JPH04325941A - 光ディスクおよびその製造方法、並びに、光ディスクの製造装置 - Google Patents
光ディスクおよびその製造方法、並びに、光ディスクの製造装置Info
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- JPH04325941A JPH04325941A JP3095660A JP9566091A JPH04325941A JP H04325941 A JPH04325941 A JP H04325941A JP 3095660 A JP3095660 A JP 3095660A JP 9566091 A JP9566091 A JP 9566091A JP H04325941 A JPH04325941 A JP H04325941A
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Landscapes
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- Manufacturing Optical Record Carriers (AREA)
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Abstract
(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。
め要約のデータは記録されません。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、コンパクトディスク、
レーザディスク等に用いられる光ディスクに関するもの
である。
レーザディスク等に用いられる光ディスクに関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】近年、レコード等に代り、コンパクトデ
ィスク(以下「CD」という。)やレーザディスク(以
下「LD」という。)等の光ディスクが普及している。 ここで、例えばCDの構造は図1に示すようになってお
り、図1においては、1は透明なプラスチック層で、こ
れは耐熱性、耐湿性、成形性、および、この層を光が通
過するための光学的な特性(屈折率、複屈折など)を考
慮する必要があり、ポリ塩化ビニル(PVC)、アクリ
ル(PMMA)、ポリカーボネート(PC)などが用い
られる。中でもポリカーボネートはCDの材料として優
れた性質をもっている。1aはこの透明なプラスチック
面の凹凸で、これが信号に相当するピットになる。2は
光を反射するための金属膜で、高い反射率をもつアルミ
ニウム(Al)、金(Au)等が用いられ、この場合、
この金属膜は非常に薄くてよく(0.1μm程度)、蒸
着、スパッタリングなどの方法がとられている。3はこ
の信号層を形成する透明プラスチック面の凹凸1a及び
金属反射膜2を保護するためのもので、硬い樹脂でつく
られた薄い層である。
ィスク(以下「CD」という。)やレーザディスク(以
下「LD」という。)等の光ディスクが普及している。 ここで、例えばCDの構造は図1に示すようになってお
り、図1においては、1は透明なプラスチック層で、こ
れは耐熱性、耐湿性、成形性、および、この層を光が通
過するための光学的な特性(屈折率、複屈折など)を考
慮する必要があり、ポリ塩化ビニル(PVC)、アクリ
ル(PMMA)、ポリカーボネート(PC)などが用い
られる。中でもポリカーボネートはCDの材料として優
れた性質をもっている。1aはこの透明なプラスチック
面の凹凸で、これが信号に相当するピットになる。2は
光を反射するための金属膜で、高い反射率をもつアルミ
ニウム(Al)、金(Au)等が用いられ、この場合、
この金属膜は非常に薄くてよく(0.1μm程度)、蒸
着、スパッタリングなどの方法がとられている。3はこ
の信号層を形成する透明プラスチック面の凹凸1a及び
金属反射膜2を保護するためのもので、硬い樹脂でつく
られた薄い層である。
【0003】上述したように、CD,LD等の光ディス
ク製造プロセスにおいて、読みだし用のレーザ光の反射
膜を形成するためにAl,Auなどの金属薄膜が基板上
に形成される。
ク製造プロセスにおいて、読みだし用のレーザ光の反射
膜を形成するためにAl,Auなどの金属薄膜が基板上
