JP4051584B2 - 高所作業用重量物支持取付け装置と方法 - Google Patents

高所作業用重量物支持取付け装置と方法 Download PDF

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国土総合建設株式会社
有限会社ヤマダ重量作業
株式会社ケー・エフ・シー
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、橋梁の床版や橋脚上部の高所に落橋防止用の鋼板製のストッパーやブロックあるいは検査路などの重量物を取付け施工する場合に使用する高所作業用の重量物支持取付け装置と該重量物取付け方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
高所の橋梁の床版に鋼板製の落橋防止ストッパーを取付けたり、橋脚上部に落橋防止用の鋼板製ブロックや検査路を取付ける工事は従来から施工されているが、そのためには現場で重量作業に耐え得るだけの足場を組み、現場打ちの場合には更に型枠を組んでコンクリートを打設する必要があった。
【0003】
また、上記ストッパーやブロック等の既製品を使用する場合も、狭い足場上に運び上げる必要があり、その取付け冶具やコロ,トロッコ等を使用して施工しなければならず、その作業性は極めて悪く、高所作業でもあるため危険性を伴い、工事費もかさんで大変な作業であった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記のような作業性の悪さ等の従来技術の諸問題を解決し、作業性がよくて危険性を伴わず、安全で作業能率の高い落橋防止装置取付け工事に使用する高所作業用重量物支持取付け装置を提案するものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
即ち、本発明はクレーンアーム先端部に上下方向に旋回可能に軸支された側面L型の回転機台と、該機台上に設置されたターンテーブルに立設された前面が開放された横断面コ字形の背もたれ部材と、該背もたれ部材の頭部に着脱自在に被せて固定可能な落橋防止用ストッパー固定用の基台と、上記背もたれ部材の左右両側面に着脱自在に固定可能な検査路支持基台を備え、落橋防止ストッパーをストッパー固定基台の先端に固定金具により支持し、クレーン操作により所定位置まで搬送し、前記回転機台とターンテーブルの操作により該ストッパーを橋桁床版の所定のアンカー筋に挿入して取付け、次にストッパー固定用基台を取り外して落橋防止用ブロックを前記背もたれ部材に挟持し、該ブロックを上記ストッパーを支持可能に所定のアンカー筋に挿入して取付け、次に上記背もたれ部材に検査路固定基台を装着し、検査路を支持して上記ブロックより下側の橋脚上部に取り付け、これら取付け工事を同一施工現場で連続して、あるいは各工事を別個に施工するようしてなる高所作業用重量物支持取付け装置と方法に関するものである。
【0006】
本発明に係る高所作業用重量物支持取付け装置と方法は上記のように構成され、落橋防止用のストッパーやブロック、検査路のような重量物をクレーン操作により所定の高所に容易に搬送し取付けることができるので、従来のような足場が不要となり、特に既製品を使用する場合には危険性も少なく、作業効率もよくて低コストで施工できるのである。以下、本発明の実施形態を図面により説明する。
【0007】
【発明の実施の形態】
図1は本発明に係る高所作業用重量物支持取付け装置の要部を示す斜視図、図2は落橋防止用ストッパーの一例を示す斜視図、図3は上記ストッパーと上下に組合せる落橋防上用ブロックの一例を示す斜視図である。
【0008】
図中1はクレーン車30に搭載された伸縮かつ方向転換自在のクレーンアームで、該クレーンアーム1の先端部2には後記回転機台4上の作業員により操作できるチェーンブロック又は油圧シリンダー3が備えられている。本例はチェーンブロックの例で、該チェーンブロック3の先端にはフック12が備えられ、該フック12は後述の回転機台4の側枠5の上側縁に固定されている。
【0009】
回転機台4は側枠5と底枠6とで断面L型に形成され、底枠6の後端はクレーンアーム先端部2に設けられた旋回軸7に軸支され、該回転機台4は該旋回軸7を中心にチェーンブロック3の操作により上下方向に旋回可能で、回転機台4の底枠6を水平に保持するよう調整可能に構成されている。
