JPH0431012Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 (イ) 産業上の利用分野 この考案は、例えばエアーポツトの上蓋を着脱
可能にする魔法瓶の蝶番装置に関する。

(ロ) 従来の技術 従来この種の魔法瓶の蝶番装置は、魔法瓶本体
の口金部および上蓋のそれぞれの後端部に相対す
る一対の突起および突片を形成し、これら突起、
突片を回動軸で回動可能に枢支する構成となつて
いたので魔法瓶本体より上蓋を取外しすることが
できなかつた。

このため魔法瓶本体に内装された内容器の内部
を掃除する場合上蓋が掃除の邪魔になつたり、不
要になつた内容液を外部に捨てる場合、上蓋が不
測に回動し、魔法瓶本体と上蓋との間に指等を挟
んで怪我をするという問題点を有していた。

(ハ) 考案が解決しようとする課題 そこでこの考案は、魔法瓶本体と上蓋を必要に
応じて簡単に取外しでき、しかも容易に取付けら
れるよう構成した魔法瓶の蝶番装置の提供を目的
とする。

(ニ) 課題を解決するための手段 この考案は外容器の上端に口金部を固定し、そ
の後端側を延設して貫通孔を形成した受台を設
け、この貫通孔に装着具を介して上蓋を装着した
魔法瓶において、前記装着具を下方を開放した略
コ字状に形成して上端部を上蓋に枢着するととも
に、屈曲可能な両垂下片の外側部には貫通孔の上
面と係合する段部を設け、その上方側を前記貫通
孔内寸よりやや大形に、下方側をやや小計にし、
且つ前記垂下片の一方側を固定片として、前記貫
通孔の下端面に対応させて固定爪を突設し、前記
両垂下片の外方への拡開力と固定片と貫通孔との
係合により上蓋を外容器に着脱可能にした魔法瓶
の蝶番装置であることを特徴とする。

(ホ) 考案の効果 この考案によれば、上蓋に枢着した装着具によ
り魔法瓶本体から上蓋を必要に応じて簡単に取外
しできるように構成したので、清掃に際してはよ
り容易に掃除作業ができ、内溶液を捨てる際に
は、安定かつ安全に作業ができる等の著じるしい
効果がある。

特に上蓋に外容器への取付けは、略コ字状装着
具の弾性力を利用しながら、一方側固定片の段部
と固定爪とにより、貫通孔を上下から噛込むよう
に固定するので、その取付けは完全であり、がた
つきのない状態に保持できる。

そして上蓋の取付けに際しては、貫通孔内へ装
着具の両垂下片を下端まで押込むだけでよく、ま
た取外しに際しては、固定片を内方に押圧するだ
けで貫通孔の下端面から固定爪が外れ、簡単に上
蓋を外容器に着脱することができる。

(ヘ) 考案の実施例 この考案の一実施例を以下図面に基づいて詳述
する。

図面は魔法瓶の蝶番装置を示し第１図〜第２図
においてこの魔法瓶１はその内部に内容器２を収
納した外容器３の上端に口金部４を固定してい
る。

前述の口金部４は、その後端側に受台５で延設
するとともに、この受台５に貫通孔６を形成し、
この貫通孔６に、上蓋７に枢着した装着具８を嵌
挿する。

前述の上蓋７は、その内部にエアーポンプ（図
示せず）を内装し、このエアーポンプにより生じ
た圧縮空気を前述の内容器２に供給する。またそ
の後端側外壁には、コ字状の装着具受溝９が形成
され、この受溝９に前述の装着具８が回動軸１０
で回動可能に枢支されている。

前述の装着具８は、合成樹脂又は金属板等の弾
性を有する材料から、下方を開放した略コ字状に
形成し、その上方側を前述の貫通孔６の内寸より
若干大形に、両側垂下片１２，１２ａの下方側を
若干小形に形成して、外側対応位置に段部１１を
設けるとともに、その上方側を前述の回動軸１０
に回動可能に枢支されている。このため装着具８
を前述の貫通孔６に嵌挿した時にはこの段部１１
により位置が規制される。

そしてその後方側の垂下片１２は、前方側の垂
下片１２ａよりやや下方に延設して固定片１２を
形成し、前述の貫通孔６の下端面に形成された固
定面１３に対応した位置に固定爪１４が突設され
ている。

前述の固定片１２は、前述の装着具８が前述の
嵌通孔６に嵌挿される際には、その可撓性により
第２図の点線で示すように内側方向に弯曲し、装
着具８の嵌挿を許し、装着具８が規定位置に至れ
ば、元の状態に復元し、前述の固定爪１４が前述
の固定面１３に係合して装着具８を前述の口金部
４より離脱不可に固定する。

このように、この考案では、口金部４の貫通孔
６に上蓋７の装着具８を嵌挿するのみで、口金部
４に上蓋７ががたつくことなく確実に固定され、
また取外しに際しては材料弾性に抗し固定片１２
を押圧して固定爪１４と固定面１３を係脱させる
のみで上蓋７は口金部４より簡単に取外しでき
る。

従つて掃除作業が容易にでき、また内容液の放
出作業が安定かつ安全にすることができる。さら
には装着具８が上蓋７に離脱不可に枢着されてい
るので装着具８を不測に紛失することがない。

【図面の簡単な説明】

図面はこの考案の一実施例を示し、第１図は蓋
体を取外したときの要部斜視図、第２図は蓋体を
取付けたときの要部断面図である。 １……魔法瓶、４……口金部、６……貫通孔、
７……上蓋、８……装着具、１２……固定片。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 外容器２の上端に口金部４を固定し、その後端
   側を延設して貫通孔６を形成した受台５を設け、 この貫通孔６に装着具８を介して上蓋７を装着
   した魔法瓶において、 前記装着具８を下方を開放した略コ字状に形成
   して上端部を上蓋７に枢着するとともに、屈曲可
   能な両垂下片の外側部には貫通孔６の上面と係合
   する段部１１を設け、その上方側を前記貫通孔６
   内寸よりやや大形に、下方側をやや小計にし、 且つ前記垂下片の一方側を固定片１２として、
   前記貫通孔６の下端面１３に対応させて固定爪１
   ４を突設し、 前記両垂下片１２，１２ａの外方への拡開力と
   固定片と貫通孔との係合により上蓋７を外容器２
   に着脱可能にした魔法瓶の蝶番装置。