JPH04327558A - ビスフェノールモノエステルの精製法 - Google Patents

ビスフェノールモノエステルの精製法

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JPH04327558A
JPH04327558A JP9537791A JP9537791A JPH04327558A JP H04327558 A JPH04327558 A JP H04327558A JP 9537791 A JP9537791 A JP 9537791A JP 9537791 A JP9537791 A JP 9537791A JP H04327558 A JPH04327558 A JP H04327558A
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喜久光 井上
Manji Sasaki
佐々木 万治
Kazuaki Yamamoto
和明 山本
Shinichi Yago
八児 真一
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、次式(I)
【0002
【化2】
【0003】(式中、R1は水素または炭素数1〜3の
アルキル基を表し、R2およびR3 はそれぞれ独立に
炭素数1〜5のアルキル基を表し、R4 は炭素数1〜
3のアルキル基、炭素数2〜4のアルケニル基またはフ
ェニル基を表す)で示されるビスフェノールモノエステ
ルの精製法に関する。
【0004】
【従来の技術】上記式(I)で示されるビスフェノール
モノエステルは、例えばブタジエンゴム(BR)、スチ
レン/ブタジエン共重合ゴム(SBR)、スチレン/ブ
タジエンブロック共重合ゴムまたは樹脂(SBS)など
、ブタジエン系ポリマーの製造過程および加工時におけ
る熱劣化防止剤として、あるいはポリエチレンやポリプ
ロピレンをはじめとするポリオレフィンなど、各種合成
樹脂の安定剤として有用な化合物である。
【0005】式(I)で示されるビスフェノールモノエ
ステルは一般に、対応する2,2′−アルキリデンビス
フェノールを、対応するカルボン酸、カルボン酸ハロゲ
ン化物またはカルボン酸無水物と反応させることによっ
て製造されている。かかるビスフェノールモノエステル
の精製法としては、例えば米国特許第 3,984,3
72号の実施例11および12に記載されるような石油
エーテルやn−ヘキサンを用いて再結晶する方法、特開
昭 56−61323 号公報、特開昭 59−144
733号公報および特開昭 63−5053号公報の各
実施例に記載されるような、反応に用いたトルエンやN
,N−ジメチルアセトアミドなどの溶媒を部分的にある
いは完全に留去し、残渣にトルエンやn−ヘキサンを加
えて精製する方法などが知られている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながらこれらの
方法では、精製すべき粗生成物中の目的物であるビスフ
ェノールモノエステルと不純物との溶解度差が少ないた
め、精製効果が低く、目的物の品質において必ずしも十
分なものでなかった。さらには、経済的な理由から溶媒
を回収する場合、製造設備が複雑化するため、工業的規
模での生産において必ずしも満足できるものではなかっ
た。
【0007】本発明者らは、こうした点に解決を与え、
工業的に満足のいく精製法を開発すべく鋭意研究を重ね
た結果、特定の混合溶媒を用いて晶析することにより、
優れた品質の目的物が高収率でかつ経済的に得られるこ
とを見いだし、本発明に至った。
【0008】
【課題を解決するための手段】すなわち本発明は、前記
式(I)で示されるビスフェノールモノエステルの粗生
成物を精製するに際し、炭素数6〜12の芳香族炭化水
素類から選ばれる第1の溶媒と、炭素数1〜8のアルコ
ール類および炭素数2〜3の脂肪族ニトリル類から選ば
れる第2の溶媒との混合溶媒を用い、目的とするビスフ
ェノールモノエステルをこの混合溶媒から晶析する方法
を提供する。
【0009】本発明において精製の対象となる前記式(
I)で示されるビスフェノールモノエステルは、前述し
