JPH0432721Y2 - - Google Patents

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JPH0432721Y2
JPH0432721Y2 JP1983087552U JP8755283U JPH0432721Y2 JP H0432721 Y2 JPH0432721 Y2 JP H0432721Y2 JP 1983087552 U JP1983087552 U JP 1983087552U JP 8755283 U JP8755283 U JP 8755283U JP H0432721 Y2 JPH0432721 Y2 JP H0432721Y2
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Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、自動車用空調装置の送風機等におい
て、送風機の通電電流を制限するとにより送風量
の調節を行なう電流制限抵抗器に関する。
従来、自動車用空調装置の送風量の調節は、送
風機と直列に配置した電流制限抵抗器を用い、そ
の抵抗値を切替スイツチによつて種々組合せて、
送風機駆動電動機の回転数を変化させて調節して
いる。上記電流制限抵抗器は空調装置の通風ダク
ト内に設置され風冷されるようになついるのでこ
の風冷効果を上げるため、ニクロム線等をコイル
状に巻いた抵抗素子を用い、抵抗素子を腐食や可
燃性の埃等から保護するために抵抗素子が収納さ
れた絶縁ケース内部をセメント等の絶縁性耐熱部
材によつて充填している。また、上記抵抗素子に
は通電のための接続端子が設けられており、この
端子は、上記絶縁性耐熱部材を介し、抵抗素子が
収められたケースと適当な距離を隔てた絶縁樹脂
等の取付基板に取付けられている。この場合、上
記取付基板とケースの間の空間に位置する上記端
子の途中には、異常加熱防止のための温度ヒユー
ズが設けられているが、耐熱部材充填時に生ずる
抵抗素子の位置ずれ等によつて端子の位置がず
れ、温度ヒユーズの取付位置が変化するため、温
度ヒユーズが溶断するときの抵抗素子、およびケ
ース温度にばらつきを生ずるという問題があつ
た。すなわち、抵抗素子の発熱温度が低く温度ヒ
ユーズが溶断する必要がないとき、溶断したり、
また逆に抵抗器が異常加熱しているにもかかわら
ず、温度ヒユーズが溶断しないという動作にばら
つきを生じていた。
そこで本考案は端子をケースに固定するとによ
り端子に取付ける温度ヒユーズのケースからの距
離を常に所定の距離とし、また、前記端子をケー
スおよび取付基板に固定することにより、ケース
と取付基板板の間の距離を常に一定なるように
し、抵抗素子およびケースの温度が所定温度に達
したときに温度ヒユーズが溶断する信頼性の高い
電流制限抵抗器を提供することを目的とする。
以下本考案を図に示す自動車用空調装置の送風
機の電流制限抵抗器として適用した実施例によつ
て説明する。
第1図は、本実施例の電流制限抵抗器の外観を
示しており、セラミツク等の耐熱性材料で成形さ
れたケース1内部には、第1図のA−A断面図で
ある第2図に示すように、コイル状の抵抗素子3
a,3b,3cが収納され、ケース1内部はこの
抵抗素子3a,3b,3cを覆うようにセメント
等のシリカ粉、アルミナ粉等の無機質粉粒物をア
ルコール系溶剤にて結合し、加熱硬化させた絶縁
性耐熱部材2によつて充填されている。ケース1
の内部底面は、第2図のB−B断面図である第3
図に示すように、半円筒状の段部1a,1b,1
cが設けられており、ケース中央の段部1bは、
両側の段部1a,1cより低い位置に形成され、
それぞれの段部1a,1b,1cに、コイル状の
抵抗素子3a,3b,3cが互いに接触すること
なく配置されている。また、ケース1の底部には
方形状の孔1d,1e,1f,1g,1hが開孔
されており、各々の孔1d,1e,1f,1g,
1hには、黄銅製の細長い板状端子4a,4b,
4c,4d,4eが装着され、その先端は抵抗素
子3a,3b,3cの端部にハンダ付け等にて接
続されている。上記端子のうち、端子4a,4
b,4c,4dは爪5が切欠き形成されており、
第3図のC矢視図である第4図に示すように、爪
5を切起し、この爪5によつてケース1の底面を
保持するようになつている。一方端子4a,4
b,4c,4dの他端は、フエノール樹脂等の絶
縁性取付基板6に設けられた穴6aに挿入し、穴
6aから突き出た部分をひねり固定する。抵抗素
子3bに接続された端子4eの一端には、係止部
5aが形成されている。この係止部5aは段付形
状を有し、ケース1内面に当接し、端子4eの位
置決めを行つている。また抵抗素子3bに接続さ
れた端子4eの他端は、ケース1の底面から適当
な距離を有しており、端子4aにスポツト溶接等
にて固着されたリン青銅等による導電性板バネ4
fの先端に、温度ヒユーズ7によつて固着されて
いる。すなわち、この状態が第3図の矢印イに示
される。この温度ヒユーズ7は溶融特性の安定し
た共晶点ハンダに近いもの、例えばSL−Sn63を
使用する。ここで、抵抗素子3a,3b,3cに
過剰電流が流れて発熱し、温度ヒユーズ7が溶融
温度に達すると、温度ヒユーズ7は溶けて、板バ
ネ4fは、第3図の矢印ロに示す点線の状態に解
離し、通電を遮断するようになつている。
上記温度ヒユーズ7の温度は、発熱した抵抗素
子3a,3b,3cの端子4eによる熱伝導ケー
ス1からの放射熱、送風機による風冷効果に影響
される。これらの影響は温度ヒユーズ7の取付位
置、およびケース1と取付基板6の間の距離によ
つて決まる。従つて、抵抗素子3a,3b,3c
およびケース1の温度が所定温度に達したときの
みに温度ヒユーズ7を溶断させるには、温度ヒユ
ーズ7の取付位置、およびケース1と取付基板6
の間の距離を一定に保つ必要がある。
上記取付基板6の下部に突出した端子4a,4
