JPH04308794A - 感熱転写記録用受像シート - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は感熱転写記録用受像シー
トに関し、更に詳しくは耐熱性および耐光性、表面平滑
性に優れかつ高い転写濃度で画像が得られる感熱転写記
録用受像シートに関する。

【０００２】

【従来の技術と発明が解決しようとする課題】従来から
、カラーハードコピーを得る方法としては、インクジェ
ット方式、電子写真方式、感熱転写方式等によるカラー
記録技術が検討されており、中でも感熱転写方式は、操
作や保守の容易性や、装置の小型化、低コスト化が可能
であること、ランニングコストが安い等の利点を有して
いる。

【０００３】この感熱転写方式には、支持体上に熱溶融
性インク層を有する転写シート（以後、感熱転写記録材
料とも言う）を感熱ヘッドにより加熱して、熱溶融性イ
ンク層からインクを感熱転写記録用受像シート上に溶融
転写する方式（溶融熱転写方式と略称することがある。 ）と、支持体上に熱拡散性色素（昇華性色素）を含有す
るインク層を有する転写シートを感熱ヘッドにより加熱
して、インク層から熱拡散性色素を感熱転写記録用受像
シートに転写する熱拡散転写方式との２種類があるが、
熱拡散転写方式の方が感熱ヘッドの熱的エネルギーの変
化に応じて色素の転写量を変化させて画像の階調をコン
トロールすることができるので、フルカラー記録に有利
である。

【０００４】ところで、熱拡散転写方式の感熱転写記録
においては、感熱転写記録材料に用いられる色素が重要
であり、従来のものでは得られた画像の安定性、即ち耐
光性や定着性が良くないという欠点を有している。

【０００５】そこでこれらの点を改良するために、特開
昭５９−７８８９３号、同５９−１０９３９４号、同６
０−２３９８号の各公報には、キレート化可能な熱拡散
性の色素を用い、感熱転写記録用受像シート上にキレー
ト化された色素によって画像を形成する画像形成方法が
開示されている。

【０００６】しかしながら、これらの画像形成方法は耐
熱性や定着性を改良する方法としては優れた方法である
が、従来の感熱転写記録用受像シートは、受像層用バイ
ンダーとしてポリエステル樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、
塩化ビニルと他のモノマーとの共重合体、ポリビニルブ
チラール、ポリビニルピロリドン等が使用されてきたた
め、感熱転写時に感熱転写記録用インクシートから移行
してくる色素の拡散やキレート化が十分に進行せず、高
転写濃度の画像が得られなかった。

【０００７】また、形成された画像の耐光性等も十分で
なく、画像形成時の画像品質を維持することが困難であ
るという問題点を有している。

【０００８】近年注目されている熱拡散転写方式は、電
気信号に応じてイメージワイズに高速で高画像品質、高
画像保存性を得ることが、最大の課題となっており、そ
のための材料技術は発展途上にある。

【０００９】ところが、前記ポリエステル、ポリ塩化ビ
ニルを受像層とした感熱転写記録用受像シートでは、必
要な画像濃度を得るのに高いエネルギーを要し、更に画
像保存性において問題が出ている。このことはポリエス
テル、ポリ塩化ビニルのみならず、従来知られた他の樹
脂を用いた場合においても、指摘されていたことである
。すなわち、低エネルギーで印字できる受像層において
は、印字の際にインク層と融着してしまったり、保存中
に光・熱などで褪色あるいは変色したり、画像が滲んで
しまったりする。

【００１０】また、従来の感熱転写記録用受像シートで
は、熱転写の際に感熱転写記録用インクシートと融着す
る結果、該インクシートからインク層が剥離してそれが
受像層へ移行していた。すなわち、高濃度の透明性の高
い発色画像をたとえ得ることができたとしても、特に高
温環境下で長期間にわたって保存しておくと、発色画像
の消色や増色が生じて、画像形成時の画像品質を維持す
ることができなかった。

【００１１】本発明は上記の事情に基づいてなされたも
のである。すなわち、本発明の目的は、熱拡散性色素が
キレート化反応を伴わない場合及び伴なう場合のいずれ
にも使用でき、転写濃度、耐光性、耐熱性が改良された
感熱転写記録用受像シートを提供することにある。

【００１２】

【前記課題を解決するための手段】前記目的を達成する
ための請求項１項記載の本発明は、支持体上に主成分と
して金属イオン含有化合物を含有する受像層を有し、支
持体上に形成されたインク層中に昇華性色素を有する感
熱転写記録用インクシートの前記インク層と前記受像層
とを接触させつつエネルギーの付与により前記インク層
中の昇華性色素を受像層に転写可能としたことを特徴と
する感熱転写記録用受像シートであり、請求項２に記載
の発明は、前記金属イオン化合物が、下記式で表わされ
る化合物である前記請求項１に記載の感熱転写記録用受
像シート。

【００１３】 ［Ｍ（Ｑ１　）Ｘ　（Ｑ２　）Ｙ　（Ｑ３）Ｚ　］Ｐ＋
（Ｌ−　）Ｐ（ただし、Ｍは金属イオン、Ｑ１　、Ｑ２
　、Ｑ３　は各々Ｍで表わされる金属イオンと配位化合
物、Ｌは有機アニオン基、Ｘは１、２または３の整数、
Ｙは１、２または０の整数、Ｚは１または０の整数、Ｐ
は１または２の整数を表わす。）請求項３に記載の発明
は、支持体上に金属イオン含有化合物とスチレン系樹脂
を主成分とするバインダー樹脂とを含有する受像層を有
し、支持体上に形成されたインク層中に昇華性色素を有
する感熱転写記録用インクシートの前記インク層と前記
受像層とを接触させつつエネルギーの付与により前記イ
ンク層中の昇華性色素を受像層に転写可能としたことを
特徴とする感熱転写記録用受像シートであり、請求項４
に記載の発明は、支持体上に主成分としてポリビニルア
セタール樹脂を含有する受像層とを有し、支持体上に形
成されたインク層中に昇華性色素を有する感熱転写記録
用インクシートの前記インク層と前記受像層とを接触さ
せつつエネルギーの付与により前記インク層中の昇華性
色素を受像層に転写可能としたことを特徴とする感熱転
写記録用受像シートであり、請求項５に記載の発明は、
前記ポリビニルアセタール樹脂が、ポリビニルアセトア
セタール及び／またはポリビニルホルマールを主成分と
する前記請求項４に記載の感熱転写記録用受像シートで
ある。

【００１４】以下に本発明について詳述する。

【００１５】（１）感熱転写記録用受像シート本発明の
感熱転写記録用受像シートは、基本的に支持体上に特定
の受像層を積層してなる。なお、受像層が金属イオン含
有化合物を有するときには、その受像層の表面に樹脂層
を設けるのが好ましい。

【００１６】−支持体− 支持体としては、たとえば紙、コート紙、および合成紙
（ポリプロピレン、ポリスチレンもしくは、それらを紙
とはり合せた複合材料）等の各種紙類、塩化ビニル系樹
脂シート、ＡＢＳ樹脂シート、ポリエチレンテレフタレ
ートベースフィルム、ポリエチレンテレフタレートベー
スフィルム、ポリエチレンナフタレートベースフィルム
等の各種プラスチックフィルムないしシート、各種の金
属で形成されたフィルムないしシート、各種のセラミッ
クス類で形成されたフィルムないしシート等を挙げるこ
とができる。

【００１７】支持体中には、後の工程で形成される画像
の鮮明性を高めるために、白色顔料たとえばチタンホワ
イト、炭酸マグネシウム、酸化亜鉛、硫酸バリウム、シ
リカ、タルク、クレー、炭酸カルシウム等が添加されて
いるのが好ましい。

【００１８】支持体の厚みは通常１００〜１０００μｍ
、好ましくは１００〜８００μｍであり、このような範
囲の中から適宜に選定される。

【００１９】−受像層− 本発明における受像層としては、金属イオン含有化合物
を主成分として形成される第一の態様、金属イオン含有
化合物とスチレン系樹脂を主成分とする受像層用バイン
ダーとを含有する第二の態様、ポリビニルアセタール樹
脂を主成分として形成される第三の態様が挙げられる。

【００２０】（Ａ）　第一の態様の受像層この態様の受
像層は、金属イオン含有化合物を主成分とし、金属イオ
ン含有化合物と各種の添加剤とで形成することができる
。

【００２１】受像層が金属イオン含有化合物を主成分と
して形成されていると、感熱転写記録用受像シートは、
熱拡散性色素の高拡散性、高転写濃度、高画像保存性を
発揮することができる。このような特性を発揮させるた
めには、後述する金属イオン含有化合物および添加剤の
中から適切に材料を選定し、あるいはそれらの配合量や
受像層の厚み等を調整するのが良い。

【００２２】この態様の受像層においては、特に受像層
用バインダー樹脂が含まれていなくても良い。

【００２３】１．金属イオン含有化合物本発明において
は受像層が金属イオン含有化合物を主成分として形成さ
れる。金属イオン含有化合物は金属イオンの無機または
有機の塩及び金属錯体が挙げられ、中でも有機酸の塩お
よび錯体が好ましい。金属としては、周期律表の第Ｉ〜
第ＶＩＩＩ族に属する１価および多価の金属が挙げられ
るが、中でもＡｌ、Ｃｏ、Ｃｒ、Ｃｕ、Ｆｅ、Ｍｇ、Ｍ
ｎ、Ｍｏ、Ｎｉ、Ｓｎ、ＴｉおよびＺｎが好ましく、特
にＮｉ、Ｃｕ、Ｃｒ、ＣｏおよびＺｎが好ましい。金属
イオン含有化合物の具体例としては、Ｎｉ２＋、Ｃｕ２
＋、Ｃｒ２＋、Ｃｏ２＋およびＺｎ２＋と酢酸やステア
リン酸等の脂肪族の塩、或いは安息香酸、サルチル酸等
の芳香族カルボン酸の塩等が挙げられる。また、下記一
般式で表される錯体は、受像層中で安定して含有される
ことができ、しかも実質的に無色であるから、特に好ま
しく用いることができる。

【００２４】 ［Ｍ（Ｑ１　）ｘ　（Ｑ２　）ｙ　（Ｑ３）ｚ　］Ｐ＋
（Ｌ−　）Ｐただし、上記式中、Ｍは金属イオン、好ま
しくはＮｉ２＋、Ｃｕ２＋、Ｃｒ２＋、Ｃｏ２＋，Ｚｎ
２＋を表す。Ｑ１　、Ｑ２　、Ｑ３　は各々Ｍで表され
る金属イオンと配位結合可能な配位化合物を表し、互い
に同じであっても異なっていても良い。これらの配位化
合物としては、例えばキレ−ト化学（５）（南江堂）に
記載されている配位化合物から選択することができる。 Ｌは有機アニオン基を表し、具体的にはテトラフェニル
ホウ素アニオンやアルキルベンゼンスルホン酸アニオン
等が挙げられる。Ｘは１、２または３の整数を表し、Ｙ
は１、２または０を表し、Ｚは１または０を表すが、こ
れらは前記一般式で表される錯体が４座配位か、６座配
位かによって決定されるか、あるいはＱ１　、Ｑ２　、
Ｑ３　の配位子の数によって決定される。Ｐは１または
２を表す。この種の金属イオン含有化合物の具体例は米
国特許第４，９８７，０４９号明細書に記載されている
。金属イオン含有化合物の添加量は、通常、０．１〜２
０ｇ／ｍ２　が好ましく、０．５〜１０ｇ／ｍ２　がよ
り好ましい。また、受像層における金属イオン含有化合
物の含有量は、５０重量％以上であるのが好ましく、特
に７０〜１００重量％であるのが好ましい。このように
金属イオン含有化合物の含有量が受像層中の主成分であ
ると、そのような受像層を有する感熱転写記録用受像シ
ートは、熱拡散性色素の高拡散性、高転写濃度、高画像
保存性を発揮することができる。

【００２５】２．添加剤 ここでいう添加剤とは、剥離剤、酸化防止剤、ＵＶ吸収
剤、光安定剤、フィラー（無機微粒子、有機樹脂粒子）
、顔料、結着剤をさす。そして前記記載のものを受像層
に添加しても良い。また増感剤として可塑剤、熱溶剤な
どをを添加しても良い。

