JPH04312570A - アミノ基が保護された4−ヒドロキシプロリン又は4−ヒドロキシプロリン誘導体の製造法 - Google Patents

アミノ基が保護された4−ヒドロキシプロリン又は4−ヒドロキシプロリン誘導体の製造法

Info

Publication number
JPH04312570A
JPH04312570A JP7749491A JP7749491A JPH04312570A JP H04312570 A JPH04312570 A JP H04312570A JP 7749491 A JP7749491 A JP 7749491A JP 7749491 A JP7749491 A JP 7749491A JP H04312570 A JPH04312570 A JP H04312570A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
hydroxyproline
formula
chemical
group
derivative
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP7749491A
Other languages
English (en)
Inventor
Yasuo Yamamoto
保雄 山本
Yasuo Miyadera
康夫 宮寺
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Resonac Corp
Original Assignee
Hitachi Chemical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Chemical Co Ltd filed Critical Hitachi Chemical Co Ltd
Priority to JP7749491A priority Critical patent/JPH04312570A/ja
Publication of JPH04312570A publication Critical patent/JPH04312570A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Pyrrole Compounds (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、4−ヒドロキシプロリ
ン含有ペプチドの化学的合成を可能とするアミノ基が保
護された4−ヒドロキシプロリン又は4−ヒドロキシプ
ロリン誘導体の製造法に関する。
【0002】
【従来の技術】イ貝、フジツボ等の貝類の分泌する接着
性タンパク質はポリテトラフロオロエチレン等の低エネ
ルギー表面に対して強い接着力をもっている。この接着
性タンパク質に豊富に含まれている構成アミノ酸の一つ
は4−ヒドロキシプロリンで、4−ヒドロキシプロリン
は接着機構に深く関与していると推定されている。また
、4−ヒドロキシプロリンは高等動物の神経に生理活性
を示すペプチド、例えば海ヘビの神経毒のペプチド等に
も多量含まれている。そのため、4−ヒドロキシプロリ
ンを含有するペプチドは医薬品への応用も期待されると
ころである。このように、4−ヒドロキシプロリンを含
むペプチドを通常のアミノ酸を含むペプチドと同様に化
学的に合成する技術は新しい接着剤や医薬品を開発する
上で強く望まれていた。
【0003】アミノ酸を原料として化学合成法でペプチ
ドを合成する場合、脱水縮合反応に関与しないアミノ酸
の主鎖のアミノ基及びカルボキシル基、側鎖のアミノ基
、カルボキシル基、ヒドロキシ基等の官能基を種々の保
護基を用いて保護し、必要に応じて中間生成物から保護
基を外して(脱保護)、その後の反応に関与させること
が必要である。主鎖のアミノ基を保護する方法としては
ベンジルオキシカルボニル基による方法、t−ブチルオ
キシカルボニル基による方法、9−フルオレニルメトキ
シカルボニル基(Fmoc基)による方法等があるが、
温和な塩基性条件で脱保護でき、固相法によるペプチド
の化学的合成が可能なFmoc基による方法が最近では
注目されている。
【0004】いくつかのアミノ酸のFmoc基によるア
ミノ基の保護とペプチドの合成への応用はカルピノ(L
.A. Carpino)らによって初めて示された(
J. Org. Chem.,1972,37,340
4−3409)。のちに、マイエンホーファー(J. 
Meienhofer)らはこれを固相に適用し(In
t. J. Peptide Protein Res
., 1979, 13, 35−42)、チャン(C
.Chang)らは側鎖をt−ブチル基で保護したアミ
ノ酸のアミノ基にFmoc化とそれにより得られるFm
oc化物(側鎖がt−ブチル基で保護され、アミノ基が
Fmoc基で保護されたアミノ酸)の物性を研究し(I
nt. J. Peptide Protein Re
s., 1980,15, 59−66)、シェーン(
I. Schoen)らはアミノ酸のアミノ基のFmo
c化及びFmoc化アミノ酸のカルボキシル基のペンタ
フルオロフェニルエステル化に9−フルオレニルペンタ
フルオロフェニルカーボネートが有用であることを報告
し(Synthesis, 1986, 4, 303
−305)、ミルトン(R. C. Milton)ら
はアミノ酸のアミノ基のFmoc化に9−フルオレニル
メチル−N−スクシンイミヂルカーボネイトが有用であ
ることを報告している(Int. J. Peptid
e Protein Res., 1987, 30,
 431−432)。
【0005】4−ヒドロキシプロリンの主鎖のアミノ基
へのFmoc基の導入は、ラパトサニス(L. Lap
atsanis)らによって初めて行われた(Synt
hesis, 1983, 671−673)。この方
法は、4−ヒドロキシプロリンの水溶液と炭酸ナトリウ
ムの水溶液の混合溶液に、9−フルオレニルメチル−N
−スクシンイミヂルカーボネートのジメチルホルムアミ
ド溶液(又はジオキサン溶液)を加え、反応後、酢酸エ
チルで未反応物や副反応物を除き、水層を濃塩酸でpH
2に調整したのち、目的生成物を酢酸エチルで抽出し、
再結晶するものである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記の方法は
水層を濃塩酸でpHを2に調整する際に反応液が泡立ち
、操作を迅速に行うことが困難である。本発明は、pH
の調整を迅速に行うことができ、しかも得られるものが
高純度な、アミノ基が保護された4−ヒドロキシプロリ
ン又は4−ヒドロキシプロリン誘導体の製造法を提供す
るものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、液性がアンモ
ニア又はアミン類で塩基性に保たれた条件下で、化6

