JPH0430234Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案はフオークリフトトラックにおいてフオ
ークに替えてフインガーバーに取付けられるロー
ルクランプ等のアタツチメントのその横ずれを防
止するための改良に関する。

〔従来の技術〕

一般にフオークリフトトラックにおいては、リ
フトブラケットに上下一対のフインガーバーが横
架され、同フインガーバーに対してフオークが着
脱自在に取り付けられると共に同フオークに替え
て例えばロールクランプ、ベールクランプ、ブロ
ツククランプ、カートンクランプ、ドラムクラン
プ等のアタツチメントを着脱自在に取付ける事が
出来る様に設けられる。しかしてこれらのアタツ
チメントをフインガーバーに取付ける方法として
はフツクを介してフインガーバーに係合させる方
法が一般的に用いられるのであるが、この様にフ
ツクを介して取付ける方法においてはその構造が
簡単で着脱を簡単に行なう事が出来る点に長所を
認める事が出来る反面、横ずれを生ずる点に問題
点に対する。そして従来この様な問題点に対する
解決策としては、 第６図に表わす様にアタツチメントａを下方
のフインガーバーｂに対して螺子ｃの締め付け
を介して連結する事によりその横ずれを防止す
る方法。

第７図に表わす様に上方のフインガーバーｄ
にストツプブロツクキツトｅを溶接し、同フイ
ンガーバーｄに係合するアタツチメントａのフ
ツクｆをこのストツプブロツクキツトｅに当接
させる事によりその横ずれを防止する方法。

等が提案されている。

〔考案が解決しようとする問題点〕

しかして上記両提案にあつては、下方のフイン
ガーバーに対して螺子の締め付けを介してアタツ
チメントを連結する事によつて、そして上方のフ
インガーバーにストツプブロツクキツトを溶接
し、同ストツプブロツクキツトにフツクを当接さ
せる事によつて夫々アタツチメントの横ずれを防
止する事が出来るものの、の提案においては螺
子の締め付けに弛みが生じた場合において機体の
振動等に起因して折損を生ずる事に加えてフイン
ガーバーに螺子孔を穿設しなければならずその作
業が面倒であると共に螺子孔を穿設する事により
その分だけフインガーバーの強度が損われるとい
う新たな不具合を生ずる点において、又、の提
案においてはアタツチメントを取り外してフオー
クを取り付けた場合において、フオークのその取
り付け範囲がストツプブロツクキツトによつて制
約されてしまう点、即ち、ストツプブロツクキツ
トの溶接位置より外側にはフオークを取付ける事
が出来ないという新たな不具合を生ずる点に夫々
問題点を有する。

又、アタツチメントに設けた左右一対のフツク
を上方のフインガーバーに係合させると共に、上
記フツクとは別体に形成するストツパーをアタツ
チメントに設け、同ストツパーの凸状部を上記フ
インガーバーに上縁部に刻設する凹溝に係合させ
る事により、アタツチメントの横ずれを防止する
方法が実開昭57−89593号或いは実開昭60−37000
号に開示されているが、この様に左右一対のフツ
クとストツパーを別体に形成するものにあつては
部品数が多くなる上、製造時におけるストツパー
の組付け若しくは溶接作業にそれだけ時間が係
り、更に同ストツパーの上下方向の取付け位置に
狂いが生ずやすいため、同ストツパーが正規の位
置より下側に取付けられるとストツパーの凸状部
とフインガーバーの凹溝が干渉してフツクのフイ
ンガーバーに対する係合が困難になり、逆にスト
ツパーが正規の位置より上側に取付けられるとス
トツパーの凸状部とフインガーバーの凹溝の噛合
が不十分となり、接触面積が少なくなるために面
圧が高くなつて早期に摩耗するという不具合を生
ずる点に問題点がある。

