JPH0429807B2

JPH0429807B2 -

Info

Publication number: JPH0429807B2
Application number: JP59246630A
Authority: JP
Priority date: 1984-11-21
Filing date: 1984-11-21
Publication date: 1992-05-20
Also published as: JPS61126204A

Description

【発明の詳細な説明】産業上の利用分野本発明は、橋梁メンテナンス装置に係り、特
に、主として道路用橋梁または高架道路の下面部
の鋼材の錆、塗装のはがれ、あるいはコンクリー
ト床版のひび割れ等を点検、補修することができ
る橋梁メンテナンス装置に関する。

従来技術従来、この種の橋梁メンテナンス装置として
は、橋梁の下面に橋梁の長さ方向に設置されたレ
ールに沿つて、検査台が移動しながら橋梁下面部
の検査を行なうものが知られている。しかしなが
ら、この橋梁メンテナンス装置は、橋脚をまたい
で移動できない上に、構造が複雑で取外しが難し
いため、橋脚間毎に一台ずつの前記装置をあらか
じめ設置しておかなければならないという欠点が
ある。

また、橋梁上の道路に停止した走行車両から橋
梁側面下方にアームを伸ばして、このアームに設
けた作業用ゴンドラあるいは作業足場上で検査、
補修を行なう橋梁メンテナンス装置が知られてい
るが、この装置においては、橋梁上の道路に走行
車両を停止させなければならないため、交通の妨
げになり、高速道路のように迂回路をとれない場
合には問題が多い。

さらに、橋梁の高欄に基部を設けて、この基部
から橋梁の側面下方までアームを伸ばし、このア
ームに設けた作業台上でメンテナンスを行なう橋
梁メンテナンス装置も考えられているが、従来の
橋梁の高欄はその強度が弱いので、実際には既設
の高欄においては、前記装置をそのまま設置する
ことができず、大幅な補強を必要とする上に、照
明ポストがある場所あるいは高架道路等の防音壁
が設けられた場所には、前記装置が設置できない
という問題がある。

本発明は、前述した問題点に鑑み、これを有効
に解決すべく創案されたものである。

発明の目的橋梁の側部にメンテナンス装置を設置した場
合に、橋梁上の交通を妨げることがないように
すること、橋梁の下面部の点検、補修等のメンテナンス
作業を広い範囲にわたつて実施できるようにす
ること、メンテナンス箇所の変更時の作業検査手段の
移動を速やかにかつ確実にできるようにするこ
と。

発明の構成かかる目的を達成すべく、橋梁の外側部に取り
付けられるベースと、該ベースに橋梁の底面位置
よりも下方まで突出した状態に吊持される垂直軸
と、該垂直軸の下部に水平旋回自在に取り付けら
れかつ水平に延された第１アームと、該第１アー
ムに伸縮可能に組み合わされる第２アームと、該
第２アームの先端に水平旋回自在に設けられる水
平状態の第３アームと、該第３アームの先端に昇
降可能に設けられる垂直状態の可動軸と、該可動
軸に取り付けられる作業検査手段とを具備する橋
梁メンテナンス装置としている。

実施例以下、本発明に係る橋梁メンテナンス装置を図
面に基づいて説明する。

第１図ないし第４図は本発明の一実施例を示す
もので、図中１は、橋桁２あるいは橋脚３等のよ
うな橋梁４の側面部に設けられた取付部材であ
る。この取付部材１は、橋梁４の側面部から突出
して設けられ、かつその先端部に一対の筒状部１
ａが形成されている。そして、各筒状部１ａに
は、本発明に係る橋梁メンテナンス装置のベース
５が上方から取り付けられる。ベース５には、各
筒状部１ａに嵌入する一対の取付ピン６と、橋梁
４の底面位置よりも下方まで突出した状態の垂直
軸７とが一体に配される。また、この垂直軸７に
は、水平に延された第１アーム８が水平旋回自在
に設けられる。そして、第１アーム８の基端部に
は、バランスをとるためのカウンタウエイト９が
設けられていると共に、先端部には、第１アーム
８の内部に入れ子状に第２アーム１０が嵌入され
ている。この第２アーム１０は、第１アーム８内
に設けられたシリンダ、あるいはモータ及びピニ
オン、ラツク等の駆動装置（図示せず）によつ
て、そのアーム軸方向に伸縮するようになつてい
る。さらに、第２アーム１０の先端部には、水平
旋回自在に水平状態の第３アーム１１が設けられ
ており、この第３アーム１１の先端には、垂直可
動軸１２が昇降可能に設けられている。そして、
可動軸１２の上端部には、カメラ１３とライト１
４とから構成された作業検査手段１５が設けられ
ており、この作業検査手段１５は、第３アーム１
１と可動軸１２との間に設置されたモータ及びピ
ニオン、ラツク等の駆動装置（図示せず）によつ
て、上下方向に移動するようになつている。

前記第２アーム１０の先端内部には、モータ１
６が設置されており、その回転軸１６ａの先端に
装着された歯車１７が、第３アーム１１の基端部
に固定した固定軸１１ａの先端に装着された歯車
１８に噛合されている。そして、モータ１６の回
転軸１６ａを回転させることにより、第３アーム
１１は第２アーム１０の先端部を中心にして旋回
するようになつている。なお、前記垂直軸７と第
１アーム８との間にも、モータと歯車から構成さ
れた同様の構造の旋回駆動装置（図示せず）が設
けられている。なお、１９は橋桁２に支持されて
いる床板である。