【0010】
8は回転機台4の底枠6上に支持されたターンテーブルで、該ターンテーブル8上には前面が開放された横断面コ字形の落橋防上ブロック21固定用の背もたれ部材9が立設固定されており、該背もたれ部材9を構成する左右両側壁上部には後述のストッパー固定用基台13を着脱自在に装着するためのピン孔10が複数個設けられ、更に該ピン孔10の下方には落橋防止ブロック固定用金具11が該部材9の両側壁外側に取付けられている。
【0011】
13は下面が開放された断面コ字形のストッパー固定用基台で、その左右両側には後端部に寄せて上記ピン孔10と同径の複数個のピン孔40が開設され、該基台13はその後端部を上記背もたれ部材9の頂部に被せ、該基台13のピン孔40と背もたれ部材9のピン孔10とを合致させてピン16を挿通し、止めピン17により固定する。
【0012】
該ストッパー固定用基台13の先端部にはストッパー固定用金具15が取付けられ、更にストッパー18の一部を挾持する切込み部14が設けられている。ストッパー固定用基台13は鋼板製のストッパー18を床版26下面に取付ける際に装着して使用し、落橋防止用ブロック21や検査路29を橋脚27に取付ける場合には取り外し使用しない。
【0013】
本発明に係る装置は、まずストッパー固定用基台13を背もたれ部材9頭部に装着して該基台13の先端に鋼板製のストッパー18を抱持し、回軸機台4とターンテーブル8により水平方向と垂直方向を調整して橋桁の床版26下側の所定位置までクレーン操作により移動させ、ストッパー18を床版26から先端部が下方へ突出している所定のアンカー筋28に挿入して取付ける(図4〜5参照)。
【0014】
次に、このストッパー固定用基台13を取り外し、上記背もたれ部材9に落橋防止用ブロック21の搬送用支持部25を挟持させ、基台13左右両側壁のブロック固定用金具11とワイヤーロープ42により支持固定し、上記ストッパー18と同様に橋脚27上部の側壁に突設した所定のアンカー筋43に取付ける。
【0015】
落橋防止用の鋼板製ストッパー18は図2に示すように内側には複数のリブ19が縦横に取付けてあり、外周部は鋼板により密閉状に形成された側面略L字形の箱体であり、上面には床版26から突出するアンカー筋28に挿入して取付けるための複数のストッパー固定用孔20が設けられている。
【0016】
落橋防止用ブロック21は、図3に示すように、上記ストッパー18を水平方向に支持するストッパー固定部22と、橋脚27側壁に接して橋脚27に突設されたアンカー筋43を挿入する複数の孔24を備えた固定部23と、上記背もたれ部材9に挾持させるブロック補強部25とから構成されている。
【0017】
図4は本装置により床版26下面に落橋防止用のストッパー18を橋脚27近傍の床版26下面から突出するアンカー筋28に取付ける状態を示す説明図で、クレーンアーム先端部2に上下方向に旋回自在に軸支された回転機台4と、該機台4上のターンテーブル8上に設置された背もたれ部材9、ストッパー固定用基台13を介して、該基台13先端に保持した落橋防止用ストッパー18を床版26下面の所定位置までクレーンアーム1の操作により搬送し、該ストッパー18の上面に設けた孔20にアンカー筋28を挿入して取付け、床版26下面に固定するのである。
【0018】
図5は上記ストッパー固定用基台13を背もたれ部材9から取り外し、該部材9によって落橋防止用ブロック21を支持し、橋脚27上部側壁から突出しているアンカー筋43を該ブロック21前面に開孔する孔24に挿入してボルト止めすることにより橋脚27上部に取付ける状態を示すもので、背もたれ部材9にブロック21のブロック補強部25を挾持してワイヤーロープ42により抱持した該ブロック21を回転機台4とターンテーブル8の操作により位置と方向性を調整して橋脚27上部の所定位置に取付け、先に床版26下面に取付けた上記ストッパー18下面に嵌合させ、該ストッパー18を固定する。
【0019】
図6は図7に示すような検査路29を橋脚27上方に取り付ける場合に該検査路29を機台4によって保持する手段を示すもので、この検査路29は落橋防止用の前記ストッパー18や該ストッパー18を保持するブロック21を床版26あるいは橋脚27上端部に取付け施工後、その施工検査や橋桁の定期検査を行うときに使用されるものである。32は検査路29を構成する踏板で、作業員が歩行できる幅と長さを有し、該踏板32の橋脚27と接する辺を除く上周縁には腰位の高さの転落防止用手摺33が取付けられている。
