JPH04310736A - 化粧積層体の製造方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】この発明は建材や家具用などに用
いられる化粧積層体の製造方法に関する。

【０００２】

【従来の技術】化粧積層体は、厚さが数ｍｍの台板の表
面に塩化ビニールなどの化粧シートを備えた構造の化粧
板を合板あるいはフラッシュ材等の板状芯材の外周面に
接着したものであり、建材や家具用などに広く用いられ
ている。このような化粧積層体の色調や模様等は使用す
る化粧板で決まるため、化粧積層体のデザインは入手可
能な化粧板によって制約を受けることになる。従って、
入手できる化粧板以外のデザインのものを得るには複数
の化粧板を組み合わせる必要があるが、化粧板を重ねる
と表面に段差が生じてしまう。この段差をなくすために
は所望の形状に裁断した化粧板を同一平面上に並べて組
み合わせればよいが、隙間なく、しかも互いに重ならな
いように化粧板を板状芯材に接着することは作業性が悪
く、工業的な生産には全く適していない。特に板状芯材
の表面だけでなく側端面から裏面にまで連続した模様を
形成する場合には側端面部分で折り曲げるための加工や
位置合わせが非常に困難である。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】この発明はこのような
問題に着目し、複数の化粧板を段差や隙間を生ずること
なく組み合わせて所望のデザインの化粧積層体を製造す
ることを課題としてなされたものである。

【０００４】

【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するた
めに、この発明では、２種類以上の化粧板を互いに隙間
なく隣接するような形状に裁断し、これらの裁断された
各化粧板を組み合わせて１枚の化粧板として扱えるよう
に相互間を仮止めして複合化粧板とした後、この状態で
複合化粧板に必要な加工を施して板状芯材の外周面に加
圧接着するようにしている。

【０００５】

【作用】２種類以上の化粧板を互いに隙間なく隣接する
ように組み合わせて複合化粧板としているので、接着前
の加工や板状芯材への加圧接着は１枚の化粧板の場合と
同様に行うことができ、表面に段差や隙間のない所望デ
ザインの化粧積層体を容易に製造できる。

【０００６】

【実施例】次に一実施例について説明する。図１は完成
品の正面図と要部の拡大断面図、図２は工程の説明図で
ある。図において、１は化粧積層体、２は化粧板、３は
板状芯材である。図１の（ｂ）に示すように、化粧板２
は厚さが数ｍｍの合板やパーチクルボードなどの台板２
１の表面に塩化ビニールなどの合成樹脂製の化粧シート
２２を備えたものであり、また板状芯材３はベニヤ板そ
の他の基材、あるいは棒状芯材を枠組みしたフラッシュ
材である。

【０００７】図２により工程を説明すると、まず複数種
類の化粧板２をデザインに応じて裁断する。この実施例
は３種類の化粧板２を直線的に組み合わせた場合の例を
示しており、まず（ａ）のように各化粧板２を所定の形
状に裁断して素片２ａ、２ｂ、２ｃとし、これを（ｂ）
のように隙間なく配置して例えば粘着テープ４で仮止め
して１枚の複合化粧板２´とする。

【０００８】次に（ｃ）及び（ｄ）のように複合化粧板
２´を裏返し、板状芯材３の端縁部の形状に応じた切削
や接着材の塗布等の加工を施す。この切削加工は板状芯
材３の端縁部に沿ってぴったり接着できるようにするた
めのものであり、実施例では板状芯材３の端縁部の形状
が図１の（ｂ）に示すように表側がＲ曲面、裏側が直角
となっているので、切削加工はＲ曲面に対応する部分に
対して櫛歯状カットが、また直角部に対応する部分に対
してＶカットがそれぞれ実施されている。（ｄ）におい
て５ａは櫛歯状カット部、５ｂはＶカット部を示してお
り、これらの加工は化粧シート２２に達しない深さで台
板２１に対して行われる。なお、この加工は素片２ａ、
２ｂ、２ｃが仮止めされて１枚の複合化粧板２´となっ
ているので容易に実施できる。

