JPH0751283B2 - 寄木細工による線形模様板材の製法 - Google Patents

寄木細工による線形模様板材の製法

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JPH0751283B2
JPH0751283B2 JP17787293A JP17787293A JPH0751283B2 JP H0751283 B2 JPH0751283 B2 JP H0751283B2 JP 17787293 A JP17787293 A JP 17787293A JP 17787293 A JP17787293 A JP 17787293A JP H0751283 B2 JPH0751283 B2 JP H0751283B2
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征二 矢吹
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有限会社棚倉物産開発
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本願発明は、寄木細工による線形
模様板材の製法。詳しくは、柾目を利用して、板材の表
面に菱形状、正方形状、等の直線の組み合わせによって
できる各種線形模様を、寄木細工の手法により形成する
線形模様板材の製法に関する。
【0002】
【従来の技術】原木から適宜方向の木取りをし、これら
種々の木目態様を組合わせ接着集成して、自然の風合を
もった各種模様を形成する、いわゆる寄木細工は、従来
から広く行われていた。例えば菱形が繰り返し表れた連
続模様の化粧合板を製造するためには、板材の柾目の部
分を柾目方向に対して一定の角度をもって切り取り、こ
れを互いに方向を変えながら組み合わせ集成することに
より製造していた。
【0003】
【発明が解決使用しようとする課題】しかし、かかる製
法では、薄くスライスして、これを合板表面に接着して
単に模様としのみ用いる場合は良いが、この寄木だけで
板材を形成した場合は、木目から欠けたりして充分な強
度が得られない問題があった。また、かかる寄木板材を
大量に製造するには能率が悪く生産性の劣るものであっ
た。
【0004】そこで、本願発明はこれを解決すべく鋭意
検討の結果なされたもので、連続する線形模様を表した
寄木細工のみで板材の製造すると共に充分な強度を確保
することができる、寄木細工による線形模様板材の製法
を提供するものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本願発明の寄木細工による線形模様の製法は、以下
の各工程の結合から構成される。 (イ)一定の幅と一定の厚さを成す長尺状の板材であっ
て、長手方向に沿う柾目が対向する二側面に表れた木製
単板を用い、その複数個を、柾目が表れていない面どう
しを接着集成して、面一に柾目が平行に揃った面(以下
「柾目面」と略称)を持った集成ブロックAを製造する
第1工程、(ロ)この集成ブロックAを、切断面が柾目
面に対して直角に、かつ柾目面上の切断線が柾目方向に
対して一定の角度(α)を持つようにして切断し、これ
を適宜の間隔(M)で順次行い複数個の集成木片aに切
り分ける第2工程、(ハ)この切り分けられた集成木片
aの複数個を、それぞれ隣合う柾目面が、切断前には互
いに対向面側であった柾目面となるようにして面一に揃
えて当接させ、切断面どうしを接着集成して集成ブロッ
クBを形成する第3工程、(ニ)集成ブロックBを、切
断面が第3工程における接着面に対して一定の角度
(β)に、かつ柾目面に対して直角になるようにして切
断し、これを適宜の間隔(N)で順次行い複数個の集成
木片bに切り分ける第4工程、(ホ)この切り分けられ
た集成木片bの複数個を、それぞれ隣合う柾目面が、切
断前には互いに対向面側であった柾目面となるようにし
て面一に揃えて当接させ、前記第4工程における切断面
どうしを接着集成して集成ブロックCを形成する第5工
程、(ヘ)集成ブロックCを、前記第3工程及び第5工
程の接着面と直交する切断面をもって切断し、これを適
宜の間隔(D)で順次切り分け線形模様板材を形成する
第6工程。
【0006】
【実施例】次に本願発明にかかる寄木細工による線形模
様の製法の具体的実施例を、各工程を示す図面に基づき
以下にその詳細を説明する。本実施例は、以下の各工程