【0020】
図6中31は検査路29をその取付け位置まで搬送支持するための支持基台で、該基台31は側面L型をなし、その後端立上り部31aを前記回転機台4上のターンテーブル8上に立設された背もたれ部材の9左右両側面にピン孔10を介してボルト固定44し、前方へ突出する平面H形又はフォーク状の水平支持部31b上に検査路29を支持固定し、クレーアーム1の操作により該検査路29を前記落橋防止用ブロック21取付け位置よりやや下方の橋脚27壁面のアンカー筋(図示せず)に取り付けるのである。
【0021】
【発明の効果】
本発明に係る装置は以上のように構成され、落橋防止用のストッパーやブロックあるいは検査路のような重量物をクレーン操作により高所の橋桁の所定個所に容易に搬送して取付けることができるので、従来のような足場の組立が不要となり、プレキャストの落橋防止部材を使用することができ、危険性も少なくて作業効率もよく、しかも比較的低コストで落橋防止工事を施工することができるのである。
【0022】
なお、本発明に係る装置は、落橋防止工事のみならず、他の重量物を使用する高所作業にも適用できることは勿論である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明装置の要部を示す斜視図である。
【図2】落橋防止用ストッパーの一例を示す斜視図である。
【図3】落橋防止用ブロックの一例を示す斜視図である。
【図4】橋桁の床版下面に落橋防止用ストッパーを取付ける状態を示す説明的である。
【図5】橋脚上部側面に落橋防止用ブロックを取付ける状態を示す説明的である。
【図6】背もたれ部材に取り付けた検査路固定基台により検査路を支持して所定の位置に移動させる状態を示す説明的ある。
【図7】検査路の一例を示す斜視図である。
【図8】本発明に係る装置を搭載したクレーン車により橋桁の所定個所に落橋防止用ストッパーを取付ける状態を示す説明的全体側面図である。
【符号の説明】
1−クレーンアーム
2−クレーンアーム先端部
3−チェーンブロック
4−回転機台
5−側枠
6−底枠
7−旋回軸
8−ターンテーブル
9−背もたれ部材
10−ピン孔
11−ブロック固定用金具
12−フック
13−ストッパー固定用基台
14−切込み部
15−ストッパー固定金具
16−ピン
17−止めピン
18−落橋防止用ストッパー
19−リブ
20−ストッパー固定用孔
21−落橋防止用ブロック
22−ストッパー固定部
23−固定部
24−落橋防止ブロック固定用孔
25−ブロック補強部
26−橋桁の床版
27−橋脚
28−アンカー筋
29−検査路
30−クレーン車
31−検査路支持基台
32−踏板
33−手摺
40−ピン孔
41−緩衝装置
42−ワイヤーロープ
43−アンカー筋
44−ボルト

Claims (2)

  1. クレーンアーム先端部に上下方向に旋回可能に軸支された側面L型の回転機台と、該機台上に設置されたターンテーブルに立設された前面が開放された横断面コ字形の背もたれ部材と、該背もたれ部材の頭部に着脱自在に被せて固定可能な落橋防止用ストッパー固定用の基台と、上記背もたれ部材の左右両側面に着脱自在に固定可能な検査路支持基台を備え、落橋防止用ストッパーを橋桁床版の所定個所に、また上記背もたれ部材に支持された落橋防止用ブロックを橋脚上部の所定個所に、更に検査路を上記ブロックより下側の橋脚上部の所定個所に搬送して取付け可能に構成されてなることを特徴とする高所作業用重量物支持取付け装置。
  2. 落橋防止ストッパーをストッパー固定基台の先端に固定金具により支持し、クレーン操作により所定位置まで搬送し、前記回転機台とターンテーブルの操作により該ストッパーを橋桁床版の所定のアンカー筋に挿入して取付け、次にストッパー固定用基台を取り外して落橋防止用ブロックを前記背もたれ部材に挟持し、該ブロックを上記ストッパーを支持可能に所定のアンカー筋に挿入して取付け、次に上記背もたれ部材に検査路固定基台を装着し、検査路を支持して上記ブロックより下側の橋脚上部に取り付け、これら取付け工事を同一施工現場で連続して、あるいは各工事を別個に施工するようしてなる高所作業用重量物支持取付け方法。
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