【０００９】このような加工の後、位置合わせをしなが
ら複合化粧板２´を板状芯材３に巻き付けて加圧接着す
る。この接着も素片２ａ、２ｂ、２ｃが仮止めされて１
枚の複合化粧板２´となっているので容易である。これ
により（ｅ）のように板状芯材３の外周面に複合化粧板
２´が一体に接着されるので、粘着テープ４を除去して
図１に示す化粧積層体１を得るのである。ここで、図１
の（ｂ）に示すように、板状芯材３の端縁部のＲ曲面部
には化粧板２の櫛歯状カット部５ａが位置しており、ま
た直角部にはＶカット部５ｂが位置しているので、化粧
板２は板状芯材３の端縁部の形状に沿ってそれぞれ円弧
状と直角状に曲がり、浮き上がったりしないで良好な状
態でぴったり接着される。また、図１の（ｂ）において
６は隣り合う化粧板２、２の接続部であって段差や隙間
のない状態で形成されており、素片２ａ、２ｂ、２ｃの
組み合わせによって得られる模様は表面から裏面にかけ
て連続したものとなっている。

【００１０】なお、化粧積層体１の裏面では複合化粧板
２´の接続部が生ずるが、外観に対する要求は一般に表
面ほど厳しくないので、あらかじめ複合化粧板２´の幅
を適正に選定しておことにより、大きな隙間のない接続
部を得ることができる。また裏面の外観が問題にならな
い場合には、裏面全面を表面と同じ化粧板２で覆う必要
がないので表面とは異なる低コストの化粧板で裏面の主
要部を覆うようにしてもよい。また、実施例は３種類の
化粧板を直線的に組み合わせたものであるが、裁断形状
は曲線であってもよく、これは例えばＮＣ加工機等を使
用すれば容易に実施できる。

【００１１】

【発明の効果】上述の実施例から明らかなように、この
発明は、所望の形状に裁断した２種類以上の化粧板を互
いに隙間なく隣接するように組み合わせて仮止めし、複
合化粧板として接着前の加工や板状芯材への加圧接着を
行うようにしたものである。従って、１枚の化粧板の場
合と同様に扱いながら接着前の加工や板状芯材への加圧
接着を行うことができ、複数の化粧板の組み合わせによ
る所望の色調や模様等を備え、しかも化粧板の接続部に
段差や隙間のない化粧積層体を工業的な生産手法によっ
て製造することが容易となるのであり、特に、板状芯材
の表面だけでなく側端面から裏面にまで連続した模様を
形成するような場合には大きな効果がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】この発明の一実施例により得られた化粧積層体
の正面図とＡ−Ａ線に沿う拡大断面図である。

【図２】実施例の工程説明図である。

【符号の説明】

１　　化粧積層体 ２　　化粧板 ２´　　複合化粧板 ２ａ、２ｂ、２ｃ　　素片 ３　　板状芯材 ４　　粘着テープ ５ａ　　櫛歯状カット部 ５ｂ　　Ｖカット部 ６　　接続部 ２１　　台板 ２２　　化粧シート

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】　　台板の表面に樹脂フィルム等の化粧シ
   ートを備えた構造の化粧板を板状芯材の外周面に接着し
   てなる化粧積層体の製造方法であって、２種類以上の化
   粧板を互いに隙間なく隣接するような形状に裁断し、こ
   れらの裁断された各化粧板を組み合わせて１枚の化粧板
   として扱えるように相互間を仮止めして複合化粧板とし
   た後、この状態で複合化粧板に必要な加工を施して板状
   芯材の外周面に加圧接着することにより、２種類以上の
   化粧板が一体に接着された化粧積層体を得ることを特徴
   とする化粧積層体の製造方法。