b,4c,4d,4eは、リード線8によつて送
風機のフアン駆動用モータ、および抵抗値を切替
える切替スイツチに接続されている。第5図はそ
の電気回路図を示しており、送風機モータ10、
電流制限抵抗器3、切替スイツチ9は直列に接続
されている。切替スイツチ9には図示しない自動
車運転席の操作盤に設けられており、切替片9e
を手動操作にて切替ることにより抵抗値を変化さ
せ、モータ10の回転速度を変えるようになつて
いる。すなわち、切替片9eを接点9aに切替え
るとモータ10は、抵抗器3を通らずに通電され
るため、高速回転し、送風量は最も多い。また、
切替片9eを接点9b,9c,9dに切替える
と、それぞれに対応して、抵抗器3の抵抗値は抵
抗素子3bのみ、抵抗素子3aと3bの直列接
続、抵抗素子3a,3b,3cの直列接続と、順
次抵抗値は大きくなる。それに伴つてモータ10
の回転速度、すなわち送風量は減少する。
第6図は上記のように構成された電流制限抵抗
器11の取付場所を示す。自動車用空調装置の通
風ダクト12の空気導入口には、内気導入口13
と外気導入口14が設けられ、内外気導入口1
3,14を切替えるためのダンパ15が回転自在
に取付けられている。この内外気導入口13,1
4の直後には、送風フアン16およびこの送風フ
アン駆動用のブロワモータ10が取付られてい
る。送風フアン16の下流には、冷凍サイクルの
冷媒を蒸発させて送風空気の冷却を行う蒸発器1
7が配設されている。蒸発器17の下端には、温
度制御用エアミツクスダンパ18が設けられ、こ
のエアミツクスダンパ18の直後には、自動車エ
ンジン冷却水を熱源として送風空気を加熱するヒ
ータコア19とバイパス路20が配設されてい
る。ヒータコア19の下端部は、空調空気を車室
内に吹き出すように図示しない吹出口に通じてい
る。
抵抗器11は、上記通風ダクト12内部におい
て、フアン16直後のダクト内壁に、取付基板6
をビス止め等の周知の固定方法によつて取付けら
れる。従つて、抵抗器11はフアン16からの送
風によつて風冷されており、抵抗素子3a,3
b,3cの発熱を防止している。
次に、本実施例の抵抗器11の製造工程につい
て説明する。
まず、各抵抗素子3a,3b,3cに端子4
a,4b,4c,4d,4eをスポツト溶接およ
びめによつて取付け、ケース1の底部に設けら
れた孔1d,1e,1f,1g,1hに端子4
a,4b,4c,4d,4eを挿入し、抵抗素子
3a,3b,3cをケース内部底面の段部1a,
1b,1cに配置した後、爪5を切起こして端子
4a,4b,4c,4dをケース1に固定する。
これにより、抵抗素子3a,3b,3cは常に安
定した位置決めが可能となる。
次に、ケース1内部に前記絶縁性耐熱部材2を
充填し、加熱硬化させる。
次に、端子4aの他端に板バネ4fをスポツト
溶接にて固定し、端子4eの他端を板バネ4fの
先端に、温度ヒユーズ7によつて固着する。ここ
で、端子4eは係止部5aにより位置決め固定さ
れているため、ケース1と温度ヒユーズ7との距
離を一定に保持することが可能となる。
最後に端子4a,4b,4c,4dの他端を取
付基板6の穴6aに挿入し、端子4b,4c,4
dの突出部分をひねり、基板6に固定する。これ
により、ケース1と取付基板6の間の距離を常に
一定にすることが可能となる。
上記のように、本実施例では、耐熱部材2を加
熱硬化処理を行なつた後に、板バネ4fを取付け
るようにしているため、板バネ4fの熱による劣
化を防止でき、板バネノ安定した動作が得られ
る。
次に、他の実施例について説明する。
第7図はケース1の内部底面の他の実施例を示
しており、ケース1の内部底面に仕切壁1i,1
jを設けたもので、抵抗素子3a,3b,3cが
互いに接触しないように配置されている。
第8図は、温度ヒユーズ部分の変形例を示し、
端子4aの中間部には、リン青銅等の導電性板バ
ネ21がスポツト溶接され、その先端は水平方行
に延び、端子4eの他端にハンダ等の温度ヒユー
ズ7によつて固着されている。従つて、温度ヒユ
ーズ7が溶融すると板バネ21は第8図の矢印ハ
で示す方向に解離し、通電を遮断する。
第9図も温度ヒユーズ部分の変形例を示してい
る。この場合、端子4eの変わりに導電性板バネ
22を直接抵抗素子3bに接続し、その他端を温
度ヒユーズ7によつて端子4aの中間部に固着さ
れており、温度ヒユーズ7が溶融すると板バネ2
2は、第9図の点線で示す状態22aとなり、通
電を遮断する。これによつて端子4eの分だけ部
品点数が減少する。しかし、板バネ22は、ケー
ス1を熱処理する時に熱劣化を生じる恐れがある
ため、熱処理は比較的低温度で長時間行なう必要
がある。
以上述べたように、本考案は、温度ヒユーズを
有する端子に形成された係止部をケース内面に当
接させ、その端子を位置決め固定することによ
り、温度ヒユーズの取付位置を常に一定させ、ま
た、抵抗素子に接続された端子をケースと取付基
板にそれぞれ固定することにより、ケースと取付
基板の間の距離を常に一定させることで、抵抗素
子およびケースの温度が所定温度に達したときの
みに温度ヒユーズが溶断する信頼性の高い電流制
限器が得られるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本考案の電流制限抵抗器の外観図、
第2図は第1図のA−A断面図、第3図は第2図
のB−B断面図、第4図は第3図のC矢視部分
図、第5図は本考案の電流制限抵抗器の電気回路
図、第6図は本考案の電流制限抵抗器を自動車空
調装置の通風ダクトに取付けた状態を示す概略
図、第7図は本考案の電流制限抵抗器のケース内
部構造における他の実施例を示す断面図、第8図
および第9図はそれぞれ本考案の電流制限抵抗器
の温度ヒユーズ部分における他の実施例を示す外
観図。 1……ケース、2……耐震部材、3a,3b,
3c……抵抗素子、4a,4b,4c,4d,4
e……端子、7……温度ヒユーズ、6……取付基
板。

