JPH0430874B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は電動式のパチンコ遊技機及びアレンジ
ボール遊技機等の操作用ハンドルの不正防止のた
めの構造に関する。

従来の技術 現在パチンコ遊技機は電動式のものが主流を占
め、遊技者は第４図に示すような遊技機１の前面
右下に突出して設けられた操作用ハンドル２を握
り、この操作用ハンドル２に回転自在に嵌め込ま
れた打球強さの調整レバー３を回し、所望の打球
強さが得られるように調整しながら遊技をしてい
る。すなわち調整レバー３は導電性のもの、例え
ば全面がメタライズされた樹脂成型品で、これに
遊技者が触れると、これを遊技機内部の接地検出
回路が検出し、後述する発射装置の打球用モータ
に電源が投入される。そして、発射装置により、
調整レバー３の回転角度に対応した強さで玉４が
一発ずつ発射される。発射された玉４は玉打上げ
レール５上を走行して、遊技盤面６の上方に飛球
し、さらにこの玉４は遊技盤面に分散して設けら
れた釘７等の障害物によつて振り分けられ、下方
の排出孔またはセーフ穴８に向かつて落下する。
遊技者は、この落下する玉４がセーフ穴８に入賞
する数が多くなるよう調整レバー３の回転角度を
調整することによつて遊技を楽しむのである。

ここで上記発射装置９は、第５図に示すよう
に、遊技機１のベースに支点ピン９ａによつて回
動自在に支持され、かつバネ１０によつて付勢さ
れた鎚１１を、打球用モータ１２の回転軸１３に
固定された羽根体１４によつて回動させ瞬間的に
離すという動作を間欠的に行なうものであり、鎚
１１が打球位置１５にある玉４を、バネ１０の復
帰力によつて弾くことによつて、自動的に連続し
た打球動作をする。また調整レバー３は、上記バ
ネ１０の強弱を調整するもので、例えば調整レバ
ー３を時計回り方向に回転させると、その回転角
度に応じてバネ力が強められるように、上記バネ
１０と連係されている。なお、玉４は玉受け皿１
６から玉案内通路１７を通し一列に整列して供給
されており、鎚１１の動きに連動する図示しない
玉供給装置によつて、打球直前に玉打上げレール
５の始端の打球位置１５に、一個ずつ切り出され
る。

発明が解決しようとする問題点 上記電動式パチンコ遊技機は、遊技者が調整レ
バー３を操作し、玉の飛ばし方を工夫することに
より、大きな入賞数を得ることを楽しませること
に本来の機能目的がある。このため電動式パチン
コ遊技機が自動的に打球することを利用し、遊技
者が調整レバー３に触れないで、打球動作をさせ
ることは好ましくなく不生行為とされている。

このような不正行為は、例えば第６図に示すよ
うに握り部の隙間１８に調整レバー３を片面から
押さえるようにして導体片１９を挿み、調整レバ
ー３を所定の回転角度で固定すると同時に、導体
片１９の端をパチンコ遊技機の金属部、例えば前
面ガラスを止めている金枠２０の隙間に差し込む
ことによつて行なわれる。この状態では、金属レ
バー３が導体片１９を通して接地電位にある金枠
２０と接続されるので、遊技者が操作用ハンドル
２から手を離しても打球用モータ１２が回転し、
打球動作を続けさせることができる。

上記のように不正がされ易い原因は、調整レバ
ー３の全面がメタライズされているため、隙間１
８に調整レバー１９を押さえるようにして金属片
１９を差し込むことにより、容易に調整レバー３
と金枠２０とを電気的接続できるからである。

このような不正行為を防止するための工夫とし
て、特開昭59−192381号公報に記載された装置の
ように、金枠とタツチ電極との電気的接続を検出
して警報するものと考えられている。しかし、こ
の装置は、これを検出するための電子回路を特別
に設ける必要があり、コストアツプにつながると
いう問題がある。また実公昭56−25110号公報の
ように２つのタツチ電極を設け、これに人体が同
時に触れることにより、人体と特別に設けた発振
回路との間で発振動作が生じるようにし、この発
振によつて打球を行わせ、人体が触れていないと
きは打球を停止させるものがあるが、この装置は
発振回路が特別に必要でコストアツプにつながる
問題がある。