に形成される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、ポリカ
ーボネートを光ディスクの基板材料として用いる場合に
は、この高分子材料の表面エネルギーが小さいために、
真空蒸着法あるいはスパッタリング法を用いて形成され
るこれらの金属膜と基板との付着力は一般にあまり大き
くない。
ーボネートを光ディスクの基板材料として用いる場合に
は、この高分子材料の表面エネルギーが小さいために、
真空蒸着法あるいはスパッタリング法を用いて形成され
るこれらの金属膜と基板との付着力は一般にあまり大き
くない。
【0005】本発明者は種々研究の結果この付着力の大
小が光ディスクの耐湿寿命と密接に関連していることを
見いだした。すなわち、光ディスクを高温・高湿の耐環
境試験に投入すると水分はポリカーボネート基板中に拡
散するが、Al/ポリカーボネート界面の付着力が小さ
いとこの水分はAl膜とポリカーボネート基板の界面で
容易に凝結し液相の水を生ずる。この液相の水はAl反
射膜の腐食を引き起こすため、光ディスクの耐湿寿命を
著しく低下させるものとなる。
小が光ディスクの耐湿寿命と密接に関連していることを
見いだした。すなわち、光ディスクを高温・高湿の耐環
境試験に投入すると水分はポリカーボネート基板中に拡
散するが、Al/ポリカーボネート界面の付着力が小さ
いとこの水分はAl膜とポリカーボネート基板の界面で
容易に凝結し液相の水を生ずる。この液相の水はAl反
射膜の腐食を引き起こすため、光ディスクの耐湿寿命を
著しく低下させるものとなる。
【0006】そこで本発明は、Al反射膜と基板の密着
強度を高めることにより耐湿寿命が改善された光ディス
クを得ることを目的とする。
強度を高めることにより耐湿寿命が改善された光ディス
クを得ることを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の光ディスクは、
例えば図1〜図3に示すように、基板上に金属反射膜を
形成する光ディスクにおいて、酸素を含む減圧下の雰囲
気中でプラズマ処理した基板1上に金属反射膜2を形成
させるものである。
例えば図1〜図3に示すように、基板上に金属反射膜を
形成する光ディスクにおいて、酸素を含む減圧下の雰囲
気中でプラズマ処理した基板1上に金属反射膜2を形成
させるものである。
【0008】
【作用】本発明によれば、基板1を酸素を含む減圧下の
雰囲気中で放電により一定時間プラズマ処理をし、この
基板1表面上にカルボニル基、カルボキシル基等を形成
させることにより、この後、さらに減圧下において真空
蒸着法等で基板1表面上に金属反射膜2を形成する際、
基板1表面と金属反射膜2との密着強度を向上させると
ともに耐湿寿命を改善することができる。
雰囲気中で放電により一定時間プラズマ処理をし、この
基板1表面上にカルボニル基、カルボキシル基等を形成
させることにより、この後、さらに減圧下において真空
蒸着法等で基板1表面上に金属反射膜2を形成する際、
基板1表面と金属反射膜2との密着強度を向上させると
ともに耐湿寿命を改善することができる。
【0009】
【実施例】以下図1〜図3を参照しながら、本発明光デ
ィスクの実施例について説明する。ここで、本例の光デ
ィスクは、金属反射膜2の形成に先立ち、酸素雰囲気で
基板1表面をプラズマにさらすことによりポリカーボネ
ート基板1表面を酸化し、カルボニル基(>C=0)ま
たはカルボキシル基(−COOH)を形成したものであ
る。この処理に用いるプラズマの生成条件は、純酸素の
場合はガス圧1mTorr〜50mTorr、混合ガス
の場合は酸素分圧1mTorr〜50mTorr、全ガ
ス圧0.002Torr〜0.5Torrの範囲が効果
的である。酸素以外の成分はAr等の不活性気体または
N2 等の大気成分とする。またプラズマに基板をさら
す時間は3秒以上とする。なお、処理方法は実施例の条
件に限定されるものではなく、放電の形式(直流、交流
、高周波)、印加電圧、電極の形状・配置、電極−基板
間距離等はさまざまに選んで効果を最適化することがで
きることは勿論である。
ィスクの実施例について説明する。ここで、本例の光デ
ィスクは、金属反射膜2の形成に先立ち、酸素雰囲気で
基板1表面をプラズマにさらすことによりポリカーボネ
ート基板1表面を酸化し、カルボニル基(>C=0)ま
