JPH04305844A - 情報記録媒体 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、光学的情報記録層と磁
気的情報記録層とが１つの透明基板上に積層された、複
合形の情報記録媒体に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来より、図１２に示すように、ベース
フィルム５１の表裏両面に磁性層５２を設け、この磁性
層５２の表面に磁気ヘッドにトラッキングサーボ信号を
与えるための案内溝５３が光学的に再生可能な方式でプ
リフォーマットされた情報記録媒体が提案されている。

【０００３】この情報記録媒体は、同図に示すように、
光学ヘッド５４によってトラッキングサーボ信号を得、
そのトラッキングサーボ信号によって磁気ヘッド５５に
トラッキングサーボをかけて磁性層５２に対する情報の
記録および再生を行なうことができるので、トラッキン
グ精度が改善され、トラック密度の狭幅化ひいては記録
密度の増加を図ることができる。

【０００４】光学ヘッド５４によるトラッキングサーボ
信号の検出方法の一例を説明すると、光学ヘッド５４は
、光源５６と、光源５６より出射された光ビーム５７を
平行光束に成形するコリメータレンズ５８と、ハーフミ
ラー５９と、対物レンズ６０と、４分割フォトダイオー
ド６１と、差動増幅器６２とを含んで構成されている。 光源５６より出射された光ビーム５７は、コリメータレ
ンズ５８、ハーフミラー５９、対物レンズ６０を通って
案内溝５３上に合焦される。一方、磁性層５２からの反
射光６２は、対物レンズ６０、ハーフミラー５９を介し
て４分割フォトダイオード６１に入射される。４分割フ
ォトダイオード６１を構成する各素子への入射光量、す
なわち各素子からの出力値は、対物レンズ６０より磁性
層５２上に照射された光スポットが案内溝５３上にオン
トラックしているか否か、およびそのオフトラック量に
よって変化する。すなわち、４分割フォトダイオード６
１を構成する各素子からの出力値をＤ１，Ｄ２，Ｄ３，
Ｄ４としたとき、対物レンズ６０が案内溝５３上にオン
トラックしている場合には、（Ｄ１＋Ｄ４）−（Ｄ２＋
Ｄ３）の値がゼロになり、オフトラックしている場合に
は、正の値または負の値になる。したがって、この差動
増幅器６２の出力値（トラッキングエラー信号）がゼロ
になる方向に光スポットを移動させることによって、ト
ラッキングを行なうことができる。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】ところが、前記した従
来の情報記録媒体は、磁性層５２の表面に案内溝５３が
形成されているので、案内溝５３を横切る方向に磁気ヘ
ッド５５をシークさせるときの摺動抵抗が大きく、摩擦
や磁気ヘッド５５の振動などによって、磁気ヘッド５５
および磁性層５２が摩耗あるいは損傷されやすいという
不都合がある。かかる不都合を解決するためには、トラ
ッキングサーボ信号を得るための案内溝を有し、しかも
磁性層５２の表面が平滑に形成された情報記録媒体を構
築しなくてはならない。

【０００６】本発明は、このような従来技術の課題を解
決し、磁気ヘッドと磁性層との摺動性が良好な光トラッ
キング方式の情報記録媒体を提供することを目的とする
。

【０００７】

【課題を解決するための手段】本発明は、前記の目的を
達成するため、磁気記録膜を有し、磁気ヘッドにトラッ
キングサーボ信号を与える凹凸パターンが光学的に再生
可能な方式でプリフォーマットされた情報記録媒体にお
いて、前記凹凸パターンを透明基板の片面もしくは透明
基板の片面に担持された他の薄膜の表面にプリフォーマ
ットし、当該プリフォーマットパターン形成面上に、磁
気ヘッド摺接面が平滑に形成された磁気記録膜を積層し
た。