【００２６】剥離剤は、感熱転写記録用インクシートと
感熱転写記録用受像シートとの剥離性を向上させること
ができる。

【００２７】このような剥離剤としては、シリコーンオ
イル（シリコーン樹脂と称されるものも含む。）；ポリ
エチレンワックス、アミドワックス、テフロンパウダー
等の固型ワックス類；弗素系、燐酸エステル系の界面活
性剤等が挙げられ、中でもシリコーンオイルが好ましい
。

【００２８】このシリコーンオイルは、単に添加するタ
イプ（単純添加型）と、硬化もしくは反応させるタイプ
（硬化反応型）とがある。

【００２９】単純添加型の場合には、バインダーとの相
溶性を向上させるために、変性シリコーンオイル（例え
ばポリエステル変性シリコン樹脂、ウレタン変性シリコ
ン樹脂、アクリル変性シリコン樹脂等）を使用するのが
好ましい。これらの単純添加型のシリコーンオイルの添
加量は、その種類に応じて様々に変化することがあるか
ら一律に決定することができないが、一般的にいうと、
通常、受像層用バインダーに対して０．１〜５０重量％
であり、好ましくは０．５〜２０重量％である。

【００３０】硬化反応型のシリコーンオイルとしては、
反応硬化型（アミノ変性シリコーンオイルとエポキシ変
性シリコーンオイルとを反応硬化させたもの）、光硬化
型、触媒硬化型等が挙げられる。これら硬化型シリコー
ンオイルの添加量は受像層用バインダーの０．５〜３０
重量％が好ましい。

【００３１】なお、受像層の表面の一部に、上記剥離剤
を適当な溶媒に溶解あるいは分散させて塗布した後、乾
燥させる等によって剥離剤層を設けることもできる。

【００３２】次に前記酸化防止剤としては、特開昭５９
−１８２７８５、同６０−１３０７３５、特開平１−１
２７３８７等に記載の酸化防止剤、および写真その他の
画像記録材料における画像耐久性を改善するものとして
公知の化合物を挙げることができる。

【００３３】前記ＵＶ吸収剤および光安定剤としては、
特開昭５９−１５８２８７、同６３−７４６８６、同６
３−１４５０８９、同５９−１９６２９２、同６２−２
２９５９４、６３−１２２５９６、同６１−２８３５９
５、特開平１−２０４７８８善どに記載の化合物、およ
び写真その他の画像記録材料における画像耐久性を改善
するものとして公知の化合物を挙げることができる。

【００３４】前記フィラーとしては、無機微粒子や有機
樹脂粒子を挙げることができる。

【００３５】この無機微粒子としてはシリカゲル、炭酸
カルシウム、酸化チタン、酸性白土、活性白土、アルミ
ナ等を挙げることができ、有機微粒子としてはフッ素樹
脂粒子、グアナミン樹脂粒子、アクリル樹脂粒子、シリ
コン樹脂粒子等の樹脂粒子を挙げることができる。これ
らの無機・有機樹脂粒子は比重により異なるが、０〜３
０重量％の添加が好ましい。

【００３６】前記顔料としては、代表例としてチタンホ
ワイト、炭酸カルシウム、酸化亜鉛、硫酸バリウム、シ
リカ、タルク、クレー、カオリン、活性白土、酸性白土
などを挙げることができる。

【００３７】前記可塑剤としてはフタル酸エステル類、
トリメリット酸エステル類、アジピン酸エステル類、そ
の他飽和あるいは不飽和カルボン酸エステル類、クエン
酸エステル類、エポキシ化大豆油、エポキシ化アマニ油
、エポキシステアリン酸エポキシ類、正リン酸エステル
類、亜燐酸エステル類、グリコールエステル類などが挙
げられる。

【００３８】結着剤としては、ポリエステル系樹脂、塩
化ビニル系樹脂、塩化ビニリデン系樹脂、セルロ−ス系
樹脂、アクリル系樹脂、酢酸ビニル系樹脂、エポキシ樹
脂、フェノキシ樹脂、ポリオレフィン系樹脂、ポリカ−
ボネ−ト、ポリサルフォン、ポリアリレ−ト、ゼラチン
、ポリビニルアルコ−ル等が挙げられる。

【００３９】なお、本発明では、添加剤全体の添加量は
、通常、金属イオン含有化合物に対して０〜３０重量％
の範囲である。

【００４０】（Ｂ）　第二の態様の受像層この態様の受
像層は、金属イオン含有化合物とスチレン系樹脂を主成
分とする受像層用バインダーと必要に応じて配合される
各種の添加剤とで形成することができる。

【００４１】かかる態様の受像層を有する感熱転写記録
用受像シートは、熱拡散性色素の高拡散性、高画像保存
性（特に耐光性）を発揮することができる。このような
特性を発揮させるためには、金属イオン含有化合物、ス
チレン系樹脂および添加剤の中から適切に材料を選定し
、あるいはそれらの配合量や受像層の厚み等を調整する
のが良い。

【００４２】１．金属イオン含有物質 この第二の態様の受像層を形成するための金属イオン含
有化合物としては、前記第一の態様の受像層を形成する
ために使用される金属イオン含有化合物と実質的に同じ
種類の化合物を使用することができる。

【００４３】ここで、金属イオン含有化合物の添加量は
、通常、０．５〜２０ｇ／ｍ２　が好ましく、１〜１５
ｇ／ｍ２　がより好ましい。また、受像層における金属
イオン含有化合物の含有量は、５〜５０重量％であるの
が好ましく、特に２０〜４０重量％であるのが好ましい
。

【００４４】２．スチレン系樹脂 受像層中に含まれる前記スチレン系樹脂とはスチレン、
α−メチルスチレン、βーメチルスチレン等のスチレン
あるいはその誘導体のホモポリマー、または前記スチレ
ンあるいはスチレン誘導体モノマーと一種以上の不飽和
二重結合を有するモノマーとの共重合体を指し、モノマ
ーがそれぞれ規則的に交互に重合した樹脂でもよいし、
それぞれのモノマーのホモポリマーのブロック共重合体
、交互共重合体、グラフト共重合体、ランダム共重合体
のいずれであっても良い。

【００４５】前記不飽和二重結合を有するモノマーとし
ては、エチレン、塩素化エチレン、プロピレン、イソプ
レン、クロロプレン、ブタジエン、ペンタジエン、シク
ロペンタジエン、インデン、ジビニルベンゼン、塩化ビ
ニリデン、アリルアルコール、酢酸ビニル、プロピオン
酸ビニル、イタコン酸、アクリル酸、アクリル酸エステ
ル、メタクリル酸、メタクリル酸エステル、メタクリル
酸グリシジル、マレイン酸エステル、無水マレイン酸、
ビニルピリジン、ビニルピロリドン、マレイミド、アク
リルアミド、メタクリルアミド、アクリロニトリル等が
挙げられる。

【００４６】上記のスチレン系樹脂の中で好ましい樹脂
としては、ポリスチレン（ＰＳ）、アクリロニトリル−
スチレン共重合体（ＡＳ樹脂）、アクリロニトリル−ブ
タジエンースチレン共重合体（ＡＢＳ樹脂）、メチルメ
タクリレート−ブタジエン−スチレン共重合体（ＭＢＳ
樹脂）、アクリロニトリル−アクリルゴム−スチレン共
重合体（ＡＡＳ樹脂）、アクリロニトリル−エチレンプ
ロピレンゴム−スチレン共重合体（ＡＥＳ樹脂）、アク
リロニトリル−塩素化ポリエチレン−スチレン共重合体
（ＡＣＳ樹脂）が挙げられ、さらにこの中でもＰＳ、Ａ
Ｓ樹脂、ＡＡＳ樹脂、ＡＥＳ樹脂、ＡＣＳ樹脂が好まし
い。

【００４７】これらの樹脂は一種を単独に用いることも
できるし、二種以上を組み合わせて用いることもできる
。

【００４８】上記各種の樹脂は新たに合成して使用して
も良いが、市販品を使用することもできる。

【００４９】いずれにしても物性面から見ると、スチレ
ン系樹脂としては、特に加熱変形温度（試験法ＡＳＴＭ
、Ｄ−６４８、１８．６Ｋｇ／ｃｍ２　）が５０〜１２
０℃の樹脂、さらには加熱変形温度が７０〜１１０℃で
ある樹脂が好ましい。

【００５０】上記のスチレン系樹脂は、全バインダー樹
脂中の少なくとも５０重量％以上、更に７０重量％以上
含有されていることが好ましい。

【００５１】その場合に、受像層用バインダーとして上
記のスチレン系樹脂以外の樹脂としては、ポリ塩化ビニ
ル、塩化ビニルと他のモノマー（たとえばプロピオン酸
ビニル、アルキルビニルエーテル、マレイン酸モノアル
キルエステル、マレイン酸ジアルキルエステル等）との
共重合体、ポリビニルブチラール、ポリビニルピロリド
ン、ポリカーボネート等の公知の樹脂を挙げることがで
きる。

【００５２】なお、受像層の形成に際しては、上述した
各種の樹脂はその反応活性点を利用して（反応活性点が
無い場合はそれを樹脂に付与する。）、放射線、熱、湿
気、触媒等により架橋もしくは硬化しても良い。

【００５３】その場合には、エポキシ、アクリルの如き
放射線活性モノマーや、イソシアナートの如き架橋剤を
用いることができる。

【００５４】３．添加剤 この第二の態様の受像層においては、必要に応じて添加
剤を含有させることもできる。

【００５５】その添加剤としては、前記第一の態様にお
いて説明されたのと同様の添加剤を使用することができ
る。添加剤の受像層中における含有量についても前記第
一の態様において説明したのと同様である。

【００５６】（Ｃ）　第三の態様の受像層この態様の受
像層は、ポリビニルアセタール樹脂を主成分として形成
することができ、通常はポリビニルアセタール樹脂、お
よび必要に応じて添加される添加剤とを含有する。なお
、インク層中に含有される昇華性色素が金属イオンとキ
レートを形成することのできる化合物であるときには、
この受像層中には金属イオン含有化合物を含有させてお
くのが好ましい。

【００５７】この受像層を有する感熱転写記録用受像シ
ートは、熱拡散性色素の高拡散性、高画像保存性（特に
耐熱性）を発揮することができる。このような特性を発
揮させるためには、金属イオン含有化合物、ポリビニル
アセタール樹脂および添加剤の中から適切に材料を選定
し、あるいはそれらの配合量や受像層の厚み等を調整す
るのが良い。

【００５８】１．ポリビニルアセタール樹脂前記ポリビ
ニルアセタール樹脂とは、ポリビニルアルコールをアル
デヒドによってアセタール化した樹脂のことであり、ア
セタール化するアルデヒドとしてはホルムアルデヒド、
アセトアルデヒド、プロピオンアルデヒド、ブチルアル
デヒド、ヘキシルアルデヒド、２−エチルヘキシルアル
デヒド、オクチルアルデヒド等が挙げられる。

【００５９】上記のアルデヒドの中で好ましいものは、
ホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、プロピオンアル
デヒド、ブチルアルデヒドが挙げられ、その中で特にホ
ルムアルデヒド、アセトアルデヒドが好ましい。

【００６０】ポリビニルアセタール樹脂は、重合度、ア
セタール化度、アセチル基含有量、遊離酸含有量、ガラ
ス転移温度等によって種々のものがあるが、重合度の点
から好ましくは２００〜３，５００、より好ましくは５
００〜２，５００の範囲にあるものが好ましい。

【００６１】これらのポリビニルアセタール樹脂は一種
を単独に用いることもできるし、二種以上を組み合わせ
て用いることもできる。

【００６２】上記各種の樹脂は新たに合成して使用して
も良いが、市販品を使用することもできる。

【００６３】また、上記のポリビニルアセタール樹脂の
ほかにポリ塩化ビニル、塩化ビニルと他のモノマー（た
とえばプロピオン酸ビニル、アルキルビニルエーテル、
マレイン酸モノアルキルエステル、マレイン酸ジアルキ
ルエステル等）との共重合体、ポリエステル、ポリビニ
ルピロリドン、ポリカーボネート等の公知の樹脂を併用
してもよい。

