JPH04329192A - 感熱転写記録用受像シート - Google Patents

感熱転写記録用受像シート

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JPH04329192A
JPH04329192A JP3099019A JP9901991A JPH04329192A JP H04329192 A JPH04329192 A JP H04329192A JP 3099019 A JP3099019 A JP 3099019A JP 9901991 A JP9901991 A JP 9901991A JP H04329192 A JPH04329192 A JP H04329192A
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layer
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sheet
thermal transfer
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JP3099019A
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English (en)
Inventor
Toshihisa Takeyama
敏久 竹山
Hideki Inahata
稲畑 秀樹
Tatsuichi Maehashi
達一 前橋
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Original Assignee
Konica Minolta Inc
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【産業上の利用分野】本発明は、感熱転写記録用受像シ
ートに関し、詳しくは転写濃度ならびに感度の高い感度
転写記録用受像シートに関する。 【0002】 【発明の背景】インク層中に感熱転写可能な色素を有す
る感熱転写記録用インクシートと、感熱転写記録用受像
シートを対面させ、画像情報によってエネルギーを与え
、感熱転写記録用情報シート上に色素画像を形成する感
熱転写記録において、高転写濃度を得るためや、白抜け
を防止するために、断熱効果あるいはクッション性を持
たせるために受像層と支持体との間に中間層を設け、熱
伝導係数の低い樹脂を用いたり、弾性率の高い樹脂が用
いられてきた。また中間層を多孔質構造にし前記効果を
もたせることが行われてきた。 【0003】しかしながら従来の熱伝導係数の低い樹脂
あるいは弾性率の高い樹脂では十分に転写濃度が得られ
ない場合があった。また多孔質構造にするには発泡剤を
用いたり、塗布液中に機械的撹拌により、あらかじめ気
泡を形成しておく必要があるのと同時に均一の多孔質を
得るために技術を要したり、層内が多孔質であるため中
間層の表面平滑性が不十分な場合があった。 【0004】 【発明の目的】上記のような問題に対して本発明の目的
は、高い転写濃度、高感度の転写画像が得られ、かつ転
写抜け(白抜け)が発生しない感熱転写記録用受像シー
トを提供することである。 【0005】 【発明の構成】本発明の上記目的は、インク層中に転写
可能な色素を有する感熱転写記録用インクシートと、感
熱転写記録用受像シートを対面させ、画像情報によって
エネルギーを与え、感熱転写記録用受像シート上に色素
画像を形成する感熱転写記録用シートの受像層と基材の
間に、熱溶融性物質と熱可塑性樹脂とからなる層を少な
くとも1層設けたことを特徴とする感熱転写記録用受像
シートにより達成される。また、上記熱溶融性物質の融
点あるいは凝固点は50℃以上であり、受像層と熱溶融
性物質と熱可塑性樹脂とからなる層との間に加熱変形温
度80℃以上の樹脂を主成分とする層をさらに設けるこ
とが好ましい。 【0006】以下、本発明について詳細に説明する。 −感熱転写記録用受像シート− (中間層)本発明では受像層と支持体の間に、融点ある
いは凝固点が50℃以上の熱溶融性物質と熱可塑性樹脂
とからなる層を設けることが重要である。 【0007】本発明において用いられる熱溶融性物質は
融点が50℃以上、好ましくは50〜140℃の固体ま
たは半固体状物質であり、具体例としては、例えばカル
ナバロウ、木ロウ、オウリキュリーロウ、エスパルロウ
等の植物ロウ、蜜ロウ、昆虫ロウ、セラックロウ、鯨ロ
ウ等の動物ロウ、パラフィンワックス、マイクロクリス
タリンワックス、エステルワックス、酸化ワックス等の
石油ロウ、モンタンロウ、オゾケライト、セレシン等の
鉱物ロウ等のワックス類の他にパルミチン酸、ステアリ
ン酸、マルガリン酸、ベヘン酸等の高級脂肪酸、パルミ
チルアルコール、ステアリルアルコール、ベヘニルアル
コール、マルガリルアルコール、ミリシルアルコール、
エイコサノール等の高級アルコール、パルミチン酸セチ
ル、パルミチン酸ミリシル、ステアリン酸セチル、ステ
アリン酸ミリシル等の高級脂肪酸エステル、アセトアミ
ド、プロピオン酸アミド、パルミチン酸アミド、ステア
リン酸アミド、アミドワックス等のアミド類、エステル
ガム、ロジンマレイン酸樹脂、ロジンフェノール樹脂、
水添ロジン等のロジン誘導体、フェノール樹脂、テルペ
ン樹脂、シクロペンタジエン樹脂、芳香族系樹脂等の軟
化点50〜120℃の高分子化合物ステアリルアミン、
ベヘニルアミン、パルミチンアミン等の高級アミン類、
ポリエチレングリコール4000、ポリエチレングリコ
ール6000等のポリエチレンオキサイド等が挙げられ
、これらは単独で用いられてもよいし、併用してもよい
。本発明における熱溶融性物質と熱可塑性樹脂は互いに
混じりあわないものが好ましく、かつ海島構造を層内で
形成し、海の部分が熱可塑性樹脂で、島の部分が熱溶融
性物質であることが好ましい。また、次のような形態も
有効である。例えば熱溶融性物質をマイクロカプセル化
し、外壁を樹脂膜で覆ってしまう。この場合においては
、明らかに海島構造をとっている。熱溶融性物質の含有
量はこのような構造をとるために0.5〜60重量%好
ましくは1〜40重量%、さらに好ましくは5〜20重
量%添加するのが好ましい。また本発明の中間層は通常
5〜40μm、好ましくは5〜30μmである。 【0008】ここで用いられる熱可塑性樹脂は、例えば
セルロース付加化合物、セルロースエステル、セルロー
スエーテル等のセルロース系樹脂;ポリビニルアルコー