【０００８】

【作用】透明基板の片面もしくは透明基板の片面に担持
された薄膜の表面に案内溝などの凹凸パターンをプリフ
ォーマットし、その背面側に光反射性膜を形成すると、
前記と同様の方法でトラッキングサーボ信号を光学的に
取り出すことができる。一方、凹凸状のプリフォーマッ
トパターン上に磁気ヘッド摺接面が平滑に形成された磁
気記録膜を積層することは、磁気記録膜を真空成膜ある
いは磁性塗料の塗膜にて形成する場合には膜厚を厚くす
ることによって可能であり、また磁気記録膜を磁気シー
トにて形成する場合には磁気シートとプリフォーマット
パターンとの間に充分な厚さの接着剤層を介在させるこ
とによって可能である。磁気記録膜の磁気ヘッド摺接面
を平滑に形成すると、磁気ヘッドの摺動抵抗が減少し、
磁気ヘッドおよび媒体双方の摩耗や損傷を少なくするこ
とができる。

【０００９】

【実施例】〈第１実施例〉本発明の第１実施例を図１〜
図４によって説明する。図１は本例に係る情報記録媒体
の要部断面図、図２は要部平面図、図３は全体構成の平
面図、図４は記録／再生方法を説明する説明図である。

【００１０】図１に示すように、本例の情報記録媒体１
は、片面にプリフォーマットパターン３が形成された透
明基板２と、透明基板２のプリフォーマットパターン３
が形成された面に担持された反射膜４と、この反射膜４
上に積層された磁気記録膜５とからなり、プリフォーマ
ットパターン３と反射膜４とをもって第１の情報記録層
が構成され、磁気記録膜５をもって第２の情報記録層が
構成されている。

【００１１】透明基板２は、例えばガラスなどの透明セ
ラミック材料や、ポリカーボネート、ポリメチルメタク
リレート、ポリメチルペンテン、エポキシ、光硬化性樹
脂などの透明プラスチック材料をもって、図３に示すよ
うに中心部にセンター孔２ａを有する所望直径の円板状
に形成される。

【００１２】プリフォーマットパターン３は、光学ヘッ
ドおよび磁気ヘッドにトラッキングサーボ信号を与える
案内溝やピット、それに各トラックのアドレスや基準ク
ロック等を表すヘッダー信号や情報信号などが、前記透
明基板２の片面に微細な凹凸の形で形成される。図２の
例では、トラッキングサーボ信号を与える案内溝６上に
、ヘッダー信号を表すプリピット列７と情報信号を表す
プリピット列８とが形成されている。なお、プリフォー
マットパターン３の構成は、図２に示したものに限定さ
れるものではなく、ＣＤに形成されるプリフォーマット
パターンと同様に構成することもできる。また、情報信
号を含まず、案内溝や案内ピット（ウォブルピット）な
どの光学ヘッドおよび磁気ヘッドの案内に必要な凹凸パ
ターンのみをプリフォーマットすることもできる。いず
れの場合にも、プリフォーマットパターン３は、図４に
示すように、センター穴２ａと同心の渦巻状もしくは同
心円状に形成される。

【００１３】図２のような構成をとった場合には、案内
溝６とプリピット７，８は、再生用光を照射したときの
反射光強度にコントラストをもたせるため、互いに異な
る深さに形成される。一例を挙げるならば、前記案内溝
６は、再生用光の波長をλ、透明基板１１の屈折率をｎ
としたとき、λ／６ｎ〜λ／８ｎの深さに形成され、前
記プリピット７，８は、λ／４ｎ〜λ／６ｎの深さに形
成される。すなわち、前記案内溝６またはプリピット７
，８がある部分に再生用光を照射すると、光の干渉およ
び回折によって、反射光強度が低下する。一方、案内溝
６およびプリピット７，８がない部分に再生用光を照射
した場合には、光の干渉および回折といった現象を生じ
ないので、反射光強度が低下しない。よって、情報記録
媒体１からの反射光強度を光検出器にて検出することに
よって、前記案内溝およびプリピットの有無を検出する
ことができる。また、案内溝６とプリピット７，８とは
、それぞれの深さの差から反射光強度が異なるので、識
別することができる。