【００６４】上記のポリビニルアセタール樹脂は、全バ
インダー樹脂中の少なくとも５０重量％以上、更に７０
重量％以上含有されていることが好ましい。

【００６５】なお、受像層の形成に際しては、上述した
各種の樹脂はその反応活性点を利用して（反応活性点が
無い場合はそれを樹脂に付与する。）、放射線、熱、湿
気、触媒等により架橋もしくは硬化しても良い。

【００６６】その場合には、エポキシ、アクリルの如き
放射線活性モノマーや、イソシアナートの如き架橋剤を
用いることができる。

【００６７】２．添加剤 添加剤としては、前記第一の態様において説明されたの
と同様の添加剤を使用することができる。添加剤の受像
層中における含有量についても前記第一の態様において
説明したのと同様である。

【００６８】３．金属イオン含有化合物この第三の態様
の受像層を形成するための金属イオン含有化合物として
は、前記第一の態様の受像層を形成するために使用され
る金属イオン含有化合物と実質的に同じ種類の化合物を
使用することができる。

【００６９】ここで、金属イオン含有化合物の添加量は
、通常、０．５〜２０ｇ／ｍ２　が好ましく、１〜１５
ｇ／ｍ２　がより好ましい。また、受像層における金属
イオン含有化合物の含有量は、５〜５０重量％であるの
が好ましく、特に２０〜４０重量％であるのが好ましい
。

【００７０】−樹脂層− 金属イオン含有化合物を含有する受像層の上にさらに樹
脂層を設けておくと、画像形成時にインクシートとの融
着を防止したり、高画像保存性を発揮することができる
。このような効果を奏させるため、後述するバインダー
樹脂、添加剤等の中から適宜に材料を選択したり、これ
らの配合量や樹脂の厚み等を調整すればよい。

【００７１】１．バインダー樹脂 バインダー樹脂は、色素に対して染着性のあるもの、あ
るいは透過性のあるものならいずれも使用できる。

【００７２】前記バインダー樹脂としては、ポリエステ
ル系樹脂、塩化ビニル系樹脂、塩化ビニリデン系樹脂、
セルロ−ス系樹脂、ポリビニルアセタール系樹脂、アク
リル系樹脂、スチレン系樹脂、シリコーン系樹脂、フッ
素系樹脂、エポキシ樹脂、フェノキシ樹脂、ポリオレフ
ィン系樹脂、ポリカーボネート、ポリサルフォン、ポリ
アリレート、ゼラチン、ポリビニルアルコールなどが挙
げられ、その中で塩化ビニル系樹脂、ポリエステル系樹
脂、シリコーン系樹脂が好ましい。

【００７３】前記各種のバインダーは、その一種を単独
で使用することもできるし、またその二種以上を併用す
ることもできる。

【００７４】前記のバインダー樹脂は、新たに合成して
もよいが、市販品でもそのまま使用してもよい　　。

【００７５】樹脂層の厚さは、通常０．０１〜３μｍ、
より好ましくは０．１〜１μｍである。

【００７６】２．添加剤 樹脂層には、受像層と同様の剥離剤、酸化防止剤、ＵＶ
吸収剤、光安定剤、フィラー（無機微粒子、有機樹脂粒
子）、顔料、可塑剤、熱溶剤などを添加しても良い。

【００７７】なお、本発明では、添加剤全体の添加量は
、通常、バインダー樹脂に対して０〜３０重量％の範囲
である。

【００７８】−その他の層− 受像層と支持体との間に断熱性、バリアー性、クッショ
ン性、接着性等の性質を付与する目的として中間層（下
引層）を設けてもよい。

【００７９】さらに、受像層と反対の面（支持体面）に
帯電防止やカール防止等を目的としてバッキング層を設
けてもよい。

【００８０】（２）感熱転写記録用受像シートの製造感
熱転写記録用受像シートは、前記受像層の形成成分を溶
媒に分散あるいは溶解して受像層用塗工液を調製し、こ
の受像層用塗工液を支持体の表面に塗布し乾燥する塗工
法や、前記受像層の形成成分を有する混合物を溶融押出
し、支持体の表面にラミネートするラミネート法等によ
り、あるいは支持体が樹脂あるいは樹脂組成物により形
成されるときには、支持体用樹脂あるいは支持体用樹脂
組成物と受像層の形成成分を有する混合物とを溶融共押
出することにより、形成することができる。

【００８１】上記塗工法に用いる溶媒としては、水、ア
ルコール類（例えばエタノール、プロパノール）、セロ
ソルブ類（例えばメチルセロソルブ、エチルセロソルブ
）、芳香族類（例えばトルエン、キシレン、クロルベン
ゼン）、ケトン類（例えばアセトン、メチルエチルケト
ン）、エステル系溶剤（例えば酢酸エチル、酢酸ブチル
など）、エーテル類（例えばテトラヒドロフラン、ジオ
キサン）、塩素系溶剤（例えばクロロホルム、トリクロ
ルエチレン）等が挙げられる。

【００８２】前記塗工には、従来から公知のグラビアロ
ールによる塗布法、押し出し塗布法、ワイヤーバー塗布
法、ロール塗布法等を採用することができる。

【００８３】受像層は、支持体表面全体に渡って形成さ
れていても良いし、表面の一部に形成されていても良い
。

【００８４】（３）感熱転写記録用インクシート感熱転
写記録用インクシートは、基本的に支持体上にインク層
を積層してなる。

【００８５】−支持体− 支持体としては、寸法安定性がよく、感熱ヘッドでの記
録の際の熱に耐えるものならば、何でもよいが、コンデ
ンサー紙、グラシン紙のような薄葉紙、ポリエチレンテ
レフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリアミド
、ポリイミド、ポリカーボネート、ポリサルフォン、ポ
リビニルアルコールセロファン、ポリスチレンのような
耐熱性のプラスチックフィルムを用いることができる。

【００８６】支持体の厚さは、２〜１０μｍが好ましい
。

【００８７】支持体の形状については特に制限がなく、
たとえば広幅のシートやフィルム、細幅のテープやカー
ドなど任意の形状がある。

【００８８】−インク層− 上記インク層は、必須成分として熱拡散性色素とバイン
ダーとを含有する。

【００８９】１．熱拡散性色素 熱拡散性色素としてはシアン色素あるいはシアン画像形
成色素、マゼンタ色素あるいはマゼンタ画像形成色素、
イエロー色素あるいはイエロー画像形成色素を挙げるこ
とができる。

【００９０】前記シアン色素としては、特開昭５９−７
８８９６号、同５９−２２７９４８号、同６０−２４９
６６号、同６０−５３５６３号、同６０−１３０７３５
号、同６０−１３１２９２号、同６０−２３９２８９号
、同６１−１９３９６号、同６１−２２９９３号、同６
１−３１２９２号、同６１−３１４６７号、同６１−３
５９９４号、同６１−４９８９３号、同６１−１４８２
６９号、同６２−１９１１９１号、同６３−９１２８８
号、同６３−９１２８７号、同６３−２９０７９３号等
の各公報に記載されているナフトキノン系色素、アント
ラキノン系色素、アゾメチン系色素等が挙げられる。

【００９１】前記マゼンタ色素としては、特開昭５９−
７８８９６号、特開昭６０−３０３９２号、特開昭６０
−３０３９４号、特開昭６０−２５３５９５号、特開昭
６１−２６２１９０号、特開昭６３−５９９２号、特開
昭６３−２０５２８８号、特開昭６４−１５９号、特開
昭６４−６３１９４号等の各公報に記載されているアン
トラキノン系色素、アゾ色素、アゾメチン系色素等が挙
げられる。

【００９２】前記イエロー色素としては、特開昭５９−
７８８９６号、特開昭６０−２７５９４号、特開昭６０
−３１５６０号、特開昭６０−５３５６５号、特開昭６
１−１２３９４号、特開昭６３−１２２５９４号等の各
公報に記載されているメチン系色素、アゾ系色素、キノ
フタロン系色素、アントライソチアゾール系色素が挙げ
られる。

【００９３】また、熱拡散性色素として特に好ましいの
は、開鎖型または閉鎖型の活性メチレン基を有する化合
物をｐ−フェニレンジアミン誘導体の酸化体またはｐ−
アミノフェノール誘導体の酸化体とのカップリング反応
により得られるアゾメチン色素およびフェノールまたは
ナフトール誘導体またはｐ−フェニレンジアミン誘導体
の酸化体またはｐ−アミノフェノール誘導体の酸化体の
とのカップリング反応により得られるインドアニリン色
素である。

【００９４】インク層に含有される熱拡散性色素は、形
成しようとする画像が単色であるならば、イエロー色素
、マゼンタ色素、およびシアン色素の何れであっても良
い。また、形成しようとする画像の色調によっては、前
記三種の色素のいずれか二種以上もしくは他の熱拡散性
色素を含んでいても良い。

【００９５】前記熱拡散性色素の使用量は、通常、支持
体１ｍ２　当たり０．１〜２０ｇ、好ましくは０．２〜
５ｇである。

【００９６】本発明に用いられるシアン画像形成色素、
マゼンタ画像形成色素およびシアン画像形成色素は、少
なくとも２座のキレートを形成することが出来る色素で
あるが、好ましくは一般式（化１）で表される色素であ
る。

【００９７】

【化１】

【００９８】式中、Ｘ１　は少なくとも一つの環が５〜
７個の原子から構成される芳香族の炭素環又は複素環を
完成するのに必要な原子の集まりを表し、かつアゾ結合
に結合する炭素原子の隣接位の少なくとも一つが窒素原
子またはキレート化基で置換された炭素原子であり、Ｘ
２　は少なくとも一つの環が５〜７個の原子から構成さ
れる芳香族複素環又は芳香族炭素環を表し、Ｇはキレー
ト化基を表す。

【００９９】色素の具体例は特開昭５９−７８８９３号
、同５９−１０９３４９号、特願平２−２１３３０３号
、同２−２１４７１９号、同２−２０３７４２号に記載
されている。

【０１００】前記熱拡散性色素の使用量は、通常、支持
体１ｍ２　当たり０．１〜２０ｇ、好ましくは０．２〜
５ｇである。

【０１０１】２．バインダ− インク層のバインダーとしてはセルロース付加化合物、
セルロースエステル、セルロースエーテル等のセルロー
ス系樹脂；ポリビニルアルコール、ポリビニルホルマー
ル、ポリビニルアセトアセタール、ポリビニルブチラー
ル等の、ポリビニルアセタール樹脂、ポリビニルピロリ
ドン、ポリ酢酸ビニル、ポリアクリルアミド、スチレン
系樹脂、ポリ（メタ）アクリル酸系エステル、ポリ（メ
タ）アクリル酸、（メタ）アクリル酸共重合体などのビ
ニル系樹脂、ゴム系樹脂、アイオノマー樹脂、オレフィ
ン系樹脂、ポリエステル樹脂等が挙げられる。

【０１０２】これらの樹脂のうちでも保存性の優れたポ
リビニルアセタール樹脂あるいはセルロース系樹脂が好
ましい。

【０１０３】前記各種のバインダーは、その一種を単独
で使用することもできるし、またその二種以上を併用す
ることもできる。

【０１０４】バインダーと前記熱拡散性色素との重量比
は、１：１０〜１０：１が好ましく、３：７〜８：２の
範囲が特に好ましい。

【０１０５】３．その他の任意成分 さらに前記インク層には、各種の添加剤を適宜に添加す
ることができる。

【０１０６】その添加剤としては、シリコン樹脂、シリ
コンオイル（反応硬化タイプも可）、シリコン変性樹脂
、フッ素樹脂、界面活性剤、およびワックス類等の剥離
性化合物、金属微粉末、シリカゲル、金属酸化物、カー
ボンブラック、および樹脂微粉末等のフィラー、バイン
ダー成分と反応可能な硬化剤（たとえばイソシアネート
類やアクリル類やエポキシ類等の放射線活性化合物）な
どを挙げることができる。

【０１０７】さらにまた、添加剤として転写を促進する
ための熱溶融性物質、たとえばワックスや高級脂肪酸エ
ステルなどの、特開昭５９−１０６９９７号記載の化合
物を挙げることができる。

【０１０８】−その他の層− なお、感熱転写記録用インクシートは、支持体とインク
層とからなる二層構成に限られず、その他の層が形成さ
れていても良い。

【０１０９】例えば、感熱転写記録用受像シートとの融
着や熱拡散性色素の裏移り（ブロッキング）を防止する
目的で、インク層の表面にオーバーコート層を設けても
良い。