化6】 (化6中、R1は水素、低級アルキル基又はアリール基
を表す)で表される4−4−ヒドロキシプロリン又は4
−ヒドロキシプロリン誘導体と、化7
【化7】 (化7中、R2は化8
【化8】 、化9
【化9】 又はハロゲンを示す)で表される9−フルオレニルメト
キシカルボニル化合物を反応させることを特徴とする化
10
【化10】 (化10中、R1は水素、低級アルキル基又はアリール
基を表す)で表されるアミノ基が保護された4−ヒドロ
キシプロリン又は4−ヒドロキシプロリン誘導体の製造
法に関する。
【0008】本発明で、液性を塩基性に保つために加え
る塩基性物質としては、アンモニアあるいはトリエチル
アミン、トリブチルアミン、ジシクロヘキシルアミン等
のアミン類、及びそれらの塩類がある。これらは複数種
用いてもよい。このとき、液のpHは8〜12とする。
【0009】化6で表される化合物はL体、D体及びD
L体のいずれを用いてもよく、また、シス体、トランス
体、及びシス体、トランス体混合物のいずれを用いても
よい。これらは試薬グレードの市販品を容易に入手する
ことができる。
【0010】この化6の化合物における、R1 の低級
アルキル基の具体例としては、メチル、エチル、n−プ
ロピル、イソプロピル、n−ブチル、t−ブチルなどが
挙げられ、これらは酸性条件下で、無水の相当するアル
キルアルコールと反応させることにより得られる。基R
1 のアリール基の具体例としては、フェニル、ペンタ
クロロフェニル、ペンタフルオロフェニル、ベンジル、
p−ニトロフェニル、あるいは化11
【化11】 で表される基などが挙げられ、R1がフェニルの場合は
、酸性条件下で無水のフェノールと反応させ、またR1
がペンタクロロフェニル、ペンタフルオロフェニル、p
−ニトロフェニルあるいは化11で表される基の場合は
、あらかじめヒドロキシプロリンのアミノ基及び水酸基
を適当な通常用いられる保護基で保護したのち、アミノ
基及び水酸基の保護基を外すことにより得られる。
【0011】化7で表される化合物もまた、試薬グレー
ドの市販品を容易に入手できる。この化7の化合物にお
けるハロゲンの具体例としては塩素、臭素及びヨウ素が
挙げられる。
【0012】化6で表される化合物と化7で表される化
合物との反応は溶媒中で行われ、その溶媒としては、例
えばアセトニトリル、ジエチルエーテル、ジオキサン、
アセトン等から選ばれる1種類以上の有機溶媒と水との
混合溶媒を用いることができる。化6で表される化合物
と、化7で表される化合物を反応させるときの反応温度
及び反応時間は、Fmoc化反応が起こるように条件を
適宜選べばよく、例えば、−30℃〜100℃で0.1
〜6時間撹拌して行う。この際、反応液のpHを8〜1
2に調整して更に1〜10分間撹拌すればFmoc化反
応を充分に行わせることができる。上記反応の雰囲気は
大気中であっても構わないが、副反応をできる限り抑え
るためには、窒素やアルゴン等の不活性ガス雰囲気下で
行うほうが好ましい。
【0013】反応後、反応液にエーテル、酢酸エチル、
テトラヒドロフラン、ジクロルメタン、クロロホルム等
の有機溶媒を加えて、副生物・未反応物を抽出し、除去
する。次いで、この水層に、塩酸又は硫酸等の酸を加え
てpHを1〜6の酸性としたのち、エーテル、酢酸エチ
ル、テトラヒドロフラン、ジクロロメタン、クロロホル
ム等の有機溶媒を加え、化10で表される目的生産物を
抽出する。抽出液から、減圧濃縮等の適当な方法で有機
溶媒を除去し、アセトニトリル/エーテル、酢酸エチル
/エーテル、メタノール/エーテル等の混合溶媒あるい
はエーテル、アセトニトリル等の有機溶媒から再結晶す
るか、必要ならばカラムクロマトグラフィー等の精製操
作を行って精製品とする。
【0014】
【実施例】トランス−4−L−ヒドロキシプロリン(ア
ルドリッチ社製)3.93g(30ミリモル)に水10
0mlを加えて溶かし、これに9−フルオレニルメチル
−N−スクシンイミヂルカーボネート(ケンブリッジ・
リサーチ・バイオケミカルズ社製)10.12g(30
ミリモル)をアセトニトリル150mlに溶かした溶液
を加えた。10分間撹拌したのち、これにトリエチルア
ミン15ml(107ミリモル)を少量ずつ加え、20
分間撹拌した。反応液に、水150ml及び塩化ナトリ
ウム18gを加え、ジエチルエーテル30mlで3回抽