たとおり通常、2,2′−アルキリデンビス(4,6−
ジアルキルフェノール)とカルボン酸またはその誘導体
との反応によって、製造することができる。また、原料
である2,2′−アルキリデンビス(4,6−ジアルキ
ルフェノール)は、対応する2,4−ジアルキルフェノ
ールをアルデヒド類と縮合させることによって、製造す
ることができる。
【0010】式(I)においてR1 で表されるアルキ
ル基としては、メチル、エチル、n−プロピルおよびイ
ソプロピルが挙げられる。R1は、水素またはメチルで
あるのが好ましい。R2 およびR3 で表されるアル
キル基としては、メチル、エチル、n−プロピル、イソ
プロピル、n−ブチル、イソブチル、 sec−ブチル
、tert−ブチル、n−ペンチル、tert−ペンチ
ルなどが挙げられる。特にR3 は、3級炭素を有する
アルキル基、すなわちtert−ブチルまたはtert
−ペンチルであるのが好ましい。またR4 で表される
アルキル基としては、メチル、エチル、n−プロピルお
よびイソプロピルが挙げられ、R4 で表されるアルケ
ニル基としては、ビニル、イソプロペニル、1−プロペ
ニル、1−ブテニルなどが挙げられる。R4 はまた、
フェニルであってもよい。
【0011】式(I)のなかでも、特にR4 がアルケ
ニル基である化合物が、各種ポリマー用安定剤として好
ましく用いられている。このようなビスフェノールモノ
エステルの好ましい具体例としては、次のような化合物
が挙げられる。
【0012】2−〔1−(2−ヒドロキシ−3,5−ジ
−t−ペンチルフェニル)エチル〕−4,6−ジ−t−
ペンチルフェニル  アクリレート、2−〔1−(2−
ヒドロキシ−3,5−ジ−t−ペンチルフェニル)エチ
ル〕−4,6−ジ−t−ペンチルフェニル  メタクリ
レート、2−(2−ヒドロキシ−3,5−ジ−t−ペン
チルベンジル)−4,6−ジ−t−ペンチルフェニル 
 アクリレート、2,4−ジ−t−ブチル−6−〔1−
(3,5−ジ−t−ブチル−2−ヒドロキシフェニル)
エチル〕フェニル  アクリレート、2,4−ジ−t−
ブチル−6−〔1−(3,5−ジ−t−ブチル−2−ヒ
ドロキシフェニル)エチル〕フェニルメタクリレート、
2,4−ジ−t−ブチル−6−(3,5−ジ−t−ブチ
ル−2−ヒドロキシベンジル)フェニル  アクリレー
ト、2−t−ブチル−6−(3−t−ブチル−2−ヒド
ロキシ−5−メチルベンジル)−4−メチルフェニル 
 アクリレート、2−t−ブチル−6−(3−t−ブチ
ル−2−ヒドロキシ−5−メチルベンジル)−4−メチ
ルフェニル  メタクリレート、2−t−ブチル−6−
〔1−(3−t−ブチル−2−ヒドロキシ−5−メチル
フェニル)エチル〕−4−メチルフェニル  アクリレ
ート、2−t−ブチル−6−〔1−(3−t−ブチル−
2−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピル〕−4
−メチルフェニル  アクリレート、2−t−ブチル−
6−(3−t−ブチル−5−エチル−2−ヒドロキシベ
ンジル)−4−エチルフェニル  アクリレート、2−
t−ブチル−6−〔1−(3−t−ブチル−2−ヒドロ
キシ−5−プロピルフェニル)エチル〕−4−プロピル
フェニル  アクリレート、2−t−ブチル−6−〔1
−(3−t−ブチル−2−ヒドロキシ−5−イソプロピ
ルフェニル)エチル〕−4−イソプロピルフェニル  
アクリレート。
【0013】本発明では、このようなビスフェノールモ
ノエステルを、晶析によって精製する。この際、晶析溶
媒として特定の混合溶媒、すなわち、炭素数6〜12の
芳香族炭化水素類から選ばれる第1の溶媒と、炭素数1
〜8のアルコール類および炭素数2〜3の脂肪族ニトリ
ル類から選ばれる第2の溶媒との混合溶媒を用いる。
【0014】第1の溶媒である炭素数6〜12の芳香族
炭化水素類としては、例えばベンゼン、トルエン、キシ
レン、エチルベンゼン、クメン、シメン、クロルベンゼ
ンなどを挙げることができる。これらの芳香族炭化水素
類は、本発明において混合溶媒を構成する第1の溶媒と
して、それぞれ単独で用いてもよいし、また2種以上組