【００１４】プリフォーマットパターン３は、透明基板
２の材質に応じた適宜の方法によって形成される。例え
ば透明基板２が、ポリカーボネート、ポリメチルメタク
リレート、ポリメチルペンテンなどの熱可塑性樹脂で形
成される場合には、その溶融した基板材料を成形金型内
に射出してプリフォーマットパターン３を有する透明基
板２を成形する、いわゆるインジェクション法が適する
。また、金型内に基板材料を射出した後に圧力を加える
、いわゆるコンプレッション法あるいはインジェクショ
ン−コンプレッション法などを適用することもできる。 また、透明基板２が、例えばガラスなどの透明セラミッ
ク材料やエポキシ樹脂などの熱硬化性樹脂で形成される
場合には、プリフォーマットパターンの反転パターンが
形成されたスタンパと透明基板２との間で光硬化性樹脂
を展伸し、前記スタンパの反転パターンを透明基板２に
転写する、いわゆる２Ｐ法（光硬化性樹脂法）が適する
。さらに、透明基板２が、例えばエポキシ樹脂などの熱
硬化性樹脂や光硬化性樹脂で形成される場合には、金型
内に溶融状態の基板材料を静注してプリフォーマットパ
ターン付きの透明基板２を成形する、いわゆる注型法が
適する。

【００１５】反射膜４は、例えば金やアルミニウムなど
の金属材料、あるいはこれら金属材料を主成分とする合
金材料、それにいわゆる銀鏡などの高反射率材料によっ
て形成される。金属材料を用いる場合には、真空蒸着や
スパッタリングなどの真空成膜法を用いて反射膜４を形
成することができる。

【００１６】磁気記録膜５は、反射膜４上に強磁性金属
材料を真空成膜するか、あるいは強磁性金属粉にバイン
ダ、潤滑剤、補強剤を添加してなる磁性塗料を反射膜４
上に塗布することよって形成される。磁気記録膜５の表
面は、磁気ヘッドの摺動性を高めるため平滑に形成され
る。真空成膜によって磁気記録膜５を形成するに好適な
強磁性金属材料としては、Ｃｏ、Ｆｅ、Ｎｉ、Ｃｏ−Ｎ
ｉ合金、Ｃｏ−Ｃｒ合金、Ｃｏ−Ｐ合金、Ｃｏ−Ｎｉ−
Ｐ合金などを挙げることができる。また、磁性塗料を構
成するに好適な強磁性金属材料としては、γ−Ｆｅ２Ｏ
３粉末、Ｆｅ３Ｏ４粉末、Ｃｏ含有γ−Ｆｅ２Ｏ３粉末
、Ｃｏ含有Ｆｅ３Ｏ４粉末、Ｆｅ粉末、Ｃｏ粉末、Ｆｅ
−Ｎｉ合金粉末などを挙げることができる。これらの強
磁性金属粉末とともに磁性塗料を構成するバインダとし
ては、例えば塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、塩化ビ
ニル−酢酸ビニル−ビニルアルコール共重合体、ウレタ
ン樹脂、ポリイソシアネート化合物などが用いられる。 潤滑剤としては、例えば高級脂肪酸、高級脂肪酸エステ
ル、流動パラフィン、スクアラン、フッ素など種々の有
機化合物が使用可能である。潤滑剤の添加率は、強磁性
金属粉に対して５〜２５重量％が適当である。補強剤と
しては、例えば酸化アルミニウム粉末、炭化ケイ素粉末
、窒化ケイ素粉末などが用いられる。補強剤の添加率は
、強磁性金属粉に対して５〜２５重量％が適当である。 なお、真空成膜によって磁気記録膜５を形成する場合に
は、当該磁気記録膜５の表面に前記のような潤滑剤を塗
布あるいは含浸させ、潤滑層を形成することが好ましい
。