ル、ポリビニルホルマール、ポリビニルアセトアセター
ル、ポリビニルブチラール等のポリビニルアセタール系
樹脂、ポリビニルピロリドン、ポリ酢酸ビニル、ポリア
クリルアミド、スチレン系樹脂、ポリ(メタ)アクリル
酸系エステル、ポリ(メタ)アクリル酸、(メタ)アク
リル酸共重合体などのビニル系樹脂、ゴム系樹脂、アイ
オノマー樹脂、オレフィン系樹脂、ポリエステル樹脂、
ポリ塩化ビニル樹脂、塩化ビニルと他のモノマー(例え
ばアルキルビニルエーテル、アリルグリシジルエーテル
、プロピオン酸ビニル等)との共重合体樹脂、ポリ塩化
ビニリデン系樹脂、ポリエステル樹脂、アクリル酸エス
テル、メタクリル酸エステル、エポキシ樹脂、フェノキ
シ樹脂、ポリビニルブチラール、ポリビニルピロリドン
、ポリカーボネート、ポリサルフォン、ポリアクリレー
ト、ポリパラバン酸、三酢酸セルロース、スチレンアク
リレート樹脂、ビニルトルエンアクリレート樹脂、ポリ
ウレタン樹脂、ポリアミド樹脂、尿素樹脂、ポリカプロ
ラクトン樹脂、スチレン−無水マレイン酸樹脂、ポリア
クリロニトリル樹脂等を挙げることができる。 【0009】熱可塑性樹脂は断熱性(例えばPVC,P
C,PS,ゴム系の樹脂)及びクッション性(例えばゴ
ムのような重合体)があるような樹脂であることが好ま
しい。また、熱溶融性物質が中間層に入っているので、
請求項3記載の樹脂層を設け、受像層との混じりを防止
するのが好ましい。 【0010】本発明において、前記の中間層と受像層と
の間に加熱変形温度80℃以上の樹脂層を設けて中間層
と受像層との混じりを防止してもよい。 【0011】ここでいう加熱変形温度とはASTM試験
法D−648(18.6Kg/cm2)で測定した値で
あり、このような樹脂としては、例えばポリスチレン、
スチレン共重合体(例えばAS樹脂、ABS樹脂、AA
S樹脂、ACS樹脂、MBS樹脂等)、ポリメタクリル
酸(エステル)、ポリアクリル酸(エステル)、ポリア
クリレート、ポリカーボネート、ポリアセタール、ポリ
サルホン、ポリエーテルサルホン、ポリフェニレンサル
ファイド、ポリエーテルニトリル、ポリエーテルエーテ
ルケトン、変性ポリフェニレンオキサイド、ポリパラパ
ン酸樹脂等が挙げられる。この樹脂層の厚みは通常0.
1〜10μmである。 【0012】(支持体)本発明の感熱転写記録用受像シ
ートの支持体としては、特に制限はなく、使用目的等に
応じて種々の材質、層構成およびサイズのものを適宜に
選定して使用することができる。 【0013】前記支持体としては、例えば、紙、コート
紙、および合成紙(ポリプロピレン、ポリスチレンもし
くは、それらを紙とはり合せた複合材料)等の各種紙類
、塩化ビニル系樹脂シート、ABS樹脂シート、ポリエ
チレンテレフタレートベースフィルム、ポリブチレンテ
レフタレートベースフィルム、ポリエチレンナフタレー
トベースフィルム、ポリアクリレートベースフィルム、
ポリカーボネートベースフィルム、ポリサルフォンベー
スフィルム、ポリイミドベースフィルム等の単層あるい
はそれらを2層以上に積層した各種プラスチックフィル
ムないしシート、各種の金属で形成されたフィルムない
しシート、各種のセラミックス類で形成されたフィルム
ないしシート、あるいは前記記載のものの中から適当に
組み合わせ積層した複合材料等を挙げることができる。 【0014】支持体は、OHPなどの透過原稿、ガラス
などに貼付けるシール用途のように透明性を要求される
場合には透明度の高いものが好ましい。また、反射画像
の場合においては、後の工程で形成される画像の鮮明性
を高めるために、支持体中には、白色顔料例えば、チタ
ンホワイト、炭酸マグネシウム、酸化亜鉛、硫酸バリウ
ム、シリカ、タルク、クレー、炭酸カルシウム等が添加
されているのが好ましい。 【0015】支持体の厚みは通常20〜1000μm、
好ましくは20〜800μmであり、このような範囲の
中から適宜に選定される。 【0016】(受像層)本発明の感熱転写記録用受像シ
ートの受像層としては、特に制限はなく、使用目的等に
応じて、各種の材質で、各種の組成をもって、各種の層
構成に形成することができる。例えば、従来のこの種の
受像シートについて提案されている種々の材質、組成、
層構成等を有する受像層と同様のものとしてもよいし、
それらに適宜の改善を加えてもよい。 【0017】言うまでもなく、本発明の感熱転写記録用
受像シートを例えば各種プリンター用受像シートなどに
おけるカラー顔写真画像等の諧調性カラー画像の形成に
利用する場合には、少なくとも熱拡散転写方式により鮮
明なカラー画像が容易に形成できるような受像層が設け
られる。 【0018】そのような場合、受像層は、少なくともイ
ンクシートから転写される熱拡散性色素(昇華性色素)
に対して十分な染色性を有するものとするためにふさわ
しい素材によって構成され、通常は、適当な樹脂を素材
(主成分)として用いて形成される。 【0019】(バインダー)そのような樹脂としては、
例えば、ポリ塩化ビニル樹脂、塩化ビニルと他のモノマ
ー(例えばアルキルビニルエーテル、アリルグリシジル
エーテル、プロピオン酸ビニル等)との共重合体樹脂等
の塩化ビニル系樹脂、ポリ塩化ビニリデン系樹脂、ポリ
エステル樹脂、(メタ)アクリル系樹脂(例えばアクリ
ル酸エステル、メタクリル酸エステル等)、スチレン系
樹脂(例えばスチレンアクリレート樹脂、スチレン−無
水マレイン酸樹脂等)、エポキシ樹脂、フェノキシ樹脂
、ポリビニルアセタール系樹脂(例えばポリビニルブチ
ラール、ポリビニルアセトアセタール等)、ポリビニル
ピロリドン、ポリカーボネート、ポリサルフォン、ポリ
アクリレート、ポリパラバン酸、セルロース系樹脂(例
えば三酢酸セルロース、エチルセルロース等)、ビニル
トルエンアクリレート樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリア
ミド樹脂、尿素樹脂、ポリカプロラクトン樹脂、ポリア
クリロニトリル樹脂等を挙げることができる。これらの
中でも、塩化ビニル系樹脂、ポリエステル系樹脂、(メ
タ)アクリル系樹脂、スチレン系樹脂、エポキシ樹脂、
フェノキシ樹脂、ポリビニルアセタール系樹脂、セルロ
ース系樹脂等が好ましく、特に、塩化ビニル系樹脂、ポ
リエステル系樹脂、スチレン系樹脂、エポキシ樹脂など
が好ましい。なお、これらの樹脂は1種を単独に用いる
こともできるし、2種以上を混合するなどして併用する
こともできる。 【0020】上記各種の樹脂は新たに合成して使用して