たはカルボキシル基(−COOH)を形成したものであ
る。この処理に用いるプラズマの生成条件は、純酸素の
場合はガス圧1mTorr〜50mTorr、混合ガス
の場合は酸素分圧1mTorr〜50mTorr、全ガ
ス圧0.002Torr〜0.5Torrの範囲が効果
的である。酸素以外の成分はAr等の不活性気体または
N2 等の大気成分とする。またプラズマに基板をさら
す時間は3秒以上とする。なお、処理方法は実施例の条
件に限定されるものではなく、放電の形式(直流、交流
、高周波)、印加電圧、電極の形状・配置、電極−基板
間距離等はさまざまに選んで効果を最適化することがで
きることは勿論である。
【0010】次に、本発明による光ディスクの形成、及
び密着力試験について説明する。まず、光ディスクの形
成は直径12cmのCDに対して図2に示すような工程
により表面処理を行なった。射出成形後のポリカーボネ
ート基板1を真空槽に入れ、8×10−2Torrまで
排気した。その後、1×10−1TorrまでArガス
を満たし、この雰囲気で6秒の放電を行なった。電極は
基板から6.5cm離れて基板1に平行におかれた棒で
、これにDC−250Vを印加して放電を行なった。A
l反射膜2の形成は、放電終了後さらに1×10−4T
orrの真空度まで排気した後、抵抗加熱蒸着法によっ
て行なった。
び密着力試験について説明する。まず、光ディスクの形
成は直径12cmのCDに対して図2に示すような工程
により表面処理を行なった。射出成形後のポリカーボネ
ート基板1を真空槽に入れ、8×10−2Torrまで
排気した。その後、1×10−1TorrまでArガス
を満たし、この雰囲気で6秒の放電を行なった。電極は
基板から6.5cm離れて基板1に平行におかれた棒で
、これにDC−250Vを印加して放電を行なった。A
l反射膜2の形成は、放電終了後さらに1×10−4T
orrの真空度まで排気した後、抵抗加熱蒸着法によっ
て行なった。
【0011】次に、密着力試験とその結果について説明
する。表面処理を行なった基板にAl反射膜を形成した
ディスクと、処理を行なわずにAl反射膜を形成したデ
ィスクそれぞれ30枚について、どちらも紫外線硬化樹
脂の保護膜をつけて完成品とした。その後、温度60℃
、湿度95%の加速劣化試験に投入し、24時間経過後
のものを密着力評価用試料とした。密着力の比較は以下
に示す方法で行なった。
する。表面処理を行なった基板にAl反射膜を形成した
ディスクと、処理を行なわずにAl反射膜を形成したデ
ィスクそれぞれ30枚について、どちらも紫外線硬化樹
脂の保護膜をつけて完成品とした。その後、温度60℃
、湿度95%の加速劣化試験に投入し、24時間経過後
のものを密着力評価用試料とした。密着力の比較は以下
に示す方法で行なった。
【0012】ディスクの保護膜側表面に半径方向に粘着
テープを貼りつけ、カッターで両わきを切って10mm
幅になるようにする。次いで、ディスク外周側に余り出
たテープの端をクリップではさみ、これにバネばかりの
フックを掛ける。テープを外周から中心に向かって引き
はがす向きにバネばかりに徐々に力を加え、剥離が生ず
るときの荷重を読みとる。
テープを貼りつけ、カッターで両わきを切って10mm
幅になるようにする。次いで、ディスク外周側に余り出
たテープの端をクリップではさみ、これにバネばかりの
フックを掛ける。テープを外周から中心に向かって引き
はがす向きにバネばかりに徐々に力を加え、剥離が生ず
るときの荷重を読みとる。
【0013】表面処理を行なわずに形成した試料では、
いずれも50g以下の荷重で、ポリカーボネート基板と
アルミ反射膜の間で剥離を生じた。一方、表面処理を行
なって作製した試料では、荷重300gに達してもアル
ミ反射膜の剥離は生じなかった。この試験に用いたテー
プの粘着材は、荷重300g以上でははがれ始めるので
、これ以上の荷重の試験はできなかった。このように、
本実施例の表面処理は密着強度の向上に極めて効果的で
あることが確認された。
いずれも50g以下の荷重で、ポリカーボネート基板と
アルミ反射膜の間で剥離を生じた。一方、表面処理を行
なって作製した試料では、荷重300gに達してもアル
ミ反射膜の剥離は生じなかった。この試験に用いたテー
プの粘着材は、荷重300g以上でははがれ始めるので
、これ以上の荷重の試験はできなかった。このように、
本実施例の表面処理は密着強度の向上に極めて効果的で