なお、タツチ電極を操作レバーに設けるものと
して、実開昭59−172478号公報に記載されたハン
ドルのように回転する筒状基部の先端から棒状の
握り部を直角方向に延ばしたＬ字状のものとし、
握り部の先端に親指で押さえることができる導電
部材を設けたものもある。このハンドルでは、そ
の構造上、金物を鋏む隙間はなく、かつ導電部材
を親指で押えることにより玉の発射制御をするた
め、導電部材が筒状基部から離れた位置にあり、
上述したような不正行為はもとより問題にならな
い。

しかも、このハンドルは、第６図に示した半球
状のハンドルのように基部を同時に握ることがで
きないため、回転角度が不安定になり回転角度を
微妙に調整することが難しく、手も疲れ易いとい
う欠点があり、一般的な操作用ハンドルとしては
使用できない。

本発明は、基部をも同時に握れるため安定した
操作を手が疲れることなくでき、微妙な調整が容
易な第６図に示すような半球状の操作用ハンドル
において、簡単な構造で、不正行為を防止できる
ようにすることを目的とする。

問題点を解決するための手段 本発明は上記従来の問題点に鑑み、これを改良
したもので、問題点を解決するための手段は電動
式パチンコ遊技機等の表側に突出して設けられた
半球状の握り部と、この握り部を前後に二分する
ようにその外周に沿つて等間隔で設けられた環状
の隙間と、外周に形成された指掛け用の複数の突
起を握り部よりも高く外方に向けて突出させた状
態で、上記環状の隙間に回転自在に嵌め込まれた
打球強さの円盤状調整レバーとからなる操作用ハ
ンドルにおいて、上記調整レバーを、絶縁材で形
成するとともに、その外周に設けた突起の最先端
面にのみ遊技者が触れていることを検出するため
の電極を、その角縁にまで延びないように形成し
たことを特徴とする電動パチンコ式遊技機等の操
作用ハンドルである。

作 用 上記構成において、遊技者が触れたことを検知
する電極は、調整レバーの突起の最先端面にのみ
角縁まで延びないように形成されている。したが
つて、金属片を、環状の隙間に調整レバーを片側
から押さえ付けるように挟んでも、金属片と電極
を電気的に接続することはできない。

すなわち、電極は調整レバーの角縁まで延びて
いないので、挟まれたとき調整レバーの片面に当
接する金属片から離れる。また、電極形成面は、
挟まれた金属片が調整レバーから力を受ける方向
には向かず、さらに電極は突起の最先端面に形成
されて、挟まれた金属片が挟持力を受ける環状の
隙間から遠く離れ、かつ凹部と異り係止は困難な
ので、曲がつた形状の金属片を用いる等の工夫を
しても電気的接続が可能な力を与えることは極め
て困難で、このような細工をすれば、店員にすぐ
見つけられるから、実際上電気的に接続できな
い。

実施例 本発明を実施例について以下説明する。

本発明の操作用ハンドルは、上述したような一
般的な電動式パチンコ遊技機に使用する場合と、
電動式アレンジボール遊技機に使用する場合とが
ある。

なお、アレンジボール遊技機とは、一回のゲー
ムにつき、例えば16個と決められた玉を、前記電
動式パチンコ遊技機と同様の発射装置を用いて遊
技盤面上方に打球し、玉がセーフ穴に入ると、そ
のセーフ穴に対応した数字を表示器に表示させ、
この数字表示の組み合せによつて入賞数を決定
し、入賞数に応じた景品を景品払い出し口に排出
するものである。

第１図は、第１の実施例である操作用ハンドル
２１を示し、握り部２２を前後に二分割するよう
にその外周に沿つて設けた環状の隙間２３に、調
整レバー２４が、回転自在に嵌め込まれている。

調整レバー２４は、第２図に示すような円盤状
のもので、環状部２４ａの外周の所定位置に指掛
け用の突起２５を形成するとともに、その中心に
シヤフト２６を嵌め込み固定するためのシヤフト
穴２７が設けられ、さらに回転可能な角度を決定
するための長穴２８，２９がシヤフト穴２７を囲
むように形成されている。

この調整レバー２４は、その突起２５の最も高
い外周端面の一部〔例えば親指を掛ける部分の外
表面〕に電極３０が埋め込み形成されている。こ
の電極３０は、例えば調整レバー２４の樹脂モー
ルド成型時に、金属板を、その一端が形成予定部
分の表面に露出し、かつ他端がシヤフト穴２７の
内面に露出してシヤフト２６と接触するように埋
め込むことにより形成される。

