JPH04300980A

JPH04300980A - 水性エマルジョン型接着剤

Info

Publication number: JPH04300980A
Application number: JP6697791A
Authority: JP
Inventors: Junichiro Nakajima; 中島　潤一郎; Masayuki Oishi; 正之大石
Original assignee: Sekisui Chemical Co Ltd
Current assignee: Sekisui Chemical Co Ltd
Priority date: 1991-03-29
Filing date: 1991-03-29
Publication date: 1992-10-23

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】この発明は、つや消しタイプの水
性エマルジョン型接着剤に関する。

【０００２】

【従来の技術】例えば、不織布のバインダーとしての接
着剤、コーティング紙のコーティング層形成のための接
着剤、壁紙の表面層形成のためのアンダーコート用接着
剤などに用いられる水性エマルジョン型接着剤は、乾燥
後に形成される皮膜が光ったりして外観を損なわないよ
うに、つや消し状態であることが要望される。

【０００３】このため、従来、形成された皮膜のつや消
しのため、水性エマルジョン型接着剤に、酸化アルミニ
ウム、二酸化珪素、炭酸カルシウム、珪酸アルミニウム
等の無機物質を添加することが試みられている。

【０００４】このように無機物質を添加した場合、接着
剤が乾燥した後に、無機物質の色が皮膜に定着し、また
、この色の定着により皮膜の透明性が低下する。ところ
で、接着剤が白色顔料や黒色顔料を含有する場合には、
上記無機物質はほとんどが白色であるので、上記の色の
定着は問題にならない。ところが、白色顔料や黒色顔料
を用いない場合には、無機物質の色の定着とそのことに
よる皮膜の透明性の低下は、製品の外観を損なうという
問題がある。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】したがって、接着剤が
乾燥して形成された皮膜の色調が、製品外観に影響を与
えるような用途に用いられる接着剤にあっては、乾燥後
の皮膜は、つや消し状態であって透明性が損なわれてい
ないことが望ましい。

【０００６】この発明は、上記の問題に鑑み、乾燥後の
皮膜がつや消し状態であって、しかも透明性が損なわれ
ない水性エマルジョン型接着剤を提供することを目的と
する。

【０００７】

【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、この発明の水性エマルジョン型接着剤は、粒子径が
平均５μｍ　以下、好ましくは１μｍ　以下である樹脂
エマルジョンに、適量のコロイダルシリカが添加されて
いるものである。

【０００８】この発明において、樹脂エマルジョンとし
ては、アクリル酸メチル、アクリル酸ブチル、アクリル
酸２−エチルヘキシル等のアクリル酸エステル、メタク
リル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸ブチ
ル等のメタクリル酸エステル、アクリル酸、メタクリル
酸、スチレン、ブタジエン、アクリロニトリル、クロロ
プレン、イソプレン、酢酸ビニル、エチレン、バーサチ
ック酸ビニルなどの単量体の一種または二種以上の重合
体もしくは共重合体の水性エマルジョンが挙げられる。

【０００９】特に、酢酸ビニル系樹脂（ポリ酢酸ビニル
、酢酸ビニル−エチレン共重合体、酢酸ビニル−（メタ
）アクリル酸エステル共重合体等）の水性エマルジョン
が好適に使用される。

【００１０】そして、この水性エマルジョンにおいて、
粒子径は、平均５μｍ　を越えるとつや消し効果が少な
いので、平均５μｍ　以下であることが必要で、平均１
μｍ　以下が好ましい。また、この水性エマルジョンの
製法は特に限定されないが、一般に上記の単量体を水溶
性触媒及び乳化剤を用いて、水のような水性媒体中で乳
化重合する公知の方法が採用される。

【００１１】また、この発明において、コロイダルシリ
カとは、シリカの超微粒子を水のような水性媒体中に分
散させたコロイド状分散液（シリカは一般に２０重量％
前後含有されている）である。このようなコロイダルシ
リカの粒子径は、一般に１００ｎｍ以下であり、好まし
くは　５０ｎｍ　以下、さらに好ましくは　２０ｎｍ　
以下のものが使用される。コロイダルシリカの粒子径が
大きくなりすぎると、つや消し効果が少なくなる。

【００１２】このようなコロイダルシリカは、樹脂エマ
ルジョン（固形分は一般に３５〜５５重量％）１００　
重量部に対して、一般に２〜２０重量部の範囲で適量が
添加される。添加量が少ないとつや消し効果が少なく、
添加量が多くなると皮膜が脆くなる。