にしたがって製造されるものである。 (イ)第1工程(図1参照。) 断面形が矩形状で、その幅と厚さが一定に形成された、
長尺状の木製の単板1を用意する。これに用いる単板1
は、幅の狭い方の対向する側面1sに、長手方向に沿う
略直線状にかつ略平行に木目が揃って表れた、いわゆる
柾目が表れたものを用いる。この単板1の複数個(本実
施例では5個)を、柾目が表れていない面1aどうしを
接着して集成し、集成ブロックAを製造する。このと
き、各単板1、1、1・・・は、柾目が表れた側面1s
を、同一面上に揃える(「面一」)ようにして集成接着
され、柾目が平行に揃った面(以下、「柾目面」と略称
する。)3を対向する面にもつように形成する。 (ロ)第2工程(図1参照。) 次に、第1工程で形成した集成ブロックAを、間隔Mを
もって、かつ柾目面1sに対して直角となる切断面をも
って切断する。この時、柾目面1sに表れる切断線2
は、柾目に対して一定の角度αをもって行われる。この
ようにして、集成ブロックAを順次切り分け、複数個の
集成木片a,a,・・・を作成する。
【0007】ここで角度αと間隔Mとは適宜に設定され
るが、このαの設定は、最終的な模様に影響するもので
ある。本実施例では、αを45°に、間隔Mを全て同じ
に設定している。これにより、各隣合う一升内の木目が
互いに略直交する位置関係をもって接するようになり、
全体として見たときに正方形状模様や、菱形状模様の線
形模様が表れることになる。なお、間隔Mを切断毎に変
化させることにより、種々の線形模様を構成することが
できる。 (ハ)第3工程(図2参照。) 第2工程で切り分けられた集成木片aの複数個を、それ
ぞれ隣合う柾目面3が、切断前には互いに対向面側にあ
った柾目面3u,3dとなるようにして、面一に揃えて
切断面3cどうしを当接させる。すなわち、図2におい
て、集成ブロックAから順次切り分けられた集成木片a
を一つ置きにX軸、又はY軸に180度軸回転(矢印
x,y)させて、上面に位置する柾目面3uが、下面に
位置するようにし、互いの柾目面3u,3dを面一に揃
えて当接させる。これにより、面一に揃えた面には、右
上がりの柾目と、右下がりの柾目が交互に表れることに
なる。そして、第2工程における切断面3cどうしを一
致させて接着剤にて接着し、集成ブロックBを形成す
る。
【0008】なお、ここで集成する集成木片aの個数
は、最終製品の板材に要求される大きさによって適宜設
定される。 (ニ)第4工程(図3参照。) 次に、集成ブロックBを、前記第3工程において接着し
た接着面3cに対して直角方向に切断する。この切断面
4cは、柾目面4に対して直角にされ、かつその切断線
5は接着面縁線6と一定の角度βを持って切断されてい
る。そして、これを一定の間隔Nをもって順次切り分
け、複数個の集成木片b、b、・・を形成する。
【0009】なお、本実施例では、最終線形模様を略菱
形状にするため、一定の角度βを直角に設定している。
これに限らず他の鋭角、又は鈍角を設定することによ
り、最終線形模様を種々設定することができる。また、
間隔Nも同じく、最終線形模様を菱形状にするため、前
記第2工程における切断の間隔Mと同じに設定してい
る。このように切断間隔MとNとを同じ値に設定したた
め、最終模様の一升は正方形となる。 (ホ)第5工程(図4参照。) 第4工程で切り分けられた集成木片bの複数個を、それ
ぞれ隣合う柾目面4が、切断前には互いに対向面側にあ
った柾目面4u,4dとなるようにして、面一に揃えて
切断面4cどうしを当接させる。すなわち、集成ブロッ
クBから順次切り分けられた集成木片bを一つ置きに1
80度軸回転(矢印y,z)させ、図4において上面に
位置する柾目面4uが、下面に位置するようにして、互
いの柾目面4u,4dを面一に揃えて当接させる。これ
により、面一に揃えた面には、菱形、又は矩形状が繰り
返し連続する線形模様があらわれることになる。そし
て、第4工程における切断面4cどうしを一致させて接
着剤にて接着し、集成ブロックCを形成する。
【0010】なお、ここで集成する集成木片bの個数
は、最終製品の板材に要求される大きさによって適宜設
定される。 (ヘ)第6工程(図5参照。) 最後に、集成ブロックCを、前記第3工程の接着面3
c、及び前記第5工程の接着面4cと直交する切断面7
cをもって、かつ適宜の間隔Dをもって切断し、目的の
線形模様板材7が製造される。この間隔Dを適宜変える
ことにより、適宜の厚さの線形模様板材7を製造するこ
とができる。