み合わせて用いてもよいが、通常はいずれか1種が用い
られる。これら芳香族炭化水素類のなかでも、特にトル
エンまたはキシレンが好ましく用いられ、とりわけキシ
レンが好ましい。
【0015】一方、第2の溶媒のうち、炭素数1〜8の
アルコール類としては、例えばメタノール、エタノール
、n−プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノー
ル、イソブタノール、tert−ブタノール、n−ペン
タノール、n−オクタノール、2−エチルヘキサノール
、シクロヘキサノールなどを挙げることができる。また
炭素数2〜3の脂肪族ニトリル類としては、アセトニト
リルおよびプロピオニトリルが挙げられる。これらのア
ルコール類および脂肪族ニトリル類は、本発明において
混合溶媒を構成する第2の溶媒として、それぞれ単独で
用いることもできるし、また2種以上を組み合わせて用
いることもできる。これら第2の溶媒のなかではアルコ
ール類が好ましく、とりわけ安価で回収容易なメタノー
ルが好ましく用いられる。
【0016】本発明における混合溶媒のうち、第1の溶
媒である芳香族炭化水素類は通常、ビスフェノールモノ
エステルを製造する際の反応溶媒としても用いられ、ビ
スフェノールモノエステルの溶解度が大きいので、晶析
過程における溶解剤として作用する。したがって、芳香
族炭化水素類を反応溶媒として用いた場合には、その芳
香族炭化水素が残存する溶液状態で晶析工程へ移行する
ことができる。また、第2の溶媒であるアルコール類ま
たは脂肪族ニトリル類は、晶析過程において、ビスフェ
ノールモノエステルの第1の溶媒に対する溶解度を制御
し、収率および精製効果を向上させたり、晶析装置への
スケーリングを防止するなどの目的で用いられる。なお
第1の溶媒または第2の溶媒をそれぞれ単独で用いた場
合には、目的物の品質あるいは収率の低下を招き、特に
第2の溶媒を単独で用いようとすると、モノエステル化
反応で用いた芳香族炭化水素溶媒を系外へ留去する必要
があるため、工業的規模の生産においては経済的な理由
からも好ましくない。
【0017】このように本発明で晶析対象となるビスフ
ェノールモノエステルは、特にモノエステル化工程の反
応溶媒として芳香族炭化水素を用いた場合には、その芳
香族炭化水素を含む反応混合物の溶液の状態であっても
よいし、またもちろん、反応生成物から溶媒を除去した
あとの結晶化物であってもよい。特に工業的規模の生産
においては、反応溶媒として用いた芳香族炭化水素にビ
スフェノールモノエステルおよび不純物が溶解している
状態で、そこに第2の溶媒を加え、晶析処理を行う態様
が好ましい。
【0018】本発明においては、前記式(I)で示され
るビスフェノールモノエステルに対し、第1の溶媒を1
5〜150重量%程度用いるのが好ましい。また第2の
溶媒は、第1の溶媒に対し 0.3〜4重量倍程度の混
合比で用いるのが好ましい。第1の溶媒および第2の溶
媒の使用量がこの範囲をはずれると、目的物の品質や収
率の低下を招いたり、あるいは晶析装置へのスケーリン
グをもたらすことがあるので、好ましくない。
【0019】本発明における晶析操作は通常、まず第1
の溶媒を単独で用い、沸点またはそれ以下の温度で粗生
成物を完全に溶解させ、そのあと第2の溶媒を添加し、
必要に応じて結晶の核となる種晶を加えて徐々に冷却し
、結晶析出させることによって行われる。また場合によ
っては、第1の溶媒および第2の溶媒を同時に用い、そ
こに粗生成物を溶解させて晶析することもできる。さら
には、反応工程で芳香族炭化水素溶媒を用いた場合には
、反応混合物の溶液のまま、あるいはそこから蒸留など
によって所定量の溶媒を除去してビスフェノールモノエ
ステルの濃度を高めたあと、第2の溶媒を添加して上記
と同様の操作を行うこともできる。析出した結晶は、濾
過などによって母液から分離し、洗浄、乾燥することに
よって、目的とする精製物が得られる。
【0020】
【実施例】次に具体的な参考例および実施例により、本
発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらによっ
て限定されるものではない。なお、以下の例中にある%