もよいが、市販品を使用することもできる。 【0021】なお、受像層の形成に際しては、上述した
各種の樹脂はその反応活性点を利用して(反応活性点が
無い場合はそれを樹脂に付与する。)、放射線、熱、湿
気、触媒等により架橋もしくは硬化してもよい。その場
合には、エポキシ、アクリルの如き放射線活性モノマー
や、イソシアナートの如き架橋剤を用いることができる
。 【0022】(金属イオン含有化合物)また、受像層を
形成するに際して、後述する熱拡散性色素として、金属
イオンと反応してキレート色素画像を形成し得る色素を
用いた場合には、必要に応じて、例えば金属イオン含有
化合物等を含有させてもよい。 【0023】前記金属イオン含有化合物を構成する金属
イオンとしては、例えば周期律表の第I〜第VIII族
に属する2価および多価の金属が挙げられるが、中でも
Al,Co,Cr,Cu,Fe,Mg,Mn,Mo,N
i,Sn,Ti,Zn等が好ましく、特にNi,Cu,
Co,Cr,Zn等が好ましい。 【0024】これらの金属イオンを含有する化合物とし
ては、該金属の無機または有機の塩および該金属の錯体
が好ましい。具体例を挙げると、Ni2+,Cu2+,
Co2+,Cr2+およびZn2+を含有した下記一般
式で表される錯体が好ましく用いられる。 【0025】 【化1】 【0026】ただし、式中Mは金属イオンを表し、Q1
,Q2,Q3 は各々Mで表される金属イオンと配位結
合可能な配位化合物を表し、これらの配位化合物として
は例えば「キレート化学(5)(南江堂)」に記載され
ている配位化合物から選択することができる。特に好ま
しくは、金属と配位結合する少なくとも一個のアミノ基
を有する配位化合物を挙げることができ、更に具体的に
は、エチレンジアミンおよびその誘導体、グリシンアミ
ドおよびその誘導体、ピコリンアミドおよびその誘導体
が挙げられる。 【0027】Lは錯体を形成しうる対アニオンであり、
Cr,SO4,ClO4 等の無機化合物アニオンやベ
ンゼンスルホン酸誘導体、アルキルスルホン酸誘導体等
の有機化合物アニオンが挙げられるが、特に好ましくは
テトラフェニルホウ素アニオンおよびその誘導体、なら
びにアルキルベンゼンスルホン酸アニオンおよびその誘
導体である。 【0028】kは1、2または3の整数を表し、mは1
、2または0を表し、nは1または0を表すが、これら
は前記一般式で表される錯体が4座配位か、6座配位か
によって決定されるか、あるいはQ1,Q2,Q3の配
位子の数によって決定される。pは1、2または3を表
す。この種の金属イオン含有化合物としては、米国特許
第4,987,049号に例示されたものを挙げること
ができる。 【0029】前記金属イオン含有化合物を添加する場合
、その添加量は受像層に対して、0.5〜20g/m2
 が好ましく、1〜15g/m2 がより好ましい。 【0030】(添加剤)前記受像層には、必要に応じて
、剥離剤、酸化防止剤、UV吸収剤、光安定剤、フィラ
ー(無機微粒子、有機樹脂粒子)、顔料等の添加剤を添
加してもよい。また増感剤として可塑剤、熱溶剤などを
添加してもよい。 【0031】剥離剤は、感熱転写記録用インクシートと
感熱転写記録用受像シートとの剥離性を向上させるため
のものであり、本発明の場合には最外層に含有させるこ
とが好ましい。 【0032】このような剥離剤としては、シリコーンオ
イル(シリコーン樹脂と称されるものも含む。);ポリ
エチレンワックス、アミドワックス、テフロンパウダー
等の固型ワックス類;弗素系、燐酸エステル系の界面活
性剤等が挙げられ、中でもシリコーンオイルが好ましい
。このシリコーンオイルは、単に添加するタイプ(単純
添加型)と、硬化もしくは反応させるタイプ(硬化反応
型)とがある。 【0033】単純添加型の場合には、前記樹脂との相溶
性を向上させるために、変性シリコーンオイル(例えば
ポリエステル変性シリコン樹脂、ウレタン変性シリコン
樹脂、アクリル変性シリコン樹脂等)を使用するのが好
ましい。 【0034】これらの単純添加型のシリコーンオイルの
添加量は、その種類に応じて様々に変化することがある
から一律に決定することができないが、一般的にいうと
、通常、受像層用樹脂に対して0.1〜50重量%であ
り、好ましくは0.5〜20重量%である。 【0035】硬化反応型のシリコーンオイルとしては、
反応硬化型(たとえばアミノ変性シリコーンオイルとエ
ポキシ変性シリコーンオイルとを反応硬化させたもの等
)、光硬化型、触媒硬化型等が挙げられる。 【0036】これら硬化型シリコーンオイルの添加量は
受像層用樹脂の0.5〜30重量%が好ましい。 【0037】なお、受像層の表面の一部に、上記剥離剤
を適当な溶媒に溶解あるいは分散させて塗布した後、乾
燥させる等によって剥離剤層を設けることもできる。 【0038】次に前記酸化防止剤としては、特開昭59
−182785号、同60−130735号、特開平1
−127387号等に記載の酸化防止剤、および写真そ
の他の画像記録材料における画像耐久性を改善するもの
として公知の化合物を挙げることができる。 【0039】前記UV吸収剤および光安定剤としては、
特開昭59−158287号、同63−74686号、
同63−145089号、同59−196292号、同
62−229594号、同63−122596号、同6
1−283595号、特開平1−204788号などに
記載の化合物、および写真その他の画像記録材料におけ
る画像耐久性を改善するものとして公知の化合物を挙げ
ることができる。前記フィラーとしては、無機微粒子や
有機樹脂粒子を挙げることができる。 【0040】この無機微粒子としてはシリカゲル、炭酸
カルシウム、酸化チタン、酸性白土、活性白土、アルミ
ナ等を挙げることができ、有機微粒子としてはフッ素樹
脂粒子、グアナミン樹脂粒子、アクリル樹脂粒子、シリ
コン樹脂粒子等の樹脂粒子を挙げることができる。これ
らの無機・有機樹脂粒子は比重により異なるが、0〜3
0重量%の添加が好ましい。 【0041】前記顔料としては、代表例としてチタンホ
ワイト、炭酸カルシウム、酸化亜鉛、硫酸バリウム、シ
リカ、タルク、クレー、カオリン、活性白土、酸性白土
などを挙げることができる。 【0042】前記可塑剤としてはフタル酸エステル類、
トリメリット酸エステル類、アジピン酸エステル類、そ
の他飽和あるいは不飽和カルボン酸エステル類、クエン
酸エステル類、エポキシ化大豆油、エポキシ化アマニ油
、エポキシステアリン酸エポキシ類、正リン酸エステル
類、亜燐酸エステル類、グリコールエステル類などが挙