【０１１０】また支持体にはバインダーとの接着性の改
良や色素の支持体側への転写、染着を防止する目的で下
引層を有していてもよい。

【０１１１】さらに支持体の裏面（インク層と反対側）
には、走行安定性、耐熱性、帯電防止などの目的でバッ
キング層を設けてもよい。

【０１１２】このオーバーコート層、下引層およびバッ
キング層の厚みは通常、０．１〜１μｍである。

【０１１３】（４）感熱転写記録用インクシートの製造
感熱転写記録用インクシートは、インク層を形成する前
記各種の成分を溶媒に分散ないし溶解してなるインク層
形成用塗工液を調製し、これを支持体の表面に塗工し、
乾燥することにより製造することができる。

【０１１４】なお、前記バインダーは、一種または二種
以上を溶媒に溶解もしくはラテックス状に分散させて用
いる。

【０１１５】前記溶媒としては、水、エタノール、テト
ラヒドロフラン、メチルエチルケトン、トルエン、キシ
レン、クロロホルム、ジオキサン、アセトン、シクロヘ
キサン、酢酸ノルマルブチル等を挙げることができる。

【０１１６】前記塗工には、従来から公知のグラビアロ
ールによる面順次塗り別け塗布法、押し出し塗布法、ワ
イヤーバー塗布法、ロール塗布法等を採用することがで
きる。

【０１１７】インク層は、支持体の表面の全面あるいは
一部の表面に、単色の熱拡散性色素を含有する層として
形成されても良いし、また、バインダーとメタルソース
とキレート化反応してイエロー色素画像を形成する色素
を含有するイエローインク層、バインダーとメタルソー
スとキレート化反応してマゼンタ色素画像を形成する色
素を含有するマゼンタインク層およびバインダーとメタ
ルソースとキレート化反応してシアン色素画像を形成す
る色素を含有するシアンインク層が、平面方向に沿って
一定の繰り返しで支持体の表面の全面あるいは一部の表
面に形成されていても良い。

【０１１８】また、平面方向に沿って配列された前記三
層のインク層に加えて、黒色画像形成物質を含む黒色イ
ンク層が介在していても良い。

【０１１９】なお、黒色インク層については、拡散転写
型でも溶融転写型でも、鮮明な画像が得られる。

【０１２０】かくして形成されたインク層の膜厚は、通
常、０．２〜１０μｍであり、好ましくは、０．３〜３
μｍである。

【０１２１】なお、感熱転写記録用インクシートに、パ
ーフォレーションを形成したり、あるいは色相の異なる
区域の位置を検出するための検知マークなどを設けるこ
とによって、使用時の便を図ることもできる。

【０１２２】（５）画像の形成（熱転写記録）画像を形
成するには、感熱転写記録用インクシートのインク層と
感熱転写記録用受像シートの受像層とを重ねあわせ、イ
ンク層と受像層との界面にイメージワイズに熱エネルギ
ーを与える。

【０１２３】すると、インク層中の熱拡散性色素は与え
られた熱エネルギーに応じた量だけ気化あるいは昇華し
、受像層側に移行され受容される結果、受像層に画像が
形成される。

【０１２４】本発明において、受像層が金属イオン化合
物を主成分とする場合、感熱転写時に、色素を金属イオ
ンとによるキレ−ト化反応が十分に進行し、感熱転写記
録用受像シ−ト上に高い濃度で画像を転写することがで
きる。

【０１２５】また、本発明では、受像層用バインダ−と
してポリビニルアセタ−ル樹脂を有し、熱拡散性色素が
キレ−ト化反応を伴う場合には、金属イオン含有化合物
を含有する。

【０１２６】そのため、感熱転写時に、従来の熱拡散性
色素の場合はもとより、キレ−ト色素を形成する熱拡散
性色素において、色素と金属イオンとによるキレート化
反応も十分に進行するため、感熱転写記録用受像シート
上に高い濃度で画像を転写することができる。

【０１２７】また、本発明の感熱転写記録用受像シート
は保存中に光・熱などによる色素の滲みを確実に防止す
ることができるばかりか、さらに、画像の保存性に優れ
ている。

【０１２８】前記熱エネルギーを与える熱源としては、
サーマルヘッドが一般的であるが、このほかにレーザー
光、赤外線フラッシュ、熱ペンなどの公知のものを使用
することができる。

【０１２９】熱エネルギーを与える熱源としてサーマル
ヘッドを用いるときは、サーマルヘッドに印加する電圧
あるいはパルス巾を変調することにより、与える熱エネ
ルギーを連続的にあるいは多段階に変化させることがで
きる。

【０１３０】熱エネルギーを与える熱源としてレーザー
光を用いるときは、レーザー光の光量や照射面積を変化
させることにより与える熱エネルギーを変化させること
ができる。

【０１３１】この場合、レーザー光を吸収し易くするた
め、レーザー光吸収材料（例えば、半導体レーザーの場
合、カーボンブラックや近赤外線吸収物質など）をイン
ク層中、もしくはインク層近傍に存在せしめるとよい。

【０１３２】なお、レーザー光を用いるときは感熱転写
記録用インクシートと感熱転写記録用受像シートとを充
分に密着させて行なうとよい。

【０１３３】音響光学素子を内蔵したドットジェネレー
ターを用いれば網点の大小に応じた熱エネルギーを与え
ることもできる。

【０１３４】熱エネルギーを与える熱源として赤外線フ
ラッシュランプを用いるときは、レーザー光を用いる場
合と同様に、加熱を黒色などの着色層を介して行なうと
よい。

【０１３５】あるいは黒色などの、画像の濃淡を連続的
に表現したパターンあるいは網点パターンを介して加熱
を行なってもよいし、また一面の黒色などの着色層と前
記のパターンのネガに相当するネガパターンを組み合わ
せて加熱を行なってもよい。

【０１３６】熱エネルギーの与え方としては感熱転写記
録用インクシート側から行なっても、感熱転写記録用受
像シート側から行なっても、あるいは両側から行なって
もよいが、熱エネルギーの有効利用を優先させるなら、
感熱転写記録用インクシート側から行なうのが望ましい
。

【０１３７】以上の熱転写記録により、感熱転写記録用
受像シートの受像層に一色の画像を記録することができ
るが、下記の方法によると、各色の掛け合せからなるカ
ラー写真調のカラー画像を得ることもできる。

【０１３８】たとえばイエロー、マゼンタ、シアンおよ
び必要に応じて黒色の感熱転写記録用感熱シートを順次
取り換えて、各色に応じた熱転写を行なうと、各色のか
けあわせからなるカラー写真調のカラー画像を得ること
もできる。

【０１３９】それから、次の方法も有効である。すなわ
ち、上記のように各色の感熱転写記録用インクシートを
用いるかわりに、予め各色に塗り分けて形成した区域を
有する感熱転写記録用インクシートを用いるのである。

【０１４０】そして、まずイエローの区域を用いてイエ
ローの分色画像を熱転写し、次にマゼンタの区域を用い
てマゼンタの分色画像を熱転写し、以下、順次に繰り返
すことによりイエロー、マゼンタ、シアン、及び必要に
より黒色の分色画像と順に熱転写する方法を採る。

【０１４１】この方法でも、カラー写真調のカラー画像
を得ることが可能であるが、さらに好都合なことに、こ
の方法には前記のような感熱転写記録用感熱シートの交
換が不要になるという利点がある。

【０１４２】さらに上記記載の方法で画像を形成した後
に、画像保存性の向上の目的で、上記記載の方法で加熱
処理を施してもよい。たとえば、画像形成面全面にわた
って、サーマルヘッドでインクシートのインク層を設け
ていない部分を用いて、加熱処理したり、あるいは新た
にヒートロール等の加熱処理を行ってもよい。また、近
赤外線吸収剤を含有している場合には、赤外線フラッシ
ュランプを用いて画像形成面を露光させてもよい。

【０１４３】いずれの場合も、加熱手段は問わないが、
受像層内部に色素をさらに拡散させるのが目的であるの
で、加熱方向は受像層の支持体側から加熱するのが効果
的で好ましい。

【０１４４】

【実施例】以下、実施例により本発明を更に具体的に説
明するが、本発明は、これらの実施例に限定されるもの
ではない。なお、以下において「部」は「重量部」を表
わす。

【０１４５】（実施例１） −感熱転写記録用インクシートの製造−支持体として厚
み６μｍのポリエチレンテレフタレートフィルム［東レ
（株）製、］のコロナ処理された表面に、下記組成のイ
ンク層形成用塗工液をワイヤーバーコーティング法によ
り、乾燥後の厚みが１μｍになるように塗布、乾燥する
とともに、コロナ処理されていない裏面にシリコーン樹
脂［大日精化（株）製、ＳＰ−２１０５］を含有するニ
トロセルロース溶液をスポイトで１、２滴垂らして全面
に広げ、背面処理コートを行なうことにより感熱転写記
録用インクシートを得た。

【０１４６】 　　　　　　　　インク層形成用塗工液；　　熱拡散性
色素・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・３．０
部

【０１４７】

【化２】

【０１４８】 　　ニトロセルロース・・・・・・・・・・・・・・・
・・・２．０部　　［旭化成工業（株）製、セルノバＢ
ＴＨ１／２］　　メチルエチルケトン・・・・・・・・
・・・・・・・・４０部　　ジオキサン・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・４５部　　シクロヘキサノ
ン・・・・・・・・・・・・・・・・・１０部。

【０１４９】−感熱転写記録用受像シートの製造−基材
として厚み１５０μｍの合成紙［商品名ユポＦＰＧ−１
５０；王子油化合成紙（株）製］上に下記組成の受像層
形成用塗工液を塗工法により順次、塗布・乾燥し、合成
紙上に厚み３μｍの受像層を形成することによって、感
熱転写記録用受像シートを得た。

【０１５０】 　　　　　　　　受像層形成用塗工液；　　金属イオン
含有化合物・・・・・・・・・・・・・・・・１０部｛
［Ｎｉ（Ｃ２　Ｈ５　ＮＨＣＨ２　ＣＨ２　ＮＨ２　）
］２＋［（Ｃ６　Ｈ５　）４　Ｂ２−］｝　　メチルエ
チルケトン・・・・・・・・・・・・・・・・・８０部
　　シクロヘキサノン・・・・・・・・・・・・・・・
・・・１０部。

【０１５１】−画像形成− まず、前記感熱転写記録用インクシートと上記感熱転写
記録用受像シートとを、前者のインク層表面と後者の受
像層表面とが接するように重ね合わせ、感熱転写記録用
インクシートの支持体側から、下記の条件にて感熱ヘッ
ドを当てて画像を形成した。

【０１５２】次いで、感熱転写記録用インクシートと感
熱転写記録用受像シートとを引き剥がし、画像を感熱転
写記録用受像シート上に転写した。

【０１５３】画像記録後、受像層表面の転写濃度、画像
の耐熱性、耐光性、定着性および滲み防止性について、
下記の基準で評価した。結果を表１に示す。

【０１５４】 主走査、副走査の線密度：８ドット／ｍｍ記録電力　　
　　　　　　　　　　　　：０．６Ｗ／ドット感熱ヘッ
ドの加熱時間　　：２０ｍｓｅｃ（印加エネルギー約１
１．２×１０−３Ｊ）から２ｍｓｅｃ（印加エネルギー
約１．１２×１０−３Ｊ）の間で段階的に加熱時間を調
整した。

【０１５５】転写濃度： 光学濃度計で反射濃度ＯＤ値を測定した。 ◎・・・・ＯＤ値が２．５以上 〇・・・・ＯＤ値が２．０〜２．５ △・・・・ＯＤ値が１．７〜２．０ Ｘ・・・・ＯＤ値が１．７以下。

【０１５６】耐熱性（耐熱画像保存性）：画像を記録し
た感熱転写記録用受像シートを７７℃、相対湿度８０％
の環境下に７２時間保持して、色素のブリードアウトお
よび色素の変色や褪色の有無を目視で判断するとともに
、分光光度計および光学濃度計で測定し判断した。 ◎・・・・色素の変色や褪色が全く認められない。 ○・・・・色素の変色や褪色がわずかに認められる。 △・・・・色素の変色や褪色が認められる。 Ｘ・・・・色素の変色や褪色が著しい。