および部は、特にことわりがない限り重量基準である。
【0021】参考例1 温度計、攪拌装置、還流冷却管および滴下装置を備えた
反応容器に、2,4−ジ−t−ペンチルフェノール 2
34.4部、キシレン20部、陰イオン系界面活性剤4
.7 部、78%濃硫酸 9.5部および30%アセト
アルデヒド水溶液 77.1 部を仕込み、攪拌しなが
ら90〜100℃の温度範囲に保って7時間反応させた
。反応終了後、キシレン360部を投入し、水層を分液
除去したあと、有機層が中性になるまで水洗し、次いで
90〜110℃、約200mmHgの減圧下で、溶媒を
還流しながら水分を系外に留去した。得られた縮合混合
物を冷却後、そこにアクリル酸 44.8 部およびト
リエチルアミン 129.0部を仕込み、反応器内の空
気を窒素置換したあと、オキシ塩化リン 63.4 部
を滴下し、40℃で1時間保温した。そのあと有機層を
中性になるまで水洗し、さらに減圧下で溶媒を完全に留
去して、結晶状の2−〔1−(2−ヒドロキシ−3,5
−ジ−t−ペンチルフェニル)エチル〕−4,6−ジ−
t−ペンチルフェニル  アクリレートを含む蒸留残査
 252.5部を得た。この蒸留残査を分析したところ
、モノエステル体が 87.5 %、その他副反応物が
 12.2 %、未反応物が 0.2%含まれているこ
とが確認された。
【0022】参考例2 参考例1におけるアクリル酸のかわりにメタクリル酸 
53.5 部を用いる以外は参考例1と同様の操作を行
い、結晶状の2−〔1−(2−ヒドロキシ−3,5−ジ
−t−ペンチルフェニル)エチル〕−4,6−ジ−t−
ペンチルフェニル  メタクリレートを含む蒸留残査 
281.4部を得た。この蒸留残査を分析したところ、
モノエステル体が 87.0 %、未反応物が 0.2
%、その他副反応物が 12.7 %含まれていること
が確認された。
【0023】参考例3 参考例1と同様の反応容器に、2−t−ブチル−4−メ
チルフェノール 164.3部、キシレン80部、陰イ
オン系界面活性剤 1.4部、96%濃硫酸 0.3部
および37%ホルムアルデヒド水溶液 45.6 部を
仕込み、90〜95℃の温度範囲に保って3時間反応さ
せた。反応終了後、キシレン89部を投入し、参考例1
と同様の後処理および還流脱水を行った。反応液を冷却
後、そこにアクリル酸 35.0 部およびトリエチル
アミン105.7部を仕込み、反応容器内の空気を窒素
置換したあと、オキシ塩化リン 46.4 部を滴下し
、さらに80℃で1時間保温した。そのあとは参考例1
と同様の操作を行い、結晶状の2−t−ブチル−6−(
3−t−ブチル−2−ヒドロキシ−5−メチルベンジル
)−4−メチルフェニルアクリレートを含む蒸留残査 
190.8部を得た。この蒸留残査中には、モノエステ
ル 85.5 %、ジエステル 4.5%、未反応物 
2.9%、その他副反応物 7.1%が含まれているこ
とを確認した。
【0024】参考例4 参考例3におけるアクリル酸のかわりにメタクリル酸 
42.3 部を用いた以外は参考例3と同様の操作を行
って、結晶状の2−t−ブチル−6−(3−t−ブチル
−2−ヒドロキシ−5−メチルベンジル)−4−メチル
フェニルメタクリレートを含む蒸留残査 197.0部
を得た。この蒸留残査中には、モノエステル 92.5
%、未反応物 3.3%、副反応物 4.2%が含まれ
ていることを確認した。ジエステルは検出されなかった
【0025】参考例5 参考例1における2,4−ジ−t−ペンチルフェノール
のかわりに2,4−ジ−t−ブチルフェノール 206
.3部を用い、また溶媒としてキシレンのかわりにトル
エンを用いた以外は参考例1と同様の操作を行い、結晶
状の2,4−ジ−t−ブチル−6−〔1−(3,5−ジ
−t−ブチル−2−ヒドロキシフェニル)エチル〕フェ
ニル  アクリレートを含む蒸留残査 231.1部を
得た。この蒸留残査中には、モノエステル 97.0 
%、未反応物 0.5%、副反応物 2.4%が含まれ
ていることが確認された。
【0026】実施例1 参考例1で得られた蒸留残査50部を9部のキシレンに
85℃で溶解させたのち、攪拌下でメタノール 22.