出した。この水層に、濃塩酸を加え、pH2としたのち
、ジエチルエーテル50mlで3回抽出した。このエー
テル層に無水硫酸マグネシウムを3g加えて乾燥後、エ
ーテルを減圧下で留去し、濃縮した。濃縮液を室温に放
置し、結晶9.15gを得た。収率:86%。
【0015】この結晶を用いて分析した結果は次の通り
。 融点:126℃(前記ラパトサニスらの文献値は122
−124℃)1H核磁気共鳴スペクトル(250MHz
,DMSO−d6、ppm):δ12.7(brd,1
H),δ7.9〜δ7.8(m,2H),δ7.7〜δ
7.6(m,2H),δ7.5〜δ7.2(m,4H)
,δ5.2(brd,1H),δ4.4〜δ4.1(m
,4H),δ3.6〜δ3.3(m,2H),δ2.4
〜δ2.1(m,1H),δ2.1〜δ1.9(m,1
H)赤外吸収スペクトル(KBr錠剤法):3420,
2948,1750,1682,1436,1182,
1082,996,758,738(cm−1)高速液
体クロマトグラフ: 保持時間; 本物質  2.59分 4−ヒドロキシプロリン  1.13分9−フルオレニ
ルメチル−N−スクシンイミヂルカーボネート 13.
46分本物質の純度;99%以上
【0016】以上の結
果から、本物質は化10で表される化合物のうち、R1
=Hの化合物であることが確認された。なお、融点は示
差走査熱量計(パーキンエルマー社製、DSC−7型)
を用い、昇温速度5℃/min、試料量2.84mgで
測定し、1H核磁気共鳴スペクトルは核磁気共鳴装置(
ブルカー社製、AC−250型)により測定し、高速液
体クロマトグラフィー(本体:ウオーターズ社製、60
0シリーズ)はカラムにマイクロボンダスフェア(μB
ondasphere)5μC18−100Å(3.9
mm×15cm,ウオーターズ社製)を用い、展開溶媒
は0.1%トリフルオロ酢酸−水と0.1%トリフルオ
ロ酢酸−アセトニトリルの50:50混液、流量は1.
0ml/min、検出波長は220nmで行い、赤外吸
収スペクトルは赤外分析装置(日立製270−50型)
を用いKBr錠剤法で測定した。
【0017】
【発明の効果】本発明は、アミノ基がFmoc基で保護
された高純度な4−ヒドロキシプロリン及びその誘導体
を迅速に製造する方法を提供するものである。これによ
り4−ヒドロキシプロリン含有ペプチドの化学的合成が
容易となった。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】液性がアンモニア又はアミン類で塩基性に
    保たれた条件下で、化1 【化1】 (化1中、R1は水素、低級アルキル基又はアリール基
    を表す)で表される4−4−ヒドロキシプロリン又は4
    −ヒドロキシプロリン誘導体と、化2 【化2】 (化2中、R2は化3 【化3】 、化4 【化4】 又はハロゲンを示す)で表される9−フルオレニルメト
    キシカルボニル化合物を反応させることを特徴とする化
    5 【化5】 (化5中、R1は水素、低級アルキル基又はアリール基
    を表す)で表されるアミノ基が保護された4−ヒドロキ
    シプロリン又は4−ヒドロキシプロリン誘導体の製造法
JP7749491A 1991-04-10 1991-04-10 アミノ基が保護された4−ヒドロキシプロリン又は4−ヒドロキシプロリン誘導体の製造法 Pending JPH04312570A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7749491A JPH04312570A (ja) 1991-04-10 1991-04-10 アミノ基が保護された4−ヒドロキシプロリン又は4−ヒドロキシプロリン誘導体の製造法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7749491A JPH04312570A (ja) 1991-04-10 1991-04-10 アミノ基が保護された4−ヒドロキシプロリン又は4−ヒドロキシプロリン誘導体の製造法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH04312570A true JPH04312570A (ja) 1992-11-04