【０１５７】耐光性（耐光画像保存性）：画像を記録し
た感熱転写記録用受像シートをキセノンウェーザーメー
ターで７２時間露光した後、画像を黙視で観察するとと
もに、分光光度計および光学濃度計で測定し判断した。 ◎・・・・色素の変色や褪色が全く認められない。 ○・・・・色素の変色や褪色がわずかに認められる。 △・・・・色素の変色や褪色が認められる。 Ｘ・・・・色素の変色や褪色が著しい。

【０１５８】色素の定着性：画像を記録した感熱転写記
録用受像シートを本発明の画像を記録していない感熱転
写記録用受像シートとを対面させ、４０ｇ／ｃｍ２　の
荷重を掛け、６０℃・４８時間放置後画像を記録してい
ない感熱転写記録用受像シートに転写した色素の転写濃
度で判断した。 ◎・・・・転写した色素が全く認められない。 ○・・・・転写した色素濃度が０．１０未満であった。 △・・・・転写した色素濃度が０．１０以上、０．１５
以下であった。 Ｘ・・・・転写した色素濃度が０．１５以上であった。

【０１５９】色素の滲み防止性：画像を記録した感熱転
写記録用受像シートを６０℃・１週間放置後滲み具合を
目視で判断した。 ○・・・・滲みがほとんど認められない。 Ｘ・・・・滲みが認められた。

【０１６０】（実施例２）受像層形成用塗工液の組成を
下記のものに変えた以外は実施例１と同様にして感熱転
写記録用受像シートを製造し、実施例１と同じ感熱転写
記録用インクシートを使用して、実施例１と同様にして
画像を形成し、その画像を評価した。結果を表１に示し
た。 　　　　　　　　受像層形成用塗工液；　　金属イオン
含有化合物・・・・・・・・・・・・・・・・１０部｛
［Ｎｉ（ＮＨ２　ＣＨ２　ＣＯＮＨ２　）］２＋［（Ｃ
６　Ｈ５　）４　Ｂ２−］｝　　メチルエチルケトン・
・・・・・・・・・・・・・・・・８０部　　シクロヘ
キサノン・・・・・・・・・・・・・・・・・・１０部
。

【０１６１】（実施例３）受像層形成用塗工液の組成を
下記のものに変えた以外は実施例１と同様にして感熱転
写記録用受像シートを製造し、実施例１と同じ感熱転写
記録用インクシートを使用して、実施例１と同様にして
画像を形成し、その画像を評価した。結果を表１に示し
た。 　　　　　　　　受像層形成用塗工液；　　金属イオン
含有化合物・・・・・・・・・・・・・・・・９．９部
｛［Ｎｉ（Ｃ２　Ｈ５　ＮＨＣＨ２　ＣＨ２　ＮＨ２　
）］２＋［（Ｃ６　Ｈ５　）４　Ｂ２−］｝　　ポリエ
ステル変性シリコーン樹脂・・・・・・・・・・・０．
１部　　［信越シリコーン（株）製、Ｘ−２４−８３０
０］　　メチルエチルケトン・・・・・・・・・・・・
・・・・８０部　　シクロヘキサノン・・・・・・・・
・・・・・・・・・１０部。

【０１６２】（実施例４）受像層形成用塗工液の組成を
下記のものに変えた以外は実施例１と同様にして感熱転
写記録用受像シートを製造し、実施例１と同じ感熱転写
記録用インクシートを使用して、実施例１と同様にして
画像を形成し、その画像を評価した。結果を表１に示し
た。 　　　　　　　　受像層形成用塗工液；　　金属イオン
含有化合物・・・・・・・・・・・・・・・・９部｛［
Ｎｉ（Ｃ２　Ｈ５　ＮＨＣＨ２　ＣＨ２　ＮＨ２　）］
２＋［（Ｃ６　Ｈ５　）４　Ｂ２−］｝　　変性シリコ
ーン樹脂・・・・・・・・・・・・・・・・・１部　　
［大日精化（株）、ダイアロマー　　ＳＰ−７１２］　
　メチルエチルケトン・・・・・・・・・・・・・・・
・８０部　　シクロヘキサノン・・・・・・・・・・・
・・・・・・１０部。

【０１６３】（実施例５）受像層形成用塗工液の組成を
下記のものに変えた以外は実施例１と同様にして感熱転
写記録用受像シートを製造し、実施例１と同じ感熱転写
記録用インクシートを使用して、実施例１と同様にして
画像を形成し、その画像を評価した。結果を表１に示し
た。 　　　　　　　　受像層形成用塗工液；　　金属イオン
含有化合物・・・・・・・・・・・・・・・・９部｛［
Ｎｉ（ＮＨ２　ＣＨ２　ＣＯＮＨ２　）］２＋［（Ｃ６
　Ｈ５　）４　Ｂ２−］｝　　無機微粒子・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・１部　　［東芝シリコ
ーン（株）製、トスパール１０８］　　メチルエチルケ
トン・・・・・・・・・・・・・・・・８０部　　シク
ロヘキサノン・・・・・・・・・・・・・・・・・１０
部。

【０１６４】（実施例６）受像層を形成した上に、下記
の樹脂層形成塗工液を乾燥膜厚０．２μｍで設けた以外
は実施例１と同様にして感熱転写記録用受像シートを製
造し、実施例１と同じ感熱転写記録用インクシートを使
用して、実施例１と同様にして画像を形成し、その画像
を評価した。結果を表１に示した。 　　　　　　　　樹脂層形成塗工液； 　　ポリ塩化ビニル・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・１０部　　［信越化学（株）製、ＴＫ−６００］
　　メチルエチルケトン・・・・・・・・・・・・・・
・・・８０部　　シクロヘキサノン・・・・・・・・・
・・・・・・・・・１０部。

【０１６５】（実施例７）受像層を形成した上に、下記
の樹脂層形成塗工液を乾燥膜厚０．２μｍで設けた以外
は実施例２と同様にして感熱転写記録用受像シートを製
造し、実施例１と同じ感熱転写記録用インクシートを使
用して、実施例１と同様にして画像を形成し、その画像
を評価した。結果を表１に示した。 　　　　　　　　樹脂層形成塗工液； 　　変性シリコン樹脂・・・・・・・・・・・・・・・
・・・　　５部　　［大日精化（株）、ダイアロマー　
　ＳＰ−７１２］　　メチルエチルケトン・・・・・・
・・・・・・・・・・・８５部　　シクロヘキサノン・
・・・・・・・・・・・・・・・・・１０部。

【０１６６】（実施例８）受像層を形成した上に、下記
の樹脂層形成塗工液を乾燥膜厚０．２μｍで設けた以外
は実施例１と同様にして感熱転写記録用受像シートを製
造し、実施例１と同じ感熱転写記録用インクシートを使
用して、実施例１と同様にして画像を形成し、その画像
を評価した。結果を表１に示した。 　　　　　　　　樹脂層形成塗工液； 　　ポリ塩化ビニル・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・９．５部　　［信越化学（株）製、ＴＫ−６００
］　　ポリエステル変性シリコーン樹脂・・・・・・・
・・・・０．５部　　［信越シリコーン（株）製、Ｘ−
２４−８３００］　　メチルエチルケトン・・・・・・
・・・・・・・・・・８０部　　シクロヘキサノン・・
・・・・・・・・・・・・・・・１０部。

【０１６７】（実施例９）受像層を形成した上に、下記
の樹脂層形成塗工液を乾燥膜厚０．２μｍで設けた以外
は実施例３と同様にして感熱転写記録用受像シートを製
造し、実施例１と同じ感熱転写記録用インクシートを使
用して、実施例１と同様にして画像を形成し、その画像
を評価した。結果を表１に示した。 　　　　　　　　樹脂層形成塗工液； 　　塩化ビニル系樹脂・・・・・・・・・・・・・・・
・・・８．５部　　［積水化学工業（株）製、エスメデ
ィカＶ１３３０Ｅ］　　紫外線吸収剤・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・１．５部　　［ＢＡＳＦ社製
、ユビナールＮ−３５］　　メチルエチルケトン・・・
・・・・・・・・・・・・・８０部　　シクロヘキサノ
ン・・・・・・・・・・・・・・・・・１０部。

【０１６８】（実施例１０）受像層を形成した上に、下
記の樹脂層形成塗工液を乾燥膜厚０．５μｍで設けた後
に、１２０℃で１０分間乾燥し、樹脂層を発泡させた以
外は実施例１と同様にして感熱転写記録用受像シートを
製造し、実施例１と同じ感熱転写記録用インクシートを
使用して、実施例１と同様にして画像を形成し、その画
像を評価した。結果を表１に示した。 　　　　　　　　樹脂層形成塗工液； 　　ポリ塩化ビニル・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・９．０部　　［信越化学（株）製、ＴＫ−６００
］　　アゾイソブチロニトリル・・・・・・・・・・・
・・・・１．０部　　メチルエチルケトン・・・・・・
・・・・・・・・・・８０部　　シクロヘキサノン・・
・・・・・・・・・・・・・・・１０部。

【０１６９】（比較例１）受像層形成用塗工液の組成を
下記のものに変えた以外は実施例１と同様にして感熱転
写記録用受像シートを製造し、実施例１と同じ感熱転写
記録用インクシートを使用して、実施例１と同様にして
画像を形成し、その画像を評価した。結果を表１に示し
た。 　　　　　　　　受像層形成用塗工液；　　ポリ塩化ビ
ニル樹脂・・・・・・・・・・・・・・・・・６部　　
［信越化学（株）製、ＴＫ６００］　　金属イオン含有
化合物・・・・・・・・・・・・・・・・３．５部｛［
Ｎｉ（Ｃ２　Ｈ５　ＮＨＣＨ２　ＣＨ２　ＮＨ２　）］
２＋［（Ｃ６　Ｈ５　）４　Ｂ２−］｝　　ポリエステ
ル変性シリコーン樹脂・・・・・・・・・・・０．５部
　　［信越シリコーン（株）製、Ｘ−２４−８３００］
　　ジオキサン・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・２０部　　メチルエチルケトン・・・・・・・・・
・・・・・・・６０部　　シクロヘキサノン・・・・・
・・・・・・・・・・・・１０部。

【０１７０】（比較例２）受像層形成用塗工液の組成を
下記のものに変えた以外は実施例１と同様にして感熱転
写記録用受像シートを製造し、実施例１と同じ感熱転写
記録用インクシートを使用して、実施例１と同様にして
画像を形成し、その画像を評価した。結果を表１に示し
た。 　　　　　　　　受像層形成用塗工液；　　塩化ビニル
系共重合体・・・・・・・・・・・・・・・・６部　　
［ＢＡＳＦ（株）製、ラロフレックスＭＰ２５］　　金
属イオン含有化合物・・・・・・・・・・・・・・・・
３．５部｛［Ｎｉ（Ｃ２　Ｈ５　ＮＨＣＨ２　ＣＨ２　
ＮＨ２　）］２＋［（Ｃ６　Ｈ５　）４　Ｂ２−］｝　
　ポリエステル変性シリコーン樹脂・・・・・・・・・
・・０．５部　　［信越シリコーン（株）製、Ｘ−２４
−８３００］　　ジオキサン・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・２０部　　メチルエチルケトン・・・
・・・・・・・・・・・・・６０部　　シクロヘキサノ
ン・・・・・・・・・・・・・・・・・１０部。

【０１７１】（比較例３）受像層形成用塗工液の組成を
下記のものに変えた以外は実施例１と同様にして感熱転
写記録用受像シートを製造し、実施例１と同じ感熱転写
記録用インクシートを使用して、実施例１と同様にして
画像を形成し、その画像を評価した。結果を表１に示し
た。 　　　　　　　　受像層形成用塗工液；　　ポリ塩化ビ
ニル樹脂・・・・・・・・・・・・・・・・・５．５部
　　［信越化学（株）製、ＴＫ６００］　　金属イオン
含有化合物・・・・・・・・・・・・・・・・３．５部
｛［Ｎｉ（Ｃ２　Ｈ５　ＮＨＣＨ２　ＣＨ２　ＮＨ２　
）］２＋［（Ｃ６　Ｈ５　）４　Ｂ２−］｝　　ポリエ
ステル変性シリコーン樹脂・・・・・・・・・・・０．
５部　　［信越シリコーン（株）製、Ｘ−２４−８３０
０］　　フタル酸アルキルエステル・・・・・・・・・
・・・・・０．５部　　［大八化学（株）製、ＤＯＰ］ 　　ジオキサン・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・２０部　　メチルエチルケトン・・・・・・・・・
・・・・・・・６０部　　シクロヘキサノン・・・・・
・・・・・・・・・・・・１０部。