5 部を徐々に加え、55℃で 0.1部の種晶を投入
した。そのあと55〜50℃の温度範囲で1時間保温し
て結晶を析出させ、さらに10℃まで徐々に冷却し、同
温度で得られた結晶を濾過し、メタノールで洗浄した。 そのあと、減圧下60℃で乾燥して、融点119〜12
1℃で白色結晶状の2−〔1−(2−ヒドロキシ−3,
5−ジ−t−ペンチルフェニル)エチル〕−4,6−ジ
−t−ペンチルフェニル  アクリレート 40.5 
部を得た。
【0027】実施例2〜3 実施例1におけるメタノールのかわりに、実施例2でイ
ソプロパノールを、また実施例3でアセトニトリルを用
いた以外は、実施例1と同様の操作を行い、目的の白色
結晶を得た。
【0028】実施例4 実施例1におけるキシレンのかわりにトルエンを用いた
以外は、実施例1と同様の操作を行い、目的の白色結晶
を得た。
【0029】実施例5 参考例2で得られた蒸留残査50部を用い、またキシレ
ンを8部に、メタノールを24部に変えた以外は、実施
例1と同様の操作を行い、融点103〜105℃で白色
結晶状の2−〔1−(2−ヒドロキシ−3,5−ジ−t
−ペンチルフェニル)エチル〕−4,6−ジ−t−ペン
チルフェニル  メタクリレート 39.8 部を得た
【0030】実施例6 参考例3で得られた蒸留残査50部を11部のキシレン
に110℃で溶解させたのち、攪拌下で85℃まで冷却
し、同温度で 0.1部の種晶を投入した。徐々に冷却
しながら結晶を析出させ、50℃でメタノール36部を
加え、さらに20℃まで冷却し、同温度で濾過した。メ
タノールで洗浄後、減圧下60℃で乾燥を行い、融点1
32〜134℃で白色結晶状の2−t−ブチル−6−(
3−t−ブチル−2−ヒドロキシ−5−メチルベンジル
)−4−メチルフェニル  アクリレート 41.0 
部を得た。
【0031】実施例7〜8 実施例6におけるメタノールのかわりに実施例7でn−
ブタノールを、また実施例8でアセトニトリルを用いた
以外は、実施例6と同様の操作を行い、目的の白色結晶
を得た。
【0032】実施例9 実施例6におけるキシレンのかわりにトルエンを用いた
以外は、実施例6と同様の操作を行い、目的の白色結晶
を得た。
【0033】実施例10 参考例4で得られた蒸留残査50部を用いた以外は実施
例6と同様の操作を行い、融点144〜146℃で白色
結晶状の2−t−ブチル−6−(3−t−ブチル−2−
ヒドロキシ−5−メチルベンジル)−4−メチルフェニ
ル  メタクリレート 43.7 部を得た。
【0034】実施例11 参考例5で得られた蒸留残査50部を65部のトルエン
に100℃で溶解したのち、攪拌下で徐々に冷却して結
晶析出させ、80℃の温度でメタノール25部を徐々に
加え、そのあと20℃まで冷却し、同温度で得られた結
晶を濾過した。メタノールで洗浄したのち減圧下60℃
で乾燥を行い、融点190〜192℃で白色結晶状の2
,4−ジ−t−ブチル−6−〔1−(3,5−ジ−t−
ブチル−2−ヒドロキシフェニル)エチル〕フェニル 
 アクリレート 45.1 部を得た。
【0035】以上の実施例1〜11で得られた晶析成績
を、表−1にまとめて示す。
【0036】
【0037】
【発明の効果】本発明によれば、目的物である前記式(
I)のビスフェノールモノエステルを高い純度と高い収
率で、しかも効率よく経済的に製造することができる。 したがって本発明の方法は、前記式(I)で示されるビ
スフェノールモノエステルを工業的規模で製造する際の
精製法として有用である。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】次式 【化1】 (式中、R1は水素または炭素数1〜3のアルキル基を
    表し、R2およびR3 はそれぞれ独立に炭素数1〜5
    のアルキル基を表し、R4 は炭素数1〜3のアルキル
    基、炭素数2〜4のアルケニル基またはフェニル基を表
    す)で示されるビスフェノールモノエステルを精製する
    に際し、炭素数6〜12の芳香族炭化水素類から選ばれ
    る第1の溶媒と、炭素数1〜8のアルコール類および炭
    素数2〜3の脂肪族ニトリル類から選ばれる第2の溶媒
    との混合溶媒から晶析することを特徴とする前記式で示
    されるビスフェノールモノエステルの精製法。
  2. 【請求項2】第1の溶媒がトルエンおよびキシレンから
    選ばれる芳香族炭化水素であり、第2の溶媒がメタノー
    ルである請求項1記載の方法。
  3. 【請求項3】式中のR4 がアルケニル基である請求項
    1または2記載の方法。
  4. 【請求項4】ビスフェノールモノエステルが、2−〔1
    −(2−ヒドロキシ−3,5−ジ−t−ペンチルフェニ
    ル)エチル〕−4,6−ジ−t−ペンチルフェニル  
    アクリレート、2−〔1−(2−ヒドロキシ−3,5−
    ジ−t−ペンチルフェニル)エチル〕−4,6−ジ−t
    −ペンチルフェニル  メタクリレート、2−t−ブチ
    ル−6−(3−t−ブチル−2−ヒドロキシ−5−メチ
    ルベンジル)−4−メチルフェニル  アクリレート、
    2−t−ブチル−6−(3−t−ブチル−2−ヒドロキ
    シ−5−メチルベンジル)−4−メチルフェニル  メ
    タクリレート、または2,4−ジ−t−ブチル−6−〔
    1−(3,5−ジ−t−ブチル−2−ヒドロキシフェニ
    ル)エチル〕フェニル  アクリレートである請求項3
    記載の方法。
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