【００１７】以下、前記第１実施例の情報記録媒体を用
いた情報の記録、再生方法を、図４によって説明する。

【００１８】図４はドライブ装置の説明図であって、１
は情報記録媒体、１１は情報記録媒体１を回転駆動する
スピンドルモータ、１２は第１の情報記録層から情報を
読み出す光学ヘッド、１３は第２の情報記録層（磁気記
録膜５）との間で情報の記録、再生を行う磁気ヘッドを
示している。光学ヘッド１２と磁気ヘッド１３とは、ヘ
ッド保持装置１４に相対向に取付けられており、少なく
とも磁気記録膜５に対して情報の記録、再生、消去を行
なう場合には、ヘッド保持装置１４を駆動することによ
って、同一方向に同量だけ同時に移送される。光学ヘッ
ド１２は、情報記録媒体１１の透明基板２との間に所定
の感覚を隔ててそれと対向に配置され、磁気ヘッド１３
は情報記録媒体１１に形成された磁気記録膜５に摺動さ
れる。

【００１９】スピンドルモータ１１には、タイムベース
サーボ手段が備えられおり、情報記録媒体１を所定の回
転数にて回転駆動できるように制御されている。光学ヘ
ッド１２には、トラッキングサーボ手段とフォーカスサ
ーボ手段とが備えられており、光学ヘッド１２から出射
されたレーザビーム１５を常時透明基板２のプリフォー
マットパターン３と反射膜４との界面に合焦した状態で
記録トラックに追従させられるようになっている。磁気
ヘッド１３には、トラッキングサーボ手段が備えられて
おり、光学ヘッド１２によって取り出されたトラッキン
グサーボ信号によって駆動されるようになっている。な
お、前記の各サーボ手段については、公知に属する技術
であり、かつ本発明の要旨とは直接関係がないので、説
明を省略する。

【００２０】このように構成されたドライブ装置におい
て、図示しないコントローラによってヘッド保持装置１
４を駆動し、光学ヘッド１２を所望の記録トラックにア
クセスすると、当該記録トラックからプリフォーマット
されたヘッダー信号および情報信号、基準クロック、そ
れにトラッキングサーボ信号が光学ヘッド１２によって
光学的に読み出される。また、光学ヘッド１２内に備え
られたフォーカスサーボ手段によって、フォーカスサー
ボ信号が取り出される。従って、プリフォーマットパタ
ーン３と反射膜４とによって構成される第１の情報記録
層から情報信号を光学的に読み出すことができる。また
、第１の情報記録層から読み出されたトラッキングサー
ボ信号によって磁気ヘッド１３がトラッキングされるの
で、磁気ヘッド１３を駆動することによって、磁気記録
膜５に対する情報の記録、再生を行なうことができる。

【００２１】前記第１実施例の情報記録媒体は、磁気記
録層５の磁気ヘッド摺接面を平滑に形成したので、磁気
ヘッド１３の摺動抵抗が小さくなり、磁気記録層５およ
び磁気ヘッド１３の摩耗や損傷を減少することができる
。また、化学的に安定な磁気記録膜５を反射膜４上に被
覆したので、反射膜４の保護効果が高く、長期間保存性
に優れる。また、磁気記録膜５を従来の保護膜に代えて
反射膜４上に被覆したので、製造工程が複雑化せず、ほ
とんど製造コストを上げることがない。さらに、１つの
透明基板上に２つの情報記録層を形成したので、情報の
記録容量を増加することができる。加えて、光学的手段
によって情報の再生が可能な第１の情報記録層にトラッ
キング信号を得るための案内溝をプリフォーマットして
おき、当該第１の情報記録層から読み出されたトラッキ
ング信号によって磁気ヘッド１３のトラッキングを行い
、第２の情報記録層に対して情報の記録と再生とを行う
ようにしたので、磁気記録媒体である第２の情報記録層
の記録密度を向上することができる。

【００２２】なお、前記第１実施例においては、第１の
情報記録層より得られたトラッキングサーボ信号によっ
て磁気ヘッド１３のトラッキングを行なったが、かかる
構成に代えて、磁気記録層５自体にトラッキングサーボ
信号を磁気的に書き込み、これを利用して磁気ヘッド１
３のトラッキングを行うようにすることもできる。