あることが確認された。
【0014】ここでは、表面処理を行なった場合と、処
理を行なわない場合とについて、それぞれ30枚の完成
品CDを用いて耐湿寿命を比較した。ディスクは、温度
60℃、湿度95%の加速劣化試験に投入し、適宜取り
出してブロックエラーレートの増加を測定した。
理を行なわない場合とについて、それぞれ30枚の完成
品CDを用いて耐湿寿命を比較した。ディスクは、温度
60℃、湿度95%の加速劣化試験に投入し、適宜取り
出してブロックエラーレートの増加を測定した。
【0015】ここで、ブロックエラーレートの測定方法
について説明する。CDの音楽情報、曲目数や曲時間の
情報はブロック単位のデータとして符号化された後ディ
スク上に微小な凹凸(ピット)に置き変えられて記録さ
れている。このブロック単位の情報をディスクから読み
取る際、いくつ読み取り時の誤りがあったかを1秒あた
りのブロックエラーの数が何個あったかで表わしたもの
をブロックエラーレート(BER)と呼んでいる。CD
の音声等の情報はブロック単位で表され、1ブロックは
(同期信号、サブコード、音楽データ、訂正用データ、
結合用ビット)で構成されている。CD再生時には、こ
のブロック(情報)が1秒あたり7350個の頻度で出
て来る。BERとは、この7350ブロックのうち読み
取れなかったブロックがいくつあったかを割合で表して
いるものである。ブロックエラーの数がいくつあったの
かを測定するには、社内製のBER測定機を使用してい
る。BER測定機はCDプレーヤのデコーダーの入口で
測定し、パソコンと連動させて、ディスク1枚あたりの
BER平均値(総ブロックエラー数/総測定時間)及び
BER最大値(ディスクのなかでの1秒当たりのBER
最大値)を算出する。キズやほこり(汚れ)の場合と同
様にアルミ反射膜の酸化等が原因で、凹凸(ピット)が
読みとれなくなってくるとブロックエラーの数も増加す
る。
について説明する。CDの音楽情報、曲目数や曲時間の
情報はブロック単位のデータとして符号化された後ディ
スク上に微小な凹凸(ピット)に置き変えられて記録さ
れている。このブロック単位の情報をディスクから読み
取る際、いくつ読み取り時の誤りがあったかを1秒あた
りのブロックエラーの数が何個あったかで表わしたもの
をブロックエラーレート(BER)と呼んでいる。CD
の音声等の情報はブロック単位で表され、1ブロックは
(同期信号、サブコード、音楽データ、訂正用データ、
結合用ビット)で構成されている。CD再生時には、こ
のブロック(情報)が1秒あたり7350個の頻度で出
て来る。BERとは、この7350ブロックのうち読み
取れなかったブロックがいくつあったかを割合で表して
いるものである。ブロックエラーの数がいくつあったの
かを測定するには、社内製のBER測定機を使用してい
る。BER測定機はCDプレーヤのデコーダーの入口で
測定し、パソコンと連動させて、ディスク1枚あたりの
BER平均値(総ブロックエラー数/総測定時間)及び
BER最大値(ディスクのなかでの1秒当たりのBER
最大値)を算出する。キズやほこり(汚れ)の場合と同
様にアルミ反射膜の酸化等が原因で、凹凸(ピット)が
読みとれなくなってくるとブロックエラーの数も増加す
る。
【0016】ブロックエラーを測定した結果、処理を行
なわないディスクでは、3日目に試料全数について、エ
ラーコレクション不可能な誤りが認められた。一方、処
理を行なったディスクでは40日を経過してもコレクシ
ョン不可能な誤りは現われなかった。本実施例の表面処
理はCDの耐湿寿命改善に著しい効果があることが確認
された。
なわないディスクでは、3日目に試料全数について、エ
ラーコレクション不可能な誤りが認められた。一方、処
理を行なったディスクでは40日を経過してもコレクシ
ョン不可能な誤りは現われなかった。本実施例の表面処
理はCDの耐湿寿命改善に著しい効果があることが確認
された。
【0017】また、表面処理により効果的に基板表面が
酸化されたことは、XPS(エックス線光電子分光分析
)でC(炭素)原子の1s電子準位を調べることにより
確かめられた。ポリカーボネートは図3の上段(a)に
示す原子団を繰り返し単位とする高分子で、この構造式
にみられる通り、カルボニル基(>C=0)やカルボキ
シル基(−COOH)は含まれていない。実際XPSで