また握り部２２は、第２図に示すように、筒状
脚部３１ａを有する皿状の基部３１と、この基部
３１に一定の間隔を保つて固定されるドーム形状
の前部３２とを組合せて形成される。基部３１の
底板３３にはその中央に、上記シヤフト２６を挿
通させる支持筒３４が突設され、支持筒３４を囲
むように三本の前部取付筒体３５，３５が突出形
成されている。前部３２は上記前部取付筒体３
５，３５，３５と対応する位置に図示しないネジ
孔が形成されている。

この操作用ハンドル２１の組立ては、基部３１
の支持筒３４に、調整レバー２４が一端に固定さ
れたシヤフト２６を挿通させ、この後調整レバー
２４を押え込むようにしながら、前部３２を前部
取付筒体３５，３５，３５に押え付け、基部３１
の裏側から三本のビス３６，３６，３６を前部取
付筒体３５，３５，３５を挿通させ前部３２の図
示しないネジ孔に締着することにより行う。この
組立てによつて、前部３２は基部３１に対して一
定の間隔を保持し、その間に調整レバー２４を遊
嵌させる環状の隙間２３を形成する。また上記三
本の前部取付筒体３５，３５，３５は調整レバー
２４の長穴２８，２９内に差し込まれて、調整レ
バー２４の回転範囲を決定する。

この操作用ハンドル２１の使用方法は、従来の
操作用ハンドル２と同様であるが、遊技者は、必
ず電極３０に指を触れていなければならない。そ
して遊技者が不正行為をしようとしても、電極３
０が握り部から突出した突起の最先端面に、角縁
にまで延びないように形成されているので、単に
金属片等を挿んだだけでは電気的接続ができな
い。従つて、不正防止に効果を発揮する。

また本発明の操作用ハンドルには、上記電極３
０，３７とともに、別の押し釦スイツチを併設す
ることもできる。この具体例を、第３図に、第二
の実施例として示す。この押し釦スイツチ３８
は、電動式パチンコ遊技機に用いる場合は、調整
レバーの位置を変えないで打球動作を一時停止す
るための一時停止スイツチとして、また電動式ア
レンジボール遊技機に用いる場合は遊技盤面の釘
等の障害物に玉が引つ掛かつた場合に店員に玉を
外してもらう迄の間は清算がされないようにする
ための清算中止スイツチとして使用される。

発明の効果 本発明によれば、操作ハンドルの調整レバーに
は、その突起の最先端面にのみ遊技者が触れたこ
とを検知する電極が角縁にまで延びないように形
成され、他の部分は絶縁性を保持している。従つ
て、調整レバーと環状の隙間の間に金属片等を挿
んだだけでは、上記電極に金属片等を電気的には
接続できない。つまり、本発明の操作用ハンドル
において不正行為をしようとすれば、特別な仕掛
けを用いる必要があり、このような仕掛けは店員
が容易に発見できることが予測されるから結局本
発明の操作用ハンドルを使用すれば、不正行為は
略完全に防止できることになる。

【図面の簡単な説明】

第１図及び第２図は本発明の第１の実施例の操
作用ハンドルを示す斜視図及びその分解斜視図、
第３図は本発明の第２の実施例の操作用ハンドル
を示す斜視図である。第４図はパチンコ遊技機の
外観を示す正面図、第５図は発射装置の正面図、
第６図は操作用ハンドルに不正行為をした状態例
を示すパチンコ遊技機の斜視図である。 １…電動式パチンコ遊技機、２１…操作用ハン
ドル、２２…握り部、２３…隙間、２４…指掛け
用の突起、２５…調整レバー、３０…電極。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 電動式パチンコ遊技機等の表側に突出して設
   けられた半球状の握り部と、この握り部を前後に
   二分するようにその外周に沿つて等間隔で設けら
   れた環状の隙間と、外周に形成された指掛け用の
   複数の突起を握り部よりも高く外方に向けて突出
   させた状態で、上記環状の隙間に回転自在に嵌め
   込まれた打球強さの円盤状調整レバーとからなる
   操作用ハンドルにおいて、 上記調整レバーを、絶縁材で形成するととも
   に、その外周に設けた突起の最先端面にのみ遊技
   者が触れていることを検出するための電極を、そ
   の角縁にまで延びないように形成したことを特徴
   とする電動式パチンコ遊技機等の操作用ハンド
   ル。