げられる。 【0043】なお、本発明では、添加剤全体の添加量は
、通常、受像層用樹脂に対して0.1〜30重量%の範
囲に選定するのが好ましい。なお、受像層の厚みは、通
常、3〜20μm、好ましくは5〜15μmの範囲に選
定するのが適当である。 【0044】また、受像層は、単層としてしてもよく、
あるいは必要に応じて、組成等が同一の、あるいは相違
する2層以上の多層構造として設けてもよい。 【0045】また、受像層の表面には、感熱転写記録用
インクシートと感熱転写記録用受像シートとの融着防止
等を目的にして、オーバーコート層が積層されていても
よい。また、受像層とは反対の面に帯電防止、耐熱性、
寸法安定性等の機能を付与するためにバッキング層を設
けても良い。 【0046】上記のオーバーコート層およびバッキング
層を設ける場合、それぞれの厚みは、通常、0.1〜2
0μmの範囲に選定するのが好適である。 【0047】−感熱転写記録用受像シートの製造−本発
明の感熱転写記録用受像シートは、基本的には、支持体
の一方の面上に前記中間層、受像層の順に順次積層して
設け、それぞれ必要に応じて、中間層と受像層との間に
耐熱樹脂層(加熱変形温度80℃以上)、オーバーコー
ト層、また受像層とは反対の面にバッキング層等を設け
てもよい。 【0048】これらの各層の形成方法としては、特に制
限はなく、例えば、公知のこの種の積層シートの製造に
おける方法に準じて好適に行うこともできる。 【0049】前記中間層は、その形成成分を溶媒に分散
あるいは溶解して中間層形成用塗工液を調製し、この塗
工液を支持体(所定の下地)の表面に塗布してこれを乾
燥する塗工法や、前記中間層の形成成分を有する混合物
を溶融押出し、支持体(所定の下地)の表面にラミネー
トするラミネート法等により、形成することができる。 これら各種の方法の中でも、通常、塗工法が特に好適に
採用される。 【0050】上記塗工法に用いる溶媒としては、少なく
とも使用する前記中間層形成組成物を均一に溶解もしく
は分散する溶媒が好ましく、具体的には例えば、水、ア
ルコール類(例えばエタノール、プロパノール、ブタノ
ール等)、セロソルブ類(例えばメチルセロソルブ、エ
チルセロソルブ等)、芳香族類(例えばトルエン、キシ
レン、クロロベンゼン等)、ケトン類(例えばアセトン
、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン等)、エステ
ル系溶剤(例えば酢酸エチル、酢酸ブチルなど)、エー
テル類(例えばエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキ
サン等)、塩素系溶剤(例えば塩化メチレン、クロロホ
ルム、トリクロロエチレン等)などが挙げられる。なお
、これらの溶媒は1種単独で使用してもよいし、2種以
上を混合溶媒等として併用してもよい。 【0051】前記塗工には、従来から公知のグラビアロ
ールによる塗布法、押し出し塗布法、ワイヤーバー塗布
法、ロール塗布法等を採用することができる。 【0052】この塗工後、適宜乾燥することによって、
所定の乾燥膜厚の中間層が形成される。 【0053】なお、中間層は、単層構造に限られず、2
層以上の構成にすることもできる。また、中間層は、通
常、支持体全体にわたって形成されるが、場合によって
は、その一部の面に形成してもよい。 【0054】前記受像層は、その形成成分を溶媒に分散
あるいは溶解して受像層形成用塗工液を調製し、この受
像層形成用塗工液を支持体の表面に塗布し乾燥する塗工
法や、前記受像層の形成成分を有する混合物を溶融押出
し、支持体の表面にラミネートするラミネート法等によ
り、形成することができる。これら各種の方法の中でも
、通常、塗工法が特に好適に採用される。 【0055】上記塗工法に用いる溶媒としては、例えば
、水、アルコール類(例えばエタノール、プロパノール
等)、セロソルブ類(例えばメチルセロソルブ、エチル
セロソルブ等)、芳香族類(例えばトルエン、キシレン
、クロロベンゼン等)、ケトン類(例えばアセトン、メ
チルエチルケトン等)、エステル系溶剤(例えば酢酸エ
チル、酢酸ブチル等)、エーテル類(例えばテトラヒド
ロフラン、ジオキサン等)、塩素系溶剤(例えば塩化メ
チレン、クロロホルム、トリクロルエチレン等)などが
挙げられる。 【0056】前記塗工には、従来から公知のグラビアロ
ールによる塗布法、押し出し塗布法、ワイヤーバー塗布
法、ロール塗布法等を採用することができる。 【0057】この塗工後、適宜に乾燥することによって
、所定の乾燥膜厚の受像層が形成される。なお、受像層
は、単層構造に限られず、2層以上の構成にすることも
できる。また、受像層は、支持体表面全体にわたって形
成してもよく、必要に応じて、その一部の面に形成して
もよい。 【0058】前記耐熱樹脂層は、その形成成分を溶媒に
分散あるいは溶解して耐熱樹脂層形成用塗工液を調製し
、この耐熱樹脂層形成用塗工液を支持体の表面に塗布し
乾燥する塗工法や、前記耐熱樹脂層の形成成分を有する
混合物を溶融押出し、支持体の表面にラミネートするラ
ミネート法、あるいは耐熱性樹脂シートを中間層に貼合
わせる方法等により、形成することができる。 【0059】−熱転写記録用インクシート−熱転写記録
用インクシートは、基本的には、支持体上にインク層を
積層することによって形成することができる。熱転写記
録用インクシートには、熱溶融記録方式に用いる溶融性
インク層を有するもの(熱溶融型転写記録用インクシー
ト)と熱拡散転写方式に用いるところの、熱拡散性色素
含有インク層を有するもの(昇華型熱転写記録用インク
シート)などがある。これらのうち、階調情報含有画像
は昇華型熱転写記録用インクシートにより形成され、文
字情報含有画像については昇華型熱転写記録用インクシ
ートあるいは熱溶融型転写記録用インクシートにより形
成される。 【0060】−昇華性熱転写記録用インクシート−(イ
ンクシート用支持体)上記支持体としては、寸法安定性
がよく、感熱ヘッドでの記録の際の熱に耐えるものなら
ば何でもよいが、コンデンサー紙、グラシン紙のような
薄葉紙、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナ
フタレート、ポリアミド、ポリイミド、ポリカーボネー
ト、ポリサルフォン、ポリビニルアルコールセロファン
、ポリスチレンのような耐熱性のプラスチックフィルム
を用いることができる。 【0061】支持体の厚さは、2〜10μmが好ましい