ディスク成形直後の基板表面を観測すると、図3中段(
b)に示すスペクトルが得られ、基板表面にあるC(炭
素)とO(酸素)の結合にはC−C(P6 ),C−O
(P5 ),OOC=O(P2 )があること、またそ
れらの存在比(スペクトルの高さの比)が表1に示す構
造式中の存在比に正しく一致していることがわかった。
酸化されたことは、XPS(エックス線光電子分光分析
)でC(炭素)原子の1s電子準位を調べることにより
確かめられた。ポリカーボネートは図3の上段(a)に
示す原子団を繰り返し単位とする高分子で、この構造式
にみられる通り、カルボニル基(>C=0)やカルボキ
シル基(−COOH)は含まれていない。実際XPSで
ディスク成形直後の基板表面を観測すると、図3中段(
b)に示すスペクトルが得られ、基板表面にあるC(炭
素)とO(酸素)の結合にはC−C(P6 ),C−O
(P5 ),OOC=O(P2 )があること、またそ
れらの存在比(スペクトルの高さの比)が表1に示す構
造式中の存在比に正しく一致していることがわかった。
【0018】
【表1】
【0019】ここで、表1に示した各結合とその存在比
について図3の上段の構造式を対応させて説明すると、
例えばC−O結合は点線で示すように両側のベンゼン環
の端に2個存在し、OOC=O結合は構造式の右端に1
個存在する。また、C−C結合は両側のベンゼン環の炭
素数の合計12個からC−O結合に相当する2個を差引
いた10個と、構造式の中央にある3個の炭素を合わせ
た13個が存在することとなる。
について図3の上段の構造式を対応させて説明すると、
例えばC−O結合は点線で示すように両側のベンゼン環
の端に2個存在し、OOC=O結合は構造式の右端に1
個存在する。また、C−C結合は両側のベンゼン環の炭
素数の合計12個からC−O結合に相当する2個を差引
いた10個と、構造式の中央にある3個の炭素を合わせ
た13個が存在することとなる。
【0020】一方、表面処理を施した基板表面の方のX
PSスペクトルは図3下段(c)の通りでカルボニル基
(>C=0)P4 、カルボキシル基(COOH)P3
ができていることが確認された。ここで、図3(c)
に示した表面処理後のスペクトルの和は、表面処理によ
って変質した最表面層から得られるスペクトルと、表面
処理が及ばないバルク部分(ポリカーボネートの状態を
保持している)から得られるスペクトルの和(コンボル
ーション)で成っている。つまり (スペクトルの和)=(ポリカーボネートのスペクトル
)×(定数k)+(最表面変質層のスペクトル)であら
わされる。但し、0≦k≦1である。スペクトルの和の
下方に表示したのは、変質層のスペクトルのみである。
PSスペクトルは図3下段(c)の通りでカルボニル基
(>C=0)P4 、カルボキシル基(COOH)P3
ができていることが確認された。ここで、図3(c)
に示した表面処理後のスペクトルの和は、表面処理によ
って変質した最表面層から得られるスペクトルと、表面
処理が及ばないバルク部分(ポリカーボネートの状態を
保持している)から得られるスペクトルの和(コンボル
ーション)で成っている。つまり (スペクトルの和)=(ポリカーボネートのスペクトル
)×(定数k)+(最表面変質層のスペクトル)であら
わされる。但し、0≦k≦1である。スペクトルの和の
下方に表示したのは、変質層のスペクトルのみである。
【0021】次に、他の例について説明する。本例にお
いては、真空槽を連続的に排気し、真空度が0.1To
rrから0.04Torrまで変化する間に、排気を継
続しながら残留空気雰囲気中で7秒間の放電を行なった
。電極は基板から7.7cm離れた平板状のもので、こ
れにAC12kVPP(ピークツーピーク電圧)を印加
した。この処理によっても、前述の例と同様の耐湿寿命
の改善が確認された。
いては、真空槽を連続的に排気し、真空度が0.1To
rrから0.04Torrまで変化する間に、排気を継
続しながら残留空気雰囲気中で7秒間の放電を行なった
。電極は基板から7.7cm離れた平板状のもので、こ
れにAC12kVPP(ピークツーピーク電圧)を印加
した。この処理によっても、前述の例と同様の耐湿寿命
の改善が確認された。
【0022】以上のように、CDの基板表面をプラズマ
処理をすることにより、この基板表面にカルボニル基や
カルボキシル基等の酸化物の生成が確認され、この結果
