JPH0431427Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、ルーバー閉鎖時の水密性及び気密性
を充分に高めることができ、しかもルーバー窓の
室内側からの美観を高めることができると同時
に、ルーバー開閉機構の点検修理作業やルーバー
のガラス破損によるガラス交換作業を容易に行う
ことができるルーバー窓に関するものである。

〔従来の技術及び考案が解決しようとする課題〕

一般に、特公昭56−36272号公報等に記載の通
常のルーバー窓は、特有の美観を呈し、換気機能
が高い上、雨等の吹き込みを避けながら換気量の
調整を行うことができる利点を有しているが、ル
ーバー閉鎖時の水密性及び気密性が充分でなく、
又、ルーバー開閉アーム等のルーバー開閉機構
を、室内側からのルーバー窓の美観を高めるため
隠蔽すると、かかるルーバー開閉機構の点検修理
やルーバーのガラス破損によるガラス交換に労力
を要する等の欠点がある。

〔課題を解決するための手段〕

本考案は、上記欠点を解消したルーバー窓、即
ち、建物開口部両側部それぞれに設けたルーバー
開閉アームの先端部それぞれにルーバー保持部を
設け、該ルーバー保持部間にルーバーを着脱可能
に装着すると共に、上記建物開口部両側部それぞ
れに固定した一対の縦サツシ枠それぞれに、上記
ルーバーの閉鎖時に該ルーバーの両側部に室内側
から当接する縦枠カバーを、上記ルーバー開閉ア
ームを隠蔽させて着脱可能に設けてあり、且つ、
上記ルーバー開閉アームは、基端部が開閉ハンド
ルの回動に連動して上下動するスライド板に軸支
され、他端がルーバー保持部に固定された第１の
ルーバー開閉アームと、一端が縦サツシ枠に軸支
され、他端がルーバー保持部に軸支された第２の
ルーバー開閉アームとを備え、上記開閉ハンドル
の回動による上記スライド板の上下動によつて、
上記第１のルーバー開閉アーム及び上記第２のル
ーバー開閉アームを介してルーバーを開けるよう
にすると共に、その際、ルーバーが室外側へ押し
出されるようにしたことを特徴とするルーバー窓
を提供するものである。

〔実施例〕

以下、本考案のルーバー窓を図面に示す一実施
例について説明する。

第１図は、本考案の一実施例の室外側からの斜
視図を示すもので、同図において、１は建物開口
部で、そこには一対の縦サツシ枠２，２及び一対
の横サツシ枠３，３を固定してある。又、４，
４，４は建物開口部１内に設けた上下３枚のルー
バーで、その開閉は、この種の従来例と同様、第
２図及び第３図に示すハンドル５を回動すること
により、建物開口部１両側部の左右一対のスライ
ド板６，６を上下動させ、このスライド板６，６
の上下動により、スライド板６，６に基端部を軸
支した左右三対の略Ｌ字型の第一のルーバー開閉
アーム７，７，７，…及び縦サツシ枠２，２に基
端部を軸支した左右三対の略直線状の第二のルー
バー開閉アーム８，８，８，…を介して第３図に
実線及び想像線で示す如く回動することにより行
うようになしてある。

而して、本考案のルーバー窓における上記各ル
ーバー４は、この種の従来品とは異なりその両側
部それぞれが左右一対の上記第一及び第二のルー
バー開閉アーム７，８の先端部それぞれに直接は
取付けられておらず、第２図〜第４図に示す如き
左右一対のルーバー保持部９，９を介して間接的
に、且つこれらのルーバー保持部９，９の間に着
脱可能に装着してある。

上記構成について詳述すると、上記ルーバー４
は、第５図に示す如く分解可能な戸枠１０内にガ
ラス板１１を保持した形態となしてある。そし
て、戸枠１０における縦戸枠１２，１２の外側部
それぞれには、縦長の被保持部１３，１３を一体
的に固着してあり、かかる被保持部１３，１３そ
れぞれの内部には、縦長の嵌合孔部１４，１４を
形成してある。又、上記各ルーバー保持部９は、
第２図及び第４図に示す如く、かかる被保持部１
３を抱持する縦面コ字型の縦枠材を主体とし、且
つその底部に、上記嵌合孔部１４に嵌合可能な嵌
入突起１５付きの底板１６を一体的に固着して構
成してあり、その上側部を、前記第一のルーバー
開閉アーム７の先端部に固着すると共に、前記第
二のルーバー開閉アーム８の先端部に軸支してあ
る。そして、上記ルーバー保持部９，９間へのル
ーバー４の装着は、ルーバー保持部９，９間にル
ーバー４を落とし込んでルーバー４両側部におけ
る上記被保持部１３，１３をルーバー保持部９，
９に抱持させると共に、被保持部１３，１３の嵌
合孔部１４，１４にルーバー保持部９，９おける
上記嵌入突起１５，１５を嵌合させてこれらを摩
擦により保持させることによつて行うようになし
てあり、反対にルーバー４の取外は、ルーバー４
をルーバー保持部９，９間から上方に引出すこと
により行うようになしてある。

また、本考案のルーバー窓においては、第２図
及び第６図に示す如く、上記一対の縦サツシ枠
２，２それぞれに、上記ルーバー４，４，４の閉
鎖時に該ルーバー４，４，４の両側部に室内側か
ら当接する縦枠カバー１７，１７を、前記第一及
び第二のルーバー開閉アーム７，７，７，…及び
８，８，８，…、並びに前記スライド板６，６を
室内側から隠蔽させて着脱可能に設けてある。