。 支持体の形状については特に制限がなく、たとえば広幅
のシートやフィルム、細幅のテープやカードなど任意の
形状がある。 【0062】(インク層)上記インク層は、熱拡散転写
方式によって受像シートに転写する場合には、必須成分
として熱拡散性色素とバインダーとを含有する。 【0063】〈熱拡散性色素〉昇華性色素としてはシア
ン色素、マゼンタ色素、イエロー色素を挙げることがで
きる。 【0064】前記シアン色素としては、特開昭59−7
8896号、同59−227948号、同60−249
66号、同60−53563号、同60−130735
号、同60−131292号、同60−239289号
、同61−19396号、同61−22993号、同6
1−31292号、同61−31467号、同61−3
5994号、同61−49893号、同61−1482
69号、同62−191191号、同63−91288
号、同63−91287号、同63−290793号な
どに記載されているナフトキノン系色素、アントラキノ
ン系色素、アゾメチン系色素等が挙げられる。 【0065】前記マゼンタ色素としては、特開昭59−
78896号、同60−30392号、同60−303
94号、同60−253595号、同61−26219
0号、同63−5992号、同63−205288号、
同64−159号、同64−63194号等に記載され
ているアントラキノン系色素、アゾ色素、アゾメチン系
色素等が挙げられる。 【0066】イエロー色素としては、特開昭59−78
896号、同60−27594号、同60−31560
号、同60−53565号、同61−12394号、同
63−122594号等に記載されているメチン系色素
、アゾ系色素、キノフタロン系色素、アントライソチア
ゾール系色素が挙げられる。 【0067】また、昇華性色素として特に好ましいのは
、開鎖型または閉鎖型の活性メチレン基を有する化合物
をp−フェニレンジアミン誘導体の酸化体またはp−ア
ミノフェノール誘導体の酸化体とのカップリング反応に
より得られるアゾメチン色素およびフェノールまたはナ
フトール誘導体またはp−フェニレンジアミン誘導体の
酸化体またはp−アミノフェノール誘導体の酸化体のと
のカップリング反応により得られるインドアニリン色素
である。 【0068】昇華性色素含有インク層に含有される昇華
性色素は、形成しようとする画像が単色であるならば、
イエロー色素、マゼンタ色素、およびシアン色素の何れ
であっても良い。 【0069】感熱転写記録用受像シートにおける受像層
中に金属イオン含有化合物が含まれているときには、昇
華性色素としては、前記金属イオン含有化合物とキレー
トを形成することのできる色素化合物が好ましい。 【0070】金属イオン含有化合物とキレートを形成す
る色素化合物としては、公知の各種の化合物を適宜に選
定して使用することができる。具体的には例えば、特開
昭59−78893号、同59−109349号、特願
平2−213303号、同2−214719号、同2−
203742号に記載されているシアン画像形成色素(
以下シアン色素と称す)、マゼンタ画像形成色素(以下
マゼンタ色素と称す)、イエロー画像形成色素(以下イ
エロー色素と称す)などを挙げることができる。 【0071】上記の色素の中でも、少なくとも前記記載
の金属イオン含有化合物と2座のキレートを形成するこ
とができる色素化合物を使用するのが好ましい。そのよ
うな色素として、例えば、下記一般式で表される色素な
どを挙げることができる。 【0072】 【化2】 【0073】ただし、式中X1は、少なくとも一つの環
が5〜7個の原子から構成される芳香族の炭素環、また
は複素環を完成するのに必要な原子の集まりを表わし、
アゾ結合に結合する炭素原子の隣接位の少なくとも一つ
が、窒素原子またはキレート化基で置換された炭素原子
である。X2は、少なくとも一つの環が5〜7個の原子
から構成される芳香族複素環または、芳香族炭素環を表
わす。Gはキレート化基を表す。 【0074】いずれの色素化合物を採用するにしても、
形成しようとする画像の色調によっては、前記三種の色
素のいずれか二種以上もしくは他の昇華性色素を含んで
いても良い。 【0075】前記昇華性色素の使用量は、通常、支持体
1m2当たり0.1〜20g、好ましくは0.2〜5g
である。 【0076】(インクシートインク層用バインダー)イ
ンク層のバインダーとしてはセルロース付加化合物、セ
ルロースエステル、セルロースエーテル等のセルロース
系樹脂;ポリビニルアルコール、ポリビニルホルマール
、ポリビニルアセトアセタール、ポリビニルブチラール
等のポリビニルアセタール系樹脂、ポリビニルピロリド
ン、ポリ酢酸ビニル、ポリアクリルアミド、スチレン系
樹脂、ポリ(メタ)アクリル酸系エステル、ポリ(メタ
)アクリル酸、(メタ)アクリル酸共重合体などのビニ
ル系樹脂、ゴム系樹脂、アイオノマー樹脂、オレフィン
系樹脂、ポリエステル樹脂等が挙げられる。 【0077】これらの樹脂のうちでも保存性の優れたポ
リビニルブチラール、ポリビニルアセトアセタールある
いはセルロース系樹脂が好ましい。 【0078】前記各種のバインダーは、その1種を単独
で使用することもできるし、またその2種以上を併用す
ることもできる。 【0079】バインダーと前記熱拡散性色素との重量比
は、1:10〜10:1が好ましく、2:8〜7:3の
範囲が特に好ましい。 【0080】(その他の任意成分)(インク層用)さら
に前記インク層には、各種の添加剤を適宜に添加するこ
とができる。 【0081】その添加剤としては、シリコン樹脂、シリ
コンオイル(反応硬化タイプも可)、シリコン変性樹脂
、フッ素樹脂、界面活性剤、およびワックス類等の剥離
性化合物、金属微粉末、シリカゲル、金属酸化物、カー
ボンブラック、および樹脂微粉末等のフィラー、バイン
ダー成分と反応可能な硬化剤(たとえばイソシアネート
類やアクリル類やエポキシ類等の放射線活性化合物)な
どを挙げることができる。 【0082】さらにまた、添加剤として転写を促進する
ための熱溶融性物質、たとえばワックスや高級脂肪酸エ
ステルなどの、特開昭59−106997号記載の化合
物を挙げることができる。 【0083】(その他の層)(インクシート用)なお、
昇華型熱転写記録用インクシートは、支持体とインク層
とからなる二層構成に限られず、その他の層が形成され
ていてもよい。 【0084】例えば、感熱転写記録用受像シートとの融
着や熱拡散性色素の裏移り(ブロッキング)を防止する
目的で、インク層の表面にオーバーコート層を設けても