【０１７２】

【表１】

【０１７３】（実施例１１）受像層形成用塗工液の組成
を下記のものに変えた以外は実施例１と同様にして感熱
転写記録用受像シートを製造し、実施例１と同じ感熱転
写記録用インクシートを使用して、実施例１と同様にし
て画像を形成し、その画像を評価した。結果を表２に示
した。 　　　　　　　　受像層形成用塗工液；　　ポリスチレ
ン・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・６部　　
［三井東圧（株）製、トーポレックス５００−５１］　
　金属イオン含有化合物・・・・・・・・・・・・・・
・・３．５部｛［Ｎｉ（Ｃ２　Ｈ５　ＮＨＣＨ２　ＣＨ
２　ＮＨ２　）］２＋［（Ｃ６　Ｈ５　）４　Ｂ２−］
｝　　ポリエステル変性シリコーン樹脂・・・・・・・
・・・・０．５部　　［信越シリコーン（株）製、Ｘ−
２４−８３００］　　メチルエチルケトン・・・・・・
・・・・・・・・・・８０部　　シクロヘキサノン・・
・・・・・・・・・・・・・・・１０部。

【０１７４】（実施例１２）受像層形成用塗工液の組成
を下記のものに変えた以外は実施例１と同様にして感熱
転写記録用受像シートを製造し、実施例１と同じ感熱転
写記録用インクシートを使用して、実施例１と同様にし
て画像を形成し、その画像を評価した。結果を表２に示
した。 　　　　　　　　受像層形成用塗工液；　　ＡＳ樹脂・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・６部　　［三
井東圧化学（株）製、ライタック−Ａ　　２００ＣＰ］
　　金属イオン含有化合物・・・・・・・・・・・・・
・３．５部｛［Ｎｉ（ＮＨ２　ＣＨ２　ＣＯＮＨ２　）
］２＋［（Ｃ６　Ｈ５　）４　Ｂ２−］｝　　ポリエス
テル変性シリコーン樹脂・・・・・・・・・０．５部　
　［信越シリコーン（株）製、Ｘ−２４−８３００］　
　メチルエチルケトン・・・・・・・・・・・・・・８
０部　　シクロヘキサノン・・・・・・・・・・・・・
・・１０部。

【０１７５】（実施例１３）受像層形成用塗工液の組成
を下記のものに変えた以外は実施例１と同様にして感熱
転写記録用受像シートを製造し、実施例１と同じ感熱転
写記録用インクシートを使用して、実施例１と同様にし
て画像を形成し、その画像を評価した。結果を表２に示
した。 　　　　　　　　受像層形成用塗工液；　　ＡＡＳ樹脂
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・６部　　［日
立化成（株）製、バイタックスＶ６１００Ａ］　　金属
イオン含有化合物・・・・・・・・・・・・・・３．５
部｛［Ｎｉ（Ｃ２　Ｈ５　ＮＨＣＨ２　ＣＨ２　ＮＨ２
　）］２＋［（Ｃ６　Ｈ５　）４　Ｂ２−］｝　　ポリ
エステル変性シリコーン樹脂・・・・・・・・・０．５
部　　［信越シリコーン（株）製、Ｘ−２４−８３００
］　　ジオキサン・・・・・・・・・・・・・・・・・
・４０部　　メチルエチルケトン・・・・・・・・・・
・・・・４０部　　シクロヘキサノン・・・・・・・・
・・・・・・・１０部。

【０１７６】（実施例１４）受像層形成用塗工液の組成
を下記のものに変えた以外は実施例１と同様にして感熱
転写記録用受像シートを製造し、実施例１と同じ感熱転
写記録用インクシートを使用して、実施例１と同様にし
て画像を形成し、その画像を評価した。結果を表２に示
した。 　　　　　　　　受像層形成用塗工液；　　ＡＥＳ樹脂
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・６部　　［日
本合成ゴム（株）製、ＪＳＲ　　ＡＥＳ１１０］　　金
属イオン含有化合物・・・・・・・・・・・・・・３．
５部｛［Ｎｉ（ＮＨ２　ＣＨ２　ＣＯＮＨ２　）］２＋
［（Ｃ６　Ｈ５　）４　Ｂ２−］｝　　ポリエステル変
性シリコーン樹脂・・・・・・・・・０．５部　　［信
越シリコーン（株）製、Ｘ−２４−８３００］　　ジオ
キサン・・・・・・・・・・・・・・・・・・４０部　
　メチルエチルケトン・・・・・・・・・・・・・・４
０部　　シクロヘキサノン・・・・・・・・・・・・・
・・１０部。

【０１７７】（実施例１５）受像層形成用塗工液の組成
を下記のものに変えた以外は実施例１と同様にして感熱
転写記録用受像シートを製造し、実施例１と同じ感熱転
写記録用インクシートを使用して、実施例１と同様にし
て画像を形成し、その画像を評価した。結果を表２に示
した。 　　ＡＣＳ樹脂・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・６部　　［昭和電工（株）製、ＡＣＳ樹脂ＧＷ−３６
０］　　金属イオン含有化合物・・・・・・・・・・・
・・・３．５部｛［Ｎｉ（Ｃ２　Ｈ５　ＮＨＣＨ２　Ｃ
Ｈ２　ＮＨ２　）］２＋［（Ｃ６　Ｈ５　）４　Ｂ２−
］｝　　ポリエステル変性シリコーン樹脂・・・・・・
・・・０．５部　　［信越シリコーン（株）製、Ｘ−２
４−８３００］　　ジオキサン・・・・・・・・・・・
・・・・・・・４０部　　メチルエチルケトン・・・・
・・・・・・・・・・４０部　　シクロヘキサノン・・
・・・・・・・・・・・・・１０部。

【０１７８】（実施例１６）受像層形成用塗工液の組成
を下記のものに変えた以外は実施例１と同様にして感熱
転写記録用受像シートを製造し、実施例１と同じ感熱転
写記録用インクシートを使用して、実施例１と同様にし
て画像を形成し、その画像を評価した。結果を表２に示
した。 　　　　　　　　受像層形成用塗工液；　　ＡＳ樹脂・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・３．５部　　
［三井東圧化学（株）製、ライタック−Ａ　　３００Ｃ
Ｐ］　　塩化ビニル系共重合体・・・・・・・・・・・
・・・１．５部　　［ＢＡＳＦ（株）製、ラロフレック
スＭＰ２５］　　金属イオン含有化合物・・・・・・・
・・・・・・・３．５部｛［Ｎｉ（Ｃ３　Ｈ７　ＮＨＣ
ＯＣＨ２　ＮＨ２　）］２＋［（Ｃ６　Ｈ５　）４　Ｂ
２−］｝　　ポリエステル変性シリコーン樹脂・・・・
・・・・・０．５部　　［信越シリコーン（株）製、Ｘ
−２４−８３００］　　メチルエチルケトン・・・・・
・・・・・・・・・８０部　　シクロヘキサノン・・・
・・・・・・・・・・・・１０部。

【０１７９】（実施例１７）受像層形成用塗工液の組成
を下記のものに変えた以外は実施例１と同様にして感熱
転写記録用受像シートを製造し、実施例１と同じ感熱転
写記録用インクシートを使用して、実施例１と同様にし
て画像を形成し、その画像を評価した。結果を表２に示
した。 　　　　　　　　受像層形成用塗工液；　　ＡＣＳ樹脂
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・５．５部　　
［昭和電工（株）製、ＡＣＳ樹脂ＧＷ−３６０］　　金
属イオン含有化合物・・・・・・・・・・・・・・３．
５部｛［Ｎｉ（Ｃ２　Ｈ５　ＮＨＣＨ２　ＣＨ２　ＮＨ
２　）］２＋［（Ｃ６　Ｈ５　）４　Ｂ２−］｝　　フ
タル酸アルキルエステル・・・・・・・・・・・・０．
５部　　［大八化学（株）製、ＤＯＰ］ 　　ポリエステル変性シリコーン樹脂・・・・・・・・
・０．５部　　［信越シリコーン（株）製、Ｘ−２４−
８３００］　　メチルエチルケトン・・・・・・・・・
・・・・・８０部　　シクロヘキサノン・・・・・・・
・・・・・・・・１０部。

【０１８０】（実施例１８）受像層形成用塗工液の組成
を下記のものに変えた以外は実施例１と同様にして感熱
転写記録用受像シートを製造し、実施例１と同じ感熱転
写記録用インクシートを使用して、実施例１と同様にし
て画像を形成し、その画像を評価した。結果を表２に示
した。 　　　　　　　　受像層形成用塗工液；　　ＡＥＳ樹脂
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・５．５部　　
［日本合成ゴム（株）製、ＪＳＲ　　ＡＥＳ１１０］　
　金属イオン含有化合物・・・・・・・・・・・・・・
３．５部｛［Ｎｉ（ＮＨ２　ＣＨ２　ＣＯＮＨ２　）］
２＋［（Ｃ６　Ｈ５　）４　Ｂ２−］｝　　ポリエステ
ル変性シリコーン樹脂・・・・・・・・・０．５部　　
［信越シリコーン（株）製、Ｘ−２４−８３００］　　
無機微粒子・・・・・・・・・・・・・・・・・・・０
．５部　　［東芝シリコーン（株）製、トスパール　１
０４］　　ジオキサン・・・・・・・・・・・・・・・
・・・４０部　　メチルエチルケトン・・・・・・・・
・・・・・・４０部　　シクロヘキサノン・・・・・・
・・・・・・・・・１０部。

【０１８１】（比較例４）受像層形成用塗工液の組成を
下記のものに変えた以外は実施例１と同様にして感熱転
写記録用受像シートを製造し、実施例１と同じ感熱転写
記録用インクシートを使用して、実施例１と同様にして
画像を形成し、その画像を評価した。結果を表２に示し
た。 　　　　　　　　受像層形成用塗工液；　　ポリ塩化ビ
ニル樹脂・・・・・・・・・・・・・・・６部　　［信
越化学（株）製、ＴＫ６００］　　金属イオン含有化合
物・・・・・・・・・・・・・・３．５部｛［Ｎｉ（Ｃ
２　Ｈ５　ＮＨＣＨ２　ＣＨ２　ＮＨ２　）］２＋［（
Ｃ６　Ｈ５　）４　Ｂ２−］｝　　ポリエステル変性シ
リコーン樹脂・・・・・・・・・０．５部　　［信越シ
リコーン（株）製、Ｘ−２４−８３００］　　ジオキサ
ン・・・・・・・・・・・・・・・・・・２０部　　メ
チルエチルケトン・・・・・・・・・・・・・・６０部
　　シクロヘキサノン・・・・・・・・・・・・・・・
１０部。

【０１８２】（比較例５）受像層形成用塗工液の組成を
下記のものに変えた以外は実施例１と同様にして感熱転
写記録用受像シートを製造し、実施例１と同じ感熱転写
記録用インクシートを使用して、実施例１と同様にして
画像を形成し、その画像を評価した。結果を表２に示し
た。 　　　　　　　　受像層形成用塗工液；　　塩化ビニル
系共重合体・・・・・・・・・・・・・・６部　　［Ｂ
ＡＳＦ（株）製、ラロフレックスＭＰ２５］　　金属イ
オン含有化合物・・・・・・・・・・・・・・３．５部
｛［Ｎｉ（Ｃ２　Ｈ５　ＮＨＣＨ２　ＣＨ２　ＮＨ２　
）］２＋［（Ｃ６　Ｈ５　）４　Ｂ２−］｝　　ポリエ
ステル変性シリコーン樹脂・・・・・・・・・０．５部
　　［信越シリコーン（株）製、Ｘ−２４−８３００］
　　ジオキサン・・・・・・・・・・・・・・・・・・
２０部　　メチルエチルケトン・・・・・・・・・・・
・・・６０部　　シクロヘキサノン・・・・・・・・・
・・・・・・１０部。