【００２３】〈第２実施例〉本発明の第２実施例を図５
によって説明する。図５は本例に係る情報記録媒体の要
部断面図である。

【００２４】図５に示すように、本例の情報記録媒体１
は、透明基板２のプリフォーマットパターン３が形成さ
れた面に、光反射性に優れた磁気記録膜５が直接担持さ
れている。そして、プリフォーマットパターン３と磁気
記録膜５とをもって第１の情報記録層が構成され、当該
磁気記録膜５をもって第２の情報記録層が構成されてい
る。光反射性に優れた磁気記録膜５は、Ｃｏ、Ｆｅ、Ｎ
ｉ、Ｃｏ−Ｎｉ合金、Ｃｏ−Ｃｒ合金、Ｃｏ−Ｐ合金、
Ｐｔ−Ｃｏ合金、Ｃｏ−Ｎｉ−Ｐ合金などの強磁性金属
材料を透明基板２のプリフォーマットパターン形成面に
真空成膜することによって形成できる。その他について
は前記第１実施例を同じであるので説明を省略する。

【００２５】本例の情報記録媒体１は、第１実施例の情
報記録媒体と同様の効果を奏するほか、透明基板２のプ
リフォーマットパターン３が形成された面に直接光反射
性に優れた磁気記録膜５を成膜したので、製造工程が簡
略化され、一層安価に実施できるという効果がある。

【００２６】〈第３実施例〉本発明の第３実施例を図６
によって説明する。図６は本例に係る情報記録媒体の要
部断面図である。

【００２７】図６に示すように、本例の情報記録媒体１
は、片面にプリフォーマットパターン３が形成された透
明基板２と、透明基板２のプリフォーマットパターン３
が形成された面に担持された反射膜４と、この反射膜４
上に接着層２１を介して接着された磁気シート２２とか
らなり、プリフォーマットパターン３と反射膜４とをも
って第１の情報記録層が構成され、磁気シート２２をも
って第２の情報記録層が構成されている。

【００２８】磁気シート２２は、いわゆるフロッピーデ
ィスクなどに利用されているものと同じものであって、
例えばポリプロピレンなどによって形成されたベースフ
ィルム２３の片面に磁気記録膜５を形成してなり、反射
膜４側にベースフィルム２３を向けて接着される。磁気
記録膜５は、ベースフィルム２３上に強磁性金属材料を
真空成膜するか、あるいは強磁性金属粉にバインダ、潤
滑剤、補強剤を添加してなる磁性塗料をベースフィルム
２３上に塗布することよって形成される。その他につい
ては前記第１実施例を同じであるので説明を省略する。

【００２９】本例の情報記録媒体１は、第１実施例の情
報記録媒体と同様の効果を奏するほか、反射膜４上に所
定の形状に切断された磁気シート２２を接着するだけで
実施することができるので、製造が容易で安価に実施で
きるという効果がある。

【００３０】〈第４実施例〉本発明の第４実施例を図７
〜図１０によって説明する。図７は本例に係る情報記録
媒体の要部断面図、図８は平面方向から見た説明図、図
９は本例に係る情報記録媒体の製造工程図、図１０は記
録、再生方法を示す説明図である。

【００３１】図７に示すように、本例の情報記録媒体１
は、片面に第１のプリフォーマットパターン３が形成さ
れた透明基板２と、透明基板２のプリフォーマットパタ
ーン３が形成された面に担持され、透明基板２と接しな
い面に第２のプリフォーマットパターン３１が形成され
た有機色素膜３２と、この有機色素膜３２上に積層され
た反射膜４と、この反射膜４上に積層された磁気記録膜
５とからなり、第１のプリフォーマットパターン３と有
機色素膜３１と反射膜４とをもって第１の情報記録層が
構成され、磁気記録膜５をもって第２の情報記録層が構
成されている。