【0011】なお上記各工程における切断手段は、一般
的なカッティングマシンなどが用いられる。また、上記
工程の接着工程で用いられる接着剤は、エポキシ樹脂接
着剤など、従来市販されている接着剤から適宜選択して
用いられている。さらにまた、上記実施例工程は、最終
模様としてほぼ菱形状、等の矩形状が繰り返し連続する
線形模様を目的としているが、これに限定するものでな
く、上記の角度α,β、及び間隔M,N、を適宜変化さ
せることにより、図6(A)(B)に示すように各種の
線型模様を寄木板材を成形することができる。この板材
が化粧箱、等の木工製品の原料材として用いられる。
【0012】
【効果】本願発明は上記のように構成されているため、
寄木細工模様をスライスして張り付け材として用いるこ
とができるばかりでなく、寄木板材としても大量に製造
することができる。また、各木口の木目が交差して織な
す独特の線型模様を構成することができる。
【0013】しかも、かかる模様は、従来安易に行われ
ている印刷でなく、自然の木目を利用して作成されるた
め、自然の風合いを強く発揮することができると共に、
年月を経ることにより独自の持ち味を醸し出させること
ができる。さらに、かく木片の集積個数を適宜増やすこ
とにより、所望の大きさの寄木板を大量に製造すること
ができる。
【0014】さらにまた、各木片毎に木目方向(繊維方
向)が異なるため、“割れ”などが入り難くなり強度的
にも丈夫なものを作成することができ、かつ板状にした
場合の“反り”なども生じ難くすることがもできる利点
がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1工程、及び第2工程を示す斜視図である。
【図2】第3工程を示す斜視図である。
【図3】第4工程を示す斜視図である。
【図4】第5工程を示す斜視図である。
【図5】第6工程を示す斜視図である。
【図6】他の実施例の線型模様を示す平面図である。
【符号の説明】
1・・・・・ 単板 1s・・・ 側面(柾目面)
2,5・・・・・ 切断線 3,4・・・・・ 柾目面 3c,4c,7c・・・・・ 切
断面 6・・・・・ 接着面縁線 7・・・・・ 線形
模様板材 A,B,C・・・・・ 集成ブロック a,b,・・・・・ 集成木片

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 次の各工程の結合からなる、寄木細工に
    よる線形模様板材の製法。 (イ)一定の幅と一定の厚さを成す長尺状の板材であっ
    て、長手方向に沿う柾目が対向する二側面に表れた木製
    単板(1)を用い、その複数個を、柾目が表れていない
    面(1a)どうしを接着集成して、面一に柾目が平行に
    揃った面3(以下「柾目面」と略称)を持った集成ブロ
    ックAを製造する第1工程、(ロ)この集成ブロックA
    を、切断面3cが柾目面3に対して直角に、かつ柾目面
    3上の切断線2が柾目方向に対して一定の角度(α)を
    持つようにして切断し、これを適宜の間隔(M)で順次
    行い複数個の集成木片a、a、a、・・に切り分ける第
    2工程、(ハ)この切り分けられた集成木片aの複数個
    を、それぞれ隣合う柾目面3が、切断前には互いに対向
    面側であった柾目面3u、3dとなるようにして面一に
    揃えて当接させ、切断面3cどうしを接着集成して集成
    ブロックBを形成する第3工程、(ニ)集成ブロックB
    を、切断面4cが第3工程における接着面3cに対して
    一定の角度(β)に、かつ柾目面4に対して直角になる
    ようにして切断し、これを適宜の間隔(N)で順次行い
    複数個の集成木片b、b、b、・・に切り分ける第4工
    程、(ホ)この切り分けられた集成木片bの複数個を、
    それぞれ隣合う柾目面4が、切断前には互いに対向面側
    であった柾目面4u、4dとなるようにして面一に揃え
    て当接させ、前記第4工程における切断面4cどうしを
    接着集成して集成ブロックCを形成する第5工程、
    (ヘ)集成ブロックCを、前記第3工程及び第5工程の
    接着面3c、4cと直交する切断面7cをもって切断
    し、これを適宜の間隔(D)で順次切り分け線形模様板
    材を形成する第6工程。
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