【０１８３】（比較例６）受像層形成用塗工液の組成を
下記のものに変えた以外は実施例１と同様にして感熱転
写記録用受像シートを製造し、実施例１と同じ感熱転写
記録用インクシートを使用して、実施例１と同様にして
画像を形成し、その画像を評価した。結果を表２に示し
た。 　　　　　　　　受像層形成用塗工液；　　ポリ塩化ビ
ニル樹脂・・・・・・・・・・・・・・・５．５部　　
［信越化学（株）製、ＴＫ６００］　　金属イオン含有
化合物・・・・・・・・・・・・・・３．５部｛［Ｎｉ
（Ｃ２　Ｈ５　ＮＨＣＨ２　ＣＨ２　ＮＨ２　）］２＋
［（Ｃ６　Ｈ５　）４　Ｂ２−］｝　　ポリエステル変
性シリコーン樹脂・・・・・・・・・０．５部　　［信
越シリコーン（株）製、Ｘ−２４−８３００］　　フタ
ル酸アルキルエステル・・・・・・・・・・・・０．５
部　　［大八化学（株）製、ＤＯＰ］ 　　ジオキサン・・・・・・・・・・・・・・・・・・
２０部　　メチルエチルケトン・・・・・・・・・・・
・・・６０部　　シクロヘキサノン・・・・・・・・・
・・・・・・１０部。

【０１８４】

【表２】

【０１８５】（実施例１９）下記組成のインク層形成用
塗工液および受像層形成塗工液を用いて、実施例１と同
様にして感熱転写記録用インクシートおよび感熱転写記
録用受像シ−トを得た。実施例１と同様にして画像を形
成し、その画像を評価した。結果を表３に示した。 　　　　　　　　インク層形成用塗工液；　　熱拡散性
色素・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・３部　
　［日本化薬（株）製、カヤセットブルー７１４］　　
ニトロセルロース・・・・・・・・・・・・・・・・・
・３部　　［旭化成工業（株）製、セルノバＢＴＨ１／
２］　　ジオキサン・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・４０部　　メチルエチルケトン・・・・・・・
・・・・・・・・・４４部　　シクロヘキサノン・・・
・・・・・・・・・・・・・・１０部。

【０１８６】 　　　　　　　　受像層形成用塗工液；　　ポリビニル
アセトアセタール樹脂・・・・・・・・・・・９．５部
　　［積水化学工業（株）製、エスレックＫＳ−５Ｚ、
重合度：２４００］　　ポリエステル変性シリコーン樹
脂・・・・・・・・・・・０．５部　　［信越シリコー
ン（株）製、Ｘ−２４−８３００］　　メチルエチルケ
トン・・・・・・・・・・・・・・・・４０部　　ジオ
キサン・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・４０
部　　シクロヘキサノン・・・・・・・・・・・・・・
・・・１０部。

【０１８７】（実施例２０）受像層形成用塗工液の組成
を下記のものに変えた以外は実施例１と同様にして感熱
転写記録用受像シートを製造し、実施例１９と同じ感熱
転写記録用インクシートを使用して、実施例１と同様に
して画像を形成し、その画像を評価した。結果を表３に
示した。 　　　　　　　　受像層形成用塗工液；　　ポリビニル
ホルマール樹脂・・・・・・・・・・・・・・７．０部
　　［電気化学工業（株）製、デンカホルマール＃１０
０、重合度：７５０］　　塩化ビニル系樹脂・・・・・
・・・・・・・・・・・・・２．５部　　［東ソー（株
）、リュウロンＱＣ６４０］　　ポリエステル変性シリ
コーン樹脂・・・・・・・・・・・０．５部　　［信越
シリコーン（株）製、Ｘ−２４−８３００］　　メチル
エチルケトン・・・・・・・・・・・・・・・・２０部
　　ジオキサン・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・６０部　　シクロヘキサノン・・・・・・・・・・
・・・・・・・１０部。

【０１８８】（実施例２１）受像層形成用塗工液の組成
を下記のものに変えた以外は実施例１と同様にして感熱
転写記録用受像シートを製造し、実施例１９と同じ感熱
転写記録用インクシートを使用して、実施例１と同様に
して画像を形成し、その画像を評価した。結果を表３に
示した。 　　　　　　　　受像層形成用塗工液；　　ポリビニル
アセトアセタール樹脂・　　・・・・・・・・・６．０
部　　［積水化学工業（株）製、エスレックＫＳ−１、
重合度：５００］　　ポリビニルホルマール樹脂・・・
・・・・・・・・・・・３．５部　　［電気化学工業（
株）製、デンカホルマール＃２００、重合度：９５０］
　　ポリエステル変性シリコーン樹脂・・・・・・・・
・・・０．５部　　［信越シリコーン（株）製、Ｘ−２
４−８３００］　　メチルエチルケトン・・・・・・・
・・・・・・・・・２０部　　ジオキサン・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・６０部　　シクロヘキサ
ノン・・・・・・・・・・・・・・・・・１０部。

【０１８９】（実施例２２）受像層形成用塗工液の組成
を下記のものに変えた以外は実施例１と同様にして感熱
転写記録用受像シートを製造し、実施例１９と同じ感熱
転写記録用インクシートを使用して、実施例１と同様に
して画像を形成し、その画像を評価した。結果を表３に
示した。 　　　　　　　　受像層形成用塗工液；　　ポリビニル
アセトアセタール樹脂・・・・・・・・・・・７．０部
　　［積水化学工業（株）製、エスレックＫＳ−１、重
合度：５００］　　塩化ビニル系樹脂・・・・・・・・
・・・・・・・・・・２．５部　　［ＢＡＳＦ社製、ラ
ロフレックスＭＰ２５］　　ポリエステル変性シリコー
ン樹脂・・・・・・・・・・・０．５部　　［信越シリ
コーン（株）製、Ｘ−２４−８３００］　　メチルエチ
ルケトン・・・・・・・・・・・・・・・・２０部　　
ジオキサン・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
６０部　　シクロヘキサノン・・・・・・・・・・・・
・・・・・１０部。

【０１９０】（実施例２３）受像層形成用塗工液の組成
を下記のものに変えた以外は実施例１と同様にして感熱
転写記録用受像シートを製造し、実施例１９と同じ感熱
転写記録用インクシートを使用して、実施例１と同様に
して画像を形成し、その画像を評価した。結果を表３に
示した。 　　　　　　　　受像層形成用塗工液；　　ポリビニル
アセトアセタール樹脂・・・・・・・・・・・９．０部
　　［積水化学工業（株）製、エスレックＫＳ−５Ｚ、
重合度：２４００］　　ポリエステル変性シリコーン樹
脂・・・・・・・・・・・０．５部　　［信越シリコー
ン（株）製、Ｘ−２４−８３００］　　トリメリット酸
アルキルエステル・・・・・・・・・・・０．５部　　
［旭電化工業（株）製、アデカイザーＣ７９］　　メチ
ルエチルケトン・・・・・・・・・・・・・・・・２０
部　　ジオキサン・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・６０部　　シクロヘキサノン・・・・・・・・・
・・・・・・・・１０部。

【０１９１】（実施例２４）受像層形成用塗工液の組成
を下記のものに変えた以外は実施例１と同様にして感熱
転写記録用受像シートを製造し、実施例１９と同じ感熱
転写記録用インクシートを使用して、実施例１と同様に
して画像を形成し、その画像を評価した。結果を表３に
示した。 　　　　　　　　受像層形成用塗工液；　　ポリビニル
ホルマール樹脂・・・・・・・・・・・・・・８．０部
　　［電気化学工業（株）製、デンカホルマール＃３０
、重合度：６００］　　ポリエステル変性シリコーン樹
脂・・・・・・・・・・・０．５部　　［信越シリコー
ン（株）製、Ｘ−２４−８３００］　　無機微粒子・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・１．５部　　
［東芝シリコーン（株）製、トスパール１０８］　　メ
チルエチルケトン・・・・・・・・・・・・・・・・２
０部　　ジオキサン・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・６０部　　シクロヘキサノン・・・・・・・・
・・・・・・・・・１０部。

【０１９２】（実施例２５）受像層形成用塗工液の組成
を下記のものに変えた以外は実施例１と同様にして感熱
転写記録用受像シートを製造し、実施例１９と同じ感熱
転写記録用インクシートを使用して、実施例１と同様に
して画像を形成し、その画像を評価した。結果を表３に
示した。 　　　　　　　　受像層形成用塗工液；　　ポリビニル
アセトアセタール樹脂・・・・・・・・・・・６．５部
　　［積水化学工業（株）製、エスレックＫＳ−１、重
合度：５００］　　塩化ビニル系樹脂・・・・・・・・
・・・・・・・・・・１．５部　　［ＢＡＳＦ社製、ラ
ロフレックスＭＰ２５］　　ポリエステル変性シリコー
ン樹脂・・・・・・・・・・・０．５部　　［信越シリ
コーン（株）製、Ｘ−２４−８３００］　　紫外線吸収
剤・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・１．５部
　　［ＢＡＳＦ社製、ユビナールＮ３５］　　メチルエ
チルケトン・・・・・・・・・・・・・・・・２０部　
　ジオキサン・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・６０部　　シクロヘキサノン・・・・・・・・・・・
・・・・・・１０部。

【０１９３】（実施例２６）インク層形成塗工液および
受像層形成用塗工液の組成を下記のものに変えた以外は
実施例１と同様にして感熱転写記録用インクシートおよ
び感熱転写記録用受像シートを製造し、実施例１と同様
にして画像を形成し、その画像を評価した。結果を表３
に示した。 　　　　　　　　インク層形成用塗工液；　　熱拡散性
色素・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・４．０
部

【０１９４】

【化２】

【０１９５】 　　ニトロセルロース・・・・・・・・・・・・・・・
・・・３．０部　　［旭化成工業（株）製、セルノバＢ
ＴＨ１／２］　　ジオキサン・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・４０部　　メチルエチルケト・・・・
・・・・・・・・・・・・・４３部　　シクロヘキサノ
ン・・・・・・・・・・・・・・・・・１０部。

【０１９６】 　　　　　　　　受像層形成用塗工液；　　ポリビニル
アセトアセタール樹脂・・・・・・・・・・・５．５部
　　［積水化学工業（株）製、エスレックＫＳ−５Ｚ、
重合度：２４００］　　金属イオン含有化合物・・・・
・・・・・・・・・・・・３．５部｛［Ｎｉ（Ｃ２　Ｈ
５　ＮＨＣＨ２　ＣＨ２　ＮＨ２　）］２＋［（Ｃ６　
Ｈ５　）４　Ｂ２−］｝　　ポリエステル変性シリコー
ン樹脂・・・・・・・・・・・０．５部　　［信越シリ
コーン（株）製、Ｘ−２４−８３００］　　ジオキサン
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・２０部　　
メチルエチルケトン・・・・・・・・・・・・・・・・
６０部　　シクロヘキサノン・・・・・・・・・・・・
・・・・・１０部。

【０１９７】（実施例２７）受像層形成用塗工液の組成
を下記のものに変えた以外は実施例１と同様にして感熱
転写記録用受像シートを製造し、実施例２６と同じ感熱
転写記録用インクシートを使用して、実施例１と同様に
して画像を形成し、その画像を評価した。結果を表３に
示した。 　　　　　　　　受像層形成用塗工液；　　ポリビニル
ホルマール樹脂・・・・・・・・・・・・・・５．５部
　　［電気化学工業（株）製、デンカホルマール＃３０
、重合度：６００］　　金属イオン含有化合物・・・・
・・・・・・・・・・・・３．５部｛［Ｎｉ（Ｃ３　Ｈ
７　ＮＨＣＯＣＨ２　ＮＨ２　）］２＋［（Ｃ６　Ｈ５
　）４　Ｂ２−］｝　　ポリエステル変性シリコーン樹
脂・・・・・・・・・・・０．５部　　［信越シリコー
ン（株）製、Ｘ−２４−８３００］　　無機微粒子・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・０．５部　　
［東芝シリコーン（株）製、トスパール１０８］　　ジ
オキサン・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・２
０部　　メチルエチルケトン・・・・・・・・・・・・
・・・・６０部　　シクロヘキサノン・・・・・・・・
・・・・・・・・・１０部。

