圧延および冷間圧延をおこなって厚さ0.1mm
 のアルミニウム箔を製造した。ついで各アルミニウム
箔を、12.5%塩酸、0.6 %燐酸および0.5 
%硝酸からなる液温45℃の電解液中に浸け、電流密度
30A/dm2 の交流を1分間と6分間に分けて通電
してエッチング処理をおこなった。
【0018】
【表1】
【0019】エッチング処理後における各箔の溶解減量
を測定し、アルミニウム箔の性状と対比させて表2に示
した。引き続き、エッチング処理後の各アルミニウム箔
を15%アジピン酸アンモニウム水溶液中で20V に
より加成処理し、LCRメーターで静電容量を測定した
。その結果も表2に併載した。
【0020】
【表2】
【0021】表2の実施例と比較例を対比して明らかな
とおり、本発明の性状要件を満たす実施例1〜4はいず
れも要件を外れる比較例1〜6より溶解減量ならびにそ
の変動幅が減少しており、静電容量も明確に向上してい
ることが認められる。
【0022】
【発明の効果】以上のとおり、本発明に係る電解コンデ
ンサ陽極用硬質アルミニウム箔によればエッチング工程
で塩酸系電解液に対する溶解減量ならびに変動が軽減さ
れ、高水準の静電容量を示す。そのうえ、エッチング効
率が向上するため相対的に芯部のアルミニウム箔の材質
強度が増大する効果も併せてもたらされる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  Si0.0020〜0.0100%、
    Fe0.0015〜0.0085%、Cu0.0010
    〜0.0080%、その他の不可避不純物 0.010
    %以下、残部がAlの成分組成からなり、結晶方位の 
    (110)面に対する (100)面の比〔(100)
    /(110)〕が0.05以下の圧延集合組織を備える
    ことを特徴とする電解コンデンサ陽極用硬質アルミニウ
    ム箔。
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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003109872A (ja) * 2001-09-28 2003-04-11 Nippon Chemicon Corp 電解コンデンサ
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JPWO2021125220A1 (ja) * 2019-12-18 2021-06-24

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JPS6263656A (ja) * 1985-09-17 1987-03-20 Sumitomo Light Metal Ind Ltd 電解コンデンサ用アルミニウム箔の製造方法

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