本考案は上記の様な問題点を解決する為にその
改善を試みたものであつて、上記の様な不具合を
招来する事なく効果的にアタツチメントの横ずれ
を防止する事が出来る様にする点にその解決すべ
き問題点を有する。即ち、本考案はアタツチメン
トに固着するフツクの係合凹部にストツパーとし
て凸片を突設し、同凸片を上方のフインガーバー
に刻設する凹凸歯部に係合させる様にする事によ
つて上記問題点を解決する様にした事を特徴とす
るものであつて、その具体的な手段は次の通りで
ある。

〔問題点を解決するための手段〕

リフトブラケットに上下一対のフインガーバー
を横架し、同フインガーバーにはその上縁部若し
くは下縁部に沿つて係合凸部を一体に突設すると
共に上方のフインガーバーには上記係合凸部の左
右両端寄りに位置して凹凸歯部を設ける一方、ア
タツチメントの背面には上記係合凸部に対する係
合凹部を存してＬ字型に形成する左右一対のフツ
クを固着し、同フツクをフインガーバーに対して
着脱自在に係合させる様に設けられるアタツチメ
ントの取り付け構造において、 アタツチメントの背面に上方のフインガーバー
と対応させて固着する上記の両フツク若しくは何
れか一方のフツクの係合凹部に上記凹凸歯部と対
応させて凸片を突設し、同凸片を凹凸歯部に対し
て着脱自在に係合させる事が可能な如く設ける。

〔実施例〕

以下に本考案の具体的な実施例を例示の図面に
ついて説明する。

第１図及至第５図に表わす各図面において、１
はフオークリフトトラックの本体部であつて、同
本体部１の前部にはマスト２がテイルトシリンダ
ー２′を介して前後傾可能に設けられると共に同
マスト２にはリフトブラケット３が昇降自在に吊
設され、同リフトブラケット３には上下一対のフ
インガーバー４Ａ，４Ｂが左右両幅方向に延在さ
せて横設される。そして両フインガーバー４Ａ，
４Ｂの内、上方に位置するフインガーバー４Ａに
はその上縁部分に後述するフツク５の係合凸部４
ａが両幅方向に延在させて一体に突設されると共
に同係合凸部４ａには左右両端寄り部分に凹凸歯
部６，６が上向きに刻設される。又、下方に位置
するフインガーバー４Ｂには同じくその下縁部分
に後述するフツク７の係合凸部４ｂが両幅方向に
延在させて一体に突設される。

そして両フインガーバー４Ａ，４Ｂにはロール
クランプ８がアタツチメントとして着脱自在に取
り付けられる。即ち、上記両係合凸部４ａ，４ｂ
に係合させてロールクランプ８の旋回座９が着脱
自在に取り付けられる。しかして同ロールクラン
プ８において、旋回座９は固定盤９Ａと、同固定
盤９Ａに対して遊転自在に支承する回転盤９Ｂよ
り成り、回転盤９Ｂにはクランプアーム１０が取
り付けられる。同クランプアーム１０は回転盤９
Ｂに固着する固定アーム１０ａと、同固定アーム
１０ａの基部に油圧シリンダー２０を介して固定
アーム１０ａ方向に向けて回動自在に枢結するス
イングアーム１０ｂより成り、両アーム１０ａ，
１０ｂの先端にはパツド１１，１２が相互に対面
させて枢結される。又、固定盤９Ａの背面にはそ
の上端寄り部分に左右一対のフツク５，５が固着
され、同フツク５，５は前述のフインガーバー４
Ａに形成する係合凸部４ａに係合させる事が可能
な如く設けられる。更に具体的には同フツク５は
下向きに開口する係合凹部５′を存して略倒Ｌ字
型に形成される。そして両フツク５，５若しくは
何れか一方のフツク５の係合凹部５′にはその天
井部にはフインガーバー４Ａに刻設する凹凸歯部
６と対応させて凸片１３が下向きに突設され、同
凸片１３を凹凸歯部６に対して着脱自在に係合さ
せる事が出来る様に設けられる。