Claims (1)

  1. 【実用新案登録請求の範囲】 少なくとも一面が開口すると共に、この一面と
    は異なる面に内部と連通する複数の孔を有する絶
    縁性ケースと、 前記孔を貫通すると共に、前記ケースに固定さ
    れる複数の端子と、 前記ケース内に互いに接続しないように収納さ
    れると共に、前記端子の一端側に通電可能に接続
    された複数の抵抗素子と、 この抵抗素子を覆うように前記ケースの内部空
    間に充填された絶縁性の耐熱部材と、 前記端子の他端側に、前記ケースと所定の距離
    以上隔てて設けられ、前記端子を固定する絶縁性
    取付基盤と、 前記端子の1つのうち、前記ケースと前記絶縁
    性取付基盤との間の部分に、前記ケースとは所定
    の距離を隔てて設けられ、所定の温度に達したと
    きに溶断する温度ヒユーズと、 この温度ヒユーズを有する端子に設けられ、前
    記ケースに当接すると共に、この端子を前記ケー
    スに位置決め固定する係止部と、 を具備し、 前記温度ヒユーズを有する端子を前記ケースに
    位置決め固定することによつて、前記ケースと前
    記温度ヒユーズとの距離を一定に保持することを
    特徴とする電流制限抵抗器。
JP8755283U 1983-06-07 1983-06-07 電流制限抵抗器 Granted JPS59191704U (ja)

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JPS59191704U JPS59191704U (ja) 1984-12-19
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JP2505566B2 (ja) * 1989-02-15 1996-06-12 日本電装株式会社 温度ヒュ−ズ付き抵抗器の製造方法
JP4765569B2 (ja) * 2005-11-16 2011-09-07 株式会社デンソー 負荷電流制御用抵抗器の組み立て方法

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JPS57561U (ja) * 1980-05-30 1982-01-05

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