よい。 【0085】また支持体にはバインダーとの接着性の改
良や色素の支持体側への転写、染着を防止する目的で下
引層を有していてもよい。 【0086】さらに支持体の裏面(インク層と反対側)
には、走行安定性、帯電防止、耐熱性などを改善する目
的でバッキング層を設けてもよい。 【0087】上記のオーバーコート層、下引層およびバ
ッキング層の厚みは通常、0.1〜1μmである。 【0088】−昇華型熱転写記録用インクシート(熱拡
散転写用)の製造− 昇華型熱転写記録用インクシートは、インク層を形成す
る前記各種の成分を溶媒に分散ないし溶解してなるイン
ク層形成用塗工液を調製し、これを支持体の表面に塗工
し、乾燥することにより製造することができる。 【0089】なお、前記バインダーは、1種または2種
以上を溶媒に溶解もしくはラテックス状に分散させて用
いる。 【0090】前記溶媒としては、水、エタノール、テト
ラヒドロフラン、メチルエチルケトン、トルエン、キシ
レン、クロロホルム、ジオキサン、アセトン、シクロヘ
キサン、酢酸ノルマルブチル等を挙げることができる。 【0091】前記塗工には、従来から公知のグラビアロ
ールによる面順次塗り別け塗布法、押し出し塗布法、ワ
イヤーバー塗布法、ロール塗布法等を採用することがで
きる。 【0092】インク層は、支持体の表面の全面あるいは
一部の表面に、単色の熱拡散性色素を含有する層として
形成されても良いし、また、バインダーとイエロー色素
とを含有するイエローインク層、バインダーとマゼンタ
色素とを含有するマゼンタインク層およびバインダーと
シアン色素とを含有するシアンインク層が、平面方向に
沿って一定の繰り返しで支持体の表面の全面あるいは一
部の表面に形成されていてもよい。 【0093】また、平面方向に沿って配列された前記三
層のインク層に加えて、黒色画像形成物質を含む黒色イ
ンク層が介在していても良い。 【0094】なお、黒色インク層については、拡散転写
型でも後述する溶融転写型でも、鮮明な画像が得られる
。 【0095】かくして形成されたインク層の膜厚は、通
常、0.2〜10μmであり、好ましくは、0.3〜3
μmである。 【0096】なお、昇華型熱転写記録用インクシートに
、パーフォレーションを形成したり、あるいは色相の異
なる区域の位置を検出するための検知マークなどを設け
ることによって、使用時の便を図ることもできる。 【0097】−階調情報含有画像の形成(熱転写記録)
− 階調情報含有画像を形成するには、昇華型熱転写記録用
インクシートのインク層と感熱転写記録用受像シートの
受像層とを重ねあわせ、インク層と受像層との界面にイ
メージワイズに熱エネルギーを与える。 【0098】すると、インク層中の熱拡散性色素は、こ
の画像形成時に加えられた熱エネルギーに応じた量だけ
気化あるいは昇華し、受像層側に移行され受容される結
果、受像層に色素画像例えばカラー顔写真画像等の諧調
性(カラー)画像が形成される。 【0099】感熱転写記録用受像シートとして、前記金
属イオン含有化合物を添加した受像層を有するものを使
用した場合、上記色素画像は主としてキレート画像とし
て形成される。 【0100】熱エネルギーを与える熱源としては、サー
マルヘッドが一般的であるが、このほかにレーザー光、
赤外線フラッシュ、熱ペンなどの公知のものを使用する
ことができる。 【0101】熱エネルギーを与える熱源としてサーマル
ヘッドを用いるときは、サーマルヘッドに印加する電圧
あるいはパルス巾を変調することにより、与える熱エネ
ルギーを連続的にあるいは多段階に変化させることがで
きる。 【0102】熱エネルギーを与える熱源としてレーザー
光を用いるときは、レーザー光の光量や照射面積を変化
させることにより与える熱エネルギーを変化させること
ができる。 【0103】この場合、レーザー光を吸収し易くするた
め、レーザー光吸収材料(例えば、半導体レーザーの場
合、カーボンブラックや近赤外線吸収物質など)をイン
ク層中、もしくはインク層近傍に存在せしめるとよい。 【0104】なお、レーザー光を用いるときは昇華型熱
転写記録用インクシートと感熱転写記録用受像シートと
を充分に密着させて行うとよい。 【0105】音響光学素子を内蔵したドットジェネレー
ターを用いれば網点の大小に応じた熱エネルギーを与え
ることもできる。 【0106】熱エネルギーを与える熱源として赤外線フ
ラッシュランプを用いるときは、レーザー光を用いる場
合と同様に、加熱を黒色などの着色層を介して行うとよ
い。あるいは黒色などの、画像の濃淡を連続的に表現し
たパターンあるいは感熱転写記録用受像シートとして、
前記金属イオン含有化合物を添加した受像層を有するも
のを使用した場合、上記色素画像は主としてキレート画
像として形成される。 【0107】熱エネルギーの与え方としては昇華型熱転
写記録用インクシート側から行なっても、感熱転写記録
用受像シート側から行なっても、あるいは両側から行な
ってもよいが、熱エネルギーの有効利用を優先させるな
ら、昇華型熱転写記録用インクシート側から行なうのが
望ましい。 【0108】以上の熱転写記録により、感熱転写記録用
受像シートの受像層に一色の画像を記録することができ
るが、下記の方法によると、各色の掛け合せからなるカ
ラー写真調のカラー画像を得ることもできる。 【0109】たとえばイエロー、マゼンタ、シアンおよ
び必要に応じて黒色の感熱転写記録用感熱シートを順次
取り換えて、各色に応じた熱転写を行なうと、各色のか
けあわせからなるカラー写真調のカラー画像を得ること
もできる。 【0110】さらに、次の方法も有効である。 【0111】すなわち、上記のように各色の昇華型熱転
写記録用インクシートを用いるかわりに、予め各色に塗
り分けて形成した区域を有する昇華型熱転写記録用イン
クシートを用いるのである。 【0112】そして、まずイエローの区域を用いてイエ
ローの分色画像を熱転写し、次にマゼンタの区域を用い
てマゼンタの分色画像を熱転写し、以下、順次に繰り返
すことによりイエロー、マゼンタ、シアン、及び必要に
より黒色の分色画像と順に熱転写する方法を採る。 【0113】この方法でも、カラー写真調のカラー画像
を得ることが可能であるが、さらに好都合なことに、こ
の方法には前記のような感熱転写記録用感熱シートの交
換が不要になるという利点がある。 【0114】さらに上記記載の方法で画像を形成した後
に、画像保存性の向上の目的で、上記記載の方法で加熱
処理を施してもよい。たとえば、画像形成面全面にわた