次に、前記のように構成された橋梁メンテナン
ス装置の作用について説明する。

まず、あらかじめ橋梁４の橋桁２あるいは橋脚
３に適宜間隔で、取付部材１を固設しておいた後
に、本発明に係る橋梁メンテナンス装置を橋梁４
の側面部に沿つて降ろし、ベース５の取付ピン６
を取付部材１の筒状部１ａに嵌入して、前記橋梁
メンテナンス装置を橋梁４に取付ける。次いで、
図示しないモニター装置を見ながら、各種の駆動
装置を遠隔操作して、第１アーム８を垂直軸７の
回りに旋回させると共に、第２アーム１０を第１
アーム８に対して伸縮させ、かつ第２アーム１０
に対して第３アーム１１を旋回させることによつ
て、作業検査手段１５を橋梁４の下面部の所望の
位置に移動させる。

この場合の作業検査手段１５における水平方向
の移動範囲は、垂直軸７を中心とする水平旋回、
第２アーム１０と第３アーム１１との水平旋回、
第１アーム８と第２アーム１０との伸縮の各機能
を有するために、第２アーム１０と第３アーム１
１との間が「く」の字状に折れ曲つた状態で伸縮
することにより、三つのアーム８，１０，１１を
伸張させた状態で水平旋回させた場合の円の範囲
内の全域をメンテナンス対象とすることができ、
かつ、第２アーム１０と第３アーム１１とが折れ
曲ることにより、それらの範囲にデツドスペース
が生じることがない。

そして、作業検査手段１５のカメラ１３及びラ
イト１４を用いて橋梁４の下面部の点検検査を行
なう。この際、必要に応じて、可動軸１２を上下
させて、作業検査手段１５を橋梁４に近づけた
り、遠ざけたりする。このようにして、橋梁４の
下面部のうち、一つの取付部材１に橋梁メンテナ
ンス装置を設置した際に検査できる全範囲を点検
し終ると、該取付部材１の筒状部１ａからベース
５の取付ピン６を抜いて、橋梁メンテナンス装置
を次の取付部材１に取付ける。

この操作を繰り返すことによつて、橋梁４の下
面部全面にわたつて点検検査することができる。

以上は、橋梁側面部に取付部材を設けた場合で
あるが、他の実施例として橋上に歩道等のスペー
スがあり、車両交通を妨げない場合には、橋上の
歩道等の上にベース５を仮設し、そこから本装置
を懸吊してもよい。

第６図、第７図、第８図はその実施例である。
この実施例の場合にあつても、ベース５の部分
は、例えば第７図に示すように、ボルト等によつ
て橋梁の床板１９等の外側部に取り付けられ、残
りの部分が垂直軸７を介して吊持されることにな
る。

なお、作業検査手段１５として、本実施例にお
いて用いたカメラ１３及びライト１４は可動軸１
２の軸心を中心にして回転するように構成しても
よい。また、作業検査手段１５として第５図に示
すように、作業台を設置して、作業員が作業台上
に搭乗して点検補修するようにしてもよく、その
場合には、旋回、伸縮あるいは昇降用の駆動装置
を油圧で駆動するのが望ましく、かつ装置の操作
は作業台上の作業員が直接行なつてもよい。

以上説明したように、本発明によれば、以下の
如き優れた効果を発揮する。

発明の効果橋梁の外側部にベースを取り付け、他の部分
をベースに対して吊持した状態とすることによ
つて、橋梁メンテナンス装置を取り付けた場合
に、橋梁上の交通を防げることがなく、メンテ
ナンス作業を交通の有無に関係なく自由に実施
することができる。

第１アームの水平旋回、第１アームと第２ア
ームとの間の伸縮、第２アームと第３アームと
の水平旋回を行なうことによつて、第１ないし
第３アームを伸張させた寸法を半径とする円内
全域がメンテナンス可能となり、メンテナンス
作業を広範囲にわたつて実施することができ
る。

上記の二つの水平旋回部を有することによつ
て、作業箇所の変更時の融通性が高くなり、効
率の高いメンテナンスを実施することができ
る。

屈曲及び伸縮される第３アームの先端に昇降
可能に作業検査手段を配することにより、水平
及び上下位置の設定を速やかにかつ高い精度で
行ない、メンテナンス作業性を向上させること
ができる。

【図面の簡単な説明】

第１図ないし第４図は本発明の一実施例を示す
もので、第１図は橋梁を斜め下方から見た斜視
図、第２図は断面図、第３図はベースの正面図、
第４図は第２，３アームの接合部を示す側面図、
第５図は作業検査手段の別の一例を示す斜視図で
ある。又、第６図、第７図、第８図は、橋上の歩
道等に仮設したベースに装置を取付けた場合の実
施例を示すもので、第６図は橋梁を斜め下方から
見た斜視図、第７図は断面図、第８図は側面図で
ある。１…取付部材、２…橋桁、３…橋脚、４…橋
梁、５…ベース、７…垂直軸、８…第１アーム、
１０…第２アーム、１１…第３アーム、１２…可
動軸、１５…作業検査手段。

Claims

【特許請求の範囲】

１橋梁４の外側部に取り付けられるベース５
と、該ベースに橋梁の底面位置よりも下方まで突
出した状態に吊持される垂直軸７と、該垂直軸の
下部に水平旋回自在に取り付けられかつ水平に延
された第１アーム８と、該第１アームに伸縮可能
に組み合わされる第２アーム１０と、該第２アー
ムの先端に水平旋回自在に設けられる水平状態の
第３アーム１１と、該第３アームの先端に昇降可
能に設けられる垂直状態の可動軸１２と、該可動
軸に取り付けられる作業検査手段１５とを具備す
ることを特徴とする橋梁メンテナンス装置。