又、同固定盤９Ａの下端寄り部分には同じく左
右一対のフツク７，７を固着するに両フツク７，
７は下方のフインガーバー４Ｂに下向きに突設す
る係合凸部４ｂに係合させた状態にてボルト１
４，１４の締め付けを介して当て片１５と一体に
連結する事により取り付けられる。尚、状態実施
例においてはロールクランプ８をアタツチメント
としてフインガーバー４Ａ，４Ｂに取付ける様に
設けられているが、フインガーバー４Ａ，４Ｂに
取付けるアタツチメントとしてはロールクランプ
８に限定されるものではなくその他ベールクラン
プ、ブロツククランプ、カートンクランプ、ドラ
ムクランプ等をアタツチメントとして取付ける事
が可能である。

〔考案の効果〕

本考案は以上の様に構成されるものであつて、
上記の様にアタツチメントの背面に固着するフツ
クの係合凹部にフインガーバーの上縁部に刻設す
る凹凸歯部と対応させて凸片を一体に突設したこ
とにより、即ち、フツクをフインガーバーに係合
させた状態において上記凸片がフインガーバーの
上縁部に刻設する凹凸歯部に係合する状態が得ら
れる様にした事により、アタツチメントの横ずれ
を効果的に防止する事が出来るに至つた。換言す
れば従来構造の様にフオークの係合範囲を制約し
たり、或いはフインガーバーの耐久性を損う等の
不具合を生ずる事なく事なくアタツチメントの横
ずれを防止する事が出来るに至つた。

又、本考案にあつては上記の様にアタツチメン
トをフインガーバーに係合するフツクと横ずれ防
止の凸片を一体に形成する様にした事により、従
来の様に左右一対のフツクと横ずれ防止用のスト
ツパーを別体形成するものと比較してその部品数
を減らす事が出来、製造時における組付け時の作
業時間をその分削減する事が出来ると共に、スト
ツパーの取付け位置が上下方向に狂う事により生
ずる従来の不具合を完全に解消する事が出来に至
つた。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案に係るアタツチメントの横ずれ
防止機構を具備するフオークリフトトラックの全
体を表わす側面図、第２図は固定盤の背面部分の
分解斜視図、第３図はフインガーバーに係合させ
た状態を表わす同固定盤の背面部分の斜視図、第
４図は第５図におけるＡ−Ａ線断面図、第５図は
同じく第４図におけるＢ−Ｂ線断面図である。
又、第６図と第７図は従来構造を表わす図面であ
つて、第６図はアタツチメントの背面部分とフイ
ンガーバー部分の分解斜視図、第７図は同じくフ
インガーバーに係合させた状態を表わすアタツチ
メントの背面部分の斜視図である。 １……本体部、２……マスト、２′……テイル
トシリンダー、３……リフトブラケット、４Ａ，
４Ｂ……フインガーバー、４ａ，４ｂ……係合凸
部、５……フツク、５′……係合凹部、６……凹
凸歯部、７……フツク、８……ロールクランプ、
９……旋回座、９Ａ……固定盤、９Ｂ……回転
盤、１０……クランプアーム、１０ａ……固定ア
ーム、１０Ｂ……スイングアーム、１１，１２…
…パツド、１９……凸片、１４……ボルト、１５
……当て片、２０……油圧シリンダー。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. マストに昇降自在に吊持するリフトブラケット
   に上下一対のフインガーバーを横架し、上方のフ
   インガーバーにはその上縁部に沿つて係合凸部を
   一体に突設すると共に同係合凸部には左右両端寄
   りに位置して凹凸歯部を刻設する一方、アタツチ
   メントの背面には係合凹部を存してＬ字型に形成
   する左右一対のフツクを上記フインガーバーと対
   応させて固着するに両フツク若しくは何れか一方
   のフツクには係合凹部に凸片を突設し、同凸片を
   上記凹凸歯部に対して着脱自在に係合させる事が
   可能な如く設けて成るフオークリフトトラックに
   おけるアタツチメントの横ずれ防止機構。