【０１９８】（実施例２８）受像層形成用塗工液の組成
を下記のものに変えた以外は実施例１と同様にして感熱
転写記録用受像シートを製造し、実施例２６と同じ感熱
転写記録用インクシートを使用して、実施例１と同様に
して画像を形成し、その画像を評価した。結果を表３に
示した。 　　　　　　　　受像層形成用塗工液；　　ポリビニル
アセトアセタール樹脂・・・・・・・・・・・４．０部
　　［積水化学工業（株）製、エスレックＫＳ−１、重
合度：５００］　　ポリビニルホルマール樹脂・・・・
・・・・・・・・・・２．０部　　［電気化学工業（株
）製、デンカホルマール＃２００、重合度：９５０］　
　金属イオン含有化合物・・・・・・・・・・・・・・
・・３．５部｛［Ｎｉ（ＮＨ２　ＣＨ２　ＣＯＮＨ２　
）］２＋［（Ｃ６　Ｈ５　）４　Ｂ２−］｝　　ポリエ
ステル変性シリコーン樹脂・・・・・・・・・・・０．
５部　　［信越シリコーン（株）製、Ｘ−２４−８３０
０］　　ジオキサン・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・２０部　　メチルエチルケトン・・・・・・・
・・・・・・・・・６０部　　シクロヘキサノン・・・
・・・・・・・・・・・・・・１０部。

【０１９９】（実施例２９）受像層形成用塗工液の組成
を下記のものに変えた以外は実施例１と同様にして感熱
転写記録用受像シートを製造し、実施例２６と同じ感熱
転写記録用インクシートを使用して、実施例１と同様に
して画像を形成し、その画像を評価した。結果を表３に
示した。 　　　　　　　　受像層形成用塗工液；　　ポリビニル
アセトアセタール樹脂・・・・・・・・・・・４．５部
　　［積水化学工業（株）製、エスレックＫＳ−５Ｚ、
重合度：２４００］　　塩化ビニル系樹脂・・・・・・
・・・・・・・・・・・・１．５部　　［呉羽化学（株
）製、クレハロンＳＯＡ］　　金属イオン含有化合物・
・・・・・・・・・・・・・・・３．５部｛［Ｎｉ（Ｃ
２　Ｈ５　ＮＨＣＨ２　ＣＨ２　ＮＨ２　）］２＋［（
Ｃ６　Ｈ５　）４　Ｂ２−］｝　　ポリエステル変性シ
リコーン樹脂・・・・・・・・・・・０．５部　　［信
越シリコーン（株）製、Ｘ−２４−８３００］　　ジオ
キサン・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・２０
部　　メチルエチルケトン・・・・・・・・・・・・・
・・・６０部　　シクロヘキサノン・・・・・・・・・
・・・・・・・・１０部。

【０２００】（実施例３０）受像層形成用塗工液の組成
を下記のものに変えた以外は実施例１と同様にして感熱
転写記録用受像シートを製造し、実施例２６と同じ感熱
転写記録用インクシートを使用して、実施例１と同様に
して画像を形成し、その画像を評価した。結果を表３に
示した。 　　　　　　　　受像層形成用塗工液；　　ポリビニル
ホルマール樹脂・・・・・・・・・・・・・・５．５部
　　［電気化学工業（株）製、デンカホルマール＃１０
０、重合度：７５０］　　金属イオン含有化合物・・・
・・・・・・・・・・・・・３．５部｛［Ｎｉ（Ｃ２　
Ｈ５　ＮＨＣＨ２　ＣＨ２　ＮＨ２　）］２＋［（Ｃ６
　Ｈ５　）４　Ｂ２−］｝　　ポリエステル変性シリコ
ーン樹脂・・・・・・・・・・・０．５部　　［信越シ
リコーン（株）製、Ｘ−２４−８３００］　　フタル酸
アルキルエステル・・・・・・・・・・・・・・０．５
部　　［大八化学（株）製、ＤＯＰ］ 　　ジオキサン・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・２０部　　メチルエチルケトン・・・・・・・・・
・・・・・・・６０部　　シクロヘキサノン・・・・・
・・・・・・・・・・・・１０部。

【０２０１】（実施例３１）受像層形成用塗工液の組成
を下記のものに変えた以外は実施例１と同様にして感熱
転写記録用受像シートを製造し、実施例２６と同じ感熱
転写記録用インクシートを使用して、実施例１と同様に
して画像を形成し、その画像を評価した。結果を表３に
示した。 　　　　　　　　受像層形成用塗工液；　　ポリビニル
アセトアセタール樹脂・・・・・・・・・・・４．５部
　　［積水化学工業（株）製、エスレックＫＳ−５Ｚ、
重合度：２４００］　　金属イオン含有化合物・・・・
・・・・・・・・・・・・３．５部｛［Ｎｉ（Ｃ３　Ｈ
７　ＮＨＣＯＣＨ２　ＮＨ２　）］２＋［（Ｃ６　Ｈ５
　）４　Ｂ２−］｝　　ポリエステル変性シリコーン樹
脂・・・・・・・・・・・０．５部　　［信越シリコー
ン（株）製、Ｘ−２４−８３００］　　紫外線吸収剤・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・１．５部　　
［ＢＡＳＦ社製、ユビナールＮ３５］　　ジオキサン・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・２０部　　メ
チルエチルケトン・・・・・・・・・・・・・・・・６
０部　　シクロヘキサノン・・・・・・・・・・・・・
・・・・１０部。

【０２０２】（比較例７）受像層形成用塗工液の組成を
下記のものに変えた以外は実施例１と同様にして感熱転
写記録用受像シートを製造し、実施例１９と同じ感熱転
写記録用インクシートを使用して、実施例１と同様にし
て画像を形成し、その画像を評価した。結果を表３に示
した。 　　　　　　　　受像層形成用塗工液；　　塩化ビニル
系樹脂・・・・・・・・・・・・・・・・・・９．５部
　　［東ソー（株）製、リュウロンＱＣ６４０］　　ポ
リエステル変性シリコーン樹脂・・・・・・・・・・・
０．５部　　［信越シリコーン（株）製、Ｘ−２４−８
３００］　　ジオキサン・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・２０部　　メチルエチルケトン・・・・・
・・・・・・・・・・・６０部　　シクロヘキサノン・
・・・・・・・・・・・・・・・・１０部。

【０２０３】（比較例８）受像層形成用塗工液の組成を
下記のものに変えた以外は実施例１と同様にして感熱転
写記録用受像シートを製造し、実施例１９と同じ感熱転
写記録用インクシートを使用して、実施例１と同様にし
て画像を形成し、その画像を評価した。結果を表３に示
した。 　　　　　　　　受像層形成用塗工液；　　塩化ビニル
系共重合体・・・・・・・・・・・・・・・・９．０部
　　［ＢＡＳＦ（株）製、ラロフレックスＭＰ２５］　
　ポリエステル変性シリコーン樹脂・・・・・・・・・
・・０．５部　　［信越シリコーン（株）製、Ｘ−２４
−８３００］　　トリメリット酸アルキルエステル・・
・・・・・・・・・０．５部　　［旭電化工業（株）製
、アデカイザーＣ７９］　　ジオキサン・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・２０部　　メチルエチルケ
トン・・・・・・・・・・・・・・・・６０部　　シク
ロヘキサノン・・・・・・・・・・・・・・・・・１０
部。

【０２０４】（比較例９）受像層形成用塗工液の組成を
下記のものに変えた以外は実施例１と同様にして感熱転
写記録用受像シートを製造し、実施例２６と同じ感熱転
写記録用インクシートを使用して、実施例１と同様にし
て画像を形成し、その画像を評価した。結果を表３に示
した。 　　　　　　　　受像層形成用塗工液；　　ポリ塩化ビ
ニル樹脂・・・・・・・・・・・・・・・・・６．０部
　　［呉羽化学（株）製、クレハロンＳＯＡ］　　金属
イオン含有化合物・・・・・・・・・・・・・・・・３
．５部｛［Ｎｉ（ＮＨ２　ＣＨ２　ＣＯＮＨ２　）］２
＋［（Ｃ６　Ｈ５　）４　Ｂ２−］｝　　ポリエステル
変性シリコーン樹脂・・・・・・・・・・・０．５部　
　［信越シリコーン（株）製、Ｘ−２４−８３００］　
　ジオキサン・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・２０部　　メチルエチルケトン・・・・・・・・・・
・・・・・・６０部　　シクロヘキサノン・・・・・・
・・・・・・・・・・・１０部。

【０２０５】（比較例１０）受像層形成用塗工液の組成
を下記のものに変えた以外は実施例１と同様にして感熱
転写記録用受像シートを製造し、実施例２６と同じ感熱
転写記録用インクシートを使用して、実施例１と同様に
して画像を形成し、その画像を評価した。結果を表３に
示した。 　　　　　　　　受像層形成用塗工液；　　塩化ビニル
系樹脂・・・・・・・・・・・・・・・・・・５．５部
　　［呉羽化学（株）製、クレハロンＳＯＡ］　　金属
イオン含有化合物・・・・・・・・・・・・・・・・３
．５部｛［Ｎｉ（Ｃ２　Ｈ５　ＮＨＣＨ２　ＣＨ２　Ｎ
Ｈ２　）］２＋［（Ｃ６　Ｈ５　）４　Ｂ２−］｝　　
ポリエステル変性シリコーン樹脂・・・・・・・・・・
・０．５部　　［信越シリコーン（株）製、Ｘ−２４−
８３００］　　フタル酸アルキルエステル・・・・・・
・・・・・・・・０．５部　　［大八化学（株）製、Ｄ
ＯＰ］ 　　ジオキサン・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・２０部　　メチルエチルケトン・・・・・・・・・
・・・・・・・６０部　　シクロヘキサノン・・・・・
・・・・・・・・・・・・１０部。

【０２０６】

【表３】

【０２０７】

【発明の効果】本発明の感熱転写記録用受像シートによ
り、高い転写濃度で画像が得られ、しかも耐熱性および
耐光性等の画像保存性に優れる。

Claims (5)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】　　支持体上に主成分として金属イオン含
   有化合物を含有する受像層を有し、支持体上に形成され
   たインク層中に昇華性色素を有する感熱転写記録用イン
   クシートの前記インク層と前記受像層とを接触させつつ
   エネルギーの付与により前記インク層中の昇華性色素を
   受像層に転写可能としたことを特徴とする感熱転写記録
   用受像シート。
2. 【請求項２】　　前記金属イオン化合物が、下記式で表
   わされる化合物である前記請求項１に記載の感熱転写記
   録用受像シート。 ［Ｍ（Ｑ１　）Ｘ　（Ｑ２　）Ｙ　（Ｑ３）Ｚ　］Ｐ＋
   （Ｌ−　）Ｐ（ただし、Ｍは金属イオン、Ｑ１　、Ｑ２
   　、Ｑ３　は各々Ｍで表わされる金属イオンと配位化合
   物、Ｌは有機アニオン基、Ｘは１、２または３の整数、
   Ｙは１、２または０の整数、Ｚは１または０の整数、Ｐ
   は１または２の整数を表わす。）
3. 【請求項３】　　支持体上に金属イオン含有化合物とス
   チレン系樹脂を主成分とするバインダー樹脂とを含有す
   る受像層を有し、支持体上に形成されたインク層中に昇
   華性色素を有する感熱転写記録用インクシートの前記イ
   ンク層と前記受像層とを接触させつつエネルギーの付与
   により前記インク層中の昇華性色素を受像層に転写可能
   としたことを特徴とする感熱転写記録用受像シート。
4. 【請求項４】　　支持体上に主成分としてポリビニルア
   セタール樹脂を含有する受像層とを有し、支持体上に形
   成されたインク層中に昇華性色素を有する感熱転写記録
   用インクシートの前記インク層と前記受像層とを接触さ
   せつつエネルギーの付与により前記インク層中の昇華性
   色素を受像層に転写可能としたことを特徴とする感熱転
   写記録用受像シート。
5. 【請求項５】　　前記ポリビニルアセタール樹脂が、ポ
   リビニルアセトアセタール及び／またはポリビニルホル
   マールを主成分とする前記請求項４に記載の感熱転写記
   録用受像シート。