【００３２】第１のプリフォーマットパターン３には、
レーザビームスポットを案内する案内溝や記録トラック
のアドレス等を示すヘッダー信号など、有機色素膜３２
に情報信号を記録するに必要な情報がプリフォーマット
され、第２のプリフォーマットパターン３には、前記第
１実施例と同様に、情報信号など読み出し専用の信号が
プリフォーマットされる。これら第１および第３のプリ
フォーマットパターン３，３１は、図８に示すように、
情報記録媒体１を平面方向から見たとき、同心かつ同一
ピッチで、互いに半径方向に半ピッチずれた渦巻状もし
くは同心円状にプリフォーマットされる。このような第
１および第３のプリフォーマットパターン３，３１を有
する情報記録媒体は、図９に示すように、第２のプリフ
ォーマットパターン３１の反転パターンが形成されたス
タンパ３３と第１のプリフォーマットパターン３が形成
された透明基板２との間で有機色素膜３２のもとになる
有機色素材料を展伸し、有機色素材料硬化後、有機色素
膜３２をスタンパ３３との界面から剥離し、スタンパ３
３の反転パターンを有機色素膜３２に転写することで形
成できる。

【００３３】有機色素膜３１は、例えばスピロピラン系
色素、フルギド系色素、シアニン系色素、フタロシアニ
ン系色素、ポリメチン系色素、アントラキノン系色素、
キサンテン系色素、トリフェニルメタン系色素、ピリリ
ウム系色素、アズレン系色素、もしくは含金属アゾ染料
など、６０〜８０％の光反射率と２０〜４０％の光吸収
率とを有し、レーザ光を吸収して熱に変換するとともに
、反射率などの光学特性が変化する有機色素材料をもっ
て構成される。なお、スピロピラン系色素またはフルギ
ド系色素を用いると、情報の消去と再書き込みが可能な
書き換え型の光情報記録媒体を作製することができる。 またシアニン系色素やフタロシアニン系色素などを用い
ると、情報を１回かぎり書き込み可能な追記型の光情報
記録媒体を作製することができる。

【００３４】磁気記録層５は、強磁性金属材料を真空成
膜して形成することもできるし、磁性塗料を塗布して形
成することもできる。また、磁気シートを接着すること
によって形成することもできる。その他については前記
第１実施例を同じであるので説明を省略する。

【００３５】本例の情報記録媒体１は、図１０（ａ）に
示すように、第１のプリフォーマットパターン３と有機
色素膜３２との界面に再生用レーザビームスポットを合
焦することによってプリフォーマットされたアドレス信
号または既記録の情報信号を読み出すことができる。ま
た、このようにして読み出された所望のアドレスに記録
用レーザビームスポットを合焦し、有機色素膜３２にレ
ーザエネルギを吸収させて熱に変換し、その熱によって
有機色素膜３２を局部的に変色させる等して、情報を追
記することができる。また図１０（ｂ）に示すように、
第２のプリフォーマットパターン３１と反射膜４との界
面にレーザビームスポットを合焦することによって有機
色素膜３２にプリフォーマットされた情報信号を読み出
すことができる。もちろん、磁気ヘッドを駆動すること
によって、磁気記録膜５に対する情報の記録、再生を行
なうことができる。かように本例の情報記録媒体１は、
１枚の透明基板２に合計３面の情報記録層を形成できる
。

【００３６】〈第５実施例〉本発明の第５実施例を図１
１によって説明する。図１１は本例に係る情報記録媒体
の要部断面図である。

【００３７】図１１に示すように、本例の情報記録媒体
１は、片面にプリフォーマットパターン３が形成された
透明基板２と、透明基板２のプリフォーマットパターン
３が形成された面に担持された光反射性の低融点金属記
録膜４１と、この低融点金属記録膜４１上に積層された
磁気記録膜５とからなり、プリフォーマットパターン３
と低融点金属記録膜４１とをもって第１の情報記録層が
構成され、磁気記録膜５をもって第２の情報記録層が構
成されている。