Family

ID=13635537

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP7749491A Pending JPH04312570A (ja) 1991-04-10 1991-04-10 アミノ基が保護された4−ヒドロキシプロリン又は4−ヒドロキシプロリン誘導体の製造法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH04312570A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7148066B2 (en) * 2003-08-01 2006-12-12 Glotell Products, Inc. Dye solutions for use in methods to detect the prior evaporation of anhydrous ammonia and the production of illict drugs

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7148066B2 (en) * 2003-08-01 2006-12-12 Glotell Products, Inc. Dye solutions for use in methods to detect the prior evaporation of anhydrous ammonia and the production of illict drugs

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6092513B2 (ja) フルオレン化合物
JPH0196194A (ja) グルタミン誘導体の製造方法
JPS58502207A (ja) ペプチド合成およびアミノ酸封鎖剤
US10399927B2 (en) Method for preparing long-chain compound
JPS6150941B2 (ja)
JPH04312570A (ja) アミノ基が保護された4−ヒドロキシプロリン又は4−ヒドロキシプロリン誘導体の製造法
JPS6257180B2 (ja)
JP2629375B2 (ja) アミノ基が保護されたドーパ又はドーパ誘導体の製造法
JPH078855B2 (ja) スルホニウム化合物
JP2565034B2 (ja) 新規なドーパ誘導体及びその製造法
WO1991003460A1 (en) New route of synthesis for tertiary alkyl esters
JP2815438B2 (ja) 1,2―ビス(ニコチンアミド)プロパンの精製方法
JPH0610183B2 (ja) 新規なドーパ誘導体
JP2663747B2 (ja) アミノ基が保護された4−ヒドロキシプロリン又は4−ヒドロキシプロリン誘導体の精製法
JPH01294690A (ja) α−アスパルチルフェニルアラニン誘導体の製造法
CN115724793A (zh) 一种2-溴异烟腈的制备方法
JP2019135220A (ja) L−カルノシン及びその誘導体の製造方法
JPH0812658A (ja) シドノン類の製造法
JPH02231462A (ja) Nα―フルオレニルメトキシカルボニル―NG―トリチル―アルギニンの合成法
JPH04321674A (ja) エステルまたはアミド結合を有する化合物の合成方法
JPS61140552A (ja) N↑2−ホルミルリジンの製造方法
JPH0296555A (ja) 4−カルボキサミドシクロヘキサンカルボン酸エステル類の製造方法
JPS6270344A (ja) ニトロフエノキシアミン類の製造方法
JPH06116228A (ja) カルボジイミド誘導体およびその製造方法
JPH0248544B2 (ja)