【００１３】なお、この発明の目的が達成される範囲で
、従来の水性エマルジョン型接着剤において用いられて
いる添加剤、例えば増粘剤、粘着付与剤、消泡剤、ｐＨ
　調整剤、防腐剤等を必要に応じて配合してもよい。ま
た、耐水性や耐熱クリープ性を向上させるために、イソ
シアネート化合物、フェノール樹脂、メラミン樹脂、尿
素樹脂、エポキシ樹脂等の架橋剤を配合してもよい。

【００１４】

【作用】この発明のように、粒子径が平均５μｍ　以下
である樹脂エマルジョンにコロイダルシリカが添加され
ると、乾燥後に形成される皮膜は、その透明性を損なう
ことなく、光を乱反射してつや消し状態となる。

【００１５】

【実施例】以下、この発明について、実施例及び比較例
を挙げて具体的に説明する。実施例１酢酸ビニル１００　重量部、ノニオン系乳化剤（ＹＸ−
４００：第一工業製薬社製）３重量部、酢酸ソーダ１重
量部、過酸化水素０．３　重量部、酒石酸０．２　重量
部、水１００重量部を配合し、これを常法により乳化重
合して酢酸ビニル重合体エマルジョンＡを得た。このエ
マルジョンＡは、粘度４０００ｃｐｓ　（３０℃、１０
ｒｐｍ　：ＢＨ型粘度計により測定）、固形分５０重量
％、ｐＨ　５、平均粒子径０．３７μｍ（島津レーザー
回折式粒度分析計　ＳＡＬＤ−１０００により測定）で
あった。

【００１６】このエマルジョンＡ　１００重量部に、粒
子径１０〜２０ｎｍのコロイダルシリカ〔スノーテック
スＣ（シリカ含有量約２０重量％）：日産化学社製〕を
５重量部添加して水性エマルジョン型接着剤を製造した
。この接着剤を透明ガラス板上に塗布乾燥して、２５μ
ｍ　の厚さの塗膜層を形成し、つや消し度及び着色度（
　透明度）　を目視によって判定した。その結果を表１
に示す。

【００１７】なお、つや消し度は、非常に良好なものを
◎、良好なものを○、やや良好なものを△、つや消し効
果のないもを×で表した。また、着色度（　透明度）　
は、着色のあり、なしで表した。

【００１８】実施例２実施例１において、コロイダルシリカとして、粒子径４
０〜５０ｎｍのコロイダルシリカ〔スノーテックス２０
Ｌ（シリカ含有量約２０重量％）：日産化学社製〕を用
いた。それ以外は実施例１と同様に行った。その結果を
表１に示す。

【００１９】実施例３酢酸ビニル１００　重量部、ポリビニルアルコール（完
全鹸化）１０重量部、過硫酸カリウム０．５　重量部、
水１００　重量部を配合し、これを常法で乳化重合して
酢酸ビニル重合体エマルジョンＢを得た。このエマルジ
ョンＢは、粘度１００００ｃｐｓ、固形分５５重量％、
ｐＨ　４．５、平均粒子径３．２　μｍ　であった。

【００２０】このエマルジョンＢを用いること以外は、
実施例１と同様に行った。その結果を表１に示す。実施例４実施例３において、コロイダルシリカとして、粒子径４
０〜５０ｎｍのコロイダルシリカ〔スノーテックス２０
Ｌ（シリカ含有量約２０重量％）：日産化学社製〕を用
いた。それ以外は実施例３と同様に行った。その結果を
表１に示す。

【００２１】比較例１実施例３において、コロイダルシリカを全く添加しなか
った。それ以外は実施例３と同様に行った。その結果を
表１に示す。

【００２２】比較例２実施例３において、コロイダルシリカに代えて、酸化ア
ルミニウム（和光純薬社製）３重量部を用いた。それ以
外は実施例３と同様に行った。その結果を表１に示す。

【００２３】

【表１】

【００２４】

【発明の効果】この発明の水性エマルジョン型接着剤は
、粒子径が平均５μｍ以下である樹脂エマルジョンにコ
ロイダルシリカが添加されており、それにより乾燥後の
皮膜は透明性が損なわれることがなく、しかもつや消し
状態となる。

【００２５】したがって、乾燥後の皮膜が人目に触れる
ような用途、例えば、不織布等のバインダーとしての接
着剤、コーティング紙のコーティング層形成のための接
着剤、壁紙等の表面層形成のためのアンダーコート用接
着剤などに用いられる接着剤として好適なものとなる。

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】　　粒子径が平均５μｍ　以下である樹脂
エマルジョンにコロイダルシリカが添加されていること
を特徴とする水性エマルジョン型接着剤。