【００３８】低融点金属記録膜４１は、例えば〔Ｇｅ，
Ｓｉ，Ｓｎ〕元素群から選択された少なくとも１種類の
元素と〔Ａｕ，Ａｇ，Ａｌ，Ｃｕ〕元素群から選択され
た少なくとも１種類の元素とを主成分とする合金によっ
て構成することができる。

【００３９】もちろん、添加元素として、例えばＴｌ，
Ｃｏ，Ｆｅ，Ｎｉ，Ｓｃ，Ｔｉ，Ｖ，Ｃｒ，Ｍｎ，Ｚｎ
，Ｙ，Ｚｒ，Ｎｂ，Ｍｏ，Ｒｕ，Ｒｈ，Ｐｄ，Ｃｄ，Ｈ
ｆ，Ｔａ，Ｗ，Ｒｅ，Ｏｓ，Ｉｒ，Ｐｔ，Ｔｅ，Ｓｅ，
Ｓｂ，Ｓ，Ｈｇ，Ａｓ，Ｂ，Ｃ，Ｎ，Ｐ，Ｏ，ハロゲン
元素、アルカリ金属元素、アルカリ土類金属元素、アク
チニド元素、ランタニド元素、不活性ガス元素などのう
ちの少なくとも１元素を含んでも良い。

【００４０】上記各元素のうち、Ｃｏ，Ｎｉ，Ｓｃ，Ｔ
ｉ，Ｖ，Ｃｒ，Ｍｎ，Ｚｎ，Ｙ，Ｚｒ，Ｎｂ，Ｍｏ，Ｒ
ｕ，Ｒｈ，Ｐｄ，Ｃｄ，Ｈｆ，Ｔａ，Ｗ，Ｒｅ，Ｏｓ，
Ｉｒ，Ｐｔ，Ｆｅは、半導体レーザ光などの長波長光の
吸収を容易にして記録感度を高める効果を持ち、また高
速結晶化を可能にする。Ｔｅ，Ｓｅ，Ｓｂ，Ｓは、非晶
質状態の安定性を増し、かつ耐酸化性を向上させる効果
を持つ。Ｔｌ，ハロゲン元素、アルカリ金属元素は、結
晶化速度を向上させ、かつ非晶質状態の安定性を増す効
果を持つ。Ｎ，Ｏ，Ａｒは、非晶質状態の安定性を増す
効果を持つ。また、希土類元素などは、結晶化温度を高
めるなどの役割を果させ得る。

【００４１】磁気記録層５は、強磁性金属材料を真空成
膜して形成することもできるし、磁性塗料を塗布して形
成することもできる。また、磁気シートを接着すること
によって形成することもできる。その他については前記
第１実施例を同じであるので説明を省略する。

【００４２】本例の情報記録媒体１は、プリフォーマッ
トパターン３と低融点金属記録層４１との界面に低パワ
ーの再生用レーザビームスポットを合焦することによっ
てプリフォーマットされたアドレス信号または既記録の
情報信号を読み出すことができる。また、このようにし
て読み出された所望のアドレスに高パワーの記録用レー
ザビームスポットを合焦し、低融点金属記録層４１にレ
ーザエネルギを吸収させて熱に変換し、その熱によって
低融点金属記録層４１を局部的に変形（例えば穴あけ）
させることによって、情報を追記することができる。も
ちろん、磁気ヘッドを駆動することによって、磁気記録
膜５に対する情報の記録、再生を行なうことができる。 本例の情報記録媒体１も、１枚の透明基板２で情報の追
記と書き換えとを行なうことができる。

【００４３】

【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
光学的手段によって磁気ヘッドのトラッキングサーボ信
号を得る情報記録媒体において、案内溝やウォブルピッ
トなどを透明基板側に設け、磁気記録膜の磁気ヘッド摺
接面を平滑に形成したので、磁気ヘッドと磁気記録層と
の摺動抵抗が小さくなり、磁気ヘッドおよび磁気記録層
双方の損傷を減少することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】第１実施例に係る情報記録媒体の要部断面図で
ある。