って、サーマルヘッドでインクシートのインク層を設け
ていない部分を用いて加熱処理したり、あるいは新たに
ヒートロール等の加熱処理を行ってもよい。また、近赤
外線吸収剤を含有している場合には、赤外線フラッシュ
ランプを用いて画像形成面を露光させてもよい。 【0115】いずれの場合も、加熱手段は問わないが、
受像層内部に色素をさらに拡散させるのが目的であるの
で、加熱方向は受像層の支持体側から加熱するのが効果
的で好ましい。 【0116】 【実施例】以下、実施例により本発明を更に具体的に説
明するが、本発明は、これらの実施例に限定されるもの
ではない。なお、以下において「部」は「重量部」を表
わす。 【0117】実施例1 −感熱転写記録用インクシートの製造−支持体として厚
み6μmのポリエチレンテレフタレートフィルム[東レ
(株)製]のコロナ処理された表面に、下記組成のイン
ク層形成用塗工液をワイヤーバーコーティング法により
、乾燥後の厚みが1μmになるように塗布、乾燥すると
ともに、コロナ処理されていない裏面にシリコン樹脂[
大日精化(株)製、SP−2105]を含有するニトロ
セルロース溶液をスポイトで1、2滴垂らして全面に広
げ、背面処理コートを行なうことにより感熱転写記録用
インクシートを得た。 【0118】インク層形成用塗工液; 熱拡散性色素・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・3部 【0119】 【化3】 【0120】   ニトロセルロース・・・・・・・・・・・・・・・
・・・3部  [旭化成工業(株)製、セルノバBTH
1/2]  メチルエチルケトン・・・・・・・・・・
・・・・・・ 44部  ジオキサン・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・ 40部  シクロヘキサノ
ン・・・・・・・・・・・・・・・・・ 10部−感熱
転写記録用受像シートの製造−本発明における受像シー
トは中間層(熱溶融性物質と熱可塑性樹脂からなる層)
を、支持体として厚み150μmの合成紙[商品名ユポ
FPG−150;王子油化合成紙(株)製]上にに設け
た後、受像層をその上に設ける。 【0121】 (中間層) ■スチレン−イソプレン共重合体・・・・・・・・・・
・8.5部  [シェル化学株式会社製、カリフレック
ス  TR1107]  ポリエチレングリコール・・
・・・・・・・・・・・・1.5部  [三洋化成株式
会社製、凝固点62℃、PEG6000S]  メチル
エチルケトン・・・・・・・・・・・・・・・・ 40
部  ジオキサン・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・ 40部  シクロヘキサノン・・・・・・・・
・・・・・・・・・ 10部■スチレン−ブタジエン共
重合体・・・・・・・・・・・ 24部  [日本合成
ゴム株式会社製、 JSR2108]  ポリエチレン
グリコール・・・・・・・・・・・・・・  6部  
[三洋化成株式会社製、凝固点62℃、PEG6000
S]  水・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・ 70部■ポリスチレン・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・8.5部  [三井東圧化学株式会
社製、トーポレックス500−51]  ポリエチレン
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・1.5部  
[三井石油化学株式会社製、融点  126℃、三井ハ
イワックス400P]  メチルエチルケトン・・・・
・・・・・・・・・・・・ 40部  トルエン・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 41部  シ
クロヘキサノン・・・・・・・・・・・・・・・・・ 
10部■ポリ塩化ビニル・・・・・・・・・・・・・・
・・・・9.0部  [信越化学株式会社製、TK−6
00]  ポリエチレン・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・1.0部  [三井化成株式会社製、融点 
 107℃、サンワックス151P]  メチルエチル
ケトン・・・・・・・・・・・・・・・・ 40部  
トルエン・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
 40部  シクロヘキサノン・・・・・・・・・・・
・・・・・・ 10部■中間層■と後記受像層(1)と
の間に下記処方による層を2μmの厚さで設けた。  ポリカーボネート・・・・・・・・・・・・・・・・
・・10部  [帝人化成株式会社製、加熱変形温度 
 138℃、パンライトKI300] ジオキサン・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・80部  シ
クロヘキサノン・・・・・・・・・・・・・・・・・ 
10部■中間層■と受像層(1)の間に下記処方による
層を厚さ2μm設ける。        【0122】   スチレン−アクリルニトリル共重合体・・・・・・
・・ 10部  [三井東圧化学株式会社製、加熱変形
温度  95℃、ライックA200PC] メチルエチ
ルケトン・・・・・・・・・・・・・・・・・80部 
 シクロヘキサノン・・・・・・・・・・・・・・・・
・ 10部■(比較例)上記■におけるポリエチレング
リコールをスチレン−イソプレン共重合体に置き換えた
もの。 【0123】■(比較例)上記■におけるポリエチレン
をポリ塩化ビニルに置き換えたもの。 ■(比較例)上記■における中間層■中のポリエチレン
グリコールをSBラテックスに置き換えたもの。 上記中間層の上に、下記組成の受像層形成用塗工液をワ
イヤーバーコーティングにより塗布・乾燥し、合成紙上
に厚み10μmの中間層及び厚み10μmの受像層を形
成することによって、感熱転写記録用受像シートを得た
。 【0124】       受像層形成用塗工液;   ポリ塩化ビニル樹脂・・・・・・・・・・・・・・
・・3.5部  [信越化学工業(株)製、TK600
]  エポキシ樹脂・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・9部  [東都化成(株)製、エポトートYD
−014]  金属イオン含有化合物・・・・・・・・