上記構成について詳述すると、上記縦サツシ枠
への上記縦枠カバーそれぞれの着脱部分１８に
は、縦長の凸条部１９を設けてあり、この凸条部
１９に上下方向に間隔をあけて複数個の上記係止
突部２０，２０，…を設けてある。一方、上記縦
サツシ枠それぞれにおける上記縦枠カバーの着脱
部分２１には、上記凸条部１９を抱持可能な凹条
部２２を設けてあり、この凹条部２２に上記係止
突部２０，２０，…の案内係止孔部２３，２３，
…を複数個設けてある。そして、上記縦サツシ枠
２への上記縦枠カバー１７の装着は、縦枠カバー
１７をその着脱部分１８が縦サツシ枠２の着脱部
分２１に対応するように位置させ、縦枠カバー１
７の凸条部１９を縦サツシ枠２の凹条部２２に嵌
合させると共に、縦枠カバー１７の係止突部２
０，２０，…を縦サツシ枠２の案内係止孔部２
３，２３，…に緩挿した後、縦枠カバー１７を落
とし込んで縦枠カバー１７の凸条部１９を縦サツ
シ枠２の凹条部２２に抱持させると共に、縦枠カ
バー１７の係止突部２０，２０，…を縦サツシ枠
２の案内係止孔部２３，２３，…に係止させるこ
とにより行うようになしてある。縦枠カバー１７
の取外は、この逆の手順で行えば良い。また、縦
枠カバー１７，１７それぞれのルーバー４の両側
部それぞれへの当接部分（先端部）には、パツキ
ング材２４，２４を設けてある。

本考案のルーバー窓は上述の如く構成されてい
るため、第２図に示す如く、縦枠カバー１７，１
７を上記両着脱部分１８，１８，２１，２１を介
して縦サツシ枠２，２それぞれに取付けておけ
ば、縦サツシ枠２，２に上述の如く堅固に抱持形
態で係止させた縦枠カバー１７，１７の上記パツ
キング材２４，２４を、ルーバー４の第３図に示
す如き閉鎖状態においてルーバー４の両側部に当
接させることができ、従つて、ルーバー４閉鎖時
の水密性及び気密性を充分に高めることができ
る。

また、上記の如き縦枠カバー１７，１７の取付
により、上記第一及び第二のルーバー開閉アーム
７，７，７，…及び８，８，８，…等のルーバー
開閉機構を室内側から隠蔽することができるた
め、ルーバー窓の室内側からの美観を高めること
ができる。

更に、ルーバー開閉機構の点検修理作業は、こ
の作業を行うに際して邪魔になる縦枠カバー１
７，１７を取外して行えば良く、縦枠カバー１
７，１７の着脱は前述の如く容易に行うことがで
きるため、この点検修理作業は容易に行うことが
できる。

更にまた、ルーバー４のガラス破損によるガラ
ス交換作業を行うに際しては、縦枠カバー１７，
１７を上述の如く取外した後、ルーバー４をルー
バー保持部９，９の間から引出し、ルーバー４の
戸枠１０を外してガラス板１１を交換すれば良い
ため、上記ガラス交換作業も容易に行うことがで
きる。

〔考案の効果〕

叙上の如く、本考案のルーバー窓によれば、ル
ーバー閉鎖時の水密性及び気密性を充分に高める
ことができ、しかもルーバー窓の室内側からの美
観を高めることができると同時に、ルーバー開閉
機構の点検修理作業やルーバーのガラス破損によ
るガラス交換作業を容易に行うことができる等の
多大な実用的効果が奏される。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例の室外側からの概略
斜視図、第２図は第１図の横断面図、第３図は第
１図の縦断面図、第４図は本考案の一実施例の要
部の分解斜視図、第５図は第４図のルーバーの分
解斜視図、第６図は本考案の一実施例の別の要部
の分解斜視図である。 ２……縦サツシ枠、４……ルーバー、７，８…
…ルーバー開閉アーム、９……ルーバー保持部、
１７……縦枠カバー。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 建物開口部両側部それぞれに設けたルーバー開
   閉アームの先端部それぞれにルーバー保持部を設
   け、該ルーバー保持部間にルーバーを着脱可能に
   装着すると共に、上記建物開口部両側部それぞれ
   に固定した一対の縦サツシそれぞれに、上記ルー
   バーの閉鎖時に該ルーバーの両側部に室内側から
   当接する縦枠カバーを、上記ルーバー開閉アーム
   を隠蔽させて着脱可能に設けてあり、 且つ、上記ルーバー開閉アームは、基端部が開
   閉ハンドルの回動に連動して上下動するスライド
   板に軸支され、他端がルーバー保持部に固定され
   た第１のルーバー開閉アームと、一端が縦サツシ
   枠に軸支され、他端がルーバー保持部に軸支され
   た第２のルーバー開閉アームとを備え、 上記開閉ハンドルの回動による上記スライド板
   の上下動によつて、上記第１のルーバー開閉アー
   ム及び上記第２のルーバー開閉アームを介してル
   ーバーを開けるようにすると共に、その際、ルー
   バーが室外側へ押し出されるようにしたことを特
   徴とするルーバー窓。