【図２】第１実施例に係る情報記録媒体の要部平面図で
ある。

【図３】第１実施例に係る情報記録媒体の平面図である
。

【図４】第１実施例に係る情報記録媒体の記録／再生方
法を説明する説明図である。

【図５】第２実施例に係る情報記録媒体の要部断面図で
ある。

【図６】第３実施例に係る情報記録媒体の要部断面図で
ある。

【図７】第４実施例に係る情報記録媒体の要部断面図で
ある。

【図８】第４実施例に係る情報記録媒体の平面方向から
見た説明図である。

【図９】第４実施例に係る情報記録媒体の製造工程説明
図である。

【図１０】第４実施例に係る情報記録媒体の記録／再生
方法を説明する説明図である。

【図１１】第５実施例に係る情報記録媒体の要部断面図
である。

【図１２】従来技術の説明図である。

【符号の説明】

１　　情報記録媒体 ２　　透明基板 ３　　プリフォーマットパターン ４　　反射膜 ５　　磁気記録膜 ２１　　接着層 ２２　　磁気シート ３２　　有機色素膜 ４１　　低融点金属記録膜

Claims (8)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】　　磁気記録膜を有し、磁気ヘッドにトラ
   ッキングサーボ信号を与える凹凸パターンが光学的に再
   生可能な方式でプリフォーマットされた情報記録媒体に
   おいて、前記凹凸パターンを透明基板の片面もしくは透
   明基板の片面に担持された他の薄膜の表面にプリフォー
   マットし、当該プリフォーマットパターン形成面上に、
   磁気ヘッド摺接面が平滑に形成された磁気記録膜を積層
   したことを特徴とする情報記録媒体。
2. 【請求項２】　　請求項１記載において、前記透明基板
   の片面に前記凹凸パターンをプリフォーマットし、この
   透明基板のプリフォーマットパターン形成面上に反射膜
   を被着し、この反射膜上に前記磁気記録膜を積層したこ
   とを特徴とする情報記録媒体。
3. 【請求項３】　　請求項１記載において、前記透明基板
   の片面に前記凹凸パターンをプリフォーマットし、この
   透明基板のプリフォーマットパターン形成面上に光反射
   性を有する磁気記録膜を積層したことを特徴とする情報
   記録媒体。
4. 【請求項４】　　請求項１記載において、前記透明基板
   の片面に第１の凹凸パターンをプリフォーマットし、こ
   の透明基板のプリフォーマットパターン形成面上に第２
   の凹凸パターンがプリフォーマットされた有機色素膜を
   被着し、この有機色素膜のプリフォーマットパターン形
   成面上に反射膜を積層し、この反射膜上に前記磁気記録
   膜を積層したことを特徴とする情報記録媒体。
5. 【請求項５】　　請求項１記載において、前記透明基板
   の片面に前記凹凸パターンをプリフォーマットし、この
   透明基板のプリフォーマットパターン形成面上に〔Ｇｅ
   ，Ｓｉ，Ｓｎ〕元素群から選択された少なくとも１種類
   の元素と〔Ａｕ，Ａｇ，Ａｌ，Ｃｕ〕元素群から選択さ
   れた少なくとも１種類の元素とを主成分とする合金膜を
   被着し、この合金膜上に前記磁気記録膜を積層したこと
   を特徴とする情報記録媒体。
6. 【請求項６】　　請求項１〜５記載のいずれかにおいて
   、前記磁気記録膜を、前記プリフォーマットパターン上
   に接着層を介して接着された磁気シートにて構成したこ
   とを特徴とする情報記録媒体。
7. 【請求項７】　　請求項１〜５記載のいずれかにおいて
   、前記磁気記録膜を、前記プリフォーマットパターン上
   に真空成膜された磁性膜にて構成したことを特徴とする
   情報記録媒体。
8. 【請求項８】　　請求項１〜５記載のいずれかにおいて
   、前記磁気記録膜を、前記プリフォーマットパターン上
   に塗布成膜された磁性膜にて構成したことを特徴とする
   情報記録媒体。