、基板表面とアルミ反射膜の密着強度が極めて向上する
とともに耐湿寿命改善に著しい効果が現われた。尚、本
発明は上述実施例に限ることなく本発明の要旨を逸脱す
ることなく、その他種々の構成が取り得ることは勿論で
ある。
処理をすることにより、この基板表面にカルボニル基や
カルボキシル基等の酸化物の生成が確認され、この結果
、基板表面とアルミ反射膜の密着強度が極めて向上する
とともに耐湿寿命改善に著しい効果が現われた。尚、本
発明は上述実施例に限ることなく本発明の要旨を逸脱す
ることなく、その他種々の構成が取り得ることは勿論で
ある。
【0023】
【発明の効果】本発明によればCD基板表面をプラズマ
処理することにより、基板表面とアルミ反射膜の密着強
度が極めて向上するとともに耐湿寿命が著しく改善され
るという利益が得られる。
処理することにより、基板表面とアルミ反射膜の密着強
度が極めて向上するとともに耐湿寿命が著しく改善され
るという利益が得られる。
【図1】ディスクの断面図である。
【図2】本例における排気及び放電の工程を示す説明図
である。
である。
【図3】ポリカーボネート基板表面の分析結果を示す説
明図である。
明図である。
1 プラスチック層
1a プラスチック面の凹凸
2 金属反射膜
3 保護膜
Claims (1)
- 【請求項1】 基板上に金属反射膜を形成する光ディ
スクにおいて、酸素を含む減圧下の雰囲気中でプラズマ
処理した基板上に金属反射膜を形成するようにしたこと
を特徴とする光ディスク。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3095660A JPH04325941A (ja) | 1991-04-25 | 1991-04-25 | 光ディスクおよびその製造方法、並びに、光ディスクの製造装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3095660A JPH04325941A (ja) | 1991-04-25 | 1991-04-25 | 光ディスクおよびその製造方法、並びに、光ディスクの製造装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04325941A true JPH04325941A (ja) | 1992-11-16 |
Family
ID=14143650
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3095660A Pending JPH04325941A (ja) | 1991-04-25 | 1991-04-25 | 光ディスクおよびその製造方法、並びに、光ディスクの製造装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH04325941A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US10259197B2 (en) | 2015-03-31 | 2019-04-16 | Toyoda Gosei Co., Ltd. | Decorative product and method of manufacturing decorative product |
JP2020040328A (ja) * | 2018-09-12 | 2020-03-19 | 株式会社島津製作所 | 金属膜付樹脂成形品及びその製造方法 |
-
1991
- 1991-04-25 JP JP3095660A patent/JPH04325941A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US10259197B2 (en) | 2015-03-31 | 2019-04-16 | Toyoda Gosei Co., Ltd. | Decorative product and method of manufacturing decorative product |
JP2020040328A (ja) * | 2018-09-12 | 2020-03-19 | 株式会社島津製作所 | 金属膜付樹脂成形品及びその製造方法 |
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