・・・・・・・0.5部  [[Ni(C2H5NHC
H2CH2NH2)]2+[(C6H5)4B]2−]
 ポリエステル変性シリコン樹脂  ・・・・・・・・
・・0.5部  [信越シリコーン(株)製、X−24
−8300]  メチルエチルケトン・・・・・・・・
・・・・・・・・ 80部  シクロヘキサノン・・・
・・・・・・・・・・・・・・ 10部−画像形成− まず、前記感熱転写記録用インクシートと上記感熱転写
記録用受像シートとを、前者のインク層表面と後者の受
像層表面とが接するように重ね合わせ、感熱転写記録用
インクシートの支持体側から、下記の条件にて感熱ヘッ
ドを当てて画像を形成した。 【0125】次いで、感熱転写記録用インクシートと感
熱転写記録用受像シートとを引き剥がし、画像を感熱転
写記録用受像シート上に転写した。 【0126】画像記録後、受像層表面の転写濃度、画像
の耐熱性、耐光性、定着性および滲み防止性について、
下記の基準で評価した。結果を第1表に示す。 【0127】 主走査、副走査の線密度:8ドット/mm記録電力  
            :0.6W/ドット感熱ヘッ
ドの加熱時間  :20m・sec(印加エネルギー約
11.2×10−3J)から2m・sec(印加エネル
ギー約1.12×10−3J)の間で段階的に加熱時間
を調整した。 【0128】転写濃度:光学濃度計で反射濃度OD値を
測定した。 【0129】◎・・・・OD値が2.5以上〇・・・・
OD値が2.0〜2.5 △・・・・OD値が1.7〜2.0 ×・・・・OD値が1.7以下 転写感度: 転写画像の転写濃度1.0 を与えるエネルギーについ
て相対比較し評価した。 ○・・・・相対的に低エネルギーで濃度1.0を与える
。 【0130】△・・・・相対的に中間。 【0131】×・・・・相対的に高エネルギーを要する
。 【0132】中間層の表面平滑性:表面光沢計で60 
度の入・反射光の測定値で判断した。 【0133】○・・・・80 以上 △・・・・60 以上、80 未満 ×・・・・60 未満 白抜け: 転写画像の白抜けをを黙視で判断した。 【0134】○・・・・白抜けが見られない。 【0135】△・・・・白抜けが若干見られる。 【0136】×・・・・白抜けが非常に多い。 【0137】上記、中間層を■〜■とした受像シート試
料を用いて画像形成し、評価した結果を下記第1表に示
す。試料No.は中間層No.で示した。 【0138】                          
        第1表    試料No.   転写
濃度      転写感度      平滑性☆   
   白抜け             ■     
   ◎            ○        
    ○           ○     本発明
       ■        〃        
    〃            〃       
    〃       〃       ■    
    ○            〃       
     〃           〃       
〃       ■        〃       
     〃            〃      
     〃       〃       ■   
     〃            〃      
      〃           〃      
 〃       ■        ◎      
      〃            〃     
      〃       〃       ■  
      ○            〃     
       ×           ×     
比較例       ■        △     
       △            △    
       ○       〃       ■ 
       〃            〃    
        ○           〃    
   〃☆中間層の表面平滑性を示す第1表の結果から
本発明の中間層を設けた受像シートを用いた場合は上記
各項目がいずれも良好なことが分かる。 【0139】 【発明の効果】本発明により、高い転写濃度、高感度の
転写画像が得られ、かつ転写抜け(白抜け)が発生しな
い感熱転写記録用受像シートを提供することができた。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  インク層中に転写可能な色素を有する
    感熱転写記録用インクシートと、感熱転写記録用受像シ
    ートを対面させ、画像情報によってエネルギーを与え、
    感熱転写記録用受像シート上に色素画像を形成する感熱
    転写記録用シートの受像層と基材の間に、熱溶融性物質
    と熱可塑性樹脂とからなる層を少なくとも1層設けたこ
    とを特徴とする感熱転写記録用受像シート。
  2. 【請求項2】  熱溶融性物質の融点あるいは凝固点が
    50℃以上であることを特徴とする請求項1記載の可塑
    性転写記録用シート。
  3. 【請求項3】  受像層と熱溶融性物質と熱可塑性樹脂
    とからなる層との間に加熱変形温度80℃以上の樹脂を
    主成分とする層をさらに設けたことを特徴とする請求項
    1記載の感熱転写記録用受像シート。
JP3099019A 1991-04-30 1991-04-30 感熱転写記録用受像シート Pending JPH04329192A (ja)

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Cited By (2)

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JP2014069458A (ja) * 2012-09-28 2014-04-21 Dainippon Printing Co Ltd 熱転写受像シート
JP2015189020A (ja) * 2014-03-27 2015-11-02 凸版印刷株式会社 熱転写受像シートおよびその製造方法

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2014069458A (ja) * 2012-09-28 2014-04-21 Dainippon Printing Co Ltd 熱転写受像シート
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